天皇杯4回戦は、JFLの高知ユナイテッドSC戦。
高知市の春野総合運動公園陸上競技場で開催される。
天皇杯4回戦は、下位カテゴリの会場優先となっている。
バイエルン・ミュンヘン戦(PSM)から中3日。
ただ、バイエルン戦は親善試合で、多くの選手は45分程度の出場だった。
今年の天皇杯では、2つ勝ち上がっている。
230607川崎3-1栃木C(天皇杯 R64)
230712川崎2-1水戸(天皇杯 R32)
先発は、ベストメンバーを揃えてきた。
直前の公式戦の神戸戦(J1 #16)と比べると、3人が変わっている。
新たに先発するのは、大南、橘田、負傷明けの小林悠。
山田新はベンチへ、それぞれ負傷交代した脇坂(バイエルン戦)と車屋(神戸戦)はベンチ外。
ベンチも実績あるメンバーが選ばれた。
名願、大関、松長根といった若手は入らなかった。
高知ユナイテッドSCは、JFLで6勝3分7敗の11位。
FCマルヤス岡崎戦(JFL #18)から中2日。
炎天下の15時キックオフだったため、体力的に厳しい日程。
天皇杯では、ベルガロッソいわみ(中国リーグ)、G大阪(J1)、横浜FC(J1)に勝った。
4回戦に進出した16チームのうち、唯一のJFLチーム。
■1st half
川崎が圧倒的にボールを支配する。
高知は5バックで深く構えて、ファウルしないで耐えていく。
中央からPA内までは進んだが、良い形でシュートができない。
8分、瀬古がぐっと曲がるミドル、16分、シミッチの縦パスから橘田がミドル。
サイドからのクロスには5バックが付ききれず、川崎のFWがフリーとなる。
35分、左に流れた山根のクロスを、小林悠がヘッド。
42分、山根の右クロスを、宮代がゴール前で完全フリーでヘッド。
高知はカウンターを狙っていく。
ボールを持つたびに、スタンドが沸き立ち、チームを後押しした。
18分、樋口叶(7)の左クロスに小林心(26)が飛び込むが、届かなかった。
■2nd half
川崎は前半と同じようにじっくり攻めていく。
52分に瀬古、56分と70分に宮代がシュートする。
スコアレスのまま時間が進み、川崎が高く押し上げていく。
その分、背後のスペースが広くなり、高知のカウンターが効いてくる。
48分、東家聡樹(28)が右から、橋本峻輝(17)が左からクロス。
59分、大南の背後を取られ、中央突破から東家がシュート。
GKソンリョンが弾いたボールを小林心が詰めるが、高井がブロック。
67分、橋本がミドルシュート。
76分、東家が左からシュートしたが、高井が止める。
そして80分。
瀬古の右CKを瀬川が動かして、山田新がジャンピングボレー。
GK上田樹(31)が弾いたが、佐々木旭がヘッドで押し込んだ。
1点をリードしてからは、川崎はリスクを抑える。
2CBが持ち上がることなく、山根も低い位置を保つ。
高知はカウンターを封じられると、攻める手段がなかった。
■summary
高知は5バックでしっかり守った。
サイドのスペースは締めず、川崎にボールを持たせる。
中央から崩されかけても、シュートに至る前に止めた。
不利な日程もあって、ほとんどが川崎の攻撃の時間だった。
それでも、最後までスペースを空けなかったのは素晴らしかった。
カウンター攻撃も機能していて、ゴールに迫ることができた。
先制することができれば、異なる結果になったかもしれない。
G大阪、横浜FCを連破したことも、理解できる内容だった。
高知ユナイテッドSCの試合後の円陣。 中央右の白いシャツが吉本岳史監督。 |
川崎はベストメンバーを揃えたが、苦しんだ。
得点できないまま時間が経っていき、難しくなっていく。
CB大南と高井がカウンターに対応するが、いくつかゴール前まで運ばれた。
なんとか、佐々木旭のゴールで勝つことができた。
次は中3日でG大阪戦(J1 #22)。
良い内容で、しっかりと勝ちたい。
■goal
80佐々木旭(5)
■judge
ソンリョン(1) 6.0 27分、スルーパスをキャッチ。52分、高井と意思疎通できずお見合いする。
山根視来(13) 6.5 35分、42分、68分と鋭いクロスから決定機を作る。カウンターにも気を配る。
大南拓磨(3) 6.5 25分、瀬古のFKをヘッド。59分、東家の独走を許す。ビルドアップを担った。
高井幸大(29) 7.0 59分、小林心のシュートをブロックする。76分にも東家のシュートを止めた。
登里享平(2) 6.5 左サイドでフリーに。38分、肩で小林心を止める。55分、74分に左クロス。
シミッチ(6) 6.5 動き回ってパスを呼び、ロングパスや縦パスでリズムを作る。早めに交代した。
瀬古樹(16) 6.0 8分、曲がるミドル。52分、宮代の落としをシュート。攻めるパスを多く出す。
橘田健人(8) 6.0 16分、正面から鋭いミドル。56分、宮代にパスを入れる。62分からアンカー。
家長昭博(41) 6.0 クロスを多く入れていく。56分、オーバーヘッド。71分、ボレー。フル出場。
小林悠(11) 6.0 35分、山根の左クロスをファーを狙うヘッド。43分、家長の右クロスをヘッド。
宮代大聖(33) 6.0 18分、自陣タックルで回収。42分、決定的ヘッド。56分、70分にシュート。
■sub
62(6)遠野大弥(17) 6.0 79分、家長の左クロスをヘッド。87分、右クロス。90+2分、ミドル。
62(11)瀬川祐輔(30) 6.0 68分にヘッド。71分、家長へ左クロス。80分、山田新に落とした。
77(2)佐々木旭(5) 6.5 浮き上がったボールを頭で押し込む決勝ゴール。78分に2本の左クロス。
77(33)山田新(20) 6.5 80分、佐々木のゴールを生む強烈なボレー。87分、PA内でシュート。
■bench
上福元直人(99) 山村和也(31) ダミアン(9)
■coach
鬼木達 6.0 難しい展開とはなったが、ウノゼロで勝利。若手にもチャンスを与えたかった。
■referee
小屋幸栄 6.5 バランス良いジャッジ。流しすぎにも思えたが、素晴らしかった。
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AT+2+3