2023/12/19

231219移籍情報2023-2024(随時更新)

移籍情報2023-2024(随時更新)

2023-2024にかけて、選手やスタッフの移籍や契約更新の情報をまとめます。
 公式発表あるいはメディア報道をまとめたものです。
 2023シーズン途中でのin/outについても含めています。

シーズン終了時に記事を書き始め、随時新たな情報を加えていきます。
 年齢は、2024年2月1日現在(Jリーグで一般的な契約期間の初日)としています。

過去の移籍情報はこちら。
 2022-2023の移籍情報。
 2021-2022の移籍情報。


■■ 11 ■ in (報道ベース)■■■
■ 111 完全移籍加入・期限付き移籍加入


■■ 12 ■ in (公式発表) ■■■
■ 121 完全移籍加入 8選手 4スタッフ
ファン・ウェルメスケルケン・際 NECナイメヘン(NED)から加入。
 29歳(1994年6月28日)、178cm、右利き。
  甲府U-15、甲府U-18出身。
  ドルトレヒトSC(NED)、カンブール(NED)、PECズウォレ(NED)でプレー。
 2024年1月14日(日) スポニチ 獲得が濃厚。交渉は最終局面。
 2024年1月14日(日) エールディビジ第17節フェイエノールト戦で途中出場。
 2024年1月17日(水) KNVBカップR16ゴー・アヘッド・イーグルス戦でフル出場1ゴール。
 2024年1月20日(土) 伊藤宏樹強化部長が「日本人で名前が長い選手と交渉中」と新体制発表会見で表明。
 2024年1月20日(土) エールディビジ第18節FCトウェンテ戦でベンチ入り。出場なし。
 2024年1月21日(日) 公式発表 完全移籍加入。

エリソン(Erison) サンパウロFC(BRA)から加入。
 24歳(1999年4月13日生)、180cm、83kg、左利き。
 2024年1月8日(月) 公式発表 完全移籍加入。

パトリッキ・ヴェロン(Patrick Verhon) ECバイーア(BRA)から加入。
 19歳(2004年9月8日生)、174cm、71kg、右利き。
 2024年1月5日(金) スポニチ 獲得することが分かった。
 2024年1月5日(金) 公式発表 完全移籍加入。

ゼ・ヒカルド(Zé Ricardo) ゴイアスEC(BRA)から加入。
 24歳(1999年2月3日)、180cm、72kg、右利き。
 2024年1月5日(金) スポニチ 獲得することが分かった。
 2024年1月5日(金) 公式発表 完全移籍加入。

丸山祐市 名古屋(J1)から完全移籍加入。
 34歳(1989年6月16日生)、184cm、77kg、左利き、2016日本代表。
  FC東京U-15深川、國學院久我山高校、明治大学出身。
  FC東京、湘南、名古屋でプレー。
 2023年11月27日(月) 公式発表 名古屋との契約満了。
 2024年1月1日(月) スポニチ 完全移籍で獲得することが分かった。
 2024年1月4日(木) 公式発表 完全移籍加入。

石井孝典(フィジカルコーチ) 東京V(J2)フィジカルコーチから就任。
 43歳(1980年4月1日生)、日本大学山形高校、日本大学、日本大学大学院出身。
  山形、藤枝、東京Vのトップチームフィジカルコーチを歴任。
 2023年12月26日(火) 公式発表 フィジカルコーチに就任。

石野智顕(GKコーチ) 長崎(J2)GKコーチから就任。
 47歳(1976年7月8日生)、清水商業高校、筑波大学出身。
  福岡、山形、新潟、仙台、清水、長崎のトップチームGKコーチを歴任。
 2023年12月26日(火) 公式発表 GKコーチに就任。

山本悠樹 G大阪(J1)から完全移籍加入。
 26歳(1997年11月6日生)、173cm、64kg、右利き。
  FC湖東、草津東高校、関西学院大学出身、G大阪でプレー。
 2023年12月16日(土) ニッカン 正式オファー。交渉に入っている。
 2023年12月16日(土) スポニチ 正式オファー。今後、正式交渉。
 2023年12月16日(土) 報知新聞 正式オファー。今オフでG大阪との契約が切れてフリー。
 2023年12月22日(金) スポニチ 獲得することが決定的。
 2023年12月25日(月) 公式発表 完全移籍で加入。

三浦颯太 甲府(J2)から完全移籍加入。 
 23歳(2000年9月7日生)、178cm、74kg、左利き、2024日本代表。
  FC東京U-15むさし、帝京高校、日本体育大学出身、甲府でプレー。
 2023年12月21日(木) ニッカン 移籍が決定的。オファーを受諾。
 2023年12月21日(木) スポニチ 完全移籍が判明。
 2023年12月22日(金) 公式発表 完全移籍で加入。

狩野健太(コーチ) U-12コーチから異動
 37歳(1986年5月2日生)、東海第一中学校、静岡学園高校出身。
  横浜FM、柏、川崎(2016-17)、徳島でプレー。
 2023年12月22日(金) ニッカン トップチームコーチ就任が分かった。
 2023年12月22日(金) 公式発表 トップチームコーチに就任。

村田達哉(コーチ) ブリオベッカ浦安(JFL)ヘッドコーチ兼強化部長から就任。
 51歳(1972年8月8日生)。読売ユース、読売ジュニオール出身。
  V川崎、札幌、仙台、大宮でプレー。
  札幌、東京Vトップチームコーチ、女川(当時JFL)監督を歴任。
 2023年12月20日(水) 公式発表 コーチに就任。

(2023シーズン中)
バフェティンビ・ゴミス(18) ガラタサライ(TUR)から完全移籍加入
 2023年8月8日(火) 公式発表 契約合意。
 元フランス代表。

■ 122 新卒加入 3選手 
神田奏真 静岡学園高校から加入
 18歳(2005年12月29日)、178cm、72kg、右利き。
  大阪東淀川FC(大阪市)出身。
 2023年10月18日(水) 公式発表 加入内定。

由井航太(34) U-18から昇格
 18歳(2005年6月10日生)、180cm、68kg、右利き。
  駒林SC(横浜市)、U-10からU-18まで川崎所属。
 2023年3月3日(金) 公式発表 第2種登録
 2023年8月21日(月) 公式発表 加入内定。

山内日向汰。
12月9日の天皇杯決勝。
山内日向汰(32) 桐蔭横浜大学から加入
 22歳(2001年5月30日生)、170cm、66kg、右利き。
  横浜バディ(横浜市)、横浜港北SC(横浜市)出身、U-10からU-18まで川崎所属。
  桐蔭横浜大学からはゼイン、橘田、早坂、山田新に続く5年連続加入。
 2023年2月21日(火) 公式発表 加入内定。
 2023年3月3日(金) 公式発表 特別指定。

■ 123 川崎からの期限付き移籍終了・解除・復帰 3選手
松井蓮之(25) 町田(J2)への育成型期限付き移籍から復帰
 2023年5月23日(火) 公式発表 育成型期限付き移籍 2023年5月24日~2024年1月31日。
 2024年1月5日(金) 公式発表 育成型期限付き移籍終了、復帰。

宮城天 山形(J2)へ期限付き移籍から復帰
 2023年7月24日(月) 公式発表 期限付き移籍 2023年7月25日~2024年1月31日。
 2023年12月22日(金) 公式発表 期限付き移籍終了、復帰。

(2023シーズン中)
田邉秀斗(15) 千葉(J2)への育成型期限付き移籍から復帰
 2022年12月13日(火) 公式発表 育成型期限付き移籍 2023年2月1日~2024年1月31日。
 2023年3月13日(月) 公式発表 育成型期限付き移籍契約を解除、川崎に復帰。

■■ 13 ■ in (破談)■■■
■ 131 加入【破談】
荒木遼太郎 鹿島(J1)
 21歳(2002年1月29日生)、170cm、60kg、右利き。
  熊本JY、東福岡高校出身。
 2023年12月5日(火) 報知新聞 川崎、FC東京、C大阪、福岡、磐田、清水などが獲得を目指す。
 2023年12月22日(金) スポニチ FC東京の獲得が決定的。クラブ間合意。1年間の期限付き移籍。
 2023年12月24日(土) 報知新聞 FC東京が期限付き移籍で獲得する。近日中にも正式発表。
 2023年12月25日(日) 公式発表 FC東京へ期限付き移籍。

(2023シーズン中)
三好康児 アントワープ(BEL)から完全移籍加入
 26歳(1997年3月26日生)、167㎝、61kg、左利き。
  中野島FC、川崎U-12~U18出身。
  川崎(2015-2020)、横浜FM、札幌でプレー。
 2023年6月14日(水) スポニチ 獲得に動いている。契約満了のため移籍金なし。
 2023年6月22日(木) 公式発表 バーミンガム・シティ(ENG)へ2年契約で完全移籍。


■■ 21 ■ out (報道ベース) ■■■
■ 211 完全移籍・期限付き移籍・契約満了


■■ 22 ■ out (公式発表) ■■■
■ 221 完全移籍・契約満了 8選手 4スタッフ
登里享平(2) C大阪(J1)へ完全移籍
 2024年1月4日(木) 報知新聞 獲得に動いている。契約が切れるタイミング。
 2024年1月5日(金) スポニチ 完全移籍で獲得することが決定的。
 2024年1月6日(土) 公式発表 完全移籍。

宮代大聖(33) 神戸(J1)へ完全移籍
 2024年1月1日(月) スポニチ 完全移籍で獲得することが決定的。
 2024年1月6日(土) 公式発表 完全移籍。

山根視来(13) ロサンゼルス・ギャラクシー(USA)へ完全移籍
 2023年12月10日(日) ニッカン 獲得に動いている。正式オファー。
 2024年1月6日(土) スポニチ 完全移籍が決定的。
 2024年1月6日(土) 公式発表 完全移籍。

山村和也(31) 横浜FM(J1)へ完全移籍
 2023年12月30日(土) ニッカン 獲得することが分かった。
 2023年12月30日(土) スポニチ 獲得が濃厚。大筋合意。年明けにも発表。
 2024年1月4日(木) 公式発表 完全移籍。

篠田洋介(フィジカルコーチ) 退任
 2023年12月25日(月) 公式発表 退任して留学。

吉田勇樹(コーチ) 育成部コーチへ異動
 2023年12月22日(金) 公式発表 育成部コーチに就任

高桑大二朗(GKコーチ) エリース東京FC(関東1部)へ完全移籍
 2023年12月14日(木) 公式発表 退任。
 2024年3月8日(金) 公式発表 エリース東京FC(関東1部)アドバイザー兼GKコーチに就任

寺田周平(ヘッドコーチ) 福島(J3)へ完全移籍
 2023年12月10日(日) スポニチ 来季新監督に就任することが分かった。
 2023年12月13日(水) 公式発表 福島(J3)監督に就任。

ジョアン・シミッチ(6) サントスFC(BRA)へ完全移籍
 2023年12月11日(月) 公式発表 契約満了。
 2023年12月30日(土) 公式発表 完全移籍。

レアンドロ・ダミアン(9) コリチーバ(BRA)へ完全移籍
 2023年12月10日(日) スポニチ 今季限りで退団することが分かった。近日中に発表。
 2023年12月10日(日) 報知新聞 今季限りで退団する見通し。
 2023年12月11日(月) 公式発表 契約満了。
 2024年2月8日(木) 公式発表 完全移籍。

(2023シーズン中)
小塚和季(49) 水原三星(KOR)へ完全移籍
 2023年7月2日(日) スポニチ 一両日にも正式発表。違約金あり。
 2023年7月6日(木) 公式発表 完全移籍。

(2023シーズン中)
チャナティップ(18) BGパトゥム・ユナイテッド(THA)へ完全移籍
 2023年6月13日(火) Bangkok Post「まだ川崎との契約があるので、移籍については話せない」
 2023年6月14日(水) スポニチ 正式打診。クラブ間調整中。本人にも確認中。
 2023年6月21日(水) 公式発表 完全移籍。

■ 223 川崎からの期限付き移籍(新規)
名願斗哉(24) 仙台(J2)へ育成型期限付き移籍
 2023年12月28日(水) 公式発表 育成型期限付き移籍 2024年2月1日~2025年1月31日。

松長根悠仁(27) 福島(J3)へ育成型期限付き移籍
 2023年12月28日(水) 公式発表 育成型期限付き移籍 2024年2月1日~2025年1月31日。

大関友翔(28) 福島(J3)へ育成型期限付き移籍
 2023年12月28日(水) 公式発表 育成型期限付き移籍 2024年2月1日~2025年1月31日。

(2023シーズン中)
永長鷹虎(26) 水戸(J2)へ育成型期限付き移籍
 2023年6月14日(水) 公式発表 育成型期限付き移籍 2023年6月14日~2024年1月31日。

(2023シーズン中)
(再掲)松井蓮之(25) 町田(J2)へ育成型期限付き移籍
 2023年5月23日(火) 公式発表 育成型期限付き移籍 2023年5月24日~2024年1月31日。

■ 224 川崎からの期限付き移籍(継続)
(再掲)永長鷹虎 水戸(J2)への育成型期限付き移籍満了、群馬(J2)へ育成型期限付き移籍
 2023年6月14日(水) 公式発表 水戸(J2)へ育成型期限付き移籍 2023年6月14日~2024年1月31日。
 2023年12月27日(火) 公式発表 群馬(J2)へ育成型期限付き移籍 2024年2月1日~2025年1月31日。

五十嵐太陽 山口(J2)への育成型期限付き移籍を継続
 2022年12月13日(火) 公式発表 育成型期限付き移籍 2023年2月1日~2024年1月31日。
 2023年12月22日(金) 公式発表 育成型期限付き移籍 2024年2月1日~2025年1月31日。

(2023シーズン中)
(再掲)宮城天 山形(J2)へ期限付き移籍
 2023年7月24日(月) 山形新聞 山形(J2)へ期限付き移籍することが分かった。
 2023年7月24日(月) 公式発表 期限付き移籍 2023年7月25日~2024年1月31日。

■ 225 川崎からの期限付き移籍終了・解除・完全移籍・契約満了
神谷凱士 甲府(J2)への期限付き移籍満了、甲府(J2)へ完全移籍
 2022年12月13日(火) 公式発表 期限付き移籍 2023年2月1日~2024年1月31日。
 2023年12月19日(火) 公式発表 期限付き移籍満了、甲府(J2)へ完全移籍。

原田虹輝 長野(J3)への育成型期限付き移籍満了、青森(JFL)へ完全移籍
 2022年12月13日(火) 公式発表 育成型期限付き移籍 2023年2月1日~2024年1月31日。
 2023年12月12日(火) 公式発表 育成型期限付き移籍満了、契約満了。
 2024年2月8日(木) 公式発表 青森(JFL)へ完全移籍。

(2023シーズン中)
(再掲)宮城天 長崎(J2)へ育成型期限付き移籍を解除
 2022年12月16日(金) ニッカン 長崎(J2)へ期限付き移籍することが分かった。近日中に正式発表。
 2022年12月16日(金) 公式発表 育成型期限付き移籍 2023年2月1日~2024年1月31日。
 2023年7月24日(月) 山形新聞 山形(J2)へ期限付き移籍することが分かった。
 2023年7月24日(月) 公式発表 長崎(J2)への育成型期限付き移籍契約を解除、山形(J2)へ期限付き移籍 2023年7月25日~2024年1月31日。

(2023シーズン中)
(再掲)田邉秀斗(15) 千葉(J2)への育成型期限付き移籍を解除
 2022年12月13日(火) 公式発表 育成型期限付き移籍 2023年2月1日~2024年1月31日。
 2023年3月13日(月) 公式発表 育成型期限付き移籍契約を解除、川崎に復帰。

■ 226 川崎への期限付き移籍終了
 2023シーズンは川崎への期限付き移籍なし。


■■ 32 ■ renew (公式発表) ■■■
■ 321 契約更新
鬼木達(監督)
 2023年11月29日(水) ニッカン 続投することが分かった。今日にも公式発表。
 2023年11月29日(水) スポニチ 続投が近日中にも発表。
 2023年11月29日(水) 公式発表 契約合意。

チョン・ソンリョン(1)
大南拓磨(3)
ジェジエウ(4)
佐々木旭(5) 
車屋紳太郎(7) 
橘田健人(8) 
大島僚太(10) 
小林悠(11) 
脇坂泰斗(14) 
田邉秀斗(15) 
瀬古樹(16) 
遠野大弥(17) 
バフェティンビ・ゴミス(18)
山田新(20)
安藤駿介(21) 
早坂勇希(22) 
マルシーニョ(23)
高井幸大(29) 
瀬川祐輔(30)
家長昭博(41) 
上福元直人(99)
 2024年1月6日(土) 公式発表 契約合意。

戸田光洋(コーチ)
二階堂悠(コーチ)
 2024年1月6日(土) 公式発表 契約合意。

■■ 41 ■ unreleased (未発表) ■■■
■ 411 契約中


■ 412 期限付き移籍中


211,700views

2023/12/17

231212蔚山現代2-2川崎(ACL GL #6)

蔚山現代2-2川崎(蔚山文殊フットボールスタジアム, 19:00KO, 入場者数発表なし)

7つ目のタイトルを獲得した天皇杯決勝柏戦(天皇杯 Final)から中2日。
 ACLグループステージ最終節は、アウェイでの蔚山現代戦。
 国際移動もあって日程は厳しいが、すでに首位突破を決めている。


先発は、天皇杯決勝から10人を変更する。
 結果を求める必要はなく、大きくターンオーバーした。
 続けて先発するのは、瀬古樹1人だけ。
 契約満了が発表されたシミッチが、アンカーで先発する。

ベンチには、U-18の由井航太と尾川丈が入った。
 2人ともトップチームで初の公式戦メンバー入り。
 U-18は、12月3日のU-18プレミアリーグEAST最終節で全日程を終えた。
 昇格が発表されていない尾川は、ひとまず川崎での最終戦となると思われる。

ゴミス、小林悠、橘田、脇坂はベンチ外。
 シミッチと同じく契約満了が発表されたダミアンも、ベンチ外となった。


蔚山現代は、ACLで3勝2敗の2位。
 2位は確定していて、今日勝利すればグループステージ突破が決まる。
 ドロー以下の場合、他グループの結果による。
 江坂任(31)は、ベンチスタート。

等々力では、川崎が勝っている。
 231003川崎1-0蔚山現代(ACL GL #2)

■1st half
蔚山現代は、GKチョ・ヒョヌ(21)から細かくパスをつなぐ。
 ただ、荒れたピッチの影響もあって、川崎にすぐにボールを奪われた。

川崎はオールコートのプレスを仕掛け、ショートカウンターを狙う。
 蔚山はビルドアップのために広がっているので、すぐにゴールまで迫った。

16分、松長根の浮き球のパスを、瀬川が胸トラップから反転シュート。
17分、瀬古樹が右サイドの瀬川に展開する。
 瀬川の右クロスを山田新がボレーするが、GKチョ・ヒョヌが素晴らしい反応のセーブ。
 しかし、弾いたボールを遠野が押し込んで、あっさりと先制する。

31分、山田新が右サイドからラストパスを入れる。
 瀬川のシュートをGKチョ・ヒョヌが弾き、さらに名願のシュートもDFがブロック。
 名願が左に流して、瀬古樹がコースを作ってゴールを決めた。
34分にも、田邉の左クロスを瀬川が決定的なヘッド。

2点をリードしたが、若手を多く起用した脆さが出る。
 44分、キム・テファン(23)の右サイドからのFK。
 クイック・リスタートに対応できず、マルティン・アーダーム(9)にゴールを許した。

■2nd half
後半になると、川崎のプレスが大きく緩む。
 蔚山のビルドアップがスムースになって、川崎側でのプレーが増える。
 左サイドではグスタフ・ルドウィグソン(17)が松長根の背後を狙い続ける。

53分、蔚山の左CK。
 ボールは松長根の前に流れるが、キム・ヨングォン(19)が先に身体を入れる。
 松長根がキム・ヨングォンを蹴ってPKを与え、同点となった。

78分、大関が公式戦デビューを果たす。
 同時に山根と山村を入れて3バックとして、サポートした。

■summary
蔚山現代は、ピッチが悪い状況でもビルドアップにこだわった。
 川崎のプレスの餌食となり、カウンターを浴び続ける。
 GKチョ・ヒョヌが奮闘していたが、2失点してしまった。

その後は反撃に転じて、なんとかドローに持ち込んだ。
 日程も有利だったが、ホームで若手主体の川崎に勝てなかった。



川崎はあっさりと2点をリードした。
 強度の高い連動したプレスで蔚山を攻略したが、もちろんその運動量は保てない。
 前半途中から蔚山の攻勢を許すようになり、結果的に2点を失った。

44分の失点だけでなく、75分にも蔚山のクイック・リスタートに対応できなかった。
 試合運びのつたなさもあって、追い付かれてのドロー。
 できれば勝ち切りたかったが、若手の出場機会を確保したことはとても良かった。

GK上福元直人は、久しぶりの出番で、素晴らしいセーブを見せた。
 7分のルドウィグソン、37分と65分のアーダームと決定的なシュートを止める。

大関友翔は、待望の公式戦デビュー。
 79分、いきなりロストしたが、86分、2対2に加勢してボール奪取。
 シミッチと2ボランチで並び、ガツガツとボールに寄せていった。
 90+4分には周囲が見えていない空間に優しいパスを出した。
 同期の高井、松長根、名願より遅いデビューとなったが、期待したい。

天皇杯優勝の余韻を残しつつ、今シーズンの公式戦が終わった。
 過密日程が想定される来シーズンに向け、じっくり休養してほしい。

■goal
44,53PKマルティン・アーダーム(9)
17遠野大弥(17) 31瀬古樹(16) 

■judge
上福元直人(99) 7.5 多くの決定機を止める。2失点は仕方ない。62分、ミドルパスをロスト。
松長根悠仁(27) 4.0 RSBで背後を突かれ続ける。39分、ミスパスで決定機を許す。PKを与える。
ジェジエウ(4) 5.5 45+5分、バックパスをミス。67分、右サイドまでカバーに出てクリアする。
高井幸大(29) 5.5 粘り強くマークを続けて攻勢を凌いだ。48分、アーダームに吹っ飛ばされる。
田邉秀斗(15) 6.0 LSB。34分、瀬川への完璧な左クロス。オム・ウォンサン(11)の突破を防ぐ。
シミッチ(6) 6.5 ロングパス、ボール奪取、シュートブロック。川崎での最後のプレーで輝いた。
遠野大弥(17) 6.5 先制ゴール。30分、69分にシュート。46分、84分にドリブルでFKを獲得。
瀬古樹(16) 6.5 1ゴール。47分、正面からのFKを直接狙う。73分、クリアの際に足を攣らせる。
瀬川祐輔(30) 7.0 16分、24分、29分、31分、34分と多くのシュート。前半が素晴らしかった。
山田新(20) 6.0 17分、瀬川のクロスをボレー。45+2分、松長根のスローを受けてシュート。
名願斗哉(24) 5.5 31分、ゴール前で決定機を迎えるも決められず、瀬古樹に流して1アシスト。

■sub
HT(24)宮代大聖(33) 5.5 60分、PA内でシュートできず。61分、高井の落としをシュートする。
77(27)山根視来(13) 5.5 松長根が攻略されていたサイドを止める。85分と90+3分に右クロス。
77(30)山村和也(31) 6.0 布陣変更した3バックの中央に入る。79分、82分にクロスをクリア。
77(16)大関友翔(28) 5.5 公式戦デビュー。90+4分、パスでギャップを突いた。片鱗を見せた。
82(20)家長昭博(41) 5.5 83分、右サイドでFKを獲得する。84分、FKをふわっと蹴った。

■bench
ソンリョン(1) 安藤駿介(21) 早坂勇希(22) 登里享平(2) 大南拓磨(3) 由井航太(34) 尾川丈(37)

■coach
鬼木達 6.5 厳しい日程で若手を多く起用しながら、ドローで終えた。

■referee
アリレザ・ファガニ(IRN) 6.0 PK判定は妥当。接触プレーをほどよく認め、偏りなく吹いた。

211,500views
AT+5+6

2023/12/10

231209川崎0(8PK7)0柏(天皇杯 Final)★

川崎0(8PK7)0柏(国立競技場, 14:05KO, 62,837人)

第103回天皇杯決勝は、J1リーグ最終節鳥栖戦(J1 #34)から中5日。
 ACLは残っているが、国内大会としては今シーズン最後となる。
 国立競技場のチケットは完売で、良く晴れている。

他チームの移籍情報が流れる中、J1リーグが終わった翌週の開催。
 元日開催だと12月第1週から間隔が空くので、ちょうど良いスケジュール。

川崎にとって、3度目の天皇杯決勝。
 170101鹿島2-1川崎(天皇杯 Final)
 210101川崎1-0G大阪(天皇杯 Final)★

今年の天皇杯は、6試合目となる。
 230607川崎3-1栃木C(天皇杯 R64)
 230712川崎2-1水戸(天皇杯 R32)
 230802川崎1-0高知(天皇杯 R16)
 230830新潟2(3PK4)2川崎(天皇杯 QF)
 231008川崎4-2福岡(天皇杯 SF)


先発は、鳥栖戦から4人が変わる。
 新たに大南、瀬古樹、家長、ダミアンが先発する。
 ジェジエウ、遠野、小林悠、瀬川はベンチに回った。

ベンチにはシミッチが入り、高井と山田新が外れた。
 マルシーニョが引き続きベンチ外となっている。


柏レイソルは、J1リーグ6勝15分13敗、勝ち点33の17位。
 最終節名古屋戦(J1 #34)でJ1リーグ残留を決め、川崎と同じ中5日。

天皇杯は、1人の選手は1つのチームでしかプレーできない。
 犬飼智也(13)は浦和(J1)、山田雄士(36)は栃木(J2)でプレーしている。
 また、LSBジエゴ(5)は名古屋戦で退場したため、出場停止となった。
 この3選手は名古屋戦で先発しているが、今日は出場できない。

今季の対戦は、川崎の1勝1分。
 230528川崎2-0柏(J1 #15)
 231029柏1-1川崎(J1 #31)

■1st half
柏は川崎のビルドアップを完全に封じる。
 2FW細谷真大(19)と山田康太(11)が橘田へのコースを消しつつCBに向かう。
 SBには小屋松知哉(14)とマテウス・サヴィオ(10)が素早く寄せた。

川崎は1人飛ばすようなパスができず、中盤につなげない。
 最終ラインで追い込まれてはロングボールを蹴った。
 ダミアンを目掛けるが、パスの精度は低くキープできない。
 セカンドボールへの寄せも柏の方が早く、劣勢となった。

柏が前半を通じて押し込み続ける。
 サヴィオのドリブルで左から崩し、何度も抜け出す細谷にラストパスを狙う。
 CKも7本とたくさん蹴って、LSB片山瑛一(16)もロングスローを入れた。

■2nd half
柏のプレスは、少し落ちついてくる。
 サヴィオや小屋松のプレスが遅くなり、SBに少し余裕が生まれる。
 ただ、アンカー橘田は細谷と山田の裏に隠されたままで、パスを受けられない。

2CB山村と大南、GKソンリョンはつなげる場面でも遠くに蹴る。
 コンパクトな陣形を保ったままの柏が、簡単にボールを回収した。

69分、細谷が決定的なチャンスを迎える。
 サヴィオのクリアボールで抜け出すと、大南が背後から手で引っ張る。
 細谷は体勢を崩しながらも、踏ん張って前進を続ける。
 最後のトラップが流れてしまい、GKソンリョンが先にキャッチした。

87分、シミッチを投入して2ボランチとする。
 橘田と並びながら、シミッチがCBからボールを受けて組み立てる。

90+9分、サヴィオの右CKが左サイドに流れる。
 角度のないところから、片山がシュートした。

■extra time
延長に入ると、シミッチの配球が効いてくる。
93分、インターセプトした登里がすかさず左クロス。
 小林悠が頭で触ったが、ゴール右に外れた。

95分、シミッチがPA手前でサヴィオを倒してFKを与える。
 サヴィオが蹴ったFKは、手前の壁に当たった。

100分、片山が川崎のCBの背後を狙ってボールを入れる。
 細谷が抜け出したが、GKソンリョンが1対1からXブロックで止めた。
 こぼれ球を拾った細谷がクロスを入れるが、再度ソンリョンがブロック。
 最後は仙頭啓矢(41)がロングシュートを放った。

108分、山根の右クロスをゴミスがバイシクルシュート。
118分にも山根が右クロスをゴミスがヘッド。
 完璧なタイミングだったが、GK松本健太(46)がギリギリで止めた。
 さらに家長が詰めたが、これもGK松本が防いだ。

■penalty shootout
PK戦は川崎の先攻で、川崎4人、柏3人が連続で決める。
 柏4人目の仙頭啓矢(41)が外し、川崎5人目のゴミスをGK松本がセーブした。
 GK松本は川崎6人目の登里も止めてみせるが、柏6人目の片山瑛一(16)が外してしまう。
 PKを決めれば勝利できる場面で、川崎はゴミス、柏は片山が失敗した。

10人目は、ついにGKが登場する。
 ソンリョンがキッカーとして決めたあと、GK松本のキックをセーブした。
(古賀太陽(4)が負傷していたため、古賀とジェジエウが外れ、10人でのPK戦となった。)

川崎 ○家長昭博(41) ○瀬川祐輔(30) ○山村和也(31) ○橘田健人(8) ×ゴミス(18)
  ×登里享平(2) ○遠野大弥(17) ○山根視来(13) ○シミッチ(6) ○ソンリョン(1)
柏 ○マテウス・サヴィオ(10) ○細谷真大(19) ○戸嶋祥郎(28) ×仙頭啓矢(41) ○武藤雄樹(9)
  ×片山瑛一(16) ○山本桜大(45) ○川口尚紀(24) ○立田悠悟(50) ×松本健太(46)

■summary
柏は、特に前半はペースを握って優勢だった。
 細谷と山田のプレスは、後半になっても緩みが少なかった。
 最後までコンパクトさを失わず、川崎にシュートを打たせなかった。

これだけの強度のプレーを、天皇杯決勝の大舞台で披露した。
 リーグ戦でこれを続けるのは困難だと思われるが、しっかり照準を合わせた。

69分、細谷が頑張らずに倒れていれば、大南は退場となったと思われる。
 それでも細谷はファウルをもらうよりも、ゴールを目指した。
 結果を左右するほど重要なシーンだったが、素晴らしかった。

GK松本健太は、10人目のPKキッカーとなって失敗した。
 118分にゴミスの決定機を止めて、PKも2本止めた。
 結果は残酷だが、賞賛すべきパフォーマンスだった。


川崎は、良いところが少なかった。
 決定機は118分のゴミスくらいで、シュート自体も少なかった。
 パスワークもつながらず、ロングボールを蹴っては柏に渡してしまう。

それでも、失点することなく120分を終えた。
 粘り強く守り続け、新潟戦に続いてPK戦をGKソンリョンの活躍で勝ち抜いた。

■cup winner★★★★★★★
2020(2021)年に続く、2度目の天皇杯優勝。
 前回は縮小開催で準決勝から出場したが、今回は通常通り2回戦から。
 新潟戦と決勝戦の2度のPK戦を含んで、6試合に勝利した。
 来年からは、7つ目の星がユニフォームに登場する。

次は中2日、アウェイ蔚山現代戦(ACL GL #6)。
 ACLのグループステージ突破はすでに決まっている2023シーズン最終戦。
 しっかりターンオーバーして、若手に出場機会を与えたい。

■goal


■judge
ソンリョン(1) 8.5 100分、細谷との1対1を2度止める。自らPKを決め、10本目のPKをセーブ。
山根視来(13) 6.5 狭められたエリアをドリブルで打開する。108分、118分にゴミスへ右クロス。
大南拓磨(3) 5.5 厳しい状況では前線に大きく蹴った。69分、細谷を背後から手で止めにいった。
山村和也(31) 6.0 細谷へのロングボールに対応。100分、ボールに触れず、細谷の独走を許す。
登里享平(2) 5.5 山田や山本のアタックへの対応が続いた。86分、PA内に入った山本を止めた。
橘田健人(8) 6.0 細谷と山田の背後に隠されて、パスコースを作れず。53分、自陣からドリブル。
脇坂泰斗(14) 5.5 技術を活かせなかった。47分、FKを直接狙った。55分、イエローを受ける。
瀬古樹(16) 5.5 大南の右側に下がって組立てを試みたが、難しかった。40分、ロングシュート。
家長昭博(41) 5.5 12分、118分にシュート。90+5分、サヴィオと右サイドでの1対1でFK獲得。
ダミアン(9) 5.5 ポストプレーで孤軍奮闘した。40分、右サイドから左の瀬古樹へロングパス。
宮代大聖(33) 5.5 12分、13分、58分と左サイドから仕掛けた。29分、サヴィオからカット。

■sub
64(16)遠野大弥(17) 6.0 79分、瀬川の浮き球パスをボレー。FKやCKのキッカーを担当する。
64(33)瀬川祐輔(30) 5.5 90+6分、遠野の右クロスをヘッド。相手を抜いて左クロスを入れる。
77(9)小林悠(11) 5.5 93分、登里の左クロスに飛び込んでヘッド。負傷してゴミスと途中交代。
87(14)シミッチ(6) 6.0 CBからのパスを受けるため動き続ける。96分、111分にFKを与えた。
87(3)ジェジエウ(4) 6.0 柏の攻撃を止めるべく、機動的に飛び出した。PA内で強くクリアする。
106(11)ゴミス(18) 6.0 山根の右クロスから108分にオーバーヘッド、118分に決定的ヘッド。

■bench
上福元直人(99)

■coach
鬼木達 5.5 柏の攻勢を止められなかったが、無失点で耐え抜いて戴冠に導いた。

■referee
木村博之 6.5 軽めの接触プレーはノーファウル。ジャッジは一貫していた。

211,100views
AT+2+9+0+1


■おまけのフォトレポ

チョン・ソンリョン(1)と松本健太(46)が抱擁して、PK戦が始まる。

10人目のキッカーはGKとなった。
まずはソンリョンが蹴る。

続いて松本健太が蹴る。

ソンリョンが松本健太のキックを止めて、川崎の優勝が決まった。

PKを蹴ったあと、その場で座り込む松本健太を囲む柏レイソルの選手たち。

仰向けになって顔を覆う登里享平(2)。6人目のキッカーで失敗してからの優勝で、万感の思いがあったものと思われます。

松本健太を称える瀬川祐輔(30)。

シミッチ(6)とマテウス・サヴィオ(10)。

オーロラヴィジョン。

金のカブレラと龍のコスプレをした青いふろん太(7番目のタイトルにちなんだ神龍とのこと。)。

バックスタンドから観た優勝セレモニー。

バックスタンドに挨拶する松本健太。

紙吹雪が舞ったあと。

家長昭博(41)。移籍前の2回戦栃木シティ戦で先発したチャナティップ(18)のユニを着用。

山根視来(13)。同じく移籍前の栃木シティ戦で先発した小塚和季(49)のユニを着用。

特別指定の山内日向汰(32)。桐蔭横浜大学4年生。

佐々木旭(5)。高知戦で決勝ゴール。

レアンドロ・ダミアン(9)とジェジエウ(4)。
ゴール裏でのダミアンの挨拶は、契約満了の発表前でしたが、在籍5年間の感謝に溢れるものでした。

2023/12/06

231203鳥栖0-1川崎(J1 #34)

鳥栖0-1川崎(駅前不動産スタジアム, 14:00KO, 13,302人)

圧勝したジョホール戦(ACL GL #5)から中4日。

J1リーグ最終節は、アウェイのサガン鳥栖戦。
 最終節前のJ1リーグの成績は、13勝8分12敗の9位。
 すでに9位以上は確定していて、7位まで上がる可能性がある。


先発は、ジョホール戦から5人が代わる。
 新たにジェジエウ、遠野、宮代、小林悠、瀬川が先発する。
 大南、瀬古樹、家長はベンチスタート、ダミアンとマルシーニョがベンチ外となった。

ベンチからは、シミッチが外れた。


サガン鳥栖は、J1リーグで9勝11分13敗の13位。
 最終節の結果によって、11位から14位まで順位が変動する。

等々力では、川崎が勝っている。
 230507川崎1-0鳥栖(J1 #12)

■1st half
シュートが少ない前半となった。

川崎は中盤にスペースがなく、CB山村が長いパスを入れる。
 右ウィング宮代、左ウィング瀬川からの攻撃も少なかった。

鳥栖はハイプレスを仕掛けてポールを奪う。
 ただ、奪ったあとはバックパスが多めで、キープを優先した。
 左サイドに張る岩崎悠人(29)が、山根の背後のスペースを使う。
 16分、手塚康平(7)がFKを直接狙った。

25分あたりで、瀬川と宮代の左右を入れ替える。
 岩崎への対応が続いた右サイドから、チャンスを作っていく。
 31分、山根の右クロスを、遠野が胸トラップしてシュート。
 32分、瀬川のラストパスを、小林悠が飛び込んでシュート。

■2nd half
後半もお互いにコンパクトな陣形を保つ。

鳥栖は、縦に限りなく圧縮して守る。
 48分、藤田直之(14)の左クロスを長沼洋一(24)がヘッド。
 50分、岩崎が右クロス2本を入れ、圧力を強めた。

川崎は、山根が右クロスを繰り返し入れる。
 さらに59分、瀬古樹と山田新を投入。
 瀬古樹がドリブルやロングパスで、鳥栖の守備を動かしていく。

家長、ゴミス、大南と次々に投入し、優位を広げる。
 87分、瀬古樹がFKを直接狙うが、GK朴一圭(71)がパンチング。
 続く瀬古樹の左CKは、日野翔太(38)が頭で触ってオウンゴールとなった。

■summary
鳥栖は精力的にプレスに出てきた。
 アンカーの橘田や落ちてくる脇坂に自由を与えない。
 山村にロングボールを蹴らせて、回収していく。

両ウィングの岩崎と長沼がサイドに開いて、川崎の4バックを広げる。
 スペースを上手く作ったものの、迫力ある攻撃にはならなかった。
 カウンターのリスクを抑えるため、前線まで出ていく選手が少なかった。

失点は不運なオウンゴールによるもの。
 主導権を川崎に握られていたが、決定機は与えなかった。


川崎はターンオーバーしつつ、勝利した。
 スコアレスのまま時間を進め、終盤、レギュラー組を投入する。
 決勝点はオウンゴールだったが、シナリオ通りの結果となった。

J1リーグは、14勝8分12敗の8位で終えた。
 FWやCBに負傷者が続いたシーズンだったが、最後の2連勝で2つ勝ち越した。

次は中5日、柏レイソル戦(天皇杯 Final)。
 今シーズンで、最も重要な試合となる。
 気負いすぎることなく、自然体でタイトルを獲得したい。

■goal
87OwnGoal

■judge
ソンリョン(1) 6.0 18分、藤田の右クロスのこぼれ球をキャッチ。プレー機会は多くなかった。
山根視来(13) 6.5 前半はらしくないロストが目立った。後半、怒涛の右クロスを入れ続けた。
ジェジエウ(4) 5.5 豪快なキックやヘッドでクリア。相手を圧倒するような守備まであと少し。
山村和也(31) 6.5 ロングボールを操る。9分、65分に持ち上がる。10分、脇坂のFKをヘッド。
登里享平(2) 6.0 長沼洋一を封じる。クロスの質はいまいち。71分、山根の右クロスをボレー。
橘田健人(8) 6.0 13分、ロスト。39分、42分にピンチを食い止める。53分、サイドチェンジ。
脇坂泰斗(14) 6.0 53分、シュート。56分、藤田のミドルをブロック。62分のFKは壁に当たる。
遠野大弥(17) 6.0 前線まで顔を出した。ドリブルでの前進も効果的。31分、57分にシュート。
宮代大聖(33) 5.5 46分、山根の右クロスをヘッド。76分、ドリブルしてシュート。フル出場。
小林悠(11) 6.0 32分、DFの前に入って瀬川のラストパスをシュートするが、わずかに外れる。
瀬川祐輔(30) 5.5 20分、完全フリーでの左クロスは長くなった。22分、GKのパントをキープ。

■sub
59(30)瀬古樹(16) 7.0 停滞した状況を打破してみせた。左CKで決勝オウンゴールを呼び込む。
59(11)山田新(20) 6.0 83分、家長の右クロスをヘッド。CB原田亘(42)と力強く対峙した。
71(17)家長昭博(41) 6.5 チームを落ち着かせる。83分に右クロス。90+4分にラストパス。
81(4)大南拓磨(3) 6.0 1点リードしてから逃げ切りを担った。90+1分、カウンターを止める。
81(14)ゴミス(18) 6.0 90+4分、家長のラストパスを押し込んだが、GK朴一圭に止められた。

■bench
上福元直人(99) 高井幸大(29) 

■coach
鬼木達 7.0 ターンオーバーしながらも、的確な選手交代によって勝利を得た。

■referee
山下良美 6.0 感情に振り回されることなく、落ち着いたジャッジ。

210,900views
AT+1+4

2023/11/30

231128川崎5-0ジョホール(ACL GL #5)

川崎5-0ジョホール(等々力, 19:00KO, 9,274人)

快勝した鹿島戦(J1 #33)から中3日。
 火曜日の19時キックオフ、ACLのグループステージ第5戦。
 J1リーグでのホーム最終戦は鹿島戦だったが、今日が2023年最後の等々力開催となる。

ACLグループステージはここまで4連勝。
 勝ち点6の2位蔚山現代と3位ジョホールと、勝ち点6差。
 残り2試合で、勝ち点1を積み上げれば首位通過が決まる。


先発は、鹿島戦と同じ11人。
 ベンチ入りは、ACLのため12人となる。


ジョホール・ダルル・タクジムは、ACLで2勝2敗の3位。
 2位蔚山現代とはアウェイで負け、ホームで勝って1勝1敗。

川崎とのアウェイ戦は、川崎が勝った。
 230919ジョホール0-1川崎(ACL GL #1)

■1st half
ジョホールのプレスは控えめで、川崎を待ち受ける。
 川崎の両CBが、前線の動き出しを確認しながらパスを入れていく。

8分、いきなり先制する。
 RCB大南が、RSB山根に預けてからPA内まで駆け上がる。
 右ポケットからのクロスはゴール前を通過して、ファーの家長がゴールに流し込んだ。
 家長は、左サイドに出張中で、その空いた右のスペースを大南が使う。
 変幻自在のポジショニングで、川崎らしさが出た攻撃だった。

ジョホールの攻撃は単発で、チャンスも少なかった。
 13分、オスカル・アリバス(24)のボレーは、ソンリョンが片手で弾き出す。
 ベルグソン(9)が28分、39分とロングシュートを放つ。

川崎は23分、25分に瀬古樹がシュート。
 44分にマルシーニョとダミアン、45+2分に山根がシュート。
 ゴールマウスに多く迫ったが、前半は1点どまりだった。

■2nd half
後半、ジョホールの動きが落ちて、さらに川崎が優位に立つ。
 50分、家長の右クロスを、ダミアンがボレーで左ポストに当てながらゴール。

2点差となっても、攻撃が緩まない。
 60分、山根の右クロスをマルシーニョがダイビングヘッドで3点目。
 さらに小林悠、山根がゴールを重ねた。

■summary
ジョホールは、グループリーグ突破のために勝利が必要だった。
 しかし、ほとんどチャンスを作れなかった。
 右ウィングのアリフ・アイマン(42)も、登里に完全に封じられた。

ジョホール州と川崎では、気候がまったく異なる。
 暑さの中では体力をキープする戦い方が有効だが、寒冷地ではプレー強度を上げる必要がある。
 アウェイでは強みを出すことができず、勝負にならなかった。


川崎は、瀬古樹が大きな範囲を自在に動き回った。
 瀬古はマルシーニョを目掛けたスルーパスも出して、ジョホールを混乱させる。
 右サイドからの家長、山根のクロスで、簡単に決定機を作った。

前半は1点だけだったが、後半は4得点を量産。
 ジョホールを大きく突き放す圧勝となった。
 5連勝で、ACLのグループステージ首位突破を決めた。

次は中4日でアウェイ鳥栖戦(J1 #34)。
 J1リーグ最終戦だが、ターンオーバーして、主力の体調を整えたい。 

■goal
8家長昭博(41) 50ダミアン(9) 60マルシーニョ(23) 69小林悠(11) 88山根視来(13)

■judge
ソンリョン(1) 6.5 仕事は少なかった。13分、39分のセーブで失点を許さず、勝利に貢献した。
山根視来(13) 7.0 1アシスト1ゴール。45+2分、48分にもシュート。8分、大南にスルーパス。
大南拓磨(3) 7.0 スピードで守り切る。守備バランスを崩しつつも、攻め上がって先制アシスト。
山村和也(31) 6.5 余裕を持って組み立てる。12分、ベルグソンに背後を狙われたがクリアする。
登里享平(2) 6.0 10分のパスカットなどアリフ・アイマンを抑える。90分、ミスパスでロスト。
橘田健人(8) 6.5 左サイドをケアしながら中盤を制圧した。16分、53分にPA内まで入り込んだ。
脇坂泰斗(14) 6.0 19分、細かいパス交換からPA内中央を突き進む。2分、20分とボールロスト。
瀬古樹(16) 7.5 マルシーニョにパスを出す。23分、25分にシュート。48分、山根へラストパス。
家長昭博(41) 7.0 1ゴール。正確な右クロスを入れ続け、50分、ダミアンのゴールをアシスト。
ダミアン(9) 6.5 1ゴール。プレスもポストも精力的にこなした。44分のヘッドはバーに当たる。
マルシーニョ(23) 6.5 60分、山根の右クロスに飛び込んで1ゴール。18分、44分にもシュート。

■sub
67(9)小林悠(11) 6.5 67分、遠野の右クロスをヘッド。GKが弾くがジャンプボレーで1ゴール。
67(14)遠野大弥(17) 6.5 75分、88分、90分にボールカット。90+1分、山田新へスルーパス。
67(23)宮代大聖(33) 6.0 72分、左からのドリブルでゴールを目指す。89分、山根をアシスト。
73(41)山田新(20) 5.5 83分、右サイドからドリブル。86分、登里のクロスを受ける。
84(16)シミッチ(6) 6.0 89分、PA内の宮代へ鋭い縦パスを入れて、山根のゴールにつなげる。

■bench
上福元直人(99) 早坂勇希(22) 高井幸大(29) 田邉秀斗(15) ジェジエウ(4) 瀬川祐輔(30) ゴミス(18)

■coach
鬼木達 6.5 中3日ながらも完勝に導く。早めの選手交代も適切だった。

■referee
モハンメド・アブドゥラ・ハッサン 5.5 不安定さは垣間見えたが、まずまずだった。

210,400views
AT+2+4

2023/11/26

231124川崎3-0鹿島(J1 #33)

川崎3-0鹿島(等々力, 19:00KO, 20,887人)

京都戦(J1 #32)から代表ウィークを挟んで中11日。
 J1リーグ第33節は、J1リーグホーム最終戦となる鹿島戦。
 翌週にACLを控えているため、金曜日ナイター開催となった。

川崎からフル代表の選出はなかったが、大関がU-18代表に参加。
 大関は11月21日、マラガ(ESP)でのルーマニア代表戦に出場している。


山村和也(31)。
J1リーグ200試合出場。記念パネルは在籍した鹿島、C大阪、川崎での姿が配された。

先発はターンオーバーした京都戦から7人と大きく変わる。
 新たに大南、山村、登里、瀬古樹、家長、ダミアン、マルシーニョが先発する。
 大南は、10月24日のパトゥム戦(ACL GL #3)での左足関節捻挫から復帰。

先発から外れた高井、シミッチ、小林悠、ゴミス、宮代はベンチスタート。
 ジェジエウ(外国人枠のため)、瀬川がベンチ外となった。

ベンチには、出場停止が空けた遠野が入る。


鹿島は、J1リーグで13勝10分9敗の6位。

フル代表には佐野海舟(25)が参加した。
 サウジアラビアから帰国して、ボランチで先発する。
今季川崎から移籍した知念慶(13)、U-22代表に参加した松村優太(27)も先発出場。

2月のアウェイは、川崎が勝っている。
 230225鹿島1-2川崎(J1 #2)

■1st half
鹿島は鋭い動きを見せて、序盤は攻勢に出た。
 6分、知念の突破を許した山村が、PA内で背後から倒すがノーファウル。
 8分、松村優太(27)が右からカットインしてミドル。

プレスも積極的で、鈴木優磨(40)と知念慶が川崎の2CBを追い回す。
 中盤でもスペースを与えず、川崎のミスパスを誘って、ボールを回収した。

20分、鈴木優磨のミドルは、大南がブロックする。
22分、ディエゴ・ピトゥカ(21)の左CKを、佐野がニアでヘッド。

20分を過ぎたあたりで、鹿島の動きは落ち着いた。
 橘田が瀬古樹と脇坂のサポートを受けながら、前に運べるようになる。
 左サイドでマルシーニョを縦に走らせ、右サイドで家長がゆったりとキープ。

34分、登里が斜めのパスをマルシーニョに入れる。
 RSB須貝英大(16)のタックルが空振りして、マルシーニョは左ポケットで完全にフリー。
 中央に駆け込んだダミアンが、ラストパスを豪快に蹴り込んで先制する。

■2nd half
後半、鹿島は55分あたりから良い時間を作る。
 55分、樋口雄太(14)の左PA角近くからのFKは、壁に当たる。
 56分には佐野、58分には鈴木優磨がミドルを狙った。

5分ほどで川崎がペースを握り戻すと、鹿島は走れなくなった。
 63分、山根の右ロングクロスが流れると、マルシーニョが追いかける。
 須貝がPA内で先に確保したが、身体を当てられてあえなくロスト。
 マルシーニョが再びダミアンに優しいラストパスを届けて、2点目が決まった。

81分、家長のクイックFKで、ダミアンがPA右側に走り込む。
 GK早川友基(29)に背後から押し倒されてPKを獲得し、脇坂が決めた。

■summaのry
鹿島は運動量をベースに、悪くない時間もあった。
 川崎にビルドアップを許さず、次々とボールを奪う。
 2CB植田直通(55)と関川郁万(5)は、ダミアンへのロングボールを封じた。
 序盤に先制できていれば、勝ち点を得る可能性はあったかもしれない。

内容的には善戦したともいえるが、守備陣の簡単なミスが相次いで3失点。
 失点するたびに動きが落ち、川崎のボール回しに翻弄される。
 鈴木優磨も疲れて走れなくなったが、それでも交代させなかった。
 終盤は反撃する力は残っておらず、タイムアップの笛を待った。


川崎は京都戦と異なり、フルメンバーで臨んだ。
 休暇明けらしく、立ち上がりは動きが悪かった。
 その中でも鹿島の攻勢を粘り強く耐えて、逆襲に転じて勝利した。
 消化試合ではあるが、良い内容を見せてくれた。

次は中3日でジョホール戦(ACL GL #5)。
 ドロー以上の結果で、グループステージ1位突破が決定する。
 最終節のアウェイ蔚山現代戦(ACL GL #6)は、天皇杯決勝から中2日。
 厳しい日程となるので、ジョホール戦で1位突破を確定させたい。

■goal
34,63ダミアン(9) 84PK脇坂泰斗(14) 

■judge
ソンリョン(1) 5.5 仕事は少なめ。8分に松村のミドル、61分にピトゥカの左クロスをキャッチ。
山根視来(13) 6.5 前半、内側に入り込みビルドアップを助ける。39分、46分、63分に右クロス。
大南拓磨(3) 6.0 復帰戦。4分、持ち上がってロスト。素早い動き出しで危険なシーンを止めた。
山村和也(31) 6.0 6分、PA内で知念を背後から倒す。21分、53分にクロスをゴール前でクリア。
登里享平(2) 6.0 24分、78分に左クロス。34分、マルシーニョへパス。守備でも安定していた。
橘田健人(8) 7.0 正確な読みからインターセプトを繰り返した。56分、佐野のミドルをブロック。
脇坂泰斗(14) 6.5 50分、ミドル。80分、ゴール正面からFK。PKで1ゴール。ドリブルも冴える。
瀬古樹(16) 6.5 31分、自陣ゴール前でのターンで2人を抜く。献身的に動きながら前を狙った。
家長昭博(41) 6.0 下がることなく右ワイドに張った。81分、クイックFKをダミアンに届ける。
ダミアン(9) 7.5 圧巻の2ゴール。PKも獲得。ロングボールの競り合いでは植田と関川に苦しむ。
マルシーニョ(23) 7.0 再三のスプリントからダミアンへの2アシスト。32分、46分にシュート。

■sub
71(23)宮代大聖(33) 5.5 73分、山村のロングボールを受ける。最終ラインの背後を狙い続けた。
87(16)遠野大弥(17) 5.5 90+2分、トラップ大きくロスト。90+5分、プレスを仕掛ける。
87(9)ゴミス(18) 5.5 プレー機会は少なかった。88分、鹿島のCKを大きくクリアした。
87(41)小林悠(11) 5.5 プレー機会は少なかった。90分、背後から倒してイエローを受ける。
87(2)シミッチ(6) 5.5 アンカーに入った。89分、PA内でクリアする。90+3分、ボール奪取。

■bench
上福元直人(99) 高井幸大(29) 

■coach
鬼木達 6.5 すべての時間帯で優位ではなかったが、完勝した。選手交代は遅めだった。

■referee
笠原寛貴 6.0 6分の山村の接触は弱かったがPKでも良かったか。81分のPKは妥当。

210,000views
AT+4+6

2023/11/17

231112川崎3-3京都(J1 #32)

川崎3-3京都(等々力, 14:00KO, 19,084人)

BGパトゥム・ユナイテッド戦(ACL GL #4)に勝利して中4日。
 日曜日14時キックオフ、等々力での京都サンガFC戦。
 今年は11月初旬まで暑さが続いたが、一気に寒くなってきた。


先発は、パトゥム戦から6人が変わる。
 新たに高井、瀬川、シミッチ、小林悠、ゴミス、宮代が先発する。
 外れた山村、登里、瀬古樹、家長、マルシーニョはベンチスタート。
 ダミアンは、外国人枠5人の関係で、ベンチ外となった。

 なお、柏戦(J1 #31)で退場した遠野は出場停止。


京都は、J1リーグで10勝3分18敗で15位。
 残り2試合の18位横浜FCとは、勝ち点4差。
 川崎に勝てば、J1リーグ残留が決まる。

アウェイでは、川崎が勝った。
 230503京都0-1川崎(J1 #11)

■1st half
7分、京都の横パスが主審に当たり、コースが変わる。
 瀬川が逆を突かれたが、主審はプレーを止めなかった。
 縦に駆け出したRSB福田心之助(20)が先制ゴールを決めた。

川崎はビルドアップが上手くいかない。
 京都のプレスが鋭く、シミッチが動きまくってコースを作る。
 それでも高井とジェジエウには余裕がなく、打開できなかった。

同点ゴールは、そんな状況を逆手に取ったGKソンリョンのロングキックから。
 ゴミスが前にそらすと、CBアピアタウィア・久(5)がクリアに失敗。
 宮代が抜け出して、GK太田岳志(26)との1対1からゴールを決めた。

前半の終わり間際に、激しくスコアが動く。
 42分、原大智(24)が左でポイントを作り、ジェジエウを引き出してクロス。
 ジャンプした高井はボールに触れず、豊川雄太(23)がヘッドで決めた。

続いて45+1分。
 福田の右FKを原がヘッドで落として、再び豊川が決めた。

畳み掛けられた川崎は45+5分。
 左CKの流れから、宮代が右サイドで1人抜いてクロス。
 中央で待ち受けた小林悠が完璧なヘッドで叩き込んだ。

■2nd half
ハーフタイムで山村と瀬古樹を投入する。
 京都のプレスが落ちたことと、山村の駆け引きでビルドアップが改善した。

47分、脇坂のスルーパスで小林悠がGK1対1からシュート。
 小林悠は、54分にゴミスの落としから、60分には右から立て続けに2本シュート。
 京都の4バックの背後を狙う動きが効いていた。

63分、京都は井上黎生人(4)を入れて5バックに移行。
 川崎に攻略されていた4バックの背後のスペースを埋める。

川崎の攻勢は落ち着いたが、89分。
 瀬古樹のスルーパスでマルシーニョが鋭く抜け出していく。
 PA内で福田に倒されて、PKを獲得。
 脇坂が真ん中に決めて、同点に追い付いた。

■summary
京都は前半の3得点でリードした。
 強いプレスとシンプルな攻撃から、次々とゴールを決めた。

4バックでリードし、5バッグで逃げ切る理想的な展開となった。
 残念ながら、リードを守れず、最後に追い付かれてしまう。
 鋭いプレスも、終盤までは続けられなかった。
 とはいえ、決定機の数を考えれば、悪くないドローともいえる。


川崎はターンオーバーの結果、勝つことができなかった。
 山村と登里、家長の不在は、大きかったといえる。
 ただ、京都戦は必ずしも重要ではなく、ベテランを休ませた意義は大きい。
 もっといえば、GKソンリョンも休養させてほしかった。

次は代表ウィークを挟み、中11日でホーム鹿島戦(J1 #33)。
 J1リーグは終盤だが、その後に中3日でジョホール戦(ACL GL #5)が控える。
 ジョホール戦に向け、無理せずしっかり調整していきたい。

■goal
19宮代大聖(33) 45+5小林悠(11) 90+1PK脇坂泰斗(14) 
7福田心之助(20) 42,45+1豊川雄太(23)

■judge
ソンリョン(1)  6.0 19分、ゴールにつながるロングキック。適切なパンチやキャッチを続ける。
山根視来(13) 6.0 10分、インターセプトし、小林悠に当てて右クロス。53分、84分に右クロス。
ジェジエウ(4) 4.0 42分、サイドに出て対応したが原を止められず。45+1分、原に競り負けた。
高井幸大(29) 5.0 2失点目はヘッド空振り。ビルドアップは後半、山村のサポートで改善した。
瀬川祐輔(30) 5.5 LSB。攻撃に重心を置き、高めに位置した。ハイボールに競り負けなかった。
シミッチ(6) 5.0 厳しいプレスの中、精力的に顔を出しパスを受ける。32分、自陣PAでロスト。
脇坂泰斗(14) 6.5 1ゴール。36分、38分、47分に小林悠へスルーパス。最後はアンカーに入る。
橘田健人(8) 6.0 59分、インターセプト。79分からLSBへ。84分、山根の右クロスをシュート。
小林悠(11) 7.0 1ゴール。47分、54分、60分に2本、62分にシュート。もう1点決めたかった。
ゴミス(18) 6.5 1アシスト。10分、38分、51分にシュート。前からのプレスも仕掛けていった。
宮代大聖(33) 7.0 19分、豪快なゴール。1アシスト。61分から交代するまで1トップに入った。

■sub
HT(6)瀬古樹(16) 6.0 75分、ロングシュート。89分、1人抜いてマルシーニョへスルーパス。
HT(4)山村和也(31) 6.5 ビルドアップを劇的に改善させる。52分、54分に小林悠へロングパス。
61(18)マルシーニョ(23) 6.5 89分、PKを獲得。90+4分、左からカットインしてシュート。
71(33)山田新(20) 5.5 79分、右サイドで仕掛けるがラインを割った。90+2分、ボールカット。
79(30)家長昭博(41) 5.5 自由なポジショニングで攻撃を仕立てる。90+5分、右足ボレー。

■bench
上福元直人(99) 登里享平(2)

■coach
鬼木達 6.5 ターンオーバーしつつ、選手交代でギアを上げて勝ち点を得た。

■referee
高崎航地 3.0 圧倒的な技量不足。起用したこと自体がミスマッチで、可哀想だった。

208,800views
AT+5+7

2023/11/12

231107川崎4-2パトゥム(ACL GL #4)

川崎4-2パトゥム(等々力, 19:00KO, 9,441人)

柏戦(J1 #31)から中8日で迎えるBGパトゥム・ユナイテッド戦。
 ACLグループステージは、同じ相手と続けて第3節と第4節を戦う。
 そのため、パトゥムとはホームとアウェイを入れ替えて、2週間ぶりの再戦。

ACLグループステージは、ここまで3連勝。
 ただ、2位蔚山現代とは勝ち点3差で、予断は許さない。


先発は、柏戦から1人だけ変更する。
 ダミアンが先発して、ゴミスがベンチに回った。

ベンチ入りは12人。
 田邉、高井、名願が入っている。


BGパトゥム・ユナイテッドは、ACLでは3戦3敗。
 6月に川崎から移籍したチャナティップ・ソングラシン(18)が先発する。
 チャナにとって、6月7日の栃木シティFC戦(天皇杯 R32)以来、等々力は5か月ぶり。

アウェイでは、川崎が勝っている。
 231024パトゥム2-4川崎(ACL GL #3)

■1st half
パトゥムは川崎のビルドアップを封じてくる。
 ジェジエウに対してプレスを仕掛けて、大きく蹴り出させる。
 前進を許すと、低く構えて、ハーフコートに撤退する。
 ただ、ラインは高く保ち、多くのスペースを与えなかった。

GKキッティポン・プータウチュエク(26)からパスをつないでくる。
 中盤で相互に動いて入れ替わりながら、穴を作り出していく。
 チャナ、フレディー・アルバレス(14)、サーラット・ユーイェン(6)がショートパスを繰り返す。
 川崎の守備陣を崩してからの縦のラストパスは、かなりの怖さがあった。

15分、山村のロブボールで抜け出したマルシーニョが、左からカットイン。
 PA角に進入したところでチャナパット・ブアパン(55)に倒されて、PKを獲得した。
 PKキッカーは脇坂で、左上に決めて先制する。

リードした川崎だったが、緊張感を保てない。
19分、GKソンリョンから山村への横パスが奪われる。
 アルバレスが強いミドルを狙ったが、GKソンリョンがセーブした。

33分、ソンリョンがプレスを受けて蹴り出すが、目の前のチャナに渡してしまう。
 急いでCBが戻ったが、同点ゴールを決められてしまう。

38分、マルシーニョがダミアンに縦のラストパス。
 ワッタナコーン・サワトラコーン(33)が背後から倒して2度目のPK獲得。
 今度も脇坂が左に決めたが、1度目よりコースは甘く、GKキッティポンが触った。

再びリードした直後の41分。
 自陣で家長が横パスをロストしてしまう。
 チャナの正面からのシュートは、ジェジエウに当たって決まった。

■2nd half
55分、アルバレスが瀬古樹の右ふくらはぎを踏んでしまう。
 VARの結果、アルバレスはレッドカードで退場となった。

1人減ったパトゥムはプレスに出れなくなる。
 山村がゆっくりとボールを持って、川崎が攻め続ける。
 橘田もフリーになることが増え、左右に散らしていった。

59分、ダミアンがGKキッティポンを外した緩やかなシュート。
 しかし、ゴールライン上でDFチャナパットがクリアした。
60分、家長のクロスをマルシーニョがヘッドで押し込むが、VARでオフサイド判定。

68分、脇坂の左CKを山村が高いヘッドで決めて、ようやくリード。
 GKキッティポンが飛び出したが、その前で山村が叩き込んだ。

パトゥムはカウンターでロングパスを入れてくる。
 81分、イゴール・セルゲエフ(11)が抜け出すが、山根が追い付いてクリアした。

■summary
パトゥムはチャナの2ゴールで川崎に迫った。
 パス交換は美しく、チャナの華麗なタッチが光った。

57分のアルバレスのレッドカードは、大きく響いた。
 10人となってしまっては、挽回できなかった。

2つ与えたPKは、PA内でボールホルダーを倒したもの。
 特にマルシーニョはPA角だったので、無理に止める必要はなかった。
 山村の決勝ゴールも、GKキッティポンが目測を誤ってしまった。
 守備に緩さがあったことも、レッドカードとともに敗因となった。


マルシーニョ(23)と握手するチャナティップ(18)。

レアンドロ・ダミアン(9)とチャナティップ・ソングラシン(18)の抱擁。

GKチャチャイ・ブットプロム(1)から求められ、黄色いGKユニフォームにサインする小林悠(11)。

川崎は4点目を終了直前まで奪えず、ドローの可能性を残した。
 リードを奪っても緊迫した空気がなく、軽いミスが相次いだ。
 GKソンリョンには決定的なパスミスが2つあり、1つは失点につながった。

3点目を奪ってからも、リスクを管理できなかった。
 最終ラインが整っていない状況で、前の選手が仕掛けてしまう。
 例えば88分、宮代がドリブルで持ち込んで自らシュート。
 遅攻も選べる状況だったので、1点差を守る選択肢もあったと思われる。

ACLで4連勝を飾った。
 ジョホールが2位蔚山現代に勝って、それぞれが勝ち点6。
 川崎が残り2試合で勝ち点1を取ることができれば、1位が確定する。

次は中4日で京都戦(J1 #32)。
 稼働率の高いベテランを休ませたい。

■goal
16PK,40PK脇坂泰斗(14) 68山村和也(31) 90+8宮代大聖(33) 
33,41チャナティップ・ソングラシン(18)

■judge
ソンリョン(1) 4.5 19分、山村へのパスが奪われる。33分、チャナへのプレゼントパスで失点。
山根視来(13) 7.0 71分、ミドル。81分、セルゲエフの決定機を止める。90+8分、1アシスト。
ジェジエウ(4) 6.0 プレスを受けると蹴り出した。26分、ヘッド。85分、スルーパスをクリア。
山村和也(31) 7.0 精密なパスを繰り出した。決勝ゴール。65分、決定的シュートをブロック。
登里享平(2) 5.5 パトゥムの左サイドからの攻撃をしっかりと抑える。67分、74分に左クロス。
橘田健人(8) 6.0 プレスを受けつつボールを大きく散らす。81分、カウンターを止めてイエロー。
脇坂泰斗(14) 6.5 1分、1人抜いて左足シュート。2つのPKを続けて決める。CKで決勝アシスト。
瀬古樹(16) 5.5 3分、45+1分にシュート。10分、不用意なロスト。55分、右足を踏まれる。
家長昭博(41) 5.0 41分、横パスのミスから失点。60分に完璧なクロスを入れたが、オフサイド。
ダミアン(9) 6.0 13分、高いヘッド。38分、PK獲得。59分のシュートは惜しくもクリアされる。
マルシーニョ(23) 6.5 15分、PK獲得。38分、ダミアンにラストパス。ボールを失わなかった。

■sub
76(41)宮代大聖(33) 6.0 83分のゴールはその前にオフサイド判定。90+8分、技巧的なゴール。
76(9)ゴミス(18) 5.5 ポストプレーで収めていく。78分、PA内で受けたが、シュートに至らず。
84(23)小林悠(11) 5.5 左FWで出場。87分、宮代の左クロスに飛び込むが、先にクリアされた。
84(16)シミッチ(6) 6.0 橘田と並んで2ボランチを組む。ハイボールを跳ね返し、引き締めた。
90+5(14)瀬川祐輔(30) 5.5 90+5分、投入直後にFKを与える。90+6分、左サイドをドリブル。

■bench
上福元直人(99) 早坂勇希(22) 高井幸大(29) 田邉秀斗(15) 名願斗哉(24) 遠野大弥(17) 山田新(20)  

■coach
鬼木達 6.0 結果は出した。ただ、緩みがあったチームを引き締められなかった。

■referee
アブドゥルラフマン・アルジャシム(QAT) 6.0 終盤にイエローを乱発する癖はいつもと変わらず。2つのPK、レッドカードは妥当。

208,500views
AT+4+9

2023/10/30

231029柏1-1川崎(J1 #31)

柏1-1川崎(三協フロンテア柏スタジアム, 15:00KO, 12,540人)

BGパトゥム・ユナイテッド戦(ACL GL #3)から帰国して中4日。
 J1リーグは残り4試合となり、アウェイでの柏レイソル戦。


先発は、パトゥム戦から2人が変わる。
 新たにジェジエウとゴミスが先発する。
 大南は累積警告で出場停止(パトゥム戦で左足首負傷)。
 外国人枠が5人のため、ダミアンはベンチ外となった。

ベンチには、シミッチが戻っている。


柏レイソルは、J1リーグで6勝11分13敗で16位。
 降格圏18位の横浜FCまで勝ち点3差となっている。
 天皇杯で決勝進出し、12月9日に新国立競技場で川崎と対戦する。

等々力では川崎が勝っている。
 230528川崎2-0柏(J1 #15)

■1st half
柏は細谷真大(19)を狙ってロングボールを入れる。
 体力差を活かしながら、マテウス・サヴィオ(10)が組み立てる。
 30分、PA内での山田康太(11)のパスから、細谷がシュート。

川崎はゴミスのポストを軸として、前進していく。
 33分、マルシーニョが巻くようなミドルを狙った。

川崎が少しずつ巻き返す中、40分。
 瀬古樹がゴミスを狙って縦パスを入れるが、椎橋慧也(6)がカットする。
 サヴィオが左から川崎のDFラインの裏にスルーパスを入れる。
 山田雄士(36)が完全に抜け出して、先制ゴールを決めた。

■2nd half
ハーフタイムから遠野を投入したが、52分。
 遠野が自らのロストを挽回すべく、細谷に無謀なタックルを見舞う。
 主審は最初ノーファウルとしたが、VARによって退場となった。
(231106追記 ファウルと判定し、アドヴァンテージを取って流していました)

1人少なくなった川崎は、まずは橘田と脇坂の2ボランチとする。
 59分、シミッチをアンカーに入れて、ゴミスと家長の2トップとした。

数的不利の中、柏の猛攻を受ける。
 ビルドアップもできなくなるが、70分、脇坂のパスで山根が右サイドを駆け上がる。
 ゴミスがニアにDFを引き付けて、ファーの橘田がクロスに合わせて同点とした。

追い付かれた柏は、決定的なチャンスを量産する。
 73分、高嶺朋樹(5)がミドル。
 76分、85分に細谷がシュート。
 しかし、ゴールは決まらなかった。

■summary
柏は序盤、動きの鈍い川崎との体力差を活かした。
 サヴィオの芸術的なスルーパスで、先制することに成功する。
 後半、数的有利となってからは、数多くのチャンスを作った。

犬飼智也(13)がラインを統率して、多くのオフサイドを取った。
 守備機会は少なかったが、同点ゴールを許してしまう。
 勝っておくべきであり、もったいないドローとなった。


川崎はフレッシュな選手が少なく、柏を崩せなかった。
 GKソンリョン、山村、登里、家長あたりは休ませて良かったと思われる。

遠野の退場で劣勢となる中、ドローに持ち込んだ。
 柏に許した決定機の数を考えれば、十分な結果といえる。
 ただ、献身的に走った脇坂と橘田のコンディションは懸念される。

次は中8日で、BGパトゥム・ユナイテッド戦(ACL GL #4)。
 チャナティップが等々力に戻ってくる。
 勝利して、ACLグループステージ突破を確実にしたい。

■goal
40山田雄士(36)
70橘田健人(8) 

■judge
ソンリョン(1) 6.5 失点は止めてほしかったが、仕方ない。58分、高嶺のミドルをパンチング。
山根視来(13) 6.5 ダイレクトの右クロスで1アシスト。サヴィオの仕掛けにしっかり対応した。
ジェジエウ(4) 5.5 先発復帰。ダイナミックさは変わらない。ビルドアップの感覚はまだまだ。
山村和也(31) 5.5 背後を狙われた。18分、FKをヘッド。無理に味方に繋がず、クリアを優先。
登里享平(2) 5.0 ロングボールを入れられる。パスはカットされがち。62分、横パスをロスト。
橘田健人(8) 6.5 1ゴール。45分、ミドル。ものすごい運動量で10人となったチームを支えた。
脇坂泰斗(14) 6.5 プレースキックからチャンスを作る。90+4分、GKに向かって猛然とプレス。
瀬古樹(16) 5.5 8分、マルシーニョへスルーパス。40分、縦パスをミスして失点につながった。
家長昭博(41) 5.5 左サイドに出張して組み立てに参加。16分、左クロス。体力的に厳しかった。
ゴミス(18) 6.0 11分、左CKをヘッド。50分にシュート。80分のシュートは右ポストを叩いた。
マルシーニョ(23) 5.5 33分、カットインからミドル。8分、48分に左サイドを抜け出していく。

■sub
HT(16)遠野大弥(17) 3.0 48分、マルシーニョへ縦パス。52分、無謀なタックルで一発退場。
59(23)シミッチ(6) 5.5 プレーの判断が遅く、バックパスが目立つ。90+6分、右CKをヘッド。
68(41)宮代大聖(33) 6.0 鋭くボールを追った。84分、小林悠のパスからのシュートは空振り。
68(2)瀬川祐輔(30) 5.5 LSBで上下動を繰り返した。90+6分、左ポケットに走る橘田に渡す。
82(18)小林悠(11) 5.5 84分、カウンターから宮代へラストパス。90+3分、シュートブロック。

■bench
上福元直人(99) 高井幸大(29) 

■coach
鬼木達 6.0 ターンオーバーせず序盤は劣勢となる。遠野の退場に的確に対応した。

■referee
福島孝一郎 6.0 笛を吹くタイミングが遅れがち。遠野の退場は、最初はノーファウルと判定。
(231106追記 ファウルと判定し、アドヴァンテージを取って流していました)

208,200views
AT+2+7

2023/10/28

231024パトゥム2-4川崎(ACL GL #3)

BGパトゥム・ユナイテッドFC2-4川崎(パトゥム・ターニー・スタジアム, 19:00KO(21:00JST), 6,998人)

ここまで2連勝して迎えるACLグループステージ第3戦。
 福岡戦(J1 #30)から中3日、アウェイでのBGパトゥム・ユナイテッドFC戦。


先発は、福岡戦から1人だけ変更する。
 左IHに新たに遠野が入り、瀬古樹がベンチスタートとなる。

ベンチには、ジェジエウが入った。
 3月4日の湘南戦(J1 #3)での左膝外側半月板負傷から復帰する。
 シミッチがベンチ外となり、コンディションが懸念される。
 ACLは外国人枠5+アジア枠1なので、外国人枠のため外れた訳ではない。


BGパトゥム・ユナイテッドFCは、4回目のACL出場。
 2022–23年のタイ・リーグ1で2位となって出場権を得た。
 今年6月に川崎から移籍したチャナティップ・ソングラシン(18)が先発する。

昨年のアジアツアーで同じBGスタジアム(ACLではパトゥム・ターニー・スタジアム)で対戦した。
 221112パトゥム1-3川崎(PSM)

■1st half
暑さもあって、パトゥムのプレスは強くなかった。
 中盤あたりまで川崎が進むと、パトゥムはゴール前に撤退して5バックで固める。

川崎はダミアンがPA内に張ることで、5バックのラインを固定する。
 アンカー1人のパトゥムが空けがちだったバイタルを使っていく。

9分、ドリブルで抜け出した脇坂のパスから、遠野がフリーでミドル。
14分、ダミアンがポストで家長に流し、遠野へラストパス。
 遠野はダイレクトでのハーフボレーを豪快に決めてみせた。

パトゥムは川崎の動きが落ちてくると、速攻から反撃する。
 30分、ダニロ・アウベス(7)がフリーでミドル。
 32分、チャナのフリックから、イゴール・セルゲエフ(11)がシュート。
そして45+1分、チャナパット・ブアパン(55)が右からアーリークロス。
 セルゲエフが大南を外してヘッドで沈め、同点に追い付いた。

■2nd half
後半は、川崎が地力を活かして巻き返した。
52分、登里がマルシーニョへスルーパス。
 マルシーニョの左クロスをダミアンが落とし、脇坂がミドル。
 この跳ね返りを橘田の強烈なミドルで、再びリードした。
 GKチャチャイ・ブットプロム(1)の正面だったが、弾き出せなかった。

68分、パトゥムのCKから、山村が大きくクリアする。
 マルシーニョが駆け寄って拾うと、長距離ドリブルからDF2人を抜いてゴールを決めた。

2点差となったパトゥムは、勢いを失う。
 川崎のパス回しを追うことができなくなった。
77分、脇坂の右CKを大南がヘッドで4点目を決める。
 PKで1点を失い、試合を終えた。

■summary
パトゥムは縦に早く攻撃してきた。
 ポストプレイヤーが縦パスを受けて斜めに落とす三角形のパスを多用する。
 チャナ、ピティワット・スクジッタマクーン(38)、フレディー・アルバレス(14)が細かくパスを繋ぐ。
 ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が好むアタックで、チャナが馴染みやすいと思われる。

5バックの守備は、それほど堅くなかった。
 ダミアンやゴミスのポストプレーを止められず、ラインを上げられない。
 攻撃的な選手を多く揃えたこともあり、川崎の中盤に自由なビルドアップを許した。


川崎は2失点したものの、得点を重ねて快勝した。
 ACLは3連勝となり、グループステージ突破が見えてきた。
 ただ、大南が左足を負傷して、長期離脱も考えられる。
 ジェジエウが復帰したものの、DF陣が揃わない状況が続いている。

タイから帰国して、次は中4日で柏戦(J1 #31)。
 12月9日の天皇杯決勝でも対戦する柏は、J1リーグ残留争い中。
 負傷者を出さないように、無理させず、ターンオーバーしたい。

■goal
45+1イゴール・セルゲエフ(11) 82PKビクトル・カルドソ(5)
14遠野大弥(17) 52橘田健人(8) 68マルシーニョ(23) 77大南拓磨(3) 

■judge
ソンリョン(1) 6.5 79分、謎判定でPKを与える。87分、ビクトルのヘッドを間一髪で掻き出す。
山根視来(13) 6.0 37分、バイタルからミドル。サイドで攻勢に晒されて、負担は大きかった。
大南拓磨(3) 6.5 45+1分、セルゲエフのゴールを許す。1ゴール。87分、左足を負傷して交代。
山村和也(31) 6.5 プレスを外したビルドアップで余裕を生む。2分、44分にシュートブロック。
登里享平(2) 6.0 52分、マルシーニョへスルーパス。ゆったりと保持して、リズムを作り出す。
橘田健人(8) 6.5 冴え渡るミドルで決勝ゴール。9分、中央でのロストでカウンターを許した。
脇坂泰斗(14) 7.0 ドリブルとトラップで中盤を切り裂いた。29分、シュート。CKで1アシスト。
遠野大弥(17) 6.5 14分、先制ゴール。9分にもミドル。縦に動いてスペースでパスを引き出す。
家長昭博(41) 6.5 1アシスト。まったりした試合の流れに乗っていた。50分、66分にシュート。
ダミアン(9) 6.0 安定したポストプレーで周囲を使いこなす。60分、ロングシュートを狙った。
マルシーニョ(23) 6.5 68分、単独の長距離ドリブルからゴール。12分にもドリブル突破を図る。

■sub
HT(17)瀬古樹(16) 6.5 縦に早くパスを入れる。守りでもガツガツと当たり、チームを活性化。
70(23)宮代大聖(33) 5.5 左FW。88分、GKのパントからドリブル。ロスタイムに時間を使う。
70(9)ゴミス(18) 5.5 1トップに入る。少し下がって顔を見せることで、縦パスを受けた。
89(3)ジェジエウ(4) 5.5 ピッチに入る前にイエロー。90分、チャナへのタックルでFKを与える。
90+2(41)高井幸大(29) 5.5 ピッチに入る前にイエロー。3バックの中央で、ヘッドで跳ね返す。

■bench
上福元直人(99) 早坂勇希(22) 田邉秀斗(15) 大関友翔(28) 瀬川祐輔(30) 小林悠(11) 山田新(20) 

■coach
鬼木達 6.5 先発起用した遠野が先制ゴール。ハーフタイムでの瀬古樹への交代も的確だった。

■referee
ムード・ボニーアディファード(IRN) 3.0 正当なジャッジが多かったが、79分のPK判定、交代時のジェジエウ、高井へのイエローと終盤になって謎の判定を連発する。

208,000views
AT+2+6

2023/10/22

231020川崎4-2福岡(J1 #30)

川崎4-2福岡(等々力, 19:00KO, 19,026人)

代表ウィークを挟み、天皇杯福岡戦(天皇杯 SF)から中11日。
 今度はJ1リーグが舞台となり、再び等々力に福岡を迎える。
 翌週火曜日にACLがあるため、金曜日の19時開催となった。


先発は、2週間前の天皇杯福岡戦から1人だけ変更する。
 瀬川がLSBで新たに先発し、登里がベンチ外となる。

ベンチには新たに小林悠と宮代が入り、山田新が外れた。


アビスパ福岡は、J1リーグ13勝6分10敗で8位。
 天皇杯川崎戦のあと、YBCルヴァンカップ準決勝で名古屋と対戦。
 ホーム&アウェイともに1-0で勝利し、決勝に進んだ。
 そのため中4日で、川崎より日程は詰まっている。

今シーズンの対戦は、川崎の2勝。
 230429福岡1-3川崎(J1 #10)
 231008川崎4-2福岡(天皇杯 SF)

■1st half
川崎はロングシュートを積極的に狙う。
 12分、瀬古樹のシュートは、GK村上昌謙(31)がセーブする。
 20分、橘田のシュートもGK村上が弾くが、こぼれ球に詰めた瀬川が先制ゴール。

福岡は、すぐに同点に追い付いた。
 24分、紺野和也(8)がPA右脇からのFKを直接狙う。
 GKソンリョンが止めたが、ドウグラス・グローリ(33)が押し込んだ。

同点とした福岡はパスワークが冴える。
 大きく両サイドを使ってから、中を狙っていく。
 特に右サイドで、紺野のドリブルが効果的だった。

川崎は福岡のプレスに苦しんだ。
 ビルドアップの工夫が足りないと、すぐに寄せられる。
 ただ、ゴール前まで運べることもあって、チャンスはあった。

■2nd half
川崎が少しずつ巻き返していく。
 ボールへの寄せが早くなって、福岡のパスを阻害する。
 逆に福岡のプレスは緩み、2CBはシンプルにアンカー橘田にボールを預けた。

ただ、先にリードを奪ったのは福岡。
 66分、前嶋洋太(29)の右クロスを山岸祐也(11)がヘッド。
 GKソンリョンは片手で至近距離のヘッドを防ぐが、山岸がセカンドボールを押し込んだ。

リードを許した川崎は、選手を入れ替える。
 交代が遅かった福岡に対し、運動量で優位に立った。

84分、山村がボールを持ってルックアップ。
 宮大樹(5)を置き去りにした小林悠へ、ロングパスを届ける。
 きれいにトラップした小林悠は、GK村上の脇を抜く同点ゴールを決めた。

90+2分、右サイドから小林悠がPA内のゴミスに当てる。
 ゴミスが落としたボールを、蹴り上げるキックで遠野が逆転ゴール。

さらに90+6分。
 ゴミスが右サイドをドリブルで抜け出し、ラストパスに宮代が合わせた。

■summary
福岡はサイドで数的有利を作り、優勢な時間が長かった。
 全体で連動するプレスで、川崎からボールを奪っていった。

2ゴールは、ともにGKソンリョンが弾いたボールを押し込んだもの。
 川崎の守備陣は完全に崩されていて、セカンドボールに対応する余裕はなかった。
 先に詰めることができたのは、必然だったといえる。

紺野のドリブルは、瀬川と瀬古樹でも守るのは困難だった。
 ただ、紺野の体力が落ちてくると、攻め手は少なかった。
 2ボランチ前寛之(6)と井手口陽介も、動きは鈍くなっていく。

選手交代が遅く、運動量で差が付いたことが終盤の3失点の要因となった。
 しかし、選手層を考えれば、長谷部茂利監督のベンチワークは妥当なのかもしれない。


川崎のビルドアップは、詰まりがちだった。
 その中でも、囲まれた状況から橘田や脇坂が運び出していく。
 ゴール近くまで前進していって、チャンスを作った。
 プレスが緩んできた後半には、無理せず余裕を持って組み立てることができた。

小林悠は、山村からのロングパスを引き出して同点ゴール。
 36才となり、ときにベンチ外となることがあっても、エースの存在感を示した。

次は中3日で、BGパトゥム・ユナイテッド戦(ACL GL #3)。
 タイへの長距離移動があるが、ACLで2連勝している流れを続けたい。

■goal
20瀬川祐輔(30) 84小林悠(11) 90+2遠野大弥(17) 90+6宮代大聖(33) 
24ドウグラス・グローリ(33) 66山岸祐也(11)

■judge
ソンリョン(1) 6.5 2失点ともスーパーセーブのこぼれ球を福岡に詰められたもの。責任はない。
山根視来(13) 6.0 9分、橘田への横パスをロスト。前半は少なかったが、後半はクロスを入れた。
大南拓磨(3) 6.0 11分、抜け出された山岸を倒しイエロー。69分、紺野のカウンターを止める。
山村和也(31) 7.0 高さで跳ね戻す。45+3分、ミドル。ロングパスを続けて、84分にアシスト。
瀬川祐輔(30) 6.5 先制ゴール。慣れないLSBで、紺野と前嶋のアタックに苦しみつつ対処した。
橘田健人(8) 6.5 前を向き配球する。20分、ゴールを生むミドル。63分、ボレー。守りも鉄壁。
脇坂泰斗(14) 6.5  包囲されても華麗なターンで前進した。10分、82分にPA内で仕掛けていく。
瀬古樹(16) 6.0 瀬川の上下動に応じてバランスを取っていた。12分、63分にロングシュート。
家長昭博(41) 5.5 右サイドでボールを持てば盤石だった。ビハインドの交代時、急がなかった。
ダミアン(9) 6.0 43分、瀬川のパスからCBを背負いシュート。47分、家長の左クロスをヘッド。
マルシーニョ(23) 5.5 ドリブルで仕掛けたものの、グローリに止められる。48分、シュート。

■sub
67(9)ゴミス(18) 6.5 75分、リフトしてバイシクル。81分、ボレー。ロスタイムに2アシスト。
67(16)遠野大弥(17) 7.0 ゴミスの落としを豪快に決勝ゴール。上下に動き回りボールを受けた。
67(23)宮代大聖(33) 5.5 ビハインドで投入されたが、ボールを奪いにいかなかった。1ゴール。
78(30)シミッチ(6) 6.5 ウェリントン(18)に高さで競り負けなかった。82分、ミドルシュート。
78(41)小林悠(11) 7.5 山村のロングパスを呼び込んで同点ゴール。遠野のゴールの起点となる。

■bench
上福元直人(99) 高井幸大(29) 

■coach
鬼木達 7.5 途中出場した3選手の3ゴールで逆転勝ち。完璧な采配だった。

■referee
御厨貴文 6.0 序盤は基準が分かりにくかったが、徐々に安定した。

207,500views
AT+3+8

2023/10/09

231008川崎4-2福岡(天皇杯 SF)

川崎4-2福岡(等々力, 15:30KO, 18,547人)

蔚山現代戦(ACL GL #2)に勝利して中4日。
 天皇杯準決勝は、トーナメント表で上に入った川崎のホーム等々力で、15時30分キックオフ。
 ここまでミッドウィーク開催だった天皇杯も、この準決勝から週末に開催される。

今年の天皇杯は、5試合目となる。
 230607川崎3-1栃木C(天皇杯 R64)
 230712川崎2-1水戸(天皇杯 R32)
 230802川崎1-0高知(天皇杯 R16)
 230830新潟2(3PK4)2川崎(天皇杯 QF)


先発は、蔚山現代戦から1人だけ変わる。
 足の痛みで2試合欠場していた家長が先発し、瀬川がベンチに回る。


アビスパ福岡は、J1リーグ13勝6分10敗で8位。
 9位の川崎を、勝ち点で6上回る。
 天皇杯とYBCルヴァンカップでは、ベスト4に勝ち上がっている。
 ミッドウィークに試合がなく、日程は中7日。

J1リーグでの対戦は、川崎が勝っている。
 230429福岡1-3川崎(J1 #10)

■1st half
5分、川崎がいきなり先制する。
 脇坂の右CKを、ニアに走った山村がきれいなヘッドで押し込んだ。

福岡は、中央の奈良竜樹(3)が下がる逆三角形の3バック。
 ミドルプレスで、コースを消して川崎のミスを誘った。

川崎は脇坂、瀬古樹、橘田が組み立てる。
 ボールを少し動かして守備を剥がしながら、前を狙っていく。

38分、脇坂がハーフライン付近からマルシーニョへスルーパス。
 完全に抜け出したマルシーニョを、GK村上昌謙(31)が倒してPKを獲得。
 ただ、ダミアンのPKをGK村上が止め、リードは広がらない。

嫌な雰囲気となった42分。
 自陣深くでの登里のスローインが奪われる。
 山岸祐也(11)のマイナスのクロスを、金森健志(7)が合わせてゴール。
 ロストしたあと守備陣形を整える前に、同点とされた。

ここから福岡は攻勢に出る。
 45+1分、紺野和也(8)がドリブルして正面からシュート。
 45+2分、紺野の左CKを宮大樹(5)がヘッドするなど、畳み掛けた。

■2nd half
後半も引き続き、福岡が5分ほどペースを握った。
 46分、前嶋洋太(29)の右クロスを山岸がヘッド。
 50分、紺野の右クロスから山岸がシュート。

51分、瀬古樹の左クロスからマルシーニョがシュート。
53分、登里が左クロスを入れて、GK村上がパンチング。
 戻ったボールを、橘田がロングシュート。
 鋭い反応で奈良が触ったが、そのままゴールに入った。

再びリードした川崎が次々にゴールを奪う。
 70分、GKソンリョンのパントキックで、マルシーニョが抜け出す。
  GK村上の頭上を抜くループシュートで、3点目を決めた。
 81分、脇坂の左CKを、ファーのダミアンがヘッドで叩き込んだ。

ロスタイム、鶴野怜樹(28)に1点を返されて、試合は終わった。

■summary
福岡は、38分のGK村上のPKストップをきっかけに攻勢に転じる。
 金森が同点ゴールを決めて、その後も多くのチャンスを作った。
 この時間帯で逆転することができれば、勝機があったと思われる。

53分にリードを許すと、そのあとは粘れなかった。
 長谷部茂利監督が選手を入れ替えても、改善しなかった。

川崎の圧力に屈する結果となったが、悲観すべきことはない。
 次週のYBCルヴァンカップ準決勝での健闘を期待したい。


川崎は重要な一戦に勝利した。
 蔚山現代戦に続いて、橘田が決勝ゴールを決めた。
 2失点したものの、悪い時間帯は短く、守備には余裕があった。

天皇杯では、2016、20年に続いて3度目の決勝進出。
 12月9日、国立競技場で柏レイソルと対戦する。
 2か月後の決勝戦に照準を合わせ、調整しなければならない。

次は、代表ウィークを挟み中11日で、再び等々力での福岡戦(J1 #30)。
 福岡戦のあと、BGパトゥム・ユナイテッド戦(ACL GL #3)が控えている。
 しっかりターンオーバーして戦いたい。

■goal
5山村和也(31) 53橘田健人(8) 70マルシーニョ(23) 81ダミアン(9) 
42金森健志(7) 90+6鶴野怜樹(28) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 47分、飛び出してパンチング。70分、アシスト。プレー機会は少なかった。
山根視来(13) 6.5 55分、金森にアフターで蹴られて激昂する。76分、90+4分にボール奪取。
大南拓磨(3) 6.0 11分、家長へ縦パス。65分、インターセプト。90+6分、鶴野にゴールを許す。
山村和也(31) 7.5 1ゴール。ハイラインを保ちつつビルドアップ。 7分、62分にもCKをヘッド。
登里享平(2) 6.0 縦パスを効果的に刺す。42分、スローインを奪われて失点。53分、左クロス。
橘田健人(8) 7.5 2試合連続のゴールで決勝に導いた。中盤でボールを受けて動かして前進する。
脇坂泰斗(14) 7.0 プレースキックが冴えて2アシスト。トラップからのドリブルも美しかった。
瀬古樹(16) 6.0 56分、決定機なシュート。守備を引き連れる動きで周囲にスペースを与えた。
家長昭博(41) 6.0 復帰戦。涼しくなったためか、かなり動けていた。85分、ループシュート。
ダミアン(9) 6.5 40分、大事なPKを外す。ハイボールに競り勝つ。59分、シュート。1ゴール。
マルシーニョ(23) 7.0 38分、PK獲得。70分、貴重な追加点。21分にヘッド、51分にシュート。

■sub
74(16)シミッチ(6) 6.0 アンカーに入り、ハイボールを跳ね返す。85分、家長へラストパス。
74(23)瀬川祐輔(30) 6.0 左FW。81分、左クロスでCKを獲得。89分、ドリブルで持ち上がる。
90+2(41)高井幸大(29) 5.5 3バックの左CBとして出場。プレー機会は少なかった。
90+5(9)山田新(20) 5.5 1トップに入る。プレー機会はほとんどなかった。

■bench
上福元直人(99) 遠野大弥(17) ゴミス(18) 

■coach
鬼木達 7.0 完璧な結果を出した。PKは家長が蹴るように指示すべきだったか。

■referee
中村太 5.5 副審との齟齬が目立つ。イエロー7枚と出しまくった。

207,000views
AT+4+7

2023/10/04

231003川崎1-0蔚山現代(ACL GL #2)

川崎1-0蔚山現代(等々力, 19:00KO, 9,382人)

力負けした新潟戦(J1 #29)から中3日。
 蔚山現代を等々力に迎えるACLグループステージ第2戦。

ACLグループステージは、2021、22年と集中開催だった。
 そのため等々力開催は、2019年5月7日の上海上港戦(2019 ACL GL #5)以来4年ぶり。


先発は、新潟戦から5人を変える。
 新たに大南、橘田、瀬古樹、瀬川、ダミアンが先発する。
 先発を外れた田邉、シミッチ、遠野、ゴミス、小林悠はベンチに回る。

ACLのため、ベンチ入りは12人。
 新たにGK早坂、名願、大関が入っている。


蔚山現代は、2022年のK1リーグ優勝チーム。
 浦和から今年、加入した江坂任(31)が先発する。
 ACL GL第1節は、BGパトゥム・ユナイテッドに勝っている。

同じGLとなるのは、2014、18、19、22年に続き、5度目。
 川崎は10回目、蔚山は11回目のACL出場で、高い確率で同居している。

通算成績は、川崎の1勝4分(うちPK戦1敗)4敗。
2022年のGLでは、蔚山の1勝1分だった。
 220415川崎1-1蔚山現代(ACL GL #1)
 220427蔚山現代3-2川崎(ACL GL #5)

■1st half
蔚山現代はプレスに出ることなく、セットして守る。
 山村がフリーで持って、色々なパスを織り交ぜてビルドアップする。
 右サイドの山根と瀬川が、縦に突破を図っていく。
 中盤の3人も交互に動き合いながら、密集地帯を抜け出していった。

10分、脇坂がPA内でDFを剥がしてシュート。
13分と36分、山根の右クロスをマルシーニョがシュート。

蔚山は攻撃でも消極的だった。
 前に出れるタイミングでも冒険することなく、バックパスを選ぶ。
 25分あたりから押し込む時間もあったが、川崎を崩せなかった。

■2nd half
後半も川崎が優勢を保った。
 48分、山根のパスから脇坂がターンしてシュート。
 67分、大南のラストパスで、ダミアンがGK1対1からシュート。
 75分、脇坂が素晴らしいトラップからシュート。

蔚山は、ヴァレリ・カザイシュヴィリ(10)が下がって組み立てる。
 54分に投入されたマルティン・アーダーム(9)はボールに寄せていく。
 それほど厳しくはなかったが、前半ほど山村に自由を与えなかった。

スコアレスのまま刻々と過ぎてゆく。
 川崎は宮代、山田新、遠野、ゴミスと攻撃陣を入れ替える。
89分、PA内で競り合って、遠野がバイタルへ落とす。
 走り込んだ橘田がロングシュートを決めた。

■summary
蔚山現代は、受け身の守備に終始した。
 対川崎の基本的な戦術であるプレスを仕掛けない。
 中盤のスペースは消していたが、脇坂や瀬古樹は止められなかった。

攻撃では、PA内を目指すプレーが少なかった。
 右サイドから江坂任が崩そうとしていたが、バックパスも目立った。
 守備ブロックの内側まで入り込めず、得点の可能性は薄かった。

ただ、89分に失点するまでは、プラン通りの展開だったと思われる。
 ドローで終えていれば十分な結果となったが、誤算が生じた。


川崎は最上の結果となった。
 蔚山現代に勝つのは、10年ぶり2度目。
 140422川崎3-1蔚山現代(ACL GL #6)

コンディションが上がってきたダミアンが、蔚山CBを上回る。
 脇坂、瀬古樹、橘田は、ターンやドリブルを交えて前進する。
 守りはほとんど崩されることがなく、無失点で終えた。

新潟戦でターンオーバーを行った成果ともいえる。
 J1リーグも大切だが、今の状況ではACLが大事なことは当然といえる。

次は中4日、天皇杯福岡戦(天皇杯 SF)。
 勝たなくてはならない重要な試合が続く。
 すべてを賭して、決勝に進まなければならない。

■goal
89橘田健人(8) 

■judge
ソンリョン(1) 5.5 出番は少なかった。19分、右からのシュートを落球するが、すぐに抑えた。
山根視来(13) 6.5 17分にシュート。ドリブルとクロスで攻め続ける。ボランチ移動も効果的。
大南拓磨(3) 6.5 縦パスを狙った。31分、カウンターを止める。67分、ダミアンへラストパス。
山村和也(31) 6.5 余裕あるビルドアップ。ロングボールも入れる。12分、左サイドをカバー。
登里享平(2) 6.0 マッチアップした江坂任の対応は難しかったが、守り切る。82分、シュート。
橘田健人(8) 7.0 感動的な決勝ゴール。11分にもボレー。前へのパスコースを慌てずに探した。
脇坂泰斗(14) 6.5 美しいトラップで中盤を切り裂いていった。10分、48分、75分にシュート。
瀬古樹(16) 6.5 気迫溢れるプレー。47分、インターセプトして前へ。57分、シュートブロック。
瀬川祐輔(30) 6.5 激しい上下動で攻守に大きく貢献した。6分、51分、66分にボレーシュート。
ダミアン(9) 6.0 ハイボールを受け止める。10分、強烈シュート。67分、GK1対1は止められた。
マルシーニョ(23) 5.5 開始直後からキム・テファン(23)と揉め続ける。13分、36分にシュート。

■sub
69(23)宮代大聖(33) 5.5 左FW。ボールにあまり触れなかったが、リード後に時間を使った。
77(16)遠野大弥(17) 6.5 1アシスト。機動的に顔を出し流動性を保つ。79分、サイドチェンジ。
77(9)山田新(20) 5.5 82分、山根の右クロスをPA内で登里に落とす。86分、右クロスを入れた。
83(30)ゴミス(18) 5.5 85分、脇坂のループパスをPA内で受けたが、DF2人に潰された。

■bench
上福元直人(99) 早坂勇希(22) 高井幸大(29) 田邉秀斗(15) シミッチ(6) 名願斗哉(24) 大関友翔(28) 小林悠(11)

■coach
鬼木達 7.0 ターンオーバーの成果を重要な試合で見事に発揮した。交代も適切だった。

■referee
モハンメド・アルホイシ(KSA) 6.5 イエローを簡単には出さず、コントロールした。

206,600views
AT+2+3