2021/09/23

210922鹿島1-2川崎(J1 #32)

鹿島1-2川崎(カシマスタジアム, 19:00KO, 4,925人/5,000人)

徳島戦(J1 #29)から中3日、ミッドウィークのアウェイ鹿島戦。
 10月16日or17日の予定だったJ1リーグ第32節が、ACLのため前倒しされた。
 しかし、川崎は蔚山現代戦(ACL R16)に敗れ、空けた日程のACLの試合はなくなっている。


先発は、徳島戦から4人を変える。
 新たに谷口彰悟、シミッチ、家長、ダミアンが先発する。
  谷口は、8月18日の清水戦(天皇杯 R16)で負傷して以来の復帰。
 山村、脇坂、知念がベンチに回り、遠野はベンチ外となる。
ベンチからは、小塚が外れている。


鹿島は、J1リーグで15勝5分9敗の7位。
等々力での対戦は、川崎が小林悠のゴールで勝利した。
 210530川崎2-1鹿島(J1 #17)

■1st half
鹿島はスタートから10分ほど、プレスで主導権を握る。
 その後は川崎のプレスバックが効きはじめ、ペースを取り戻した。

川崎はシミッチと橘田の2ボランチとして、旗手がトップ下に入る。
 ゴール前までボールは運ぶことはできたが、シュートは少なかった。
 マルシーニョがPA内にドリブルを仕掛けても、最後は引っ掛かった。

鹿島はLSB安西幸輝(2)を中心に、川崎ゴールを狙った。
 40分にファン・アラーノ(7)、42分に安西と荒木遼太郎(13)が続けてシュート。
 緊迫した展開となった前半は、スコアレスで終えた。

■2nd half
川崎はボールを持てず、プレスを受けて蹴らされる。
 鹿島が簡単に回収し、川崎の守備ブロックの外側でパスを繰り広げた。
61分、LSB安西が縦に仕掛けてクロスを入れて、ファン・アラーノがヘッド。
 足元に叩きつけたボールが、高く跳ねてゴールに入った。
リードした鹿島が、引き続き川崎を攻め立てる。
 川崎のCBやボランチまで精力的にプレスを続けていく。
 74分にディエゴ・ピトゥカ(21)、75分と79分に上田綺世(18)、78分に荒木がシュート。

83分、川崎は劣勢の中、セットプレーから同点とする。
 脇坂の右FKを、投入直後の山村がヘッドでゴールを決めた。
その後はうってかわって川崎の時間が続く。
 鹿島の運動量が落ち、空いたスペースを脇坂がドリブルで運んでいく。
 88分、小林悠がミドルを放ち、GK沖悠哉(31)が弾いたところに知念が詰める。
 90+1分、脇坂がFKを直接狙い、90+2分、山村がボレーシュート。
そして90+4分。
 宮城天が大きなモーションで無回転ミドルを放ち、逆転ゴールが決まった。

■summary
鹿島はほとんどの時間帯で優位に立った。
 鋭いプレスで川崎に余裕を与えず、前進を許さない。
 セカンドボールに対する出足も早く、ボールを長く持つことができた。

攻撃ではボランチのディエゴ・ピトゥカが正確に組み立てる。
 縦パスの狙いを見せながら、川崎の守備を崩していった。
 左サイドから安西が仕掛け、先制点を生んだ。

惜しかったのは、2点目が決まらなかったこと。
 75分と79分の決定機で、上田綺世が枠を外した。
 終盤、運動量が落ちて川崎の逆転を許したが、良い内容だった。


川崎は鹿島を攻略することができず、チャンスも少なかった。
 それでも我慢して失点を1つにとどめ、交代選手の力で逆転した。
 83分のセットプレーで急遽山村を投入し、その山村が同点ゴールを決める。
 知念、小林悠、宮城天の3トップも効いていて、鬼木監督の交代策で結果を引き出した。

谷口彰悟が8月18日の清水戦(天皇杯 R16)以来の復帰を果たした。
 パスミスも散見されたが、アイディアあるビルドアップは有効だった。
 山村をベンチに置くことができ、采配の幅が広がった。

次は中3日で湘南戦(J1 #30)。
 劇的な勝利の後も、着実に勝ち点を積み上げたい。

■goal
61ファン・アラーノ(7)
83山村和也(28) 90+4宮城天(24)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 42分、安西の意表を突くシュートをパンチ。シュートは枠外が多かった。
山根視来(13) 5.5 16分、右クロス。安西に攻め込まれ、劣勢を強いられる。決勝アシスト。
ジェジエウ(4) 6.0 プレスも苦にせず持ち運ぶ。高さとスピードで、最後まで集中して守る。
谷口彰悟(5) 6.0 負傷からの復帰戦。若干のパスの乱れもあったが、ビルドアップが効いた。
登里享平(2) 5.5 マルシーニョを縦パスで走らせる。47分、左クロス。51分、パスカット。
シミッチ(6) 5.5 守備で奮闘するが、ファウルも目立った。後半、素早く寄せられて苦しむ。
橘田健人(22) 6.0 両サイドに大きくロングボールで展開する。57分、PA内で荒木を止める。
旗手玲央(47) 6.0 ロストもあったが、意欲的なパスを狙った。67分からはLSBに回った。
家長昭博(41) 6.0 いつものようにはボールキープできなかった。63分、90+2分にクロス。
ダミアン(9) 5.5 ロングボールを競る。54分、スルーパス。あまりボールが届かなかった。
マルシーニョ(23) 5.5 ドリブルで何度も仕掛ける。16分、ボレー。63分、クロスをヘッド。

■sub
67(2)小林悠(11) 6.0 74分、右クロス。88分、ステップでコースを作って、左足シュート。
67(23)宮城天(24) 7.0 81分、ドリブルでFKを獲得。90+4分、無回転ミドルで決勝ゴール。
67(6)脇坂泰斗(8) 7.0 1アシスト。ドリブルで中盤を切り裂く。90+1分、FKを直接狙う。
78(9)知念慶(20) 6.5 87分と88分に右クロス。88分、小林悠のシュートの戻りに詰めた。
82(22)山村和也(28) 7.5 投入直後の83分、FKをヘッドで同点ゴール。90+2分、ボレー。

■bench
丹野研太(27) 塚川孝輝(3) 

■coach
鬼木達 8.0 FKのチャンスに山村の投入を即断し、同点ゴール。交代策でチームを勝たせた。

■referee
木村博之 6.5 序盤、熱くなったシミッチとピトゥカを落ち着かせる。スムーズに裁いた。

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