2023/03/27

230326川崎0-0湘南(YLC GL #2)

川崎0-0湘南(等々力, 15:00KO, 14,967人)

スコアレスドローに終わったC大阪戦(J1 #5)から中7日。
 代表ウィークに入り、YBCルヴァンカップが開催される。
 川崎からは、チャナティップがタイ代表に招集された。

YBCルヴァンカップは、初戦の清水戦(YLC GL #1)で敗戦した。
 グループリーグBで、4チームのうち最下位となっている。

U20代表に招集されていた高井幸大、永長鷹虎は、チームに戻っている。


先発は、C大阪戦から3人が変わる。
 新たにGK上福元、脇坂、小林悠が先発する。
 GKソンリョン、山田新はベンチスタート、チャナはタイ代表で不在。
 U21先発ルールは、CB田邉が先発することでクリアする。
ベンチには、佐々木旭が入り、松長根と小塚が外れた。


湘南は、J1リーグで1勝2分2敗の12位。
 YLCのGL初戦は、浦和と引き分けている。

川崎に在籍していた阿部浩之(7)、中野嘉大(22)が先発。
 さらに、GK馬渡洋樹(21)がベンチ入りした。
 川崎U-18出身の永木亮太(20)も先発する。

町野修斗(18)がフル代表、GKソン・ボムグン(1)が韓国代表に招集。
 20歳の平岡大陽(13)がU22代表に招集され、U21先発ルールは免除。
 畑大雅(26)もU22代表に選ばれたが、怪我のため辞退している。

22日前の川崎との対戦は、ドローだった。
 230304川崎1-1湘南(J1 #3)

■1st half
湘南はボールを失うと、素早く奪い返そうとする。
 即時奪回を成功させて、8分にタリク(11)、阿部と連続シュート。

16分、阿部がフリーでシュート。
43分、舘幸希(4)のミドルは、GK上福元が片手で弾いた。
 シュートは少なかったものの、押し気味に進める。

川崎は工夫しながら最終ラインから中盤に運ぶ。
 マルシーニョが湘南のハイラインの裏を狙っていく。

6分、9分にマルシーニョ、12分に脇坂がシュート。
18分、小林悠が家長のクロスをヘッド。
 序盤はチャンスを作っていたが、停滞していった。

■2nd half
湘南の動きが減って、川崎がわずかに優位に立つ。
 49分、シミッチのパスからマルシーニョがシュート。
 50分、橘田が競り合いに勝って、小林悠へ縦パスを入れる。
  小林悠は抜け出すが、追いついたDFにクリアされる。

56分、山田新が入ると、精力的なプレスでチームを牽引する。
 遠野がハーフスペースでパスを受けて、縦への突破を図った。

71分、山根の右クロスをマルシーニョがヘッド。
90分、佐々木の左クロスから宮代がバイシクル。
 ゴールは割れなかったが、徐々に攻めの形を作った。

湘南は耐えながらも、チャンスはいくつか作った。
 53分、タリクがミドル。
 81分、小野瀬康介(88)がループシュート。
 87分、カウンターから鈴木章斗(29)がシュート。
 90+1分、小野瀬の右クロスを若月大和(25)がシュート。
 こちらもゴールはなく、スコアレスドローとなった。

■summary
湘南は上手くボールを保持した。
 3バックから広くピッチを使って前進する。
 川崎のプレスを受けたが、それほど苦にしなかった。

ボランチの永木から、小野瀬や阿部にパスを入れる。
 バイタルまで攻め込んだが、シュートまでは至らない。
 川崎のスライドが遅れても、なお味方へのパスを選ぶことが多かった。
 可能性があれば、シュートを積極的に狙いたい。


川崎は得点を奪えず、スコアレスドロー。
 良い結果ではないが、内容的には妥当な結果だった。

GKに上福元が入り、2ボランチとすることで、ビルドアップは改善した。
 ただ、前線の人数が減るので、小林悠へのサポートが少なくなる。
 2ボランチであれば、サイドバックは高く上げておきたいところ。

守備では、2試合連続の無失点。
 セレッソ戦よりも、与えた決定機は少なかった。
 2CB大南と田邉のコンビネーションも2試合目で、こなれてきた。

GK上福元は、積極的にビルドアップを担う。
 フェイントを交えて湘南の矢印を外したり、マルシーニョにロングパスを通したり。
 と思えば、パスミスからピンチを招くなど、良いところも悪いところも出た。

勝ち点1は得たものの、YLCグループリーグ4位は変わらない。
 次は中5日でアウェイ札幌戦(J1 #6)。
 なんとか勝ってほしいところ。

■goal


■judge
上福元直人(99) 6.0 43分、舘のシュートをセーブ。ミスもあったが、ビルドアップで貢献した。
山根視来(13) 6.0 中野の仕掛けに対峙。16分、目線を外してロスト。37分、71分に右クロス。
大南拓磨(3) 6.5 スピードを活かし無失点で抑える。ミスなく完璧な内容だった。9分、ボレー。
田邉秀斗(15) 6.0 クロスボールを安定してクリアする。ビルドアップは少し消極的となった。
登里享平(2) 6.0 9分、左ポケットからクロス。ボランチ脇に位置して、フリーで組み立てる。
シミッチ(6) 6.0 精力的に働いた。後半、プレスが緩んで自由を得て、長短のパスを繰り出す。
橘田健人(8) 5.5 50分、小林悠へラストパス。ディエルで競り勝つ。セカンドをもっと拾いたい。
脇坂泰斗(14) 5.5 12分、家長の優しいパスをフリーでミドル。54分、中野と接触して交代する。
家長昭博(41) 6.0 48分、ミドル。多くのクロスを入れる。今日も攻撃に欠かせない存在だった。
小林悠(11) 5.5 18分、家長のクロスをヘッド。味方との距離が遠く、前線で孤立しがちだった。
マルシーニョ(23) 6.0 6分、9分、49分、71分にシュート。40分、太ももを負傷もプレー続行。

■sub
56(11)山田新(20) 5.5 鋭くプレス。62分、PA内でもらうがシュートできず。86分、右クロス。
56(14)遠野大弥(17) 6.0 ギャップで受けて前に展開。73分、ロングシュート。5本のCKを蹴る。
72(41)瀬川祐輔(30) 5.5 73分、DFへのプレスでカットしてスタンドを煽る。75分、右クロス。
72(23)宮代大聖(33) 5.5 トップ下に入った。89分、右クロス。90分、バイシクルシュート。
87(2)佐々木旭(5) 6.0 短い時間で持ち味を出す。90分、左クロス。90+3分、左サイドを守る。

■bench
ソンリョン(1) 瀬古樹(16) 

■coach
鬼木達 5.5 改善はしているが、未だ攻撃は機能せず。守備は良かった。

■referee
トム・ブラモール 6.0 前半は完璧だった。後半は負傷時の笛が遅く、ピッチに混乱を招いた。

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2023/03/19

230318川崎0-0C大阪(J1 #5)

川崎0-0C大阪(等々力, 16:00KO, 19,054人)

アウェイ新潟戦(J1 #4)に完敗して中6日。
 1勝1分2敗と黒星が先行して、ホーム等々力にセレッソ大阪を迎える。
 天候は雨の16時キックオフ。寒く、観戦に厳しい気候となった。

3月13日(月)、田邉秀斗の復帰が発表された。
 昨年7月19日から、千葉(J2)への育成型期限付き移籍。
 この間、J2リーグ17試合に出場し、経験を積んだ。
 背番号は15で、負傷離脱が多いDF陣を助ける役割が期待される。


先発は、新潟戦から5人が変わる。
 新たに田邉、登里、シミッチ、チャナ、山田新が先発する。
  田邉はJ1リーグ初出場、山田新はJ1リーグ初先発となる。
 宮代がベンチに回り、山村、大島、佐々木旭、脇坂はベンチ外となった。

ベンチには、新たに小塚と小林悠が入り、瀬古樹が外れた。
 登里と小林悠は、シーズン前の負傷から復帰する。


セレッソ大阪は、J1リーグ1勝1分2敗の13位。
 2022年は、J1リーグで5位、YBCルヴァンカップで2年連続の準優勝。
 小菊昭雄監督が、3シーズン目の指揮を執る。
 12シーズンぶりにセレッソに復帰した香川真司(8)が先発する。

2022年の対戦は、セレッソの2勝2分。
 J1リーグはセレッソのダブル。
 YBCルヴァンカップは2分だが、アウェイゴール差でセレッソが勝ち上がった。
 220402川崎1-4C大阪(J1 #6)
 220702C大阪2-1川崎(J1 #19)
 220803C大阪1-1川崎(YLC QF #1)
 220810川崎2-2C大阪(YLC QF #2)

■1st half
セレッソは、ビルドアップに苦しんでいた。
 GKキム・ジンヒョン(21)やCBマテイ・ヨニッチ(22)や鳥海晃司(24)が前に出せない。
 香川真司が下りて触ったが、アクセントにならなかった。
ただ、CBヨニッチやGKジンヒョンからのロングボールが届けば、チャンスになった。
 LSB山中亮輔(6)の極上の左クロスから、18分、38分に決定機を作る。

川崎はセレッソを押し込むことに成功する。
 登里がハーフスペースに立ち、田邉がフェイントを交えてパスをつなぐ。
 2ボランチのシミッチが顔を出して、ビルドアップをサポートする。
 左サイドのマルシーニョを使いながら、チャナと家長がショートパスを交換する。
 2分、35分にチャナがシュートする。

■2nd half
さらに川崎がペースを握っていく。
 48分、69分に山田新がシュート。
 山田新は、60分にも大南のスルーパスに走り込んだ。
 家長と山根が、多くの右クロスを供給した。

セレッソは自陣深くまで押し込まれてしまう。
 ラインを上げられず、ロングボールを蹴っていく。
 59分と73分の2回、毎熊晟矢(16)がGK1対1となるが、いずれもGKソンリョンが止めた。
 毎熊は、52分、54分にもシュートしていて、脅威となった。

76分、川崎は小林悠と宮代を入れて、2トップとする。
 小林悠はさすがの動き出しで、86分、決定的なヘッドを放つ。

終盤、微妙なジャッジが続いた。
 80分、大南がPA内でハンドするが、PK判定はされず。
 90+1分、登里のパスを小林悠が受けてシュートしたが、オフサイド判定。

■summary
最後までオープンな展開とならなかった。
 両チームが拮抗したまま、スコアレスドローとなった。

セレッソは、コンパクトな陣形を保った。
 川崎にボールを動かされても、間延びしなかった。

ビルドアップはほとんどできなかった。
 川崎のプレスを受けて、ロングボールを蹴らされる。
 ボランチの鈴木徳真(17)がフリーでも、GKやCBはパスを出さなかった。


川崎は、2試合連続のスコアレスとなった。
 ただ、新潟戦よりも攻撃は機能していた。
 田邉、登里、シミッチ、チャナの起用が奏功した。
 ゴールはなかったが、山田新は良いシュートを放った。
登里、小林悠が戦列に復帰。
 ベテランらしく、チームに足りないものを補ってくれた。

今季公式戦6試合目で初の無失点。
 2CB田邉と大南が安定して守り、2ボランチも効いていた。

脇坂、佐々木旭がベンチ外となった。
 競争の結果であれば良いが、そうでなければ状況は厳しい。

代表ウィークに入り、次は中7日でホーム湘南戦(YLC GL #2)。
 YLC第1節は清水に負けただけに、勝利したい。

■goal


■judge
ソンリョン(1) 7.0 59分と73分の毎熊の決定機を完璧に止める。23分、バックパスを処理ミス。
山根視来(13) 6.0 6分、38分、さらに後半立て続けの右クロス。29分前後でボランチに入る。
大南拓磨(3) 5.5 後半、ロングパスを狙っていった。80分、PA内で手で触るが、PK判定はなし。
田邉秀斗(15) 6.0 怖気づくことなく積極的にビルドアップ。73分、目測を誤り決定機を許す。
登里享平(2) 6.5 立ち位置良く味方をフォロー。54分、シュートブロック。復帰戦でフル出場。
シミッチ(6) 6.5 2ボランチで精力的に動き、ミドルパスを供給する。ハイボールに競り勝った。
橘田健人(8) 6.0 守りで広い範囲をカバー。21分、シュートブロック。崩すパスを選択したい。
チャナ(18) 6.0 2分、35分、64分にシュート。58分に超絶トラップ。21分、26分にロスト。
家長昭博(41) 6.0 多くのクロスを入れる。チャナとのパス交換を繰り返した。45分、ミドル。
山田新(20) 6.0 48分、69分にシュート。60分、大南のスルーパスで抜け出すがトラップできず。
マルシーニョ(23) 6.0 警戒されながらも、左サイドからスピードで仕掛ける。51分、ヘッド。

■sub
76(18)小林悠(11) 6.0 復帰戦。鋭い動き出しで勝負した。86分、右クロスを頭で合わせる。
76(20)宮代大聖(33) 5.5 85分、続けて2本の右クロスを入れる。90分、山根のFKをヘッド。
86(23)瀬川祐輔(30) 5.5 左ウィングに入る。89分、クリアボールを拾い、左サイドをドリブル。

■bench
上福元直人(99) 松長根悠仁(27) 小塚和季(49) 遠野大弥(17) 

■coach
鬼木達 6.0 思い切った選手起用で良い流れが続いた。選手交代は珍しく少なかった。

■referee
岡部拓人 5.5 妥当なジャッジを続けた。80分、大南のハンドをPK判定せず。

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2023/03/13

230311新潟1-0川崎(J1 #4)

新潟1-0川崎(デンカビッグスワンスタジアム, 14:00KO, 27,288人)

敗戦したアウェイ清水戦(YLC GL #1)から中2日。
 短い日程でのアウェイ連戦となるアルビレックス新潟戦。
 陽射しに恵まれて、3月の新潟でも寒くはなかった。

入場者数は、26,397人と発表されていた。
 3月24日、数取器(カウンター)3台に不具合があり、27,288人に修正された。


先発は、清水戦から8人を変える。
 大きくターンオーバーしたため、元に戻している。
 続けて先発するのは、大南、山村、佐々木旭の3人。
清水戦の前の湘南戦(J1 #3)からは1人変更。
 湘南戦で負傷したジェジエウが外れて、山村が入る。


新潟は、2022年のJ2リーグで優勝。
 2017年以来のJ1リーグで、川崎との公式戦もそれ以来。

2017-19年に川崎に在籍した舞行龍ジェームズ(5)が先発する。

■1st half
川崎は中盤に余裕があり、大島がフリーで組み立てる。
 右サイドでは山根、家長、脇坂の安定したコンビで攻める。
 左はマルシーニョがスピードで仕掛ける。
 12分、佐々木のクロスの戻りを、マルシーニョがボレー。

新潟はカウンターを狙っていく。
 ラインを押し上げる川崎の背後の広大なスペースを使っていく。
 13分、伊藤涼太郎(13)がループシュート。
 17分、太田修介(11)が抜け出してGK1対1となるが、GKソンリョンがセーブ。

19分、大島にアクシデント。
 自分で歩くことはできていたが、遠野と交代した。

22分、自陣で家長が山根に渡したところを、渡邉泰基(15)が即時奪還。
 左45度から伊藤涼太郎(13)がニアを撃ち抜いて、先制する。
 40分にも太田がシュート性の右クロスを入れた。

大島がいなくなると、ボールは握っても、守備ブロックを崩せない。
 今季、見慣れた光景が繰り広げられた。
 脇坂のセットプレーやクロスは、2CBの舞行龍とトーマス・デン(3)が跳ね返す。
 43分、宮代が強引にシュートしたが、チャンスは少なかった。

■2nd half
立ち上がりから、川崎が攻勢に出る。
 49分、脇坂がドリブルで中央を持ち上がり、左に展開して、マルシーニョがシュート。
山村が前半で交代した川崎は、ビルドアップに苦しんだ。
 大南と佐々木の2CBのパスコースがSBだけとなる。
 アンカー橘田は2人に監視されて、顔を出さない。
 62分にシミッチと2ボランチとなっても、改善しなかった。
 簡単にロストしては、次々とショートカウンターを浴びた。

新潟は、数多くの決定機を作った。
 51分、太田がフリーでシュート。
 54分、太田の右クロスを鈴木孝司(9)がボレー。
 59分、正面からの伊藤のFKは、バーを叩く。
 61分、カウンターから三戸舜介(14)がシュート。
 85分、伊藤がループを狙う。

反対に、川崎の決定機は1つだけ。
 68分、家長の右CKをシミッチが競って、マルシーニョに決定機。
 ゴール至近距離からのヘッドは、GK小島亨介(1)が止めた。

■summary
新潟は川崎を封じ込めた。
 各ラインのプレスが整理されていて、川崎の前進を押し止める。
 全体が連動してパスコースを消し、一気に寄せてボールを奪い取った。

川崎のプレスについては、問題にしなかった。
 複数のフリーの選手の中から、パスコースを的確に選んだ。

舞行龍ジェームスは、とても素晴らしかった。
 2019年に新潟に戻ってから、初めての川崎との対戦。
 トーマス・デンとともに川崎を完封し、ビルドアップでも貢献していた。


伊藤涼太郎(13)の人間ボウリング。

川崎は、1点差で終えたことは幸運だった。
 GKソンリョンの活躍がなければ、大差もあり得た。
 湘南戦のように1点を取れれば、ドローに持ち込むことはできた。
 しかし、シュートを打つことすらできず、可能性は低かった。

大島、山村が負傷交代した。
 最終ラインは、極めて厳しい状況が続く。
 湘南戦で負傷したジェジエウは、左膝外側半月板損傷で長期離脱が見込まれる。
 車屋あるいは山村の復帰まで、大南と佐々木旭がCBを組むことになるだろう。
 4バックではなく、3バックを選ぶことも考えられる。

次は中6日でセレッソ大阪戦(J1 #5)。
 結果も内容も出ていないが、なんとか立て直してほしい。

■goal
22伊藤涼太郎(13)

■judge
ソンリョン(1) 7.0 17分、40分、51分と決定的なシュートを見事に止める。大量失点を防いだ。
山根視来(13) 5.5 22分、ロストで失点を招く。12分、左の佐々木へパス。47分、シュート。
山村和也(31) 5.5 9分、鈴木のシュートブロック。前半のみで交代。ビルドアップで貢献した。
大南拓磨(3) 6.0 ゴール前を空けていても、最後の砦として奮闘。縦パスは相手に奪われがち。
佐々木旭(5) 5.5 前半は縦パスを入れた。後半、CBに回った。87分、ロストで決定機を与える。
橘田健人(8) 5.0 相手に隠れてボールを受けなかった。ボール奪取や球際でも活躍できなかった。
脇坂泰斗(14) 5.5 25分、ボレー。49分、ドリブル。58分、ロスト。多くのセットプレーを蹴る。
大島僚太(10) 6.0 中盤の底で組み立てる。12分、佐々木旭へロングパス。19分、負傷交代。
家長昭博(41) 5.5 右サイドを支配し、中央にも顔を出す。68分、右CKから決定機を生んだ。
宮代大聖(33) 5.0 43分、競り勝ってシュート。44分、プレスで奪取。プレー機会が少なかった。
マルシーニョ(23) 5.5 左サイドで仕掛ける。12分、ボレー。49分、シュート。68分、決定機。

■sub
19(10)遠野大弥(17) 5.0 26分、右クロス。寄せられるとファウルをもらうプレーが目立った。
HT(31)松長根悠仁(27) 5.5 LSB。75分、縦に仕掛ける。積極性はあったが、クロスの質に課題。
62(14)シミッチ(6) 5.5 下がって受けて、ロングボールを狙う。70分、テクニカルなイエロー。
62(33)山田新(20) 5.0 強度の高いプレスを掛けるも、長く持たず。80分、PA内で突破を図る。
77(23)瀬川祐輔(30) 5.5 左サイドに投入される。80分、山根へラストパス。

■bench
上福元直人(99) 瀬古樹(16) 

■coach
鬼木達 5.0 アクシデントが重なる中、劣勢を挽回できなかった。

■referee
飯田淳平 6.5 コンタクトを流し気味ながらも荒れなかった。適正なジャッジ。

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2023/03/10

230308清水3-2川崎(YLC GL #1)

清水3-2川崎(IAIスタジアム日本平, 19:00KO, 6,900人)

ドローに終わった湘南戦(J1 #3)から中3日。
 YBCルヴァンカップのグループリーグ開幕戦は、アウェイ清水戦。
 今シーズン初めてのミッドウィーク開催。

ACLが秋春開催に移行したことに伴い、YBCルヴァンカップの大会方式が変更される。
 これまでALC組はベスト8から登場していたが、今季はグループリーグから参加。
 5つのグループに、J1リーグ18チームと、J2に降格した清水と磐田が振り分けられる。
 プライムステージには、各グループ1位の5チームと、2位のうち成績上位3チームが進出する。

YLCでは、2023年12月31日時点で21歳以下の日本国籍者を1人以上先発させる必要がある。
 ただ、高井と永長がU20代表に招集されているため、清水戦ではこの義務はない。


先発は、湘南戦から9人と大きく変える。
 新たに先発するのは、デビュー戦の名願、公式戦初先発の山田新(特別指定ではあり)、松長根。
 川崎加入後初出場のGK上福元、加入後初先発の瀬川。
 今季初出場の小塚、チャナ。そして山村と瀬古樹が先発する。
 湘南戦から続けて先発するのは、大南と佐々木旭の2人。

ベンチには、レギュラー組が回り、GKは安藤が入った。


清水は、2022年のJ1リーグで17位。
 降格したJ2リーグでは、ここまで3戦3分の14位。

2022年の対戦は、川崎の2勝だった。
 220507清水0-2川崎(J1 #12)
 221008川崎3-2清水(J1 #32)

■1st half
清水がいきなり2点をリードする。
 6分、北爪健吾(5)の右クロスを、ファーのFWオ・セフン(20)がヘッドで先制ゴール。
 7分、佐々木旭から高い位置で奪って、神谷優太(7)の左クロスを白崎凌兵(14)が追加点。
 立て続けにあっさりと、2ゴールを奪った。

川崎は落ち着く前に、2失点を喫した。
 その後も清水の鋭いプレスを受け、バタバタとしたプレーが続く。

25分を過ぎると、ようやく川崎がペースを掴む。
 清水をハーフコートに押し込んで、名願が左ワイドに離れて立つ。
 チャナが中盤のハーフスペースを使って、小気味良く前を向く。
  意表を突くスルーパスやドリブルなどで、清水の守備を切り裂いた。
 シュートは少なかったが、チャンスを作ることはできた。

■2nd half
後半になっても、川崎の攻勢が続く。
 PA内に向かって、中左右の3方向から侵入を繰り返す。
 特に佐々木旭は、単に左クロスを入れるのではなく、ドリブルやフェイントを交える。

清水はゴール前を固めながら、決定的なシュートを許さない。
 クリアボールを拾うと、FWオ・セフンに預けてカウンターを仕掛ける。
 ただ、川崎の2CBに対応されて、ボールを回収された。

67分、佐々木旭がPA内のマルシーニョに横パスを入れる。
 マルシーニョのクロスを、チャナがダイレクトボレー。
 極めて美しいゴールで1点差とする。
しかし、直後の70分。
 スローインからシンプルにゴール前に運ばれて、中山克広(11)がゴール。
 ゴール前を完全に崩されて、決定機を作られてしまった。

82分、松長根が獲得したPKを、宮代がゴール。
 再び1点差とするが、次のゴールは遠かった。

■summary
清水は序盤の2ゴールで優位に立った。
 後半は攻められ続け、1点を失うが、中山のゴールで勝つことができた。

7分の2点目は、小塚、チャナに圧力を加え、最後に佐々木旭からボールを奪ったもの。
 1点目の直後に畳み掛ける素晴らしいプレスだった。

中盤では川崎に大きなスペースを与えた。
 ライン間に立つチャナのマークが定まらず、縦に早く仕掛けられる。
 アンカーの小塚にも自由なプレーを許していた。
 厳しい時間帯が続いたが、バイタルとPA内は崩れされない。
 川崎の細かいミスを咎めながらクリアして、シュートをさせなかった。


川崎は残念ながら、負けてしまった。
 今シーズンに目立っている、早い時間帯での失点が響いた。
 キックオフ直後の時間帯のプレーが、まだまだ整理されていない。
70分の3失点目も、スローインからあっけなく崩された。

2点を失ってから、積極的に攻め続けた。
 チャナの魅惑的なパスから、清水の守備にクサビを打っていく。
 佐々木旭はドリブルや切返しで工夫を重ね、目を見張るようなプレーを見せた。
 とはいえ、攻めていてもシュートは少なく、ゴールは遠かった。

次は中2日でアウェイ新潟戦(J1 #4)。
 J1リーグに昇格した新潟とは、2017年以来の対戦となる。
 日程はタイトだが、しっかりと勝利したい。

■goal
6オ・セフン(20) 7白崎凌兵(14) 70中山克広(11)
67チャナティップ(18) 82PK宮代大聖(33) 

■judge
上福元直人(99) 5.5 止めるのは困難だったが、3失点。77分、北爪のシュートをブロック。
松長根悠仁(27) 5.5 RSB。強い体幹を活かして当たる。58分、鋭い右クロス。80分、PK奪取。
山村和也(31) 5.0 1失点目でオ・セフンをフリーにしてしまう。組み立ては安定していた。
大南拓磨(3) 6.0 ロングボールに対応。40分、神谷の独走を止める。77分、シュートブロック。
佐々木旭(5) 6.0 44分、ターンからシュート。左クロスを多く入れる。2失点目を招くロスト。
瀬古樹(16) 5.5 セットプレーを多く蹴った。4分、右アーリークロス。47分、62分に縦パス。
小塚和季(49) 5.5 30分、FKを直接狙う。簡単なミスもあったが、球際争いで強くプレーした。
チャナ(18) 6.0 前を向いて華麗なドリブルやスルーパスを披露。67分、華麗なポレーでゴール。
瀬川祐輔(30) 5.0 右から中に動いてボールを受ける。37分、50分にシュート。38分、右クロス。
山田新(20) 5.0 50分、シュート。単独のプレスでボール奪取する。ポストプレーを受けた。
名願斗哉(24) 5.0 デビュー戦。左ワイドに大きく張り出して、3分、17分、22分に左クロス。

■sub
HT(24)マルシーニョ(23) 6.0 1アシスト。63分、PA左でフリー。88分、遠野へラストパス。
75(30)遠野大弥(17) 5.5 80分、左FKを蹴る。88分、マルシーニョのパスからシュート。
75(20)宮代大聖(33) 5.5 1トップで出場。82分、GKの動きをよく見てPKを決める。
75(16)橘田健人(8) 5.5 80分、PA内左からシュートする。90+4分、ダイレクトパスをミス。
80(18)山根視来(13) 5.5 いつもより高い位置の右IHに入る。90分、右クロスを入れる。

■bench
安藤駿介(21) シミッチ(6) 

■coach
鬼木達 5.5 結果は出せなかったが、大きくターンオーバー。守備陣の疲労は気になる。

■referee
川俣秀 6.0 的確なジャッジを続ける。ただ、PK判定は厳しかったか。

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AT+2+5

2023/03/05

230304川崎1-1湘南(J1 #3)

川崎1-1湘南(等々力, 13:00KO, 21,171人)

劇的な逆転勝利を飾った鹿島戦(J1 #2)から中6日。
 第3節湘南戦は、ホーム等々力、土曜日の13時のキックオフ。
 快晴に恵まれて、寒くない気候となった。

鹿島戦で退場した山村は、出場停止。
 反対に、鹿島戦が出場停止だったジェジエウが戻る。
高井幸大と永長鷹虎は、U20代表に派遣中。


先発は、鹿島戦から2人が代わる。
 LSB佐々木旭が先発に復帰し、シミッチがベンチスタート。
 橘田がLSBからアンカーに回ることとなった。
 出場停止のため、山村が外れて、ジェジエウが戻る。


湘南は、J1リーグ開幕から1勝1分。
 山口智監督が、3年目の指揮を執る。
 2022シーズンは、J1リーグ12位だった。

2022年は、湘南が2勝している。
 C大阪とともに、川崎がダブルを喫した2チームのうち1つ。
 220525川崎0-4湘南(J1 #15)
 220903湘南2-1川崎(J1 #28)

YBCルヴァンカップのグループリーグは、湘南と同じBグループ。
 J1リーグを含めて、今季4回の対戦が決まっている。

■1st half
湘南が鋭い出足とプレッシングで優位に立つ。
 川崎に時間を与えることなく、押し込んでいった。
 5分、GKソンリョンのパスミスから、町野修斗(18)がシュート。

川崎は圧倒された時間をなんとか無失点で凌ぐ。
 橘田へのコースをタリク(11)が隠していて、CBがパスを出せない。
 佐々木旭の左スローインでも、出し先がなかった。
 すぐにボールを失っては、湘南の攻撃が続いた。

大島が下がってボールを運び、少しずつチャンスを作る。
 32分、大南の左クロスを宮代がヘッド。
 39分、マルシーニョがPA内左でフリーとなるが、ラストパスは味方に合わなかった。
 44分、GKソン・ボムグン(1)のパスミスを家長が拾い、宮代がシュート。
 45+1分、山根が右クロスを入れて、抜け出したマルシーニョがヘッド。

同じ時間帯に、湘南も決定機を作っていた。
 40分、カウンターから大橋祐紀(17)がシュート。
 45分、町野の右クロスを平岡大陽(13)がヘッドするが、GKソンリョンが片手で弾いた。

■2nd half
川崎は瀬川を右FWに入れて、家長をトップ下に動かす。
 大島を1列下げて、橘田との2ボランチとした。
 これでCBのビルドアップが詰まることがなくなった。

しかし、54分、ジェジエウにアクシデント。
 クリアの際に左ヒザを痛めて、そのまま交代する。
 松長根がLSBに入り、佐々木旭がLCB、大南がRCBに動く。
 しばらくして佐々木旭と大南は、左右を入れ替えている。

64分、PA脇の永木亮太(20)に対して、家長がスライディング。
 永木はシンプルにかわして、PA内深くまで運んでいく。
 2度目のクロスをファーの平岡に届け、きれいなミドルで湘南が先制する。

川崎は72分、遠野と山田新を投入する。
 縦にゴールを目指していく意図をはっきりさせた。
 湘南は時間を使いながら、慎重にプレーする。

81分、大島の縦パスから、瀬川と山田新のパス交換で中央にボールが転がる。
 走り込んだ瀬川が冷静にコースを狙って、同点ゴールを決めた。

その後も勝利を目指して川崎が攻める。
 90+4分、山根の右クロスを山田新が合わせたが、ヘッドは浮いた。

■summary
湘南は立ち上がりから川崎を圧倒した。
 この時間に先制点を奪えなかったことは、残念だった。
 ただ、去年と同じように、実力勝負で川崎を上回っていた。

プレスは緩んでいったが、ブロックを敷いて崩されなかった。
 戦略的な5バックで守り、PA内をがっちりと固める。
 単純に走るだけでなく、時間帯に応じてスタイルを使い分ける。
 山口智監督によって、バランス良く構築されている。

永木亮太(20)は、広く動いてボールを動かした。
 64分には家長のタックルをかわして、アシストを決める。
 34歳になった川崎ユース初のフル代表選手で、活躍を続けてほしい。


川崎は鹿島戦に続いて、良い内容とはならなかった。
 GKソンリョン、CBの大南とジェジエウが組み立てに苦しむ。
 アンカーの橘田に出せず、湘南のプレスを受け続け、難しい時間帯が続いた。
 前半を失点せずに耐えることで、少しずつ挽回していった。

脇坂、大島、家長が同時にピッチに立つと、機動力が足りなくなる。
 瀬川や遠野と組むことも、解決策の1つだと思われる。

松長根は、ジェジエウの負傷でJ1リーグデビュー。
 突然だったが、プレスを受けても、臆することがなかった。
 縦に運んでスルーパスを狙い、チームを活性化した。

次は中3日、ルヴァンカップのグループリーグ清水戦(YLC GL #1)。
 今シーズン初めて、ミッドウィーク開催となる。
 大きくターンオーバーをしつつ、良い結果を待ちたい。

■goal
81瀬川祐輔(30) 
64平岡大陽(13)

■judge
ソンリョン(1) 5.0 5分、パスミスで決定機を与える。40分、45+1分にはスーパーセーブ。
山根視来(13) 6.5 45+1分、90+4分に完璧な右クロス。後半になると高い位置に進出した。
ジェジエウ(4) 6.0 パス出しがかなり難しかった。53分、クリアした際の着地で負傷交代。
大南拓磨(3) 6.5 高さを活かしてロングボールに競り勝つ。カバーも的確かつ素早かった。
佐々木旭(5) 6.5 LSBではプレスを受けつつも持ち上がる。56分からは、CBとして奮闘した。
橘田健人(8) 5.5 パスの受け手になれなかった。5分、シュートブロック。74分、ボール回収。
脇坂泰斗(14) 5.0 20分、中盤でキープ。32分、右クロス。前半のみで交代。物足りなかった。
大島僚太(10) 5.5 22分、ミドル。50分、51分に左サイドからFKを蹴る。67分、イエロー。
家長昭博(41) 5.0 64分、永木に抜かれて失点を招く。24分、右足ミドル。51分、ヘッド。
宮代大聖(33) 5.0 32分、大南の右クロスをヘッド。44分、シュート。プレスは効かなかった。
マルシーニョ(23) 6.0 45+1分、決定的なヘッド。スピードを活かし、左サイドを駆け抜けた。

■sub
HT(14)瀬川祐輔(30) 6.5 右FW。81分、コースを狙って川崎での初ゴール。85分、イエロー。
56(4)松長根悠仁(27) 6.0 緊急出場でJ1デビュー。LSBに入った。64分、シュートブロック。
72(23)遠野大弥(17) 5.5 左FW。79分、大島の縦パスをPA内で受けたが、シュートできず。
72(33)山田新(20) 6.0 73分、PA内でキープ。90+4分、山根の右クロスを決定的なヘッド。
86(10)シミッチ(6) 5.5 87分、走って戻ってクロスを止める。90+2分、ボールカット。

■bench
上福元直人(99) 瀬古樹(16) 

■coach
鬼木達 5.5 中盤の構成に失敗。CBにアクシデントが続く中、ドローに持ち込む。

■referee
荒木友輔 5.5 大きなミスはなかった。川崎2枚、湘南2枚のイエローは出しすぎ。

190,000views
AT+3+5

■おまけ

レアンドロ・ダミアン(9)。
去年8月、右足首を怪我して長く離脱していますが、間もなく復帰すると思われます。

ジェジエウ(4)。
左膝をひねって負傷交代。

松長根悠仁(27)。
J1リーグデビュー。

家長昭博(41)と阿部浩之(7)。
 家長が求めてユニフォーム交換。