2019/03/31

190331松本0-2川崎(J1 #5)

松本0-2川崎(サンプロ・アルウィン, 14:00KO, 18,563人)

G大阪戦(J1 #4)の敗戦から、代表ウィークを挟んで中13日。
J1リーグ第5節は、アウェイで松本と対戦する。
松本平広域公園総合球技場は、2018年10月からネーミングライツで「サンプロ・アルウィン」と呼ばれている。

試合中、陽射しはあるものの、雪が舞い散った。
風も強く、気温も低く、観戦するには厳しい気候だった。





先発は、G大阪戦から3人を変更。
新たに登里、守田、阿部が先発する。
外れた車屋、長谷川はベンチスタート、山村はベンチ外となった。

ベンチには、脇坂、カイオが新たに入る。
脇坂はJ1リーグで初のメンバー入り、カイオは川崎で初のメンバー入り。
膝の痛みでG大阪戦を回避した小林もベンチに戻った。





松本は2018シーズンのJ2チャンピオン。
J1に昇格するのは2015シーズン以来となる。
川崎との対戦も、川崎のダブルだったその2015シーズン以来。
 150620川崎2-0松本(J1 #16)
 150729松本1-3川崎(J1 #22)

川崎に2016年から2018年まで在籍したエドゥアルド(15)、2014年に在籍したパウリーニョ(14)が先発する。

■1st half
松本は引かずに前からプレスを掛ける。
最終ラインを高く上げて、コンパクトに守ってきた。

しかし、川崎はプレスを苦にせず、ボールを前に運ぶ。
ボランチの守田と田中が、ほどよい距離感を保ちパスを受ける。
左サイドでは登里と阿部、右サイドでは鈴木と家長が組んで組み立てた。

9分に中村、11分に知念、18分に阿部、20分に登里がシュート。
松本を深く押し込んで、ゴールに迫っていく。
44分、登里の左クロスを知念がダイビングヘッドで先制する。

松本の攻撃はロングボール中心だった。
レアンドロ・ペレイラ(10)や前田大然(7)を狙うが、谷口と奈良に防がれた。

■2nd half
後半も川崎がしっかりビルドアップする。
知念がポストプレー、ドリブルで仕掛けていく。
56分には単独でカウンターを仕掛け、58分には奈良のアーリークロスをフリーでヘッドで合わせた。

64分にも知念がスペースに走り込み、PA内でポイントを作る。
家長にボールが渡り、バイタルに戻したところを阿部が右足を一閃。
目の覚めるような鋭いロングシュートがバーに当たってゴールが決まった。

松本は3枚の選手交代で仕掛けるが、良い攻撃はできないまま。
ロスタイムにはFWに上がったエドゥアルドが、ドリブルでゴールに迫る。
しかし、川崎に危なげなく時間を使われ、スコアレスに終わった。

■summary
松本はプレスを仕掛けたが、ボールを奪えなかった。
突破を許してはずるずるとラインを下げ、ゴール前に釘付けになった。

ボールを持っても、川崎のプレスに止められる。
ロングボールを蹴ったが、強い風もあって精度が低く、つながらなかった。
最後まで有効な手を打てず、完敗だった。





川崎は今シーズン初先発を果たした阿部が躍動した。
判断が早く、しかもダイレクトプレーが多く、松本の守備を寄せ付けない。
守備になるとスペースを埋め続け、カウンターを未然に防いだ。
素晴らしいゴラッソだけでなく、チームに欠かせない存在であることを証明した。

1トップで出場した知念も素晴らしかった。
ゴールは1つだったが、5本のシュートとともに力強いキープ力を示した。


第5節にしてJ1リーグで初勝利することができた。
次は中4日でセレッソ大阪戦(J1 #6)。
良い内容を続けて、勝ち点を積み重ねたい。

■goal
44知念慶(20) 64阿部浩之(8) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 59分、前田との競り合いを制してキャッチ。仕事は少なかった。
鈴木雄斗(27) 6.0 右サイドのライン際から攻撃に参加する。ボールを失うこともあった。
奈良竜樹(3) 7.0 鉄壁の守りだったが、67分、体調不良で交代した。58分、知念へクロス。
谷口彰悟(5) 7.0 守備陣を統率し、ハイボールで競り勝ち続ける。車屋が入ると右CBへ。
登里享平(2) 6.5 1アシスト。前半は攻め上がりが多かったが、後半は守備を重視した。
守田英正(6) 6.0 コンディションは回復した。17分、ゴール前でロストして決定機を与える。
田中碧(25) 6.5 レギュラーに値する十分な活躍を見せた。62分、FKをヘッドで合わせる。
家長昭博(41) 6.5 素晴らしいボールキープ。後半にはイエローを2枚与えた。1アシスト。
中村憲剛(14) 6.0 運動量は少なかったが、戦術眼で貢献した。75分、知念へスルーパス。
阿部浩之(8) 7.5 素早くボールをさばいていった。1ゴール。18分、72分にもシュート。
知念慶(20) 7.0 1トップで決勝ゴールを決める。1人で打開してシュートに持ち込んだ。

■sub
67(3)車屋紳太郎(7) 5.5 左CBに入る。74分、前のスペースを使い、大胆に持ち上がる。
88(14)小林悠(11) 5.5 右ウィングに入る。ドリブルで仕掛けて時間を費やした。
90+2(25)カイオ(44) 5.5 川崎でのデビュー戦。ボランチに入るが、時間は短かった。

■bench
新井章太(21) 脇坂泰斗(28) 長谷川竜也(16) ダミアン(9)
 
■coach
鬼木達 6.5 阿部、知念の起用で完勝に導いた。2人目、3人目の交代は少し遅かったか。

■referee
山本雄大 5.0 川崎に有利な判定が多かった。松本への3枚のイエローカードも厳しすぎた。

85,600views

2019/03/17

190317川崎0-1G大阪(J1 #4)

190317川崎0-1G大阪(等々力, 15:00KO, 23,982人)

シドニーFC戦(ACL GL #2)に勝利して中3日。
J1リーグはここまで3戦3分で、G大阪と対戦する。


試合開始前にポニーが登場。
 フロンターレ牧場から。

先発は、シドニーFC戦から4人を変更。
 両SBに鈴木雄斗と車屋、ボランチに山村、1トップに知念が入る。
 シドニーFC戦でボランチだった中村は、1列前で出場する。
 山村は、川崎加入後の初出場となった。


先発を外れた登里、守田、ダミアンはベンチに。
 小林はベンチ外となった。
(190318 小林本人のインスタグラムで、膝の痛みのため欠場と発表。)

ベンチには、新たにマギーニョが入る。
 FC東京戦(J1 #1)で先発して以来、久しぶりのメンバー入り。



ガンバ大阪は、J1リーグで1勝2敗。
 3試合で8得点8失点と、出入りが激しい。
 水曜日にルヴァンカップがあったので、中3日の日程は同じ。

昨シーズンの対戦は、1勝1敗だった。
 180310川崎2-0G大阪(J1 #3)
 180901G大阪2-0川崎(J1 #25)

■1st half
ガンバはしっかり守ってカウンターを仕掛ける。
 FWアデミウソン(9)がポストプレーで良くボールを納めていた。

川崎はボランチに山村が入り、ぎこちなさもあるが、押し込んでいく。
 途中で山村と中村のポジションを入れ替えると、ミスも減ってくる。
 ガンバは最終ラインを押し下げられて、バイタルを空けてしまう。

サイドを中心に、いろいろなパターンから川崎が攻めた。
 10分、17分と右SBの鈴木、19分には左SBの車屋がロングシュート。
 27分にも家長が、左ゴールライン際からニアサイドにシュート。
 いずれも鋭い枠内シュートだったが、GK東口順昭(1)がセーブした。

■2nd half
川崎は後半もサイドから崩していくが、PAまで遠く、シュートに至らない。
 逆にガンバは50分からの5分間、4本のCKをはじめ押し込んだ。

56分に齋藤を投入した川崎が押し込んでいく。
 ただ、密集地帯でボールを失うと、カウンターを浴びた。
 アデミウソンが抜け出そうとして、奈良と谷口が食い止める展開となる。

79分には、中央のアデミウソンが時間を作って、藤春廣輝(4)がシュート。
 決定的だったが、辛くもソンリョンが防いだ。

川崎も85分の車屋のクロスや88分のダミアンのシュートで攻める。
 ただ、ガンバの守備陣が粘り強く、決定機を作り出せない。

90+1分、ガンバが左サイドから攻め、藤春が深い位置からクロス。
 奈良と谷口が触れず、ゴール前を横切ったボールを三浦弦太(5)が蹴り込んだ。
 川崎を完全に崩し切った、素晴らしい決勝ゴールだった。

■summary
ガンバは守備的な戦術だったが、引き籠ることはなかった。
 アデミウソンが美しいトラップで、味方が上がる時間を作り出す。
 遠藤保仁(7)の芸術的な配球から、川崎のプレスをかわしていく。
 この2人のおかげで、攻撃の時間を伸ばしていった。

守備は、リスクをコントロールしたもの。
 ドローを目指しつつ、最後の勝負どころでは人数を掛けて攻撃した。
 時間帯を考えた戦略から、最高の結果を導いた。



決勝ゴールの三浦弦太(5)。
 アデミウソン(9)と。
川崎は山村を移籍後初出場させ、実験的な起用となった。
 山村はボランチでスタートし、途中からトップ下に入った。
 プレースピードが周囲より遅くなることもあったが、悪くはなかった。
 試合を重ねて、コンビネーションを熟成していきたい。

下田も今季初出場となった。
 縦に早くボールを動かしていて、2年目の在籍で安心感があった。
 現段階では、山村ではなく下田を先発起用すべきだったかもしれない。

残念な結果となったが、内容的には妥当だった。
 ガンバの守備を崩しきれず、ブロックの外からのシュートが多かった。
 68分にダミアンが入り、知念と2トップになったが、活かせなかった。


小林がベンチ外となり、フル代表に選出された守田は出場がなかった。
 2週間で5試合をこなしたため、全体的にコンディションが厳しかった。

これで代表ウィークに入り、次は中13日の松本戦(J1 #5)。
 少し休んで、理想のサッカーを目指して結果を出していきたい。

■goal
90+1三浦弦太(5)

■judge
ソンリョン(1) 6.5 54分の菅沼駿哉(15)、79分の藤春と決定的なシュートを2本防いだ。
鈴木雄斗(27) 5.0 右SB。失点シーンで藤春のスプリントに抜き去られ、クロスを許す。
奈良竜樹(3) 6.0 アデミウソンを1対1で止め続けるなど、カウンターの最後の砦となった。
谷口彰悟(5) 6.0 背走する守りが多い。FWファン・ウィジョ(16)に仕事をさせなかった。
車屋紳太郎(7) 6.0 19分、低い弾道のロングシュート。69分にはPA深く侵入してクロス。
田中碧(25) 6.0 少し疲れも見えたが、高い技術を見せた。60分、ドリブルで攻め上がる。
山村和也(34) 5.5 周囲とリズムが合わなかったが、徐々に慣れていった。今後が楽しみ。
家長昭博(41) 5.5 ショートパスを重ねていく。87分、左サイドをドリブルで駆け上がる。
中村憲剛(14) 5.5 コースが少なく、パスで打開できなかった。10分の決定機は空振り。
長谷川竜也(16) 5.5 前半は積極的にドリブルを仕掛けたが、徐々に勢いを失っていった。
知念慶(20) 5.5 個の強さでポストプレーに打ち勝つ。82分、ドリブルからシュート。

■sub
56(34)齋藤学(19) 5.0 ドリブルは効いた。不用意なボールロストからカウンターを許す。
68(16)ダミアン(9) 5.0 プレーに多くは絡めず。88分、知念の落としから豪快にシュート。
82(14)下田北斗(22) 6.0 素早い反応のパスで流動性を生む。85分、車屋へスルーパス。

■bench
新井章太(21) マギーニョ(26) 登里享平(2) 守田英正(6)

■coach
鬼木達 5.5 ターンオーバーしながらも、それなりの内容だった。交代策は奏功せず。

■referee
木村博之 6.0 適切にジャッジ。激しい接触で選手が倒れると、ただちに試合を止めた。

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2019/03/14

190313川崎1-0シドニー(ACL GL #2)

川崎1-0シドニー(等々力, 19:00KO, 11,278人)

ACLグループリーグ第2節は、シドニーFCとのホームゲーム。
第1節の上海上港戦(ACL GL #1)に敗れているため、勝ち点3が欲しい試合。

ドローに終わった横浜FM戦(J1 #3)から中2日。
ミッドウィーク開催のACLが2週続いていて、厳しい日程となっている。




先発は、横浜FM戦から3人を変更。
横浜FM戦では途中出場だった中村、小林、長谷川の3人が先発に戻る。
車屋、知念はベンチスタート、馬渡はベンチ外となった。
守田が右SB、登里が左SBに回り、中村はボランチで出場する。

ベンチには、下田、山村が新たに入った。



シドニーFCのACLグループリーグ第1節は、蔚山現代とドローだった。
監督はスティーブ・コリカ。2000-01年に広島に選手として在籍した。

なお、等々力での開催だが、どちらのユニフォームも青色主体。
見やすさを優先し、シドニーFCが1st、川崎が2ndユニフォームとなった。

■1st half
シドニーFCは、10分ほどで川崎のプレスに慣れる。
個人の技術でキープして、正確にパスをつなぐ。
パス&ゴーでシンプルに剥がしては、サイドからゴールに近づいた。

川崎は左サイドから長谷川が仕掛け、12分、20分とダミアンがシュートする。
しかし、攻撃では2人の個人技が頼りだった。
パスコースを塞がれて、余裕のないまま出したパスを狙われる。
家長、守田、中村にミスが多く、ビルドアップでボールを失った。

■2nd half
55分を過ぎたあたりから、シドニーFCの動きが鈍る。
プレスが弱まり、川崎が時間をかけてパスを狙うことで押し込んでいく。
60分、守田を鈴木に変えると、右サイドからの攻撃が活性化する。
左サイドの長谷川も引き続き好調で、両サイドから攻めていった。

65分の長谷川、75分の田中碧、81分の知念と多くのシュートを放つ。
ただ、GKアンドリュー・レッドメイン(1)の好守もあって、ゴールは割れないまま。

そして、攻め続けて83分。
知念からのパスを受け、右サイドの中村が鋭いクロス。
ゴール前の混戦から、81分に投入されたばかりの齋藤がダイレクトで決めた。

■summary
シドニーFCは、適切な距離を保ってパスをつないできた。
キープ力が高い選手が揃っていて、川崎のプレスを受けても奪われない。
ただ、ボールを回すことはできても、ゴールに迫る場面は限られた。
PA内まで持ち込む回数も少なく、シュートも2本しかなかった。


後半、シドニーFCの動きが大きく落ち、川崎が優勢となった。
なかなかゴールを決めることはできなかったが、83分に齋藤がゴール。
谷口と奈良が鉄壁の守備を見せ、シドニーFCにチャンスを与えなかった。
ACLを勝ち抜くために欲しかった、勝ち点3を得ることができた。




観客は11,278人と少な目だった。
J1リーグ戦では完売が続いていて、これ以上の集客は難しい。
今年のACLは全席指定席になり、試合間際に来ても席を探す手間もない。
ACLは注目度が低く、平日夜の開催だが、新たな観客を呼び込みたい。

次は中3日でG大阪戦。
その後は代表ウィークとなるため、試合間隔が空く。
2週間で5試合の連戦の最後となるが、選手起用は難しいところ。
今日は休んだ車屋や馬渡を起用して、少しずつ入れ替えたい。

■goal
81齋藤学(19)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 難易度は高くなかったが、8分、56分のシュートをがっちりキャッチ。
守田英正(6) 5.0 右SBで出場。パスや連携でミスが目立つ。32分、1対1で抜かれてしまう。
奈良竜樹(3) 6.5 周囲が崩されてしまい、ゴール前まで迫られても、最後に立ちはだかった。
谷口彰悟(5) 7.0 完璧にハイボールを競り勝った。左右のサイドにロングボールを供給。
登里享平(2) 6.0 左SBで出場。低い位置取りが多かった。65分、長谷川にクロスを入れる。
田中碧(25) 6.5 細かいタッチで時間を作り、パスを出した。75分、ワンツーからシュート。
中村憲剛(14) 6.0 ボランチで出場。運動量は多くはなかったが、パスで流れを導いた。
家長昭博(41) 5.5 パスもトラップも良くなかった。時間が進むといつものプレーに戻る。
長谷川竜也(16) 6.5 ドリブルで積極的に仕掛けてPAを目指す。58分、65分にシュート。
小林悠(11) 5.5 よく走ったが、攻撃での貢献は少なかった。63分、CKをバックボレー。
ダミアン(9) 5.5 周囲との噛み合わせはまだまだだが、個人技で12分、20分とシュート。

■sub
60(6)鈴木雄斗(27) 6.0 右SBに入り、ピッチを広く使った。カットインでチャンスを作る。
63(9)知念慶(20) 6.0 1トップ。力強いドリブルで仕掛けた。81分、ターンからシュート。
81(16)齋藤学(19) 6.5 83分、ゴール前の混戦でコースも時間も限られる中、決勝ゴール。

■bench
新井章太(21) 車屋紳太郎(7) 下田北斗(22) 山村和也(34)

■coach
鬼木達 6.5 必要な交代策をいい時間帯に講じて、勝ち点3を引き寄せた。

■referee
バレンティン・コバレンコ 6.5 ファウルを適切に判断した。スムーズな試合を作り上げた。

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陸上トラックに、白線が引かれた。



2019/03/10

190310横浜FM2-2川崎(J1 #3)

横浜FM2-2川崎(日産スタジアム, 14:00KO, 36,216人)

上海上港戦(ACL GL #1)に競り負けてから中3日。
1週間ぶりのJ1リーグは、ここまで2戦2分と勝てていない。



上海上港戦から先発を4人変更する。
田中碧、登里、知念、ダミアンが新たに先発する。
中村、長谷川、小林はベンチに回り、大島はベンチ外となった。
来週も2試合組まれていることもあり、選手を入れ替えてきた。

上海上港戦で負傷交代した馬渡は、そのまま先発する。
なお、大島は当初先発が発表されていたが、田中碧に変更された。

ベンチには、鈴木、齋藤が入った。
代わりにマイケル、山村、阿部がベンチ外となる。
大島がアップ中のケガで急遽ベンチ外となったため、ベンチ入りは6人だけ。


J1リーグ100試合出場のセレモニー。
喜田拓也(8)と2人のお兄さん。
今日の試合が101試合目。
横浜Fマリノスは、J1リーグ開幕から2連勝と好調。
川崎から期限付移籍している三好康児(41)は、契約上出場できない。
昨シーズンの対戦は、1勝1分だった。
 180408横浜FM1-1川崎(J1 #6)
 180805川崎2-0横浜FM(J1 #20)

■1st half
マリノスはラインを高く設定して、コンパクトな陣形を敷く。
川崎はマリノスの守備ラインの背後に走り出し、スルーパスを狙っていった。

4分、田中碧のスルーパスから抜け出したダミアンがループ。
飛び出してきたGK飯倉大樹(21)をかわして、先制することができた。
21分にもダミアンのスルーパスで家長がGK1対1となったが、GK飯倉に当てた。

マリノスは両サイドを深くえぐってはクロスを入れる。
24分、仲川輝人(23)の右クロスをマルコス・ジュニオール(9)がゴール。
同点となって、1対1で川崎の選手をはがしながら、チャンスを作る。
お互いに攻め合ったことで、楽しい前半となった。

■2nd half

マリノスはプレスを苦にせず、ボールをなかなか失わない。
ゴール近くには近づけなかったが、サイドからチャンスを作った。

川崎の前線と中盤が間延びしてくる。
マリノスに走らされ、1歩目の動き出しが遅くなる。
連戦の疲れもあって、家長、守田が思うように走れず、バイタルも空けていた。

攻撃になっても、いつものようにはパスをつなげない。
マリノスのプレスが厳しく、追い込まれてはロングボールを蹴っていく。
ダミアンと知念がなんとかキープしても、すぐに囲まれてしまった。

68分に長谷川を投入して、左サイドから攻めていく。
長谷川は84分、86分とチャンスを作り、88分に左からのクロス。
ファーサイドの小林が折り返して、ダミアンが詰めて頭でゴール。

終了間際に勝ち越す理想的な展開となったが、その後は防戦一方。
馬渡のサイドから再三攻められてしまう。
90+5分、天野純(10)の左CKを、扇原貴宏(6)がきれいにゴールを決めた。

■summary
マリノスはパスゲームを仕掛けてきた。
ボールを持つ時間が長く、最後までプレスが緩まなかった。
試合の主導権を握り続け、観戦すべき価値のある内容だった。
サイド攻撃だけでなく、ゴール前を攻略する崩しができれば、もっと魅力的になる。

川崎は小林、中村、大島を欠いてのスタート。
劣勢になる時間もあったが、十分な内容を見せることができた。
ただ、守田や最終ラインの4人を含め、全体の疲労感は強かった。



88分に2ゴール目を決めたダミアン(9)。
知念と小林に祝福される。
ダミアンは2ゴールを決め、質の高いプレーを見せた。
中央で待つだけでなく、サイドからの崩しにも参加する。
さらに知念も田中碧も、良いプレーを見せてくれた。


結果を出せない状況が続いている。
そして、中2日でシドニーFC戦(ACL GL #2)を迎える。
シドニーFC戦の次も、中3日でガンバ大阪戦(J1 #4)が控える。

疲れた主力を休ませ、フレッシュな選手を起用しなければならない。
大島のように、ケガするまで使い続けるのは避けるべき。
これからもターンオーバーを続け、結果を出していきたい。

しかし、上海上港に負けたため、ACLに余裕はない。
是非とも、シドニーFCから勝ち点3を奪わなければならない。

■goal
24マルコス・ジュニオール(9) 90+5扇原貴宏(6)
4,88ダミアン(9)

■judge
ソンリョン(1) 5.5 2失点ともに止めることは難しかった。37分、80分にシュートを防ぐ。
馬渡和彰(17) 5.5 ケガ明けだがよく動いた。数的不利に陥ると、難しい守備を強いられた。
奈良竜樹(3) 6.0 広いエリアをカバー。パスコースが少なくなると、ミスが出ていた。
谷口彰悟(5) 6.0 FWエジガル・ジュニオ(30)を抑え込んだ。51分、CKからヘッド。
車屋紳太郎(7) 5.5 ボールを高い位置で受けるが仕掛けが少ない。積極的に勝負したい。
守田英正(6) 5.5 タッチ数が多くなって逃げ道を封じられる。ボールロストが目立った。
田中碧(25) 6.5 積極的なダイレクトプレーでチームを牽引。縦パスを狙って1アシスト。
家長昭博(41) 5.5 動きが鈍く、スプリントが少ない。周囲を動かすこともできなかった。
登里享平(2) 5.5 攻守にボランチを助けながら、自由に動いてバランスを取り続けた。
知念慶(20) 6.0 30分のシュートはわずかに右に外れる。ポストプレーで時間を生んだ。
ダミアン(9) 7.0 落ち着いたシュートで先制し、2点目はピンポイントの飛び込みで決めた。

■sub
66(41)小林悠(11) 5.5 右サイドに入る。守備では深く戻って馬渡をサポート。1アシスト。
68(2)長谷川竜也(16) 6.0 左サイドを使い、84分、86分、88分にチャンスを作った。
80(6)中村憲剛(14) 5.0 パスコースが少なく、思うようにプレーできなかった。

■bench
新井章太(21) 鈴木雄斗(27) 齋藤学(19) 

■coach
鬼木達 5.5 結果は出せなかったが、疲労感が濃く残る中、悪くない内容だった。

■referee
飯田淳平 6.0 的確なジャッジ。ただ、イエロー5枚(横浜FM4、川崎1)は出しすぎか。

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2019/03/07

190306上海上港1-0川崎(ACL GL #1)

上海上港1-0川崎(上海体育場, 19:30KO(20:30JST), 22,777人)

金曜日開催の鹿島戦(J1 #2)から中4日。
ACLグループリーグ初戦は、上海上港とのアウェイゲーム。
アジアカップ開催年のため、1ヶ月弱遅いACL開幕となった。

昨年のACLは、GL6試合3分3敗、勝ち点3。
最下位の4位となり、GLで敗退している。
2年連続で上海上港(さらに蔚山現代とも)と同じGLとなった。




先発は、鹿島戦から1人変更。
今季初出場となる長谷川が左WGに入り、ダミアンがベンチへ。
ベンチには、新たに舞行龍が入り、齋藤学と田中碧が外れた。


上海上港とは、昨年のACLのGLで対戦し、1分1敗だった。
 180213川崎0-1上海上港(ACL GL #1)
 180404上海上港1-1川崎(ACL GL #5)

2005年と2008年に川崎に所属したフッキ(10)が先発。
オスカル(8)、エウケソン(9)、ウズベキスタン代表のアフメドフ(25)も先発する。

■1st half
上海上港は前線のフッキ、エウケソンがパスコースを消してくる。
ただ、ボランチまでボールを運ばれると、2人は動きを止める。
そのため、大島と守田へのプレスが少なく、効果的なパスを出された。

川崎がショートパスをつなぐと、上海上港は守備で寄せ切れない。
右サイドの家長と馬渡、左サイドの長谷川が3バックに仕掛けていく。
3分、小林がロングシュート。
6分、12分の守田、19分の家長、29分、34分の長谷川と次々とロングシュートを放った。

上海上港はプレスを受けつつも、GKからつないでくる。
もちろん、攻撃の中心はオスカル、フッキ、エウケソンの3人。
攻め込む回数は少なかったが、個人の力でチャンスを作った。

■2nd half
後半は、上海上港が盛り返してきた。
さらに、50分。馬渡が左足首を負傷して交代。
右SBには登里が投入されたが、そのエリアが劣勢となってしまった。

川崎はボールを持てば、PA近くまで押し込める。
ただ、中央を固めた相手を崩すことができなかった。

69分、奈良がイエローを受けたあとは、ロングボールで競り負ける。
前線で起点を作ると、フッキやエウケソンが突破を仕掛ける。
オスカルも囲まれても奪われない圧巻のキープ力を示した。

82分、大島のミスからフッキが1人で持ち込む。
囲まれながらもシュートするが、ソンリョンが何とか足に当てて防ぐ。

88分、フーファン(23)の右クロスを守田がハンド。
滑り込んだ後ろ手にボールが当たったもので、不運だったが妥当なPK。
フッキがPKを決め、敗退した。

■summary
両チームの実力が拮抗した面白いゲームとなった。
守りすぎることなく、お互いに果敢に攻め合った。

上海上港は前半こそ押し込まれたが、後半は決定機を作った。
51分、82分にフッキがゴールに迫り、最後にPKで決勝点を挙げた。
PK自体はラッキーなものだったが、結果は妥当といえる。

川崎も良い内容だったが、ゴールが決まらなかった。
前半のロングシュート攻勢は、GKイエン・ジュンリン(1)の好セーブに防がれる。
後半は右サイドを崩されたが、ボールを持って押し戻すこともできた。
残念な結果となったが、GL突破のため、ここから盛り返したい。

次は中3日で横浜Fマリノス戦(J1 #3)。
その後は中2日でシドニーFC戦(ACL GL #2)がある。
J1リーグもACLも、大切な試合が続く。
多くの選手を起用しながら、結果を出していきたい。

■goal
88PKフッキ(10)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 82分、フッキのシュートを左足で防ぐ。判断が遅く動けない場面も。
馬渡和彰(17) 6.0 オスカルに苦しみつつ対応。47分、シュートブロックで負傷交代。
奈良竜樹(3) 5.5 69分、仕方なくエウケソンを止めてイエロー。その後は劣勢となった。 
谷口彰悟(5) 5.5 エウケソンをしっかり抑える。ただ、ボールを奪ってもつなげなかった。
車屋紳太郎(7) 5.5 カウンターの守備でのカバーリングは良かった。43分、イエロー。
守田英正(6) 5.5 4分、12分とロングシュート。88分、不運なハンドでPKを与えた。
大島僚太(10) 5.5 33分、82分と不用意なボールロストからカウンターを許した。
家長昭博(41) 6.0 右サイドでフリーとなった。83分、オスカルに股抜きを仕掛け、失敗。
中村憲剛(14) 5.5 2試合連続のフル出場。良いパフォーマンスだったが、疲労が不安。
長谷川竜也(16) 6.0 左サイドから何度もドリブルで仕掛ける。26分、ダイブでイエロー。
小林悠(11) 5.5 3分、19分とロングシュートを放つが、徐々に存在感が薄れた。

■sub
50(17)登里享平(2) 5.0 本職ではない右SBに入る。フッキ、オスカルに後手を踏んだ。
78(16)阿部浩之(8) 5.0 ワンタッチでのパスを試みるが、ボールロストにつながった。
90(6)ダミアン(9) 5.5 1点ビハインドで投入される。1トップでハイボールを競った。

■bench
新井章太(21) 舞行龍(29) 山村和也(34) 知念慶(20) 

■coach
鬼木達 5.0 劣勢を交代策で打開できず。右SBには登里ではなく、守田を回すべきだったか。

■referee
モハンメド・アブドゥラ・ハッサン 6.0 微妙なものもわずかにあったが、適切な判定。PKやイエローカードも妥当。 

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2019/03/02

190301川崎1-1鹿島(J1 #2)

川崎1-1鹿島(等々力, 19:00, 23,927人)

J1リーグ開幕戦のFC東京戦(J1 #1)はドロー。
中5日で、ともにACLに出場する鹿島との対戦。

翌水曜日に上海上港戦(ACL GL #1)があるため、金曜日の19時キックオフ。
なお、鹿島も翌火曜日にACLを控えている。

FROIDAY NIGHT J.LEAGUE Powered by DAZNとして開催。
・DJ KOO氏による選手紹介(神戸戦(2018 J1 #30)のリベンジ)。
・YU-KI & DJ KOO from TRFによるハーフタイム・パフォーマンス。
・金J限定ベースボール・ユニフォーム 来場者先着10,000名配布。
などのイベントが企画された。




先発は、FC東京戦から1人変更。
ベンチ外となったマギーニョに代わり、馬渡が右SBで出場する。
新たにベンチには山村が入った。




鹿島は、2018シーズンJ1リーグ3位、ACL優勝。
川崎との対戦は、YCLを含めて4回あり、1勝2分1敗。
 180421川崎4-1鹿島(J1 #9)
 180905鹿島1-1川崎(YLC QF #1)
 180909川崎1-3鹿島(YLC QF #2)
 181007鹿島0-0川崎(J1 #29)

ケガ人が多く発生し、8名ほどが出場できない状態とのこと。

■1st half
川崎がボールを持つ予想通りの展開。
鹿島が中央を固めてきたので、両サイドを使っていく。
左の車屋、右の馬渡がタッチライン近くに張り、ボールを呼び込んだ。
さらに、中村や大島が、CBと高い位置のSBの間の広いスペースを埋めた。

9分、小林の中央突破をレオ・シルバ(4)が倒して得たFK。
PA手前から中村が蹴ると、GKクォン・スンテ(1)は動けず。
早い時間の先制に成功する。

鹿島の攻撃はカウンター主体で、サイドからクロスを入れてくる。
セルジーニョ(18)と伊藤翔(15)が競り勝っていく。
21分、内田篤人(2)のロングボールから伊藤が同点ゴールを決めた。

川崎がボールを持ちつつも、鹿島もしっかり受け止めていく。
拮抗した内容で、面白い前半だった。


 ハーフタイム・パフォーマンス。
 YU-KI & DJ KOO from TRF。

■2nd half
鹿島は引いて待ち構え、川崎の縦のスルーパスを狙う。
高い位置で引っ掛けて、カウンターを仕掛けた。

しかし、60分を過ぎると、一方的な展開となった。
川崎が押し込んで攻め続け、鹿島のクリアボールも拾っていく。
鹿島は足が止まったものの、ファウルはせず、粘り強く守った。

69分に阿部が入ると、ワンタッチでのパス交換が増える。
鹿島の守備ブロックの外側で、細かく繋いで前を狙う。
85分に登里、知念が加わると、さらにパスが回っていく。
近い距離でボールを動かして、一気に縦にスペースを突く。
楽しい攻撃を見ることができたが、ゴールはなかった。

■summary
見応えのある上質なゲームとなった。


 内田篤人(2)。
 右ヒザの黒いサポーターが目立つ。
 スピードはないものの、1アシスト。
 戦術眼とトラップ・パスはさすが。

鹿島は故障者が多い状況だったが、高いクオリティを示した。
ボールを奪うと一気に走り出すFWに正確なロングボールを届けていく。
前線で時間を作りながら、押し上げることができていた。

後半、川崎にボールを持たれても、崩されないよう頑張り続ける。
チーム戦術が統一されていて、混乱することがなかった。
なんとか耐えて、勝ち点を獲得することができた。


 中村憲剛。試合後インタビュー。

川崎はカウンターを抑えきれず、苦しい時間も作られる。
ボールを失っても戻りが遅く、CBが孤立してしまった。

阿部が加わることで、攻撃の小気味良さが戻った。
ダミアンも魅力的だが、パスワークには参加しきれていない。
どこまでダミアンを起用し続けるのか、難しいところ。

2試合続けてのドローとなったが、内容は悪くなかった。
精度を上げながら、我慢強くやり続けていきたい。

次は中4日でアウェイの上海上港戦(ACL GL #1)。
34試合制のJ1リーグと違い、ACLのGLは6試合だけ。
去年は調子が上がらないまま、あっさりと敗退した。
少なくとも、勝ち点1を持ち帰りたいところ。

■goal
9中村憲剛(14)
21伊藤翔(15)

■judge
ソンリョン(1) 5.5 味方と重なってもキャッチングは安定。失点は止めるのは難しい。
馬渡和彰(17) 6.5 縦にドリブルで仕掛ける。46分、PA内で小林のクロスからシュート。
奈良竜樹(3) 5.5 13分、安西幸輝(22)のシュートをブロック。カウンターを多く浴びる。
谷口彰悟(5) 5.5 ハイボール処理に不安定なところもあった。なんとか1失点に留める。
車屋紳太郎(7) 6.0 42分、強烈なシュートをバーに当てる。47分、ボールを奪われる。
守田英正(6) 5.5 バランス良くボールを裁く。ボールロストも目立つ。最後は右SBに。
大島僚太(10) 6.0 狭い局面でもプレスを苦にせず。長距離のパスを狙っていった。
小林悠(11) 6.5 7分のロングシュート、62分のヘッドは惜しかった。シュート5本。
中村憲剛(14) 6.5 9分、GKが動けない素晴らしいFKを決める。60分、ヘディングシュート。
家長昭博(41) 5.5 38分に安西、68分に安部裕葵(10)に止められて、イエローを与えた。
ダミアン(9) 5.5 ポストは味方に合わず。36分、馬渡のパスからターンしてシュート。

■sub
69(9)阿部浩之(8) 6.0 ショートパスを繰り返す。78分、ループ気味のシュート。
85(17)知念慶(20) 5.5 90+3分、決定機を迎えたが、シュートはGKに防がれる。
86(7)登里享平(2) 5.5 左SB。スペースを見つけて走り込んだが、崩せなかった。

■bench
新井章太(21) 田中碧(25) 山村和也(34) 齋藤学(19) 

■coach
鬼木達 6.0 結果はドローだったが、良い内容だった。交代も的確だった。

■referee
佐藤隆治 6.5 どちらかに偏ることなく、適切に試合を裁いた。

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