2021/09/30

210929川崎3-1神戸(J1 #28)

川崎3-1神戸(等々力, 19:00KO, 4,932人/5,000人)

知念の劇的なロスタイム弾で勝利した湘南戦(J1 #30)から中2日。
 当初は9月9日に予定されていて、日本代表の影響で延期されたホーム神戸戦。
 イレギュラーな日程変更となったため、中2日が続く厳しい日程。

J1リーグは、残り8試合となった。
 2位横浜Fマリノスとは勝ち点9差で、首位に立っている。


先発は、湘南戦から6人を変える。
 新たにジェジエウ、登里、橘田、家長、ダミアン、マルシーニョが先発する。
 車屋、山村、知念、小林悠、宮城天がベンチに、遠野はベンチ外になった。
ベンチには、新たに小塚が入る。


神戸は、J1リーグ15勝9分5敗の暫定4位。
 3位名古屋より2試合消化が少なく、ACL出場権を争う。
夏の移籍で、FW大迫勇也(10)とFW武藤嘉紀(11)を海外から獲得。
 逆に15ゴールを決めていたFW古橋亨梧が、セルティックFC(SCO)に移籍した。

日程は中4日で、川崎よりも優位となっている。
アウェイでの対戦は、菊池流帆(17)のゴールで追い付かれ、ドローだった。
 210317神戸1-1川崎(J1 #5)

■1st half
神戸は精力的なプレスで川崎の自由を奪う。
 ボールを回収すると、大迫のポストを使いながらシンプルに攻めた。
13分、イニエスタ(8)が大迫にロングボールを入る。
 大迫が左に流れてクロスを入れ、武藤がワンタッチで先制点を決めた。

35分あたりから、神戸の寄せが緩んでくる。
 川崎はじっくり押し込みながら、ゴールを目指した。
  山根のクロス、マルシーニョのドリブル、中央からはショートパスで崩そうとする。
 しかし、神戸がゴール前を固めていて、シュートは少なかった。

神戸も大迫を使ったカウンターを狙う。
 39分、GK飯倉大樹(18)のロングボールから、大迫が1人でシュートに持ち込む。
 41分には、大迫とのワンツーからイニエスタがシュートした。

■2nd half
神戸は引き続きプレスできず、川崎が圧倒していく。
 46分、マルシーニョが切り込み、中央のダミアンが落として、脇坂がミドル。
 51分、家長が切り返しでフリーとなりシュートするが、GK飯倉がセーブした。
53分、マルシーニョがドリブルを仕掛け、PKを獲得する。
 しかし、家長のPKは左ポストを叩き、外してしまう。
ここまで多くの決定機を外す嫌な流れとなったが、直後の55分。
 山根の右クロスがハンドを誘い、再びPKを獲得。
 今度はダミアンが中央に決めて、同点に追い付くことができた。

72分、山根の右クロスをトーマス・フェルマーレン(4)がオウンゴール。
 縦パスをインターセプトした山根が駆け上がったため、仕方がないオウンゴール。
続いて85分、PA深く走り込んだ旗手がヒールで戻すと、家長が左隅に流し込んだ。

2点差となっても川崎のプレスが効き、神戸の攻撃を許さない。
 90分、ボージャン・クルキッチ(9)がGKと1対1になるが、GKソンリョンが止めた。

■summary
神戸はコンパクトな陣形でプレスを仕掛けた。
 日程の有利さもあって最初は優勢だったが、徐々に失速していった。
 後半になると目に見えて運動量が落ち、川崎の攻撃を止められない。
  最終ラインを押し上げることもできず、前線と離れてしまい、ボールを運べない。
  自陣に引いて守る時間が長く、2つのPKもオウンゴールも避けられないもの。

大迫は、ジェジエウと谷口を苦にせずボールを収めた。
 イエニスタが魔術師のようなプレーを見せ、フェルマーレンも技術の高さを見せた。
 素晴らしい選手が揃っているが、献身的に走る選手が足りないのかもしれない。


酒井高徳(24)と小塚和季(17)。
 ともにアルビレックス新潟でプロデビューしています。 

脇坂泰斗(8)と菊池流帆(17)。
 2017年のユニバーシアード代表です。

RENOSY excite matchの記念写真。
 RENOSYのエンブレムを指差しています。

川崎はGKソンリョンのセーブにも助けられ、逆転勝利した。
 後半は相手チームを圧倒する攻撃が続き、内容でも神戸を上回った。
 疲労が心配だったが、日程的に有利な神戸と同等以上に動けていた。

3試合連続で先制点を許したが、すべて逆転勝利。
 負傷離脱者も大島を残すだけとなり、選手が揃ってきた。

1試合未消化の2位横浜Fマリノスと、勝ち点12差。
 残り7試合で、勝ち点13を獲得すれば、J1リーグ優勝が決まる。

次は中2日で第38回多摩川クラシコ、FC東京戦(J1 #31)。
 厳しい6連戦の最後で、その次は中21日と日程が空く。
 しっかりと戦って、勝ち点3を獲得したい。

■goal
56PKダミアン(9) 75OwnGoal 85家長昭博(41) 
13武藤嘉紀(11)

■judge
ソンリョン(1) 8.0 41分と77分のイニエスタ、90分のクルキッチと決定機を止めまくる。
山根視来(13) 7.0 多くの右クロスを入れ、インターセプトも狙う。PKとOwnGoalを獲得。
ジェジエウ(4) 6.0 大きくボールを跳ね返す。大迫に競り負けることも。5分、ヘッド。
谷口彰悟(5) 6.0 プレスを受けても組み立てる。ボランチでは判断が遅く、寄せられた。
登里享平(2) 6.0 マルシーニョとの関係性を上手く構築。守備ではサイドを守り切った。
橘田健人(22) 7.0 アンカーで縦横に走る。48分、カウンターに対応。RSBでも十分な活躍。
脇坂泰斗(8) 6.0 18分のFKは壁に当たった。25分と46分にミドル。良く動いていた。
旗手玲央(47) 6.5 4分にシュート、18分にミドル。85分、美しいヒールで1アシスト。
家長昭博(41) 6.5 低い位置からサイドへ展開した。PKは外したが、3点目を決める。
ダミアン(9) 6.0 44分、ミドル。56分、PKを真ん中に決める。味方への落としも効いた。
マルシーニョ(23) 6.5 ドリブルでPA内に向かう。53分、PKを獲得。プレスも頑張った。

■sub
76(23)宮城天(24) 6.0 77分、80分とカウンターからシュート。89分、左クロス。
76(9)知念慶(20) 6.0 80分、宮城天へスルーパス。90+5分、右サイドでFKを獲得した。
78(8)山村和也(28) 5.5 谷口と2ボランチを組む。味方の近くに立ち、ボールを受ける。
78(13)車屋紳太郎(7) 6.0 LCBに入る。90+7分、ラストプレーとなったスルーパスを防ぐ。
90+2(47)小林悠(11) 5.5 残り時間が短く、プレー機会はほとんどなかった。

■bench
丹野研太(27) 小塚和季(17) 

■coach
鬼木達 7.0 3試合連続の逆転勝利に導く。内容も良くなっている。小塚を使いたかった。

■referee
上田益也 6.5 素晴らしいジャッジ。PK判定は2つとも即断したが、適切だった。

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2021/09/26

210926川崎2-1湘南(J1 #30)

川崎2-1湘南(等々力, 17:00KO, 4,897人/5,000人)

ロスタイムのゴールで勝利したアウェイ鹿島戦(J1 #32)から中3日。
 蔚山現代戦(ACL R16)からの6連戦のうち、4戦目となる。

J1リーグは、5月30日のホーム鹿島戦(J1 #17)の後、9試合アウェイが続いた。
 等々力での開催は、ホーム鹿島戦以来、4か月ぶり。
 ただ、公式戦としては9月5日のYLC浦和戦(YLC QF #2)以来、3週間ぶり。

緊急事態宣言のため、観客は5,000人に制限され、アウェイ席は設置されない。


噂のケンケツSHOW。
 アルコ&ピースの2人と谷口彰悟(5)。

先発は、アウェイ鹿島戦から7人変える。
 続けて先発するのは、GKソンリョン、山根、谷口、旗手の4人。
 新たに山村、車屋、遠野、脇坂、小林悠、知念、宮城天が先発する。
  攻撃陣のほとんどを入れ替える大きなターンオーバー。
  車屋は、9月1日の浦和戦(YLC QF #1)での負傷退場からの復帰となる。

ベンチには、ジェジエウ、登里、橘田、家長、マルシーニョ、ダミアンが回る。
 シミッチはベンチ外となり、ベンチから塚川が外れた。


湘南は、J1リーグ5勝12分12敗の16位。
 降格圏となる17位徳島とは勝ち点1差(ただし、湘南は1試合未消化)。
 8月31日、浮嶋敏前監督が退任し、山口智コーチが9月1日から新監督に就いている。
 ガンバ大阪戦(天皇杯 R16)が水曜日にあったため、川崎と同じ中3日の日程。

アウェイでの対戦は、ドローだった。
 210526湘南1-1川崎(J1 #16)

■1st half
川崎は谷口と脇坂がアンカーを組み、山村と車屋の2CB。
 知念と小林悠が2トップとなって、右に遠野、左に宮城天を置く。
 いつもとは異なるフォーメーションとなった。

湘南はハーフスペースに立つ選手に縦パスを入れていく。
 川崎のプレスを無力化し、左サイドから畑大雅(26)が仕掛ける。
 守備ではじわじわと川崎を追い詰めて、セカンドボールを拾った。

川崎は運動量が少なく、パスを受けられない。
 中盤で奪われては湘南のカウンターを浴びた。
 それでも、10分に小林悠、22分と24分に谷口、31分に宮城天がシュート。

15分、湘南が先制する。
 大橋祐紀(17)の左クロスから、田中聡(32)がゴールを決めた。
 さらに17分に大橋、36分に町野修斗(33)が決定機を迎えるが、ソンリョンがセーブ。
 38分にも波状攻撃から田中がシュートした。

■2nd half
ハーフタイムで川崎は3人を交代し、いつものシステムに戻す。
 橘田が1アンカーとなって、湘南のプレスを抜けていく。
 LSB登里もパスコースを確保するためにバランスをとった。
 そしてマルシーニョは、46分、47分とドリブルを仕掛けた。

不用意なボールロストが少なくなって、湘南を押し込む。
 65分、山根の右クロスを高い打点で旗手が合わせ、同点とする。

湘南はボールを奪えず、カウンターの迫力が落ちてしまう。
 68分、カウンターから山田直輝(10)がロングシュート。
 85分、右クロスを町野がヘッド。

川崎は攻勢を続け、 90+1分、山根の右クロスをマルシーニョがヘッド。
そして90+4分、家長の右クロスを知念が叩き込み、劇的な逆転勝利を飾った。

■summary
湘南は運動量を武器に優勢となって、1点をリードした。
 しかし、後半になると、川崎の右クロスを封じることができなかった。
 川崎は中央や左サイドで仕掛けてから、右に大きく展開する。
 最終ラインが引き出され、川崎の選手が中央でフリーとなった。

何度も同じパターンでやられたので、修正したかったところ。
 交代枠を1つ残していたので、山口智監督は手を打つべきだったかもしれない。


ゴール前で座り込んだGK谷晃生(1)。
駆け寄って助け起こす旗手玲央(47)。
 東京オリンピック代表組です。

旗手玲央(47)、家長昭博(41)。
山村和也(28)、知念慶(20)。
けんけつちゃんカチューシャ着用。

川崎は大きくターンオーバーしつつ、逆転した。
 前半は低調だったが、過密日程を考えれば仕方がないところ。
 アウェイ鹿島戦と同じく、先制を許しながら追い付いて、ロスタイムに決勝点。
 劇的な勝利が続き、勝ち点を積み重ねることができた。

J1リーグは残り8試合となった。
 2位横浜Fマリノスとは、勝ち点9差となっている。

次は、中2日でホーム神戸戦(J1 #28)。
 もともと9月9日に予定されていたが、日本代表の海外遠征の影響で延期された。
 その次のFC東京戦(J1 #31)も中2日なので、日程はかなり厳しい。
 ターンオーバーを行いながら、しっかり勝利したい。

■goal
66旗手玲央(47) 90+4知念慶(20) 
15田中聡(32)

■judge
ソンリョン(1) 7.5 17分、36分とスーパーセーブ。クロスやシュートを安定してキャッチ。
山根視来(13) 6.0 サイドを崩される。36分、ロスト。右クロスを多く入れて、1アシスト。
山村和也(28) 6.0 パスコースがない中、ロングボールで工夫した。カウンター対応に奮闘。
車屋紳太郎(7) 6.5 復帰戦。20分、ロスト。徐々に落ち着く。78分、カウンターを止める。
旗手玲央(47) 6.0 LSBでは良くなかったが、インサイドハーフで躍動する。同点ゴール。
谷口彰悟(5) 5.0 ボランチでの出場。顔を見せる動きが少なかった。22分、24分にミドル。
脇坂泰斗(8) 6.0 43分、ロスト。後半になるとボールを運ぶ。80分、ターンからシュート。
遠野大弥(19) 5.5 右サイドで受けても囲まれた。3分、右クロス。守備でも苦しんでいた。
小林悠(11) 6.5 9分、シュートと右クロス。10分、ターンからシュート。31分、ラストパス。
知念慶(20) 7.0 5分、11分、35分にシュート。70分すぎから足を攣らせつつ、決勝ゴール。
宮城天(24) 6.0 11分、19分にシュート。31分、GK1対1の決定機となるが、枠を外した。

■sub
HT(5)登里享平(2) 6.0 LSBでパスの受け手となり、チームを落ち着かせる。55分、ロスト。
HT(24)マルシーニョ(23) 6.0 46分、47分と中へドリブル。47分、イエローをもらう。
HT(19)橘田健人(22) 6.5 アンカーで出場。広いスペースを1人で埋め、中盤を制圧する。
64(11)家長昭博(41) 6.5 ボールキープとパスでリズムを作り出す。90+4分、アシスト。
74(28)ジェジエウ(4) 6.0 88分、ロングボールをカット。ロスタイムには前線に上がった。

■bench
丹野研太(27) ダミアン(9) 

■coach
鬼木達 7.5 選手を大きく入れ替える。前半は劣勢ながら、選手交代で逆転勝利に導いた。

■referee
今村義朗 5.5 迷いなくジャッジしていたものの、判断基準が少し不明瞭だった。

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2021/09/23

210922鹿島1-2川崎(J1 #32)

鹿島1-2川崎(カシマスタジアム, 19:00KO, 4,925人/5,000人)

徳島戦(J1 #29)から中3日、ミッドウィークのアウェイ鹿島戦。
 10月16日or17日の予定だったJ1リーグ第32節が、ACLのため前倒しされた。
 しかし、川崎は蔚山現代戦(ACL R16)に敗れ、空けた日程のACLの試合はなくなっている。


先発は、徳島戦から4人を変える。
 新たに谷口彰悟、シミッチ、家長、ダミアンが先発する。
  谷口は、8月18日の清水戦(天皇杯 R16)で負傷して以来の復帰。
 山村、脇坂、知念がベンチに回り、遠野はベンチ外となる。
ベンチからは、小塚が外れている。


鹿島は、J1リーグで15勝5分9敗の7位。
等々力での対戦は、川崎が小林悠のゴールで勝利した。
 210530川崎2-1鹿島(J1 #17)

■1st half
鹿島はスタートから10分ほど、プレスで主導権を握る。
 その後は川崎のプレスバックが効きはじめ、ペースを取り戻した。

川崎はシミッチと橘田の2ボランチとして、旗手がトップ下に入る。
 ゴール前までボールは運ぶことはできたが、シュートは少なかった。
 マルシーニョがPA内にドリブルを仕掛けても、最後は引っ掛かった。

鹿島はLSB安西幸輝(2)を中心に、川崎ゴールを狙った。
 40分にファン・アラーノ(7)、42分に安西と荒木遼太郎(13)が続けてシュート。
 緊迫した展開となった前半は、スコアレスで終えた。

■2nd half
川崎はボールを持てず、プレスを受けて蹴らされる。
 鹿島が簡単に回収し、川崎の守備ブロックの外側でパスを繰り広げた。
61分、LSB安西が縦に仕掛けてクロスを入れて、ファン・アラーノがヘッド。
 足元に叩きつけたボールが、高く跳ねてゴールに入った。
リードした鹿島が、引き続き川崎を攻め立てる。
 川崎のCBやボランチまで精力的にプレスを続けていく。
 74分にディエゴ・ピトゥカ(21)、75分と79分に上田綺世(18)、78分に荒木がシュート。

83分、川崎は劣勢の中、セットプレーから同点とする。
 脇坂の右FKを、投入直後の山村がヘッドでゴールを決めた。
その後はうってかわって川崎の時間が続く。
 鹿島の運動量が落ち、空いたスペースを脇坂がドリブルで運んでいく。
 88分、小林悠がミドルを放ち、GK沖悠哉(31)が弾いたところに知念が詰める。
 90+1分、脇坂がFKを直接狙い、90+2分、山村がボレーシュート。
そして90+4分。
 宮城天が大きなモーションで無回転ミドルを放ち、逆転ゴールが決まった。

■summary
鹿島はほとんどの時間帯で優位に立った。
 鋭いプレスで川崎に余裕を与えず、前進を許さない。
 セカンドボールに対する出足も早く、ボールを長く持つことができた。

攻撃ではボランチのディエゴ・ピトゥカが正確に組み立てる。
 縦パスの狙いを見せながら、川崎の守備を崩していった。
 左サイドから安西が仕掛け、先制点を生んだ。

惜しかったのは、2点目が決まらなかったこと。
 75分と79分の決定機で、上田綺世が枠を外した。
 終盤、運動量が落ちて川崎の逆転を許したが、良い内容だった。


川崎は鹿島を攻略することができず、チャンスも少なかった。
 それでも我慢して失点を1つにとどめ、交代選手の力で逆転した。
 83分のセットプレーで急遽山村を投入し、その山村が同点ゴールを決める。
 知念、小林悠、宮城天の3トップも効いていて、鬼木監督の交代策で結果を引き出した。

谷口彰悟が8月18日の清水戦(天皇杯 R16)以来の復帰を果たした。
 パスミスも散見されたが、アイディアあるビルドアップは有効だった。
 山村をベンチに置くことができ、采配の幅が広がった。

次は中3日で湘南戦(J1 #30)。
 劇的な勝利の後も、着実に勝ち点を積み上げたい。

■goal
61ファン・アラーノ(7)
83山村和也(28) 90+4宮城天(24)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 42分、安西の意表を突くシュートをパンチ。シュートは枠外が多かった。
山根視来(13) 5.5 16分、右クロス。安西に攻め込まれ、劣勢を強いられる。決勝アシスト。
ジェジエウ(4) 6.0 プレスも苦にせず持ち運ぶ。高さとスピードで、最後まで集中して守る。
谷口彰悟(5) 6.0 負傷からの復帰戦。若干のパスの乱れもあったが、ビルドアップが効いた。
登里享平(2) 5.5 マルシーニョを縦パスで走らせる。47分、左クロス。51分、パスカット。
シミッチ(6) 5.5 守備で奮闘するが、ファウルも目立った。後半、素早く寄せられて苦しむ。
橘田健人(22) 6.0 両サイドに大きくロングボールで展開する。57分、PA内で荒木を止める。
旗手玲央(47) 6.0 ロストもあったが、意欲的なパスを狙った。67分からはLSBに回った。
家長昭博(41) 6.0 いつものようにはボールキープできなかった。63分、90+2分にクロス。
ダミアン(9) 5.5 ロングボールを競る。54分、スルーパス。あまりボールが届かなかった。
マルシーニョ(23) 5.5 ドリブルで何度も仕掛ける。16分、ボレー。63分、クロスをヘッド。

■sub
67(2)小林悠(11) 6.0 74分、右クロス。88分、ステップでコースを作って、左足シュート。
67(23)宮城天(24) 7.0 81分、ドリブルでFKを獲得。90+4分、無回転ミドルで決勝ゴール。
67(6)脇坂泰斗(8) 7.0 1アシスト。ドリブルで中盤を切り裂く。90+1分、FKを直接狙う。
78(9)知念慶(20) 6.5 87分と88分に右クロス。88分、小林悠のシュートの戻りに詰めた。
82(22)山村和也(28) 7.5 投入直後の83分、FKをヘッドで同点ゴール。90+2分、ボレー。

■bench
丹野研太(27) 塚川孝輝(3) 

■coach
鬼木達 8.0 FKのチャンスに山村の投入を即断し、同点ゴール。交代策でチームを勝たせた。

■referee
木村博之 6.5 序盤、熱くなったシミッチとピトゥカを落ち着かせる。スムーズに裁いた。

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2021/09/19

210918徳島1-3川崎(J1 #29)

徳島1-3川崎(鳴門大塚, 18:30KO, 6,464人/7,962人)

ACL蔚山現代戦(ACL R16)はスコアレスドローとなり、PK戦で敗退。
 YLCに続いてACLのタイトルを失ったが、10月以降の日程に余裕が生まれている。
 韓国からは9月15日に帰国し、中3日でJ1リーグ徳島戦を迎える。
 帰国後14日間はバブル方式となるため、選手たちはホテルに滞在して隔離中。

徳島県を未明に台風第14号が横切ったが、すでに東に移動している。
 雨は上がっているものの、ピッチにはまだ強い風が残っている。

J1リーグ首位だが、横浜Fマリノスが勝ち点1差の2位。
 川崎が1試合消化が少ないが、首位陥落の危機が迫っている。


先発は、蔚山現代戦から4人を変えてきた。
 新たに先発するのは、旗手、遠野、知念、マルシーニョ。
  左FWのマルシーニョは、川崎への加入後、初出場となった。
  左IHの旗手は、8月25日の福岡戦(J1 #26)で負傷交代して以来の復帰。
 山村は蔚山現代戦で負傷交代したが、欠場することなくCBで先発する。

家長、ダミアン、小林悠がベンチスタート、シミッチはベンチ外となった。


徳島は、J1リーグ6勝5分17敗の17位。
 J2からの昇格シーズンで、残留圏の16位に勝ち点3差となっている。
 川崎から期限付き移籍中の宮代大聖(11)は、契約上出場できない。

等々力での対戦は、川崎が勝っている。
 210310川崎2-0徳島(J1 #3)

■1st half
徳島は11分、右サイドで川崎の縦パスをカットしてカウンター。
 FW垣田裕暉(19)の右クロスを、ゴール前でフリーの西谷和希(24)がゴール。
 きれいに崩したが、VARでオフサイド判定となり、取り消された。
17分にも岩尾憲(8)が持ち上がり、右クロスを一美和成(17)がシュート。

川崎は全体的に押し上げてプレスを仕掛ける。
 徳島はGK上福元直人(21)から組み立てたが、知念を先頭にボールを追い掛けた。
ボールを奪ってからは、知念がポストプレーで力強くポイントを作る。
 旗手がトリッキーな動きを交え、徳島を攪乱していく。
31分、知念が左サイドからドリブルで持ち込んでシュート。

そして34分、マルシーニョが左サイドからドリブルでPA内に侵入する。
 間を抜いていくと、藤田征也(22)が引っ掛けてしまい、PKを獲得した。
 このPKを知念が左隅に強く蹴り込んで先制する。

37分にも遠野、マルシーニョがシュートするなど、押し込んでいたが38分。
 岩尾のロングボールを、一美がジェジエウを抜いて弾丸ゴール。
 あっさりと同点に追い付かれてしまう。

しかし、42分に川崎が再びリードを奪った。
 中央の旗手がドリブルでバイタルを突き進み、PA内のマルシーニョにパス。
 マルシーニョがダイレクトで優しく落とし、脇坂がミドルシュートを沈めた。

■2nd half
後半も川崎が押し込んでいく。
 52分、脇坂の右CKを知念がヘッドで今日2ゴール目を決める。
あっさり2点リードしてからも、チャンスを作った。
 64分に遠野、65分に旗手と宮城天がシュート。

69分、家長と塚川を投入して2ボランチとするが、機能しなかった。
 徳島に押される展開となり、家長のキープ力を活かせなかった。
 71分にムシャガ・バケンガ(9)、75分に福岡将太(20)、79分に浜下瑛(37)。
 多くのシュートを浴びて、防戦に追われた。

川崎はカウンターを仕掛けるくらいで、ボールを長く持てない。
 徳島が攻撃する時間が長ったが、辛抱して守っていく。
 90+1分、渡井理己(10)の決定的なシュートは、GKソンリョンが弾いた。

■summary
徳島は、まずまずの善戦だったといえる。
 オフサイドだったが11分の西谷、同点とした38分の一美のゴールは素晴らしかった。
 そして、70分を過ぎると、川崎を押し込んで何度もシュートを放った。
 あっさりと失点を重ね、勝つ可能性は少なかったが、悪い内容ではなかった。
なお、J1リーグ4試合目の対戦で、川崎から初ゴールを決めている。


川崎は入れ替えた前線の3選手が活躍を見せた。
 知念は力強くポストプレーをこなし、2ゴールを決める。
 左FWで初出場したマルシーニョも、ドリブルで縦に鋭く仕掛けていった。
 遠野はゴールこそなかったが、機敏な動きで右サイドを崩した。
アンカーの橘田も、負傷から復帰した旗手も良いプレーを見せてくれた。

小気味良いプレーを続けて、勝利することができた。
次は、中3日でアウェイ鹿島戦(J1 #30)。
 7位チームとの対戦となるが、全力で勝っていきたい。

■goal
38一美和成(17)
34PK,52知念慶(20) 42脇坂泰斗(8) 

■judge
ソンリョン(1) 6.5 10分、FKを落としたが自らカバー。90+1分、渡井のミドルを弾いた。
山根視来(13) 5.5 高めに位置して、28分に右クロスとスルーパス。59分、西谷を止める。
ジェジエウ(4) 5.5 38分、一美のゴールを許した。72分、バケンガのシュートをブロック。
山村和也(28) 6.0 ロングボールを展開した。22分、垣田を止める。50分、縦パスをミス。
登里享平(2) 6.0 マルシーニョを活かしつつ、安定して守る。50分、スルーパスをカット。
橘田健人(22) 6.5 縦横無尽に動いてパスの受け口となる。スペースを埋めて攻撃を防いだ。
脇坂泰斗(8) 6.5 38分、DFを巻いて右隅にゴール。33分、FKを直接狙う。CKからアシスト。
旗手玲央(47) 7.0 予想外のドリブルやパスを繰り出し徳島を崩した。4分、28分とシュート。
遠野大弥(19) 6.0 20分、37分にターンからシュート。右サイドのパス交換も効果的だった。
知念慶(20) 7.5 2ゴール。31分、56分、83分にもシュート。ポストプレーや守備でも奮闘。
マルシーニョ(23) 6.5 PK獲得と1アシストで鮮烈なデビュー。連携や守備面はまだこれから。

■sub
62(23)宮城天(24) 6.0 65分、76分にシュート。終盤になると、唯一の攻め手になっていた。
68(8)塚川孝輝(3) 5.5 72分、自陣でボールを奪うもすぐにロスト。88分、タックルで奪取。
68(19)家長昭博(41) 5.5 83分、知念へラストパス。守備の時間が長くなり、活きなかった。
82(47)小林悠(11) 5.5 右FWでボールを追った。90+4分、こぼれ球をシュートし、CK獲得。

■bench
丹野研太(27) 小塚和季(17) ダミアン(9)  

■coach
鬼木達 6.5 厳しい状況の中、確実に勝利した。交代枠を残したが、小塚は使いたかった。

■referee
荒木友輔 6.5 堂々と自信に満ちたジャッジ。PK判定も的確だった。

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2021/09/15

210914蔚山現代0(3PK2)0川崎(ACL R16)

蔚山現代0(3PK2)0川崎(蔚山文珠フットボールスタジアム, 20:00KO, 0人/0人)

YBCルヴァンカップは、浦和との準々決勝でアウェイゴール差で敗れた。
 中8日で大会が変わり、ACLのラウンド16。
蔚山現代とのアウェイ戦は、無観客開催となった。
 東地区5グループから8チームが勝ち上がるため、GL1位の川崎がアウェイに回る。

今年のACLトーナメントは、1試合制。
 1試合だけなので選手の負荷は小さいが、コロナ禍での国際移動は変わらず厳しい。
 なお、ラウンド16では、グループリーグと同じくVARは導入されていない。


先発は、浦和戦(YLC QF #2)から2人を変える。
 新たに先発するのは、ケガ明けのジェジエウと日本代表から戻った山根の2人。
 宮城天と田邉がベンチスタートとなる。

ベンチ入りは、10人まで可能なレギュレーション。
 新たにGK安藤、ゼイン、塚川が入り、外国人枠でACL登録外のマルシーニョが外れる。
  塚川は、7月5日のユナイテッド・シティ戦(ACL GL #4)以来の復帰となる。


蔚山現代は、川崎と同じくACLグループリーグ6連勝で首位通過。
 前年2020年のACLでは優勝を飾っている。

川崎とは、2014、18、19年にACLのGLでホーム&アウェイで対戦。
 通算では川崎の1勝2分3敗で、アウェイでは3敗だった。

■1st half
蔚山はプレスを呼び寄せてパスを出し、包囲を次々と突破する。
 パスミスが少なく、ボールを途中で失うことがなかった。
 ただ、ゴール前の崩しに工夫が少なく、単純なクロスが多かった。
 23分、左クロスをFWオ・セフン(19)がフリーでヘッドする。

反対に、川崎は蔚山のプレスに苦しんだ。
 最終ラインまで鋭く寄せられて、ロングボールを蹴らされた。

20分あたりで、橘田を下げて2ボランチに移行する。
 蔚山がプレスの強度を落としたこともあって、少し落ち着いた。
 右サイドで家長がキープして、周囲が動いていく。
 45+1分に山根、45+2分、脇坂が深い位置からクロスを入れた。

■2nd half
前半とは異なって、川崎がペースを握る。
 プレスを強く掛けることで、蔚山に自由を与えない。
 セカンドボールの回収を含めて、優位に立つことができた。

46分と76分にダミアン、66分に脇坂がシュート。
 シュート本数は少なかったが、ゴールには近づいた。

蔚山は運動量が落ちてしまい、ペースを失った。
 動き出しが減ったため、パスコースが少なく、上手くつなげない。
 68分にオ・セフンがミドル、82分にデイブ・ブルタイス(4)がロングシュート。

■extra time
延長に入ると、緻密なサッカーとはいえなくなる。
 お互いに疲労が目立ち、積極的な攻撃を仕掛けられない。
 セーフティに長いボールを蹴りつつ、ルーズボールを競った。

川崎はセットプレーからチャンスを生む。
 91分、98分、105+1分に家長がフリーキック。
  105+1分のFKはシミッチが折り返し、知念が決定的なヘッドを放った。
116分にはPA内に走り込んだ橘田が、知念の落としをシュート。

蔚山は108分と112分にイ・ドンジュン(11)がシュート。
 120分、CKをFWキム・ジヒョン(9)がヘッドしたが、右ポストに当たった。

■penalty shootout
川崎が2人目の長谷川の失敗でリードを許す。
 蔚山の2人目3人目が失敗したことで、川崎が逆転する。
 しかし、4人目のシミッチ、5人目の家長が失敗し、PK戦で敗退した。

川崎 ○知念慶(20)     ×長谷川竜也(16)    ○遠野大弥(19) 
   ×シミッチ(6)    ×家長昭博(41) 
蔚山 ○イ・チョンヨン(72) ×ウォン・ドゥジェ(16) ×イ・ドンジュン(11)
   ○ユン・イルロク(37) ○ユン・ビッカラム(10) 

■summary
蔚山現代は、技術の高いプレーを見せてくれた。
 川崎のプレスバックを受けても、慌てずダイレクトパスで抜け出していく。
 パスもトラップも素晴らしく、ポジションの良さも光った。
 後半は少し失速したが、川崎と互角に戦っていた。


川崎はゴールを決めることができなかった。
 内容は悪くなかったが、決定機が少なかったことが原因といえる。
拮抗した展開で、素晴らしい熱戦だった。
 残念ながらPK戦に負け、ACLラウンド16で敗退することとなった。

山村の負傷交代が気にかかるところ。
 谷口と車屋に続いて離脱することとなれば、苦しい状況となる。

次は中3日でアウェイ徳島戦(J1 #29)。
 YLCとACLの2つのタイトルを続けて失ったばかり。
 それでも勝ち点をしっかりと獲得したい。

■goal


■judge
ソンリョン(1) 6.0 23分、オ・セフンの決定機を止める。120分、CKをパンチできなかった。
山根視来(13) 5.5 多くの右クロス。ボールロストが多かった。76分、ドリブルでPAに侵入。
ジェジエウ(4) 6.5 大きな動きでピンチを防ぐ。80分、FKをトラップするもシュートできず。
山村和也(28) 6.0 プレスに苦しみつつ組み立てる。36分、CKをヘッド。右足負傷で交代。
登里享平(2) 6.5 スピードで左サイドをがちっと守る。113分、長谷川へのロングパス。
シミッチ(6) 5.5 45分、小林悠へループパス。奮闘していたが、パスを奪われがちだった。
脇坂泰斗(8) 6.0 14分、45+1分、66分にシュート。59分、即時奪還してすぐに左クロス。
橘田健人(22) 6.5 ピッチを走り続けた。22分、右クロス。116分、PA内に入ってシュート。
家長昭博(41) 6.0 ボールキープしてラストパスを狙う。延長ではFKを蹴ってチャンスを作る。
ダミアン(9) 6.0 46分、76分、91分にシュート。プレスを仕掛け、ポストプレーをこなす。
小林悠(11) 6.0 左FWで先発。サイドライン際に張り出してプレー。1分、66分にシュート。

■sub
86(8)知念慶(20) 6.0 105+1分、決定的なヘッドを放つが、GKが止める。プレスも頑張る。
110(9)遠野大弥(19) 5.5 右FWに入る。押される時間帯で、プレー機会は少なかった。
110(11)長谷川竜也(16) 5.5 113分、登里のロングパスで抜け出して、左クロスを入れる。
111(28)塚川孝輝(3) 5.5 山村の負傷で左CBで出場。120+1分、ロングボールをクリア。

■bench
丹野研太(27) 安藤駿介(21) ゼイン(15) 田邉秀斗(30) 小塚和季(17) 宮城天(24) 

■coach
鬼木達 5.5 善戦に導くことはできたが、交代策は効果的ではなかった。

■referee
モハンメド・アブドゥラ・ハッサン 6.5 シンプルかつ的確なジャッジを続けた。

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2021/09/05

210905川崎3-3浦和(YLC QF #2)

川崎3-3浦和(等々力, 18:00KO, 4,936人/5,000人)

浦和とのYLC準々決勝第2戦は、第1戦から中3日。
 アウェイでの第1戦は1-1のドロー。アウェイゴールで、ごくわずかに優位に立つ。
 第2戦はスコアレスドローでも勝ちあがるが、紙一重の状況。
  同じドローでも1-1では延長戦となり、2-2以上で浦和が勝ち抜ける。

6月9日の長野戦(天皇杯 R64)以来、長いロードが続いたが、等々力に戻ってきた。
 緊急事態宣言が発令されているため、アウェイ席はなく、上限5,000人で開催される。


先発は、第1戦から4人が変わる。
 新たに山村、田邉、小林悠、宮城天が先発する。
  第1戦で負傷したジェジエウはベンチ、車屋はベンチ外となった。
 負傷者が続出している最終ラインは、RSB橘田、CB山村、CB田邉、LSB登里と並ぶ。
  プロで3試合目、初先発となる田邉は、CBとしては初出場。

ベンチには、新加入のマルシーニョ、長谷川が入った。


浦和は、第1戦から同じ11人を先発させる。
 ベンチにはFWキャスパー・ユンカー(7)と西大伍(8)を入れている。

■1st half
浦和はGK鈴木彩艶(12)からCBにボールをつなぐ。
 川崎に囲まれるのを厭わず、プレスの逆を突いてパスを前に届ける。
 ボランチ平野佑一(40)とトップ下小泉佳穂(18)が縦に並んで、スムーズにつなぐ。
 川崎のハイラインの背後を狙って、チャンスを作った。
8分、CB岩波拓也(4)のロングパスで抜け出したFW江坂任(33)が先制ゴール。
18分、関根貴大(41)の右クロスを汰木康也(24)がシュートするも、GKソンリョンがセーブ。

先に失点した川崎は、じっくりと押し込んでいく。
 右で橘田が動いて崩し、左で宮城天が内側に入り、外から登里が攻め上がる。
33分、36分、38分とダミアンがシュートして攻め立てた。
そして40分。家長の縦パスで抜け出した小林悠が右クロス。
 中央で待ち受けたダミアンが押し込んで、同点に追い付いた。

■2nd half
ハーフタイムでCBにジェジエウを入れ、最終ラインを安定させる。
 お互いにじっくりと攻め合う中、セットプレーで川崎が抜け出す。
 脇坂の左CKを77分に山村、83分にシミッチがヘッドでゴールを割る。
 残りわずかな時間帯で、2点のリードを奪うことに成功する。

追い詰められた浦和だったが、87分。
 GKソンリョンのパンチがジェジエウに当たり、キャスパー・ユンカー(7)がゴール。
1点差として、90+4分。
 左CKをGKソンリョンがクリアするが、最後は槙野智章(5)が決勝ゴール。
 どちらのゴールも運が絡んだが、逃げ切ることができなかった。

2試合ともにドローとなったが、アウェイゴールは川崎1、浦和3。
 浦和が準決勝に進んだ。

■summary
浦和は見事なビルドアップを見せてくれた。
 プレスを剥がしながら、ショートパスで抜け出していく。
 川崎が集まったエリアを突破すると、ロングボールをスペースに入れた。

第1戦に続いて、シュートに至るチャンスは少なかった。
 最後はユンカーと槙野を投入してパワープレイを仕掛けた。
 川崎に守備を整える余裕を与えないまま、2点のビハインドを跳ね返した。

劇的な内容で、良い結果を得た。
 リカルド・ロドリゲス監督を信じて、もっと素晴らしいチームとなってほしい。


83分、ジョアン・シミッチ(6)がゴール。
 揺りかごパフォーマンス。

90+4分、槙野智章(5)の決勝ゴール。
 ベンチに駆け寄ってもみくちゃにされます。

連戦の疲労は少し和らいだようにも思えるが、シュートが少なかった。
 それでもダミアンのゴールは完全に崩し切ったものだったし、セットプレーで2点を決めた。

田邉秀斗は、プロ初先発を飾った。
 谷口、車屋、ジェジエウが負傷した緊急事態に、CBとして45分間プレー。
 浦和に詰められて、3分、38分に自陣でボールロストする。
 トラップも大きくなっていたが、ミスがあっても堂々とプレーを続けた。
 スケールの大きさを感じさせてくれた。未来が楽しみ。

YLCは準々決勝で敗退となり、4冠のうち1つが失われた。
 CBに負傷者が多い中、悪い内容ではなかったし、悲観することはない。
 ロスタイムのゴールで敗れたが、しっかりと3ゴールを決めることができた。

次は中8日でアウェイ蔚山現代戦(ACL R16)。
 この間に、少しでも負傷者が戻ってくればありがたいところ。
 疲弊したコンディションを整えて、少しでも良い試合をしたい。

■goal
40ダミアン(9) 77山村和也(28) 83シミッチ(6) 
8江坂任(33) 87キャスパー・ユンカー(7) 90+4槙野智章(5)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 多くの決定機を止めて、川崎にチャンスを残す。最後の2失点は防げず。
橘田健人(22) 6.0 RSBでの出場。サイドを破られることもあったが、運動量で攻守に活躍。
山村和也(28) 6.5 37分、CKをヘッド。77分、左CKを勝ち越しゴール。良く守り続けた。
田邉秀斗(30) 5.0 トラップが大きく、ミスも目立った。それでも臆さずに強気さを保つ。
登里享平(2) 6.5 疲労を感じさせず、効果的に走った。ロスタイム、左サイドで止められず。
シミッチ(6) 6.0 アフターが目立つが、中盤を埋め続ける。83分、左CKをヘッドでゴール。
脇坂泰斗(8) 6.5 チャンスが少ない中、左CKで2アシスト。22分、右からマイナスのクロス。
家長昭博(41) 6.0 インサイドハーフで自由に動いた。46分、右サイドを駆け上がる。
小林悠(11) 6.5 2トップ気味に中央でプレー。鬼のようなプレスを掛け続けた。1アシスト。
ダミアン(9) 6.0 33分、36分、38分にシュート。54分、58分とパントを受ける。1ゴール。
宮城天(24) 5.5 3分、GKにプレスしてボールを奪う。9分、ループシュート。徐々に消えた。

■sub
HT(30)ジェジエウ(4) 6.0 抑え気味でも十分なパフォーマンス。62分、タックルでイエロー。
58(24)長谷川竜也(16) 5.5 65分、右クロス。70分、シュート。82分、仕掛けてCKを獲得。
84(9)知念慶(20) 5.5 前からプレスを仕掛けた。ボールに触る機会は少なかった。
90(11)遠野大弥(19) 5.5 クローズ要員として投入されたが、守り続ける展開となった。

■bench
丹野研太(27) 小塚和季(17) マルシーニョ(23) 

■coach
鬼木達 6.0 負傷者が多い状況でベストを尽くしたが、最後は守り切れなかった。

■referee
家本政明 6.5 一貫してジャッジが早く、明確だった。この試合を盛り上げた。

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2021/09/02

210901浦和1-1川崎(YLC QF #1)

浦和1-1川崎(浦和駒場スタジアム, 19:00KO, 4,629人/5,000人)

なんとか勝利できた札幌戦(J1 #27)から中3日。
 代表ウィークに入り、YBCルヴァンカップ(YLC)が開催される。
 今年はACL出場のためシードされて、YLCはこの準々決勝から登場する。

YLCの準々決勝は、ホーム&アウェイの2試合制。
 まずは浦和のホーム駒場で、第1戦を行うこととなった。


先発は、札幌戦から4人が変わる。
 新たにゼイン、シミッチ、家長、ダミアンが先発する。
 山村、小林悠、宮城天はベンチスタート、日本代表の山根はベンチ外となった。
ベンチには、新たに田邉が入った。


浦和は、J1リーグで13勝6分8敗の7位。
 YLCはGLを首位突破、プレーオフで神戸に勝って、準々決勝に進出。
 酒井宏樹(2)は日本代表に選出され、出場できない。
今季の対戦は、川崎が勝っている。
 210321浦和0-5川崎(J1 #6)

■1st half
浦和は前線でボールを追いつつ、中盤あたりでは引いて守る。
 ゴール前にバランス良くきれいなラインを敷いた。

攻撃は、GK鈴木彩艶(12)からショートパスをつなぐ。
 ピッチに広く散らばった選手がフリーになって、ボールを待ち受ける。
 家長の戻りが遅い左サイドに人数を掛けて、RSBゼインを狙って崩した。
 28分、関根貴大(41)の右クロスを明本考浩(15)がロングシュート。

31分、ジェジエウが左太ももの付け根を痛め、山村がCBに入る。
すると35分、シミッチのバックパスが短く、山村がボールを奪われる。
 江坂仁(33)のラストパスを関根が蹴り込んで、浦和が先制。

川崎はRSBに橘田を落として、守備の安定を図る。
 左FWとなったゼインは44分、登里のラストパスから決定的なシュートを打った。

■2nd half
川崎はハーフタイムから小林悠と小塚を投入する。
 噛み合わせが整って、脇坂のドリブルを武器に押し込んでいく。
 52分には脇坂、58分には小塚がシュートした。

68分、小塚の左クロスをPA内で小林悠がフリック。
 ボールを追った脇坂より先に、GK鈴木彩艶がクリアした何気ないシーン。
 しかし、VARが介入して、柴戸海(29)が脇坂を倒していたとしてPKの判定。
72分、家長が真ん中にPKを決めて、同点に追い付いた。

76分、江坂と大久保智明(21)のカウンターは、車屋が上手く対応する。
 しかし、車屋はこのプレーで足を負傷して交代し、登里がCBに回り、LSBに田邉を投入する。
 急造の最終ラインはぎこちなく、浦和の攻勢を許した。

81分、田中達也(11)のスルーパスから江坂が決定機を迎えるが、GKソンリョンがセーブ。
90+3分、大久保のFKを江坂がヘッド、そして田中がミドル。
90+5分、大久保のFKを岩波拓也(4)がヘッド、さらにCKを明本がヘッド。
辛くも川崎が耐え切り、第1戦はドローとなった。

■summary
浦和はダイレクトパスを織り交ぜて前進した。
 デザインされたパスワークで、川崎のプレスを抜けていく。
 慌ててクロスを入れることもなく、じっくりとチャンスを狙った。

先制点は、投入直後の山村のミスによるところが大きかった。
 ただ、しっかりとプレスを掛けていたことで、チャンスを生んだ。
逆に失点はアンラッキーなものといえる。
 正当なPK判定だが、VARがなければ見逃されたものと思われる。


川崎は2人のCBジェジエウと車屋がどちらも負傷交代。
 山村と登里が代役となったが、突然のことで厳しかった。
 ただ、シュートは少なかったが、攻撃はある程度、機能していた。
 勝つべきだったとはいえないが、アウェイゴールも1つあって、悪くないドロー。

日本代表に招集された山根に代えて、RSBでイサカ・ゼインが先発出場。
 守備ではボールホルダーに寄りすぎてしまい、簡単に突破を許した。
 パスワークにも効果的に参加できておらず、今ひとつだった。
 前半途中から左FWに動いたのは、おそらく鬼木監督の苦肉の策。
 とはいえ、44分の決定的なシュートは素晴らしかった。

田邉秀斗は、ACL北京戦(ACL GL #6)に続いて2度目の公式戦出場。
 出場時間は短かったが、負傷者が多い時期にチャンスを得た。

次は中3日、等々力での第2戦。
 6月9日の長野戦(天皇杯 R64)以来、3ヶ月ぶりの等々力での試合となる。
 新たにジェジエウと車屋が負傷したため、タフな状況が続く。
 それでも、準決勝に駒をしっかりと進めたい。

■goal
35関根貴大(41)
72PK家長昭博(41) 

■judge
ソンリョン(1) 6.5 43分、バックパスの処理をミス。81分、江坂の決定機を見事に止めた。
ゼイン(15) 4.5 8分、イエローをもらう。RSBでは散々だったが、左FWで44分にシュート。
ジェジエウ(4) 6.0 21分、左クロスをクリア。右サイドをサポートしていたが、負傷交代。
車屋紳太郎(7) 6.5 慎重に粘り強く守る。76分、カウンターを止めた際に足を痛めて交代。
登里享平(2) 6.0 44分、ゼインへラストパス。51分、左クロス。最後はCBで逃げ切った。
シミッチ(6) 5.0 35分、弱いバックパスから失点。劣勢の時間帯も、チームを下支えする。
脇坂泰斗(8) 6.0 縦へのドリブルで崩した。52分、決定的なシュート。67分、PKを獲得。
橘田健人(22) 6.0 9分、中央でフリック。RSBに移動すると、守備は明らかに安定した。
家長昭博(41) 5.5 42分、決定機に入れられず。72分、ゴール中央にゆったりPKを決める。
ダミアン(9) 5.5 42分、ルーレットから家長へラストパス。43分、CKのこぼれをシュート。
遠野大弥(19) 5.5 13分、27分と左クロス。14分、左サイドで粘って、CKを獲得する。

■sub
31(4)山村和也(28) 5.0 投入直後の35分、クリアミスから失点。その後はきちっと守った。
HT(19)小塚和季(17) 5.5 58分にシュート。90分、中央でロストし、イエローで止める。
HT(15)小林悠(11) 5.5 右FWでパスを引き出す。51分、右クロス。ハイボールを競った。
80(7)田邉秀斗(30) 5.5 LSBで出場する。82分、ドリブル。86分、左アーリークロス。
80(8)宮城天(24) 5.5 左FWに入る。守備に追われる時間帯で、見せ場はなかった。

■bench
丹野研太(27) 知念慶(20) 

■coach
鬼木達 6.5 ゼインや田邉も起用し、負傷者が続出する展開でも、ドローで切り抜けた。

■referee
西村雄一 6.0 VARによるPK判定は妥当。接触プレーはもう少し流したいか。

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