札幌1-1川崎(札幌ドーム, 13:05KO, 18,155人)
J1リーグは3勝2分1敗で5位。
ACLは4分で3位とグループGで3位。
甲府戦(J1 #6)、広州恒大戦(ACL GL #4)とドローが続く。
広州恒大戦から中3日。
先発は広州恒大戦では後半からの登場となった中村と登里が復帰。
板倉と森本は先発から外れてベンチスタート。
ベンチには阿部が復帰。
FC東京(J1 #4)で先発したあと、右膝痛でしばらく離脱していた。
代わりに狩野がベンチから外れている。
札幌は2012年以来のJ1復帰。ここまで14位。
川崎出身のFW都倉賢(9)、DF横山知伸(2)、DF福森晃斗(24)、MF田中雄大(3)の4選手が先発。
4人ともプロのキャリアのスタートが川崎で、思い入れが深い選手たち。
欠場したが、MF稲本潤一(17)も所属している。
■1st half
川崎は4バックでスタート。
ただ、奈良が左CB、谷口が右CBで、いつもと逆の配置。
札幌は3バックで、強くプレスを掛けてこない。
バイタルも空いていたが、川崎のなんでもないパスミスが続いた。
ダイレクトや相手の逆を突くパスが少なく、余裕を持って守られる。
中央からは突破できず、サイドに流すことが多くなる。
札幌の攻撃はシンプルなもの。
都倉の正確なポストプレーを生かし、スペースにパスを出していく。
川崎がボールを奪いに出ても、ダイレクトプレーでかわしていた。
お互いにゴールに迫る回数が少なく、落ち着いた前半。
■2nd half
後半、奈良と谷口を入れ替えて、慣れたポジションに戻す。
右SBの田坂がパスを出せるので、谷口を左CBにすることで左右のバランスをとった。
札幌の動きが徐々に落ち、ロングボールを受ける都倉が孤立する。
川崎のボランチがフリーでボールを持って、自由にパスを展開する。
72分、途中投入された阿部が中村にスルーパス。
PA内へと走り込んだ中村に福森が体を当て、きれいに倒れてPKとなった。
74分、小林がPKを左隅に決めて先制する。
札幌は間延びしてロングボールしかない状況。
しかし、先制後、川崎は最終ラインを下げてしまう。
82分、左サイドにロングボールが出て、田坂のクリアが小さくなる。
拾ったMF荒野拓馬(27)がフリーで高いクロスを送ると、都倉がゴール右隅に押し込む。
車屋が競っていたが都倉が高く、ソンリョンも防ぐことができなかった。
■summary
甲府、札幌と連続して勝ち点1しか取れなかった。
シュートに至るパターンが少なく、攻撃が膠着。
中央でのパス交換では崩せないため、サイドからの攻撃が多くなる。
驚きがあるパスが少ないので、運動量が落ちた札幌を攻略できなかった。
面白い攻撃ができなければ、見るべきものが少ない。
阿部の復帰は久しぶりの明るい材料。
バイタルでボランチからのパスを受けて、前を向いた。
ハイネルはレイトタックルで4枚目のイエローを受ける。
J1リーグの出場6試合で、異常なハイペース。
感情的になりやすく、不必要なファウルが多い。
ドリブルに可能性は感じるが、決定機を作るまでは至らない。
試合終了後、札幌ゴール裏に奈良が1人で向かって挨拶。
田中、都倉、福森も、川崎ゴール裏を通り過ぎるときに挨拶していた。
次は中4日で清水戦。
そしてACL水原三星戦を挟み、C大阪戦が続く。
J1リーグでは札幌戦から続く昇格組との3連戦。
ACLも瀬戸際に追い込まれているだけに、清水戦での選手起用は重要。
ターンオーバーは必要だが、勝ち点3もほしい。
少しずつ故障者が復帰する中、鬼木監督の判断が楽しみ。
■goal
82都倉賢(9)
74PK小林悠(11)
■judge
チョン・ソンリョン(1) 5.5 仕事は少なかった。チャンスはあったが都倉のヘッドを掻き出せず。
田坂祐介(6) 6.0 車屋とハイネルのポジションを見てバランスを取る。18分にはミドルシュート。
奈良竜樹(3) 6.0 左CBの前半、車屋との距離が遠くなった。守備はミスがなかった。
谷口彰悟(5) 6.5 34分、2本連続のシュートブロック。配球はサイドが多く保守的だった。
車屋紳太郎(7) 5.5 都倉に競り負けて同点ゴールを許す。65分、67分と連続して鋭いミドル。
中村憲剛(14) 6.0 PK奪取。守りは緩いがバイタルは埋めた。ボランチより前目で起用したい。
エドゥアルド・ネット(21) 5.5 ミスパスもあったが安定していた。22分、カウンターからのシュートを外す。
ハイネル(22) 5.5 切れ味鋭いドリブルは効いた。32分、レイトタックルでイエロー。
登里享平(2) 5.5 左サイドをえぐったが、ゴールに迫る次のアイディアがなかった。
小林悠(11) 5.5 サイドに流れ気味。シュートできなかった。PKは読まれたが決めた。
長谷川竜也(16) 5.5 よく走っているが、周りの選手との連動したプレーが少ない。
■sub
71(16)阿部浩之(8) 6.0 72分、PKとなった中村にスルーパスを出す。攻撃にアクセントを加える。
84(22)三好康児(13) 5.5 85分、88分とミドルを放ったが、どちらも大きく外れた。
90+3(2)森谷賢太郎(19) 5.5 プレー機会がほとんどなかった。
■bench
新井章太(30) 板倉滉(28) 森本貴幸(9) 大塚翔平(27)
■coach
鬼木達 5.0 3枚目の選手交代はゴールを目指すべき。ロスタイムに森谷では活きない。
■judge
上田益也 5.0 流し気味でスタートしたが、札幌の強い異議に押されて判定が偏った。