ACLE準々決勝アルサッド戦(ACLE QF)を勝ち上がり、中2日で準決勝アルナスルFC(KSA)戦。
会場は、準々決勝と同じジェッダ市内だが、キング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアムで開催される。
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先発は、アルサッド戦から5人変わる。
新たにVW際、橘田、伊藤達哉、大関、神田奏真が先発する。
神田奏真は、プロ初先発となった。
大関友翔は、横浜FM戦(J1 #5)に続いて川崎での2度目の先発。
佐々木旭、河原、家長、脇坂、エリソンはベンチに回る。
ベンチ内外の入れ替えはなく、アルサッド戦の23人と同じメンバーとなった。
アルナスルは、ACLEのGL西地区を3位で突破した。
ラウンド16では、GL6位のエステグラルFC(IRN)に勝利。
1-4で勝った準々決勝横浜FM戦から中3日と、川崎よりも有利な日程。
クリスティアーノ・ロナウド(7)、サディオ・マネ(10)が先発する。
ロナウドは5度のバロンドール、マネは2018-19プレミアリーグ得点王。
さらに、コロンビア代表ジョン・デュラン(9)、クロアチア代表マルセロ・ブロゾビッチ(11)、ポルトガル代表オタビオ(25)も先発する。
川崎とは、初対戦となる。
■1st half
アルナスルは1分、デュランがスルーパスからシュート。
橘田が戻って寄せ、GK山口がギリギリで弾き出した。
10分、マルシーニョの左クロスがDFに当り、バイタルに高く上がる。
伊藤達哉が力を抜いたボレーをゴール左上に突き刺した。
アルナスルは、長くボールを保持して押し込んでくる。
準々決勝のアルサッドのように回しすぎず、早めにゴールを目指してきた。
ボランチのブロゾビッチが、縦パスを狙って組み立てる。
ロナウド、マネ、デュランと前線のクオリティは高く、緊張を強いられる。
28分、マネが左サイドからカットインしてミドル。
丸山に当たってコースが変わり、GK山口も触ったが力強くゴールに決まった。
32分、右ロングスローから、ロナウドがオーバーヘッド。
34分、ブロゾビッチの右クロスを、ロナウドが高い打点のヘッドで合わせるが右ポストに当たる。
川崎は低い体勢に押し込まれつつ、プレスを回避しつつ前進する。
37分に大関、39分にマルシーニョが抜け出すが、アルナスルが手をつかって止めた。
そして41分、マルシーニョから大関への横パスがずれて、スペースに流れる。
伊藤達哉が拾ってPAを目指すと、神田へのラストパスはDFに当たって戻ってくる。
さらに前進してのシュートはGKベント(24)がセーブしたが、こぼれ球を大関が押し込んだ。
■2nd half
後半もアルナスルがボールを持って、慎重に動かす。
48分、ナワフ・ブーシャル(2)が左からカットインしてシュート。
ブロックを組んで待ち受ける川崎は、回数は少ないがゴールに迫った。
アルナスルは攻撃に比重を置いていて戻る人数が少なく、スペースが空いた。
54分、山本が左ポケットに走り込んでラストパス。
中央でエリソンがフリーだったが、GKベントが触った。
76分、アルナスルが攻めあぐねる中、川崎が追加点を決める。
ボールカットから伊藤達哉がドリブルで持ち上がり、エリソンに渡す。
エリソンは左コーナーでアイメリック・ラポルテ(27)を背負い、スピードを上げて突破する。
GKを引き寄せてからのラストパスを、家長がゴール。
2点差となって、アルナスルは積極的にシュートを狙っていく。
79分、ロナウドがFKを直接狙い、83分にデュラン、86分にマネがシュート。
そして87分、アイマン・ヤハヤ(23)の正面のミドルをGK山口が弾けず、1点差。
アルナスルはさらに圧力を高めて、90+5分にはロナウドが連続して決定機を迎える。
まずは正面から壁の下を抜いたFKは、GK山口が右足でセーブ。
次いでミドルを放ち、さらには縦パスからGKをかわしたが、佐々木旭がカットした。
■summary
アルナスルは個の力を活かして攻めてきた。
1分のディラン、34分のロナウドのシュートなど、技術の高さを存分に示した。
サディオ・マネの28分の同点ゴールも素晴らしかった。
ただ、ボールを持たない局面での運動量は少なかった。
サイドチェンジも少なく、最短距離でゴールに向かう。
後半になると、前線の選手は守備に戻れなくなる。
川崎のカウンターに少人数で対応することになり、3点目を許した。
川崎は、ACLE準決勝で神田奏真と大関友翔を先発させた。
おそらく、最初から前半45分だけの限定起用だったと思われる。
この2人が十分にタスクをこなしたことも勝因の1つとなった。
ゴールはいずれも俊敏性を活かしたもの。
伊藤達哉の素早いタッチのドリブルが効果的で、3ゴールともに絡んだ。
アルナスルの攻勢を凌ぎ切って、延長を回避して決勝進出を果たした。
次は中2日、ACLE決勝となるアルアハリ・サウジ戦(ACLE Final)。
休養は短いが、できる限り回復して、良い結果を出してほしい。
■goal
28サディオ・マネ(10) 87アイマン・ヤハヤ(23)
10伊藤達哉(37) 41大関友翔(16) 76家長昭博(41)
■judge
山口瑠伊(98) 6.5 1分、48分、69分、90+5分(2本)と怒涛のセーブ。2失点目は止めたかった。
VW際(31) 6.5 マネとロナウドに対峙し、抜かれない間合いを保った。55分、ロングシュート。
高井幸大(2) 7.0 タイムアップまで気を抜かず集中して守った。ロナウドにも競り負けなかった。
丸山祐市(35) 7.0 冷静に落ち着いて守備陣を統率した。PA内に入り込まれてもクリアし続ける。
三浦颯太(13) 6.0 パスミスもあり、疲労は隠せなかったが最後まで奮闘する。45分、左クロス。
橘田健人(8) 6.5 1分、デュランに寄せる。57分、ブロゾビッチに寄せて右足首を踏まれ交代。
山本悠樹(77) 7.0 54分、左ポケットからラストパス。PA内も含め、スペースをしっかり埋める。
伊藤達哉(37) 8.0 1ゴール。2点目、3点目も起点となる。早く細かいタッチのドリブルが効いた。
大関友翔(16) 6.5 1ゴール。10分、寄せられつつマルシーニョへ。35分、37分に中盤でターン。
マルシーニョ(23) 7.0 6分、30分にシュート。10分のクロスで先制点を生む。プレスも効果的。
神田奏真(32) 6.0 ボランチを消しながらCBにプレス。ポストは難しかった。37分、大関に展開。
■sub
HT(32)エリソン(9) 6.5 1アシスト。54分、2人に囲まれてもドリブル突破。終盤あまり走れず。
HT(16)脇坂泰斗(14) 5.5 64分、縦にPAまで中央突破。押し込まれる展開で、守備に注力する。
60(8)河原創(19) 6.0 身体は重そうだったが、タイトに寄せていく。70分、右サイドをカバー。
64(23)家長昭博(41) 6.5 1ゴール。74分、右サイドで溜めるがパスミス。84分、ボールカット。
70(31)佐々木旭(5) 7.0 73分、マネのチャンスを防ぐ。90+5分、ロナウドの決定機をカット。
■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 瀬川祐輔(18) ヴェロン(28) 山田新(20)
■coach
長谷部茂利 7.0 決勝を見据えた大関、神田の起用を成功させ、90分で見事に勝利した。
■referee
アリレザ・ファガニ(IRN) 6.5 コンタクトプレーに少し厳しすぎたが、素晴らしいジャッジ。
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AT+3+6