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2024/09/04

240901札幌2-0川崎(J1 #29)

札幌2-0川崎(大和ハウスプレミストドーム, 14:00KO, 21,022人)

雷雨のため前半のみで中止となった浦和戦(J1 #28)から中7日。
アウェイ札幌戦は、新たに命名権が導入された札幌ドームで開催される。
 8月1日からの4年契約で、大和ハウスプレミストドームと呼称されることとなった。
 接近する台風10号が心配だったが、西日本側の進路となって影響なく開催された。

8月31日、瀬古樹がストーク・シティFC(ENG)に完全移籍することが発表された。


先発は、浦和戦から1人だけ変更する。
 出場停止明けの高井が復帰して、車屋がベンチに回る。

ベンチには、新たに山内が入る。
 田邉とアイダルが外れている。


札幌は、J1リーグ5勝7分16敗の20位。
 最下位だが、J1リーグ2連勝中で残留圏に近づいている。

等々力では、川崎が勝った。
 240511川崎3-0札幌(J1 #13)

■1st half
札幌は、マンマークで全線から寄せてくる。
 川崎が前進すると、すかさず5バックに移行して、ゴール前を固める。

川崎の最終ラインはビルドアップに少し苦しんだで。
ただ、中盤には比較的スペースがあり、ここを使って前進する。
 5分、脇坂の左CKを家長がヘッド。
 10分、大島のボール奪取から、脇坂がミドル。
 39分、マルシーニョがPA中央からシュート。
 41分、大島のパスを受けた山田新がシュート。

札幌は鈴木武蔵(7)へロングボールを蹴り込むが、精度は低かった。
 8分、菅大輝(4)の左クロスを近藤友喜(33)がシュート。
 31分、スパチョーク(19)がカウンターを仕掛けるが、高井がカットする。

■2nd half
後半も川崎が押し込むが、大きなチャンスを作れない。
逆に札幌がカウンターからチャンスを作った。
 50分、ループパスで抜け出したスパチョークがシュート。
 54分、鈴木武蔵が決定的なシュートを放つが、GKソンリョンが弾いた。

59分、札幌は3人を交代することで、緩み始めたマンマークを再び引き締める。
ただ、ここから川崎が続けて決定機を作った。
 66分、大島のミドルパスをVW際が落とし、家長がシュート。
 67分、左ポケットからの遠野のクロスを、家長がシュート。

71分、三浦のパスミスから札幌がショートカウンター。
 高尾瑠(2)のラストパスを、青木亮太(11)がきれいに流し込んで先制する。
 ミスパスをカバーするためVW際は前に出ていて、青木がPA左側でフリーとなっていた。
続いて80分、佐々木旭がトラップミスでボールを失う。
 青木の右クロスをPA中央で鈴木武蔵が完璧に合わせて、2点目を奪った。

■summary
札幌は押される展開ながら、勝負どころで2ゴールを決めた。
 前半、ボランチ大﨑玲央(25)が、柔らかいパスで組み立てを担う。
 守備局面に移行すると、大﨑が間延びしたスペースを埋めた。

前線の選手は、マンマークで鋭いプレスを繰り返した。
 冷房の効いた札幌ドームでも、体力的に厳しい戦術だったと思われる。
 それでも、終盤には青木と鈴木武蔵がゴールすることができた。

局面での1対1の対決も、見応えがあった。
 右サイドから近藤友喜が仕掛け、三浦颯太が守る。
 鈴木武蔵へのハイボールに対して、佐々木旭が競り合う。
 山田新の力強い突破を、岡村大八(50)が止める。
 それぞれが互角に戦い、劣勢とならなかったことも勝因の1つとなった。


川崎は多くのシュートを放ったが、完全に崩し切った場面は少なかった。
 66分と67分の家長のシュートは決定的だったが、決まられなかった。

71分に失点を喫したあと、次の選手交代は8分後の79分となった。
 山田新が岡村に抑えられていたので、もっと早くエリソンを入れても良かったと思われる。

大島僚太をフル出場させることとなった。
 負傷明けで初めてだが、2点差でリードを許す状況で無理させるべきでない。
 また、最後はパワープレイを仕掛けたため、大島が活きる状況でもなかった。

河原創は、ロスタイムを含めて10分強のデビュー戦となった。
 プレー時間は短かったが、豊富な運動量で守備面での貢献が大きかった。
 2ボランチで、大島や脇坂、山本のようなパサーと組むと面白いと思われる。

残念ながら、札幌に負ける結果となった。
 7月末からの3連勝で少し離れることができた残留争いに、再び接近している。

次は中2日でYBCルヴァンカップ準々決勝甲府戦(YLC QF #1)。
 残されたタイトル獲得の可能性に向けて、結果を出したい。
 なお、フル代表に選出された高井幸大は、出場することができない。

■goal
71青木亮太(11) 80鈴木武蔵(7)

■judge
ソンリョン(1) 7.0 2失点は仕方なし。54分の鈴木武蔵、76分の岡村のシュートを間一髪セーブ。
VW際(31) 5.5 細かなタッチでプレスを抜ける。57分にシュート。66分、家長へラストパス。
高井幸大(2) 5.5 31分、スパチョークの独走をきれいに止める。80分、ジャンプ空振りで失点。
佐々木旭(5) 5.0 鈴木武蔵とハイボールを競り続ける。80分、トラップミスが失点につながる。
三浦颯太(13) 4.5 単純なパスミスが目立ち、リズムを失わせた。近藤友喜の仕掛けを防いだ。
橘田健人(8) 5.5 22分、33分にロングシュート。味方のミスをすぐにカバー。79分からRSB。
大島僚太(10) 5.5 フル出場。29分、44分に珍しいミス。16分、66分に素晴らしいミドルパス。
脇坂泰斗(14) 5.5 10分、21分、22分にミドル。84分の直接FKなどセットプレーも良かった。
家長昭博(41) 6.0 66分、67分に決定的なシュート。相手に囲まれた状況でもパスをつないだ。
山田新(20) 5.5 岡村と激しく競る。41分、大島のパスからシュート。61分、シュート空振り。
マルシーニョ(23) 5.5 味方と絡み攻める。39分、50分にシュート。58分、脇坂のFKをヘッド。

■sub
64(23)遠野大弥(17) 5.5 67分、82分に左クロス。82分、山田新の落としからFKを獲得。
79(31)エリソン(9) 6.0 イーブンボールを回収する。82分、ヘッド。90+4分、シュート。
79(41)小林悠(11) 5.0 目立った活躍はなかった。86分、右サイドで2人に囲まれつつキープ。
85(14)河原創(19) 5.5 デビュー戦。守備では相手に鋭く寄せていった。87分、パスミス。
85(20)山内日向汰(26) 5.5 90分、タイトな状況でロスト。90+3分、左サイドでFK獲得。

■bench
山口瑠伊(98) 車屋紳太郎(7)

■coach
鬼木達 4.5 優勢な状況でリードできず。失点後の選手交代が遅く、巻き返せなかった。

■referee
小屋幸栄 6.5 素晴らしいジャッジを続ける。接触プレーのファウルの判断が一貫していた。

227,200views
AT+2+6

2024/05/13

240511川崎3-0札幌(J1 #13)

川崎3-0札幌(U等々力, 15:00KO, 20,611人)

ドローで終わったアウェイ福岡戦(J1 #12)から中4日。
 等々力は青天に恵まれたが、強めの風が吹いていた。


先発は、福岡戦から3人を変更する。
 新たにジェジエウ、家長、ゴミスが先発する。
 CBにジェジエウが入ることで、佐々木旭がLSB、VW際がRSBに回る。

先発から外れる瀬川、山田新はベンチスタート。
 エリソンは累積警告4枚による出場停止で、ベンチ外となる。

ベンチには、負傷から復帰するGKソンリョンと、U23代表から戻った高井が入る。
 代わりに、GK早坂がベンチ外となった。


札幌は、J1リーグ1勝5分6敗の最下位20位。
 7シーズン目のミハイロ・ペトロヴィッチ監督だが、結果が出ていない。

2016-21年に川崎に在籍した長谷川竜也(16)は、ベンチスタート。
 川崎を離れたあと、2023年の横浜FC戦(2023 J1 #14)で先発していて、2度目の対戦。

2023シーズンの対戦は、川崎の1勝1分だった。
 230401札幌3-4川崎(J1 #6)
 230826川崎2-2札幌(J1 #25)

■1st half
札幌は2分、ジェジエウの横パスを奪った浅野雄也(18)がロングシュート。
 GK上福元はビルドアップのため上がっていたが、シュートは枠を外れた。

GK菅野孝憲(1)と3バックから、しっかりつなぐ。
 駒井善成(14)と荒野拓馬(27)が交互に下がり、CBを上げていく。
 逆サイド、特に右の近藤友喜(33)にロングボールを入れる。
 サイドからはシンプルにゴール前にクロスを入れた。

21分、浅野の左CKを馬場晴也(88)がヘッド。
25分、スパチョーク(19)が左から仕掛けて、鈴木武蔵(7)がシュート。

川崎はマルシーニョの裏抜けと、ゴミスのポストプレーで仕掛ける。
 札幌がプレスを頑張っていたので、ボールを運べなかった。

30分、右サイドでパス交換しながら仕掛ける。
 ゴミスがPA内で、家泉怜依(15)を背負いながら、遠野のパスを受ける。
 遠野と家長が駆け込むことでマークが緩み、ゴミスは自らターンしてゴール。

ゴミスは43分、左ポケットからの遠野のパスを合わせて2点目を決める。
 45+3分にはマルシーニョが獲得したPKで、ハットトリックを達成した。

■2nd half
3点リードした川崎は、ラインを上げずにゴール前で待ち受ける。
 前掛かりとなった札幌は、川崎を押し込んでいった。
 54分、近藤がPA内に入り込んでシュート。

いつもの札幌戦のように、オープンな展開となっていく。
 札幌はブロックを組む川崎の外側でボールを回す。
 青木亮太(11)は、54分、90+1分、90+2分にミドル。

川崎もカウンターからチャンスを作る。
 90分に山田新、90分に山内、90+6分に瀬川がシュート。
 両チームに決定的なシーンはあったが、後半にゴールはなかった。

■summary
札幌は前半、CB家泉怜依(15)がゴミスをマークしていた。
 しかし、ポストプレーで抑え込まれて、劣勢となった。
 30分の1失点目は、ゴミスから家泉は目線を外し、ゴールを許した。
 家泉はハーフタイムで岡本大八(50)と交代するが、内容的に仕方なかった。
 ただし、家泉1人に任せきりで、加勢しなかったチームの責任ともいえる。

前半、サイドチェンジを多用して、チャンスを作った。
 後半になると、川崎が引いたこともあって、押し込んでいく。
 結果は出なかったが、それほど悪い内容ではなかった。


川崎はゴミスが爆発的な活躍を見せて、勝利した。
 浦和戦(J1 #11)でも、CBショルツやホイブラーテンを苦にしなかった。
 今日もCB家泉を圧倒して、加入後初ゴールから3得点を挙げた。
 昨年8月の加入後ゴールがなく、天皇杯決勝のPK戦でPKをも外したほど。
 難しい状況からようやくゴールが生まれ、これからの活躍を期待したい。

スコアほど圧倒できたわけではないが、内容は良くなっている。
 ジェジエウの先発復帰で、佐々木旭をSB起用することとなった。
 VW際とともに両SBがドリブル突破して、プレスを抜け出していく。
 2人の攻め上がりも本職SBらしいタイミングで、攻撃に厚みをもたらした。

大南は、FWキム・ゴンヒ(13)と接触して顔面から出血。
 脳振盪の疑いで途中交代したが、長い離脱とはならないことを期待する。

次は中3日でアウェイ鳥栖戦(J1 #14)。
 ターンオーバーをしながら良い内容を保って、勝利したい。

■goal
30,43,45+3PKゴミス(18) 

■judge
上福元直人(99) 6.5 21分の馬場、54分の近藤、90+2分の青木と、難しいシュートを止める。
VW際(31) 6.5 加入後初めてのフル出場。36分、90分に右クロス。53分、中央からのミドル。
ジェジエウ(4) 6.0 鈴木武蔵、キム・ゴンヒをきっちりと抑えた。2分、橘田へのパスをミス。
大南拓磨(3) 6.5 40分、近藤のGK頭上を越えるループをライン上でクリア。71分、負傷交代。
佐々木旭(5) 6.5 3分、ミドル。早いタイミングで上がって攻撃をサポート。64分、ドリブル。
橘田健人(8) 6.5 5分、83分と瞬時の判断で縦パスを入れた。56分、ゴミスの落としをミドル。
脇坂泰斗(14) 6.0 近い距離で橘田とパス交換。47分、ミドル。80分、CKの流れからシュート。
遠野大弥(17) 7.0 2アシスト。ゴミスの周囲を動き回る。35分、GK菅野から奪ってシュート。
家長昭博(41) 6.0 右サイドのゆっくりした攻撃を差配。45+1分、マルシーニョを走らせるパス。
ゴミス(18) 8.0 加入後初ゴールからハットトリック。強力なポストプレーで攻め上がりを促す。
マルシーニョ(23) 6.5 45+1分、PK奪取。11分、60分に独走。43分、胸トラップからシュート。

■sub
61(18)山田新(20) 6.0 83分、脇坂の右クロスに飛び込む。90分、右ポストを叩くシュート。
75(41)瀬古樹(16) 5.5 81分、右サイドでキープ。ショートパスの中継点として機能していた。
75(3c)高井幸大(2) 5.5 CBに入る。82分、インターセプト。90+3分、左クロスをクリア。
(大南は脳振盪による交代。通常の交代とは別の取扱い。)
75(23)山内日向汰(26) 5.5 左FW。90分、インターセプトからミドル。精力的にプレスする。
88(4)瀬川祐輔(30) 5.5 右FW。90+6分、山田新のパスからGK1対1となり、強烈なシュート。
88(17)ヒカルド(6) 5.5 90+8分、ワンタッチパスを瀬川に送る。目立ったロストはなかった。

■bench
ソンリョン(1) 

■coach
鬼木達 6.5 ゴミスの3ゴールで完勝。連戦となるが、交代は少し遅めとなった。

■referee
川俣秀 6.5 違和感のないジャッジ。11分、マルシーニョへのGK菅野のファウルは見逃した。

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AT+3+8

2023/08/29

230826川崎2-2札幌(J1 #25)

川崎2-2札幌(等々力, 19:00KO, 19,257人)

3連敗となった広島戦(J1 #24)から中6日。
 等々力は良い天候だったが、観客は2万人を割った。
 結果がなかなか出ない中、少なくない影響があるのかもしれない。


先発は、広島戦から5人が変わる。
 出場停止だった大南と、負傷から復帰する車屋がCBを組む。
 LSBには佐々木旭が入り、最終ラインは3人が変わった。
 中盤に橘田、1トップに小林悠が入る。
山村と瀬古樹はベンチスタート、高井、登里、山田新はベンチ外となる。

ベンチには、新たにダミアンが入る。


札幌は、J1リーグで7勝7分10敗の13位。
アウェイでは、川崎が勝っている。
 230401札幌3-4川崎(J1 #6)

8月16日に大分(J2)から完全移籍してきたGK高木駿(51)が先発。
 高木は、2012-16年に川崎に所属していた。

■1st half
札幌が圧倒的に攻め続ける前半となった。
 マンマークでパスコースを消して、ビルドアップを封じる。
 荒野拓馬(27)の采配で速攻を織り交ぜながら、攻略していく。

川崎はブロックを組んで耐える時間が続いた。
 2分の荒野、16分と22分の福森晃斗(5)とミドルシュートを浴びる。

27分、橘田が与えた右サイドのFKを、福森が蹴った。
 壁に当たって戻ったところを、スパチョーク(49)が素晴らしいボレーを決めた。

リードしても、札幌の優勢は変わらない。
 35分、あっさりと川崎を崩して追加点を奪った。
 スパチョークの左クロスを、ゴール前の駒井善成(14)が合わせた。

川崎は、ボールをほとんど運べなかった。
 小林悠は、ボールに触る機会がほとんどなかったほど。
 クロスを入れるのが精一杯で、シュートすらできなかった。

■2nd half
ハーフタイムで、瀬古樹とマルシーニョを投入する。
 それぞれ持ち味を出していくが、札幌はマンマークを続ける。

51分、車屋が持ち上がってマルシーニョへルーズなパスを入れる。
 マルシーニョが競り勝って抜け出すが、岡村大八(50)がタックル。
 岡部主審は最初はノーファウルと判定したが、VARで岡村は退場となった。

1人多くなった川崎は、ようやくチャンスを作る。
 56分、脇坂の右FKを車屋がヘッド。
 63分、山根がロングシュート。
それでも札幌は、GK高木からしっかりとパスをつなぐ。
 右サイドからルーカス・フェルナンデス(7)が仕掛けていった。

67分、札幌に大きなミスが出てしまう。
 GK高木がパスを出すが、宮澤裕樹(10)が見ていなかった。
 マルシーニョが奪うと、脇坂が中央からゴールを決める。

71分には、マルシーニョが左ポケットからクロス。
 山根がダイレクトで折り返すと、詰めていた佐々木旭が押し込んだ。

同点となっても、川崎が攻勢を続ける。
 決定機も作ったが、勝ち越すことはできなかった。

■summary
札幌は前半、素晴らしい内容だった。
 厳しくマンマークを続け、岡村の退場まで川崎を完全に封じた。
 シュートを1本も許さないまま、2点をリードした。

51分、タックルを仕掛けた岡村の判断は仕方ない。
 マルシーニョを止めるのは難しく、VARで退場となった。

10人となってから川崎の攻撃を許したが、2点にとどめた。
 悪くないドローだが、前半を考えればもったいなかった。


川崎は3連敗中の良い内容が消えて、完全に封じられた。
 CBからのパスコースを作れず、ビルドアップできなかった。

GKやCBが無理に蹴ったロングボールを、小林悠は収めることができない。
 今日の1トップは、競り合える山田新やダミアンが適任だった。
 少なくとも、前半途中で瀬川と小林悠を入れ替えることはできたはず。
 2ゴールを許し、劣勢のまま前半を終えてしまった。

夏場なので、札幌が走れなくなれば、勝負できる素地はあった。
 ただ、あまりにも攻撃が機能しなかったので、ゴールを奪えない可能性も高かった。
 岡村の退場によって救われたが、それまで何もできなかったのは残念だった。

次は中3日で新潟戦(天皇杯 QF)。
 勝利から遠ざかったまま、重要な一戦を迎える。
 内容はともかくとして、勝ち上がらなくてはならない。

■goal
67脇坂泰斗(14) 71佐々木旭(5) 
27スパチョーク(49) 35駒井善成(14)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 前半、多くの決定機を止める。ビルドアップとパントは難しい状況だった。
山根視来(13) 6.0 1アシスト。63分、ミドル。73分、イエロー。後半は右クロスを入れていく。
大南拓磨(3) 5.5 プレスの標的となって、追い込まれては蹴らされた。PA内はしっかり固めた。
車屋紳太郎(7) 5.5 後半、持ち上がって起点となる。56分、FKをヘッド。90+11分にはミドル。
佐々木旭(5) 6.0 同点ゴール。攻守ともにルーカス・フェルナンデスに苦しんだ。腰を痛め交代。
シミッチ(6) 5.5 厳しいマークに遭いながらも縦パスを狙った。22分、フェイスガードを外す。
脇坂泰斗(14) 6.5 38分、左クロス。わずかなコースを狙って1ゴール。87分、宮代へ縦パス。
橘田健人(8) 5.5 プレスから逃げずに前を目指した。76分からはLSBに入った。83分、ボレー。
家長昭博(41) 5.0 15分、左クロス。いつもより守備に傾注していた。67分、79分に右クロス。
小林悠(11) 5.0 GKやCBのパントを受けられず。特徴が発揮できない展開で、80分までプレー。
瀬川祐輔(30) 5.0 8分、GK高木にプレス。19分、カウンターから左クロス。守備に追われる。

■sub
HT(30)マルシーニョ(23) 7.0 ランニングで打開していく。1アシスト。86分、88分にシュート。
HT(6)瀬古樹(16) 6.0 88分、ミドル。続けてマルシーニョへラストパス。90+7分、右クロス。
76(5)遠野大弥(17) 5.5 78分、荒野からタックルでボールを奪う。79分、81分にシュート。
80(11)宮代大聖(33) 5.5 87分、ターンからシュート。90+9分、混戦の中からシュート。
90(41)ダミアン(9) 5.5 PA内でCBを背負う。ただ、自身のプレー機会はほとんどなかった。

■bench
上福元直人(99) 山村和也(31) 

■coach
鬼木達 5.0 札幌のマンマークに手を打てなかった。采配が奏功したドローとはいえない。

■referee
岡部拓人 4.5 不安定なジャッジが続いた。岡村の退場を当初ノーファウルと判断する。

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AT+3+11

2023/04/02

230401札幌3-4川崎(J1 #6)

札幌3-4川崎(札幌ドーム, 19:00KO, 14,654人)

3月の代表ウィークが終わり、J1リーグが再開される。
 ルヴァンカップ湘南戦(YLC GL #2)から中5日、アウェイ札幌戦。

去年の札幌戦は厚別開催だったので、札幌ドームは2年ぶり。
 今年から、プロ野球の日本ハムが北広島の新球場に本拠地を移転した。
 札幌にとっては、札幌ドームの日程が組みやすくなった。

タイ代表に参加していたチャナティップは、3月29日のUAE戦にフル出場。
 3月30日にUAEから日本に戻り、チームに合流したばかり。
 長距離を含んだ日程となり、ベンチ外となった。


先発は、湘南戦から5人が変わる。
 新たにGKソンリョン、瀬古樹、遠野大弥、宮代大聖、山田新が先発する。
 GK上福元、シミッチ、脇坂、小林悠はベンチ、マルシーニョはベンチ外となった。

ベンチには、車屋紳太郎とダミアンが負傷から戻り、佐々木旭が外れている。


札幌は、J1リーグ1勝3分1敗の11位。
2022年の対戦は、1勝1敗1分だった。
 220618川崎5-2札幌(J1 #17)
 221001札幌4-3川崎(J1 #31)
 221115札幌3-3川崎(PSM)

■1st half
7分、福森晃斗(5)のCKの流れから、金子拓郎(9)が右クロス。
 ゴール前で岡村大八(50)が頭で合わせて、札幌が先制する。

川崎はマンマークに苦しみ、ボールを運べない状況が続く。
しかし、25分、GKソンリョンのロングキック。
 ゴール前で山田新が福森と競り合うと、GKク・ソンユン(25)がパンチング。
 クリアが小さくなったところを、宮代がヘッドで押し込んであっさり同点とする。

直後の27分、札幌が再びリードを奪う。
 青木亮太(11)の左クロスを浅野雄也(18)がバックヘッド。
 浅野は大南と田邉の間に入り込み、見事にゴールを決めた。

40分、登里がPA内左側のスペースにスルーパスを入れる。
 山田新が福森を抜き去ると、ゴール前の山根が押し込んで同点ゴール。

45+1分には川崎が逆転。
 家長が馬場晴也(3)からボールを奪い、美しい長距離ループを決めた。

■2nd half
リードした川崎は、じっくり攻めていく。
 札幌のマークが緩み、細かいパスをつないでゴールに迫った。

札幌はFWキム・ゴンヒ(13)を投入する。
59分、浅野のFKから、キム・ゴンヒが頭で同点とする。
 圧倒的な高さを活かして、力強い軌道のゴールを決めた。

どちらのチームも中盤を省略するようになる。
 ゴール前でのチャンスが多くなり、展開が目まぐるしい。

86分、山根の右クロスから瀬川がシュート。
 その跳ね返りを拾った田邉が左クロスを入れると、再び瀬川がヘッドでファーを撃ち抜き、勝ち越した。

89分、小林悠が右太ももを痛めて、ピッチを出る。
 川崎は選手交代を終えていて、10人でロスタイム5分間を耐え抜いた。

■summary
大味な内容だったが、感情を幾度も揺り動かされた。
 去年の厚別もそうだったが、試合が終わっても動くことができなかった。
 密度の濃い90分で、サッカーの醍醐味を存分に味わうことができた。

札幌は、3点ともに良いゴールだった。
 マンツーマンで守りながら、セットプレーとクロスでゴールを奪う。

福森は質の高いボールを蹴っていたが、守備では2失点に関与した。
 良き理解者であるはずのミハイロ・ペトロヴィッチ監督だが、前半だけで交代させるしかなかった。

小柏剛(19)の交代も56分と早かった。
 オープンな展開となった後半、もう少しピッチに残していれば、川崎の脅威となったと思われる。


川崎はなんとか勝利を掴んだ。
 前半の3点は、いずれも札幌のミスからの得点だった。
 ゴールは嬉しいが、完全に相手チームを崩すところも見たいところ。

1トップに家長、トップ下に遠野、右に山田新、左に宮代を配置。
 橘田と瀬古樹の2ボランチと、目新しい布陣で臨んだ。
 攻撃はある程度機能したが、守備は3失点と安定しなかった。

瀬古樹はフル出場を果たした。
 簡単なパスミスは減らしたいが、前を向く積極的な姿勢はチームに必要なもの。

ダミアンと車屋紳太郎が戦列復帰した。
 しかし、小林悠が太ももを痛めてしまった。
 なかなか選手が揃わない状況は、もどかしい。

次は中3日でルヴァン浦和戦(YLC GL #3)。
 なんとか勝っていきたい。

■goal
7岡村大八(50) 27浅野雄也(18) 59キム・ゴンヒ(13) 
25宮代大聖(33) 39山根視来(13) 45+1家長昭博(41) 86瀬川祐輔(30) 

■judge
ソンリョン(1) 6.5 31分、田中駿汰(2)の至近距離ヘッドをセーブ。84分、CKを直接キャッチ。
山根視来(13) 6.0 39分、ゴール前まで走り込んでゴール。51分、左クロス。68分、イエロー。
大南拓磨(3) 5.5 多くのクロスを懸命に跳ね返した。後半、キム・ゴンヒの高さに競り負ける。
田邉秀斗(15) 5.5 27分、浅野のゴールを許す。62分、芝に引っ掛かりロスト。86分、アシスト。
登里享平(2) 5.5 金子と対峙するが、縦へのドリブルに苦しんだ。39分、山田新へスルーパス。
瀬古樹(16) 6.5 積極的なパスで前を狙っていく。守りでも奮闘する。簡単なミスも目立った。
橘田健人(8) 5.5 左右のSBに加勢して、破綻を防いだ。攻撃的な役割はあまり果たせなかった。
山田新(20) 7.0 15分、右サイドをドリブル。25分に宮代のゴールを生み、39分にはアシスト。
遠野大弥(17) 6.0 トップ下からプレスを先導する。13分、23分と縦に運んでミドルシュート。
宮代大聖(33) 6.0 25分、復帰初ゴール。52分、スルーパスからシュート。61分、山田新と崩す。
家長昭博(41) 6.0 1トップで自由自在に動いた。24分、CKをヘッド。45+1分、長距離ループ。

■sub
67(17)瀬川祐輔(30) 6.5 75分、左クロス。86分、右クロスからシュート、続いて決勝ゴール。
67(33)小林悠(11) 5.5 78分、PA内で受けてシュート。89分、右太もも裏を痛めピッチを退く。
72(20)車屋紳太郎(7) 6.0 3バックの中央でラインを上げる。83分、決定的なシュートブロック。
72(8)シミッチ(6) 6.0 スペースが空いた終盤に登場。スルーパスやロングパスを通した。
83(41)ダミアン(9) 5.5 長期離脱から復帰。1トップでプレスを仕掛ける。まだ身体は重そう。

■bench
上福元直人(99) 脇坂泰斗(14) 

■coach
鬼木達 6.5 家長の1トップ、72分に3バックに移行する采配で逆転勝利に導いた。

■referee
山本雄大 6.0 不安定なジャッジもあったが、まずまずだった。

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AT+4+5

2022/11/16

221115札幌3-3川崎(PSM)

札幌3-3川崎(BGスタジアム, 18:00KO(20:00JST), 7,547人)

アジアツアー2戦目は、タイ代表スパチョーク(49)を擁する札幌と対戦する。
 パトゥム戦(PSM)から中2日、同じBGスタジアムでの開催。
 キックオフは1時間遅く、陽が落ちてからとなった。


先発は、パトゥム戦から4人が変わる。
 新たにGK早坂、松長根、脇坂、五十嵐が先発する。
 早坂は、川崎でのデビューとなる。
 GK安藤、シミッチ、瀬古樹、遠野がベンチに回る。


札幌は、J1リーグを11勝12分11敗の10位で終えた。
 今夏、スパチョークをレンタルで獲得。
 そのスパチョークは、もちろん先発する。

ベンチ入りは、GK2人を含めて7人にとどまる。
 川崎は9人なので、交代できる選手が少ない。

2022シーズンの対戦は、1勝1敗だった。
 220618川崎5-2札幌(J1 #17)
 221001札幌4-3川崎(J1 #31)

■1st half
川崎は慣れない3バックを組む。
 右に佐々木、中に山村、左に車屋を配置する。
アンカーには松井を置いたが、札幌のマンマークを剥がせない。
 GK早坂も含めて、3バック間の横パスを繰り返す。
 札幌に寄せられると、簡単にボールを奪われた。

11分、藤村怜(16)の右クロスを山村がクリア。
 クリアを拾った中村桐耶(24)がシュートして、札幌が先制する。
 川崎は圧倒されたままの状態で、失点してしまう。

19分、車屋が負傷交代すると、いつもの4バックに移行する。
 橘田がアンカーに入ることで、中盤を制圧する。
24分、橘田の右クロスを知念がゴールしたが、オフサイド判定となった。

そして、札幌が押し込んで追加点を奪う。
29分、スパチョークのシュートは、山村がブロックする。
 流れたところを田中宏武(30)が右クロスを入れ、スパチョークがゴールした。

川崎は、橘田を中心に高い位置でボールを奪っていく。
31分、知念のパスをPA手前で橘田が受ける。
 多くの選択肢の中から、左足に持ちかえて鋭いミドルをニアに沈めた。
続いて36分。
 橘田からパスをもらった宮城天が、ドリブルでPA前まで進む。
 青木亮太(11)をフェイクで剥がし、ループ気味のシュートを決めた。

さらに45+1分、五十嵐がGK1対1となってシュート。
 しかし、GK大谷幸輝(21)が指先で触ってゴール外に弾き出した。

■2nd half
後半、札幌のプレスが回復すると、再び押し込まれる。
 松井、山村、佐々木、松長根の4バックはボールを運べない。

51分、スパチョークのパスから、小柏剛(19)が縦に流れながらゴール。
 小柏をマークする佐々木は、シュートコースを消せなかった。

63分、マルシーニョとシミッチが投入される。
直後の64分、シミッチのロングボールからマルシーニョがチャンスを作る。
同じ64分、チャナのパスを受けた遠野が、PA内でGK松原修平(21)と競りながら粘る。
 駆け寄ったマルシーニョがボールを拾い、無人のゴールに流し込んだ。

その後もお互いにチャンスを作り合う。
 札幌は56分、63分、67分にルーカス・フェルナンデス(7)がシュート。
 川崎は67分、73分、89分に遠野、89分に瀬古がシュート。
 オープンな展開となったが、追加点は生まれなかった。

■summary
札幌は、ルーカス・フェルナンデスがフル出場。
 小柏剛や青木など、レギュラー組を中心に攻めてきた。
 アンカー荒野拓馬(27)からビルドアップすると、川崎のプレスの餌食となった。
 もっとシンプルに、縦に蹴っても良かったと思われる。


川崎は序盤、3バックとした混乱が大きかった。
 札幌の攻勢を許したが、いつもの4バックに戻すと安定した。
 最終ラインの主力の多くが不在で、堅く守ることは難しかった。
 それでも、3ゴールを奪ってドローに持ち込んだ。

札幌との試合らしく、合計6ゴールが生まれた。
 タイの観客にとっても楽しかったと思われる。

次はヴェトナムに移動して、中4日でベカメックス・ビンズンFC戦(PSM)。
 アジアツアーの最終戦となり、2022シーズンがいよいよ終わる。
 ケガのないように、ゆっくりと楽しみたい。

■goal
11中村桐耶(24) 29スパチョーク(49) 51小柏剛(19)
31橘田健人(8) 36宮城天(24) 64マルシーニョ(23) 

■judge
早坂勇希(22) 5.5 プロデビュー。多くのバックパスに対応する。34分、ロングシュートを防ぐ。
佐々木旭(15) 5.0 課題もあるが、CBでまずまずだった。51分、小柏に寄せ切れずゴールを許す。
山村和也(31) 5.5 11分、クリアが小さくなり失点を招く。ゴール前で多くのクロスを処理した。
車屋紳太郎(7) 5.5 7分、ロストからシュートを許す。3バックで混乱する中、22分に負傷交代。
松長根悠仁(34) 5.5 78分、小柏のシュートを止める。今日の良い経験を今後の糧としてほしい。
松井蓮之(25) 5.5 アンカーで先発し、途中からRSBでプレー。思い切りの良い守備を見せた。
宮城天(24) 6.5 34分、左クロス。36分、見事なゴラッソで同点ゴール。守備には弱さもあり。
脇坂泰斗(14) 5.5 14分、右クロス。26分、長距離ドリブルからシュート。45+2分、2本のCK。
チャナ(18) 5.5 43分、フリーでシュート。61分、五十嵐へラストパス。両足を攣って交代。
五十嵐太陽(28) 6.0 38分、61分にシュート。45+1分、ループシュートをGKに触られて外す。
知念慶(20) 6.0 1分、自らカットしてシュート。動いてパスを引き出す。45+2分、CKをヘッド。

■sub
22(7)橘田健人(8) 7.5 衝撃的な運動量で、劣勢を挽回した。31分、左足に持ちかえてゴール。
HT(22)丹野研太(27) 6.0 70分、シュートをキャッチ。82分、GK1対1で思い切り寄せて防ぐ。
HT(20)遠野大弥(19) 5.5 1トップで遠野らしい動きを見せる。67分、73分、89分にシュート。
HT(14)瀬古樹(16) 5.5 もっと動いてボールに絡みたい。セットプレーを担当。89分、ミドル。
63(24)マルシーニョ(23) 6.5 スプリントでチャンスを作る。72分、1人でドリブル。1ゴール。
63(28)シミッチ(6) 5.5 アンカーでパスを散らした。64分、マルシーニョにロングパスを通す。
86(18)小林悠(11) 5.5 1トップに入る。89分、遠野へラストパス。プレー機会は少なかった。
86(34)家長昭博(41) 5.5 低い位置でボールを受けて、慌てることなくゆったりとプレーした。

■bench
安藤駿介(21) 

■coach
鬼木達 5.5 3バックでゲームを壊しかける。徐々に主力組を投入し、立て直した。

■referee
モンコルチャイ・ペシリ 5.5 微妙な判断もあったが、落ち着いたジャッジで、まずまずだった。

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AT+2+3

2022/10/04

221001札幌4-3川崎(J1 #31)

札幌4-3川崎(札幌厚別公園競技場, 16:00KO, 9,774人)

柏戦(J1 #30)から代表ウィークを挟んで中13日。
 今シーズン最後の遠距離アウェイとなる札幌戦。
 2018年の対戦(2018 J1 #16)以来の厚別開催となる。

10月に入っての16時キックオフ。
 好天に恵まれたが、暑すぎることはない。
 湿度は低く、キックオフの16時には涼しさを感じるほど。

山根と谷口が日本代表に、チャナがタイ代表に参加した。
 山根と谷口は、9月27日のエクアドル戦にフル出場し、中3日。
 チャナは、9月22日のマレーシア戦で負傷交代したため、欠場する。


先発は、柏戦から4人が変わる。
 新たに車屋、脇坂、知念、マルシーニョが先発する。
 外れた谷口、小林悠、宮城天はベンチスタート、チャナは負傷でベンチ外となる。

RSB佐々木旭、RCBジェジエウ、LCB車屋、LSB登里を配する4バック。
 山根は出場停止明けだが、代表遠征のため、谷口とともにベンチスタート。


札幌は、J1リーグで8勝11分10敗の11位。
等々力では、川崎が勝っている。
 220618川崎5-2札幌(J1 #17)

■1st half
川崎は札幌のプレスに苦しむが、11分、速攻を仕掛ける。
 CKのクリアボールをマルシーニョが競り勝つと、中央の家長へラストパス。
 家長のダイレクトのアウトサイドキックは、バーを叩いた。

先制ゴールは30分。
 登里のラストパスで橘田がPA内に入ると、岡村大八(50)が倒してしまう。
 家長がゴール右上に豪快にPKを決めた。

33分、FW興梠慎三(23)が左でポイントを作り、クロスを入れる。
 車屋が触ったボールは、ルーカス・フェルナンデス(7)の足元へ。
 そのままルーカスが、同点ゴールを蹴り込んだ。

さらに40分、佐々木がPA内でルーカスを倒してしまう。
 佐々木は肩で当たるべきだったが、足を出してしまった。
 興梠がPKを落ち着いて決め、札幌が逆転する。

■2nd half
ハーフタイムでRSBに山根を投入する。
 さらに57分、負傷したジェジエウに代えて谷口を入れる。
 この2人が入ることで、ビルドアップが改善。

攻勢を強めていき、小林悠の力であっという間に逆転する。
まずは60分、脇坂のクロスを小林悠がヘッド。
 GK菅野孝憲(1)がライン上で止めたが、登里、知念と続けて蹴り込む。
 VARで知念のゴールが認められ、同点となった。

69分、マルシーニョがカットインから小林悠へラストパス。
 身体の力を抜いたシュートをゴール左隅に決めた。

素晴らしい展開で川崎が逆転したが、まだまだ時間は残っていた。

81分、車屋が負傷交代すると、CBが足りなくなる。
 登里をLCBに、橘田をLSBに入れるが、急造の4バックは落ち着かない。

83分、ガブリエル・シャビエル(18)がヘッドで同点ゴール。
その直後には、橘田が背後からシャビエルを倒し、レッドカードで退場する。
 さらには、このプレーでGKソンリョンも負傷してしまう。
 すでに交代枠は使い切っていて、そのままソンリョンがゴールに立ち続けた。

12分と長いロスタイム。
 数的不利の中、谷口を中盤に上げて勝利を目指した。
 山根と瀬古が残っているだけの超攻撃的な布陣とする。
 残念ながら90+12分、小柏剛(19)に決勝ゴールを決められた。

■summary
札幌は自分たちの戦い方に川崎を引き込んだ。
 オールコートでタイトなプレスを仕掛けていく。
 最後は3バックの高嶺朋樹(6)、岡村大八(50)、田中駿汰(2)が守り切る。

前半リードしたが、後半の失速はいつもながらともいえる。
 ただ、川崎に逆転を許しても、そこで終わることがなかった。
 車屋の負傷交代で生まれた川崎の混乱を見逃さず、同点ゴール。
 橘田の退場で得た数的有利も活かして、2度目の逆転ゴールで劇的に勝利した。

もう少し安定した試合運びも必要だとは思われる。
 それでもミハイロ・ペトロヴィッチ監督は、魅惑的なサッカーを見せてくれる。


69分、ゴールした小林悠(11)を出迎える橘田健人(8)。

川崎はアクシデントが続発して、勝てなかった。
 CBジェジエウ、車屋紳太郎が負傷交代とし、谷口彰悟の次のCBがベンチにいなかった。

そして、車屋交代後は登里がLCB、橘田がLSBに入る。
 しかし、登里には高さがなく、谷口の負荷が大きすぎて決壊してしまった。
 山根をCBに回し、RSBに瀬古か橘田を入れる選択もあったのかもしれない。

最後はGKソンリョンまでが足を負傷してしまう。
 ピッチに立ち続けたが、機敏な動きは難しかった。
 小柏剛のゴールはややコースが甘く、万全であれば止める可能性はあったと思われる。

首位マリノスとは残り4試合で勝ち点8差となった。
次は中6日で清水戦(J1 #32)。
 レッドカードで橘田が出場停止となる。
 厳しい状況だが、勝ち点3を目指すことは変わらない。

■goal
33ルーカス・フェルナンデス(7) 41PK興梠慎三(23) 83ガブリエル・シャビエル(18) 90+12小柏剛(19)
30PK家長昭博(41) 60知念慶(20) 69小林悠(11) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 46分、73分にクロスをキャッチ。85分に足を負傷したが、プレーを続ける。
佐々木旭(15) 4.5 40分、肩で当たらずにPKを与える。位置取りも山根に比べて良くなかった。
ジェジエウ(4) 5.5 33分、興梠に釣り出されて失点を招く。孤軍奮闘したが、右手を負傷し交代。
車屋紳太郎(7) 4.5 いつものスピードと読みがなく、守れなかった。ビルドアップも苦しんだ。
登里享平(2) 5.5 20分、50分にインターセプト。車屋負傷交代後、LCBに入ったが難しかった。
シミッチ(6) 5.5 ロングボールを交えながら、縦に早く動かす。57分、早めの交代となった。
脇坂泰斗(14) 5.5 45分、登里のパスから左ポストに当てるシュート。53分、54分にミドル。
橘田健人(8) 5.0 28分、PK奪取。LSBでは83分にルーカスのクロスを許し、84分にレッド。
家長昭博(41) 6.0 30分、PKでゴール。10分にはバーに当て、90+6分には決定的なシュート。
知念慶(20) 6.0 60分、押し込んで1ゴール。ポストプレーで強さを出す。49分、CKをヘッド。
マルシーニョ(23) 6.0 1対1で仕掛ける。1アシスト。20分と48分にカットインからシュート。

■sub
HT(15)山根視来(13) 6.0 右サイドを劇的に改善。超攻撃的な布陣のロスタイム、失点を防げず。
57(6)小林悠(11) 6.5 69分のゴールは感動的だった。60分、知念のゴールにつながるヘッド。
57(4)谷口彰悟(5) 5.5 代表帰りの疲労は否めないが、ベストは尽くす。最後は中盤に上がる。
77(20)遠野大弥(19) 5.5 インサイドハーフ。中盤のスペースを埋めるために奔走する。
81(7)瀬古樹(16) 5.5 IHからRSB、アンカーに回る。83分、青木亮太(11)に抜かれてしまう。

■bench
丹野研太(27) 宮城天(24) 

■coach
鬼木達 5.5 69分に逆転するまでは素晴らしい采配だった。車屋負傷後の混乱を抑えられず。

■referee
岡部拓人 6.0 多くのアクシデントがある中、VARの助けをかりる借りながら、適切に裁いた。

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AT+5,+14

2022/06/19

220618川崎5-2札幌(J1 #17)

川崎5-2札幌(等々力, 19:00KO, 18,960人)

天皇杯札幌大学戦(天皇杯 R64)から中16日。
 代表ウィークの2週間を挟んで、J1リーグが再開される。
 第17節となり、シーズン34試合の折り返し地点となる。

J1リーグは3週間ぶり。
 湘南戦(J1 #15)京都戦(J1 #16)と2連敗中。
 低調だが、首位横浜Fマリノスに勝ち点1差の3位となっている。

日本代表には谷口と山根が参加した。
 谷口は2試合にフル出場、山根は全4試合に出場した。
 直近の6月14日のパラグアイ戦では、谷口は出場せず、山根は後半37分から出場。
 山根は中3日となるが、プレー時間はそれほど長くはなかった。


中村憲剛FROと鈴井貴之氏。
 鈴木氏は、株式会社コンサドーレの社外取締役(非常勤)。「水曜どうでしょう」の「ミスターどうでしょう」。

先発は、札幌大学戦から8人が変わる。
 続けて先発するのは、車屋、遠野、知念の3人。
 大島、チャナが負傷から復帰して、先発出場する。
  大島は、3月19日の広島戦(J1 #5)以来、3か月ぶりの復帰。
  古巣対戦となるチャナは、4月30日の広州FC戦(ACL GL #6)以来の復帰。

京都戦から見ると、4人が変わっている。
 新たに大島、チャナ、家長、知念が先発に入る。
 外れたのは、佐々木、小林悠、ダミアン、宮城天の4人。


札幌は、J1リーグで4勝8分4敗の11位。
2021年の対戦は、川崎の2勝だった。
 210516川崎2-0札幌(J1 #14)
 210828札幌0-2川崎(J1 #27)

■1st half
札幌はマンマークで、CBやアンカー大島まで追いかける。
 川崎を捕まえられずに抜け出されたら、素早く撤退してブロックを組む。

攻撃では右サイドで数的優位を作り、ゴールに近づく。
 25分、右サイドで1対2を作り、金子拓郎(9)がPA内に入り込む。
 28分、駒井善成(14)の右クロスを大島がクリアできず、青木亮太(11)が先制ゴール。

先制した札幌は、ゆっくりプレーする。
川崎は大島がボールを持ち、シンプルに攻撃を差配した。
41分、山根のスルーパスで抜け出した家長が右クロス。
そして42分、大島の柔らかい縦パスを知念がバイタルで受ける。
 宮澤裕樹(10)が触ったボールが家長に転がり、同点ゴールを決めた。
44分、GK中野小次郎(44)のミスパスから、家長が知念へラストパス。
 知念は力強くシュートするが、GK中野が止めた。

■2nd half
札幌のマンマークが遅れ始め、川崎のビルドアップに余裕が生まれる。
 48分と49分、遠野が続けて2本のミドルを放つ。
 65分、チャナのループパスで遠野が抜け出したが、転んでしまった。

追加点は札幌が先に奪った。
 66分、福森晃斗(5)の右CKを荒野拓馬(27)がヘッドでゴール。
 福森の素晴らしいキックから、きれいなゴールが決まった。

川崎は再びリードされたが、58分に投入された小林悠が窮地を救う。
 69分、脇坂がチャナにパスを入れ、戻ったボールが脇坂に当たる。
 緩く飛んだボールを、小林悠がジャンピングボレーで同点とした。

続いて86分。
 ダミアンがGK中野を追いかけて、マルシーニョがPA内でボールを奪う。
 ゴール前の混戦から最後は小林悠が押し込んで、逆転に成功。
家長、マルシーニョにもゴールが生まれ、大勝した。

■summary
札幌は2回リードを奪い、良い内容だった。
 勇敢なマンマークも効いていて、川崎の攻撃を封じた。
 しかし、時間が経つと対応が遅れ始めて、最後は失点を重ねた。
 撤退してブロックを組む時間を増やしても良いかもしれない。

GK中野小次郎(44)は身長200cmのサイズを活かした。
 5失点したものの、44分の家長、49分の遠野のシュートをセーブ。
 足元は得意でなく、44分、69分に川崎にボールを奪われてしまう。
 

福森晃斗(5)と川崎の3マスコッツ。

川崎は5ゴールで圧勝した。
 2度リードを許す苦しい展開となったが、見事に逆転した。
 今季のJ1リーグでゴールがなかった小林悠が、2点を決めて復活を遂げる。
 大島の才能溢れるゲームコントロールも冴えていた。

次は中3日、天皇杯3回戦東京ヴェルディ(J2)戦(天皇杯 R32)。
 3回戦は、下位カテゴリーのホーム開催が原則だが、今回は等々力開催。
 その次の磐田戦(J1 #18)を見据え、ターンオーバーしつつ、勝ち上がりたい。

■goal
42,89家長昭博(41) 69,86小林悠(11) 90+6マルシーニョ(23) 
28青木亮太(11) 66荒野拓馬(27)

■judge
ソンリョン(1) 6.5 ビルドアップに数多く参加する。90+1分、西大伍(20)のシュートをセーブ。
山根視来(13) 6.0 代表の疲れを感じさせなかった。40分、右クロス。73分、インターセプト。
谷口彰悟(5) 6.5 粘り強くクロスを跳ね返し、PA内を守る。マンマークを苦にせず、パスを出す。
車屋紳太郎(7) 6.5 41分、ヘッド。43分、ドリブルで持ち上がる。65分、左クロスをクリア。
橘田健人(8) 6.0 馴れないLSBだが、運動量で貢献。44分、遠野へロングパス。85分、左クロス。
大島僚太(10) 7.0 シンプルかつ驚きのあるプレーで試合を操った。60分、78分にシュート。
脇坂泰斗(14) 6.0 3分、右FKを直接バーに当てる。大島と家長の間で、ショートパスを続ける。
遠野大弥(19) 6.0 48分、49分にミドル。59分、60分には倒されてFKを獲得。良く走っていた。
家長昭博(41) 7.5 42分、89分にゴール。73分、86分にもシュート。右クロスも多く入れた。
知念慶(20) 6.0 下がって受けてCBを引き出す。44分、シュート。58分、左足首負傷で交代。
チャナ(18) 6.0 左FWで復帰。11分、左クロス。65分、遠野へロングパス。68分、ドリブル。

■sub
58(20)小林悠(11) 8.0 圧巻の2ゴールでチームを勝利に導く。78分、大島へスルーパス。
74(18)マルシーニョ(23) 6.5 90+1分、谷口のクリアボールからDF2人を抜き去ってゴール。
82(19)シミッチ(6) 6.0 ルーズボールを拾い、ハイボールを跳ね返す。中盤を安定させた。
82(14)ダミアン(9) 6.0 GKやCBに猛然とプレスを掛け続けて、86分の逆転ゴールを生む。

■bench
丹野研太(27) 山村和也(31) 佐々木旭(15)

■coach
鬼木達 6.5 知念の負傷で投入した小林悠の活躍で逆転勝利。橘田のLSBも良かった。

■referee
笠原寛貴 5.0 悪くはなかったが、60分から札幌にイエロー3枚を乱発。冷静さを欠いた。

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2021/08/28

210828札幌0-2川崎(J1 #27)

札幌0-2川崎(札幌ドーム, 14:00KO, 5,610人/10,000人)

9ヶ月ぶりの公式戦敗戦となった福岡戦(J1 #26)から中2日。
 中2日でも昼開催となるので間隔は短く、福岡から札幌への遠距離移動を挟む。

当初、チケットは観客上限10,000人で発売された。
 その後、北海道にまん延防止等重点措置が発令され、8月3日で販売は中止。
 ただし、すでに販売済みのチケットは、そのまま有効となった。
アウェイ席は、もともと販売されていない。


先発は、福岡戦から4人を変更する。
 新たにジェジエウ、脇坂、遠野、小林悠が先発。
 シミッチ、家長、ダミアンがベンチスタート、旗手はベンチ外。
 厳しい日程でも小幅な変更だが、負傷者の影響もあるかもしれない。
ベンチには、新たに小塚とゼインが入り、長谷川が外れた。


札幌は、J1リーグ10勝6分9敗の暫定9位。
 等々力での対戦は、川崎が勝っている。
 210516川崎2-0札幌(J1 #14)

■1st half
川崎はやはり出足が鈍く、連戦の疲労を感じさせる。
 パスを受けるための動きが少なく、インターセプトを狙われた。
 単純なパスミスも多くて、なかなかボールを運べない。
 ただ、13分、遠野のミドルが左ポストを叩いている。

札幌は左サイドで菅大輝(4)と福森が数的有利を作り、クロスを入れる。
 縦パスを奪ってカウンターを仕掛け、多くの決定機を作った。
 15分と18分に青木亮太(28)、17分に金子拓郎(9)がシュート。
 33分、PAにFW小柏剛(35)が侵入し、福森晃斗(5)のシュートはGKソンリョンが抑える。

劣勢の34分、左サイドから宮城天がPA中央の小林悠に入れる。
 小林悠は札幌DFに囲まれつつ、わずかに空けたコースに流し込んだ。
先制ゴールが生まれ、続いて39分。
 小林悠が中央で仕掛け、右に流れたところからクロスを戻し入れる。
 中央で待っていた遠野が押し込み、2点差となった。

■2nd half
後半は川崎のパスミスが減って、少しだけ盛り返す。
 54分、55分と続けて小林悠がシュート。

とはいえ、2点を追う札幌が攻める展開となった。
 59分と70分に金子がシュート、67分に荒野拓馬(27)のヘッド。
 73分にはPA内にルーカス・フェルナンデス(7)が持ち込み、チャンスを作る。

川崎は61分にシミッチを入れて、山村との2ボランチに移行。
 中盤を引き締めることで、札幌の中央突破の縦パスをふさぐ。
 するとサイドの守備にも余裕が生まれて、全体的に安定した。
 ボールを奪うとカウンターを狙ったが、チャンスにはならなかった。

札幌は徐々に攻め手を失っていく。
 最終ラインでボールを保持しても、前に入れられない。
 福森のセットプレーや、サイドからクロスを入れたが、クリアされた。

■summary
札幌は前半、連続していくつもの決定機を作った。
 しかし、GKソンリョンの壁が厚く、ゴールは奪えなかった。
FW小柏剛(35)を先頭に、全体を押し上げながらプレスを掛ける。
 パスコースを消しながら、川崎に縦に蹴らせてボールを回収した。
上手く守っていた中、35分に小林悠の個人技でゴールを割られる。
 CB高嶺朋樹(6)がぴったりとマークし、小林悠は孤立していた。
 わずかにコースを作られてゴールを決められたが、防ぐことは難しかった。


川崎は内容が良くなくとも、勝利を得た。
 運動量が少なく、止まってプレーを眺めている選手が多かった。
 札幌のプレスを受けてしまって、パスを続けられない。
  登里や山村に簡単なパスミスが目立ち、カウンターを許した。

前半、多くのシュートを許したものの、GKソンリョンが輝いた。
 あれだけの決定機を許しながらも、すべてを止めて無失点。
そして劣勢の中、小林悠が先制ゴールを決める。
 遠野の追加点も、中央で粘った小林悠のアシストによるもの。
 攻撃では小林悠、守備ではソンリョンが勝利に導いた。

次は中3日、ヤマザキルヴァンカップの浦和戦(YLC QF #1)。
 代表ウィークに入り、日本代表に選ばれた山根が欠場する。
 厳しい状況は変わらないが、なんとか良い結果を得たい。

■goal
34小林悠(11) 39遠野大弥(19) 

■judge
ソンリョン(1) 7.5 15分、18分、33分、73分と決定機をセーブする。クロス対応も完璧。
山根視来(13) 5.5 1対2の状況を作られて、サイドを攻められた。13分、遠野へクロス。
ジェジエウ(4) 6.0 5分、PA内でカット。50分、シュートクリア。バタバタしつつ守った。
車屋紳太郎(7) 6.0 広い範囲を守る。52分、カウンターを防ぐ。87分、90分とパスカット。
登里享平(2) 5.0 ボールを持たされたがパスがずれる。金子に苦しむ。15分、縦にドリブル。
山村和也(28) 5.0 アンカーで出場。縦パスを左右に通される。簡単なパスミスが多かった。
脇坂泰斗(8) 5.5 9分、遠野へスルーパス。10分、FKを蹴る。もっと長くプレーしてほしい。
橘田健人(22) 6.5 動けない味方をサポートする。9分、13分と前に運ぶ。守りでも効いた。
遠野大弥(19) 6.0 9分、13分にシュート。39分、貴重な追加点。プレスも頑張っていた。
小林悠(11) 7.5 34分、劣勢の状況から先制ゴール。1アシスト。55分の決定機は外した。
宮城天(24) 5.5 仕掛けてもロストすることが多かった。34分、アシスト。淡白だったか。

■sub
61(24)シミッチ(6) 6.0 バイタルを埋めて、パスコースを消す。86分、家長へロングボール。
71(8)家長昭博(41) 5.5 中盤で正確なパスを届ける。縦のスペースに運んで時間を費やした。
71(19)知念慶(20) 5.5 80分、シミッチの縦パスをシュート。85分にはロングシュート。
84(11)ダミアン(9) 5.5 88分、小塚とのワンツーでPA内に入り込んで、強引にキープした。
84(28)小塚和季(17) 5.5 85分、GK菅野孝憲(1)までプレスを掛ける。88分、ヒールパス。

■bench
丹野研太(27) ゼイン(15) 

■coach
鬼木達 6.5 疲労が濃い中、見事に勝利を引き寄せる。ゼインを起用しておきたかった。

■referee
岡部拓人 6.0 安定したジャッジ。ただ、ファウルの判断に微妙なブレが見られた。

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2021/05/16

210516川崎2-0札幌(J1 #14)

川崎2-0札幌(等々力, 15:00KO, 4,932人/5,000人)

今年3つ目のドローとなった仙台戦(J1 #20)から中3日。
日曜日の等々力に札幌を迎えるJ1リーグ第14節。

第14節は土曜日開催が多く、日曜日開催は2つだけ。
 川崎を追う上位チームは、すでに試合を終えている。
  暫定2位の名古屋は勝ち(勝ち点差7、試合数+1)。
  暫定3位のマリノスは負け(勝ち点15差、試合数-3)。
  暫定4位の鳥栖はドロー(勝ち点14差、試合数-1)で、暫定3位となった。

川崎はJ1リーグで21試合無敗を継続中。
 2020年11月21日の大分戦(2020 J1 #28)に負けてから、16勝5分。
 大宮が2012-13シーズンに達成したJ1リーグ記録に並んでいて、新記録がかかる。
 公式戦でみれば、天皇杯2試合とFXSCにも勝っているので、24試合無敗を継続中。


先発は、仙台戦から6人を変更する。
 新たにGKソンリョン、ジェジエウ、シミッチ、小塚、家長、ダミアンが先発する。
  小塚は川崎に加入後、2回の途中出場を経て、初めての先発。
 代わりにGK丹野、車屋、田中碧、小林悠がベンチへ、脇坂と知念はベンチ外となった。

ベンチには、新たに橘田が入り、GK安藤と遠野が外れた。


札幌は、J1リーグ4勝3分5敗の暫定13位(第14節開始前)。
 ミッドウィークの試合がなく、中6日と日程は有利。
昨シーズンの対戦は1勝1敗で、川崎が負けた4チームのうち1つ。
 200815札幌1-6川崎(J1 #10)
 201103川崎0-2札幌(J1 #26)

■1st half
札幌は強いプレッシングで、川崎の自由を奪う。
 リアクションも早く、セカンドボールの回収も優位だった。
躊躇なく縦パスを入れて、川崎の高い最終ラインの背後を狙う。
 17分に菅大輝(4)、18分、37分、45分にアンデルソン・ロペス(11)。
 27分に小柏剛(35)、31分に高嶺朋樹(6)と、積極的にシュートを放った。

川崎は20分あたりまで、前線までパスをつなげない。
 プレスで追い込まれて、ロングボールを蹴らされた。

有効だったのはシミッチのミドルパス。
 密集したエリアを抜け出して、スペースを上手く使った。
 21分、旗手の左クロスをダミアンがヘッド。
 23分、宮澤裕樹(10)を抜いた三笘のラストパスを家長がシュート。
 24分、小塚の左CKをシミッチがヘッド。
 チャンスは作ったが、ゴールは決まらなかった。

■2nd half
小塚に代わって田中碧が入ると、川崎が攻勢となる。
 中盤でのパス交換がスムーズになって、攻め込んでいく。
 49分、家長の右クロスを旗手が落とし、三笘が先制ゴールを決める。

札幌は69分、FWジェイ(48)を投入。
 アンデルソン・ロペスとともに、ハイタワー型のFWを2人並べる。
 PA内で川崎の2CBと数的同数を作り、クロスボールを入れていった。

さらには88分、FWドウグラス・オリヴェイラ(33)も投入。
 パワープレイを繰り広げるが、川崎に弾き返された。

川崎は押し込まれつつ、集中を切らさず耐えていく。
 厳しい時間帯を凌ぐと、90+4分、田中碧のスルーパスから小林悠がゴール。
 副審はオフサイドと判定したが、VARで覆った。

■summary
札幌は前半、強いプレスでボールを回収して、速攻を狙った。
 決定機は少なかったが、主導権を握って多くのシュートを放った。
後半になるとタワー型FWを揃え、クロスボールを入れていく。
 じっくりと組み立てて、川崎をハーフコートに押し込んだ。

ミハイロ・ペトロヴィッチ監督らしく、川崎と堂々と渡り合った。
 結果は残念だったが、見応えのある内容となった。


等々力ゴール裏への挨拶を終えて、マスコッツとグータッチする福森晃斗(5)。

川崎は後半、田中碧が入ってリズムが生まれた。
 札幌が修正する前の49分、三笘が先制ゴール。
 その後は押し込まれ、崩されかけたが辛抱した。

札幌のハードプレスにかなり苦しんだ。
 簡単なパスミスも多く、内容的にも拮抗していた。
 それでも技術の高さで決定機を作って、勝利した。

今日の勝利で、J1リーグ22試合無敗となった。
 大宮の21試合無敗の記録を更新して、新しい記録を打ち立てた。

次は中5日でホーム横浜FC戦(J1 #15)。
 ミッドウィークに試合が組まれず、少し日程に余裕がある。
 しっかりと準備して、良い内容で勝ち点を獲得したい。

■goal
49三笘薫(18) 90+4小林悠(11) 

■judge
ソンリョン(1) 7.0 17分の菅、60分の福森晃斗(5)のFKをパンチング。素晴らしかった。
山根視来(13) 6.0 数的不利を作られて守備に追われる。16分、38分、76分にシュート。
ジェジエウ(4) 7.0 アンデルソン・ロペスとマッチアップ。クロスボールを跳ね返し続ける。
谷口彰悟(5) 6.5 不安定さもあったが、下がるラインをなんとか押し戻す。無失点を達成。
登里享平(2) 6.0 28分、金子拓郎(9)の仕掛けをカット。46分、旗手へ縦パスを入れる。
シミッチ(6) 7.5 ミドルパスで局面を動かしてプレスを外した。ハイボールを支配する。
小塚和季(17) 5.5 川崎での初先発。良いCKを入れる。技術の高さの片鱗は見せてくれた。
旗手玲央(47) 6.5 スペースに走り込む。1アシスト。84分のシュートはバーに当たった。
家長昭博(41) 6.5 23分、決定的なシュート。49分、右クロスから先制点の起点となる。
ダミアン(9) 6.0 献身的なプレスを続ける。ロングボールの競り合いで何度も倒される。
三笘薫(18) 6.5 ドリブルは引っかかったが、ラストパスを供給する。49分、先制ゴール。

■sub
HT(17)田中碧(25) 7.0 攻守とも停滞していた流れを変える。1アシスト。勝利の立役者。
72(2)車屋紳太郎(7) 6.0 左サイドをがっちりと閉じた。81分、PA内でファウルをもらう。
78(18)長谷川竜也(16) 6.0 前のスペースに元気良く走り込む。82分、83分に左クロス。
87(9)小林悠(11) 6.0 90+4分、抜け出してゴール。J1リーグの300試合出場を飾る。
87(47)橘田健人(22) 5.5 バイタルを引き締めて中盤のスペースを消す。渋く効いた。

■bench
丹野研太(27) 塚川孝輝(3) 

■coach
鬼木達 6.5 見応えあるゲームを勝ち切った。交代策も適切だった。

■referee
高山啓義 5.0 基準が不明確だった。軽いコンタクトで微妙な判断が続いた。

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2020/11/03

201103川崎0-2札幌(J1 #26)

川崎0-2札幌(等々力, 14:00KO, 11,165人/12,000人)

J1リーグ12連勝となったFC東京戦(J1 #25)から中2日。
 等々力での2連戦となる札幌戦を迎える。
 19時KOからの14時KOとなるので、中2日でも5時間分、短くなる。

等々力ではこの試合から、Gゾーンとアウェイ席の鳴り物と立ち見観戦を解禁。

2位G大阪とは、勝ち点17差をキープ。
 残り9試合で勝ち点11を獲得すれば優勝が決まる。

FC東京戦の翌11月1日(日)、中村憲剛(14)が今シーズン限りの引退を表明。
 中村がプレーできるのは、J1リーグ9試合、そして天皇杯の最大2試合となる。


先発は、FC東京戦から4人を変更する。
 新たに車屋、脇坂、旗手、齋藤学が入る。
 登里、中村、田中碧、三笘がベンチスタートとなった。
先発とベンチの入れ替えはあったが、メンバー入りの18人は同じ顔触れ。


札幌はJ1リーグで7勝6分13敗の暫定13位。
 YBCルヴァンカップは、GL1位で決勝トーナメントに進出。
 準々決勝ではPK戦で横浜FMに負けてベスト8。

川崎と同じ中2日だが、大阪から川崎に移動してのアウェイ連戦。
10月29日に菅大輝(4)が新型コロナウイルスに感染し、欠場する。

今シーズンの対戦は、川崎が勝っている。
 200815札幌1-6川崎(J1 #10)

■1st half
札幌はハイタワー型のFWを使うことが多いが、0トップの布陣。
 素早くボールに寄せていき、川崎の自由を奪っていった。

攻撃では両サイドに広く選手を配置する。
 中央にスペースを作って、スルーパスを入れながらチャンスを作る。

2分にチャナティップ(18)、5分にルーカス・フェルナンデス(7)がGKと1対1を迎える。
 いずれもGKソンリョンがブロックするが、面白いように攻めていった。

川崎は札幌の厳しいマンマークで、パスコースを削られた。
 苦し紛れのパスを出したり、密集でドリブルしてはボールを奪われた。
 セカンドボールも拾えず、札幌に走り負けていた。

良いところは少なかったが、それでも失点せず前半を終える。

■2nd half
ハーフタイムから田中碧と三笘を入れる。
 守田の脇に田中碧が下りて、2ボランチ気味にしてバイタルを引き締める。
 左サイドからは三笘のドリブルで仕掛けようとした。

しかし、後半になっても札幌のプレスは弱まらなかった。
 厳しく寄せられて、ボールホルダーが囲まれる。
 62分に守田のロスト、65分に家長のパスミスから立て続けに失点を喫する。

重苦しい状況の中、70分、一気に3人を投入する。
 中村と登里が札幌のマークを剥がすことで、攻撃は改善。
 81分と85分に宮代、90+3分と90+5分に三笘、90+4分に田中碧が決定的なシュートを放つ。
 しかし、GK菅野孝憲(1)がビッグセーブを連発して、抑えられた。

■summary
札幌は素晴らしい内容だった。
 全体が連動した厳しいマークで、パスコースを与えない。
 川崎のボールホルダーが行き詰まった瞬間に、人数を掛けて囲んでボールを奪った。

運動量を落とすことなく後半もチェイスを続け、2ゴールを奪う。
 前半から多くの決定機を作り出していて、0-2は妥当なスコアといえる。
 最終ラインも崩れることなく、最後まで粘ることができた。
 完勝と呼ぶべきゲームを見せてくれた。

中村憲剛(14)とチャナティップ。
後半開始前のハーフタイム。



川崎は目に見えてコンディションが悪く、後手を踏んだ。
 特に家長と守田の動きが鈍く、致命的なロストを繰り返した。
 山根もルーカス・フェルナンデスに苦しみ、カバーするジェジエウの負担が重かった。

FC東京戦で、フルタイム近くまで10人を使った代償は大きかった。
 そして、中2日でも先発を4人しか代えない采配で、完敗を招いた。
 もっと走れる選手を起用しなければいけなかった。

インサイドハーフの脇坂と旗手(途中から家長)が前掛かりで、守田が孤立。
 守田1人ではバイタルを埋められず、札幌に主導権を与えた。
 後半、田中碧がサポートしたが、それでも札幌のプレスに対抗できなかった。

J1リーグでの連勝は12で止まった。
 札幌に負けたが、2位のG大阪がドローとなった。
 残り8試合となって、勝ち点9が必要となっている。

次は中10日でアウェイ鹿島戦(J1 #27)。
 YBCルヴァンカップ決勝のため日程は空くが、鹿島戦からは4連戦。
 しっかりとコンディションを整えて、J1リーグ優勝に向かいたい。

■goal
62アンデルソン・ロペス(11) 65荒野拓馬(27)

■judge
ソンリョン(1) 7.0 2分、5分、90+5分と完璧な1対1のシュートをセーブ。素晴らしかった。
山根視来(13) 4.5 ドリブルで逃げ切れずにロストした。38分にシュート。ルーカスに苦しむ。
ジェジエウ(4) 4.5 周囲が綻ぶたびに釣り出される。65分、マークミスで失点を止められず。
谷口彰悟(5) 5.0 苦しい展開となったが最終ラインを統率した。86分、致命的なパスミス。
車屋紳太郎(7) 4.5 LSBでは判断が遅く、ボールをつなげない。70分以降のCBは良かった。
守田英正(6) 4.0 1ボランチでサポートなく負荷が重かった。札幌に狙われてボールを失う。
脇坂泰斗(8) 5.0 2分、パスミスから決定機を与える。34分、ミドル。狭いエリアでプレー。
家長昭博(41) 3.5 運動量が足りず、戻りも遅い。65分、バックパスをミスして失点を招く。
旗手玲央(30) 4.5 トラップが大きく不安定だった。41分、良いパスカットも味方に渡せず。
ダミアン(9) 5.0 ポストプレーやプレスで奮闘していた。チャンス少なくシュートはゼロ。
齋藤学(19) 5.0 ドリブルを仕掛けてファウルを受ける。13分、カットインからシュート。

■sub
HT(8)田中碧(25) 5.0 低い位置に下りて守田をサポート。CKを担当。90+4分にシュート。
HT(30)三笘薫(18) 5.5 ドリブルは不発。最後は右に移り、90+3分、90+5分とシュート。
70(4)登里享平(2) 6.0 良いポジションで左サイドを活性化。82分、PA内に入ってシュート。
70(9)宮代大聖(20) 5.5 81分、85分と決定機。チームを助けるゴールを決めてほしかった。
70(19)中村憲剛(14) 6.0 ハーフスペースに立ち、パスを引き出すことで守備を混乱させた。

■bench
丹野研太(27) 山村和也(34)  

■coach
鬼木達 3.5 選手のコンディションの見極めに失敗。孤立した守田を救えなかった。

■referee
西村雄一 6.0 厳しいチャージを流し気味のジャッジ。札幌に有利だったが、正当だった。

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2020/08/15

200815札幌1-6川崎(J1 #10)

札幌1-6川崎(札幌ドーム, 14:00KO, 4,601人/5,000人)

アウェイ名古屋戦(YLC GL #3)から中2日。
短い試合間隔で、アウェイかつ14時キックオフの札幌戦を迎える。


先発は、名古屋戦から5人を変更する。
 新たに車屋、守田、脇坂、ダミアン、旗手が先発する。
 5人ともに名古屋戦で途中出場しているので、新味は少ない。
 登里、田中碧、小林悠、三笘はベンチスタートとなる。
 大島は、名古屋戦イエロー2枚で退場し、出場停止のためベンチ外。
ベンチには、新たに山村が入った。


札幌は、J1リーグで3勝3分3敗で9位。
 YLCではベスト8に進出している。

明治大学4年の特別指定選手、FW小柏剛(35)が先発する(J1リーグ初出場)。
 FW鈴木武蔵(9)は、ベールスホット(BEL)への移籍準備のため欠場。
 DF田中駿汰(32)は、前節清水戦(J1 #9)で退場し、出場停止となっている。

2019シーズンの対戦は、川崎の1勝2分(うち1PK勝)だった。
 190614川崎1-1札幌(J1 #15)
 191026札幌3(4PK5)3川崎(YLC Final)★
 191207札幌1-2川崎(J1 #34)

■1st half
札幌はしっかりと間合いを詰めて、川崎に余裕を与えない。
サイドでも川崎はすぐに囲まれて、ボールを失っていた。
ただ、12分には宮代がトラップから抜け出し、ダミアンがヒールシュート。

札幌は右サイドのルーカス・フェルナンデス(7)を中心に攻めてくる。
中央ではチャナティップ(18)がボールを動かしていった。
 15分、菅大輝(4)の左クロスを駒井善成(14)がシュート。
 18分にも駒井がロングシュートを放った。

少しずつ札幌の寄せが緩くなると、川崎に時間が生まれる。
飲水タイムを挟んで、川崎は右ウィングの宮代と左の旗手を交換。
右サイドに回った旗手が、ポイントを作れるようになった。
 27分、旗手が右サイドで縦に抜けて、クロスをダミアンへ届ける。
 34分には、右PA脇で競り合って、FKを獲得した。

35分、このFKを脇坂が蹴り、フリーの車屋がヘッドで先制点。
 LSBで先発した車屋の、気合いの入った表情が印象的だった。

しかし、札幌も反撃する。
 38分、チャナティップのシュートは、バーに当たった。

■2nd half
後半開始から、川崎は三笘と田中碧を投入。
 三笘が左サイドを切り裂くことで、川崎の時間が続く。
 47分、三笘が左サイドからドリブルで仕掛ける。
 50分、山根がインターセプトして、ラストパスを三笘が受けてゴール。
 53分には三笘がドリブルからシュート。

さらに55分。三笘のスルーパスを受けたダミアンがフリーでシュート。
 GK菅野孝憲(1)が防いだが、跳ね返りをダミアンが押し込んだ。
63分には旗手のクロスボールを三笘がゴールして、4点差となった。

札幌は攻撃的な選手を次々に投入してくる。
 79分、チャナティップのスルーパスからジェイ(9)がゴール。
 その後も5分ほど、川崎を押し込んだ。

しかし、守備的な選手が残っておらず、川崎のカウンターを止められない。
 87分、90+5分と小林悠が2ゴールを決めて、試合は終わった。

■summary
札幌は前半、しっかりとした守備で川崎を封じた。
35分、セットプレーから失点したものの、優勢にプレーできていた。

しかし、後半、三笘の投入から守備が崩壊してしまう。
 右サイドのルーカスと進藤亮佑(3)が、三笘を止められない。
 逆サイドも旗手に崩されていて、全体的にスペースを埋められくなった。

あっという間に3点差となり、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督は勝負に出る。
 59分、3バックの進藤と福森晃斗(5)を下げ、アタッカー2人を投入。
 守備はスカスカになってしまうが、チャンスを作れていた。
 79分に1点を奪い、さらにゴールを目指す姿勢は、いつもながら素晴らしい。
 ただ、失点は止まらず、大量ゴールを奪われた。


川崎は名古屋戦と同じように、前半はプレスに苦しんだ。
 ただ、名古屋戦のようなゴールを札幌に与えず、押されながらも耐えた。
 連戦の疲労が感じられたが、後半ギアを上げて圧勝した。

三笘は素晴らしい活躍で、チームを勝利に導いた。
 名古屋戦に続いて、2試合連続の2ゴール。
 ドリブルで相手を切り裂くだけではなく、確実にゴールを決めた。
そしてフル出場となった旗手も、三笘に負けない活躍を見せた。
 右サイドに移動してから、攻撃の起点となり、後半には2アシスト。

大量リードを奪いながらも、64分に小林悠を投入したのは課題。
 小林悠は2ゴールを決めてくれたとはいえ、休養させるべき展開だった。
 フレッシュな山村や齋藤学をもっと早い時間から投入したかったところ。

J1リーグはこれで9連勝となり、好調を維持している。
次は中3日でセレッソ大阪戦(J1 #11)。
しっかりと勝っていきたい。

■goal
79ジェイ(9)
35車屋紳太郎(7) 50,63三笘薫(18) 55ダミアン(9) 87,90+5小林悠(11) 

■judge
ソンリョン(1) 6.5 67分、ジェイのシュートをセーブ。87分、小林悠のゴールをアシスト。
山根視来(13) 6.5 後半になると攻撃力を発揮した。50分、インターセプトからアシスト。
ジェジエウ(4) 6.0 動き出しが少し遅かった。69分、接触プレーで左太ももを痛めて交代。
谷口彰悟(5) 6.5 前半、パスコースが少なく苦労した。57分、進藤のシュートをブロック。
車屋紳太郎(7) 6.5 35分、気合いの入った先制ゴール。左サイドでルーカスと対峙する。
守田英正(6) 6.5 1ボランチでチームを牽引。マンツーマンを利用して札幌の中盤を崩した。
脇坂泰斗(8) 6.0 5分、ロングシュート。35分、右FKでアシスト。47分、三笘へスルーパス。
下田北斗(22) 5.5 札幌に素早く寄せられてボールを失った。中盤で上下に広く動いていた。
宮代大聖(20) 5.5 J1リーグ初先発。12分、ダミアンにクロス。ロストが多いが及第点。
ダミアン(9) 6.5 12分、ヒールでシュート。1ゴール。ポストプレーもキープ力も冴えた。
旗手玲央(30) 7.0 体幹の強さを活かしてキープ。63分、菅を背中でブロックしてアシスト。

■sub
HT(22)田中碧(25) 6.0 右インサイドハーフで伸び伸びプレー。78分、FKをバーに当てる。
HT(20)三笘薫(18) 7.5 良いポジション取りから2ゴール。ダミアンのゴールも演出した。
64(8)小林悠(11) 6.5 終了間際に2ゴール。大量リードの展開で、出場時間が長くなった。
69(4)山村和也(34) 6.0 右CBでクロスボールを跳ね返した。78分、CKからシュート。
84(9)齋藤学(19) 5.5 右FWに入る。守備では戻って山根を助ける。カウンターも仕掛けた。

■bench
丹野研太(27) 登里享平(2)

■coach
鬼木達 6.5 HTの三笘の投入で圧勝に導く。宮代を先発させた判断も良かった。

■referee
木村博之 6.0 バランス良いジャッジ。軽い接触でもファウルと判定していた。

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2019/12/08

191207札幌1-2川崎(J1 #34)

札幌1-2川崎(札幌ドーム, 14:00KO, 26,399人)

横浜Fマリノス戦(J1 #33)に敗れて中6日。
2019シーズンのJ1リーグ最終節。
3位鹿島と勝ち点3差、5位C大阪と勝ち点1差の4位に付けている。
1つでも上の順位でシーズンを終えたいところ。

12月の札幌には、すでに雪が積もっている。
昨年は厚別開催(2018 J1 #16)だったので、2年ぶりの札幌ドーム開催(2017 J1 #7)


先発は、マリノス戦と同じ11人。

ベンチには、GK新井、マギーニョと旗手怜央(33)が新たに入る。
旗手は順天堂大学4年生の特別指定選手で、初のベンチ入り。
静岡学園高校出身で、長谷川と同じ経歴を歩んでいる。

ベンチから外れたのはGK安藤、登里、長谷川の3人。


札幌は、J1リーグ8位。
川崎とは今シーズン2回対戦し、いずれもドローだった。
PK戦で惜しくも準優勝となったルヴァンカップ決勝の熱闘は、記憶に新しい。
 190614川崎1-1札幌(J1 #15)
 191026札幌3(4PK5)3川崎(YLC Final)★

■1st half
キックオフから川崎が攻勢に出る。
1分、右サイドを崩し、脇坂のクロスを小林が合わせて先制する。
ダイレクトパスと裏への走り出しが組み重なった美しいゴールだった。

4分にも小林の左クロスから、脇坂がフリーでシュート。
そして13分。脇坂がFKで直接ゴールを決め、あっという間に2点をリードする。
GKク・ソンユン(25)がコースを見誤り、逆サイドに動いてしまった。

札幌は前線からプレスに来るものの、ボールを奪えない。
川崎が抜け出すと、人数が少ない中盤では抑えられなかった。

札幌はいったん右で組み立てて、川崎の守備を寄せていく。
左サイドでフリーになった菅大輝(4)と福森晃斗(5)に展開し、クロスを入れた。
中央のチャナティップ(18)も、小気味良くボールを動かしていく。

34分、チャナティップの左クロスを宮澤裕樹(10)が頭で折り返す。
ルーカス・フェルナンデス(7)がGKソンリョンのニアを抜き、1点差とする。

札幌の戦術はシンプルだが防ぎにくい。
45分にもゴール前を2回ボールが横切る決定機を作った。

■2nd half
後半、ペトロヴィッチ監督らしく早い交代を仕掛ける。
55分にチャナティップが下がると、中盤が省略されていく。

札幌はやはり左サイド中心の攻撃。
菅が守田との1対1で縦を狙い、福森はアーリークロスを入れた。
ただ、CB谷口と山村がクロスを跳ね返し、決定機は作れない。
76分、鈴木武蔵(9)が抜け出したが、シュートは左に外れた。

川崎がボールを持っても、札幌は奪いに来ない。
するするとゴールに近づき、シュートを放った。
小林は58分、68分、71分、79分と多くのシュートを放つ。
82分の家長のシュートなど、GKク・ソンユンが素晴らしいセーブを見せた。

85分には旗手を左サイドに投入。
プレー機会は少なかったが、プロデビューを飾った。

■summary
札幌は1点を追う後半、クロスボール戦術を採った。
鈴木武蔵、アンデルソン・ロペス(11)に加え、ジェイ(48)も投入。
最前列にタワー型フォワードを並べて、放り込んでいった。

ゴール前からゴール前へ目まぐるしくボールが動いた。
川崎を自陣におびき寄せてシュートを打たせ、そこからカウンター。
しかし、単純な攻撃では川崎の守備ブロックを崩せなかった。

前半はチャナティップがバイタルで仕掛け、川崎を警戒させていた。
その分、左の菅、右のルーカスに余裕が生まれていた。
後半、中盤でボールを動かすことが減り、サイド攻撃は単調となった。
パワープレイを仕掛けるタイミングが早かったかもしれない。














川崎は2点を決め、さらに多くの決定機があった。
3点目を決められず、余裕のある展開にはできなかった。
とはいえ、最後まで集中して守り、勝利で終えることができた。

何度も攻められた右サイドでは、家長のボールへの寄せが遅かった。
守田は1人で奮闘していたが、菅のクロスを許していた。

後半は札幌に付き合って、攻め急いでしまった。
ゆっくりボールを保持して、試合を落ち着かせたかったところ。


2019シーズンが終了した。
3位鹿島が勝利したため、J1リーグ4位となった。
8月と9月に失速し、3連覇を逃したが、よく持ち直した。


■goal
34ルーカス・フェルナンデス(7)
1小林悠(11) 13脇坂泰斗(28) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 75分、決定的なシュートを止める。安定してクロスボールをセーブ。
守田英正(6) 6.0 菅に苦しんだが、粘った。26分、家長へスルーパス。66分、知念へクロス。
山村和也(34) 7.0 クロスボールを何度も何度も地道に跳ね返した。28分、左CKをヘッド。
谷口彰悟(5) 7.0 ラインを上げる。40分、決定機をブロック。89分、菅のクロスをクリア。
車屋紳太郎(7) 6.5 フェルナンデスとマッチアップ。攻守ともに互角以上に渡り合った。
田中碧(25) 6.0 ミスが少なかった。40分のロストで決定機を許す。51分、77分にシュート。
大島僚太(10) 5.5 技術の高さは見せるが、スプリントが少ない。79分、ロングシュート。
家長昭博(41) 5.5 ボールに寄せなかった。終盤はタックルやキープで逃げ切りに貢献した。
脇坂泰斗(28) 6.5 FKで1ゴール、右クロスで1アシスト。4分と42分に決定機を迎えた。
阿部浩之(8) 6.0 左サイドを危なげなく守っていた。52分、ループはGKが触りバーに当たる。
小林悠(11) 6.5 電光石火の先制ゴール。後半になると多くのシュートを積極的に放った。 

■sub
59(28)知念慶(20) 5.5 68分、77分とポストプレー。72分、ターンからシュート。
85(8)旗手怜央(33) 5.5 デビューを飾る。左ウィングに入ったが、プレー機会は少なかった。
90+1(11)ダミアン(9) 5.5 ロスタイムに登場。強い体幹を活かして時間を費やした。

■bench
新井章太(21) マギーニョ(26) ジェジエウ(4) 下田北斗(22)

■coach
鬼木達 6.0 押される時間帯も多かったが、逃げ切った。右サイドは早くケアしたかった。

■referee
小屋幸栄 5.5 川崎寄りのジャッジ。ただ、結果には影響がなかった。

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■おまけ

85分、旗手怜央(33)がデビュー。

家長昭博(41)。
周りの選手は感傷的になっていましたが、超然と引き上げていきました。

ミハイロ・ペトロヴィッチ監督と野々村芳和社長。
ミシャの2シーズン目でルヴァン準優勝。
良いサイクルだと思います。

2019/10/30

191026初めてルヴァンカップを掲げた日(フォトレポ)

初めてルヴァンカップを掲げた日(フォトレポ)

2019年10月26日。
川崎がルヴァンカップを初めて掲げた。
コンサドーレ札幌との壮絶なPK戦を制しました。

たくさん写真を撮りましたので、表彰式を中心にフォトレポします。
なお、いつもの観戦記はこちらです。
 191026札幌3(4PK5)3川崎(YLC Final)

■キックオフ前

埼玉スタジアム2002。

ルヴァンカップを据える両クラブOB。
 右:伊藤宏樹氏。2001~13年川崎に在籍。
 左:河合竜二氏。2011~18年札幌に在籍。
 なんと、同い年です。

川崎ゴール裏のコレオ。
 青色のルヴァンカップ。

 中央にJリーグフラッグ。

札幌ゴール裏のコレオ。
 白い北海道の絵地図。北方領土も。
 大きな星で札幌を示しています。

両チーム選手の入場。

国歌独唱は、山崎育三郎氏。

川崎の先発11人。

札幌の先発11人。

キックオフ直前。
 川崎の円陣。

 札幌の円陣。

■キックオフ後

ハーフタイム。
 中村憲剛(14)と大島僚太(10)
 ベンチスタートの中村がアドヴァイス。

90+5分に深井一希(8)が同点ゴール。
 延長に入ることとなった。
 逃げ切りに失敗し、静かな川崎。

 ラストプレーで追い付いて意気上がる札幌。


PK戦で優勝が決まった。
 小林悠(11)と登里享平(2)。
 ノボリが小林に駆け寄りました。

■札幌の表彰式

準優勝の札幌の表彰。
 福森晃斗(5)。ゲームキャプテン。

菅野孝憲(1)、荒野拓馬(27)、福森晃斗(5)。
 準優勝賞金5千万円のボード。

チャナティップ(18)、白井康介(19)。

菅大輝(4)、中野嘉大(23)。

石川直樹(2)、鈴木武蔵(9)、ジェイ(48)。

■川崎の表彰式

優勝した川崎の表彰。
 ルヴァンカップを抱える小林悠(11)。

長谷川竜也(16)、小林悠(11)。
 長谷川が抱えるのはJリーグカップ。

阿部浩之(8)に何かを囁く下田北斗(22)。

登里享平(2)。
 優勝賞金1億5千万円のボード。

谷口彰悟(5)、新井章太(21)。
 PKを2本止めた新井は充実した表情。
 退場した谷口はまだ笑顔なし。

微笑む大島僚太(10)。

車屋紳太郎(7)、田中碧(25)。

脇坂泰斗(28)、山村和也(34)。

ダミアン(9)、マギーニョ(26)。
ソンリョン(1)。

川崎がルヴァンカップを初めて掲げた瞬間。
 中村憲剛(14)、小林悠(11)。
 新井章太(21)、阿部浩之(8)。

齋藤学(19)のユニを重ね着して、19番を指差す阿部浩之(8)。一緒にめくる脇坂泰斗(28)。

金銀の紙吹雪が舞う。
 家長昭博(41)、奈良竜樹(3)。
 長谷川竜也(16)、ダミアン(9)。
 マギーニョ(26)。

大会MVPはGK新井章太(21)。
 今年のYLCは、5試合すべてにフル出場。
 この大会の活躍を契機に、レギュラーの座を獲得して、決勝でPKを2本止めました。
 ジョン・カビラ氏のインタビュー。

■ピッチでのセレブレーション。

ピッチに戻って、あらためてカップを掲げる今日の出場登録の18人と鬼木達監督。

ベンチ外の選手、スタッフ、マスコットも加わって。

カブレラ。
 ビスケットの顔とルヴァンプライムのヘタ。

ふろん太。
 ルヴァンプライムの衣装と風呂桶。

ゴール裏での挨拶。
 青覇テープが投げられるゴール裏。

メインスタンドに向かって万歳。

ゴールキーパー陣。
 菊池新吉GKコーチ。
 馬渡洋樹(36)、藤嶋栄介(23)。
 ソンリョン(1)、安藤駿介(24)。

ブラジル3人衆。
 マギーニョ(26)、ダミアン(9)、ジェジエウ(4)。

小林悠(11)。

新井章太(21)。MVP。

中村憲剛(14)。
 一番最後まで残ってました。さすがです。

YBC Levain Cup Final WINNERS。
 川崎のエンブレムとともに。

以上、「初めてルヴァンカップを掲げた日」のフォトレポでした。

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