3連敗を辛くもドローで止めた札幌戦(J1 #25)から中3日。
天皇杯準々決勝は、ミッドウィークのアウェイ新潟戦。
今年の天皇杯では、J1チームとの初対戦となる。
230607川崎3-1栃木C(天皇杯 R64)
230712川崎2-1水戸(天皇杯 R32)
230802川崎1-0高知(天皇杯 R16)
先発は、札幌戦から4人を変更する。
新たに登里、瀬古樹、宮代、マルシーニョが先発する。
シミッチ、小林悠、瀬川はベンチへ、佐々木旭はベンチ外となる。
ベンチには山田新が入って、ダミアンが外れた。
新潟は、J1リーグで7勝7分11敗の15位。
鹿島戦(J1 #25)から中3日で、川崎と同じ日程。
先発11人全員を入れ替える大きなターンオーバーを行ってきた。
3月の対戦は、新潟が勝っている。
230311新潟1-0川崎(J1 #4)
8月11日、森璃太(44)の来季加入と特別指定が発表された。
早稲田大学4年生で、川崎U-18出身。
今日はメンバーに入っていない。
■1st half
川崎が圧倒的にボールを保持していく。
半分どころか、コートの2/3あたりまで新潟を押し込んだ。
家長がボールを持てる展開だが、ブロックを組む新潟を崩しきれない。
8分、宮代の落としから脇坂がドリブルで運んでシュート。
新潟はバックパスを繰り返していたが、川崎のミスからカウンターを仕掛ける。
29分、大南のロストから、松田詠太郎(22)がシュート。
続く30分、家長のパスミスから、谷口海斗(7)が見事にゴールを決めた。
先制した新潟は、ロングボールを入れていく。
37分、グスタボ・ネスカウ(23)をスペースに走らせる。
45+6分、三戸舜介(14)の右クロスをグスタボがヘッド。
川崎は失点後、パス回しに焦りが見られた。
41分、GK阿部航斗(21)のパスミスを拾った宮代がロングシュート。
■2nd half
家長が右サイドからクロスを何度も入れていく。
右足は上手く飛ばなかったが、左足のクロスが素晴らしかった。
49分、51分と小林悠の頭に合わせる。
そして67分、ファーサイドの落下点で瀬古樹が押し込んで同点とした。
新潟は、前半よりチャンスを作れるようになる。
47分、ショートカウンターから三戸がシュート。
62分、星雄次(19)の右CKを、秋山裕紀(6)がヘッド。
同点とされたあと、新潟が長くボールを持ち続ける。
72分、ダニーロ・ゴメス(17)のミドルは、GKソンリョンが弾く。
90+1分にもダニーロ・ゴメスがシュートしたが、GKソンリョンが防いだ。
川崎はゴール前での対応が多くなったが、持ちこたえた。
■extra time
延長前半になっても、新潟がミスなくボールを持った。
川崎は味方にパスを渡せず、遠くに蹴っていくだけとなった。
103分、ダニーロ・ゴメスと秋山が連続してシュート。
延長後半、山村を入れて3バックとする。
106分、ロングボールに競り勝った山田新がシュート。
108分、山村がボールを持ち上がって、右サイドの小林悠に展開する。
小林悠がクロスを入れると、山田新がトラップからシュートを決めた。
リードされた新潟は、ロングボールをゴール前に放り込む。
川崎は山村を中心に凌いでいたが、120+1分、三戸の右クロス。
GKソンリョンが触れず、早川史哉(18)がヘッドで同点ゴール。
■penalty shootout
2021年の天皇杯準決勝大分戦以来のPK戦となった。
211212川崎1(4PK5)1大分(天皇杯 SF)
新潟の3人目、ダニーロ・ゴメスをGKソンリョンがセーブ。
川崎の5人目、山田新は決めれば勝てていたが、GK阿部航斗が止める。
しかし、新潟の5人目の高宇洋(8)をGKソンリョンが再び止めた。
川崎 ○小林悠(11) ○瀬川祐輔(30) ○山村和也(28) ○遠野大弥(17) ×山田新(20)
新潟 ○鈴木孝司(9) ○三戸舜介(14) ×ダニーロ・ゴメス(17) ○堀米悠斗(31) ×高宇洋(8)
■summary
新潟は大きくターンオーバーして、前半は押された。
GK阿部から細かくビルドアップしたが、チャンスは速攻から。
川崎のCBを背走させることで、谷口の先制ゴールが生まれた。
後半に追い付かれ、延長でリードされたが、最後に同点ゴール。
劇的な展開が繰り広げられ、観客を大きく沸かせた。
PK戦で敗退することとなったが、素晴らしい内容だった。
今年のJ1リーグは、降格枠は1つだけ。
新潟は現在15位で、最下位湘南と勝ち点11差。
それでもターンオーバーを実施して、J1リーグ残留に重きを置いた。
必ずしも選手層が厚くない中でも善戦したのは、松橋力蔵監督の力量といえる。
PK2本を止めたGKチョン・ソンリョン(1)を囲む川崎フロンターレの選手たち。 |
川崎は、良い時間と悪い時間がくっきり分かれた。
プレスで余裕がなくなると、弱気なプレーが多くなる。
ミスが出てしまうと、新潟のカウンターを浴びた。
120+1分、GKソンリョンが三戸のクロスを処理していれば、勝てたはず。
大きなミスとなったが、PK戦で2本止めて勝利を呼び戻した。
次は中2日で、C大阪戦(J1 #26)。
アウェイが続き、厳しい日程だが、良い結果を得たい。
■goal
30谷口海斗(7) 120+1早川史哉(18)
67瀬古樹(16) 108山田新(20)
■judge
ソンリョン(1) 6.5 良いプレーを続けていたが、120+1分のミスで失点。PK戦では鬼神の働き。
山根視来(13) 6.0 28分、45分にシュート。クロスや縦パスを入れていく。守備でも破綻なし。
大南拓磨(3) 6.0 29分にロスト。30分、谷口に吹き飛ばされて失点。シュートブロックで貢献。
車屋紳太郎(7) 6.0 劣勢の時間帯も粘り強く耐える。87分、遠野のロストをカバーしてイエロー。
登里享平(2) 6.5 5分、17分、61分に左クロス。32分、松田のカウンターをタックルで止める。
橘田健人(8) 6.0 2分、瀬古樹に縦パスを入れる。22分、鋭いダッシュを仕掛けボールを奪った。
脇坂泰斗(14) 6.0 8分、ドリブルシュート。48分、右サイドからPAに入る。CKやFKもまずまず。
瀬古樹(16) 6.5 1ゴール。予測良くボールをカット。早いタイミングで前にパスを入れていく。
家長昭博(41) 6.0 30分、横パスをミスして失点。49分、51分と小林悠に右クロス。1アシスト。
宮代大聖(33) 5.5 2分、22分とPA内で受ける。41分、GKのパスミスを拾ってロングシュート。
マルシーニョ(23) 5.5 10分、左クロス。35分、ドリブルで突破を狙う。38分に負傷して交代。
■sub
39(23)瀬川祐輔(30) 6.0 56分、106分にシュート。75分、ボール奪取して小林へラストパス。
HT(33)小林悠(11) 6.5 49分、51分にヘッド。75分、倒れ込みながらシュート。1アシスト。
81(8)遠野大弥(17) 5.0 87分、ポスト失敗。98分、PA内へのドリブル。113分、FKを獲得する。
87(41)山田新(20) 6.5 106分、パントに競り勝ってシュート。1ゴール。PK戦では止められる。
87(14)シミッチ(6) 5.5 95分、ボールを奪って小林悠へ入れる。走り回って広い範囲を守った。
exHT(16)山村和也(31) 6.0 3バックの中央に入る。110分、アーリークロスをクリア。
■bench
上福元直人(99)
■coach
鬼木達 6.0 押される時間帯も長かったが、適切な選手交代で勝ち上がった。
■referee
荒木友輔 6.5 ストレスの少ないジャッジ。とても良かった。
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AT+6+7+1+3