アルウィンは15,610人の観客と盛況。
J1に昇格してきた松本とは、等々力では2-0で勝利(J1 #16)した。
お互いに中3日の試合が続いてのアウェイゲーム。
先発は、前節清水戦(J1 #21)から森谷が外れ、船山が入った。
清水戦は前半にリードを許し、後半逆転したが、その後半のメンバーで臨んだ。
■1st half
川崎は面白いようにパスをつなぐ。
松本のプレスが弱く、ほとんどの選手がフリーでボールを持てる。
中央の縦パスが通り、PA内まで簡単に入り込む。
次のプレーを選択する判断が早かったので、守りを絞らせなかった。
中から中から攻撃を仕掛けたたため、サイドを使う必要がなかった。
松本はラインがずるずると下がってしまう。
苦し紛れのクリアが多く、何度も攻められて走らされる。
縦へのロングボールも質が低く、すぐに奪われることを繰り返した。
得点は時間の問題だったが、16分。
MF岩間雄大(5)から中村がボールを奪い、素早く田坂へ。
田坂はDF酒井隆介(30)をステップでかわして、左隅にゴールを決める。
酒井がスライディングしたものの、GK村山智彦(1)がファーを大きく空けてしまった。
続いて25分には中村のFK。
GKとDFの間に入ったボールを、谷口が足で合わせて追加点。
谷口をマークしていた酒井が振り切られてしまった。
さらに35分。
船山と一緒にルーズボールを奪った大久保がミドルシュート。
誰も寄せきれないまま、美しい軌道を描いてゴール左に決まった。
3点ともいずれも良いゴールだったが、前半の松本は悪すぎた。
前半が終わるまで、なすすべなく川崎の攻撃を受け続けた。
手を打たなかった反町監督の采配には疑問が残る。
■2nd half
後半になると、まったく異なる展開となった。
松本は酒井に代えてFW前田直輝(22)を投入。
FWオビナ(9)と2トップ気味にして、前線から人数をかけてプレス。
大島をしっかりマークすることで、川崎を慌てさせてパスミスを誘った。
松本の攻撃は主にセットプレー。
CK、FK、そしてロングスロー。
いずれもMF岩上祐三(8)がゴール前に放り込む。
69分、ロングスローから混戦となり、FW阿部吉朗(39)に蹴り込まれて失点。
川崎は防戦一方で、早い時間に失点していれば難しくなったかもしれない。
しかし、攻められても決定機は作られず、1失点で収めることができた。
■summary
川崎が素晴らしかった前半と、松本が攻め立てた後半では、様相がまったく異なった。
ただ、決定機を量産していた川崎に対して、松本はゴール前にボールを放り込むものの、崩すところまではいかなった。
結果は、妥当だったといえる。
川崎は、前半のペースを後半にも続けることができなかった。
いい時間をもっと長く続けたいところ。
■goal
69阿部吉朗(39)
16田坂祐介(35) 25谷口彰悟(5) 35大久保嘉人(13)
■judge
新井章太(30) 5.5 69分の失点は、ロングスローをクリアミスしたことで生まれた。
武岡優斗(17) 6.0 FWオビナとマッチアップする。しっかりと抑え込んでいた。
井川祐輔(4) 6.5 3バックの中央にどっしりと構える。安心して見ていられた。
谷口彰悟(5) 6.0 1ゴールを決める。ヘディングを空振りしてピンチを招いた。
エウシーニョ(18) 5.5 チームが中央から攻撃したため、あまりボールに触れなかった。
小宮山尊信(8) 5.5 65分のミドルシュートなど、要所要所でPA近くに入り込んだ。
大島僚太(16) 6.5 フリーでボールを持てた前半は、ミスが少なくプレスに動じなかった。
中村憲剛(14) 7.0 前半だけで2アシスト。後半は走れなくなり、バイタルを空け気味に。
船山貴之(15) 6.5 ギャップを突いてチャンスを作ったが、今日もシュートは決まらず。
大久保嘉人(13) 6.5 前半、多くのチャンスに絡むが、後半は孤立気味になってしまった。
田坂祐介(35) 7.0 復帰後初ゴール。さらに、攻守に気が利いたプレーを見せた。
■sub
37(17)車屋紳太郎(20) 5.5 武岡のケガで急遽出場。長い時間、守備に追われた。
58(15)杉本健勇(9) 5.0 ポストプレーは良かったが、ボールが来る回数が少なかった。
86(8)實藤友紀(2) 5.5 今シーズン初出場となった。右CBでプレーする。
■bench
西部洋平(21) 山本真希(6) 森谷賢太郎(19) 中野嘉大(22)
■coach
風間八宏 6.5 先発メンバーの選択が当たり、松本を圧倒。選手交代は今ひとつだった。
■referee
吉田寿光 6.5 笛が多いように感じたが、ゲームを的確にコントロールした。