2022/11/29

221120川崎U-18_1-0FC東京U-18(U-18PLE #20)

川崎U-18_1-0FC東京U-18(保土ヶ谷公園サッカー場, 13:00KO, 847人)

U-18プレミアリーグイースト(U-18PLE)の第20節。
 川崎U-18は、13勝4分2敗の勝ち点43で首位に立つ。
 残り3試合で、2位横浜Fマリノスユースと勝ち点7差。
 このFC東京U-18戦に勝つことで、U-18PLE優勝が決まる。

川崎U-18は、2021年の関東プリンスリーグ1部で優勝。
 プレーオフで阪南大高に勝ち、初めてプレミアリーグに昇格した。


U19代表に高井幸大(4)、U17代表にGK濱﨑知康(21)、由井航太(18)が招集されて不在。
トップチームのアジアツアーに、高橋悠斗(27)、田所莉旺(31)、加治佐海(36)、八田秀斗(40)が参加中。
 4選手ともに同日開催のビンズン戦(PSM)に出場した。
逆に松長根悠仁(3)は、アジアツアーから帰国した。
 札幌戦(PSM)から中4日で、LCBで先発する。


FC東京U-18は、ここまで10勝2分7敗で4位。
 FW熊田直紀がU19代表、GK小林将天がU17代表に招集されて不在。
 来季トップに昇格するDF東廉太(13)が先発し、MF俵積田晃太(11)はベンチスタート。

■キックオフ前

アップ前、ゴール裏に挨拶。

ゴール裏の横断幕。
「ヤンフロを国立へ」

12月11日、国立競技場でプレミアリーグ・ファイナル開催。

松長根悠仁(3)と大瀧螢(14)

トップチームのアジアツアーに参加した松長根は、タイから帰国して先発出場。

大関友翔(10)。キャプテン。
 岡野一恭平(11)のユニフォームを掲げる。

長田望主審のコイントス。
 大関友翔(10)と東廉太(13)。

キックオフ前の円陣。

FC東京U-18の円陣。

■キックオフ後

アンカーでプレーした生地慶多(10)。
 大きく展開するパスを出していました。

大瀧螢(14)。
 ボランチの一角でプレー。

ハーフタイムに引き上げる土屋櫂大(35)。
浅岡飛夢(5)が勢い良くベンチから飛び出して、味方を出迎えました。

五木田季晋(9)。
 FC東京に押される展開の中、84分、決勝ゴールを決めました。

■優勝決定後

タイムアップ直後。
 浅岡飛夢(5)と川口達也(8)。

香取武(41)、江原叡志(22)、土屋櫂大(35)。
大瀧螢(14)に抱き着く川口達也(8)。
名賀海月(23)、尾川丈(17)。

抱き合う大関友翔(10)とGK菊池悠斗(19)。
松長根悠仁(3)、柴田翔太郎(32)。
五木田季晋(9)、尾川丈(17)、江原叡志(22)。

整列するFC東京U-18の選手たち。
 鶴巻俊輔(4)、生地慶多(10)。
 宮﨑奏琉(2)、東廉太(13)。

ユニフォームに顔を埋める大関友翔(10)。
 前にパスを狙う姿勢が目立ちました。

メインスタンドに向かって挨拶。

ゴール裏に挨拶。

優勝記念Tシャツを着用。

チャンピオンパネルを前に優勝セレモニー。

全員で万歳。
 優勝桶を大関友翔(10)が、プレミアリーグ・ファイナル出場権獲得ボードを松長根悠仁(3)が掲げました。

記念撮影。

長橋康弘監督が優勝桶を掲げる。

花道を作ってのセレブレーション。

■goal
84五木田季晋(9) 

■judge
菊池悠斗(19) GK。
江原叡志(22) RSB。
信澤孝亮(13) RCB。
松長根悠仁(3) LCB。
土屋櫂大(35) LSB。決勝アシスト。
大関友翔(10) ボランチ。
大瀧螢(14) ボランチ。
尾川丈(17) 右ウィング。
志村海里(25) 左ウィング。
五木田季晋(9) FW。決勝ゴール。
岡崎寅太郎(20) FW。

■sub
64(25)柴田翔太郎(32) 左ウィング。
86(20)浅岡飛夢(5) FW。

■bench
宮地健輔(1) 元木湊大(29) 山中大輝(34) 名賀海月(23) 香取武(41)

■coach
長橋康弘 

■referee
長田望

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2022/11/21

221120ビンズン0-2川崎(PSM)

ベカメックス・ビンズンFC0-2川崎(ビンズンスタジアム, 17:00KO(19:00JST), 人)

アジアツアーの最終戦、ベカメックス・ビンズンFC戦。
 タイでの札幌戦(PSM)からは中4日。
 2022シーズンは、この試合で終わることとなる。

タイからヴェトナムに移動したのは次の10選手。
 GK安藤、GK早坂、佐々木、松井、橘田、瀬古、脇坂、遠野、五十嵐、宮城。

シミッチとマルシーニョは、タイからブラジルに帰国した。
 その他の選手も、日本に帰国したものと思われる。
 チャナティップは、タイに残っているのかもしれない。

さらに、次の7選手が新たにアジアツアーに参加する。
 田邉秀斗(千葉(J2)にレンタル中)。
 山田新(特別指定, 桐蔭横浜大学4年, U-18出身)。
 山内日向汰(桐蔭横浜大学3年、U-18出身)。
 U18所属のDF高橋悠斗(高2)、DF加治佐海(高1)、FW八田秀斗(高1)、DF田所莉旺(高1)。


新たに合流した田邉、山田新、山内、八田、加治佐の5選手が先発する。
ベンチ入りは5人で、橘田と遠野が控える。

脇坂はヴェトナム入りしたが、ベンチ外となった。


ベカメックス・ビンズンFCは、ヴェトナム1部リーグに所属。

2013年6月1日にも川崎と対戦し、1(7PK6)1でビンズンが勝った。
 この試合のメンバーで、現在も在籍しているのは小林悠だけ。
 しかし、小林悠はヴェトナム遠征に参加していない。

■1st half
ビンズンは、川崎の最終ラインの裏を狙う。
 2CBの佐々木と田邉が、リマリオ・アランド・ゴードン(9)に対応する。

12分、ブイ・ヴィー・ハオ(11)の決定機は、GK安藤がセーブ。
18分、ゴードンのシュートは、GK安藤がキャッチする。
 気候の影響からか、時間が進むとチャンスを作れなくなった。

川崎は、1トップの山田新が縦に抜け出す動きを繰り返す。
 サポートが少なくとも、8分、12分(2本)、28分にシュートを放った。
五十嵐は、右サイドライン際に張るよりも、中に入ってプレー。
 14分に右ポスト、39分にバーに当てている。

先制ゴールは36分。
 LSBで先発した山内が、カットインから見事なミドルを決めた。

■2nd half
後半、橘田がアンカーに入ると、ピッチ全体を支配する。
 前半の松井も悪くなかったが、橘田はそれ以上だった。
 ビンズンは、ゴールに近づくことも難しくなった。

川崎は、前半と同じく山田新にボールを集めていく。
 67分、70分、75分、86分(2本)と多くシュートする。
 ただ、ゴールを決めることはできなかった。

追加点が奪えず、安心できない時間が続く。
そして82分、遠野の左CK。
 GKグエン・ソン・ハイ(1)のパンチングを、宮城天が豪快にダイレクトで決めた。

■summary
ビンズンは、最後まで崩されることなく守った。
 川崎に押し込まれても、最終ラインは引きすぎない。
 外国人4選手をセンターラインに揃え、対抗してきた。

攻撃はスペースに走らせる縦ポンが中心となった。
 ゴードンがCBと競るが、後半になると動きが落ちた。
 橘田がきつく中盤を締めたこともあり、良いパスを出せなくなった。


U-18出身の桐蔭横浜大学の2選手、山田新と山内日向汰が活躍した。
 山田新は、ルヴァンカップC大阪戦(YLC QF #1)に続いて実力を披露した。
 3年生の山内日向汰も、トップチームへの帰還が待たれる。

U-18所属の4選手も、それぞれ特長を出した。
 90分までプレーした八田秀斗は、特に素晴らしかった。
  ハーフスペースに動きながら、ボールを引き出した。
 45分間プレーした加治佐海も、同じ高校1年生。
  前線に積極的に顔を出していて、良いプレーだった。

多くの選手が起用されて、楽しい親善試合となった。
 今後もこのようなマッチメイクをぜひ期待したい。

この試合をもって、2022シーズンが終わった。
 ヴェトナム遠征は若手中心で、シーズンオフを先に迎えた選手も多い。
 ワールドカップ開催のため、例年にない長いオフとなる。
 しっかり休んで、来シーズンを迎えてほしい。

■goal
36山内日向汰(35) 82宮城天(24) 

■judge
安藤駿介(21) 7.0 12分、GK1対1のシュートを止める。18分、ゴードンのシュートをセーブ。
加治佐海(38) 6.0 RSB。27分、佐々木のロングパスからシュート。28分、31分に右クロス。
田邉秀斗(30) 6.0 RCB。慌てなかった。33分、カウンターを止める。41分、PA内でクリア。
佐々木旭(15) 6.0 LCBでフル出場。ドリブルで持ち上がる。7分、あわやPKとなりそうな接触。
山内日向汰(35) 6.5 LSB。36分、カットインからゴール。73分にもシュート。最後はIHへ。
松井蓮之(25) 6.0 ゲーム・キャプテン。前半はアンカー、後半はRSBで精力的にプレーする。
八田秀斗(39) 6.0 左IHで90分まで長くプレー。4分、19分にシュート。後半は運動量が落ちた。
瀬古樹(16) 5.5 右IH。12分に右CK、20分に左CKを担当する。八田を助け、バランスを取る。
五十嵐太陽(28) 6.5 14分に右ポスト、39分にバーに当てる。64分、シュート。ターンも冴える。
山田新(32) 7.0 PA内でパスを受けて、数多くのシュートを狙った。残念ながらゴールはなし。
宮城天(24) 5.5 1ゴール。8分、75分に左クロス。71分にはミドル。積極性が足りなかった。

■sub
HT(38)遠野大弥(19) 6.0 右IH。51分、ミドル。82分、左からのFKで、直接ゴールを狙った。
HT(16)橘田健人(8) 6.5 アンカーで中盤を制圧し、優位を築く。70分、山田新へループパス。
HT(21)早坂勇希(22) 5.5 ほとんど仕事はなかった。リスタートでは、正確にパスをつないだ。
85(30)田所莉旺(37) 5.5 RCB。86分、左クロスをクリア。90+4分、CKでゴール前に上がる。
90(39)高橋悠斗(36) 5.5 LSB。90+1分、前線でボールカット。左サイドの高い位置に進出。

■bench


■coach
寺田周平(代行) 6.0 ユース4人を含めてすべての選手を使いながら、チームを機能させた。

■referee
Ngo Duy Lan 6.0 接触プレーを確実にファウルと判定した。

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2022/11/16

221115札幌3-3川崎(PSM)

札幌3-3川崎(BGスタジアム, 18:00KO(20:00JST), 7,547人)

アジアツアー2戦目は、タイ代表スパチョーク(49)を擁する札幌と対戦する。
 パトゥム戦(PSM)から中2日、同じBGスタジアムでの開催。
 キックオフは1時間遅く、陽が落ちてからとなった。


先発は、パトゥム戦から4人が変わる。
 新たにGK早坂、松長根、脇坂、五十嵐が先発する。
 早坂は、川崎でのデビューとなる。
 GK安藤、シミッチ、瀬古樹、遠野がベンチに回る。


札幌は、J1リーグを11勝12分11敗の10位で終えた。
 今夏、スパチョークをレンタルで獲得。
 そのスパチョークは、もちろん先発する。

ベンチ入りは、GK2人を含めて7人にとどまる。
 川崎は9人なので、交代できる選手が少ない。

2022シーズンの対戦は、1勝1敗だった。
 220618川崎5-2札幌(J1 #17)
 221001札幌4-3川崎(J1 #31)

■1st half
川崎は慣れない3バックを組む。
 右に佐々木、中に山村、左に車屋を配置する。
アンカーには松井を置いたが、札幌のマンマークを剥がせない。
 GK早坂も含めて、3バック間の横パスを繰り返す。
 札幌に寄せられると、簡単にボールを奪われた。

11分、藤村怜(16)の右クロスを山村がクリア。
 クリアを拾った中村桐耶(24)がシュートして、札幌が先制する。
 川崎は圧倒されたままの状態で、失点してしまう。

19分、車屋が負傷交代すると、いつもの4バックに移行する。
 橘田がアンカーに入ることで、中盤を制圧する。
24分、橘田の右クロスを知念がゴールしたが、オフサイド判定となった。

そして、札幌が押し込んで追加点を奪う。
29分、スパチョークのシュートは、山村がブロックする。
 流れたところを田中宏武(30)が右クロスを入れ、スパチョークがゴールした。

川崎は、橘田を中心に高い位置でボールを奪っていく。
31分、知念のパスをPA手前で橘田が受ける。
 多くの選択肢の中から、左足に持ちかえて鋭いミドルをニアに沈めた。
続いて36分。
 橘田からパスをもらった宮城天が、ドリブルでPA前まで進む。
 青木亮太(11)をフェイクで剥がし、ループ気味のシュートを決めた。

さらに45+1分、五十嵐がGK1対1となってシュート。
 しかし、GK大谷幸輝(21)が指先で触ってゴール外に弾き出した。

■2nd half
後半、札幌のプレスが回復すると、再び押し込まれる。
 松井、山村、佐々木、松長根の4バックはボールを運べない。

51分、スパチョークのパスから、小柏剛(19)が縦に流れながらゴール。
 小柏をマークする佐々木は、シュートコースを消せなかった。

63分、マルシーニョとシミッチが投入される。
直後の64分、シミッチのロングボールからマルシーニョがチャンスを作る。
同じ64分、チャナのパスを受けた遠野が、PA内でGK松原修平(21)と競りながら粘る。
 駆け寄ったマルシーニョがボールを拾い、無人のゴールに流し込んだ。

その後もお互いにチャンスを作り合う。
 札幌は56分、63分、67分にルーカス・フェルナンデス(7)がシュート。
 川崎は67分、73分、89分に遠野、89分に瀬古がシュート。
 オープンな展開となったが、追加点は生まれなかった。

■summary
札幌は、ルーカス・フェルナンデスがフル出場。
 小柏剛や青木など、レギュラー組を中心に攻めてきた。
 アンカー荒野拓馬(27)からビルドアップすると、川崎のプレスの餌食となった。
 もっとシンプルに、縦に蹴っても良かったと思われる。


川崎は序盤、3バックとした混乱が大きかった。
 札幌の攻勢を許したが、いつもの4バックに戻すと安定した。
 最終ラインの主力の多くが不在で、堅く守ることは難しかった。
 それでも、3ゴールを奪ってドローに持ち込んだ。

札幌との試合らしく、合計6ゴールが生まれた。
 タイの観客にとっても楽しかったと思われる。

次はヴェトナムに移動して、中4日でベカメックス・ビンズンFC戦(PSM)。
 アジアツアーの最終戦となり、2022シーズンがいよいよ終わる。
 ケガのないように、ゆっくりと楽しみたい。

■goal
11中村桐耶(24) 29スパチョーク(49) 51小柏剛(19)
31橘田健人(8) 36宮城天(24) 64マルシーニョ(23) 

■judge
早坂勇希(22) 5.5 プロデビュー。多くのバックパスに対応する。34分、ロングシュートを防ぐ。
佐々木旭(15) 5.0 課題もあるが、CBでまずまずだった。51分、小柏に寄せ切れずゴールを許す。
山村和也(31) 5.5 11分、クリアが小さくなり失点を招く。ゴール前で多くのクロスを処理した。
車屋紳太郎(7) 5.5 7分、ロストからシュートを許す。3バックで混乱する中、22分に負傷交代。
松長根悠仁(34) 5.5 78分、小柏のシュートを止める。今日の良い経験を今後の糧としてほしい。
松井蓮之(25) 5.5 アンカーで先発し、途中からRSBでプレー。思い切りの良い守備を見せた。
宮城天(24) 6.5 34分、左クロス。36分、見事なゴラッソで同点ゴール。守備には弱さもあり。
脇坂泰斗(14) 5.5 14分、右クロス。26分、長距離ドリブルからシュート。45+2分、2本のCK。
チャナ(18) 5.5 43分、フリーでシュート。61分、五十嵐へラストパス。両足を攣って交代。
五十嵐太陽(28) 6.0 38分、61分にシュート。45+1分、ループシュートをGKに触られて外す。
知念慶(20) 6.0 1分、自らカットしてシュート。動いてパスを引き出す。45+2分、CKをヘッド。

■sub
22(7)橘田健人(8) 7.5 衝撃的な運動量で、劣勢を挽回した。31分、左足に持ちかえてゴール。
HT(22)丹野研太(27) 6.0 70分、シュートをキャッチ。82分、GK1対1で思い切り寄せて防ぐ。
HT(20)遠野大弥(19) 5.5 1トップで遠野らしい動きを見せる。67分、73分、89分にシュート。
HT(14)瀬古樹(16) 5.5 もっと動いてボールに絡みたい。セットプレーを担当。89分、ミドル。
63(24)マルシーニョ(23) 6.5 スプリントでチャンスを作る。72分、1人でドリブル。1ゴール。
63(28)シミッチ(6) 5.5 アンカーでパスを散らした。64分、マルシーニョにロングパスを通す。
86(18)小林悠(11) 5.5 1トップに入る。89分、遠野へラストパス。プレー機会は少なかった。
86(34)家長昭博(41) 5.5 低い位置でボールを受けて、慌てることなくゆったりとプレーした。

■bench
安藤駿介(21) 

■coach
鬼木達 5.5 3バックでゲームを壊しかける。徐々に主力組を投入し、立て直した。

■referee
モンコルチャイ・ペシリ 5.5 微妙な判断もあったが、落ち着いたジャッジで、まずまずだった。

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2022/11/13

221112パトゥム1-3川崎(PSM)

BGパトゥム・ユナイテッドFC1-3川崎(BGスタジアム, 17:00KO(19:00JST), 10,089人)

シーズンオフを前に、アジアツアー2022が開催される。
 8日間の日程で、タイで2試合、ヴェトナムで1試合が組まれる。
 なお、タイでの2試合は、2022Jリーグアジアチャレンジinタイへの参加となる。

まずは、BGパトゥム・ユナイテッドFCと対戦する。
 J1リーグ最終節のFC東京戦(J1 #34)から中6日。
 チャナティップにとっては、母国タイへの凱旋となる。

アジアツアーに参加していない選手は、次のとおり。
 フル代表参加:谷口彰悟(5)、山根視来(13) 
 U19代表参加:永長鷹虎(26)、高井幸大(29) 
 母国へ帰国:GKソンリョン(1)、ジェジエウ(4)、ダミアン(9) 
 (非帯同(発表なし):登里享平(2)、大島僚太(10)、小塚和季(17))

GK丹野研太(27)は、11月6日に契約満了が発表されたが、帯同する。
 U18(第2種登録)の松長根悠仁(34)も参加している。


先発は、FC東京戦から大幅に入れ替わった。
 続けて先発するのは、シミッチ1人だけ。
 チャナティップは、インサイドハーフで先発する。

ベンチ入りは9人となった。
 12人まで交代できる試合だが、そこまで選手を帯同していない。


BGパトゥム・ユナイテッドFCは、タイ・リーグ1に所属。
 ACLでは、2021年にベスト16、2022年にベスト8に進出。
 手倉森誠監督が指揮していたが、10月に解任された。

ティーラシン・デーンダー(10)はベンチスタート。
 かつて広島(J1)と清水(J1)でプレーしていた。

■1st half
川崎は左サイドから、チャンスを作り出していく。
 4分、佐々木旭がカットインからシュート。
 宮城天もシミッチからのパスを受け、8分に左クロス、17分にシュート。

右サイドは、松井、瀬古、遠野が組んだ。
 ただ、シミッチからパスが届いても、その先を崩せなかった。

1トップの知念は、強い体幹を活かして突破する。
 ドリブルで仕掛け、31分には右からシュート。

パトゥムは、5バックの最終ラインを高く押し上げる。
 しかし、2トップのコンハード(20)とリドル・コーエン(21)はプレスに出ない。
 コンパクトな陣形だが、川崎の中盤、特にシミッチに余裕を与えた。

24分、コンハードの左からのシュートは、GK安藤がセーブ。
 続いてサンティパープ・チャンゴム(22)の無回転ミドルも、GK安藤がキャッチした。
45+1分には、カノポン・プスパコム(48)がフリーでミドルを狙う。

■2nd half
後半スタートから、GK丹野、橘田を投入。
 暑さもあってスペースが空き、最終ラインの突破を許し始める。

パトゥムに押される状況で、先制点は川崎が奪った。
 57分、宮城天が右の遠野に流すと、ふわっとクロスを入れる。
 ファーに走り込んだ知念が、DFよりも高く飛んでヘッドでゴール。

パトゥムは63分、同点に追い付く。
 ジャロエンサク・ウォンゴーン(11)がPA内のコンハードにパスを入れる。
 コンハードは山村を背負いつつ、ターンしながら右足でゴール。

スコアが次々と動き、65分の川崎の攻撃。
 マルシーニョの左クロスがDFに当たり転がっていく。
 バイタルから駆け寄った橘田が、ゴール右上に美しいミドルを決めた。

70分、スルーパスにコンハードが抜け出すと、山村がレイトタックル。
 ボールに触ることなくコンハードを倒すと、レッドカードが提示された。

10人となった川崎は、LSB佐々木旭をRCBに回す。
 73分、新たに松長根をRSBに投入し、RSB松井をLSBに動かした。

その直後、松長根が自陣から大きくクリアする。
 前線に残っていたマルシーニョがボールを拾うと、DFとGKを抜いてゴール。
 数的不利ながら、あっさり2点リードとすることができた。

急造の最終ラインは落ち着かなかった。
 75分に佐々木、76分に車屋とボールロストを繰り返す。
 パトゥムに攻められながらも、逃げ切った。

■summary
秋春制のタイ・リーグ1は、現在シーズン中。
 パトゥムは、ハーフタイムで5人を交代するなど、選手を多く入れ替えた。
 優先すべきはリーグ戦であり、親善試合らしい采配となった。

暑い気候に合わせて、縦に早い攻撃を仕掛けてきた。
 トラップやパスの技術は高く、ミスが少なかった。
 コンハードの攻撃力も脅威となっていて、良いチームだった。
 主力を揃えて戦っていれば、勝てたかもしれない。


川崎は、巧みに主力組とサブ組を組み合わせた。
 知念慶、シミッチ、橘田、マルシーニョといった主力が活躍。
 逆に松井蓮之、佐々木旭、瀬古樹は、特長を発揮できなかった。
 多くのチャンスは作れなかったが、3ゴールを決めることができた。

70分、山村がレッドカードで退場してしまう。
 RCBの位置から左に吊り出され、コンハードのスピードを見誤ったもの。
 仕方のない面もあったが、不要なプレーだった。

10人となった最終ラインは混乱したが、勝つことができた。
 マルシーニョのゴールで2点差としたことも大きかった。

次は中2日、アジアツアー2戦目となる札幌戦(PSM)。
 フレッシュな選手たちを再び起用したいところ。
 特に五十嵐と松長根には、プレー時間を長く与えたい。

■goal
63コンハード(20)
57知念慶(20) 65橘田健人(8) 74マルシーニョ(23)

■judge
安藤駿介(21) 6.0 24分、コンハードとサンティパープのシュートを止める。仕事は少なかった。
松井蓮之(25) 5.0 2分、6分とロストを繰り返す。ぎこちない動き出し。ガツガツと強く守った。
山村和也(31) 3.5 ハイボールをクリア。63分、コンハードのゴールを許す。70分、一発レッド。
車屋紳太郎(7) 5.5 LCBから持ち上がりつつ配球する。47分、左クロス。76分、安易なロスト。
佐々木旭(15) 5.5 4分、60分にシュート。相手に寄せすぎては抜かれた。最後はRCBに移った。
シミッチ(6) 6.0 両サイドにロングボールを届ける。周囲に余裕があり、ロストも少なかった。
瀬古樹(16) 5.5 セットプレーを担当。ポジションの工夫を続けるが、あまりボールに触れず。
チャナ(18) 5.5 26分、ターンして2人を抜いて前にドリブル。71分、カウンターからシュート。
遠野大弥(19) 6.0 右FWで出場する。11分、右クロス。57分、ふわっとしたクロスで1アシスト。
知念慶(20) 6.5 31分、シュート。57分、先制ヘッド。ポストプレーから、力強く前に運んだ。
宮城天(24) 6.0 8分、42分、60分に左クロス。17分、シミッチのパスからGK1対1のシュート。

■sub
HT(6)橘田健人(8) 6.5 落ち着いてコースを射貫くゴール。80分、90+2分にインターセプト。
HT(21)丹野研太(27) 6.0 66分、ピティワット・スクチタマクン(36)のシュートをブロック。
62(20)小林悠(11) 5.5 69分、ポストプレー。10人となり守備に重心を置く。90分、FKを獲得。
62(24)マルシーニョ(23) 6.5 65分、チャナのパスからシュート。74分、1人で持ち込みゴール。
73(16)脇坂泰斗(14) 5.5 79分、ドリブルで横に運んでキープする。81分、90分にFKを蹴った。
73(18)松長根悠仁(34) 6.0 RSBでトップチームデビュー。74分、1アシスト。80分、FK獲得。
87(19)五十嵐太陽(28) 5.5 88分、CKをクリア。89分、脇坂のパスを受け、右から仕掛けた。

■bench
早坂勇希(22) 家長昭博(41) 

■coach
鬼木達 6.5 バランス良く選手を起用した。松長根をデビューさせる。

■referee
ソンクラン・ブンミーキャット 6.0 落ち着いたジャッジ。山村のレッドは妥当。

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2022/11/06

221105FC東京2-3川崎(J1 #34)

FC東京2-3川崎(味の素スタジアム, 14:00KO, 34,820人)

J1リーグ最終節、第40回多摩川クラシコ。
 神戸戦(J1 #33)から中6日で、チケットは完売となった。

首位横浜Fマリノスとは勝ち点2差の2位。
 他力だが、優勝の可能性を残している。
 3位広島とは勝ち点9差で、すでに2位以上は確定した。


先発は、神戸戦から1人だけが変わる。
 新たにジェジエウが先発し、車屋紳太郎がベンチに回る。
ベンチには新たに山村が入り、チャナが外れた。


FC東京は、J1リーグで14勝7分12敗の6位。
 LSBバングーナガンデ・佳史扶(49)が累積警告で出場停止。

塚川孝輝(35)は、7月22日に川崎から完全移籍した。
 FC東京ではレギュラーを確保していて、今日もIHで先発する。

等々力での開幕節は、川崎が勝っている。
 220218川崎1-0FC東京(J1 #1)

■1st half
FC東京はCBまで深く鋭いプレスを仕掛けてくる。
 川崎は前進を阻まれていたが、徐々に抜け出してチャンスを作る。
8分、山根の右クロスを橘田がヘッド。
11分、家長の右クロスを小林悠がヘッド。

19分、マルシーニョがゴールに向かってドリブルする。
 パスを渡された脇坂が、トラップからそのままミドルシュート。
 GKヤクブ・スウォビィク(24)の長い手が届かないゴール右隅に決まった。

川崎のペースが続いていたが、29分。
 塚川がアダイウトンをロングボールで走らせる。
 GKソンリョンの飛び出しが遅くなり、アダイウトンに足をかけてレッドカード。

10人となってからは押し上げることができず、防戦一方。
 FC東京の両SBが高く上がり、多くのクロスを入れてくる。
 苦境に陥るが、ジェジエウを中心に根気良く跳ね返していった。

■2nd half
LSBに車屋紳太郎を投入し、守備の再構築を図った後半。
 しかし、47分、塚川の右クロスをクリアしきれず、アダイウトンがゴール。
 あまりにも早い時間に同点に追い付かれてしまった。

川崎は数的不利の中、攻めなくてはならない状況となる。
 引き続き守備を固めつつ、少しずつ押し上げて人数をかけていく。

61分、川崎がプレスを仕掛けると、FC東京がバックパス。
 橘田がゴールライン際まで森重真人(3)を追いかけ、ボールを奪う。
 すかさず中央にクロスを入れると、マルシーニョがダイレクトでゴール。

多くないチャンスを活かしてリードを奪うと、再び川崎は引いて守る。
 FC東京のクロスが飛び交うようになり、ギリギリの攻防が続く。

74分、紺野和也(17)の右クロスをファーの渡邊凌磨(23)が折り返す。
 中央で待ち受けるアダイウトンが渾身のヘッドで、FC東京が同点に追いついた。

その直後のキックオフから、全体を押し上げて、PAに近づく。
 横に揺さぶってから、最後に車屋紳太郎が左クロスを入れる。
 知念慶がニアに飛び込むと、流れたボールが渡邉凌磨に当たってオウンゴール。

3度目のリードとなった川崎は、集中して守りに入る。
 80分に山村を入れて3バックを組み、FC東京のクロスを跳ね返す。
 大島、家長、知念のキープで、ゆっくり時間を進めていった。

■summary
FC東京は、GKソンリョンが退場するまでは劣勢だった。
 29分に数的有利になってから、川崎をハーフコートに押し込んだ。
 両サイドからクロスを入れて、セカンドボールを回収して攻撃を繰り返す。
 CFルイス・フェリッピ(22)に有効なクロスは届けられなかったが、アダイウトンが47分と74分の2度、同点ゴールを決めた。

川崎を追い詰めても、勝つことはできなかった。
 61分の失点シーンで、森重はキープせずクリアすべきだった。
 仮に川崎にスローインを与えたとしても、大きな脅威にならなかったと思われる。
 リスク管理を徹底できなかったことが、敗因となってしまった。

逆に75分の渡邊凌磨(23)のオウンゴールは、アンラッキーなもの。
 川崎に押し込まれ、車屋のクロスも絶妙で、避けることは難しかった。

塚川孝輝(35)は、中盤から長短のパスを繰り出した。
 川崎時代は狭いエリアでのプレーが多く、タッチの乱れがボールロストにつながった。
 FC東京では周囲にスペースが大きく、のびのびとプレー。
 守備でも貢献していて、塚川の特長が活きていた。


FC東京の最終戦セレモニー。

川崎は勝つために最適の試合運びを続けた。
 守る時間が長くなったが、陣形を保ちながら逆襲するための体力を温存した。

ここぞのタイミングで仕掛け、FC東京のミスや幸運にも恵まれて、勝利した。
 刻々と変わる試合展開で、鬼木監督の采配が冴えた。
 途中出場のGK丹野、車屋、大島、知念慶、山村がそれぞれの役割を果たした。

ソンリョンは素晴らしいGKだが、飛び出しのタイミングは不得手。
 29分、アダイウトンに先にボールを触られたあと、足を上げて倒してしまう。
 幸いアダイウトンにケガはなかったが、危険なプレーだった。
2018年5月2日の浦和戦(2018 J1 #12)10月24日の山形戦(2018 天皇杯 QF)でも一発退場。
 4年ぶりのレッドカードで、この点は改善してほしい。


J1リーグを4連勝で終えた。
 20勝6分8敗の勝ち点66の2位で、ACL出場権を獲得。
 最終節で首位横浜Fマリノスも勝ったため、3連覇はできなかった。
 6年ぶりの無冠となり、同じく6年ぶりのシルバーメダルを獲得した。

今シーズンは、さらにアジアツアー3試合が組まれている。
 次は中6日、タイでのBGパトゥム・ユナイテッドFC戦。
 いろいろな選手を試しながら、シーズンの余韻を味わいたい。

■goal
47,74アダイウトン(15)
19脇坂泰斗(14) 61マルシーニョ(23) 75OwnGoal

■judge
ソンリョン(1) 3.5 29分、アダイウトンを足で止めてレッドカード。23分の飛び出しも遅れた。
山根視来(13) 6.0 8分、右クロス。アダイウトンと長友に対応する。71分、右クロスをクリア。
ジェジエウ(4) 7.5 雨アラレのクロスを大きくクリアする。60分、フェリッピの独走を止める。
谷口彰悟(5) 7.0 22分、CKをヘッド。65分、ジェジエウとの接触で流血するも最後まで守る。
登里享平(2) 5.5 7分にインターセプト。33分、戦術的な交代となるが、笑顔で丹野を送り出す。
シミッチ(6) 6.0 9分、ロングシュート。45+1分、左クロスをクリア。守勢では高さが活きた。
脇坂泰斗(14) 6.5 19分、ミドルをゴール右隅に決める。GK退場を受けて、前半のみで交代。
橘田健人(8) 7.0 8分、ヘッド。61分、ボール奪取してアシスト。広大なスペースを埋めた。
家長昭博(41) 6.5 自陣深く戻って守備にも貢献した。最後はキープしながら時間を費やした。
小林悠(11) 6.0 13分、家長のクロスをヘッド。1人少ない中、前線から果敢にボールを追った。
マルシーニョ(23) 7.0 61分、起死回生のゴール。1アシスト。縦ポンに向かって走り出した。

■sub
33(2)丹野研太(27) 6.0 緊急出場も落ち着いていた。63分、松木玖生(44)のシュートをセーブ。
HT(14)車屋紳太郎(7) 6.5 61分、インターセプトから前に運ぶ。75分、左クロスでOGを呼ぶ。
59(6)大島僚太(10) 6.0 85分、ボールカットからFK獲得。87分、GKやCBまで連続プレス。
59(11)知念慶(20) 6.0 前線で何度もボールを追い続ける。82分、左サイドでボールキープ。
80(23)山村和也(31) 6.0 3バックの中央に立ちはだかる。90+3分、大きくクリアする。

■bench
小塚和季(17) 遠野大弥(19) 

■coach
鬼木達 7.0 10人となり、リードを2度追い付かれながら、ベストの選手交代で勝利した。

■referee
山本雄大 6.0 ジャッジにバラつきはあったが、許容範囲。レッドカードは妥当。

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AT+4+5

■おまけ

ワールドカップ日本代表の長友佑都(5)、谷口彰悟(5)、山根視来(13)への花束贈呈。プレゼンターは石川直宏と中村憲剛。長友には青赤、谷口と山根にはブルーの花束。

ソンリョン(1)の退場によるスクランブルで、自らと交代する丹野研太(27)を満面の笑顔で送り出す登里享平(2)。

コロナ禍以後では珍しい円陣。
10人となった後半キックオフ前。

丹野研太(27)と山村和也(31)。

丹野研太(27)と家長昭博(41)。

ユニフォームに顔を埋める丹野研太(27)の肩を抱くジェジエウ(4)。翌11月6日、丹野の契約満了が発表されました。

アマラオ(キング・オブ・トーキョー)、石川直宏、ルーカス。