2022/10/04

221001札幌4-3川崎(J1 #31)

札幌4-3川崎(札幌厚別公園競技場, 16:00KO, 9,774人)

柏戦(J1 #30)から代表ウィークを挟んで中13日。
 今シーズン最後の遠距離アウェイとなる札幌戦。
 2018年の対戦(2018 J1 #16)以来の厚別開催となる。

10月に入っての16時キックオフ。
 好天に恵まれたが、暑すぎることはない。
 湿度は低く、キックオフの16時には涼しさを感じるほど。

山根と谷口が日本代表に、チャナがタイ代表に参加した。
 山根と谷口は、9月27日のエクアドル戦にフル出場し、中3日。
 チャナは、9月22日のマレーシア戦で負傷交代したため、欠場する。


先発は、柏戦から4人が変わる。
 新たに車屋、脇坂、知念、マルシーニョが先発する。
 外れた谷口、小林悠、宮城天はベンチスタート、チャナは負傷でベンチ外となる。

RSB佐々木旭、RCBジェジエウ、LCB車屋、LSB登里を配する4バック。
 山根は出場停止明けだが、代表遠征のため、谷口とともにベンチスタート。


札幌は、J1リーグで8勝11分10敗の11位。
等々力では、川崎が勝っている。
 220618川崎5-2札幌(J1 #17)

■1st half
川崎は札幌のプレスに苦しむが、11分、速攻を仕掛ける。
 CKのクリアボールをマルシーニョが競り勝つと、中央の家長へラストパス。
 家長のダイレクトのアウトサイドキックは、バーを叩いた。

先制ゴールは30分。
 登里のラストパスで橘田がPA内に入ると、岡村大八(50)が倒してしまう。
 家長がゴール右上に豪快にPKを決めた。

33分、FW興梠慎三(23)が左でポイントを作り、クロスを入れる。
 車屋が触ったボールは、ルーカス・フェルナンデス(7)の足元へ。
 そのままルーカスが、同点ゴールを蹴り込んだ。

さらに40分、佐々木がPA内でルーカスを倒してしまう。
 佐々木は肩で当たるべきだったが、足を出してしまった。
 興梠がPKを落ち着いて決め、札幌が逆転する。

■2nd half
ハーフタイムでRSBに山根を投入する。
 さらに57分、負傷したジェジエウに代えて谷口を入れる。
 この2人が入ることで、ビルドアップが改善。

攻勢を強めていき、小林悠の力であっという間に逆転する。
まずは60分、脇坂のクロスを小林悠がヘッド。
 GK菅野孝憲(1)がライン上で止めたが、登里、知念と続けて蹴り込む。
 VARで知念のゴールが認められ、同点となった。

69分、マルシーニョがカットインから小林悠へラストパス。
 身体の力を抜いたシュートをゴール左隅に決めた。

素晴らしい展開で川崎が逆転したが、まだまだ時間は残っていた。

81分、車屋が負傷交代すると、CBが足りなくなる。
 登里をLCBに、橘田をLSBに入れるが、急造の4バックは落ち着かない。

83分、ガブリエル・シャビエル(18)がヘッドで同点ゴール。
その直後には、橘田が背後からシャビエルを倒し、レッドカードで退場する。
 さらには、このプレーでGKソンリョンも負傷してしまう。
 すでに交代枠は使い切っていて、そのままソンリョンがゴールに立ち続けた。

12分と長いロスタイム。
 数的不利の中、谷口を中盤に上げて勝利を目指した。
 山根と瀬古が残っているだけの超攻撃的な布陣とする。
 残念ながら90+12分、小柏剛(19)に決勝ゴールを決められた。

■summary
札幌は自分たちの戦い方に川崎を引き込んだ。
 オールコートでタイトなプレスを仕掛けていく。
 最後は3バックの高嶺朋樹(6)、岡村大八(50)、田中駿汰(2)が守り切る。

前半リードしたが、後半の失速はいつもながらともいえる。
 ただ、川崎に逆転を許しても、そこで終わることがなかった。
 車屋の負傷交代で生まれた川崎の混乱を見逃さず、同点ゴール。
 橘田の退場で得た数的有利も活かして、2度目の逆転ゴールで劇的に勝利した。

もう少し安定した試合運びも必要だとは思われる。
 それでもミハイロ・ペトロヴィッチ監督は、魅惑的なサッカーを見せてくれる。


69分、ゴールした小林悠(11)を出迎える橘田健人(8)。

川崎はアクシデントが続発して、勝てなかった。
 CBジェジエウ、車屋紳太郎が負傷交代とし、谷口彰悟の次のCBがベンチにいなかった。

そして、車屋交代後は登里がLCB、橘田がLSBに入る。
 しかし、登里には高さがなく、谷口の負荷が大きすぎて決壊してしまった。
 山根をCBに回し、RSBに瀬古か橘田を入れる選択もあったのかもしれない。

最後はGKソンリョンまでが足を負傷してしまう。
 ピッチに立ち続けたが、機敏な動きは難しかった。
 小柏剛のゴールはややコースが甘く、万全であれば止める可能性はあったと思われる。

首位マリノスとは残り4試合で勝ち点8差となった。
次は中6日で清水戦(J1 #32)。
 レッドカードで橘田が出場停止となる。
 厳しい状況だが、勝ち点3を目指すことは変わらない。

■goal
33ルーカス・フェルナンデス(7) 41PK興梠慎三(23) 83ガブリエル・シャビエル(18) 90+12小柏剛(19)
30PK家長昭博(41) 60知念慶(20) 69小林悠(11) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 46分、73分にクロスをキャッチ。85分に足を負傷したが、プレーを続ける。
佐々木旭(15) 4.5 40分、肩で当たらずにPKを与える。位置取りも山根に比べて良くなかった。
ジェジエウ(4) 5.5 33分、興梠に釣り出されて失点を招く。孤軍奮闘したが、右手を負傷し交代。
車屋紳太郎(7) 4.5 いつものスピードと読みがなく、守れなかった。ビルドアップも苦しんだ。
登里享平(2) 5.5 20分、50分にインターセプト。車屋負傷交代後、LCBに入ったが難しかった。
シミッチ(6) 5.5 ロングボールを交えながら、縦に早く動かす。57分、早めの交代となった。
脇坂泰斗(14) 5.5 45分、登里のパスから左ポストに当てるシュート。53分、54分にミドル。
橘田健人(8) 5.0 28分、PK奪取。LSBでは83分にルーカスのクロスを許し、84分にレッド。
家長昭博(41) 6.0 30分、PKでゴール。10分にはバーに当て、90+6分には決定的なシュート。
知念慶(20) 6.0 60分、押し込んで1ゴール。ポストプレーで強さを出す。49分、CKをヘッド。
マルシーニョ(23) 6.0 1対1で仕掛ける。1アシスト。20分と48分にカットインからシュート。

■sub
HT(15)山根視来(13) 6.0 右サイドを劇的に改善。超攻撃的な布陣のロスタイム、失点を防げず。
57(6)小林悠(11) 6.5 69分のゴールは感動的だった。60分、知念のゴールにつながるヘッド。
57(4)谷口彰悟(5) 5.5 代表帰りの疲労は否めないが、ベストは尽くす。最後は中盤に上がる。
77(20)遠野大弥(19) 5.5 インサイドハーフ。中盤のスペースを埋めるために奔走する。
81(7)瀬古樹(16) 5.5 IHからRSB、アンカーに回る。83分、青木亮太(11)に抜かれてしまう。

■bench
丹野研太(27) 宮城天(24) 

■coach
鬼木達 5.5 69分に逆転するまでは素晴らしい采配だった。車屋負傷後の混乱を抑えられず。

■referee
岡部拓人 6.0 多くのアクシデントがある中、VARの助けをかりる借りながら、適切に裁いた。

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