2019/12/30

191230シーズン回顧(2) 2019選手別平均採点

シーズン回顧(2) 2019選手別平均採点

2019シーズンの川崎フロンターレ。
1回目の各種ランキングに続いて、2回目は選手別の平均採点を見ていく。
J1リーグのベストイレブンには誰も選出されていない(2012年以来)。

50試合のプレー時間の合計は、4,872分。
この時間には、前後半及び延長のロスタイムを含んでいる。
ロスタイムは、www.football-lab.jp やフロンターレ公式サイトを参考に独自に算出。

exdrives★★★ における採点から、出場時間に照らし各選手の平均採点を計算した。

チーム全体の平均採点は、5.943点。
(2018年5.883点、2017年6.036点、2016年6.028点、2015年6.014点、2014年5.870点)。
昨年よりもACLやYLCで良い結果を残したことを反映している。


 ルヴァンカップ決勝(YLC Final)の表彰式。
 中に着込んだ19番のユニフォームを指差す阿部浩之。一緒にめくる脇坂泰斗。
 齋藤学はこの試合を欠場していました。

GK、DF、MF、FWの4ポジション別に、出場時間順に並べた。
ポジションは登録上のものでなく、実態に合わせた。
2019シーズンはほとんどが4バックで、サイドバックはDFに含めている。
長谷川と齋藤学は、ウィングでの出場が多かったが、FWに含めた。

なお、移籍情報は随時更新します。


■goal keeper
チョン・ソンリョン(1) 36試合3,427分出場 平均採点5.83 ベンチ12試合
 4シーズン目。夏場以降、調子を落とし、新井章太にポジションを奪われる。
 リスタートではロングキックが多く、パスをつなげなかった。
新井章太(21) 15試合1,445分出場 平均採点6.12 ベンチ34試合
 YLCでは全5試合に出場。札幌戦(YLC Final)でPK戦で2本止めて勝利を導く。
 9月14日の磐田戦(J1 #26)以降、GKのレギュラーを奪取した。
 (2020シーズン 千葉(J2)へ完全移籍)
安藤駿介(24) 0試合0分出場 平均採点- ベンチ3試合
 第3キーパーとしてベンチ入りが3試合。出場はなかった。
 7月10日の練習中に右手第2指中節骨を骨折。5~6週間程度の離脱となった。
馬渡洋樹(36) 0試合0分出場 平均採点- ベンチ1試合
 (2019年7月 愛媛(J2)から2020年1月までの期限付き移籍で加入)
 藤嶋と安藤の負傷に伴い、愛媛から期限付き移籍で加入。
 出場はなかったが、チェルシー戦(PSM)でベンチ入りを果たした。
 (2020シーズン 愛媛(J2)から完全移籍で加入)
藤嶋栄介(23) 0試合0分出場 平均採点- ベンチ0試合
 (2019シーズン 山口(J2)から2020年1月までの期限付き移籍で加入)
 出場もベンチ入りもなかった。
 6月28日、練習中に右膝前十字靭帯を損傷。7か月程度の離脱となった。
 (2020シーズン 山口(J2)から完全移籍で加入)

■defender
谷口彰悟(5) 45試合4,279分出場 平均採点5.97 ベンチ1試合
 今シーズンもチームで最多の出場時間かつ最多の出場試合数。
 蔚山現代戦(ACL GL #3)ではヒザを痛めて途中交代し、続くJ1リーグ2試合を欠場。
 名古屋戦(J1 #22)はイエロー2枚、YLC札幌戦(YLC Final)は1発レッドで退場した。
車屋紳太郎(7) 39試合3,391分出場 平均採点5.68 ベンチ3試合
 左SBだけでなく、チーム事情により右SBや左CBでもプレーする。
 守備ではスピードを活かしていたが、攻撃では突破を仕掛けることが少なかった。
登里享平(2) 37試合3,039分出場 平均採点5.80 ベンチ6試合
 左SBと右SBで出場。気の効いたポジショニングでパスワークを下支えした。
 疲労の蓄積で夏場はパフォーマンスを落とす。右SBでは車屋よりも良かった。
山村和也(34) 29試合1,858分出場 平均採点6.07 ベンチ15試合
 (2019シーズン C大阪(J1)から完全移籍で加入)
 トップ下、ボランチ、CBと多くのポジションで起用される。
 ジェジエウが離脱したYLC名古屋戦第1戦(YLC QF #1)以降、右CBで先発。
 プレーの予測と186cmの身長を活かして、劣勢にあっても冷静に守り続けた。
馬渡和彰(17) 23試合1,687分出場 平均採点5.69 ベンチ4試合
 (2019シーズン 広島(J1)から完全移籍で加入)
 右SBのポジションを掴むが、離脱も多かった。神戸戦(J1 #9)で直接FKを決める。
 10月9日の鹿島戦(YLC SF #1)で左膝外側半月板を損傷。3か月程度の離脱となった。
 (2020シーズン 湘南(J1)へ2021年1月までの期限付き移籍)
ジェジエウ(4) 17試合1,672分出場 平均採点6.24 ベンチ7試合
 (2019シーズン パラナ・クルーベ(BRA)から2020年1月までの期限付き移籍で加入)
 初出場は5月3日の仙台戦(J1 #10)と遅かったが、右CBのレギュラーとして活躍。
 しかし、9月5日の練習で右内転筋を肉離れ。全治6週間で、復帰後の出場はなかった。
 (2020シーズン パラナ・クルーベ(BRA)から完全移籍で加入)
奈良竜樹(3) 14試合1,277分出場 平均採点6.11 ベンチ3試合
 4月26日、練習中の左膝内側側副靭帯損傷と内側半月板損傷により、4か月程度の離脱。
 11月2日の広島戦(J1 #30)で復帰したが、復帰後の出場はこの試合だけとなった。
 (2020シーズン 鹿島(J1)へ完全移籍)
マギーニョ(26) 15試合982分出場 平均採点5.70 ベンチ6試合
 (2019シーズン ヴィラ・ノヴァFC(BRA)から完全移籍で加入) 
 右SBで出場したが、機会は限られた。守備でのポジションが周りと合わなかった。
 大分戦(J1 #13)広島戦(J1 #30)の決勝ゴールなど、印象的な活躍もあった。
 (2020シーズン 横浜FC(J1)へ2021年1月までの期限付き移籍)
舞行龍ジェームズ(29) 7試合664分出場 平均採点5.50 ベンチ4試合
 4月から5月にかけて6試合出場。谷口と奈良の負傷欠場をバックアップする。
 7月3日の明治大学戦(天皇杯 R64)の出場を最後に、古巣の新潟(J2)に復帰した。
 (2019年8月 新潟(J2)へ完全移籍)

■midfielder
家長昭博(41) 38試合3,282分出場 平均採点5.97 ベンチ3試合
 2018年のJ1リーグMVPも、パフォーマンスが上がりきらなかった。
 試合終盤のスプリントはすごいけど、それまでの動きは少なかった。
守田英正(6) 35試合3,039分出場 平均採点5.76 ベンチ5試合
 6月17日、道路交通法違反で検挙され、クラブから1試合出場停止処分を受ける。
 フル代表にも選ばれていたが、パフォーマンスを落とし、成長曲線が止まった。
田中碧(25) 32試合2,723分出場 平均採点5.95 ベンチ10試合
 溌剌としたプレーでボランチのポジション争いに食い込み、序列を上げていった。
 5月にU22代表、12月にフル代表に初選出。Jリーグのベストヤングプレーヤー賞を受賞。
阿部浩之(8) 35試合2,335分出場 平均採点6.22 ベンチ3試合
 守備での献身性は変わらなかった。出場時間は少なかったがJ1リーグで7ゴール。
 YLC鹿島戦第1戦(YLC SF #1)YLC札幌戦(YLC Final)など、重要なゴールが多かった。
 (2020シーズン 名古屋(J1)へ完全移籍)
大島僚太(10) 26試合2,178分出場 平均採点6.11 ベンチ1試合
 横浜FM戦(J1 #3)名古屋戦(J1 #22)で先発が発表されながらも、アップ中に負傷。
 YLC鹿島戦第1戦(YLC SF #1)のような圧倒的なプレーもあったが、離脱が多かった。
中村憲剛(14) 29試合2,079分出場 平均採点5.72 ベンチ3試合
 運動量は目に見えて少なくなってきたが、戦術眼でカヴァーする。
 パスミスが増えて、決定的な仕事は減った。広島戦(J1 #30)で負傷、長期離脱する。
下田北斗(22) 23試合1,698分出場 平均採点6.22 ベンチ9試合
 加入2年目。豊富な運動量で夏場の暑い時期にボランチを支える。
 YLC札幌戦(YLC Final)は出場がなかったが、YLC準々決勝と準決勝の4試合で大きく貢献。
脇坂泰斗(28) 29試合1635分出場 平均採点6.11 ベンチ8試合
 ゴールを決める力を発揮しながら、出場時間を伸ばしていった。
 シーズン終盤にはトップ下でレギュラーを獲得。欠かせない戦力に成長した。
鈴木雄斗(27) 8試合395分出場 平均採点5.64 ベンチ6試合
 加入2年目。3月から4月にかけて右SBで出場するが、その後は出番を失う。
 馬渡和彰が復帰すると出番を失い、7月にG大阪に期限付き移籍した。 
 (2019年7月 G大阪(J1)へ2020年1月までの期限付き移籍)
 (2020シーズン 松本(J2)へ2021年1月までの期限付き移籍)
カイオ・セザール(44) 2試合95分出場 平均採点5.5 ベンチ3試合
 松本戦(J1 #5)でデビューして、蔚山現代戦(ACL GL #3)でフル出場。
 ボランチとしてスケールの大きさを感じさせたが、出場は2試合だけだった。
 (2019年6月 長崎(J2)へ2020年1月までの期限付き移籍)
 (2020シーズン 長崎(J2)へ2021年1月までの期限付き移籍)
原田虹輝(31) 0試合0分出場 平均採点- ベンチ1試合
 (2019シーズン 昌平高校から加入)
 出場機会はなかった。チェルシー戦(PSM)でベンチ入りを果たした。



 FC東京戦(J1 #19)
 FC東京のディエゴ・オリヴェイラ(9)が倒れ込んで、川崎のゴール裏からブーイングが起きる。
 しかし、齋藤学(19)がブーイングを止めるように合図していました。


■forward
小林悠(11) 43試合3,167分出場 平均採点5.91 ベンチ3試合
 ダミアンと負担を分かち合いながら、エースとして十分に活躍した。
 J1リーグ13、天皇杯1、ACL1、YLC札幌戦(YLC Final)2と17ゴールを決めた。
長谷川竜也(16) 37試合2,166分出場 平均採点6.09 ベンチ6試合
 左ウィングで圧倒的な攻撃力を見せる。J1リーグで5ゴールを決めた。
 囲まれても余裕を持ってボールキープして、味方の押し上げを促した。
レアンドロ・ダミアン(9) 39試合2,154分出場 平均採点6.15 ベンチ10試合
 (2019シーズン SCインテルナシオナル(BRA)から完全移籍で加入)
 素晴らしい決定力でFXSC浦和戦チェルシーFC戦(PSM)で決勝ゴール。
 清水戦(J1 #11)のバイシクルも度胆を抜かれた。秋以降、決定機を外しがちとなった。
 J1リーグ9、ACL1、天皇杯1、YLC1とまんべんなく決め、合計14ゴール。
知念慶(20) 31試合1,460分出場 平均採点5.97 ベンチ11試合
 4試合連続ゴールでエースの座を掴みかけたが、その後はベンチが多くなった。
 J1リーグ5、ACL1、YLC1で合計7ゴール。高いクオリティを示した。
 (2020シーズン 大分(J1)へ2021年1月までの期限付き移籍)
齋藤学(19) 24試合1,401分出場 平均採点5.93 ベンチ7試合
 加入2年目。ボールを失う仕掛けが少なくなった。左だけでなく右でも活躍する。
 ヒザの状態と相談しながら欠場することもあったが、出場すれば結果を出した。
宮代大聖(30) 0試合0分出場 平均採点- ベンチ3試合
 (2019シーズン ユースから昇格)
 J1リーグ2試合、天皇杯1試合でベンチ入りするが、デビューできなかった。
 7月に山口(J2)へ期限付き移籍。J2リーグで19試合(2得点)、天皇杯1試合に出場した。
 (2019年7月 山口(J2)へ2020年1月までの期限付き移籍、2020シーズン 復帰)



 YLC名古屋戦第1戦(YLC QF #1)
 初の公式戦ベンチ入りを果たした三笘薫(32)。
 ユース時代に川崎の監督だった風間八宏監督と握手。


(特別指定)
三笘薫(32) 1試合10分出場 平均採点5.00 ベンチ1試合
 6月に特別指定。ユース出身、筑波大学4年生。
 2018年7月に加入内定。2018年、2019年も特別指定。
 YLC名古屋戦第1戦(YLC QF #1)でベンチ入り、第2戦(YLC QF #2)でデビューした。
 (2020シーズン 新規加入)
旗手怜央(33) 1試合9分出場 平均採点5.50 ベンチ0試合
 6月に特別指定。順天堂大学4年生。
 2018年7月に加入内定。2018年も特別指定。
 最終節札幌戦(J1 #34)でデビューした。
 (2020シーズン 新規加入)
イサカ・ゼイン(35) 0試合0分出場 平均採点- ベンチ2試合
 4月に2020年からの加入内定、8月に特別指定。桐蔭横浜大学4年生。
 チェルシー戦(PSM)広島戦(J1 #30)の2試合でベンチ入り。
 (2020シーズン 新規加入)

(2種登録) ※出場なし
宮城天 0試合0分出場 平均採点- ベンチ0試合
 8月に2種登録。背番号なし。トップチームの練習には原則合流しない。
 (2020シーズン ユースから昇格、富山(J3)へ2021年1月までの期限付き移籍)
有田恵人 0試合0分出場 平均採点- ベンチ0試合
 8月に2種登録。背番号なし。トップチームの練習には原則合流しない。
 (2020シーズン 中央大学へ進学)

■rental
ポープ・ウィリアム
 (2019シーズン 大分(J1)へ2020年1月までの期限付き移籍)
 (2020シーズン 岡山(J2)へ2021年1月までの期限付き移籍)
タビナス・ジェファーソン
 (2019シーズン 岐阜(J2)へ2020年1月までの期限付き移籍)
 (2020シーズン G大阪(J1)へ2021年1月までの期限付き移籍)
三好康児
 (2019シーズン 横浜FM(J1)へ2020年1月までの期限付き移籍→8月契約解除)
 (2019年8月 ロイヤル・アントワープFC(BEL)へ2020年6月までの期限付き移籍)
赤﨑秀平
 (2019シーズン 名古屋(J1)へ2020年1月までの期限付き移籍)
 (2020シーズン 仙台(J1)へ完全移籍)

■coach
鬼木達 平均採点5.81
 最も高く評価(7.5)したのは、逆転勝利したYLC鹿島戦第1戦(YLC SF #1)
 逆に最も低い評価(3.5)は、2トップを続けて失点を重ねた天皇杯神戸戦(天皇杯 R16)
 (2018年5.72、2017年6.12)

■referee
平均採点5.70
 (2018年5.71、2017年5.72、2016年5.69、2015年5.61)

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2019/12/22

191222シーズン回顧(1) 2019ランキング

シーズン回顧(1) 2019ランキング

2019シーズンの川崎フロンターレ。
2回に分けてシーズンを振り返る第1回目。

公式戦は50試合。
 J1リーグ34、ACL6、YBCルヴァンカップ5、天皇杯3、FXSC1。
 そしてワールドチャレンジ2019・チェルシーFC戦(PSM)が1。

2018シーズンは47試合だったので、3試合の増。
 YLCで3試合、ワールドチャレンジで1試合増えて、天皇杯が1試合減った。


 YBCルヴァン・カップ初優勝。


■J1リーグ 4位
 勝ち点60 34試合16勝12分6敗 得失点差+23
 2018年の勝ち点69、2017年と2016年の勝ち点72を下回った。
 シーズン6敗は最少だったものの、ドローが多く、勝ち点を伸ばせなかった。
■アジア・チャンピオンズ・リーグ(ACL) GL敗退
 グループステージHグループ 3位 勝ち点8 6試合2勝2分2敗 得失点差+3
 2勝を挙げたものの、GL3位で敗退した。なお、2018年は無勝利に終わっている。
■YBCルヴァン・カップ(YLC) 優勝★
 ノックアウトステージ 5試合2勝3分(うちPK1勝) 得失点差+4
 準々決勝、準決勝とも先に等々力で勝ち、アウェイをドローとして勝ち上がる。
 形勢が二転三転した札幌との決勝(YLC Final)をPKで制し、5度目の決勝で初優勝を飾った。
■天皇杯 ベスト8
 3試合2勝1敗 得失点差+1
 ラウンド16(天皇杯 R16)で神戸に敗れた。
■FUJI XEROX SUPER CUP 優勝★
 1試合1勝 得失点差+1
 2度目の出場(FXSC)で、ダミアンのゴールで初めての優勝。
■ワールドチャレンジ2019
 1試合1勝 得失点差+1
 チェルシーFC(PSM)に、ダミアンのゴールで勝利した。



 FUJI XEROX SUPER CUP初優勝。


合計では、50試合25勝(うちPK1勝)14分9敗だった。

50試合のプレー時間の合計は、4,872分。
この時間には、前後半及び延長のロスタイムを含んでいる。
ロスタイムは、www.football-lab.jp やフロンターレ公式サイトを参考に独自に算出。

exdrives★★★ における採点から、出場時間に照らし各選手の平均採点を計算した。

チーム全体の平均採点は、5.943点。
(2018年5.883点、2017年6.036点、2016年6.028点、2015年6.014点、2014年5.870点)。
昨年よりもACLやYLCで良い結果を残したことを反映している。


■high player (season) 
 1,000分以上出場した22選手で、シーズン平均採点が高かったのは次の選手。
  カッコ内は2018年、2017年の順位。
  在籍していない年は (-)、1,000分未満の出場の年は (x) とした。
  2018年、1,000分以上出場したのは16選手だった。
  今シーズンは例年よりも多くの選手を起用したといえる。

1位(-, -) ジェジエウ(4) 17試合1,672分出場 平均採点6.24 ベンチ7試合
2位(7位, 2位) 阿部浩之(8) 35試合2,335分出場 平均採点6.222 ベンチ3試合
3位(x, -) 下田北斗(22) 23試合1,698分出場 平均採点6.215 ベンチ9試合
4位(-, -) レアンドロ・ダミアン(9) 39試合2,154分出場 平均採点6.15 ベンチ10試合
5位(x, x) 新井章太(21) 15試合1,445分出場 平均採点6.12 ベンチ34試合


 天皇杯岡山戦(天皇杯 R32)のジェジエウ。
 台風10号のため翌日の山陽新幹線は運休となった。
 21時30分に試合が終わり、当日中に新大阪駅まで移動するため、急いでピッチを後にしました。

 ジェジエウを最も高く評価した。
 5月3日の仙台戦(J1 #10)でデビューして、9月1日のC大阪戦(J1 #25)まで出場。
 スピードと高さでコンスタントに活躍したが、9月5日、練習中に右内転筋肉離れで離脱した。
 2位は阿部浩之、3位は下田北斗。

 2018年に上位だった家長は13位(1位)、小林悠16位(2位)、守田は19位(3位)。
 過去の exdrives におけるMVPは、次のとおり。
  2018年 家長昭博(41) 平均採点6.25。
  2017年 ソンリョン(1) 平均採点6.32。
  2016年 小林悠(11) 平均採点6.30。
  2015年 大島僚太(16) 平均採点6.25 
  2014年 中村憲剛(14) 平均採点6.25。

■low player (season)
 逆に1,000分以上出場した22選手で、シーズン平均採点が低かったのは次の選手。

22位(11位, 13位) 車屋紳太郎(7) 39試合3,391分出場 平均採点5.68 ベンチ3試合
21位(-, -) 馬渡和彰(17) 23試合1,687分出場 平均採点5.69 ベンチ4試合
20位(6位, 5位) 中村憲剛(14) 29試合2,079分出場 平均採点5.72 ベンチ3試合

 車屋は、本職の左SBだけではなく、チーム事情から右SBとCBでも出場。
  特に右SBではいいところが少なかった。発表はなかったが、4月に離脱していた。
 馬渡は、右SBのポジションを掴みかけたが、ケガを繰り返した。
 中村憲剛は、チームを勝たせるパフォーマンスが例年よりも少なかった。

■play time (season)
 50試合4,872分のうち、出場時間が長かったのは次の選手。
 カッコ内は2018年、2017年の順位。

1位(1位, 2位) 谷口彰悟(5) 45試合4,279分出場 平均採点5.97 ベンチ1試合
2位(4位, 3位) ソンリョン(1) 36試合3,427分出場 平均採点5.83 ベンチ12試合
3位(5位, 1位) 車屋紳太郎(7) 39試合3,391分出場 平均採点5.68 ベンチ3試合
4位(2位, 10位) 家長昭博(41) 38試合3,282分出場 平均採点5.97 ベンチ3試合
5位(9位, 4位) 小林悠(11) 43試合3,167分出場 平均採点5.91 ベンチ3試合

 谷口が2年連続で出場時間1位となった。
 3年以上在籍している選手が5位までを占めた。
 6位タイには2年目の守田と、登里が入っている。

 出場試合数で見ても、谷口が45試合で最も多かった。
 ベンチ入り(出場なし)も含めたメンバー入りは、新井とダミアンが49試合でトップ。

■high game
 各試合ごとに出場選手の採点を、出場時間に応じて平均した。
 この平均採点が高かったのは、50試合のうち次の試合。

1位 190714FC東京0-3川崎(J1 #19) 平均採点6.65
 首位FC東京に圧勝。2列目の阿部、中村、齋藤学とボランチの下田が躍動した。
2位 191026札幌3(4PK5)3川崎(YLC Final)★ 平均採点6.56
 PK戦で決着した熱闘。MVPの新井と2得点の小林悠を採点8.0点とした。
3位T 190331松本0-2川崎(J1 #5) 平均採点6.50
 雪が舞うアルウィンで、J1リーグ初勝利を第5節に挙げた。
3位T 191009川崎3-1鹿島(YLC SF #1) 平均採点6.50
 先制点を奪われながらも、同点に追いつき、79分の大島の投入から逆転した。

 首位で好調のFC東京に圧勝した試合がベストゲーム。
 初優勝したルヴァンカップ5試合から、2試合が入った。

■low game
 逆に平均採点が低かったのは50試合のうち次の試合。

50位 190918神戸3-2川崎(天皇杯 R16) 平均採点4.90
 あまりにも簡単に3失点を重ね、2点は奪い返したものの、天皇杯を失った。
49位 190810名古屋3-0川崎(J1 #22) 平均採点4.94
 大島がアップ中に負傷して、低迷する名古屋に完敗を喫した。
48位 191130川崎1-4横浜FM(J1 #33) 平均採点4.98
 シーズン終了間際の惨敗。優勝した横浜FMになすすべもなく敗れた。

 3試合とも、相手を内容的に上回ることができなかった。

■high player (each game)
 各試合の採点で、最も高かったのは8.0点。3回あった。

8.0 大島僚太(10) 191009川崎3-1鹿島(YLC SF #1)
 79分に投入されると、異次元のプレーであっという間に2得点を生んだ。
8.0 新井章太(21) 191026札幌3(4PK5)3川崎(YLC Final)★
 PK戦で5人目6人目を連続ストップ。絶体絶命の状況からチームを救った。
8.0 小林悠(11) 191026札幌3(4PK5)3川崎(YLC Final)★
 後半から登場して2ゴール。どちらもYLC初優勝の為に必要なゴールだった。

 3回ともにYLCの試合だった。
 なお、今シーズン、ハットトリックは生まれていない。

■low player  (each game)
 各試合の採点で、最も低かったのは3.0点。1回だった。

3.0 谷口彰悟(5) 190810名古屋3-0川崎(J1 #22)
 3失点を喫した上、さらに80分。相手を小突いて退場となった。

 次に低かったのは4.0点。2回だった。

4.0 ソンリョン(1) 190918神戸3-2川崎(天皇杯 R16) 
 68分、小川慶治朗(13)のシュートをトンネル。3点目を喫した。
4.0 谷口彰悟(5) 191130川崎1-4横浜FM(J1 #33)
 ボールロストが多く、89分にはビルドアップでボールを奪われてゴールを許す。

 今シーズンの退場は2回で、いずれも谷口だった。
  1回目は上記の名古屋戦(J1 #22)で、採点は3.0。
  YLC決勝(YLC Final)は1発レッドで、採点は5.0。

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2019/12/08

191207札幌1-2川崎(J1 #34)

札幌1-2川崎(札幌ドーム, 14:00KO, 26,399人)

横浜Fマリノス戦(J1 #33)に敗れて中6日。
2019シーズンのJ1リーグ最終節。
3位鹿島と勝ち点3差、5位C大阪と勝ち点1差の4位に付けている。
1つでも上の順位でシーズンを終えたいところ。

12月の札幌には、すでに雪が積もっている。
昨年は厚別開催(2018 J1 #16)だったので、2年ぶりの札幌ドーム開催(2017 J1 #7)


先発は、マリノス戦と同じ11人。

ベンチには、GK新井、マギーニョと旗手怜央(33)が新たに入る。
旗手は順天堂大学4年生の特別指定選手で、初のベンチ入り。
静岡学園高校出身で、長谷川と同じ経歴を歩んでいる。

ベンチから外れたのはGK安藤、登里、長谷川の3人。


札幌は、J1リーグ8位。
川崎とは今シーズン2回対戦し、いずれもドローだった。
PK戦で惜しくも準優勝となったルヴァンカップ決勝の熱闘は、記憶に新しい。
 190614川崎1-1札幌(J1 #15)
 191026札幌3(4PK5)3川崎(YLC Final)★

■1st half
キックオフから川崎が攻勢に出る。
1分、右サイドを崩し、脇坂のクロスを小林が合わせて先制する。
ダイレクトパスと裏への走り出しが組み重なった美しいゴールだった。

4分にも小林の左クロスから、脇坂がフリーでシュート。
そして13分。脇坂がFKで直接ゴールを決め、あっという間に2点をリードする。
GKク・ソンユン(25)がコースを見誤り、逆サイドに動いてしまった。

札幌は前線からプレスに来るものの、ボールを奪えない。
川崎が抜け出すと、人数が少ない中盤では抑えられなかった。

札幌はいったん右で組み立てて、川崎の守備を寄せていく。
左サイドでフリーになった菅大輝(4)と福森晃斗(5)に展開し、クロスを入れた。
中央のチャナティップ(18)も、小気味良くボールを動かしていく。

34分、チャナティップの左クロスを宮澤裕樹(10)が頭で折り返す。
ルーカス・フェルナンデス(7)がGKソンリョンのニアを抜き、1点差とする。

札幌の戦術はシンプルだが防ぎにくい。
45分にもゴール前を2回ボールが横切る決定機を作った。

■2nd half
後半、ペトロヴィッチ監督らしく早い交代を仕掛ける。
55分にチャナティップが下がると、中盤が省略されていく。

札幌はやはり左サイド中心の攻撃。
菅が守田との1対1で縦を狙い、福森はアーリークロスを入れた。
ただ、CB谷口と山村がクロスを跳ね返し、決定機は作れない。
76分、鈴木武蔵(9)が抜け出したが、シュートは左に外れた。

川崎がボールを持っても、札幌は奪いに来ない。
するするとゴールに近づき、シュートを放った。
小林は58分、68分、71分、79分と多くのシュートを放つ。
82分の家長のシュートなど、GKク・ソンユンが素晴らしいセーブを見せた。

85分には旗手を左サイドに投入。
プレー機会は少なかったが、プロデビューを飾った。

■summary
札幌は1点を追う後半、クロスボール戦術を採った。
鈴木武蔵、アンデルソン・ロペス(11)に加え、ジェイ(48)も投入。
最前列にタワー型フォワードを並べて、放り込んでいった。

ゴール前からゴール前へ目まぐるしくボールが動いた。
川崎を自陣におびき寄せてシュートを打たせ、そこからカウンター。
しかし、単純な攻撃では川崎の守備ブロックを崩せなかった。

前半はチャナティップがバイタルで仕掛け、川崎を警戒させていた。
その分、左の菅、右のルーカスに余裕が生まれていた。
後半、中盤でボールを動かすことが減り、サイド攻撃は単調となった。
パワープレイを仕掛けるタイミングが早かったかもしれない。














川崎は2点を決め、さらに多くの決定機があった。
3点目を決められず、余裕のある展開にはできなかった。
とはいえ、最後まで集中して守り、勝利で終えることができた。

何度も攻められた右サイドでは、家長のボールへの寄せが遅かった。
守田は1人で奮闘していたが、菅のクロスを許していた。

後半は札幌に付き合って、攻め急いでしまった。
ゆっくりボールを保持して、試合を落ち着かせたかったところ。


2019シーズンが終了した。
3位鹿島が勝利したため、J1リーグ4位となった。
8月と9月に失速し、3連覇を逃したが、よく持ち直した。


■goal
34ルーカス・フェルナンデス(7)
1小林悠(11) 13脇坂泰斗(28) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 75分、決定的なシュートを止める。安定してクロスボールをセーブ。
守田英正(6) 6.0 菅に苦しんだが、粘った。26分、家長へスルーパス。66分、知念へクロス。
山村和也(34) 7.0 クロスボールを何度も何度も地道に跳ね返した。28分、左CKをヘッド。
谷口彰悟(5) 7.0 ラインを上げる。40分、決定機をブロック。89分、菅のクロスをクリア。
車屋紳太郎(7) 6.5 フェルナンデスとマッチアップ。攻守ともに互角以上に渡り合った。
田中碧(25) 6.0 ミスが少なかった。40分のロストで決定機を許す。51分、77分にシュート。
大島僚太(10) 5.5 技術の高さは見せるが、スプリントが少ない。79分、ロングシュート。
家長昭博(41) 5.5 ボールに寄せなかった。終盤はタックルやキープで逃げ切りに貢献した。
脇坂泰斗(28) 6.5 FKで1ゴール、右クロスで1アシスト。4分と42分に決定機を迎えた。
阿部浩之(8) 6.0 左サイドを危なげなく守っていた。52分、ループはGKが触りバーに当たる。
小林悠(11) 6.5 電光石火の先制ゴール。後半になると多くのシュートを積極的に放った。 

■sub
59(28)知念慶(20) 5.5 68分、77分とポストプレー。72分、ターンからシュート。
85(8)旗手怜央(33) 5.5 デビューを飾る。左ウィングに入ったが、プレー機会は少なかった。
90+1(11)ダミアン(9) 5.5 ロスタイムに登場。強い体幹を活かして時間を費やした。

■bench
新井章太(21) マギーニョ(26) ジェジエウ(4) 下田北斗(22)

■coach
鬼木達 6.0 押される時間帯も多かったが、逃げ切った。右サイドは早くケアしたかった。

■referee
小屋幸栄 5.5 川崎寄りのジャッジ。ただ、結果には影響がなかった。

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■おまけ

85分、旗手怜央(33)がデビュー。

家長昭博(41)。
周りの選手は感傷的になっていましたが、超然と引き上げていきました。

ミハイロ・ペトロヴィッチ監督と野々村芳和社長。
ミシャの2シーズン目でルヴァン準優勝。
良いサイクルだと思います。