新型コロナウイルス感染症で中断していたJ1リーグが再開。
2月22日の鳥栖戦(J1 #1)から、4ヶ月以上空いている。
この間、すべての試合日程が組み直され、第2節は鹿島戦となった。
観客を入れないリモートマッチとして開催される。
J1リーグは第2節以降、交代枠が5人となった。
第1節から導入されたVARも、今季は採用されないこととなった。
先発は、4ヶ月前の鳥栖戦と同じ。
ベンチには、GK安藤、下田、齋藤学、宮代が入る。
外れたのはGK丹野、山村、三笘、小林悠。
なお、小林は6月15日に右膝を手術し、全治3~4週間程度となっている。
鹿島はACLプレーオフ、YLC GL第1節、J1リーグ第1節と負けている。
今シーズン1つも勝てていないが、中断期間を経てどうなったか。
新監督にザーゴ(元柏)を迎えている。
2019シーズンは、J1リーグ3位、ACLベスト8、YNCベスト4、天皇杯準優勝。
川崎との4度の対戦は、川崎の2勝2分だった。
190301川崎1-1鹿島(J1 #2)
191009川崎3-1鹿島(YLC SF #1)
191013鹿島0-0川崎(YLC SF #2)
191109鹿島0-2川崎(J1 #31)
■1st half
2分、川崎がCKの流れから、家長が左からクロス。
ゴール前で谷口がフリーとなって、蹴り込んで先制する。
完全なオフサイドだったが、判定ミスでゴールが認められた。
4分にも大島の左クロスをダミアンがヘッド。
ゴール右上を狙うが、GKクォン・スンテ(1)が華麗に弾き出す。
鹿島はGKクォン・スンテからビルドアップ。
低い位置でパスを回しながら、ロングボールを入れてくる。
1トップのエヴェラウド(9)が受けて、川崎を押し込んだ。
30分、家長が右サイドからロングボール。
内田篤人(2)が触れず、ファーサイドの長谷川が右足でトラップして、左足でシュート。
狭い角度からGKの脇を鋭く突き刺し、美しいゴールが決まった。
2点差となったが、直後の32分の鹿島の左CK。
直接ゴールに向かったボールを、ダミアンが触ってオウンゴール。
ソンリョンが控えていただけに、軽いプレーだった。
鹿島はプレスは緩めだが、川崎のパスコースを消してきた。
川崎は両サイドから展開しようとしても、詰まってしまう。
大島と脇坂が下がってくると、局面を打開することができた。
■2nd half
後半は風が強くなって、ハイボールが流されていく。
鹿島が早く動いてセカンドボールを拾い、川崎を押し込む。
レオ・シルバ(4)を中心として、左右にパスを散らす。
川崎はプレスに行くことができない。
ゴール前の低い位置まで下がってしまい、ボールを奪っても大きくクリアするだけ。
パスサッカーができなくなって、防戦一方の厳しい状況に追い込まれた。
55分、エヴェラウドとの1対1を、GKソンリョンが身体に当ててストップ。
59分、内田が右クロス。フリーのエヴェラウドはシュートを空振り。
71分、RSB広瀬陸斗の右クロスにFW伊藤翔(15)がヘッド。
83分、MF永木亮太(6)のFKは、守田がクリア。
85分、FW染野唯月(19)のシュートがバーを叩く。
鹿島は川崎ゴールに迫ったが、失点せずにタイムアップを迎えた。
■summary
鹿島は川崎の1ボランチの左右のスペースを上手く使った。
前半は土居聖真(8)、後半は遠藤康(25)が上下に動いて揺さぶった。
新加入のエヴェラウドとMFファン・アラーノ(7)は、もう少し動きたかったか。
後半、1点を追う展開もあって、川崎にボール保持を許さない。
ロングボールを蹴られても、危なげなく回収していく。
最後まで攻撃を続けたが、ゴールを割れなかった。
内容は悪くなかったが、川崎の守備陣を崩し切れず、決定機は少なかった。
また、主審に長く抗議して、貴重な時間を空費したのは残念だった。
前半、川崎は良いプレーができていたが、後半は明らかに失速した。
運動量が落ち、パスコースを作れずに簡単にボールを失う。
田中碧は1ボランチで奮闘していたが、1人ではスペースを埋め切れない。
バイタルを鹿島に使われて、最終ラインを押し上げることができなかった。
劣勢の中、5人の交代カードを切ったが、効果は少なかった。
74分に守田が田中碧に代わり1ボランチに入ったが、鹿島の攻勢を止められず。
旗手も齋藤学もボールを長く持てず、守備の負担を軽減できなかった。
もう少しカウンターを有効に仕掛けたかったところ。
ジェジエウと谷口、GKソンリョンの踏ん張りで逃げ切った。
良い内容ではなかったが、結果を得ることができた。
次は中3日でアウェイのFC東京戦(J1 #3)。
リモートマッチによる無観客試合は、この試合までとなる。
後半の失速に対策しながら、結果を出していきたい。
■goal
2谷口彰悟(5) 30長谷川竜也(16)
32OwnGoal
■judge
ソンリョン(1) 7.0 多くのシュートをストップ。55分のエヴェラウドとの1対1も防いだ。
山根視来(13) 5.5 積極的にプレー。守備ではサイド攻撃を許す。81分、PA近くでファウル。
ジェジエウ(4) 6.0 鹿島の波状攻撃をクリアし続ける。85分、PA内で空振りしてしまう。
谷口彰悟(5) 6.0 2分のゴールはオフサイド。49分、51分と前線にロングパスを供給した。
登里享平(2) 5.5 前半は軽快にサイドを攻め上がる。後半は押し込まれて守備に追われた。
田中碧(25) 5.5 1ボランチで広い範囲をカバーする。ただ、スペースを埋め切れなかった。
脇坂泰斗(8) 5.0 機動的だったが、消えている時間が増えていった。セットプレーを担当。
大島僚太(10) 5.5 ボールに触ればパスワークの中心となったが、タッチ数が少なかった。
家長昭博(41) 6.0 左右からのクロスで2アシスト。57分にも長谷川に右クロスを供給する。
ダミアン(9) 5.0 4分、大島のクロスをヘッド。オウンゴールは触るべきではなかった。長谷川竜也(16) 6.5 30分、角度のないシュートを射抜く。57分、ダイビングヘッド。
■sub
62(8)旗手玲央(30) 5.0 78分、右サイドをドリブルしてクロス。プレーに絡めなかった。
74(16)齋藤学(19) 5.5 左ウィングに入り、プレスを頑張る。77分、左クロスでCKを得る。
74(41)守田英正(6) 5.5 1ボランチ。広いバイタルを締めて、鹿島の攻勢を耐え切った。
83(2)車屋紳太郎(7) 5.5 LSBで今季初出場。守備に追われる時間がほとんどだった。
83(10)下田北斗(22) 5.5 中央のスペースを埋めた。ボールにはあまり触れなかった。
■bench
安藤駿介(24) 宮代大聖(20)
■coach
鬼木達 5.0 後半の失速を抑えられなかった。1ボランチシステムの限界を突破したい。
■referee
飯田淳平 5.5 危険なプレーには早目にイエロー。荒れそうな試合をコントロールした。
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