3連勝となった鳥栖戦(J1 #12)から中4日。
第41回多摩川クラシコは、金曜日の国立競技場。
Jリーグ30周年記念スペシャルマッチとして開催される。
川崎にとって、(新)国立競技場でのJ1リーグは初めて。
ただし、G大阪戦(天皇杯 Final)やパリ・サンジェルマン戦(PSM)ではプレーした。
高井幸大と永長鷹虎が、U-20日本代表に招集された。
アルゼンチンでのU-20ワールドカップに参加するため、不在となる。
先発は、鳥栖戦から1人だけ変わる。
新たにLSB登里が先発して、U-20代表招集の高井がベンチ外。
車屋がLSBからLCBに動いて、大南と2CBを組む。
ベンチ入りの7人は、鳥栖戦と同じ。
FC東京は、J1リーグ4勝3分5敗の11位。
アルベル・プッチ・オルトネダ監督の2年目のシーズン。
横浜FMから獲得した、川崎U-18出身の仲川輝人(39)は先発する。
松木玖生(7)と熊田直紀(29)は、U-20日本代表に招集されて不在。
2022シーズンの対戦は、川崎の2勝だった。
220218川崎1-0FC東京(J1 #1)
221105FC東京2-3川崎(J1 #34)
■1st half
FC東京は川崎のビルドアップを阻害する。
パスコースを狭めながら、川崎に余裕を与えない。
強くタイトなパスを出させる状況を作って、ボールを回収した。
先制ゴールは12分のゴラッソ。
左サイドで徳元悠平(17)が受けると、飛び込んだ家長を抜いてPA内へ。
脇坂が寄せたが、角度のないところから、豪快にゴールを撃ち抜いた。
さらに25分、登里のスローインを受けたシミッチを囲み、ボール奪取。
徳元の左クロスに安部柊斗(8)が飛び込んで、2点差とする。
川崎は35分過ぎからようやく反撃に転じる。
37分、家長のミドルから生まれた宮代の決定機は、GKヤクブ・スウォビィク(1)がセーブ。
38分、登里の左クロスから宮代が粘ってシュート。
39分、1点を返すことに成功する。
瀬古樹の縦パスを宮代大聖が受け、CB木本恭生(4)を外してゴール。
さらに42分、マルシーニョの左クロスを瀬古樹がミドル。
■2nd half
後半スタートから、FC東京がペースを握った。
徳元が47分、49分と続けてCKを蹴ったところで、脇坂がVAR判定で退場する。
クリアボールを追いかけて、スパイク裏で仲川を削りレッドカード。
このFKの流れから、54分、渡邊凌磨(11)のミドルがバーを叩く。
この後、FC東京は数的有利の中、引いて守ることを選択する。
川崎の攻撃を受け止めながら、打ち合う展開となった。
川崎は大島や橘田がプレスを剥がして前進する。
FC東京にチャンスを与えながらも、同点ゴールという明確な目標に向かった。
78分、大南のロングボールを遠野が胸トラップしてミドル。
さらにこぼれ球に詰めた山根がシュート。
87分、遠野が技巧的なループを狙うが、GKスウォビィクが弾き出した。
■summary
FC東京は序盤、優勢な状況を作り出して2ゴールを奪う。
1点差とされたが、脇坂の退場にも助けられ、勝利した。
数的有利な状況で、低く構えてリスクを抑えようとした。
ただ、3点目を狙ってプレスを継続しても良かったかもしれない。
徳元悠平(17)は、1ゴール1アシスト。
川崎の右サイドの守備を見事に攻略した。
徳元はセットプレーの精度も高く、勝利に貢献した。
日本代表のバングーナガンデ佳史扶(49)がベンチスタートだったことも、理解できるプレーだった。
川崎はビルドアップがスムーズにいかなかった。
高井幸大が不在だったため、車屋がパスの出し手となる。
ただ、FC東京のポジショニングが良くて、すぐ寄せられた。
余裕のないパスを選択しては、FC東京にカットされた。
アンカーのシミッチは、FWディエゴ・オリヴェイラ(9)にマークされる。
左サイドのマルシーニョは、RSB長友佑都(5)に封じられる。
家長が左に動いたり、山根がボランチに出ても、改善しなかった。
とはいえ、2失点後の前半35分からの10分間、チャンスを作った。
ロングボールを増やしたこと、それから瀬古樹の鋭い縦パスが効いた。
宮代が1点を返したが、52分の脇坂の退場が大きく響いた。
次は中7日でアウェイ横浜FC戦(J1 #14)。
レッドカードの脇坂と、累積警告4枚のシミッチが出場停止となる。
90+7分に脳震盪で交代した、大南も出場が危ぶまれる。
選手が少ない状況だが、良いプレーを見せてほしい。
■goal
12徳元悠平(17) 25安部柊斗(8)
39宮代大聖(33)
■judge
上福元直人(99) 6.0 CBの間に立ってビルドアップに参加。飛び出しやキャッチも適切だった。
山根視来(13) 5.0 28分、右クロスでCKを獲得。78分、ゴール前に詰めて、決定的なシュート。
大南拓磨(3) 5.0 広い範囲をスピードでカバーする。90+5分にイエロー、脳震盪による交代。
車屋紳太郎(7) 5.0 攻撃の始点となった。90+1分、小泉慶(37)の抜け出しを止めてイエロー。
登里享平(2) 5.0 味方と距離が近すぎた。6分、9分に宮代へロングボール。38分、左クロス。
シミッチ(6) 4.5 25分、ロストから失点を喫した。45+3分、イエロー。メンタル面が安定せず。
脇坂泰斗(14) 4.0 判定は厳しかったが、52分の退場で試合を壊す。セットプレーに課題が残る。
瀬古樹(16) 6.0 39分、見事なタイミングの縦パスで1アシスト。42分、トラップしてミドル。
家長昭博(41) 4.5 12分、安易なタックルで徳元にかわされて失点。37分、ミドルシュート。
宮代大聖(33) 6.5 前線で動き続ける。37分、決定機。1ゴール。69分、PA内で粘ってシュート。
マルシーニョ(23) 5.0 長友にスペースを消され、ランニングできなかった。42分、左クロス。
■sub
59(16)大島僚太(10) 6.0 華麗なボールタッチで観客を沸かす。64分、相手を外してトラップ。
59(23)遠野大弥(17) 6.0 78分にトラップからボレー。87分にループ。どちらかは決めたい。
75(33)小林悠(11) 5.5 76分、PA内で山根のパスを受ける。88分、右クロスもGKがキャッチ。
75(41)橘田健人(8) 6.0 81分、ターンで相手を剥がして展開する。89分、縦パス。攻撃で貢献。
82(6)山田新(20) 5.5 右ウィングでの出場。プレスを仕掛ける。84分、PA内でドリブルする。
90+7(3)山村和也(31) 5.5 大南の脳震盪によって交代出場する。プレー機会はなかった。
■bench
ソンリョン(1)
■coach
鬼木達 5.5 前半の劣勢を打開できず、2失点を喫した。ただ、脇坂退場後も含め、盛り返した。
■referee
西村雄一 5.5 接触プレーが多く、イエロー5枚を提示。脇坂のVARによる退場は厳しめだった。
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AT+3+8
■おまけ
仲川輝人(39)と塚川孝輝(35)。 川崎のゴール裏にあいさつに来てくれました。 仲川は、川崎U-18出身者唯一のJ1リーグMVPと得点王。 |