2023/06/27

230624浦和1-1川崎(J1 #18)

浦和1-1川崎(埼玉スタジアム, 19:30KO, 35,887人)

逆転勝利したYLC湘南戦(YLC GL #6)から中5日。
 代表ウィークは終わったが、タイ代表に参加したチャナはチームに戻らない。
 6月21日に、BGパトゥム・ユナイテッド(THA)への移籍が発表された。

埼玉スタジアムは、土曜日なのに19時30分のキックオフ。
 平日なら集客のため仕方ないが、スタジアムからの帰路が厳しい。


先発は、湘南戦から2人が変わる。
 新たに大南と遠野が先発し、ダミアンと高井がベンチ外となる。

ベンチには、GKソンリョン、山村、橘田が入り、GK安藤が外れた。


浦和はJ1リーグで8勝5分3敗の4位。
 川崎と同じグループリーグだったYLCでは、首位突破した。

今年はすでに3度対戦し、浦和の1勝2分。
 230405川崎0-0浦和(YLC GL #3)
 230423川崎1-1浦和(J1 #9)
 230524浦和2-1川崎(YLC GL #5)

■1st half
キックオフから浦和が攻めてくる。
 2分、右スローインから大久保智明(21)がシュート。
 4分にLSB荻原拓也(26)がアーリークロス、8分に髙橋利樹(18)が左クロス。

10分ほどで、川崎は落ち着いて組み立てる。
 大島が異次元のプレーで、浦和のプレスを無効化する。
 何気ないゆったりとしたパスによって、効果的に崩していった。
 21分、32分に大島がPA内の脇坂に縦バスを入れ、ゴールを目指す。
28分には脇坂の長距離FKがバーを叩いた。

浦和はあまりチャンスを作れなくなる。
 川崎のブロックの外でボールを回しても、受ける動きが少ない。
 31分、大久保が左からシュートしたくらいだった。

■2nd half
後半もスタートから浦和がラッシュを掛ける。
 47分、大久保の右クロスを関根貴大(14)がヘッド。
 50分、安居海渡(25)がミドル。

53分、GK上福元のミスから先制点が決まる。
 GK西川周作(1)の前線へのゴールキックを、GK上福元が飛び出してクリア。
 しかし、クリアは遠くに飛ばず、拾った関根がロングシュートを決めた。

58分、今度はGK西川がさらに大きなミス。
 岩尾憲(19)のバックパスのトラップが流れ、ゴールに押し込んでしまう。
 川崎のプレスを受けていたとはいえ、信じられないような失敗となった。

この後は、大島のパスを基盤にして、川崎の時間帯が続く。
 60分、遠野がカットインからミドル、続けて家長がミドル。
 62分、岩尾からボールを奪ってシミッチが強烈なミドル。

72分には川崎最大の決定機。
 カウンターから大島が最上級のラストパスを届ける。
 瀬川がハーフラインから独走するが、GK西川の飛び出しもあり、シュートを外した。

しかし、78分、大島と交代したばかりの小塚がレッドカード。
 CBアレクサンダー・ショルツ(28)の足首をレイトタックルで踏みつけた。

数的有利となった浦和が攻め続ける。
 85分、左サイドからの関根のシュートはGK上福元が止める。
川崎は、CB大南と車屋を中心に耐えていった。
 ロスタイムにはカウンターを仕掛けながら、試合を終えた。

■summary
両チームのGKのミスから、それぞれ失点してドロー。
 全体的にはどちらのチームも質が高く、面白かった。

GK西川のミスは致命的で、さすがにチームは動揺していた。
 62分の岩尾のロストなど、影響は大きかったと思われる。
 それでもGK西川自身は堂々とプレーを続けていて、さすがだった。

2CBショルツとマリウス・ホイブラーテン(5)は、いつものように堅かった。
 ホイブラーテンは、家長によってサイドに引き出されることもあった。
 ただ、ゴール前がショルツだけでも、川崎の攻撃を止めることができた。

逆に攻撃面は、決定機を多くは作れなかった。
 速攻は良かったが、ブロックを崩す手段が限られた。


川崎は2ボランチとすることで、浦和の攻撃を抑えた。
 動き回るシミッチを大島が支えて、良いバランスだった。
 バイタルが安定することで、CB大南と車屋もゴール前をしっかりと固めた。

攻撃は、ほとんど動いていない大島が牽引した。
 決定機を生んだ21分の脇坂、72分の瀬川へのパスは見事だった。
 フィールドを俯瞰するかのようなパスを繰り出して、チャンスを作った。

ダミアンが欠場して、宮代が1トップに入った。
 ショルツ、ホイブラーテンと対峙しながら、37分にシュート。
 悪くなかったが、パントキックの受け手としては物足りないところ。

小塚は、交代出場して4分後にレッドカード。
 タックルが必要な場面でもなかったので、残念なプレーだった。
 出場停止明けの挽回を期待したい。

次は中6日でアウェイ名古屋戦(J1 #19)。
 今日の浦和戦の良いプレーを継続していきたい。

■goal
53関根貴大(14)
58OwnGoal

■judge
上福元直人(99) 4.5 ミスから失点。2分の大久保、50分の安居など多くのシュートをセーブ。
山根視来(13) 5.5 パスやクロスで、らしくないミスが目立った。55分、90+7分に右クロス。
大南拓磨(3) 6.5 56分、ホセ・カンテ(11)の決定機をブロック。高さとスピードで守り切る。
車屋紳太郎(7) 6.5 注意深く守りつつ、攻撃を組み立てる。53分、55分と左サイドを上がる。
登里享平(2) 6.0 バランスを取りながら、厳しくボールに寄せる。47分、大久保の突破を許す。
シミッチ(6) 6.5 広い範囲を動き回ってカバー。ロングボールを入れる。62分、強烈なミドル。
大島僚太(10) 7.0 他の選手とは次元が違うプレーを続ける。57分、遠野の落としをシュート。
脇坂泰斗(14) 6.5 21分、大島の縦パスからターンしてシュート。28分、FKをバーに当てる。
家長昭博(41) 6.5 多くのクロスでチャンスを作る。41分、60分にシュート。81分、イエロー。
宮代大聖(33) 5.5 CFとしてボールを追う。37分、カットインからシュート。41分、左クロス。
遠野大弥(17) 5.5 17分、ミドル。34分、家長のクロスにわずかに合わず。60分、シュート。

■sub
64(17)瀬川祐輔(30) 6.0 71分、ボール奪取。72分、独走してGK1対1となったがゴールを外す。
74(10)小塚和季(49) 3.5 78分に退場。わずか4分間の出場。退場までは上手くボールに絡んだ。
83(6)橘田健人(8) 5.5 バイタルを埋めるため奔走。90+2分、瀬川へのラストパスは通らず。
83(14)瀬古樹(16) 5.5 90+1分、FKを蹴る。90+6分、ボールカット。90+7分、ミドル。
83(33)山田新(20) 5.5 右FWに入り、GK上福元からのパントキックを収める。低い位置で守る。

■bench
ソンリョン(1) 山村和也(31) 

■coach
鬼木達 6.0 ダブルボランチで攻守の良さを出した。小塚退場後、選手交代で逃げ切りに成功する。

■referee
今村義朗 6.0 バランス良くジャッジを続ける。小塚のレッドカードも妥当だった。

200,200views
AT+0+8

2023/06/21

230618湘南2-3川崎(YLC GL #6)

湘南2-3川崎(レモンガススタジアム平塚, 18:00KO, 10,374人)

代表ウィークに入り、YBCルヴァンカップGL第6節が開催される。
 広島戦(J1 #17)から中6日、日曜日の18時キックオフ。
 天候に恵まれて、まだ明るいうちにプレーが始まった。

YLCのグループリーグは、最終節を前に1位突破の可能性はない。
 湘南に勝てば、2位で決勝トーナメントに進むチャンスがわずかに残る。

代表への派遣は、タイ代表のチャナティップ1人。
 また、6月14日には、永長鷹虎が水戸(J2)に育成型期限付移籍した。


先発は、広島戦から2人が変わる。
 新たにU-21枠の高井と、ダミアンが先発する。
 大南はベンチに回り、広島戦で負傷した小林悠はベンチ外となる。

ベンチには、新たにGK安藤と山田新が入る。
 GKソンリョン、山村がベンチ外となった。


湘南は、グループリーグで川崎を勝ち点1、上回る。
 勝利すれば1位もあり、仮に2位となっても突破できる可能性は川崎より高い。
 なお、GKソン・ボムグン(1)が、韓国代表に参加している。

今シーズンの対戦は、2戦2分。
 230304川崎1-1湘南(J1 #3)
 230326川崎0-0湘南(YLC GL #2)

■1st half
6分、湘南は右サイドで石原広教(3)が登里を抜き去る。
 中央の阿部浩之(7)が大橋祐紀(17)に縦パスを入れる。
 大橋は左に回り込んで高井と山根を振り切り、先制ゴールを決めた。

湘南の3トップは、2CB車屋と高井を目掛けてスプリントを繰り返す。
 川崎は前につなげず、最終ラインで回す時間が長くなる。
 停滞はしていたが、スピードを上げることなく、着実にパスをつなぐ。
 その中で大島がフリーになれば、前進することができた。

11分に脇坂、16分に家長がミドル。
20分、山根の右クロスをダミアンが合わせたが、バーに跳ねられた。
21分、宮代がカットインからシュート。
ダミアンは23分の山根、40分の家長の右クロスをヘッドで合わせる。
45分、大島がミドル。
チャンスは多く作ったが、得点できなかった。

湘南は先制した後からは、あまり攻めてこない。
 川崎にブロックを組まれると、そこから崩せなかった。

■2nd half
湘南は再びプレスを強めて、高い位置で奪って速攻を狙う。
46分、石原の右クロスを阿部がヘッド。

川崎は慌てず盛り返していく。
 51分、山根のクロスをダミアンがヘッド。
 54分、宮代がシュートし、さらに家長のクロスをダミアンがヘッド。

ただ、次のゴールを奪ったのは湘南。
59分、石原の右クロスを大橋がダイビングヘッドでゴール。
 高井がクリアしようと足を出したが、大橋の飛び込みが早かった。

63分、川崎は小塚、瀬古、瀬川の3人を投入する。
 小塚と瀬古の2ボランチとして、早いタイミングで縦にパスを入れていく。
 73分、宮代の落としから、瀬古がミドルのコースを作ってゴール。

残り時間が少なくなる中、82分、山田新を入れて3バックに移行。
88分、小塚が低い位置から縦パスを入れる。
 山田新がCB髙橋直也(33, 特別指定(関西大学4年))に身体をぶつけながらドリブルしていく。
 GK富居大樹(23)のニアサイドを豪快に抜いて同点ゴールを決めた。

ドローではGLを突破できない湘南は、ゴールを狙う。
 90分、杉岡大暉(2)の左CKを大橋がヘッド。  90+1分、茨田陽生(14)がミドルシュート。

同じく勝利が必要な川崎が、最後にゴールを決めた。
 90+4分、遠野のミドルが大岩一貴(22)に当たって、ゴールに吸い込まれた。

■summary
湘南は、右サイドの石原を起点に、大橋の2ゴールでリードした。
 鋭い連動したプレスが効いていたが、長く持たせるには強度が高すぎた。
 5バックでブロックを組んでも、ダミアンへのクロスを防げなかった。

終盤の3失点は、中盤でスペースを空けてしまったことによるもの。
 川崎がスピードを上げてきたのに対して、選手交代で巻き返せなかった。
 結果は出なかったが、悪くない内容だったといえる。


川崎は、3ゴールで逆転勝利した。
 ただ、YLCはグループリーグで敗退となった。
 浦和と清水と勝ち点8で並んだが、直接対決の結果で川崎は3位となった。

大島・シミッチと、小塚・瀬古のタイプの違いが大きく出た。
 後者はパスミスは多くとも、積極的な仕掛けが必要なら好ましいかもしれない。

グループリーグ突破の可能性が少ない中、鬼木監督はいつものメンバーを選んだ。
 個人的には、大関や名願をベンチに入れて試してほしかった。

次は、中5日でアウェイ浦和戦(J1 #18)。
 今年4試合目の浦和戦だが、ここまで2分1敗。
 しっかりと勝っていきたい。

■goal
6,59大橋祐紀(17)
73瀬古樹(16) 88山田新(20) 90+4遠野大弥(17) 

■judge
上福元直人(99) 6.0 1分、タリク(11)の決定機を止める。慎重にパスをつなぐ。8分、パスミス。
山根視来(13) 6.0 20分、51分にダミアンに右クロス。26分、71分に左サイドに回ってクロス。
高井幸大(29) 4.5 大橋の2失点に関与した。配球がおとなしく、湘南のプレスを剥がせなかった。
車屋紳太郎(7) 7.0 焦れることなく最終ラインでパスを回す。周囲に広がるスペースをケアした。
登里享平(2) 5.5 内側に立ちつつ、ゆったり組み立てる。石原広教に多くのチャンスを作られた。
シミッチ(6) 6.0 厳しくマークされつつ、動き続けてCBのパスを受ける。ロングボールを入れる。
脇坂泰斗(14) 6.5 1アシスト。11分、71分にシュート。40分、ターンで1人を抜いてドリブル。
大島僚太(10) 6.0 動きはかなり限定的。それでもボールを持てば、チームを華麗に動かした。
家長昭博(41) 6.0 16分、61分に2本、72分にシュート。右クロスをダミアンを目掛けて入れる。
ダミアン(9) 6.0 20分に惜しくもバーに当て、51分に決定的なヘッド。多くのシュートを放つ。
宮代大聖(33) 6.0 21分、カットインしてシュート。54分にもシュート。73分、瀬古をアシスト。

■sub
63(10)瀬古樹(16) 6.5 積極的に前を目指していった。73分、宮代の落としからミドルを決める。
63(6)小塚和季(49) 6.5 65分、ルーズボールを競り合う。88分、山田新へ芸術的なスルーパス。
63(9)瀬川祐輔(30) 6.0 84分、惜しいシュート。85分、ロストしたあと相手を止めてイエロー。
73(41)遠野大弥(17) 6.0 84分、右サイドをドリブルするが止められる。90+4分、決勝ゴール。
82(2)山田新(20) 6.5 88分、DFに身体をぶつけつつ体勢を保ってゴール。90+1分、右クロス。

■bench
安藤駿介(21) 大南拓磨(3) 

■coach
鬼木達 6.0 途中出場の3選手のゴールで逆転に導いた。若手を起用してほしかった。

■referee
小屋幸栄 6.0 バランスの良いジャッジ。リスタートの位置に拘り過ぎなかった。

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AT+1+5

2023/06/12

230611川崎1-0広島(J1 #17)

川崎1-0広島(等々力, 19:00KO, 18,051人)

栃木シティFC戦(天皇杯 R64)に辛勝してから中3日。
 J1リーグのシーズン折り返しとなる第17節は、ホーム広島戦。
 天候は小雨。湿度は高いが、気温はそれほどでもない感じだった。


先発は、栃木シティ戦から11人全員が変わる。
 その前の柏戦(J1 #15)から見ると、同じ11人に戻した。

柏戦と比べると、遠野がベンチに入り、チャナが外れた。


広島は、J1リーグ9勝2分5敗の暫定4位。
 2年目のミヒャエル・スキッベ監督のもと、好調を維持している。

2022年の対戦は、川崎の2勝だった。
 220319広島0-2川崎(J1 #5)
 220910川崎4-0広島(J1 #29)

■1st half
広島はマンマークをタイトに仕掛けてくる。
 2CBとシミッチにもごく近くに張り付き、フリーなのはGK上福元だけ。
 川崎からボールを簡単に回収しては、攻め続ける。

2分、ドウグラス・ヴィエイラ(9)のチップシュートがポストを弾く。
5分、東俊希(24)の左クロスがゴール前を抜けていく。
6分、エゼキエウ(14)が中央で抜け出すが、トラップが長くなってGK上福元がキャッチ。
8分、中央から抜け出した川村拓夢(8)のシュートは、GK上福元がセーブ。

川崎はまったくボールを持てずに、防戦一方となる。
 家長が左に回ったり、山根がボランチに動いても改善できなかった。

24分、小林悠が右太ももを痛めて、ダミアンと交代する。
 するとダミアンの圧力で、広島の3バックを押し下げていく。
 広島のマークも緩み始め、川崎が少しずつペースを握っていく。

39分、左サイドでゆったりとパス交換を繰り返し、広島を深く押し込む。
 最後は家長がPAに抜け出してシュート。
43分、脇坂がPA内に入り、そのこぼれ球を宮代がシュート。
45+1分にもカウンターから宮代がシュートする。

■2nd half
後半、大島を下げてシミッチとの2ボランチに移行する。
 広島は寄せが後手になりがちで、フリーの選手が増える。
 出向いて組み立てる必要がなくなった家長が、右サイドに張り続ける。

56分、大島のボールカットから速攻を仕掛ける。
 家長がPA内を斜めに走り込むダミアンにゆっくりとパスを送る。
 ヒールで戻したボールを完璧にトラップした脇坂が、ゴールに突き刺した。

リードを許した広島が、ボールを持つ展開となる。
 ただ、前半とは違って、スペースを狙うフリーランが少なくなった。
 川崎の守備ブロックの外側を巡るパスが増えていく。

78分、家長の横パスを拾った森島司(10)がシュート。
多くのCKを得たものの、大きなチャンスは作れなかった。

最もゴールに迫ったのは、90+1分。
 茶島雄介(25)の右CKを、佐々木翔(19)が高い打点のヘッド。
 小塚が太ももでブロックして、辛くもクリアした。

■summary
広島は試合開始から川崎を圧倒した。
 パスコースをすべて消し、ボールを奪っては速攻を仕掛ける。
 スペースを突く走り出しも効果的で、多くのチャンスを作った。
 この時間帯で先制点を決められなかったことが、敗因といえる。

マンマークは有効だったが、長くは続けられない。
 その後の時間帯では、むしろ緩んでしまうことは仕方ないところ。
 脇坂の先制ゴールの場面も、寄せが遅くなって崩された。

今後、夏場を迎えると、さらに体力的に難しい戦術となる。
 どのように改善するのか、スキッベ監督の手腕が楽しみである。


川崎は辛くも勝利することができた。
 前半、特に大南と脇坂のミスが目立ち、広島のカウンターを浴びた。
 失点せずに切り抜けて我慢できたことは、とても良かった。

広島のプレスの緩むとともに、反撃に転じた。
 ダミアンが、荒木隼人(4)とマッチアップしながらボールを迎え入れる。
 脇坂が素晴らしいトラップから先制ゴールを決めて、勝利した。

登里は、広島の右サイドをしっかり守り切った。
 ユース昇格1年目の越道草太(32)、次いで茶島雄介(25)とマッチアップ。
 宮代の加勢を仰ぎながら、素早い寄せでクロスをブロックした。

代表ウィークに入り、次は中6日でルヴァンカップ湘南戦(YLC GL #6)。
 グループリーグ突破の可能性は少なく、若手を積極的に起用してほしい。

■goal
56脇坂泰斗

■judge
上福元直人(99) 6.5 ロングパスは不発。8分の川村、35分と59分の越道のシュートをセーブ。
山根視来(13) 7.0 15分、タックル。37分、エゼキエウを止める。序盤の決定機を防ぎまくる。
大南拓磨(3) 6.5 前半、パスミスを連発。17分、イエロー。本職のCBではカバーと高さで鉄壁。
車屋紳太郎(7) 7.0 完封を主導。39分、42分に左サイドを上がる。73分、シュートブロック。
登里享平(2) 6.5 28分と48分に左クロス。広島のクロスボールに寄せていってブロックする。
シミッチ(6) 6.5 厳しく森島にマークされていたが動き回って外す。ハイボールを競り続けた。
脇坂泰斗(14) 6.5 前半、味方にパスが合わずロストを繰り返すが、56分に見事な先制ゴール。
大島僚太(10) 6.0 17分、宮代へラストパス。非凡なプレーを繰り返す。88分、座り込み交代。
家長昭博(41) 6.0 39分、71分にシュートする。79分、横パスを奪われて、決定機を許した。
小林悠(11) 5.0 24分、右太ももを痛めて交代。プレスを仕掛けたが、ボールは届かなかった。
宮代大聖(33) 6.0 43分、45+1分にシュート。左サイドに張り、広島の3バックの間隔を拡げる。

■sub
27(11)ダミアン(9) 6.5 1アシスト。ロングボールの受け手となった。35分、ロングシュート。
79(33)遠野大弥(17) 6.0 80分、左クロス。83分、瀬川のパスを受け、カットイン・シュート。
79(14)瀬川祐輔(30) 6.0 81分に自陣でクロスをクリア。90+6分、90+8分にFKを獲得した。
90(10)小塚和季(49) 6.0 90+1分、佐々木のヘッドをブロックして即座にクリアする。
90(41)山村和也(31) 6.0 3バックの中央に入り、クロスボールを跳ね返す。

■bench
ソンリョン(1) 瀬古樹(16) 

■coach
鬼木達 6.5 劣勢の状況をダミアンの投入で打開した。クローズに向けての選手交代も的確だった。

■referee
谷本涼 6.0 まずまずのジャッジ。不安定な判断もいくつかあった。

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2023/06/08

230607川崎3-1栃木C(天皇杯 R64)

川崎3-1栃木C(等々力, 19:00KO, 5,325人)

6月3日の神戸戦(J1 #16)は、台風2号による新幹線運休で順延された。
 そのため、柏戦(J1 #15)から中9日の日程となる。
 川崎の天皇杯初戦の2回戦は、ミッドウィークの等々力で開催される。

U-20ワールドカップに出場した高井幸大と永長鷹虎が、チームに復帰。
 アルゼンチンから6月1日に帰国し、今日からメンバー入りする。


先発は、柏戦から11人全員が変わる。
 柏戦でベンチだったGKソンリョン、山村、瀬古、小塚、瀬川、チャナ、ダミアンの7人を起用。
 さらに橘田、佐々木、高井、遠野を先発させる。

ベンチには、大関、名願、永長が入る。
 大関は、トップチーム昇格後、初めてのメンバー入り。


栃木シティ(栃木県代表)は、関東1部リーグ所属。
 天皇杯1回戦は、FCマルヤス岡崎(愛知県代表)に4-1で勝った。

2012-13年、川崎に所属した田中パウロ淳一(77)は先発する。

2017年、栃木ウーヴァ時代にも天皇杯2回戦で対戦した。
 170621川崎2-0栃木U(天皇杯 R64)

■1st half
栃木シティは積極的にプレスをかける。
 ボールを奪うとワンタッチパスで川崎ゴールに近づいていく。
2分、ヘニキ(28)がミドルシュート。
さらに12分から3本のCKを続けて蹴った。

川崎はサイドからではなく、中央から前に進む。
 アンカーの小塚がボールを持って、チャナと瀬古に入れた。

18分、先制したのは川崎。
 小塚の縦パスのクリアボールを拾った遠野が右足ミドル。
 ダイレクトで美しい弾道を描いてゴール右上に決めた。

その後は川崎の時間が続く。
 プレスの逆を突きながら、上手く運ぶ。
 41分に遠野、43分と45+2分に瀬古、45+2分に瀬川がシュート。
 中でも44分の山村のシュートは決定的だった。

■2nd half
栃木シティが後半もプレスを仕掛ける。
 先に川崎の走力が落ちて、ボールを渡す展開となった。
 特に右サイドからの仕掛けでチャンスを作った。

53分、パウロが右サイドから切れ込んでクロス。
62分、左から右に動かして、パウロと交代した藤原拓海(17)がシュート。
65分、藤原の右クロスを戸島章(25)が頭で押し込んで、同点とする。
 栃木シティのCKを川崎が押し戻したところから、逆襲されて完全に崩された。

川崎はチャンスを与えながらも、得点を奪う。
72分、瀬古のラストパスで抜け出した遠野が、GK田中勘太(21)を抜いてゴール。

再び川崎がリードしたが、栃木シティも諦めることがなかった。
75分、戸島が高井を抜いたが、高井がノーファウルで奪い返す。
82分、佐藤喜生(15)の左クロスがゴール前をすり抜ける。

川崎も80分、83分に宮代がシュートする。
そして89分。
 脇坂の素晴らしい縦パスを受けた大南がダイレクトで右クロス。
 宮代がゴール前で合わせて、試合を決めた。

■summary
栃木シティは、川崎をプレスで追い込んだ。
 ボールを回されても、終盤までプレスを止めなかった。
 後半、高い位置でボールを奪ってチャンスを作り出す。
 3失点したが、勝つ可能性は十分にあったと思う。

JFLへの昇格は、かなり難しいレギュレーション。
 昨年の地域決勝は、栃木シティは最終戦に敗れて昇格を逃した。
 今年は昇格枠が1.5チームとなり、さらに厳しいが、健闘を願う。


川崎は栃木シティの勢いに追い込まれたが、勝利することができた。
 ただ、中盤では優勢に立つことができ、決定機を多く作った。

ダミアンは、4月9日のG大阪戦(J1 #7)以来のプレー。
 68分まで出場し、まだまだとはいえ、コンディションは上がってきている。
 ロングボールの受け手としても機能していて、活躍が待ち遠しい。

ベンチ入りした大関と名願に、プレー機会は訪れなかった。
 もう少し余裕ある展開であればとも思うが、仕方ないところ。

次は中3日で広島戦(J1 #17)。
 早くもJ1リーグの折り返しとなるが、良いプレーを見せてほしい。

■goal
18,71遠野大弥(17) 89宮代大聖(33)
65戸島章(25)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 62分、藤原のシュートを止める。栃木シティのCKを着実にパンチングする。
橘田健人(8) 5.0 RSB。18分、30分に右クロス。68分から右IHに動いたが、パスミスが目立つ。
山村和也(31) 6.0 右ワイドに出て、パスを供給。安定してクロスを跳ね返す。44分、決定機。
高井幸大(29) 5.0 前半は良く守れていた。64分と86分に自陣でロストしてカウンターを許す。
佐々木旭(5) 5.0 パウロと藤原の1対1の仕掛けを止め切れなかった。サイド攻撃でも貢献できず。
小塚和季(49) 6.5 中盤の底からボールを散らす。24分にボール奪取、64分にシュートブロック。
瀬古樹(16) 6.5 1アシスト。積極的に前線にボールを入れる。43分、45+2分、57分にミドル。
チャナ(18) 6.0 細かいタッチのドリブルで前進する。40分と48分にダミアンへラストパス。
瀬川祐輔(30) 5.5 序盤にロストが続いたが、徐々に噛み合った。45+2分、50分にシュート。
ダミアン(9) 6.0 プレスを先導。コンディションは上がってきた。18分と48分の決定機は外す。
遠野大弥(17) 7.5 2ゴールで勝利に導いた。8分、41分にもシュート。60分、PA内からクロス。

■sub
63(30)宮代大聖(33) 6.5 1ゴール。80分、83分にもシュート。短い時間ながらも結果を出した。
68(9)永長鷹虎(26) 5.5 右ウィングで出場。スペースなくともドリブルする。83分、シュート。
68(18)大南拓磨(3) 6.0 RSB。ダイレクトの右クロスで1アシスト。90+1分にも右クロス。
88(49)脇坂泰斗(14) 6.0 プレスを仕掛ける。89分、大南への柔らかいパスでゴールの起点に。

■bench
安藤駿介(21) 大関友翔(28) 名願斗哉(24)

■coach
鬼木達 6.0 栃木シティに押されながらも勝ち切った。大関と名願の起用はできなかった。

■referee
西村雄一 6.5 過不足なく安定したジャッジ。ベテランらしく素晴らしかった。

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AT+2+4