2021/03/21

210321浦和0-5川崎(J1 #6)

浦和0-5川崎(埼玉スタジアム, 15:00KO, 4,679人/5,000人)

開幕連勝が5で止まった神戸戦(J1 #5)から中3日。
代表ウィークを控えて、日曜日のアウェイ浦和戦。

春の嵐で雨が強く降り、風もある厳しい天候となった。
ハイボールは風で流されたが、ピッチ状態は素晴らしかった。

緊急事態宣言はこの日まで継続されていて、観客上限は5,000人。
アウェイ席は設置されず、G大阪戦(FXSC)では訪れた埼玉スタジアムに行くことができない。


先発は、神戸戦から2人を変更する。
 新たに小林悠と長谷川を両翼に入れて、家長と三笘がベンチに回る。
 小林悠は1トップではなく右FWで、ダミアンと同時に起用される。
ベンチには、知念が入り、遠野が外れた。


浦和はJ1リーグ1勝2分2敗の12位。
 徳島をJ1に昇格させたリカルド・ロドリゲス新監督を迎えている。

昨シーズンの対戦は、川崎の2勝だった。
12月16日の等々力では、中村憲剛がJ1リーグのラストプレーをアシストで飾った。
 200920浦和0-3川崎(J1 #17)
 201216川崎3-1浦和(J1 #33)

■1st half
浦和はダイレクトパスで川崎のプレスをかわしていく。
 プレスバックも早く、セカンドボールを回収して優勢に進めていく。

川崎はゆとりのないパスが続き、ボールを長く持てない。
 両サイドの小林悠、長谷川も強みを出すことができなかった。
 それでも10分に山根がボレー、15分に小林悠がシュートする。

浦和は川崎を押し込むものの、チャンスは少ない。
 ゴール前で川崎がブロックを組むと、崩せなかった。
 12分、LSB山中亮輔(6)の左クロスをFW杉本健勇(14)がダイレクトでボレー。

30分あたりから、川崎が少しボールをつなげるようになる。
42分、田中碧が右サイドを駆け上がる山根に丁寧なパスを届ける。
 山根はフェイントでLSB山中を牽制して、ふわっとした右クロス。
 小林悠が高い打点のヘッドでゴール左隅を撃ち抜いて、先制に成功する。

■2nd half
46分、ジェジエウが谷口への横パスを小泉佳穂(18)に渡してしまう。
 FW杉本にラストパスを入れられるが、シミッチが戻ってクリアした。

このチャンスを逃すと、浦和の運動量が落ち、川崎が圧倒していく。
 セカンドボールも拾えるようになり、次々に即時奪回が成功する。

49分、小林悠の柔らかな右クロスをダミアンが胸トラップ。
 浮かせたボールを反転しながら、美しいボレーを決めた。
51分、シミッチの長距離スルーパスに走り込んだ旗手がゴール。
53分、長谷川の左クロスをダミアンが折り返し、中央の小林悠が胸で押し込んでゴール。
67分、脇坂がバイタルで大久保智明(21)からボールを奪い、そのままボレーで決めた。

■summary
浦和は出足の鋭さでセカンドボールを回収。
 決定機やシュートは少なかったが、互角に戦っていた。
それだけに、42分の小林悠のゴールの際の守備は悔やまれる。
 2CBの槙野智章(5)と岩波拓也(4)の間に入られて、小林悠をフリーにしてしまった。

後半最初の大きなチャンスを逃すと、ゴールラッシュを許した。
 川崎のプレスの餌食となって、ボールロストを繰り返す。
 中盤でもPA内でもボールに寄っていくことなく、自由にプレーさせた。
 反撃もほとんどできないまま、90分を終えた。


川崎は前半、動き出しが鈍く、苦戦していた。
 徐々に支配権を奪い返していくと、シミッチが前を向いてパスを供給する。
 鋭いスルーパスを入れて、浦和の守備を背走させていった。

畳みかけて5点差としてからは、ペースを落とした。
 家長や三笘を休ませつつ、無失点で試合を終えた。

ダミアンと小林悠の共存も、良い結果を残した。
 2人が交互にゴール前に入ることで、浦和の守備を混乱させていた。


次は代表ウィークを挟み、中12日でホーム大分戦(J1 #7)。
 緊急事態宣言が解除され、観客上限は10,000人となる予定。
 多くの観客の前で、良い内容を見せてほしい。

フル代表には、山根視来(13)が初めて選出された。
 (3月22日、脇坂泰斗(8)が追加招集される。初選出。)
東京オリンピックを控えるU-24代表には、三笘薫(18)、田中碧(25)、旗手玲央(47)が選出。
4人ともに出場時間が長く、休めないのは残念だが、代表での活躍も期待したい。

■goal
42,53小林悠(11) 49ダミアン(9) 51旗手玲央(47) 67脇坂泰斗(8) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 12分、杉本のボレーをパンチング。後半、プレー機会は少なかった。
山根視来(13) 6.5 10分、ボレーシュート。42分、アシスト。さすがに運動量は少なかった。
ジェジエウ(4) 6.0 広いエリアをカバーする。46分、横パスを相手に与えてピンチを招いた。
谷口彰悟(5) 5.5 簡単な局面でもビルドアップが乱れる。7分、関根のシュートをブロック。
旗手玲央(47) 6.0 自由な位置取りから1ゴール。40分、小泉へのスルーパスに走り勝つ。
シミッチ(6) 6.5 顔を出して組み立てる。後半、縦パスをズバズバと入れる。1アシスト。
田中碧(25) 6.0 前線から最終ラインまで上下に動く。73分と早めに退き、休養を与えられた。
脇坂泰斗(8) 6.5 滑らかなドリブルで中盤を制する。67分、ボール奪取からそのままゴール。
小林悠(11) 7.5 42分、難しいヘッドで先制ゴール。53分、今度は泥臭くゴール。1アシスト。
ダミアン(9) 7.0 16分、ヘッド。49分、美しいゴラッソを決めて1ゴール。1アシスト。
長谷川竜也(16) 5.5 ボールは受けてもクロスは不正確。53分、左クロスでゴールに関与。

■sub
73(4)車屋紳太郎(7) 6.0 左CBに入り、最終ラインを落ち着かせる。パスも良かった。
73(25)塚川孝輝(3) 5.5 精力的なプレスを続ける。86分、背後から阿部勇樹(22)にタックル。
81(9)知念慶(20) 5.5 82分、ポストプレー。87分、右から入り込んで左足シュート。
81(16)三笘薫(18) 5.5 85分、89分と左から仕掛ける。強烈なインパクトは残せなかった。
90(8)橘田健人(22) 5.5 90分、右サイドでCKを獲得する。中盤を引き締めた。

■bench
丹野研太(27) 家長昭博(41) 

■coach
鬼木達 6.0 田中碧、山根、旗手の連続起用を続ける。後半の大量ゴールで圧勝に導く。

■referee
飯田淳平 6.5 ストレスのないジャッジ。判断基準が明確で分かりやすかった。

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2021/03/18

210317神戸1-1川崎(J1 #5)

神戸1-1川崎(ノエビアスタジアム神戸, 19:00KO, 7,446人/10,000人)

J1リーグ開幕5連勝(公式戦10連勝)となった柏戦(J1 #4)から中3日。
3週連続のミッドウィーク開催となるアウェイ神戸戦。

残念ながら神奈川県の緊急事態宣言は解除されず、アウェイ席の設置はない。
ただ、すでに兵庫県は解除されていて、観客上限は10,000人に拡大している。


先発は、柏戦から4人を変更する。
 新たにジェジエウ、谷口、ダミアン、三笘が先発する。
ベンチには、車屋、小林悠、長谷川が回り、山村がベンチ外になる。
2週前のC大阪戦(J1 #11)1週前の徳島戦(J1 #3)とベンチまで含めた18人が同じとなった。


神戸はJ1リーグ2勝1分1敗で暫定6位。
 2020シーズンはJ1リーグ14位、ACLではベスト4だった。

昨シーズンの対戦は、川崎の2勝1分。
 ACLに出場した神戸の日程の都合で、3週間続けて3試合を戦った。
  200826神戸2-2川崎(J1 #24)
  200902神戸0-6川崎(YLC QF)
  200909川崎3-2神戸(J1 #15)

■1st half
神戸はパスコースを遮断しながら強く寄せて追い込んでいく。
 最後は川崎に無理なパスを蹴らせて、回収した。
ボールを保持すると、バランス良く選手をピッチに広く配置する。
 左サイドでは酒井高徳(24)と山口蛍(5)が組み立てていく。
ただ、チャンスを迎えても直ちにゴールに向かわず、バックパスが目立った。

川崎はピッチに足を取られながら、ビルドアップを模索する。
25分すぎあたりから、ボールを持つ時間が長くなった。
 プレスの逆を突くパスを織り交ぜることで、打開していった。
37分、家長の右クロスをダミアンがヘッド。
45+2分、旗手の右クロスをジェジエウがヘッド。

神戸が序盤優勢に進めたが、川崎が押し戻していった。

■2nd half
川崎がじっくりと中盤のスペースを作って攻めていく。
 53分、家長の右クロスをダミアンが決めたが、VARによりオフサイドの判定。
 57分、山根のスルーパスからダミアンが決定機を迎えるが、GK前川黛也(1)がセーブ。
そして72分。GKのロングキックを谷口が拾い、ダイレクトでダミアンへロングフィード。
 ダミアンがハーフライン付近からシュートすると、GK前川が触れず先制ゴール。
 VARによりオンサイドの判定となって、ゴールが認められた。

追いかける神戸はカウンターを仕掛けていく。
 83分、90+2分の決定機はGKソンリョンが防ぐが、ついに90+10分。
 初瀬亮(19)の左クロスを菊池流帆(17)がヘッドで沈め、同点とされた。

■summary
神戸は厳しいマンマークを仕掛け、ボールを奪った。
 前半はパスワークも冴えて、川崎を押し込んでいった。

後半は川崎に主導権を握られつつ、カウンターを仕掛ける。
 お互いに縦に早く仕掛ける展開となって、決定機を多く作った。
 体力的にも大きく落ちることなく、川崎の圧力に負けなかった。
 10分間の長いロスタイムに攻撃を続け、ラストプレーで追い付くことができた。

全体的に良い内容で、川崎と互角に戦っていた。
 どちらが勝ってもおかしくなかったが、ドローは妥当な結果といえる。


川崎は連続起用の影響によって疲労を感じさせた。
 柏戦でフル出場した家長、そして山根や田中碧も精彩を欠いた。
 運動量の少なさと滑るピッチもあり、パスをつなげない。
 低い位置でのボールロストが多く、神戸に決定的なチャンスを与えた。

それでも高い技術でプレスを抜け出して、神戸ゴールに迫った。
 逆に神戸にも決定機があり、上下動を繰り返す落ち着きのない試合となった。
 逃げ切ることはできなかったが、ドローでも悪くない結果といえる。

J1リーグの開幕連勝は5で止まった。
 暫定首位だが、1試合消化が多くなっている。
 実質的には2位名古屋(5連勝)に抜かれ、3位鳥栖(4勝1分)と並んだ。

次は中3日でアウェイ浦和戦(J1 #6)。
 代表ウィークを控え、開幕から続く連戦が終わる。
 しっかり戦って、勝ち点3を得たい。

■goal
90+10菊池流帆(17)
72ダミアン(9)

■judge
ソンリョン(1) 7.5 83分の古橋、90+2分の藤本憲明(9)の決定機を防ぐ。鉄壁だった。
山根視来(13) 5.5 5分、自陣でミスパス。58分と75分にラストパス。攻撃参加は少なめ。
ジェジエウ(4) 5.5 ドウグラスと対峙して、35分にイエローで止める。45+2分、ヘッド。
谷口彰悟(5) 5.5 10分、26分とブロック。72分、先制アシスト。90+2分、決定的なロスト。
旗手玲央(47) 6.0 45+2分、ジェジエウへ右クロス。良い意味でLSBの枠を超えるプレー。
シミッチ(6) 6.0 顔を出して、組み立てに貢献する。右足キックは余裕がなく厳しかった。
田中碧(25) 6.0 51分、古橋を倒してイエロー。きつくとも良く走った。81分、ミドル。
脇坂泰斗(8) 5.5 33分、バックパスを相手に渡す。狭い場所でもターンして前を向いた。 
家長昭博(41) 5.5 12分、37分とダミアンへラストパスを入れる。45+1分、中央でロスト。
ダミアン(9) 7.0 72分、先制ゴール。12分、37分、58分、75分にシュート。好調を維持。
三笘薫(18) 5.5 ピッチの影響を受けてドリブルは不発。85分の決定機はブロックされる。

■sub
64(41)遠野大弥(19) 6.0 間で受ける動きを繰り返す。87分、ターンからシュートを狙う。
77(6)塚川孝輝(3) 5.5 バランス良くセカンドボールを拾う。82分、力強くプレスバック。
77(8)橘田健人(22) 5.5 90+6分、左サイドでボール奪取。90+10分、初瀬のクロスを許す。
90(9)小林悠(11) 5.5 90+1分、シュート。90+2分、PA手前で田中碧の縦パスを受ける。
90(47)車屋紳太郎(7) 6.0 短いプレー時間ながらも、左サイドに落ち着きをもたらす。

■bench
丹野研太(27) 長谷川竜也(16) 

■coach
鬼木達 5.0 疲労を考慮することなく、選手を固定する。結果的に勝ち点を失った。

■referee
家本政明 5.5 接触プレーであまり笛を吹かなかった。基準が明確ではなく、停滞させた。

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2021/03/13

210313川崎1-0柏(J1 #4)

川崎1-0柏(等々力, 17:30KO, 4,744人/5,000人)

J1リーグ開幕4連勝(公式戦9連勝)となった徳島戦(J1 #3)から中2日。
ホーム等々力での第4節柏レイソル戦。
引き続き神奈川県に緊急事態宣言が発令されていて、観客上限は5,000人のまま。
雷雨のため、17時予定のキックオフは30分遅れることとなった。


先発は、徳島戦から4人を変更する。
 新たに山村、車屋、小林悠、長谷川が先発する。
 ジェジエウ、ダミアン、三笘がベンチスタート、谷口がベンチ外となった。
ベンチにはGK丹野、塚川、橘田、遠野が入っていて、いつもと変わらない。


柏レイソルはJ1リーグで1勝2敗。
 2020シーズンはJ1リーグ7位、YBCルヴァンカップ準優勝だった。
 MVPと得点王を獲得したFWオルンガは、アル・ドゥハイルSC(QAT)へ移籍している。

2020シーズンの対戦は、川崎のダブルだった。
 200711川崎3-1柏(J1 #4)
 201219柏2-3川崎(J1 #34)

■1st half
雨は少し弱まってきたが、ピッチ状態は良くなかった。
水たまりの影響もあり、川崎は狭いエリアでのパスがずれてしまう。

柏は右のクリスティアーノ(9)、左の仲間隼斗(33)をサイドライン近くに配置。
 川崎の横幅を広げながら、中央の江坂任(10)も含めて、ロングボールを入れる。
 ただ、PA近くまでボールを運べていても、シュートは少なかった。

川崎は局面の攻防で突破できず、上手く前進できない。
 FW呉屋大翔(19)と江坂が、シミッチへのパスコースを消す。
 2CB車屋と山村の選択肢が少なく、柏のプレスを受けてしまった。
旗手がビルドアップに参加していたが、そうなると左サイドで長谷川が孤立。
 右サイドの家長も抑え込まれていて、攻撃の手掛かりがなかった。

お互いにチャンスが少ないまま、前半を終えた。

■2nd half
後半開始から、塚川、橘田、三笘の3選手を入れて巻き返しを図る。
 アンカーに入った塚川がパスの受け口となって、田中碧と橘田に渡していく。
 橘田が柏の陣形を崩す動きを繰り返すことで、スペースを作った。

左サイドでは三笘がドリブルを仕掛ける。
 49分、鋭いドリブルでRSB高橋峻希(6)を切り崩して、旗手がシュート。
 59分にも中央でドリブルして、チャンスを作った。

柏は引き続きロングボールを入れてくるが、迫力は少なめ。
 塚川は74分に江坂に抜かれ、85分にも転んで、柏に2度チャンスを与えてしまう。
 それでも高さと運動量によって、橘田とともに中盤を引き締めた。

そして80分。
 三笘が左サイドを深くえぐり、マイナスのクロスを家長が決勝ゴール。
 苦戦したが、1点差で価値ある勝ち点3を得た。

■summary
柏は川崎の中盤のパスを封じることで、善戦した。
 高い位置でボールを奪って、カウンターを仕掛ける。
 中央の江坂、両サイドのクリスティアーノや仲間にロングボールを入れていく。
 オルンガの不在の影響は大きいが、悪くはない攻撃だった。

後半、川崎に攻め込まれたが、GKキム・スンギュ(17)が素晴らしかった。
 50分と59分の旗手、61分と90+6分の田中碧、69分のダミアン、90+1分の家長のループ。
 1失点したものの、多くの決定的なシュートを防いだ。


旗手玲央(47)と車屋紳太郎(7)。

45+2分、旗手がクリスティアーノと接触したところで、前半が終了。他の選手が引き上げる中、車屋だけが旗手が起き上がるのを待って、一緒に引き上げていきました。

キャプテンマークは、脇坂泰斗(8)→田中碧(25)→ダミアン(9)が巻きました。

川崎はいつものようなパスワークができなかった。
 前半は大雨の影響もあって、プレーの精度が落ちてしまった。
 らしくないボールロストが目立ったが、それでも無失点で切り抜けた。

後半になると、三笘の突破力を活かして、左サイドで優位に立った。
 アンカーに塚川が入り、車屋と山村からのパスを受けていく。
 ピッチも回復し、不用意なロストが少なくなり、柏を押し込んでいった。

車屋と山村が安定していて、失点の可能性は少なかった。
連戦の続く田中碧、山根、旗手も疲労は否めないが、頑張っていた。
良い内容ではなかったが、それでも勝利することができた。

選手交代は鬼木監督にしては珍しく4人のみ。
 最後の1人として、家長と遠野を交代させるかと思っていたが、動かなかった。
 逃げ切るために、34歳の家長のフル出場が必要と判断したのだろう。


次は中3日でアウェイ神戸戦(J1 #5)。
 開幕から続く連戦も、残り2試合で代表ウィークにより中断される。
 フレッシュな選手を起用して、勝利していきたい。

■goal
80家長昭博(41) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 13分、前に飛び出してクリア。クロスボールにも適切に対応していた。
山根視来(13) 5.5 いつもほど右サイドを攻略できなかったが、守備も含めて及第点だった。
山村和也(28) 6.0 前半、背後へのボールに苦しむ。ボールを持つと厳しいプレスを受けた。
車屋紳太郎(7) 7.0 パスの受け手が限られる中、的確にビルドアップ。判断良く守り切る。
旗手玲央(47) 6.5 高さのあるクリスティアーノと戦い続ける。50分と59分にシュート。
シミッチ(6) 5.0 江坂と呉屋に隠れがちだった。停滞の原因となる。17分、パスカット。
田中碧(25) 6.0 最後まで上下動を繰り返した。61分、90+3分、90+6分にシュート。
脇坂泰斗(8) 5.5 キャプテンマーク。27分、家長の右クロスをヘッド。37分、イエロー。
家長昭博(41) 5.5 流し込んで決勝ゴール。90+1分にループ。ポイントは作れなかった。
小林悠(11) 5.5 ボールが届く回数が少ない中でも、32分、43分、49分とシュートする。
長谷川竜也(16) 5.0 工夫して動いてはいたが、1人で孤立してしまう。22分、左クロス。

■sub
HT(16)三笘薫(18) 6.5 独力で左サイドをドリブルで突破していった。決勝アシスト。
HT(8)橘田健人(22) 6.0 動き回って中盤のスペースを埋める。61分、PA内からシュート。
HT(6)塚川孝輝(3) 6.0 2CBからパスを受けて組み立てた。74分、85分に致命的なミス。
64(11)ダミアン(9) 5.5 強くプレスを仕掛け、GKまで追った。69分、ターンからシュート。

■bench
丹野研太(27) ジェジエウ(4) 遠野大弥(19) 

■coach
鬼木達 6.0 後半開始から3人を投入して勝利を呼び寄せる。もっと疲労に配慮したい。

■referee
松尾一 6.0 適切なジャッジだった。接触プレーの判定は少しあいまいだったか。

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2021/03/11

210310川崎2-0徳島(J1 #3)

川崎2-0徳島(等々力, 19:00KO, 4,853人/5,000人)

J1リーグ3連勝となったアウェイ仙台戦(J1 #2)から中3日。
ホーム等々力に徳島を迎えての水曜日のナイトマッチ。

3月21日まで緊急事態宣言が延長され、引き続き観客数は5,000人に制限される。
ただ、徳島戦のチケット発売は緊急事態宣言の延長前だった。
そのため、開催時刻は変更されず、19時キックオフのまま開催される。
横浜FM戦(J1 #1)は平日18時開始で、仕事帰りの観戦には厳しかっただけにありがたい。


先発は、1週間前のC大阪戦(J1 #11)の11人に戻す。
 新たにジェジエウ、谷口、脇坂、家長、ダミアン、三笘が先発する。
 車屋、橘田、遠野、小林悠、長谷川がベンチへ、山村はベンチ外となった。
ベンチもC大阪戦と同じ7人となる。
 仙台戦ではターンオーバーしたが、完全に元に戻してきた。


徳島は2020年、J2リーグで優勝してJ1リーグに昇格。
 ダニエル・ポヤトス新監督は、緊急事態宣言下における入国制限のため未だ不在。
 甲本偉嗣ヘッドコーチが指揮を執っている。

J1リーグ2試合を消化して、2分の成績。
 アウェイ席がなく、阿波踊りの鉦の音が響かないのは残念。
 川崎から期限付き移籍中の宮代大聖(11)は、契約上出場できない。

川崎の2勝だった2014年以来の対戦となる。
 140406徳島0-4川崎(J1 #6)
 140913川崎4-0徳島(J1 #23)

■1st half
7分に三笘、8分にダミアンがシュートする。
12分、ダミアンがDF安部崇士(25)を追い詰めて、三笘が回収。
 ダミアンに戻すと、PA内左の角度のないところからゴール右隅に決めて先制する。
さらに16分に三笘とダミアン、30分に脇坂がシュートを続ける。
徳島にプレスを仕掛け、早い攻撃を続けていった。

徳島は30分すぎから、落ち着いて組み立てられるようになる。
 ボランチ岩尾憲(8)と藤田譲瑠チマ(13)がボールを集めて左右に散らす。
 左サイドから藤原志龍(33)と吹ヶ徳喜(27)を中心に仕掛けた。
 37分、吹ヶが左サイドを抜け出してクロスを入れる。

しかし42分。
 ダミアンが安部からボールを奪って、そのままロングシュート。
 攻撃が続かない時間帯だったが、簡単に追加点を奪ってみせた。

■2nd half
後半開始から10分ほど、川崎が攻めていく。
 46分にダミアンがオーバーヘッド、47分に田中碧がヘッド、54分に脇坂がシュート。
 いずれも入っていてもおかしくなかったが、決められない。

川崎の中盤の運動量が落ち、徳島へのプレスが弱まっていく。
 両SBの上下動もさすがに鈍く、サイドで勝ち切れなくなった。

徳島は余裕を持てるようになるが、ゴールには迫れない。
 ボランチがルックアップしても、有効なパスコースを探せなかった。
 シンプルにクロスを上げるべき場面でも、バックパスを選んでしまう。

川崎は5人の選手交代を行ったが、状況は改善しなかった。
 プレスを仕掛けていかないので、高い位置でボールを奪えない。
 パスコースを切りながら徳島の攻撃を待ち構えて、体力を温存した。
徳島は間延びせず、最終ラインを押し上げて守る。
 川崎の自由を奪って、チャンスを作らせなかった。

お互いに膠着した状況が続き、2点差のまま逃げ切った。

■summary
徳島は最後までバランスを保って守っていた。
 それでも前半は多くの決定機を作られてしまい、DF安部がボールを奪われて2失点。
 後半になると局面を破られることが少なくなり、しっかり戦えていた。

ただ、1トップの垣田裕暉(19)までボールを届けることができない。
 ゴール前を固める川崎の最終ラインを崩すことはできなかった。
 サイドから積極的にクロスを入れたり、もう少し工夫が欲しかったところ。


メインスタンド前で挨拶する松井蓮之(31)。
法政大学3年生。2022シーズンからの加入が決まり、特別指定となりました。

川崎はダミアンの2ゴールで勝利した。
2ゴールは、いずれもダミアンのプレスから生まれたもの。
鋭いプレスバックを仕掛け、複数人で取り囲んでボールを奪っていった。

後半は運動量が落ちてしまい、有効な攻撃ができなかった。
徳島のシュートはほとんどなかったとはいえ、停滞する時間が長かった。
快勝とはいえず、起用が続く田中碧と山根、旗手の疲労を考えると、これからの連戦に不安も残る。

次は中2日でホーム柏戦(J1 #4)。
 厳しい日程が続くが、仙台戦のメンバーを中心として戦いたい。

■goal
12,42ダミアン(9) 

■judge
ソンリョン(1) 5.5 ほとんど仕事がなかった。ゴール前でどっしりと待機を続けた。
山根視来(13) 6.0 34分、67分にシュート。多くの右クロスを入れる。後半は押し込まれる。
ジェジエウ(4) 6.5 走り回って広い範囲をカバー。山根を助けて右サイドの決壊を防いだ。
谷口彰悟(5) 6.0 19分、CKをヘッド。1分、39分に自陣でパスミス。しっかり守り切る。
旗手玲央(47) 6.0 中央にも動き、サイドでは長距離ドリブル。パスの粗さが目立った。
シミッチ(6) 5.5 垣田と渡井に挟まれ、パスを受けられず。ビルドアップもいまひとつ。
田中碧(25) 6.0 47分、フリーでヘッド。良く動いてはいたが、疲労感は隠せない。
脇坂泰斗(8) 6.0 11分、ダブルダッチで縦に突破。30分、54分には惜しいシュート。
家長昭博(41) 6.0 76分、カットインしてシュート。攻め急ぐチームを落ち着かせた。
ダミアン(9) 7.5 2ゴール。特に2点目は1人のプレスで奪ってゴール。勝利に大きく貢献。
三笘薫(18) 6.0 1アシスト。7分、16分とシュート。ドリブルは厳しく警戒されていた。

■sub
64(9)小林悠(11) 5.5 82分、田中碧のFKをヘッド。プレスに出ず、パスコースを消した。
64(6)塚川孝輝(3) 6.0 ダイレクトパスで組み立てる。守備ではボールに厳しく寄せた。
64(8)橘田健人(22) 6.0 69分、85分とボールを奪い取る。中盤のスペースを埋めた。
80(18)長谷川竜也(16) 6.0 82分、PA近くでFKを獲得。ボールを奪われずチャンスを作る。
80(41)遠野大弥(19) 5.5 右FWに入る。左サイドの攻撃が多く、プレー機会が少なかった。

■bench
丹野研太(27) 車屋紳太郎(7)

■coach
鬼木達 6.0 勝利したが、後半の失速を補えなかった。今後のコンディションも不安。

■referee
木村博之 6.0 接触プレーのファウルの判断がやや厳しかったが、適切なジャッジだった。

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2021/03/06

210306仙台1-5川崎(J1 #2)

仙台1-5川崎(ユアテックスタジアム仙台, 14:00KO, 9,005人/9,500人)

逆転勝利したセレッソ大阪戦(J1 #11)から中2日。
今シーズン初めてのアウェイとなる仙台戦を迎える。

宮城県は緊急事態宣言の対象地域となっていないが、神奈川県は発令中。
そのためアウェイ席がなく、2020年に続いて仙台に行くことができなかった。


先発は、セレッソ戦から6人を変更。
 中2日と短い間隔もあり、大きくターンオーバーする。
 新たに2CBの山村と車屋、中盤の橘田、3トップの遠野、小林悠、長谷川が先発する。
 橘田は公式戦4試合目で、プロ初先発のチャンスを掴んだ。
ベンチには、先発から谷口、脇坂、家長、ダミアン、三笘が回る。
 ジェジエウはベンチ外となっている。


仙台は2020年のJ1リーグで17位。
 木山隆之監督が退任し、新たに手倉森誠監督を迎えている。
 水曜日にYLCを戦っていて、同じ中2日の日程。
2020年の対戦は、川崎の2勝だった。
 200722仙台2-3川崎(J1 #6)
 201010川崎1-0仙台(J1 #21)

■1st half
川崎が仙台を圧倒的に押し込んでいく。
ショートパスで組み立てながら、シミッチや旗手がロングボールを入れる。
仙台はサイドの守備で人数が足りず、フリーでクロスを上げていった。

12分、田中碧の右クロスを小林悠が身体で押し込んで先制ゴール。
25分、長谷川の左クロスを小林悠がヘッド。
 右ポストに当たったところを遠野がコースを狙ってJ1初ゴール。
33分、山根の右クロスをDFがクリアしきれず、オウンゴールで3点目。
39分、橘田が右に流れてクロスを入れ、小林悠が捻じ込んで4点目。

4ゴールだけではなく、多くのシュートを放った。
 3分の長谷川、12分の小林悠、40分の旗手、45分の山村、45+4分の田中碧など。

仙台はボールを運ぶことも難しかった。
 パスコースがなく、GKヤクブ・スウォビィク(27)へのバックパスが多くなる。
 見せ場は8分に上原力也(6)、35分に氣田亮真(32)がシュートしたくらいだった。

■2nd half
後半開始から仙台は、3選手を投入する。
26分にも関口訓充(7)の負傷で石原崇兆(14)を入れている。
フレッシュな4人の力もあって、川崎を押し戻していく。

1トップとなったFWマルティノス(20)が、54分、56分にチャンスを迎える。
そして58分、上原が左に大きく展開して氣田がマイナスのクロス。
 マルティノスのシュートはDF山村がブロックするが、詰めていた上原がゴール。
その後も68分にマルティノスがヘッド、78分に上原がシュート。

仙台が押し気味に進め、川崎は時間を使う展開となる。
しかし83分、右サイドに流れた旗手がPA内に持ち込み、5点目を決めた。

■summary
仙台は前半、まったく太刀打ちできなかった。
川崎の攻撃を中盤で止められず、ずるずるとゴールに近寄られる。
両サイドからフリーでクロスを上げられては失点を重ねた。

GKスウォビィクは好セーブを見せていた。
 45分の山村、80分の家長、82分の三笘のシュートをストップ。
 いずれも決定的な場面で、素晴らしいセーブだった。

大量失点するのは早かったが、後半はある程度、戦えていた。
 上原が中盤で組み立てて、左サイドで氣田がボールを引き出す。
 1トップのマルティノスを活かしてチャンスを作れていた。
 5失点と厳しい結果となったが、なんとか立て直したい。


川崎は完璧な試合運びで、勝利した。
後半、中盤に塚川が入ったものの、全体的な運動量が低下してしまった。
仙台にいい時間帯を作られてしまい、1失点。
ただ、大量リードがあったため、結果に影響はなかった。

6人を入れ替える大きなターンオーバーも成功した。
 特に小林悠は2ゴール1アシストと活躍。
 ダミアンも好調を維持する中、2人のプレー時間を上手くコントロールしたい。

次は中3日でホーム徳島戦(J1 #3)。
 フルメンバーに戻すのではなく、選手の入れ換えを続けてほしい。
 山根、旗手、田中碧を休まつつ、しっかりと勝利したい。

■goal
58上原力也(6)
12,39小林悠(11) 25遠野大弥(19) 33OwnGoal 83旗手玲央(47) 

■judge
ソンリョン(1) 5.5 ほとんど仕事がなかった。49分、上原のFKを落としたが自らカバー。
山根視来(13) 6.0 髪型が変わった。右サイドを何度も切り裂き、33分、OGを呼び込む。
山村和也(28) 6.0 余裕を持って最後に控え、広い範囲をカバーする。45分、CKをボレー。
車屋紳太郎(7) 6.0 スピードも高さもあって完璧だった。61分、CKをヘッドで落とす。
旗手玲央(47) 6.5 40分と55分にミドル。83分、前線に顔を出してゴール。強いパスを出す。
シミッチ(6) 6.0 ロングボールで攻撃のスピードを操る。前半のみで交代。良く動いていた。
田中碧(25) 7.0 ゲームキャプテン。恐ろしい運動量でチームを下支え。小林悠へ1アシスト。
橘田健人(22) 6.0 ボール奪取を繰り返す。1アシスト。59分、決定機のシュートは上へ。
遠野大弥(19) 6.5 25分、コースを狙ってJ1初ゴール。縦に仕掛ける。セットプレーを担当。
小林悠(11) 7.5 2ゴール。旗手のゴールをアシスト。12分、25分にも惜しいシュート。
長谷川竜也(16) 6.0 3分、シミッチのロングクロスをヘッド。多くの左クロスを入れた。

■sub
HT(6)塚川孝輝(3) 5.0 61分、CKからシュート。パスは弱め。79分、持ちすぎてロスト。
72(19)家長昭博(41) 5.5 山根と何度もパス交換。80分、PA内で右に動いてシュート。
72(16)三笘薫(18) 5.5 80分、長距離ドリブル。82分、小林悠のパスからシュート。
83(22)谷口彰悟(5) 5.0 アンカーに入ってパスを散らす。90分、CBとのパス交換でミス。
90(25)脇坂泰斗(8) 5.5 ボールホルダーに素早く寄せていった。90+4分、FKを入れる。

■bench
丹野研太(27) ダミアン(9) 

■coach
鬼木達 6.5 ターンオーバーしつつも圧勝。欲をいえば、もう少し選手を休ませたい。

■referee
池内明彦 5.0 イエローも含めて微妙な判断が続いた。ただ、致命的なミスはなかった。

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2021/03/04

210303川崎3-2C大阪(J1 #11)

川崎3-2C大阪(等々力, 18:00KO, 4,756人/5,000人)

横浜Fマリノス戦(J1 #1)から中4日。
ACLのため、本来は4月24日(土)/25日(日)に開催される第11節が前倒しされる。
ともにACLに出場するC大阪との対戦が、水曜日に組まれた。

マリノス戦に続いて、緊急事態宣言のため18時キックオフ。
観客数は5,000人に制限され、アウェイ席なしで開催される。


前半の飲水タイム。

G大阪戦(FXSC)横浜Fマリノス戦(J1 #1)に続き、3戦連続で同じ先発。
 ベンチには、G大阪戦で脳震盪により交代した塚川が入り、知念が外れる。
 メンバー入りの18人は、G大阪戦と同じ18人に戻っている。


キックオフ前の円陣。

2020シーズン、セレッソ大阪はJ1リーグで4位だった。
 ACLには第4代表としてプレーオフから出場する。

J1リーグ4位に導いたミゲル・アンヘル・ロティーナ監督は退任。
 新たにレヴィー・クルピ監督が就任している。
 開幕戦は土曜日開催だったため、川崎よりも短い中3日の日程。

かつて川崎に在籍した3選手がメンバー入り。
 大久保嘉人(20, 2013-16, 18年所属)と原川力(4, 2016年所属)は先発出場。
 GK松井謙弥(50, 2015年所属)はベンチ入りしている。
 さらに、今シーズンから白沢敬典通訳(2019-20年所属)がセレッソに移籍している。

2020シーズンの対戦は、川崎の2勝だった。
 200819川崎5-2C大阪(J1 #11)
 201003C大阪1-3川崎(J1 #20)

■1st half
5分、右サイドから大久保がロングシュート。
 美しい弧を描いたゴラッソが決まり、セレッソが先制する。
 シミッチの寄せが遅れたとはいえ、素晴らしいゴールだった。

直後の7分。LSB旗手の攻め上がりから、脇坂が右サイドの山根へ展開する。
 山根が高速右クロスを上げると、ダミアンがボレーで蹴り込んで同点とした。

川崎は速攻も織り交ぜつつ、分厚いパスワークで押し込む。
 CB谷口とジェジエウがハーフウェイラインまで上がっていった。

22分、ゴール前からの高木俊幸(18)のFK。
 壁に当たって跳ね返ったボールを、松田陸(2)が右クロスを入れる。
 GKソンリョンを越えた落下点で大久保が蹴り込み、再びセレッソがリードする。

2度目のビハインドとなった川崎は、引き続き攻めていく。
 38分、脇坂の左CKをジェジエウがヘッド。
 44分、ダミアンのポストプレーから三笘がシュート。
PA内にも入り込み、セレッソを揺さぶったが、ゴールは決まらなかった。

■2nd half
後半開始直後の47分、同点ゴールが生まれる。
 1点目と同じ山根の右クロスを、ダミアンが今度はヘッドで決めた。
 セレッソのCB2人に挟まれつつ、高い打点でGKの足元を狙った。

川崎は逆転を目指してセレッソを押し込んでいく。
 PA外側の密集エリアでも、ショートパスを繰り広げる。
 サイドにDFを呼び寄せてPA内にスペースを作り、ゴールを狙った。
セレッソはがちっとPA内でブロックを組んで守る。
 しかし、ボールを奪ってもすぐに川崎に奪回され、守勢が続いた。

62分、三笘がPA内でDFを背負ったダミアンにパスを預ける。
 DFを追い越して三笘がリターンパスを受けると、GKキム・ジンヒョン(21)との1対1を制し、逆転する。

セレッソは71分、85分に大久保がシュートするが、追い付けなかった。

■summary
セレッソはアーリークロスを中心に早い攻撃を仕掛けてきた。
ここ数年、数字を残していなかった大久保嘉人が2ゴール。
大久保は71分にも決定的なシュートがあり、川崎の脅威となった。

清武弘嗣(10)は、複数の選手に囲まれても余裕を持って切り抜ける。
 パスも正確で技術が高く、見るべき価値があった。

ロティーナ時代、セレッソは規律的な守備を武器にしていた。
J1リーグ4位と躍進したが、ダイナミックなプレーは少なかった。
クルピ新監督となって攻守に自由度が増えたことで、その意味では面白さを感じた。
反面、守備の約束事は整備されておらず、川崎の攻撃を止められなかった。
果たして今季のセレッソがどうなっていくのか、期待したい。


90分、3人同時交代。
 小林悠(11)。
 長谷川竜也(16)。
 遠野大弥(19)。


結果こそ1点差の勝利だったものの、優勢を維持していた。
 前半、時間が進むにつれて試合を支配し、後半も敵陣深くでプレーを続けた。
 セレッソの守備をじわじわと攻略することで、逆転勝利を収めた。

2失点はもちろん良くはない。
 セレッソはサイドからクロスを上げてくるスタイル。
 崩されていなくともゴール前での競り合いになれば、タイミングが悪ければ失点してしまう。
 ただ、失点の可能性は大きくはなく、2失点に囚われなくてもよいかもしれない。

次は中2日でアウェイ仙台戦(J1 #2)。
 連戦が続くので、しっかりとターンオーバーして、勝利したい。

■goal
7,47ダミアン(9) 62三笘薫(18) 
5,22大久保嘉人(20)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 2失点ともに頭上を越される。71分、大久保のシュートをセーブ。
山根視来(13) 7.0 2アシスト。ジェジエウのパスを呼び込む。90分、小林悠へラストパス。
ジェジエウ(4) 6.0 2分、38分にCKをヘッド。83分、ミスパスから決定機を与える。
谷口彰悟(5) 6.5 完璧なビルドアップ。さらに正確なロングボールを右サイドへ供給した。
旗手玲央(47) 6.5 LSBでフル出場。積極的にゴール前まで顔を出した。20分、シュート。
シミッチ(6) 5.5 16分に三笘、27分にダミアンへロングパス。もっとパスを受けたい。
田中碧(25) 6.5 素早く戻ってカウンターを防ぐ。よく走っているだけに、疲労が心配。
脇坂泰斗(8) 6.0 7分、山根へ縦にスルーパス。29分、ミドル。セットプレーを担当する。
家長昭博(41) 6.0 狭いエリアでも悠然とキープする。周囲を落ち着かせるパスを出した。
ダミアン(9) 8.0 2ゴール1アシストで勝利に導く。プレスやポストプレーも素晴らしかった。
三笘薫(18) 6.5 RSB松田陸を苦にせず、ドリブルで縦に仕掛ける。決勝ゴールを決める。

■sub
64(6)塚川孝輝(3) 6.0 アンカー。シンプルなパスで組み立てる。78分、シュート。
79(8)橘田健人(22) 5.5 インサイドハーフでスペースを埋める。89分、ボール奪取。
90(9)小林悠(11) 6.0 短時間の出場だったが、90分、90+5分と鋭いシュートを放つ。
90(41)遠野大弥(19) 5.5 90+4分、左からカットインして右足ロングシュート。
90(18)長谷川竜也(16) 5.5 90+2分、自陣まで戻り守備。90+3分、ドリブルでFKを獲得。

■bench
丹野研太(27) 車屋紳太郎(7) 

■coach
鬼木達 6.0 2度リードされるが、逆転勝利に導いた。3トップの交代は90分と遅くなった。

■referee
佐藤隆治 5.5 結果に影響はなかったが、ファイルの判断が一貫していなかった。

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