2020/08/30

200829川崎5-0清水(J1 #13)

川崎5-0清水(等々力, 19:00KO, 4,798人/5,000人)

押されつつもドローで終えた神戸戦(J1 #24)から中2日。
3試合ぶりのホーム等々力で、清水と対戦する。


 選手入場。
 ゲームキャプテンは守田英正(6)。
 青タキシードのダンディ坂野氏。

先発は、神戸戦から大きく8人を変更する。
 新たにジオゴ、山村、車屋、守田、下田、宮代、ダミアン、齋藤学が先発する。
 齋藤学は今シーズン初先発となる。
 続けて先発するのはソンリョン、登里、旗手の3人のみ。

ベンチには、新たに中村憲剛が入った。
 昨年11月2日の広島戦(2019 J1 #30)での左前十字靭帯損傷からの復帰となる。

神戸戦で先発していた谷口、田中碧、大島、小林悠の4人はベンチスタート。
 ジェジエウ、山根、脇坂、家長の4人はベンチ外となった。


清水は、J1リーグで2勝3分7敗の暫定16位。
 ミッドウィークに試合がなかったため、中6日の日程。
 中2日の川崎よりコンディション面は有利といえる。

今シーズンは2月16日に対戦(YLC GL #1)していて、川崎が5-1で勝っている。

■1st half
清水のプレスは緩く、しかも単発で、川崎が圧倒的に攻め込んでいく。
CB車屋と山村だけでなく、中盤の守田や下田もフリーとなり、縦パスを狙った。
齋藤学が最終ラインの背後に抜け出して、多くのチャンスが生まれた。

先制は21分。
旗手が中央からミドルを放つと、DFに当たってゴール左に決まった。

清水はGK大久保択生(39)からしっかりとビルドアップ。
CBから縦パスを入れて、ワンタッチで展開しようとする。
しかし、川崎のプレスを受けて、苦しむことが多かった。
ほとんどの時間帯で、川崎の攻撃を浴び続けた。

■2nd half
51分、登里のラストパスからダミアンがゴールして2点差となる。

清水は61分に2人、72分にも2人を交代したが、状況は変わらない。
プレスを仕掛けることなく、川崎のボールホルダーに自由を与える。
前半と同じように、何度も攻め込まれて翻弄された。
ゴールを奪う道筋は、最後まで見つけられなかった。

川崎はリードしても、攻撃のペースを緩めなかった。
74分に旗手、85分に中村、87分に三笘がゴールを決めた。

■summary
清水は前半から劣勢だったが、手を打てなかった。
前からのプレスが緩く、川崎の中盤に余裕を与えてしまう。
4バックの背後に走り込まれても、オフサイドを取ることができなかった。

受け身のまま、齋藤学に面白いように突破されて、決定機を量産された。
前半は旗手のゴールだけで乗り切ったが、後半、川崎に4ゴールを決められた。

GK大久保択生は素晴らしいセーブを見せてくれた。
 5失点したとはいえ、1対1を含む多くの決定機を止めた。
 大久保のセーブがなければ、5点では済まなかったと思われる。


 82分、試合が一時中断したタイミング。
 ジュニオール・ドゥトラ(11)と中村憲剛(14)。
 ドゥトラは2010年に京都で、2012年に鹿島で、2019年に清水で、中村憲剛と同じピッチに立って対戦しています。

 あんたが大賞。
 復帰戦となった中村憲剛(14)。

 個人的なMOMは2ゴールの旗手玲央(30)だと思いますが、この試合のあんたが大賞はやはり憲剛でしょう。

川崎は前半、決定機を量産しつつも1得点だけだった。
後半、51分に2点目を奪ったあとも攻め続け、圧勝することができた。

ここまで出場機会が少なかった選手たちが活躍した。
 ジオゴ、山村、宮代がフル出場。
 齋藤学が69分までプレーし、77分には復帰戦となる中村憲剛が登場。
 主力に休養を与えつつ、しっかりと勝つことができた。


9試合が組まれた怒濤の8月が終わった。
 アウェイが6試合もあり、厳しすぎる日程だった。
 6勝2分1敗で切り抜けたことは、素晴らしい結果といえる。

9月も引き続き連戦が続き、7試合が予定されている。
 5回の水曜日のうち、第1週、第2週、第4週に試合がある。
次は中3日で神戸戦(YLC QF)。
 3週連続の神戸戦のうち、2試合目となる。
 今年もルヴァンカップを獲得するために、勝利したい。

■goal
21,74旗手玲央(30) 51ダミアン(9) 85中村憲剛(14) 87三笘薫(18) 

■judge
ソンリョン(1) 6.5 53分に金井貢史(15)、59分に西澤健太(16)と2本の決定機をセーブする。
ジオゴ(17) 6.0 セットプレーや右クロスで正確なキックを見せる。守備でも安定していた。
山村和也(34) 6.5 落ち着いたプレーで最終ラインを牽引。71分、ジオゴの右CKをヘッド。
車屋紳太郎(7) 6.5 左CBで組み立ての起点となった。7分と8分に下田の左CKをヘッド。
登里享平(2) 6.5 7分、左クロスが直接ゴールポストに当たる。51分、ダミアンをアシスト。
守田英正(6) 6.5 動き続けてパスを両サイドに散らし、縦パスも入れた。守備も効いていた。
旗手玲央(30) 7.0 インサイドハーフで出場。中盤で守備もこなしつつ、ミドルで2ゴール。
下田北斗(22) 6.0 旗手の1点目をアシスト。齋藤学やダミアンにスルーパスを入れた。
宮代大聖(20) 6.0 45+1分、56分に決定的なシュート。フル出場も、初ゴールはお預け。
ダミアン(9) 6.5 周囲を上手く使いながら、多くのチャンスに絡んだ。51分にゴール。
齋藤学(19) 6.5 決定機を量産するが、ゴールは決まらなかった。鋭いプレスを掛け続けた。

■sub
69(22)大島僚太(10) 6.0 71分、PA内に走り込んでシュート。80分、中村へラストパス。
69(19)三笘薫(18) 6.5 左サイドをドリブルで疾駆した。87分、1人で持ち込んでゴール。
77(30)中村憲剛(14) 6.5 77分、80分とシュート。85分、ビルドアップを奪ってゴール。
77(9)小林悠(11) 5.5 中央や右サイドでプレーする。90+1分、中村のパスからシュート。
87(2)谷口彰悟(5) 5.5 左CBに入る。90分、縦パスをミス。守備機会は少なかった。

■bench
丹野研太(27) 田中碧(25) 

■coach
鬼木達 7.0 ターンオーバーしつつ、圧勝に導いた。交代策もベスト。

■referee
清水勇人 6.5 接触プレーの少ない展開で、抑制的なジャッジ。

125,300views

2020/08/26

200826神戸2-2川崎(J1 #24)

神戸2-2川崎(ノエビアスタジアム神戸, 19:00KO, 3,453人/5,000人)

今シーズン初めての敗戦となった名古屋戦(J1 #12)から中2日。
ACL出場中の神戸の日程の影響で、10月予定の第24節が前倒しされた。
もともとの予定は名古屋戦から清水戦(J1 #13)まで中5日だったが、神戸戦が入って中2日が続くこととなった。

なお、次週と次々週の水曜日にも神戸戦が組まれ、3週連続で対戦する。


先発は、名古屋戦から5人を変更する。
 新たに登里、田中碧、大島、小林悠、旗手が先発する。
 1週間前のC大阪戦(J1 #11)と同じ11人に戻したことになる。
ベンチスタートとなるのは、車屋、守田、下田、ダミアン、三笘。
 三笘は名古屋戦で足首を捻り担架に乗って交代したが、ベンチに入った。



神戸は、J1リーグ4勝4分4敗の9位。
 ACLに出場していて、YLCは決勝トーナメントからの出場。
 そのため、8月第1週と第2週の水曜日に試合がなく、川崎より日程は空いている。
 もちろん、ACLが再開される10月の日程は、かなり厳しくなってくる。

昨シーズンの対戦は、神戸の2勝1敗だった。
 190428神戸1-2川崎(J1 #9)
 190918神戸3-2川崎(天皇杯 R16)
 190928川崎1-2神戸(J1 #27)

■1st half
神戸は前からプレスを仕掛け、川崎のCBのパスコースを消す。
川崎も同じようにプレスで対抗するが、神戸が優勢となった。
LSB酒井高徳(24)の位置取りが素晴らしく、川崎のプレスを無効化した。

神戸は無理なパスを入れず、きれいなトラップからパスを続ける。
FW古橋亨梧(11)が走り回って、川崎のCBを動かしていった。

それでも、川崎がゴラッソで先制する。
23分、崩し切る前に、大島がPA外からゴール左隅にゴール。
 山根とのワンツーで守備を剥がして、わずかに空いたコースを打ち抜いた。

しかし、先制しても神戸の時間帯が続く。
ハーフコートに押し込んで、ボールを動かしていく。
川崎の守備を動かして、フリーになった瞬間に前線にパスを入れる。
プレスバックも素早く、川崎からボールを回収した。

30分、MF山口蛍(5)が走り込むRSB西大伍(22)にラストパスを通して、まず同点。
そして42分、DFダンクレー(33)のクロスをFWドウグラス(49)がヘッドで決めて逆転した。

■2nd half
ハーフタイムで三笘を左WGに投入して、少しだけ川崎が盛り返す。
西が三笘のドリブルを警戒し、神戸の右サイドは引き気味となった。

神戸は50分、51分と立て続けにカウンターを狙う。
疲弊した川崎の最終ラインの背後を狙い、古橋とドウグラスを走らせた。

川崎は55分、ジェジエウと山根を下げて、車屋と守田を投入。
最終ラインが引き締まって、苦しんでいた神戸のプレスを抜け出していく。
中盤からビルドアップできるようになり、互角の展開に持ち込んだ。

75分、三笘の浮いたパスを、旗手が胸トラップして左足ボレーを決める。
旗手のJ1初ゴールで、同点に追いつくことができた。

一進一退の状況から、神戸が決定機を作っていく。
85分、山口蛍がハイボールを競り勝ち、ターンしてシュート。
86分には佐々木大樹(38)の左CKをダンクレーがポストに当てた。

ロスタイムには川崎が逆襲する。
90+2分、小林悠の右クロスを家長がフリーでヘッド。

■summary
神戸は大島のゴラッソで先制を許したが、前半は終始優勢だった。
特に失点後、ボールを川崎に渡すことなくゆったりと回し続けた。
川崎の守備の緩みを作り出して、最終ラインの背後へのパスで2点を奪って逆転した。

後半、川崎が盛り返してくると、カウンターを発動。
遅攻でも速攻でも、脅威ある攻撃ができていた。
勝利に値する内容だったが、川崎の素晴らしい2ゴールを浴び、ドローとなった。


川崎は、山根、ジェジエウ、谷口の疲労感が濃かった。
最終ラインは動きが鈍く、オフサイドを取れずに2失点を喫した。
特に右サイドは、山根が酒井高徳に引き出されて、ジェジエウが孤立。
家長と脇坂の加勢が遅れ、酒井を起点に中央や右サイドに展開された。

大島と旗手のゴールは、どちらも個の力で打ち破ったもの。
崩してのチャンスも作れていたが、決定機の数は神戸が上回っていた。
良い内容ではなかっただけに、ドローに持ち込んだのは良い結果といえる。

次も中2日でホーム清水戦(J1 #13)。
清水はミッドウィークが空いていて、中5日となっている。
今日の疲労感を考えても、ターンオーバーは欠かせない。
齋藤学、宮代、山村、ジオゴなどを先発で起用したい。

■goal
30西大伍(22) 42ドウグラス(49)
23大島僚太(10) 75旗手玲央(30) 

■judge
ソンリョン(1) 5.0 プレスを受けパスを繋げず。33分、ドウグラスのシュートを止める。
山根視来(13) 5.0 酒井高徳にボールを持たれ、押し込まれた。23分、大島にアシスト。
ジェジエウ(4) 4.5 疲労が濃く、スピードがなかった。パスやトラップも荒くなった。
谷口彰悟(5) 5.0 スルーパスに必死に喰らい付く。身体の重さは隠せないが、頑張った。
登里享平(2) 5.5 左サイドの攻撃の起点となった。小川慶治朗(13)に上手く対応した。
田中碧(25) 5.0 スペースなく、ビルドアップに苦労した。33分、自陣PA近くでロスト。
脇坂泰斗(8) 5.0 10分、右クロスでCK獲得。プレースキックでチャンスを作れなかった。
大島僚太(10) 5.5 劣勢の時間帯にゴール。素早く寄せられて有効なパスを出せなかった。
家長昭博(41) 5.5 中盤でキープして味方を落ち着かせる。54分、90+2分とシュート。
小林悠(11) 6.0 48分、決定機でDFとバーに当てる。右WGに回ると、クロスを連発。
旗手玲央(30) 6.0 ようやくのJ1リーグ初ゴールでチームを助けた。86分までプレー。

■sub
HT(8)三笘薫(18) 6.5 切れ味鋭く、名古屋戦の負傷交代を感じさせなかった。1アシスト。
55(4)車屋紳太郎(7) 6.5 左CB。88分、90+1分に早い動き出しからカウンターを止めた。
55(13)守田英正(6) 6.0 RSB。70分、右クロス。78分、プレスを剥がして小林悠につなぐ。
66(25)ダミアン(9) 6.0 何度もGKまで強くプレスを仕掛けた。90+3分、シュートできず。
86(30)下田北斗(22) 5.5 終了間際に投入される。動き続けて、中盤のスペースを埋めた。

■bench
丹野研太(27) 宮代大聖(20)  

■coach
鬼木達 5.0 フル稼働が続く最終ラインをそのまま起用し2失点。交代策で同点に持ち込む。

■referee
今村義朗 5.0 まずまずのジャッジ。ただ、神戸に3枚提示したイエローは出しすぎ。

125,000views

2020/08/23

200823名古屋1-0川崎(J1 #12)

名古屋1-0川崎(豊田スタジアム, 18:00KO, 4,968人/5,000人)

C大阪戦(J1 #11)から中3日のアウェイ名古屋戦。
J1リーグでは10連勝。首位となっている。


先発は、C大阪戦から5人を変更する。
 車屋、守田、下田、ダミアン、三笘が新たに先発。
 登里、田中碧、大島、小林悠、旗手がベンチスタートとなる。
ベンチメンバーを含めた18人の顔触れは変わらない。

1週間前の札幌戦(J1 #10)と比べると、9人の先発が同じ。
 3トップのうちの2人、旗手が三笘に、宮代が家長に変わっている。


名古屋はJ1リーグ6勝2分2敗(1試合未消化)で暫定3位。
 11日前にはYLCで対戦してドロー。
 その結果、両チームとも決勝トーナメントに進出している。
  200812名古屋2-2川崎(YLC GL #3)

YLCは規定により出場できなかったFW金崎夢生(44)が先発する。
今シーズン、川崎から移籍したMF阿部浩之(11)は、ベンチ外。

■1st half
名古屋はゆっくりした立ち上がり。
強くプレスに来ることはないが、しっかりパスコースを切る。
攻撃は金崎のポストプレーを多用して、時間を作っていた。

川崎はいつものようにボールを回して、前に運ぶ。
5分、右サイドを山根が崩して、家長がマイナスのクロス。
 守田のシュートに続き、下田がシュートするが、ゴールライン上でクリアされる。
17分にも脇坂がドリブルで仕掛け、こぼれたボールを山根がシュート。

名古屋は26分から、4本連続CKでチャンスを作る。
 26分、金崎のクロスからガブリエル・シャビエル(10)のシュートをジェジエウがブロック。
 27分、マテウス(16)の右CKが直接ゴールに向かうが、ソンリョンが弾く。
32分、マテウスの右FKを前田直輝(25)がヘッドするが、ソンリョンがセーブ。

この時間帯を切り抜けると、川崎がボールを持つ。
 名古屋のプレスが弱まって、前後左右に揺さぶっていく。
 37分、山根のクロスを脇坂がフリーでシュート。

しかし、44分、名古屋がシンプルに逆襲する。
 マテウスの左クロスを金崎がヘッドで先制点を決めた。

■2nd half
川崎は大島、旗手を投入して勝負に出る。
 バイタルまでは押し込むことができたが、名古屋の強固なブロックを崩せない。
 PA内で決定機を作れないまま、時間が過ぎていった。

名古屋はボールを持てば、じっくりと時間を使っていく。
 川崎にプレスを仕掛けさせ、自陣に引き付けてからロングボールを入れる。
 ゆっくりとしたリスタートを交えて、体力を温存する。

川崎は1点ビハインドを追い掛けて、前からボールを追い掛ける。
 パスコースを封じられ、無理なパスを入れてはロストする。
 名古屋のカウンターで走らされていたこともあって、運動量が落ちる。
 セカンドボールへの動き出しも少なくなり、諦めるタイミングも早かった。

小林悠、田中碧、宮代を投入したが、状況は改善しない。
旗手4本、小林悠2本など、シュートは打てていたが、名古屋を崩し切れなった。

■summary
名古屋は強いプレスを仕掛けたYLCとは異なり、引いて守ってきた。
ロングボール主体の攻撃で、金崎のキープ力を上手く使った。
後半は時間を使うことを優先しながら、先制ゴールを守り切った。
3人しか交代させなかったが、最後まで川崎の選手よりも走れていた。

風間八宏前監督が築いたパスサッカーはベースとして残っている。
 川崎のプレスを上手くいなし、前にボールをつないでいた。
そしてフィッカデンティ現監督が守備を落とし込み、バランスが良くなった。
 守りを固めて、カウンターから勝ち点を狙うスタイル。
 FC東京や鳥栖の監督時代と似ていて、フィッカデンティらしさを感じた。


川崎は今シーズン初めての敗戦。
中断期間もあり、昨年11月の横浜FM戦(2019 J1 #33)以来、9か月ぶりの敗戦。
J1リーグの連勝は10で止まり、名古屋に勝ち点8差(1試合未消化)に迫られた。

ここまで攻撃を牽引してきた三笘が、左足首を負傷して交代。
長谷川や中村憲剛の復帰が遅れている中、三笘が長期離脱すると厳しくなる。

名古屋戦のあと、中2日でアウェイ神戸戦(J1 #24)が組まれる。
 ACLに出場している神戸のため、10月の日程が前倒しされたもの。
 神戸は今日の浦和戦(J1 #12)で大きくターンオーバーしている。
 その次の清水戦(J1 #13)も、中2日となっている。

厳しい状況だが、なんとか勝ち点を拾っていきたい。
出場時間をコントロールしながら、選手を入れ替えたい。
 今日はベンチ外だったが、山村や齋藤学、ジオゴ・マテウスも起用してほしいところ。

■goal
44金崎夢生(44)

■judge
ソンリョン(1) 6.5 27分、32分と鋭い反応から素晴らしいセーブ。失点はノーチャンス。
山根視来(13) 5.5 17分、フリーでシュート。後半は相馬勇紀(27)の対応に手を焼いた。
ジェジエウ(4) 6.0 金崎と競り合う。26分、シュートブロック。90+1分、ロングシュート。
谷口彰悟(5) 5.5 44分、左クロスを触れず金崎にゴールを許す。これ以外、ミスはなかった。
車屋紳太郎(7) 5.5 左サイドを駆け上がり、クロスを供給。45+2分、横パスをミスする。
守田英正(6) 6.0 アンカーでバランスを取る。ファウルも多いが、厳しくチャージした。
脇坂泰斗(8) 5.5 17分、ドリブルで仕掛ける。37分、フリーでのシュートは浮いた。
下田北斗(22) 6.0 5分、決定的なシュート。20分にはロングシュート。良く動けていた。
家長昭博(41) 5.5 高い位置でボールを溜めたが、吉田豊(23)のマークを崩せなかった。
ダミアン(9) 5.5 2CBを引き寄せた。60分、守田のパスで抜け出したがシュートできず。
三笘薫(18) 5.5 鋭いドリブルもゴールまでは遠かった。73分、左足首を着地で捻り交代。

■sub
HT(8)大島僚太(10) 5.5 57分、マイナスの左クロス。ボールを持っても余裕がなかった。
HT(22)旗手玲央(30) 6.0 51分、52分、59分、75分と積極的なシュート。勢いがあった。
61(9)小林悠(11) 6.0 79分に旗手のパスからシュート。90+1分、ロングシュート。
70(41)田中碧(25) 5.5 前後左右に大きく動いた。78分、大島とワンツーからシュート。
73(18)宮代大聖(20) 5.0 三笘の負傷で右ウィングに入る。見せ場は作れなかった。

■bench
丹野研太(27) 登里享平(2)

■coach
鬼木達 5.0 ハーフタイムの脇坂と下田の交代は奏功せず。後半、運動量を落とした。

■referee
佐藤隆治 6.0 良いレフェリングだった。手を使ったプレーに厳しくジャッジ。

124,500views

2020/08/20

200819川崎5-2C大阪(J1 #11)

川崎5-2C大阪(等々力, 19:00KO, 4,794人/5,000人)

札幌戦(J1 #10)から中3日。
6週連続でのミッドウィーク開催のうち、3週目の水曜日。
J1リーグでは再開後9連勝。首位に立っている。


先発は、札幌戦から5人を変更。
 新たに登里、田中碧、大島、家長、小林悠が先発する。
  家長は、8月5日の鹿島戦(YLC GL #2)以来、2週間ぶりの出場。
  大島は、8月12日の名古屋戦(YLC GL #3)で退場し、札幌戦は出場停止。
 車屋、守田、下田、宮代、ダミアンがベンチスタートとなった。
ベンチからは、山村と齋藤学が外れている。


セレッソ大阪は、J1リーグ6勝3分1敗で暫定2位。
 首位川崎と勝ち点7差となっている。
 YLCでは、ベスト8に進出している。
中3日の柏戦(J1 #10)から、先発は1名だけ変更している。

2019シーズンの対戦は、C大阪の1勝1分だった。
 190405川崎1-1C大阪(J1 #6)
 190901C大阪2-1川崎(J1 #25)

■1st half
セレッソは低い位置でボールを回しながら、ロングボールを入れる。
7分、GKキム・ジンヒョン(21)からLSB丸橋祐介(14)へロングボール。
 丸橋は川崎のプレスを抜けて、FWブルーノ・メンデス(20)へスルーパス。
 ジェジエウと谷口の中間に走り込んだメンデスが、先制ゴールを決めた。

川崎はCBからスムーズにパスをつなげない。
セレッソの素早いプレスで、パスコースを封じられる。
それでも川崎がボールを運ぶと、セレッソは4バック4ボランチのブロックを敷いた。
中盤にスペースがなく、決定機を作れなかった。

しかし、停滞した状況が続いていた21分。
 PA左からのFKを、脇坂がニアサイドに決めて同点。
 GKキム・ジンヒョンは逆側に動いてしまい、触れなかった。
さらに41分。PA内で山根のパスを受けた家長が、丸橋に倒されてPKを獲得。
 家長が自らPKを決めて、逆転に成功。
なかなか良い攻撃はできなかったが、セットプレーで2点を奪った。

■2nd half
セレッソは運動量が落ち、中盤を埋められない。
ネガティブ・トランジションでは、攻撃の選手がなかなか戻ってこない。
切り替えが遅く、スペースが空き、川崎の波状攻撃を受けてしまう。
53分、大島のループパスを小林が戻して、家長、登里とつないで小林悠がゴール。

2点差となり、57分、ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督が動く。
 前線を3人入れ換えて、フレッシュな選手たちで再び攻勢を仕掛ける。
直後の58分、丸橋のFKからDF瀬古歩夢(15)のゴールで1点差とする。

70分あたりまでは互角だったが、三笘が蹂躙していく。
 72分、三笘がPA内に向かって強引なドリブル。
 そして74分、小林悠とのワンツーから三笘がニアサイドを抜いてゴール。
 77分にも三笘の縦へのドリブルで崩し、最後はダミアンが5点目を決めた。

■summary
セレッソはスタートから強度の高いプレーを選択した。
FWのプレスや縦パスを使った崩しなど、体力を惜しげもなく使った。
12分に先制したものの、前半、セットプレー2発で逆転されたことは誤算だった。

後半になると、運動量を保てなくなり川崎の攻撃を止められない。
バイタルでも時間を与えて、大島や家長の創造的なプレーを引き出した。
57分の3人の交代というカンフル剤も、効果は長く続かなかった。

GKキム・ジンヒョンは、21分の脇坂と75分の三笘の2度、ニアサイドを抜かれた。
 逆側に動く判断ミスもあり、いつものような好セーブが見られなかったのは残念。


終了後の談笑。
 ブルーノ・メンデス(20)
 レアンドロ・ダミアン(9)
 ジェジエウ(4)

三笘薫(18)。あんたが大賞。
 大分戦(J1 #9)から2試合連続で獲得。

暫定2位のセレッソに対し、5点を奪って大勝した。
 J1リーグ10連勝となり、暫定2位のセレッソと勝ち点10差になった。

圧倒的な結果だが、あえて不安材料を探せば、スロースタートが目立つこと。
 後半、巻き返すことができているが、先に失点したくないところ。

次は中3日でアウェイ名古屋戦(J1 #12)。
 名古屋は暫定3位(1試合未消化)で、勝ち点11差。
 8月12日にも対戦(YLC GL #3)していて、2-2のドローだった。
ターンオーバーしつつ、良い内容と良い結果を出していきたい。

■goal
21脇坂泰斗(8) 42PK家長昭博(41) 53小林悠(11) 75三笘薫(18) 77ダミアン(9) 
7ブルーノ・メンデス(20) 58瀬古歩夢(15)

■judge
ソンリョン(1) 5.5 安定したキャッチ。83分、間に合わないタイミングで飛び出すミス。
山根視来(13) 6.0 攻撃参加は内側に切れ込んでいった。38分、49分とクロスでCK獲得。
ジェジエウ(4) 6.0 勢い良くボールにチャレンジ。7分、丸橋のスルーパスに触れず失点。
谷口彰悟(5) 5.5 パスコースを切られて苦しむ。28分、47分と危険なパスミスを重ねる。
登里享平(2) 6.0 53分の小林悠、77分のダミアンのゴールに関与する。17分、パスミス。
田中碧(25) 5.5 速攻できる局面で逡巡してしまう。ボールを奪ったら早く判断したい。
脇坂泰斗(8) 6.5 21分、芸術的なFKを決める。8分、48分にも決定的なシュートを放つ。
大島僚太(10) 6.5 中盤で余裕あるプレー。20分、22分、53分とゴール前にパスを入れる。
家長昭博(41) 6.0 2週間ぶりの復帰戦。変わらない力強さ。42分、自ら得たPKで決勝点。
小林悠(11) 6.5 前半は右サイドに流れていた。53分にゴール、75分に三笘をアシスト。
旗手玲央(30) 6.0 36分、62分とシュート。パスもドリブルも良かった。得点に絡みたい。

■sub
61(8)三笘薫(18) 6.5 1ゴール。2人3人を引き寄せるドリブルを武器に、仕掛けた。
75(11)ダミアン(9) 6.0 1ゴール。最前線でプレスを仕掛ける。ロングボールを収めた。
75(30)守田英正(6) 6.0 右インサイドハーフで走り回る。85分、カウンターからシュート。
90+1(41)宮代大聖(20) 5.5 右ウィング。プレー機会は少なかった。ボールを追い掛けた。
90+1(2)車屋紳太郎(7) 5.5 LSB。プレー機会は少なかった。90+2分、左サイドで攻防。

■bench
丹野研太(27) 下田北斗(22) 

■coach
鬼木達 6.0 後半の巻き返しで圧勝に導いた。宮代と車屋の投入は遅くなった。

■referee
岡部拓人 5.0 ファウルとするプレーの基準が同じでなかった。PK判定は的確。

123,900views

2020/08/15

200815札幌1-6川崎(J1 #10)

札幌1-6川崎(札幌ドーム, 14:00KO, 4,601人/5,000人)

アウェイ名古屋戦(YLC GL #3)から中2日。
短い試合間隔で、アウェイかつ14時キックオフの札幌戦を迎える。


先発は、名古屋戦から5人を変更する。
 新たに車屋、守田、脇坂、ダミアン、旗手が先発する。
 5人ともに名古屋戦で途中出場しているので、新味は少ない。
 登里、田中碧、小林悠、三笘はベンチスタートとなる。
 大島は、名古屋戦イエロー2枚で退場し、出場停止のためベンチ外。
ベンチには、新たに山村が入った。


札幌は、J1リーグで3勝3分3敗で9位。
 YLCではベスト8に進出している。

明治大学4年の特別指定選手、FW小柏剛(35)が先発する(J1リーグ初出場)。
 FW鈴木武蔵(9)は、ベールスホット(BEL)への移籍準備のため欠場。
 DF田中駿汰(32)は、前節清水戦(J1 #9)で退場し、出場停止となっている。

2019シーズンの対戦は、川崎の1勝2分(うち1PK勝)だった。
 190614川崎1-1札幌(J1 #15)
 191026札幌3(4PK5)3川崎(YLC Final)★
 191207札幌1-2川崎(J1 #34)

■1st half
札幌はしっかりと間合いを詰めて、川崎に余裕を与えない。
サイドでも川崎はすぐに囲まれて、ボールを失っていた。
ただ、12分には宮代がトラップから抜け出し、ダミアンがヒールシュート。

札幌は右サイドのルーカス・フェルナンデス(7)を中心に攻めてくる。
中央ではチャナティップ(18)がボールを動かしていった。
 15分、菅大輝(4)の左クロスを駒井善成(14)がシュート。
 18分にも駒井がロングシュートを放った。

少しずつ札幌の寄せが緩くなると、川崎に時間が生まれる。
飲水タイムを挟んで、川崎は右ウィングの宮代と左の旗手を交換。
右サイドに回った旗手が、ポイントを作れるようになった。
 27分、旗手が右サイドで縦に抜けて、クロスをダミアンへ届ける。
 34分には、右PA脇で競り合って、FKを獲得した。

35分、このFKを脇坂が蹴り、フリーの車屋がヘッドで先制点。
 LSBで先発した車屋の、気合いの入った表情が印象的だった。

しかし、札幌も反撃する。
 38分、チャナティップのシュートは、バーに当たった。

■2nd half
後半開始から、川崎は三笘と田中碧を投入。
 三笘が左サイドを切り裂くことで、川崎の時間が続く。
 47分、三笘が左サイドからドリブルで仕掛ける。
 50分、山根がインターセプトして、ラストパスを三笘が受けてゴール。
 53分には三笘がドリブルからシュート。

さらに55分。三笘のスルーパスを受けたダミアンがフリーでシュート。
 GK菅野孝憲(1)が防いだが、跳ね返りをダミアンが押し込んだ。
63分には旗手のクロスボールを三笘がゴールして、4点差となった。

札幌は攻撃的な選手を次々に投入してくる。
 79分、チャナティップのスルーパスからジェイ(9)がゴール。
 その後も5分ほど、川崎を押し込んだ。

しかし、守備的な選手が残っておらず、川崎のカウンターを止められない。
 87分、90+5分と小林悠が2ゴールを決めて、試合は終わった。

■summary
札幌は前半、しっかりとした守備で川崎を封じた。
35分、セットプレーから失点したものの、優勢にプレーできていた。

しかし、後半、三笘の投入から守備が崩壊してしまう。
 右サイドのルーカスと進藤亮佑(3)が、三笘を止められない。
 逆サイドも旗手に崩されていて、全体的にスペースを埋められくなった。

あっという間に3点差となり、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督は勝負に出る。
 59分、3バックの進藤と福森晃斗(5)を下げ、アタッカー2人を投入。
 守備はスカスカになってしまうが、チャンスを作れていた。
 79分に1点を奪い、さらにゴールを目指す姿勢は、いつもながら素晴らしい。
 ただ、失点は止まらず、大量ゴールを奪われた。


川崎は名古屋戦と同じように、前半はプレスに苦しんだ。
 ただ、名古屋戦のようなゴールを札幌に与えず、押されながらも耐えた。
 連戦の疲労が感じられたが、後半ギアを上げて圧勝した。

三笘は素晴らしい活躍で、チームを勝利に導いた。
 名古屋戦に続いて、2試合連続の2ゴール。
 ドリブルで相手を切り裂くだけではなく、確実にゴールを決めた。
そしてフル出場となった旗手も、三笘に負けない活躍を見せた。
 右サイドに移動してから、攻撃の起点となり、後半には2アシスト。

大量リードを奪いながらも、64分に小林悠を投入したのは課題。
 小林悠は2ゴールを決めてくれたとはいえ、休養させるべき展開だった。
 フレッシュな山村や齋藤学をもっと早い時間から投入したかったところ。

J1リーグはこれで9連勝となり、好調を維持している。
次は中3日でセレッソ大阪戦(J1 #11)。
しっかりと勝っていきたい。

■goal
79ジェイ(9)
35車屋紳太郎(7) 50,63三笘薫(18) 55ダミアン(9) 87,90+5小林悠(11) 

■judge
ソンリョン(1) 6.5 67分、ジェイのシュートをセーブ。87分、小林悠のゴールをアシスト。
山根視来(13) 6.5 後半になると攻撃力を発揮した。50分、インターセプトからアシスト。
ジェジエウ(4) 6.0 動き出しが少し遅かった。69分、接触プレーで左太ももを痛めて交代。
谷口彰悟(5) 6.5 前半、パスコースが少なく苦労した。57分、進藤のシュートをブロック。
車屋紳太郎(7) 6.5 35分、気合いの入った先制ゴール。左サイドでルーカスと対峙する。
守田英正(6) 6.5 1ボランチでチームを牽引。マンツーマンを利用して札幌の中盤を崩した。
脇坂泰斗(8) 6.0 5分、ロングシュート。35分、右FKでアシスト。47分、三笘へスルーパス。
下田北斗(22) 5.5 札幌に素早く寄せられてボールを失った。中盤で上下に広く動いていた。
宮代大聖(20) 5.5 J1リーグ初先発。12分、ダミアンにクロス。ロストが多いが及第点。
ダミアン(9) 6.5 12分、ヒールでシュート。1ゴール。ポストプレーもキープ力も冴えた。
旗手玲央(30) 7.0 体幹の強さを活かしてキープ。63分、菅を背中でブロックしてアシスト。

■sub
HT(22)田中碧(25) 6.0 右インサイドハーフで伸び伸びプレー。78分、FKをバーに当てる。
HT(20)三笘薫(18) 7.5 良いポジション取りから2ゴール。ダミアンのゴールも演出した。
64(8)小林悠(11) 6.5 終了間際に2ゴール。大量リードの展開で、出場時間が長くなった。
69(4)山村和也(34) 6.0 右CBでクロスボールを跳ね返した。78分、CKからシュート。
84(9)齋藤学(19) 5.5 右FWに入る。守備では戻って山根を助ける。カウンターも仕掛けた。

■bench
丹野研太(27) 登里享平(2)

■coach
鬼木達 6.5 HTの三笘の投入で圧勝に導く。宮代を先発させた判断も良かった。

■referee
木村博之 6.0 バランス良いジャッジ。軽い接触でもファウルと判定していた。

123,200views

2020/08/12

200812名古屋2-2川崎(YLC GL #3)

名古屋2-2川崎(パロマ瑞穂スタジアム, 19:00KO, 4,858人/5,000人)

快勝した大分戦(J1 #9)から中3日。
YLCのグループリーグの最終節は、アウェイで名古屋と対戦する。

川崎も名古屋もGLで2連勝していて、1位を賭けての対戦。
 ドローだと、川崎1位、名古屋2位となり、どちらもベスト8に進出できる。
 負けたチームは勝ち点6となり、4グループで1つだけの2位の通過枠を巡り、他の3グループの2位チームと勝ち点や得失点差を比べることとなる。


先発は、大分戦からは3人を変更する。
 日程は詰まっているが、大きな変化は行わなかった。
 新たに先発するのは山根、下田、宮代。
 脇坂とダミアンはベンチスタート、ジオゴはベンチ外となった。
 脇坂は今シーズン11試合すべて先発していたが、初めて先発を外れた。
ベンチも含めた18人でも、大分戦からはRSBのジオゴと山根が入れ替わっただけ。


名古屋は、J1リーグでは5勝2分1敗の暫定4位(1試合未消化)。
 YLCのグループリーグは2連勝。得失点差で川崎に次ぐ2位となっている。
 金崎夢生(44)は、3月25日に鳥栖から名古屋に期限付移籍したが、鳥栖の選手としてGL第1節に出場しているため、この試合は出場できない。

2019シーズンは、4試合対戦し、1勝2分1敗だった。
 190517川崎1-1名古屋(J1 #12)
 190810名古屋3-0川崎(J1 #22)
 190904川崎2-0名古屋(YLC QF #1)
 190908名古屋2-2川崎(YLC QF #2)

2019年9月23日に風間八宏監督が解任され、マッシモ・フィッカデンティ新監督が就任。
フィッカデンティが就任してから、川崎とは初対戦となる。

■1st half
立ち上がりから目まぐるしくゴールが生まれる。
1分、FW相馬勇紀(27)のシュートをジェジエウが触り、早くも名古屋が先制する。

川崎はプレスに苦しみ、ボールを運べなかったが、6分。
田中碧のミドルがDFに当たって、宮代が決定機を迎える。
宮代のシュートはGKランゲラック(1)がセーブしたが、こぼれ球を三笘が沈める。

直後の7分。プレスを受けた田中碧が、低い位置でロスト。
FW山﨑凌吾(17)のラストパスを、フリーのMFガブリエル・シャビエル(10)がゴール。

その後も名古屋はパスコースを作り、ゆったりとボールを回す。
前線からのプレスも強度が高く、川崎のパスをカットしていく。

20分を過ぎると、徐々に名古屋のプレスが弱まる。
川崎の2CBのビルドアップに余裕が生まれ、プレーが速くなった。
左サイドから三笘、下田、登里のトリオで攻め込んでいく。

38分、右サイドの小林悠がDF吉田豊(23)をターンで抜き去って大島に預ける。
大島の右クロスを宮代がPA中央でつぶれ、ファーの三笘が頭で押し込んで同点とした。

44分にも三笘がPA内でドリブル。
45+3分、田中碧のミドルなど、名古屋を押し込んだ。

■2nd half
押されていた名古屋は、HTからジョアン・シミッチ(8)を投入。
緩んでいた中盤を引き締めて、盛り返してきた。

どちらも攻撃に決め手を欠き、一進一退が続く。
交代策を織り交ぜながら、局面での競り合いが続いた。
どちらかといえば、川崎がゴールに近づいていく。
 60分、小林悠がターンからシュート。
 66分、脇坂の右FKを小林悠がヘッド。

71分。大島が2枚目のイエローで退場となり、状況は一変。
数的有利になった名古屋は、サイドを使って攻めようとする。
ただ、川崎も1人少ない中、引き続きボールを持つことができた。
82分、左サイドからの旗手のシュートはポストに当たる。
88分、守田の左クロスは脇坂に合わなかった。

名古屋はドローを選択する。
最終ラインでボールを回し、タイムアップを迎えた。

■summary
名古屋は立ち上がりに厳しいプレスを仕掛け、2得点。
ただ、良い時間は長く続かず、川崎にボールを握られる時間が続いた。
川崎に退場者が出ても、攻めてくることはなかった。
ドローでも勝ち抜けることができるため、当然の判断といえる。


川崎はプレッシャーに耐えかねて1分、7分と失点を重ねる。
5分にもFW前田直輝(25)がフリーでヘッドしていて、圧倒的に攻められた。
この劣勢の時間帯でも、三笘のゴールが生まれたことは素晴らしかった。
ただ、慌てずに落ち着いて名古屋の攻勢を受け止めたかった。

名古屋のプレスが弱まると、ボールを持って反撃に転じる。
71分に大島が退場するまでは、テンポ良く攻撃を続けた。
数的不利となってからは、守備への意識を高めて、大事に時間を費やしていく。
名古屋が攻めてこなかったこともあり、同点のまま試合を終えた。


YLCのグループリーグは、2勝1分で1位となった。
同じ勝ち点の名古屋は、得失点差で下回り2位。
2チームとも、9月2日(水)に開催されるYLCプライムステージ準々決勝に進出する。
(8月13日(木)、抽選でアウェイで神戸と対戦することが決まった。)

次は中2日、アウェイ札幌戦(J1 #10)。
名古屋戦に続いての遠距離アウェイで、14時と早い時間のキックオフ。
厳しい日程だが、選手を上手くやり繰りして、連勝を続けたい。

■goal
1相馬勇紀(27) 7ガブリエル・シャビエル(10)
6,38三笘薫(18) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 11分、47分のシュートをキャッチ。2失点ともに止めるのは難しい。
山根視来(13) 5.5 1試合休養して復帰。守備の時間が長かった。34分、宮代にスルーパス。
ジェジエウ(4) 5.5 1分、オウンゴール気味に失点。プレスを受けるとパスを出せなかった。
谷口彰悟(5) 6.0 数的不利でもラインを上げていった。47分、シャビエルに抜き去られる。
登里享平(2) 5.0 5分、16分、49分と1対1の守備で抜かれる。43分、こぼれ球をミドル。
田中碧(25) 5.0 7分、致命的なロストで失点を招く。激しいチャージでリズムを生んだ。 
大島僚太(10) 5.0 ミスパスもあったが1アシスト。30分、71分とイエローを受けて退場。
下田北斗(22) 5.5 セットプレーを担当。55分、登里へスルーパス。62分の交代は早すぎ。
宮代大聖(20) 5.0 前半途中、右FWから中央FWに動く。まだまだプレーに粗さが目立つ。
小林悠(11) 6.0 宮代とポジション交換。右FWでチャンスを作りつつ、多くのシュート。
三笘薫(18) 6.5 高い決定力でチームを救った。44分、60分にはドリブルで仕掛ける。

■sub
62(22)脇坂泰斗(8) 5.5 66分、右FK。88分、守田のクロスをゴール前で合わせられず。
62(18)旗手玲央(30) 5.5 左FWで出場。82分、左ゴールライン際からポストに当てる。 
74(20)守田英正(6) 6.0 するすると動いて左サイドでパスを受ける。88分、左クロス。
84(13)車屋紳太郎(7) 5.5 RSBで出場。86分、太田宏介(6)と競り合い、防ぎ切った。
84(11)ダミアン(9) 5.5 87分、ロングボールを収める。名古屋のボール回しを追った。

■bench
丹野研太(27) 齋藤学(19) 

■coach
鬼木達 6.0 良い結果を出した。フレッシュな齋藤学を起用しておくべきだったか。

■referee
池内明彦 5.0 いつもほど酷くなかった。名古屋1枚、川崎4枚のイエローは簡単に出しすぎ。

122,100views

2020/08/09

200808川崎2-0大分(J1 #9)

川崎2-0大分(等々力, 19:00KO, 4,735人/5,000人)

YBCルヴァンカップ鹿島戦(YLC GL #2)から中2日。
G大阪戦(J1 #7)から1週間ぶりのJ1リーグは、ホームで大分と対戦。


先発は、鹿島戦から7人を変更する。
 GKソンリョン、ジオゴ・マテウス、谷口、登里、田中碧、大島、ダミアンが新たに先発。
 GK丹野、車屋、守田、下田、旗手はベンチスタート、山根と山村はベンチ外となった。 
 ベンチからはGK安藤と家長が外れて、齋藤学が入った。

 ジオゴは、RSBで川崎加入後初出場(&初先発)。
 三笘はJ1リーグ初先発となった。

G大阪戦から比べても、先発は3人入れ替えている。
 ジオゴ、三笘、ダミアンが入って、山根、家長、旗手が外れている。


大分トリニータは、J1リーグ2勝1分5敗の14位。
 J1リーグは4連敗中となっている。
 YLCは水曜日のG大阪戦(YLC GL #2)に引き分けて、GL敗退が決まった。
なお、川崎からレンタル中のFW知念慶(9)は、契約上出場できない。

昨シーズン、J1に昇格した大分との対戦は、川崎のダブルだった。
 190526大分0-1川崎(J1 #13)
 190727川崎3-1大分(J1 #20)

■1st half
大分は5バックを低い位置で構えるが、5分。
川崎はCB谷口の鋭い縦パスをダミアン、小林とつなぐ。
脇坂が左サイドに振ったパスを三笘がダイレクトでゴール。
GKムン・キョンゴン(22)は目測を誤り、逆方向に動いてしまった。

大分はつなぐことを優先して、GKまでのバックパスを繰り返す。
低い位置でもロングボールを蹴らずに、しっかりつなぐ。
ポゼッションを高めることはできていたが、前にボールを運べなかった。

そして、パス交換に失敗すると、ピンチを招く。
22分、ダミアンのカットから、組み立て直して脇坂がミドルシュート。
さらに24分、登里のプレスからダミアンがボールを拾うと、DF鈴木義宜(5)をかわしてゴール。

大分は2点のリードを許しても、ゆっくりボールを回した。
ミスは少ないが、なかなか前に向かうチャレンジができない。
それでも、終了間際には2つチャンスを作った。
43分、FW髙澤優也(31)がシュートしてCKを獲得。
その左CKをDF島川俊郎(4)がヘッドしたが、GKソンリョンがキャッチした。

■2nd half
後半も大分はゆっくりとボール回しを続けた。
負けているのにゴールを目指さず、バックパスを繰り返す。
新しい選手を投入しても、スピードは上がらなかった。

川崎はチャンスをたくさん作ったが、ゴールはなかった。
46分、ジオゴの右クロスをダミアンがヘッド。
小林悠が50分に2本、58分、60分と立て続けにシュート。
67分には大島の美しいヒールパスを受けた田中碧がバーに当てた。
途中出場した旗手や宮代もゴールを狙っていった。

■summary
大分は最後まで狙いが見えなかった。
5分と早い時間に失点してしまったことは仕方ない。
勝ち点を得るためにゴールが必要だったが、それでも最後まで攻めなかった。

リスクを冒さず、安全地帯を求めてGKまでのバックパスを続けた。
これではゴールを奪うことは当然として、ゴールに近づくことすらできない。
シュート自体も、公式記録では44分の島川俊郎のヘッド1本だけに終わった。

カウンターを仕掛けるなり、前向きのパスで押し上げるなり、何らかの対処をすべきところ。
J1リーグで5連敗となったことも理解できるほど、消極的な姿勢に終始した。
無為無策のまま、タイムアップを迎えてしまった。

大分をJ3からJ1まで引き上げた片野坂知宏監督だが、大きな壁にぶつかっている。


守田英正(6)と髙澤優也(31)。
 流通経済大学で守田が1学年上です。


三平和司(27)と丹野研太(27)。
 2011-12シーズンに大分で一緒にプレー。

川崎は家長と山根を欠きながら、危な気なく勝利した。
連戦にあって、消耗の少ない試合展開で、良い結果を得た。
前半2点のリードを奪い、後半もゴールはできなかったが攻め続けた。
大分にチャンスらしいチャンスを与えることなく、無失点で終えた。
欲をいえば、もっと得点を重ねたかったところ。

RSBジオゴ・マテウスは、川崎加入後初めて出場した。
 前半は大分に狙われて、ボールを持つとプレスを受けて囲まれた。
 ボールを早めに手放すようになって、少しずつチーム戦術に溶け込んでいく。
 後半、右クロスでチャンスを作り、伸び伸びとプレーした。

次は中3日でアウェイ名古屋戦(YLC GL #3)。
YLCグループリーグの突破がかかるが、名古屋戦の後にも中2日で札幌戦(J1 #10)が続く。
鹿島戦以上の大きなターンオーバーを行いたい。


先制ゴールの三笘薫(18)。
 あんたが大賞を獲得。

いずれもフル出場したブラジル人トリオ。
 ジオゴ・マテウス(17)。
 ジェジエウ(4)。
 レアンドロ・ダミアン(9)。


■goal

5三笘薫(18) 24ダミアン(9)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 プレー機会はほとんどなかった。44分、島川のヘッドをキャッチ。
ジオゴ(17) 6.0 初出場。連携はまだまだだが、右クロスを供給し、セットプレーも担当。
ジェジエウ(4) 6.5 スピードでチャンスを摘む。48分、GKのフィードをインターセプト。
谷口彰悟(5) 6.5 ハイボールを簡単に処理。早い判断で工夫しながらビルドアップした。
登里享平(2) 6.0 ボールを止めることでリズムを生んだ。チームのバランスを上手く補正。
田中碧(25) 6.0 軽やかに動いていた。積極的に前に出て、61分、67分、85分とシュート。
脇坂泰斗(8) 6.0 三笘のゴールをアシスト。22分、54分とシュート。潤滑油となった。
大島僚太(10) 6.5 技術の高さで中盤を支配。67分、ヒールパスで田中碧の決定機を作った。
小林悠(11) 6.0 右FW。裏への動き出しを繰り返し、後半には多くのシュートを放った。
ダミアン(9) 6.5 献身的に守備を先導した。24分、自らボールを奪って追加点を決めた。
三笘薫(18) 6.5 J1リーグ初先発。5分、先制ゴール。ドリブルするスペースがなかった。

■sub
62(8)守田英正(6) 6.5 スペースに走り込み、ボールに多く絡む。強い体幹を活かした。
62(11)旗手玲央(30) 5.5 右、左、中央でプレー。72分にミドル。82分にPA内でドリブル。
77(10)齋藤学(19) 6.0 無理に仕掛けず、ボールをつなぐ。90+1分、中央で時間を使う。
77(18)宮代大聖(20) 5.5 80分、83分と重低音を響かせてシュート。精力的に仕掛けた。
87(2)車屋紳太郎(7) 5.5 LSBで出場する。しっかりと試合をクローズした。

■bench
丹野研太(27) 下田北斗(22)

■coach
鬼木達 6.5 家長と山根の欠場で選手を入れ替えつつ、完勝に導いた。交代策も適切。

■referee
荒木友輔 6.5 流し気味の判定で、スムーズに試合を進めた。

121,500views

2020/08/05

200805鹿島2-3川崎(YLC GL #2)

鹿島2-3川崎(カシマサッカースタジアム, 19:00KO, 2,591人/5,000人)

J1リーグ7連勝となったG大阪戦(J1 #8)から中3日。
中断していたYBCルヴァンカップ(YLC)が、鹿島戦で再開する。
2月16日の第1節清水戦(YLC GL #1)から5カ月以上、間隔が空いた。

この間、大会のレギュレーションも大きく変わった。
 選手交代は1試合3人までから5人までに拡大。交代回数は3回まで(ハーフタイムも可)。
 延長となった場合は、選手交代を1人、交代回数を1回追加する。
 U-21先発ルール(21歳以下の日本国籍者を1人以上先発させる)は適用しない。
 グループリーグ(GL)は4チーム2回戦総当たりから1回戦総当たりに変更。
  Bグループの松本山雅(J2)は第2節以降不参加とする。
   松本と未対戦の仙台と浦和は、勝ち点3(得失点差0)を得る。
   C大阪が松本に4-1で勝った第1節の結果はそのまま有効。
 プレーオフステージ(ベスト16)は中止。GLから5チームがベスト8に進出。
 ACL組3チームを加えたプライムステージ(8チーム)は、すべて1試合制に変更。

川崎は、鹿島、名古屋、清水とAグループに所属。
 第1節清水戦(YLC GL #1)は、5-1と大勝している。


先発は、G大阪戦から7人を変更する。
 GK丹野、山村、車屋、守田、下田、ダミアン、三笘の7人が新たに先発。
 丹野は川崎加入後の初先発(初出場)、三笘はプロ初先発となった。
 引き続き先発するのは、山根、ジェジエウ、脇坂、旗手の4人。

比較的大きなターンオーバーだが、出場機会は多い選手たちなので驚きは少ない。
YLCのグループリーグは3試合制で、初戦に勝ったとはいえ、大事な試合。

ベンチスタートとなるのは、登里、田中碧、大島、家長、小林悠の5人。
 GKソンリョンと谷口はベンチ外となる。


鹿島は、J1リーグでは2勝1分5敗の12位。
 1-4と大勝した大分戦(J1 #8)から中3日。
 大分戦と11人全員が同じ先発となった。
 YLCグループリーグ第1節は、名古屋に負けている。

川崎とはJ1リーグ再開初戦で対戦(J1 #2)し、川崎が勝っている。

■1st half
鹿島は2トップが川崎の2CBにプレスを仕掛ける。
後方も連動して厳しくパスコースを封じ、中盤のスペースを与えなかった。

川崎はビルドアップにスムーズさを欠いた。
特に左サイドでは、山村、車屋、三笘の連携が悪く、すぐに囲まれる。
難しいパスを選択することも多く、ボールを失いがち。

それでも中盤で守田や脇坂が鹿島のプレスをかわしていく。
右サイドでは、山根が旗手をスルーパスで走らせてチャンスを作る。
旗手は19分、22分と立て続けに決定機を迎えるが、シュートは決まらない。

25分あたりから、鹿島がボールを握っていく。
両サイドを広く使ってクロスを入れ、さらに縦パスも狙う。
33分、LSB永戸勝也の左クロスをレオ・シルバ(4)がミドル。
39分には遠藤康(25)がロングシュートを放った。

川崎がようやく押し戻せるようになって、43分。
旗手が右サイドからPA中央までドリブルしてシュート。
GK曽ヶ端準(21)が弾いたボールを左サイドで三笘が拾い、PA内に進入して先制ゴール。
旗手が右から、三笘が左からと連続してPAを攻め、鹿島の守備の足を止めた。

■2nd half
川崎はハーフタイムで小林悠と大島を投入する。
中軸のプレスが強まって、鹿島のミスを誘う。
47分、GK曽ヶ端のパスを旗手がカットして、最後は小林がシュート。
DFにブロックされたボールを大島がミドルを決め、追加点が入った。
55分には三笘の左クロスを旗手が押し込み、3点差を付ける。

63分、鹿島は一気に4人を交代して、反撃に転じる。
前半のようなプレスを再び仕掛けて、川崎からボールを奪った。
川崎は落ち着いてボールを回せずに、苦し紛れのパスが増えてくる。

お互いに中盤にスペースが生まれて、チャンスを作り合う。
川崎にも決定機はあったが、ゴールを決めたのは鹿島だった。
87分、90+3分と伊藤翔(15)が2ゴールを決め、1点差まで迫る。
90+5分には永木亮太(6)の右CKを伊藤がヘッドするが、ゴール右に外れた。

■summary
鹿島は精力的にプレスを仕掛けてきた。
しかし先制できないまま足が止まり、川崎に3ゴールを決められてしまう。
63分の4人同時交代からは主導権を掴み直して、追撃した。
伊藤翔が2ゴールを決めて意地は見せたが、追い付くことはできなかった。
YLCは2連敗となり、グループリーグ敗退が決まった。


川崎はターンオーバーしたことにより、ビルドアップにぎこちなさが見られた。
パスコースを作る動きが少なく、次のプレーの判断が遅れ、鹿島に囲まれた。
それでも最初から飛ばした鹿島の運動量が落ちるまで、余裕を持って守った。
逆襲に転じると、あっという間の3ゴールで試合を決めた。

出場機会が少なかったCB山村やLSB車屋を起用しながら、勝利した。
プロ初先発の三笘が先制点を決めると、旗手も待望のプロ初ゴール。
終盤に1点差とされたのは反省材料だが、主力を休ませつつ、良い結果を出した。

YLCは2連勝となり、来週水曜日の第3節は同じく2連勝の名古屋と対決。
ドロー以上でプライムステージ(8チーム)に進出することができる。

名古屋戦の前には、中2日で大分戦(J1 #9)がある。
今日のターンオーバーを上手く活かして、勝利したい。

■goal
87,90+3伊藤翔(15)
43三笘薫(18) 47大島僚太(10) 55旗手玲央(30) 

■judge
丹野研太(27) 5.5 川崎での初出場はまずまずだった。2失点ともにギリギリで止められず。
山根視来(13) 5.5 疲労のせいか運動量が少なかった。15分、36分と旗手へスルーパス。
ジェジエウ(4) 6.0 シュートに立ちはだかりブロックする。74分、クロスボールを空振り。
山村和也(34) 5.5 クリアボールをもっと味方につなぎたい。最後は足を攣って最前線へ。
車屋紳太郎(7) 5.5 上がるタイミングが早すぎて、山村が孤立した。89分、FKを小林悠へ。
守田英正(6) 6.0 1ボランチで広いスペースをカバーする。後半はさすがに動きが落ちた。
脇坂泰斗(8) 5.5 7分、ドリブルでプレスを抜け出す。33分、ミドル。47分、右からクロス。
下田北斗(22) 6.0 左サイドに出向いてプレー。18分、中央でドリブル。19分にシュート。
旗手玲央(30) 6.0 19分、22分、43分に決定的なシュート。55分、待望のプロ初ゴール。
ダミアン(9) 6.0 ポストプレーで周囲を活かす。5分、左サイドから中央にドリブルする。
三笘薫(18) 6.5 プロ初先発。1ゴール1アシストで勝利に貢献。ボールロストも目立った。

■sub
HT(22)大島僚太(10) 6.5 ミドルで1ゴールを決める。59分、小林悠へスルーパスを入れる。
HT(9)小林悠(11) 6.0 47分、50分、59分、89分と切れ味鋭いシュート。プレスを先導。
60(8)田中碧(25) 5.5 ボランチの1列前で出場。62分、ボールを奪ってドリブルシュート。
67(18)宮代大聖(20) 5.5 80分、82分、90+3分とシュート。もっと時間を使いたかった。
90+1(30)家長昭博(41) 5.5 プレー機会は少なかったが、カウンターを仕掛けた。

■bench
安藤駿介(24) 登里享平(2)

■coach
鬼木達 6.5 ターンオーバーしながらも鹿島を上回った。選手交代も申し分なかった。

■referee
木村博之 6.5 軽い接触はファウルを取らず、悪質なファウルにはイエローを提示した。

121,100views

2020/08/02

200801G大阪0-1川崎(J1 #8)

G大阪0-1川崎(パナソニックスタジアム吹田, 19:00KO, 4,925人/5,000人)

6連勝を飾った湘南戦(J1 #7)から中5日。
8月に入り、J1リーグは東西を跨ぐ対戦が始まった。
観客は、7月に続き5,000人かスタジアム収容率50%のうち少ない方に制限される。

そして8月は、31日間に9試合が組まれている。
5回の週末に5試合、4回の水曜日に4試合。
中3日と中2日が続く過密日程が、ガンバ大阪戦からスタートする。


先発は、湘南戦から2人を変更する。
 大島と田中碧が先発して、下田と守田がベンチスタート。
 脇坂を含む3人のMFは、2試合前の仙台戦(J1 #6)と同じ構成とする。
ベンチには、GK安藤が入り、GK丹野が外れた。


ガンバ大阪は、J1リーグで5勝1分1敗で暫定2位。
 首位の川崎を勝ち点3差で追っている。

昨シーズンの対戦は、ガンバの1勝1分だった。
 190317川崎0-1G大阪(J1 #4)
 191019G大阪2-2川崎(J1 #29)
そして、2018年7月に宮本恒靖監督となってからの対戦は、ガンバの2勝1分。
宮本監督は守備的な戦術を採ることが多く、対川崎で結果を出している。
 180901G大阪2-0川崎(J1 #25)

■1st half
ガンバはボールを大事につなぎ、スペースを狙う。
両サイドに選手を配置して、幅を取って中央のスペースを作っていた。
ダイレクトや1タッチでのプレーが多く、川崎のプレスをかわしていく。

ミスが少なく、徐々に川崎を押し込んでゴールに迫った。
 20分、MF小野瀬康介(8)のシュートが右ポストに当たる。
 22分にもFW渡邉千真(39)がシュートする。
このあたりの時間帯は、ガンバがペースを掴んでいた。

川崎もパスをつなぎ、じっくりと組み立てていく。
ガンバもプレスを仕掛けてきたが、上手くボールをつなぐ。
1対1で剥がすと、ガンバの次の対応が遅れて、チャンスとなった。
左サイドでは27分に登里から旗手、45分に旗手から登里にスルーパスを入れた。

中央の田中碧と脇坂、大島のスペースは、厳しく消されていた。
縦に早くボールを動かすとガンバの網に引っ掛かってしまう。

■2nd half
後半開始から、川崎は三笘を投入する。
早速47分、三笘はドリブルで1人を抜いてシュート。
さらに48分。三笘が大島のパスを受けてガンバの守備陣3人を引き寄せる。
優しく戻したボールを大島がダイレクトでゴール左隅に決め、先制する。

リードを許したガンバは反撃を仕掛けていく。
外を使うと見せかけて、MF矢島慎也(21)がズバっと縦パスを入れる。
51分、52分には、FW小野裕二(11)がPA内で勝負した。

川崎はGKソンリョンを中心に凌いでいく。
73分、下田と守田を投入して中盤を引き締める。
85分に入ったダミアンが、ロングボールに競り勝って時間を使った。

■summary
両チームとも攻め続ける好ゲームとなった。
かといって守備をおろそかにすることなく、中盤も引き締まっていた。
2017年のアウェイ(2017 J1 #16)と同じように、素晴らしかった。

アウェイ席がなく、スタジアムで観戦できなかったことは残念ともいえる。
結果は川崎の勝利となったが、どちらのチームも賞賛に値する。
ガンバ大阪との対戦は、やはりこのようなサッカーを観たい。


ガンバは非常にクオリティが高かった。
両サイドに広く選手を配置して、中盤に広いスペースを確保する。
川崎のプレスを受けても、素早い判断からボールを動かしていった。
顔を見せるポストプレーヤーに正確な縦パスを入れ、川崎の守備の綻びを探した。

リードを許した後半は、ロングボールが徐々に多くなった。
80分、FWパトリック(18)を投入してからは、パワープレイを仕掛けた。
ただ、GK東口順昭(1)やDF三浦弦太(5)のロングボールは正確さを欠くこともあった。
焦らず、前半のような攻撃を続けても良かったかもしれない。


川崎はガンバに押される時間帯もあったが、大島のゴールで逃げ切った。
ボールを奪えず、攻め立てられても辛抱強く守り続けた。
CB谷口とジェジエウが強く跳ね返し、GKソンリョンも的確にパンチングする。
シンプルなクリアが多かったが、それでも崩されることはなかった。
素晴らしいガンバにがっぷりとぶつかり、勝てたことは良かった。

次は中3日で鹿島戦(YLC GL #2)。
大胆にターンオーバーしつつ、良い結果を得たい。

■goal
48大島僚太(10) 

■judge
ソンリョン(1) 6.5 CKやクロスをパンチング。39分、宇佐美貴史(33)のシュートを止める。
山根視来(13) 5.5 最後までゴール前に攻め上がった。20分、自陣でのパスを相手に与える。
ジェジエウ(4) 7.0 速さと読みでカウンターを止める。シュートブロックも的確だった。
谷口彰悟(5) 7.0 安定して守備を統率し、正確なパスを供給する。80分、CKをヘッド。
登里享平(2) 6.5 落ち着きと技術の高さでチームに貢献する。旗手と三笘の良さを引き出す。
田中碧(25) 6.5 中央の狭いエリアでもしっかりパスを動かす。35分、78分とシュート。
脇坂泰斗(8) 5.5 45+1分、右からクロス。スピードを上げざるをえず、ボールを失った。
大島僚太(10) 7.5 ボールを散らしてガンバを追い込む。48分、鋭いシュートで決勝点。
家長昭博(41) 6.5 右サイドで押し込む。後半はインサイドハーフで攻撃の起点となる。
小林悠(11) 6.0 ボールを受けられず。27分にミドル。56分、CKをヘッドするがバー。
旗手玲央(30) 5.5 21分、79分とロングシュート。ガンバのパスコースを切り続けた。

■sub
HT(8)三笘薫(18) 6.5 ドリブルで攻撃を牽引する。1アシスト。良いプレーを増やしたい。
73(10)下田北斗(22) 6.0 80分、左CKを谷口に合わせる。ボールに強くプレスを掛ける。
73(30)守田英正(6) 6.0 広いエリアを駆け回る。79分、左サイドでポイントを作った。
85(11)ダミアン(9) 5.5 ロングボールを受けて、キープ。味方の押し上げを促した。
90+1(41)宮代大聖(20) 5.5 ガンバの最終ラインだけではなく、GKまでボールを追う。 

■bench
安藤駿介(24) 車屋紳太郎(7)

■coach
鬼木達 6.5 拮抗していたゲームだったが、交代策でチームを活性化。勝利に導く。

■referee
福島孝一郎 6.5 両チームのプレーをむやみに妨げず、好ゲームを作り上げた。

120,600views