J1リーグ再開後3連勝を飾った柏戦(J1 #4)から中6日。
ミッドウィークの開催がなく、再開後初めて日程が空いた。
勝ち点1差とはいえ、首位に立ってのゲームとなる。
横浜FCとの対戦は、10年ぶり。
2010年10月13日の天皇杯3回戦では、等々力で2-1で勝利した。
J1リーグでの対戦は、2007年以来となる。
ニッパツ三ツ沢で川崎がプレーするのも久しぶり。
2015年5月27日の横浜FM戦(2015 YNC GL #6)以来、5年ぶり。
先発は、柏戦から3人を変更する。
大島と田中碧、登里を先発させ、2試合前のFC東京戦(J1 #3)のメンバーに戻す。
ただ、柏戦で負傷したジェジエウは外れ、車屋が入っている。
守田と下田はベンチスタート、ジェジエウはベンチ外となった。
ベンチには、新たに小林悠、山村、三笘、GK丹野が入る。
小林悠は6月15日の右膝手術(全治3~4週間程度)からの復帰。
山村、三笘とともに、J1リーグ再開後では初のベンチ入り。
齋藤学と宮代、GK安藤がベンチから外れている。
今シーズン6試合目(再開後4試合目)の公式戦となるが、GKのサブは交代制。
安藤と丹野が、交互に3試合ずつベンチに入っている。
横浜FCは、2019シーズンJ2リーグ2位で昇格。
2007シーズン以来、2度目のJ1リーグを戦っている。
ここまでは1勝2分1敗で、10位となっている。
川崎からレンタル中のマギーニョ(3)は、契約上の理由でベンチ外。
■1st half
横浜FCは3バックでしっかりとビルドアップ。
GK南雄太(18)から怖れることなくボールをつないでいく。
川崎のプレスを受けつつも、ミスのないパスを続けた。
チャンスを見つけると松尾佑介(37)、斉藤光毅(23)を縦に走らせる。
さらにFW一美和成(9)が、車屋を背負ってのポストプレーで時間を作った。
川崎もショートパスで応戦していく。
横浜FCよりもゴールに近づいていて、多くのシュートを放った。
5分と8分のダミアンのシュートは、GK南が弾いた。
飲水タイム直後の28分。
田中碧から山根と流れるように右に展開して、最後は家長がクロス。
中央のダミアンのヘッドはバーに当たるが、跳ね返りを脇坂がボレー。
緩やかなボールが横浜FCゴールに吸い込まれた。
その後は横浜FCのビルドアップにミスが出てしまう。
川崎がボールを持つ時間が長くなってきた。
■2nd half
後半開始から、横浜FCが再び攻勢に出てきた。
両サイドに人を配置して、ピッチの横幅を使ってパスをつなぐ。
川崎は選手間の距離を広げられて、セカンドボールを拾えない。
苦し紛れのクリアボールを横浜FCに回収されて攻め込まれた。
横浜FCの攻勢が続いて、59分、PAの左右にボールを動かされる。
最後は松尾のシュートを田代真一(5)が触って、同点ゴールが生まれた。
川崎はパスをつなげない苦しい時間帯だったが、窮状を三笘が救う。
60分に投入されると、左サイドを小気味良いドリブルで疾駆する。
62分、長距離をドリブルで持ち運んでのシュートで、CKを獲得。
74分、PAを左から中央にドリブルで運び、DF星キョーワァン(29)に倒されてPKを得る。
小林悠がゴール左隅に決めて、今シーズン初ゴール。
リードした川崎は、圧倒的に攻め込んでいく。
78分、脇坂の右CKを車屋が合わせると、瀬古樹(6)のハンドで2つ目のPKを獲得。
今度は家長がキッカーとなり、冷静にゴール右隅に沈めた。
83分、小林悠が2ゴール目、90+6分、下田の左CKを谷口がヘッドで決めた。
■summary
横浜FCは美しいパスサッカーで川崎を追い詰めた。
正確なトラップから早い判断でパスを続ける。
セカンドボールを拾い、川崎にボールを渡さないまま、攻撃を繰り広げる。
ただ、安全なパスを選択することが多かった。
ボールは失わないものの、川崎の守備を突き崩すことはできなかった。
最後の崩しを仕掛けるパスは上手くいかず、シュートチャンスは少なかった。
決定的な場面をどう作るかが課題といえるが、良いプレーを見せてくれた。
40歳のGK南雄太は、柏に所属していた2008年以来のJ1リーグ先発。
5失点はしたものの、多くのシュートストップを見せてくれた。
これからも活躍を期待したい。
川崎は劣勢に追い込まれる時間が長かった。
プレスに出ると横浜FCにボールを散らされて運ばれる。
出ていかずに待ち受けると、ずるずるとラインを下げられた。
中央は固めていて決定機は与えていなかったが、59分に同点ゴールを決められる。
ほとんどボールを持てておらず、暗雲が立ち込める展開だった。
しかし、60分に投入された三笘と小林悠がチームを救ってくれた。
最後は横浜FCを圧倒して、大勝することができた。
次の試合は、中3日でアウェイ仙台戦(J1 #6)。
再びミッドウィークに試合が組まれている。
引き続き、着実に勝ち点を積み上げていきたい。
■goal
59田代真一(5)
28脇坂泰斗(8) 75PK,83小林悠(11) 78PK家長昭博(41) 90+6谷口彰悟(5)
■judge
ソンリョン(1) 6.0 34分、松尾の強いシュートをキャッチ。失点は仕方ないが反応は遅れる。
山根視来(13) 5.5 40分、ミドル。41分、松尾に抜き去られる。55分、低い位置でロスト。
谷口彰悟(5) 6.0 ロスタイムに1ゴール。押し込まれて劣勢の時間帯を立て直せなかった。
車屋紳太郎(7) 6.0 一美や斉藤とマッチアップ。なんとか抑えていた。パスは少し不正確。
登里享平(2) 5.5 良いポジション取りをしていたが、らしくないパスミスが目立った。
田中碧(25) 6.0 1ボランチで堂々とプレー。24分、77分と思い切ったロングシュート。
脇坂泰斗(8) 6.0 5分、17分にシュートして、28分に先制ゴール。後半はペースを落とす。
大島僚太(10) 6.0 目立つプレーは少なかったが、中盤を仕切る。24分、ロングシュート。
家長昭博(41) 6.5 28分、右クロスでゴールを演出する。73分、86分と小林にラストパス。
ダミアン(9) 6.0 5分、8分、28分、32分と立て続けにシュート。後半はプレスに出れず。
長谷川竜也(16) 5.5 ボールを持っても見せ場を作れず。星に抑えられた。38分、右クロス。
■sub
60(9)小林悠(11) 6.5 ケガ明けだったが、さすがの2ゴール。86分にも決定的なシュート。
60(16)三笘薫(18) 7.0 怯むことなく縦を目指すドリブル。チームを救った。PKを獲得。
84(13)守田英正(6) 6.0 RSBで出場。パスワークに参加し、守りも効いた。山根を休ませる。
84(10)下田北斗(22) 6.0 縦横無尽に走り回り、中盤を引き締めた。左CKで1アシスト。
89(2)山村和也(34) 5.5 RCBで今季初出場。攻め込む時間で、プレー機会は少なかった。
■bench
丹野研太(27) 旗手玲央(30)
■coach
鬼木達 6.5 劣勢の時間帯が長くなったが、交代策が大成功。ゴールラッシュを導いた。
■referee
東城譲 6.0 悪くない判定だった。1つ目のPKはやや微妙だったか。2つ目は妥当。
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