2022/05/22

220521鳥栖0-0川崎(J1 #14)

鳥栖0-0川崎(駅前不動産スタジアム, 17:00KO, 9,502人)

ロスタイムのゴールで勝った神戸戦(J1 #11)から中2日。
 2戦続けての西日本アウェイとなった。
 チームは川崎に戻らず、神戸から鳥栖に直接移動した。


先発は、神戸戦から5人変更し、比較的大きくターンオーバーする。
 新たにシミッチ、瀬古樹、小塚、知念慶、小林悠の5人が先発。

  2ボランチにシミッチと瀬古樹、トップ下に小塚と目新しい中盤の構成。
  瀬古樹は、川崎でのJ1リーグ初出場となる。
 橘田、脇坂、遠野、ダミアン、マルシーニョの5人はベンチに回る。

ベンチからは、宮城天が外れた。
 ただ、宮城天(と塚川)は鳥栖遠征に帯同し、試合前練習に参加していた。


鳥栖は、J1リーグ4勝7分2敗の5位。
 2013-18年に川崎に在籍した森谷賢太郎(47)は、ベンチスタート。
 川崎からレンタル中の宮代大聖(11)は、契約上出場できない。

2021年の対戦は1勝1敗。
川崎のシーズン2敗のうち、1つを占めた。
 210407川崎1-0鳥栖(J1 #8)
 211107鳥栖3-1川崎(J1 #35)

■1st half
鳥栖はサイドから攻めてきた。
左サイドからは、岩崎悠人(29)とジエゴ(5)が崩していく。
 6分、岩崎がカットインからシュートして、バーを叩く。
 29分、36分には岩崎、41分にはジエゴがシンプルに左クロス。
右からは飯野七聖(2)が仕掛けた。
 佐々木が防いでいたが、22分、25分には右クロスを入れた。

川崎は上手くボールを前に運べない。
 鳥栖のプレスは強く、剥がしても繰り返し追いかけてくる。
 ボールを回す余裕がなく、縦に早く攻撃することとなった。

鳥栖のプレスが落ち着くと、攻めの形を作れるようになる。
 瀬古とシミッチが動き続けて、パスを受けていった。
 32分、小塚の右CKを知念がヘッド。
 40分、瀬古の縦のループパスを小林がヘッド。

■2nd half
鳥栖のプレスは緩み、川崎が押していく。
 49分、小林悠とのワンツーから、山根がPA内左から強烈なシュート。
 GK朴一圭(40)が弾いたところを小林悠、瀬古樹が立て続けにシュートする。
 鳥栖DFが必死に身体を張ってブロックし、ピンチを逃れた。

鳥栖は縦にロングボールを入れて、ときどきチャンスを作る。
 72分、完全に崩した岩崎の左ラストパスは、垣田裕暉(19)に合わず。
 79分、谷口のパスミスから垣田が仕掛けると、谷口がDOGSOで退場となる。
 (レッドカード提示は82分。)

川崎は数的不利となるが、逆にプレーが整理されて攻めに転じる。
 途中出場のダミアン、遠野、マルシーニョが牽引する。
 90分の3対2のカウンターは、遠野が田代雅也(30)にイエローで止められる。
  遠野は右のダミアンに出した方が、ゴールの可能性は高かった。
  ただ、自らのシュートを狙った遠野の選択も評価できる。
 90+2分、このFKをシミッチが蹴ったが、壁に入った橘田に当たった。

■summary
鳥栖はいつものような強いプレスで、川崎の自由を奪った。
 ファン・ソッコ(20)、田代、ジエゴの3バックも整備されていた。
 小林悠と知念のポストプレーを封じ、シュートを打たせなかった。

鋭いサイド攻撃も有効で、右の飯野、左の岩崎がクロスを入れる。
 ただ、1トップの小野裕二(10)は身長170cmで、高さでは脅威になり切れない。
 68分に187cmの垣田を投入するが、すでにカウンター主体の時間帯となっていた。
 戦術と選手のミスマッチは少し気になったが、試合を通じて良い内容だった。


川崎は中盤より前の選手を大きく入れ替えた。
 最終ラインは変えることができず、鳥栖のスピードに苦しんだ。
 谷口がDOGSOで退場したことも、疲労が大きく影響したものと思われる。

瀬古樹は、力強い球際と豊富な運動量で中盤を支えた。
 ここまで起用が少なかったのが不思議なほどのパフォーマンス。
 シミッチとともに、今後、鬼木監督の重要な選択肢となってほしい。

スコアレスドローは厳しい日程の中、悪くない勝ち点1といえる。
次は中3日でホーム湘南戦(J1 #15)。
 連戦は続くが、しっかりと勝利したい。

■goal


■judge
ソンリョン(1) 6.5 多くのクロスボールをキャッチ。41分、菊地泰智(23)のシュートをキャッチ。
山根視来(13) 6.0 疲労もあり岩崎の攻勢を許した。49分、PA内左に走り込み力強くシュート。
谷口彰悟(5) 4.5 51分、堀米勇輝(44)のシュートをクリア。ミスが多く、79分、DOGSOで退場。
車屋紳太郎(7) 6.5 工夫を重ねてプレスを避けるビルドアップ。スピードある守りも鉄壁だった。
佐々木旭(15) 6.0 飯野とのマッチアップで、当たり負けなかった。奪取後のパスの選択は課題。
シミッチ(6) 6.0 48分、マルシーニョへスルーパス。64分、ミドル。攻守とも視野が広かった。
瀬古樹(16) 6.0 49分、75分にシュート。動いてクロスを入れる。65分から、CK3本を蹴った。
小塚和季(17) 5.5 21分、31分にスルーパス。物足りなさもあったが、及第点といえるプレー。
家長昭博(41) 6.0 連戦の疲労を感じさせなかった。球際強くキープして、プレスを無効化する。
知念慶(20) 5.0 前半、芝に足を取られて何度も転んだ。プレスも弱め。32分、CKをヘッド。
小林悠(11) 5.5 40分、49分、60分、76分と多くのシュート。ポストプレーの失敗が続いた。

■sub
HT(17)マルシーニョ(23) 6.0 64分、ドリブルでカットイン。66分、瀬古の右クロスをヘッド。
62(20)ダミアン(9) 6.0 ハイボールを次々と収めて、攻撃に移行。63分、超ロングシュート。
62(41)橘田健人(8) 6.0 65分、競り勝って前に進む。シミッチと組んで、中央を安定させた。
76(11)遠野大弥(19) 6.0 90分のチャンスは、イエローで止められる。90+2分にもシュート。
83(16)山村和也(31) 6.5 谷口退場後の厳しい状況をしっかり守り切る。90+6分、タックル。

■bench
丹野研太(27) 脇坂泰斗(14) 

■coach
鬼木達 6.0 ターンオーバーしながら勝機を探す。谷口の退場には山村の投入で崩壊を止めた。

■referee
荒木友輔 6.0 79分の谷口のDOGSO、90分の田代のイエローは妥当。バランスが良かった。

176,000views