2022/08/31

220831川崎4-0鳥栖(J1 #20)

川崎4-0鳥栖(等々力, 19:00KO, 13,923人)

J1リーグ3連勝となった鹿島戦(J1 #27)から中3日。

もともと7月6日に予定されていた第20節鳥栖戦。
 しかし、鳥栖の5選手とスタッフ1人が新型コロナウイルス陽性と診断された。
 管轄保健所からチーム活動の停止が指示され、日程が延期された。


先発は、鹿島戦から3人が変わる。
 新たにGKソンリョン、車屋、知念が先発する。
 GK丹野、小林悠はベンチスタート、登里はベンチ外となる。
ベンチには、新たに瀬古樹が入り、GK安藤が外れた。


鳥栖は、J1リーグで8勝13分5敗の暫定8位。
 福岡戦(J1 #27)は金J開催で中4日。川崎より1日余裕がある。
 2018年まで川崎に在籍した森谷賢太郎(47)がトップ下で先発する。
 川崎からレンタル中の宮代大聖(11)は、契約上出場できない。

アウェイでの対戦は、スコアレスドローだった。
 220521鳥栖0-0川崎(J1 #14)

■1st half
鳥栖は鋭いプレスを仕掛けるが、川崎がプレスの逆を突く。
 プレスに来る選手の脇を通して縦にパスを入れる。
 特にシミッチが顔を出す動きを続け、上手くさばいた。

右サイドから脇坂、山根、そして家長がクロスを入れていく。
 鳥栖はLSB中野伸哉(13)と小泉慶(37)の2人で守るため、捕まえることができなかった。

26分、山根がインターセプトから家長に縦にパスを届ける。
 家長の右クロスに向かって飛び込んだ知念が先制ゴール。
 GK朴一圭(40)が立ちはだかっていて、ごくごく狭いニアサイドを正確に貫いた。

鳥栖はほとんどチャンスを作れない。
失点後は、4バックから3バックとする。
 CBジエゴ(5)とLSB中野を入れ替えて、蹂躙されていた左サイドをケアした。
40分、福田晃斗(6)の縦パスを受けた垣田裕暉(19)が反転シュートしたくらい。
 垣田のシュートは良いコースに飛んだが、GKソンリョンがセーブした。

45分、中央の山根のスルーパスで、マルシーニョが抜け出してゴール。
 しかし、VARによるオフサイド判定で取り消された。
 山根がバイタルを右から中に横切る美しい攻撃を見せてくれた。

■2nd half
鳥栖は2人を交代し、再び4バックに戻した。
 森谷をボランチに落とすが、川崎は慌てなかった。
 堂々と鳥栖の布陣変更を受けて立ち、ゴールを重ねた。

47分、脇坂の右CKをシミッチが頭で合わせてゴール。
 シミッチの目の前では谷口がジャンプしていた。
 直前までボールが見えなかったはずだが、しっかり頭に当てた。

56分、鳥栖のFKを自陣PA内で脇坂が大きく蹴り出す。
 マルシーニョが駆け抜けて、胸トラップで縦に運ぶ。
 飛び出してしまったGK朴一圭の頭上を、ループできれいに越えてゴール。

さらに87分、宮城天の左クロスを小林悠が中央で競る。
 こぼれたボールを大島が蹴り込んで、4点目が入った。

■summary
鳥栖は川崎に対抗できなかった。
 プレスを仕掛けても、簡単にパスを通されて無効化される。
 撤退してもサイドが緩んでいて、特に川崎の右サイド、鳥栖の左サイドを使われた。
 知念の先制点のように、ゴール前でも捕まえ切れなかった。

ビルドアップはGK朴一圭から細かくつないでいく。
 川崎のプレスを受けると、余裕を削られて上手く運べなかった。
GK朴一圭は53分のジェジエウのヘッド、脇坂のミドルを連続セーブ。
 ただ、56分には前に飛び出して、マルシーニョのループを許した。

森谷賢太郎は前半はトップ下、後半はボランチで64分までプレー。
 ボランチでは多くのパスを受けるが、51分に橘田にボールを奪われる。
 チームは救えなかったが、元気な姿を見せてくれた。


川崎は中3日の日程ながらも圧勝した。
 56分に3点差とし、体力を節約しながら勝つことができた。
 CBジェジエウ、谷口の2人を途中交代させ、申し分ない内容で結果を出した。

暫定ながらJ1リーグ首位に立った。
 実質的には1試合消化が少ないマリノスが上位で、引き続き追いかけたい。

次は中2日でアウェイ湘南戦(J1 #28)。
 ミッドウィークに試合のない湘南は、中5日となる。
 厳しい日程だが、勝たなくてはならない。

■goal
26知念慶(20) 47シミッチ(6) 56マルシーニョ(23) 87大島僚太(10) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 40分、垣田のシュートをセーブ。78分、西川潤(18)の決定機をクリア。
山根視来(13) 7.0 5分、9分、15分に右クロス。26分、78分にインターセプトから反撃する。
ジェジエウ(4) 6.5 22分、PA内でボールを持った垣田を抑える。53分、脇坂の右FKをヘッド。
谷口彰悟(5) 6.5 48分、本田風智(8)の独走をクリア。78分、西川の決定機をカバー。途中交代。
車屋紳太郎(7) 6.5 ビルドアップに参加する。19分、ミドル。49分、長沼洋一(24)に奪われる。
シミッチ(6) 7.5 47分、貴重な追加点。豊富な運動量、積極的な守備、長短のパスで活躍する。
脇坂泰斗(14) 7.0 正確なキックで2アシスト。53分にミドル。20分、縦に持ち運んで右クロス。
橘田健人(8) 7.5 シミッチと組んで走りまくる。28分、パスミスも自ら回収。88分からはLSB。
家長昭博(41) 6.5 1アシスト。慌てず急がずキープすることで動きを抑え込み、余裕を作った。
知念慶(20) 6.5 26分、家長のクロスに飛び込んでゴール。28分、39分、41分にシュートする。
マルシーニョ(23) 6.5 32分、41分に左サイドを突破。56分、スピードに乗ってループを決める。

■sub
65(14)大島僚太(10) 6.0 70分、宮城天へスルーパス。87分、こぼれ球を蹴り込み復活ゴール。
65(23)宮城天(24) 6.0 アイソレーションを狙う。76分、左クロス。84分、90分にシュート。
74(20)小林悠(11) 6.0 87分、宮城天のクロスに潰れ大島のゴールを呼ぶ。90+2分、シュート。
74(4)山村和也(31) 6.0 RCBに入る。83分にクロスをクリア。90+2分にスルーパスをカット。
88(5)瀬古樹(16) 5.5 インサイドハーフで出場。90+2分、左に流れて、中央の家長へクロス。

■bench
丹野研太(27) 遠野大弥(19) 

■coach
鬼木達 6.5 完璧な采配で大勝に導く。交代策も的確だった。

■referee
山本雄大 5.5 悪くはなかったが、接触プレーの判断が一貫していなかった。

181,700views
LT+3+4

2022/08/28

220827川崎2-1鹿島(J1 #27)

川崎2-1鹿島(等々力, 19:00KO, 20,757人)

完勝となった福岡戦(J1 #26)から中6日。
 J1リーグ第27節は、ホーム等々力に鹿島を迎える。


先発は、福岡戦から3人が変わる。
 新たに先発するのは、GK丹野、LSB登里、FW小林悠の3人。
 LSBだった橘田が、左インサイドハーフに移動する。
 チャナ、福岡戦で負傷のダミアン、母親が亡くなったGKソンリョンはベンチ外。

ベンチには、GK安藤、大島、知念、宮城天の4人が入り、瀬古が外れた。
 大島は、7月19日の右ハムストリング肉離れからの復帰となる。


鹿島は、J1リーグ12勝8分6敗の暫定3位。
 7月にFW上田綺世がベルギーに移籍してから、勝てなくなった。
 8月7日、今季招聘したレネ・ヴァイラー監督との契約を解除。
 8月8日、新たに岩政大樹コーチが監督に就任した。

8月24日に2人の選手、26日に2人の選手が新型コロナウイルスの陽性判定。
 氏名は非公表だが、川崎戦には出場できない。
(試合当日にも1人の選手が陽性判定を受けていた。翌日公式発表)

日程は、湘南戦(J1 #26)から中5日。
 出場停止だったディエゴ・ピトゥカ(21)が先発復帰する。
 土居聖真(8)、FWエヴェラウド(9)、キム・ミンテ(20)は欠場する。

2月のアウェイでは、川崎が勝っている。
 220226鹿島0-2川崎(J1 #2)

■1st half
鹿島が前に圧力をかけてきて、良い流れを作る。
 最前線にFW3人を並べ、ロングボールを蹴り込んで前進する。

しかし、7分、先制に成功したのは川崎だった。
 右サイドで山根、脇坂、家長が細かくボールを動かしていく。
 家長がPA内に入り込むと、後ろからピトゥカに手で倒されてPKを獲得。
 このPKを自らゴール左上に決めた。

さらに14分、早くも追加点が決まる。
 マルシーニョが獲得したFKを、脇坂がグラウンダーで右ポストに当ててゴール。

2点差となってからも、川崎が決定機を作る。
21分、プレスに迫られた和泉竜司(11)のバックパスが、ゴール前のマルシーニョに渡る。
 絶好機を迎えたマルシーニョだったが、GKクォン・スンテ(1)が止めた。
25分、脇坂の右CKをシミッチがヘッドするが、これもクォン・スンテが左手で防ぐ。

飲水タイムが終わると、鹿島が押し上げて反撃する。
 ピトゥカが組み立て、鈴木優磨(40)が精力的にポストを繰り返す。
 40分あたりからは4本のCKを蹴り、ゴール前にボールを入れた。

■2nd half
後半も鹿島が攻勢を続ける。
 左サイドからファーサイドの鈴木優磨を狙ったアーリークロスを入れる。
 鈴木優磨はマッチアップする登里との身長差を活かして、チャンスを作る。

51分、樋口雄太(14)の左クロスを、仲間隼斗(33)がヘッドで合わせて1点を返す。
 仲間は戻りながら角度をわずかに変えて、枠内にボールを届けた。
 ファーサイドには鈴木優磨が走り込んでいて、CBの注意を引き付けていた。

川崎はボールをつなげず、自陣に張り付いたままとなる。
鹿島は押し込んではいたが、単純な攻撃が続く。
 アーリークロスをシンプルに入れては、川崎のCBにクリアされる。

59分、LSBに車屋を入れて鈴木優磨とのミスマッチを解消。
 71分には、2トップ2サイドハーフ2アンカーに移行する。
 鹿島の時間を減らすことには成功したが、反撃するまでには至らなかった。

鹿島はパワープレーを続けていく。
 79分、広瀬陸斗(22)の左クロスをアルトゥール・カイキ(17)がヘッド。
 89分、三竿健斗(6)の左クロスをブエノ(15)がヘッド。
最後には山村を入れて3バックを組み、逃げ切った。

■summary
鹿島は前半、簡単に2失点してしまう。
 その後も和泉のミスパスでプレゼントするなど、決定機を多く与えた。
川崎の2CBに対して3トップを当て、さらにサイドを使いながら数的優位を作る。
 バイタルにスペースを空け、鈴木優磨が下がってのポストプレーも効果的だった。

後半、川崎を押し込みながら、攻めあぐねた。
 アーリークロスをファーに入れるパターンを繰り返す。
 フリーランやミドルシュートは少なく、ゴール前を固める川崎を崩せなかった。

新型コロナウイルスの影響で、主力に欠場者が出ていたと思われる。
 ベンチに攻撃的な選手が足りない状況でも善戦していて、悪くなかった。


川崎は早い時間にPKとFKで2点を奪う。
 その後、決定機を2つ作りながら追加点を奪えなかった。
 体力を温存できる展開にできなかったことは課題といえる。

後半、鹿島に主導権を握られて、51分に失点してしまう。
 1点差となっても反撃できず、厳しい時間が長くなった。
 的確な選手交代と布陣変更で鹿島の強みを消しながら、なんとか逃げ切った。

次は中3日でホーム鳥栖戦(J1 #20)。
 鳥栖の選手の新型コロナウイルス感染の影響で、7月6日から延期された試合。
 しっかり勝利して、首位横浜Fマリノスを追撃したい。

■goal
8PK家長昭博(41) 14脇坂泰斗(14) 
51仲間隼斗(33) 

■judge
丹野研太(27) 6.0 飛び出すのは遅め。40分、左CKをパンチ。56分、樋口のミドルをセーブ。
山根視来(13) 6.5 右サイドで数的不利を作られたが突破は許さず。クロスボール対応を続ける。
ジェジエウ(4) 6.5 17分、PA内でクリア。82分、家長のFKをヘッド。大きく強く蹴り出した。
谷口彰悟(5) 7.0 最終ラインを何度も押し上げる。多くのクロスを入れられてもミスなく対応。
登里享平(2) 5.5 13分、ターンで抜き去って前へ。鈴木優磨へのクロスボールに後手を踏んだ。
シミッチ(6) 7.0 25分、脇坂の右CKをヘッド。26分、イエロー。ハイボールを高さで跳ね返す。
脇坂泰斗(14) 6.5 14分、FKを直接ゴール。プレースキックで貢献。12分、45+1分にパスミス。
橘田健人(8) 6.5 縦横に動き直して守り、樋口を封じ込める。61分、ミドル。68分、イエロー。
家長昭博(41) 6.5 8分、自ら奪取したPKを決める。押される状況にあって、ボールを預かった。
小林悠(11) 5.5 25分、脇坂にラストパス。ボールタッチが少なく、ロングボールに競り勝てず。
マルシーニョ(23) 6.0 21分の決定機を外した。31分、34分にシュート。13分、36分にFK獲得。

■sub
59(2)車屋紳太郎(7) 6.5 LSBで守備を固めた。縦の持ち上がりも有効。61分、67分に左クロス。
59(11)知念慶(20) 6.0 77分、家長のスルーを受けてPA内に運ぶ。83分、クリアボールを拾う。
72(14)大島僚太(10) 5.5 2ボランチに入る。88分、遠野が抜き去られた安西幸輝(2)をカバー。
72(23)遠野大弥(19) 6.0 プレスを仕掛ける。76分、左CKを蹴る。81分、90+3分にFK獲得。
90(8)山村和也(31) 6.0 2CBの間に立ち3バックを形成。90+3分、ゴール前から大きくクリア。

■bench
安藤駿介(21) 宮城天(24) 

■coach
鬼木達 7.0 追加点を奪えず、難しい展開となるが、鹿島の強みに対応しながら逃げ切った。

■referee
佐藤隆治 6.0 穏当なジャッジ。PKも妥当。流すべきタイミングで吹くこともあった。

181,300views
LT+4,+5

2022/08/22

220820福岡1-4川崎(J1 #26)

福岡1-4川崎(ベスト電器スタジアム, 19:00KO, 9,651人/50%)

台風8号の影響で京都戦(J1 #25)が延期され、C大阪戦(YLC QF #2)から中9日。
アウェイ福岡戦は声出し応援運営検証試合となった。
 スタジアムは50%収容で、一部座席が「声出し応援エリア」となる。
 川崎にとっては、YLCアウェイC大阪戦(YLC QF #1)以来、声出し応援は2度目。


先発は、C大阪との第2戦から1人を変更する。
 登里がベンチ外となり、新たに脇坂が先発する。
試合前にアクシデントがあったとのことで、ベンチ入りは6人。
 おそらく登里が欠場したことにより、メンバーが1人足りなくなった。


後半開始の円陣。

福岡はJ1リーグで6勝9分9敗の暫定13位。
 YBCルヴァンカップ準々決勝は、新型コロナウイルスの陽性者が相次ぐ中で戦った。
 8月3日の第1戦はベンチ入り4人(うちGK2人)、10日の第2戦は3人(うちGK2人)だけだった。
 しかし、2戦ともに神戸に勝利し、ベスト4に進出した。

7日前、8月13日の鹿島戦(J1 #25)は、ベンチ入り7人が揃った。
 今日も18人のメンバーが揃っている。

等々力での対戦は、川崎が勝った。
 220514川崎2-0福岡(J1 #13)

■1st half
川崎がボールを握り、福岡を押し込んでいく。
7分に早速の先制ゴール。
 脇坂の縦パスで右ポケットに走り込んだ山根がフリーで右クロス。
 GK村上昌謙(31)を超えて、ファーのマルシーニョが押し込んだ。

ここから川崎がペースを落とし、福岡が反撃する。
 川崎はボールを奪えず、ずるずると自陣ゴール前に下がってしまう。
 バイタルが空き、ボランチの前寛之(6)や平塚悠知(35)に寄せていけない。

22分、福岡が同点ゴールを決める。
 ボールを回されて、フリーの柳貴博(36)のクロスに山岸祐也(11)がゴール。
 ジェジエウが触れることができず、GKソンリョンはニアを抜かれた。

福岡は5バックを組み、サイドのスペースを埋めようとする。
 それでも、マルシーニョや家長はライン際でパスを受けて前に進んだ。
 37分、マルシーニョがカットインからシュート。

45分、家長の右クロスをダミアンが落としたところをマルシーニョが捩じ込む。
 ただ、このプレーでダミアンが着地で足首を強く歪め、負傷交代する。

■2nd half
1点差となり、川崎がやや押していく。
64分、左サイドから谷口にいったん戻してから、右へロングフィード。
 家長は、志知孝明(13)に前に立たれながらも完璧にトラップする。
 橘田とパス交換してから家長がクロスを入れ、マルシーニョがハットトリックを決めた。

68分、遠野がPA内でヒールリフトでドウグラス・グローリ(33)を抜き去る。
 後ろからグローリが手で引き倒し、レッドカードでPKが与えられる。
 家長がPKを確実に決めて、3点差となった。

10人となった福岡は、勝ち点を得るには攻めるしかなくなった。
 前線にジョン・マリ(45)、フアンマ・デルガド(9)、ルキアン(17)、ジョルディ・クルークス(14)の4人を揃える。
 88分、前の右クロスをフアンマが戻して、ジョン・マリがヘッド。

反面、福岡の中盤はスカスカとなり、川崎が簡単に運んでいく。
 それでも無理には攻めず、時間を使いながら逃げ切った。

■summary
福岡の選手は18人揃っていたが、コンディションは良くなかった。
 新型コロナウィルス感染の影響が、まだ大きいものと思われる。

せっかくの5バックにも関わらず、サイドで数的有利を作れない。
 川崎のクロスに対しても、中央で抑えることができなかった。
 マルシーニョの3点は、すべて右サイドからのクロスで生まれた。

68分、PK判定のあと、複数人で長く抗議を続ける。
 家長がPKを蹴ったのは実に73分で、時間を空費した。
 勝ち点を得る可能性は少なかったが、ゼロではなく、早くプレーすべきだった。


車屋紳太郎が先導してゴール裏へ。

川崎はベンチ入り選手が1人欠けたものの、快勝した。
 家長のクロスとマルシーニョの決定力で得点を重ねていく。
 最後は流しながらのプレーとなり、体力的にも余裕を持つことができた。

45分、ダミアンは右足首を強く捻ってしまい、自ら×印を出した。
 長い離脱とはならないことを期待する。

試合前のアクシデントで、1人が欠場した。
 突然の発熱もありえる状況なのに、予備の選手を福岡に連れてきていなかった。
 アクシデントは仕方ないが、想定される事態に備えていないことはチームの失策。
 ベンチ入りが欠けてしまったことは、残念な事態といえる。

次は中6日で鹿島戦(J1 #27)。
 大事な試合が続くが、勝利したい。

■goal
22山岸祐也(11)
7,45,64マルシーニョ(23) 73PK家長昭博(41) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 22分、ニアを抜かれて失点する。84分、ジョン・マリのシュートをセーブ。
山根視来(13) 6.5 5分、ドリブル。7分、完璧な1アシスト。後半はリードを保つべく守った。
ジェジエウ(4) 6.0 悪くなかったが鉄壁ではなかった。22分、クロスに触れず失点を喫する。
谷口彰悟(5) 6.5 芝に足を取られつつ、良いプレーを続ける。右へのロングフィードが冴えた。
橘田健人(8) 6.0 LSBで先発して60分にアンカーに移動。1対1でのボール奪取を繰り返した。
シミッチ(6) 6.5 44分、ミドル。高さで中盤を制圧する。22分、最終ラインに吸収されて失点。
脇坂泰斗(14) 6.0 7分、山根へスルーパス。FKを担当する。ボールに触る機会が少なかった。
チャナ(18) 5.5 3分、シュート。ミスも散見されたが、26分、37分にマルシーニョへ縦パス。
家長昭博(41) 7.5 右クロスで2点目の起点に。1ゴール1アシスト。味方の押し上げを促した。
ダミアン(9) 6.0 44分、オーバーヘッド。45分、アシストしたが、着地で足首を負傷して交代。
マルシーニョ(23) 8.0 圧巻のハットトリック。37分、カットインからシュート。78分、ヘッド。

■sub
45+3(9)小林悠(11) 5.5 48分、グローリにプレスする。運動量が少なく、物足りなかった。
HT(18)遠野大弥(19) 6.5 49分、ミドル。68分、グローリを抜いてPKを奪取。試合を決めた。
60(14)車屋紳太郎(7) 6.0 LSB。前に出ず、リスクを減らす。83分、ドリブルしたがロスト。
90+2(41)瀬古樹(16) 5.5 プレー機会は少なかった。90+5分、右クロスを入れる。
90+2(23)山村和也(31) 5.5 プレー機会は少なかった。試合をクローズするタイミングで投入。

■bench
丹野研太(27) 

■coach
鬼木達 6.5 チームの失策を救い、大勝に導く。チャナと遠野のプレータイムの分担も良かった。

■referee
清水勇人 5.5 PKかつレッドカードは妥当な判定。中央に立つことが多く、プレーを阻害しがち。

180,900views
+5,+5

2022/08/11

220810川崎2-2C大阪(YLC QF #2)

川崎2-2C大阪(等々力, 19:00KO, 13,877人)

劇的な勝利となった日曜日の横浜FM戦(J1 #24)から中2日。
 セレッソ大阪とのYBCルヴァンカップ準々決勝第2戦は、等々力開催。
 先週水曜日の第1戦(YLC QF #1)は、1-1のドロー。
 アウェイゴール数により0-0で川崎が、2-2以上のドローでセレッソが勝ち上がる。


先発は、横浜FM戦と10人が同じ。
 中2日の日程だが、選手の入れ替えは最小限となった。
 新たにLSBに登里が入り、脇坂がベンチに回る。
 マリノス戦でLSBだった橘田は、シミッチとの2ボランチで出場する。

ベンチには、新たに車屋が入り、佐々木旭と宮城天が外れている。


C大阪は、中2日の土曜日J1リーグ神戸戦(J1 #24)に3-0で勝利。
 神戸戦から中3日で、川崎と少し日程が異なる。

■1st half
川崎は両サイドを使って攻めていく。
 橘田とシミッチの2ボランチが安定していた。

セレッソはLSB山中亮輔(6)のクロスが脅威となった。
 家長が守備に戻らず、山根はインサイドの為田大貴(19)に対応している。
 山中に誰も寄せることができず、フリーでクロスを蹴らせた。

30分あたりから、セレッソが攻め続ける時間となる。
 川崎は動けず押し上げられず、素早くボールに向かえない。
31分、右ゴールライン際からRSB松田陸(2)がシュート。
 GKソンリョンが弾いたボールを為田がシュートするが、右ポストに当たって外れた。
34分、36分には山中が鋭い左クロスを入れる。
35分には鈴木徳真(17)がミドルシュート。

苦しい状況に陥っていた川崎は40分。
 家長、橘田がショートパスで崩し、チャナがワンタッチでラストパス。
 PA内で抜け出したダミアンが、フリーでシュートする。
 DFがクリアしたが、マルシーニョが詰めて先制ゴールを決めた。

■2nd half
ハーフタイムでチャナに変えて脇坂を投入する。
 セレッソのプレスに対し、脇坂そして登里を使いながら抜け出した。

53分、マルシーニョが追加点を決める。
 左サイドで松田陸を抜き去ると、そのままドリブルで進んでいく。
 ダミアンとパス交換して中央に入り込み、きれいなゴールを決めた。

2点差となって、セレッソは早めに交代カードを切る。
 61分に3人、68分に1人を投入し、すべての交代枠を使った。
川崎を崩していなくても、シュートを狙っていく。
 69分に山中がFKを直接狙い、70分にジェアン・パトリッキ(26)がシュート。
 77分に山田寛人(34)がヘッド、84分に加藤陸次樹(20)が抜け出してシュート。

川崎は体力的に厳しかったが、なんとか耐えていた。
しかし、90分。
 フリーの山中に誰も寄せることができず、左クロスを入れられる。
 谷口の前に入り込んだ加藤が、低い姿勢のヘッドでゴールを決めた。
1点差となってロスタイムは5分。
 セレッソはGKキム・ジンヒョン(21)が上がるなど、守備を捨ててゴールを狙う。
 川崎は遠野がスペースを回復するなど、慎重に時間を使う。
90+6分、セレッソのラストプレー。
 中原輝(41)の右クロスをCB西尾隆矢(33)が折り返し、山田が同点ゴールを押し込んだ。

■summary
セレッソは2失点を喫し、敗退が濃厚となっていた。
 交代枠を68分に使い切り、ベンチが打てる手も少なかった。
 焦ってシュートを狙う場面も目立ち、時間が進んでいく。

90分の加藤のゴールで勢い付くと、パワープレイに移行する。
 CBやGKを前線に上げて、守備を削ってゴールを目指した。
 7月2日の川崎戦(J1 #19)と同じく、ロスタイムにゴールを決め、準決勝に勝ち上がった。


川崎はアウェイゴール差で敗退してしまった。
 昨年の浦和戦(2021 YLC QF #2)も87分、90+4分に失点して敗退。
 今年も同じく2点リードしたが、今年も逃げ切れなかった。

疲労は目立っていたが、何もできなかったわけではない。
 マルシーニョが2ゴールを決めて、望外の展開にすることができた。
 セレッソと互角以上に戦い、優位に試合を進めていた。

家長はさすがに運動量が少なかった。
 右サイドの守備で、LSB山中の対応を山根に任せてしまう。
 キープ力では存在感があり、逃げ切りに必要だったが80分に途中交代。
 第1戦のリードを考えれば、ベンチスタートの方が活きたと思われる。

第1戦で活躍した山田新は、招集しなかった。
 ベンチは埋めることはできたが、万全な選手を揃えているとはいえない。
 80分から出場した小林悠も、体調面の課題を抱えているように見えた。
 桐蔭横浜大学との交渉が必要だが、この試合に山田新は不可欠だった。

マリノス戦のような感動的な勝利もあれば、今日のような失望を味わうこともある。
 これがサッカーの醍醐味であり、これからも試合は続いていく。

次も中2日で京都戦(J1 #25)。
 ミッドウィークに試合がなかった京都は中6日。
 厳しい状況が想定されるが、それでも勝たなければならない。
(台風8号の影響により、京都戦は延期された。)

■goal
40,53マルシーニョ(23) 
90加藤陸次樹(20) 90+6山田寛人(34)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 クロスやシュートを安定してキャッチ。30分、松田のシュートをセーブ。
山根視来(13) 4.5 30分、31分と自陣でロスト。山中への対応も遅れた。7分、70分にシュート。
ジェジエウ(4) 6.0 高さとスピードを活かしてゴール前を固める。56分、右足を痛めて交代。
谷口彰悟(5) 5.0 23分、右CKをヘッド。90分、加藤に前に入られ失点。チームを救えなかった。
登里享平(2) 5.5 復帰戦。内側を走ってプレスを崩す。守備では14分、68分と抜け出しを許す。
シミッチ(6) 6.5 2ボランチで今日も最後まで奮戦。ハイボールを競って、足を動かし続ける。
橘田健人(8) 6.0 シミッチを助けつつ、家長の背後もカバー。27分にミドル、28分にシュート。
チャナ(18) 6.5 6分、21分、43分にシュート。40分、ダミアンへラストパス。躍動していた。
家長昭博(41) 5.5 守備に大穴を空けつつ、存在感はあった。21分、マルシーニョへ右クロス。
ダミアン(9) 7.0 1アシスト。40分、1点目を生むシュート。45+2分、橘田のパスからシュート。
マルシーニョ(23) 7.5 2ゴール。21分、48分にクロスをヘッド。68分、登里のミスをカバー。

■sub
HT(18)脇坂泰斗(14) 5.5 2トップに入る。CBからパスを受ける。74分、ドリブルからシュート。
56(4)車屋紳太郎(7) 5.5 復帰戦。押される状況でLCBに入る。84分、加藤の決定機をブロック。
80(23)遠野大弥(19) 6.0 プレスで陣地回復を図る。90+3分、1人でドリブルしてFKを獲得。
80(41)小林悠(11) 5.0 右サイドから85分に2トップに。ボールを追い続ることができなかった。
85(9)山村和也(31) 5.0 小林悠と2トップを組む。90+4分、右コーナー付近でキープできず。

■bench
丹野研太(27) 瀬古樹(16) 

■coach
鬼木達 4.5 逃げ切りに失敗。ロスタイム、チームの混乱を抑えられなかった。

■referee
岡部拓人 5.5 判定は的確。ボール近くに立ちすぎて、プレーに影響を与えた。

180,400views
RT+2,+7

2022/08/08

220807川崎2-1横浜FM(J1 #24)

川崎2-1横浜FM(等々力, 19:00KO, 20,704人)

YBCルヴァンカップC大阪戦(YLC QF #1)から中3日。
 J1リーグ首位の横浜Fマリノスとのホームゲーム。
 川崎とは勝ち点11差(ただし川崎が2試合消化が少ない)となっている。

この間、新型コロナウィルス感染症の陽性判定はなかった。
 8月5日には、大関友翔(33)と松長根悠仁(34)が2種登録された。
 ただし、大関はU-17日本代表に参加中で、不在となっている。

セレッソ戦で先発した特別指定の山田新(32)は、桐蔭横浜大学に戻っている。
 前日の6日、中2日で関東大学リーグ戦に途中出場した。


先発は、セレッソ戦から5人が変わる。
 新たに山根、ジェジエウ、チャナ、家長、ダミアンが先発する。
 瀬古樹、山村、遠野、宮城天がベンチ、山田新はベンチ外となった。

ベンチには、小林悠、佐々木旭が新たに入っている。
 ようやく選手が揃い、GKは丹野だけで、ベンチから安藤と早坂が外れた。


横浜Fマリノスは、J1リーグで14勝6分3敗で首位。
 日程は川崎と同じく、YLCを戦っていて中3日。

日産スタジアムでは、マリノスが逆転で勝利した。
 220223横浜FM4-2川崎(J1 #9)

■1st half
マリノスは積極的にプレスを仕掛け、最終ラインを高く保つ。
 川崎は勢いに押されつつ、ダミアンへのロングボールが逃げ場となる。
 ダミアンは、CBエドゥアルド(5)を背負いながら、ボールを収めてくれた。
14分、マルシーニョの折返しを脇坂がミドル。
 マリノスに一方的に攻められることはなく、対抗することができた。

先制ゴールは24分。
 谷口がFWアンデルソン・ロペス(11)に追われながら、右サイドの山根にロングフィード。
 ダイレクトで山根が折り返すと、ダミアンがGK高丘陽平(1)に競り勝って、ゴールに押し込んだ。

川崎は左サイドのエウベル(7)と右の仲川輝人(23)に気を配る。
 マリノスは遅攻になると、川崎の守備を崩せなかった。

45+3分、山根が先制ゴールと同じような右クロスを入れる。
 しかし、ここからひっくり返されて、マリノスがカウンターを発動。
 エウベルから仲川へスルーパスが通り、同点ゴールを決められた。

■2nd half
後半もマリノスは変わらずプレスを掛けてくる。
 運動量で劣る川崎はパスコースを作れず、バックパスに追い込まれる。
 余裕がない中でロングボールを蹴らされ、ダミアンに届けられない。

最も危険だったシーンは65分。
 GKソンリョンと2CBのパス交換では打開できず、ジェジエウの縦パスがカットされる。
 マリノスに拾われて、喜田拓也(8)のシュートが右ポストを叩いた。
 続いてレオ・セアラ(9)の右クロスから仲川がシュート。

78分、木村博之主審が足を痛め、佐藤誠和4審と交代する。
82分には喜田拓也が足を攣らせて、ピッチを退いた。
 蒸し暑く過酷な状況で、どちらのチームにも疲労が目立った。

ロスタイムの目安は8分間と示される。
 90+5分、レオ・セアラのシュートは、GKソンリョンがセーブ。
 90+7分、ジェジエウが頭で競り勝つと、PA内で山根がシュート。
目まぐるしく攻守が入れ替わって、90+9分。
 谷口から右サイドの小林悠にロングフィードが入り、小林悠が家長へボールを縦に渡す。
 家長が右クロスを上げると、最前線のジェジエウがファーで渾身のヘッド。
 左ポストに当たり、決勝ゴールが決まった。

■summary
マリノスはさすがの攻撃力を見せた。
 サイドに散らしながら、エウベルと仲川が仕掛けていく。
 ただ、中央から攻める手段が少なく、川崎を崩す回数は少なかった。

後半は川崎を自陣に張り付かせ、押し込んだ。
 J1リーグ優勝を考えればドローでも十分だったが、最後まで勝利を目指した。
 結果として失点を喫したが、賞賛に値する素晴らしい姿勢だった。


ジェジエウ(4)を抱きかかえる家長昭博(41)。
両脇で支える瀬古樹(16)と橘田健人(8)。

エムブレムを握りしめるジェジエウ(4)。

川崎は厳しい状況にあって、マリノスに勝つことができた。
 マリノスのプレスで追い込まれ、ロングボールが多くなる。
 体力的にパスをつなげない中、現実的な戦術だった。

71分からは、瀬古樹とシミッチの2ボランチに移行。
 シミッチの守備範囲を狭めることで、中盤が安定した。

次は中2日、YBCルヴァンカップのホームC大阪戦(YLC QF #2)。
 第1戦は、選手が足りない状況でドローで折り返した。
 ベストを尽くして、準決勝に勝ち上がってほしい。

■goal
24ダミアン(9) 99+9ジェジエウ(4) 
45+3仲川輝人(23)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 90+5分、レオ・セアラのシュートを止める。クロス対応もミスがなかった。
山根視来(13) 6.5 復帰戦。1アシスト。多くのクロスを入れる。90+7分、ゴール前で決定機。
ジェジエウ(4) 7.0 豪快なクリアを繰り返す。90+9分、前線に上がったまま、決勝ゴール。
谷口彰悟(5) 7.5 2点ともロングパスで起点となる。クロスに対応。15分、脇坂のFKをヘッド。
橘田健人(8) 6.0 仲川とマッチアップ。インターセプトを狙う。終盤は水沼宏太(18)を抑える。
シミッチ(6) 6.5 アンカーで奮闘も、適性は2ボランチか。13分、23分に持ち過ぎて狙われた。
脇坂泰斗(14) 6.0 14分、ミドル。セットプレーを担当するが、チャンスに結び付かなかった。
チャナ(18) 6.0 5分、右サイドに流れてクロス。10分、18分にロスト。もう少しキープしたい。
家長昭博(41) 6.5 9分、60分にシュート。90+9分、精度の高いクロスボールで決勝アシスト。
ダミアン(9) 6.5 24分、先制ゴール。ロングボールを良く収める。45分、タックルでイエロー。
マルシーニョ(23) 6.0 背後を狙って走った。68分、CKの流れからシュートもDFがブロック。

■sub
62(18)遠野大弥(19) 6.0 74分、胸トラップからボレー。自陣に素早く戻って守備に参加した。
71(14)瀬古樹(16) 6.0 2ボランチの一角に入る。守備でバランスを取り、セットプレーを蹴る。
71(23)小林悠(11) 6.0 72分、ターンで抜け出しFK獲得。86分、右クロス。90+1分、ミドル。
90(9)山村和也(31) 6.0 2トップで出場。ジェジエウの足が攣り、入れ替わりにRCBに移動。

■bench
丹野研太(27) 佐々木旭(15) 宮城天(24) 

■coach
鬼木達 7.0 厳しい状況にあって、首位マリノスに勝利した。交代枠を1つ残した。

■referee
木村博之 6.0 ストレスを感じさせない安定したジャッジ。足を痛めて交代する。
78佐藤誠和 5.5 急遽4審から主審に入ったが、落ち着いていた。

180,100views

2022/08/04

220803C大阪1-1川崎(YLC QF #1)

C大阪1-1川崎(ヨドコウ桜スタジアム, 19:00KO, 9,998人/50%)

選手が十分に揃わなかった浦和戦(J1 #23)から中3日。
 さらに7月31日に1名、8月2日に2名のトップチーム関係者の陽性判定が発表された。

YBCルヴァンカップは、ACLに出場しているため、準々決勝から始まる。
 セレッソ大阪との第1戦は、アウェイでの開催となった。
 声出し応援運営検証試合に指定され、50%収容で、一部座席が声出し応援エリアとなる。
先発は、浦和戦から3人が変わる。
 新たに先発するのは、山村、宮城天、そして山田新。
 山田新は桐蔭横浜大学4年の特別指定選手で、トップチームでの初出場となる。
 ジェジエウ、家長、ダミアンがベンチスタートとなった。

ベンチには、チャナティップが戻ってきた。
 GK3人が入るのは浦和戦と同じだが、フィールドプレイヤーは2人から4人に増えた。


セレッソ大阪は、J1リーグ10勝8分5敗の暫定4位。
 YLCは、グループリーグを2位で通過した。
 プレーオフステージで湘南に勝ち、準々決勝に進んでいる。

J1リーグでの川崎との対戦はすでに終わり、セレッソのダブル。
 220402川崎1-4C大阪(J1 #6)
 220702C大阪2-1川崎(J1 #19)

■1st half
スタートは川崎が押し込んだ。
 3分、瀬古が中央をドリブルで持ち上がってシュート。
 8分、マルシーニョがカットインからミドル。
 14分、シミッチの左クロスを宮城天がダイレクトボレー。

少しずつ勢いは落ち、セレッソの時間帯となっていく。
 16分、鈴木徳真(17)の右CKから、西尾隆矢(33)がボレー。
 20分、上門知樹(7)がシミッチから奪ってミドルシュート。
 27分、為田大貴(19)、続いて上門が連続シュート。
GKソンリョンのおかげで無失点だったが、圧倒的に押し込まれた。
ボールを持っても、プレスが厳しく即時回収されてしまう。

しかし33分。宮城天が右サイドを縦に持ち上がる。
 中央で並走する脇坂に横パスを届け、脇坂がターンで1人抜いて左足シュート。
 GKキム・ジンヒョン(21)のニアサイドを抜いて、先制した。

■2nd half
川崎は後半、布陣を変えてきた。
 脇坂を1列下げて、シミッチとの2ボランチとする。
 2トップに宮城天と山田新、サイドハーフは右に遠野、左にマルシーニョ。
 4-4-2に移行すると、シミッチが孤立せず、前進することができた。
山田新は、67分、75分に決定的なヘッドを放つ。
 66分、77分にもシュートするなど攻撃を牽引した。

セレッソは終盤、圧力を強めてくる。
 76分にジェアン・パトリッキ(26)、83分にアダム・タガード(9)がシュート。
川崎は85分、ジェジエウとダミアンを投入して逃げ切りを図る。
 しかし、89分。シミッチの縦パスをダミアンがキープできず奪われる。
 セレッソが速攻を仕掛けて、山中亮輔(6)が左クロスを入れる。
 中央でフリーとなったタガードが、同点ゴールを決めた。

■summary
セレッソは運動量で上回り、川崎を封じ込めた。
 前半、厳しいプレスバックから波状攻撃を仕掛け、川崎ゴールに迫る。
 GKソンリョンが立ちはだかったが、決定機をいくつも作った。

後半、川崎のシステムチェンジへの対応が遅くなった。
 内容的には互角だったが、最後に同点ゴールを奪った。
 第1戦でドローに持ち込み、悪くない結果だった。


川崎は、選手が足りない状況が続いている。
そんな中、FW山田新(32)がチームを助けてくれた。
 前半はボールに触る機会が少なかったが、後半は多くのシュートを放った。
 最終ラインの裏を狙って、クロスボールに飛び込んでいく。
 欲をいえばゴールを決めたかったが、十分な活躍だった。

アウェイゴールを奪ってのドローは、良い結果といえる。
 セレッソに複数の決定機を許したが、GKソンリョンを中心に防いだ。
 89分に同点ゴールを決められたが、酷暑の中、選手たちは良く戦った。
 来週水曜日の第2戦に向け、小さくないチャンスを残すことができた。

次は中3日で、横浜Fマリノス戦(J1 #24)。
 J1リーグ首位を走るマリノスとの対戦となる。
 離脱した選手の復帰を待ちつつ、ベストを尽くしてほしい。

■goal
89アダム・タガード(9)
33脇坂泰斗(14) 

■judge
ソンリョン(1) 7.5 完璧なシュートストップを繰り返した。間違いなくドローの立役者だった。
瀬古樹(16) 5.5 RSB。3分、シュート。不正確なパスやサイドを突破される場面が目立った。
山村和也(31) 6.0 RCB。無理に飛び出さず、バランスを保って守る。85分、ボランチに上がる。
谷口彰悟(5) 6.0 LCB。疲労が色濃い状況でも奮闘する。89分、クロスに触れずゴールを許す。
橘田健人(8) 6.0 ボール奪取やインターセプトで自らの特徴を出した。LSBに順応してきている。
シミッチ(6) 5.5 20分、致命的なロストで決定機を許す。後半、脇坂との2ボランチで安定した。
脇坂泰斗(14) 6.5 33分、美しいトラップから見事に先制ゴール。59分、PA内でシュートする。
遠野大弥(19) 5.5 70分、PA内でスルーパスを受ける。87分、素早く戻りパトリッキを止めた。
宮城天(24) 6.0 14分、ダイレクトボレー。33分、アシスト。75分、山田新へクロスを入れる。
山田新(32) 6.0 67分、75分の決定的なヘッドなど、後半に躍動した。足を攣らせて交代する。
マルシーニョ(23) 5.5 8分、シュート。67分、山田新へ正確なクロス。走力は活かせなかった。

■sub
73(23)家長昭博(41) 5.5 試合を落ち着かせるために投入される。80分、1人でボールキープ。
84(32)ダミアン(9) 5.5 87分、右クロスでCK獲得。89分、ポストで奪われて失点につながる。
84(24)ジェジエウ(4) 6.0 RCB。88分、ヘッドでクリア。90+3分、パトリッキとスピード勝負。

■bench
丹野研太(27) 安藤駿介(21) 早坂勇希(22) チャナ(18) 

■coach
鬼木達 6.0 山田新の先発起用など、現状でのベストの組み合わせで結果を出した。

■referee
西村雄一 6.0 判断が一貫していて、明確なジャッジだった。

179,900views