2024/03/31

240330川崎3-0FC東京(J1 #5)

川崎3-0FC東京(U等々力, 15:00KO, 22,543人)

J1リーグで3連敗を喫し、代表ウィークを挟んで中12日。
 良く晴れた等々力で、第43回多摩川クラシコが開催される。
 等々力開催に限っても、山東泰山戦(ACL R16 #2)から3連敗中で、今シーズン勝利がない。

代表活動には、U-23に高井幸大が参加した。
 鹿島戦(J1 #4)で退場したマルシーニョは出場停止となっている。


先発は、鹿島戦から5人が変わる。
 GKソンリョン、RSB瀬川、LCB高井、LFW遠野、負傷から復帰したCFエリソンが先発する。
 GK上福元、山本、山田新がベンチに回り、丸山と出場停止のマルシーニョはベンチ外。

山内がJ1リーグで初のベンチ入りを果たした。


FC東京は、J1リーグ1勝2分1敗の10位。
 フル代表には長友佑都(5)が招集された。
 U-23代表には、GK野澤大志ブランドン(41)、バングーナガンデ佳史扶(49)、松木玖生(7)、荒木遼太郎(71)の4選手が参加している。

川崎U-18出身の仲川輝人(39)、川崎U-15出身の高宇洋(8)が先発する。
 かつて川崎に在籍した原川力(40)はベンチ外となった。

2023年の対戦は、1勝1敗だった。
 230512FC東京2-1川崎(J1 #13)
 230915川崎1-0FC東京(J1 #27)

■1st half
FC東京は、左サイドから仕掛けてきた。
 遠藤渓太(22)とLSBバングーナガンデ佳史扶が組み合わせて攻める。
 迎え撃つRSB瀬川は、ジェジエウの助けを受けながら決壊を防いだ。

川崎は橘田と瀬古樹の2ボランチ。
 トップ下に脇坂が入って、しっかり組み立てる。
 エリソンが森重真人(3)を背負ってボールを呼び込む。
2列目が脇坂1人となったので、PA内に入る人数は少なくなる。
 家長が32分、40分と左ポケットでフリーになったが、クロスの出し先がなかった。

34分、三浦が左サイドで縦に仕掛ける。
 クロスを木本恭生(4)が触り、ポストに当たったところを脇坂が押し込み、先制する。
43分には橘田のスルーパスで、瀬古樹がGK1対1からシュートした。

■2nd half
川崎が長くボールを持ち、攻撃を続けていく。
 62分、瀬川の右クロスを遠野が2度シュート。
 64分、三浦が橘田との1-2でPA内に入って決定的なシュート。

FC東京はスペースを埋められず、セカンドを拾えない。
 両SBが上がって打開しようとするが、川崎のカウンターを浴びる。

72分、遠野が左サイドからエリソンへ裏抜けのパス。
 抜け出したエリソンをGK波多野豪(13)が倒して、退場となった。

10人となったFC東京に対して、川崎がゴールを重ねる。
 83分、山内のアシストで山田新がゴール。
 90+2分には橘田がミドルを決めた。

■summary
FC東京は、明確なCFがいないゼロトップ。
 荒木や松木は前線に張ることなく、動き回った。
 左サイドの遠藤にボールを集めたが、決定機は作れなかった。

64分、ディエゴ・オリヴェイラ(9)がCFに入り、ポストの受け手ができる。
 ただ、72分のGK波多野の退場で、反撃手段はなくなった。


川崎は2ボランチとして、課題の解消を狙った。
 役割が明確になった橘田が守備に奔走して、瀬古樹が攻撃を差配する。
 RSBがアンカー脇に動くプレーがなくなり、LSB三浦が攻め上がる。
 CBジェジエウの守備範囲も大きくなって、守備に余裕が生まれた。

CFエリソンの復帰も、影響は大きかった。
 森重とのマッチアップに負けることなくキープする。
 マルシーニョが不在だったが、それを感じさせなかった。

山内日向汰は、J1リーグのデビュー戦で1アシスト。
 このプレー内容であれば、攻撃的な選手が足りなかった鹿島戦でも起用すべき。
 向島建スカウトが疑問を呈すほど、遅すぎるデビューとなった。
 これから鬼木監督の信頼を得て、活躍を期待したい。

次は中3日で横浜Fマリノス戦(J1 #6)。
 連戦となるので、ゼ・ヒカルドやファン・ウェルメスケルケン際も起用してほしい。

■goal
34脇坂泰斗(14) 83山田新(20) 90+2橘田健人(8)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 10分、遠藤の左クロスをクリア。45+3分、CKをパンチ。安定していた。
瀬川祐輔(30) 5.5 遠藤の仕掛けへの対応が続いた。17分、シュート。24分、62分に右クロス。
ジェジエウ(4) 7.0 ゼロトップのFC東京を余裕を持って待ち構える。広いエリアをカバーした。
高井幸大(2) 6.0 5分、瀬古樹のクロスをヘッド。ドリブルで持ち上がる。45+2分、処理ミス。
三浦颯太(13) 6.5 縦に仕掛け、34分、38分、43分、57分に左クロス。50分、64分にシュート。
橘田健人(8) 7.5 3分、12分にミドル。後半、緩み始めた中盤でボール奪取を重ねる。1ゴール。
瀬古樹(16) 6.5 16分、正面のFKを狙う。37分にミドル。43分の決定機は外した。1アシスト。
脇坂泰斗(14) 6.0 トップ下。14分、正面のFK獲得。34分、リフレクトに素早い反応で1ゴール。
家長昭博(41) 6.0 ボランチや左サイドに出向く。41分、ボレー。90+1分、決定的なシュート。
エリソン(9) 6.5 圧倒的な体幹でCBを背負う。11分、ドリブルで進む。36分、69分にシュート。
遠野大弥(17) 6.0 5分、40分にミドル。62分、瀬川の右クロスからGKに当てる2本のシュート。

■sub
64(30)佐々木旭(5) 5.5 RSB。落ち着いた守備。ボランチへの移動がなく、動きが整理された。
82(9)山田新(20) 6.0 ゴール前に長友より先に入って1ゴール。86分、ポストでFKを獲得する。
82(17)山内日向汰(26) 6.0 J1リーグのデビュー戦。83分、切り返しで木本を抜いて1アシスト。
90+5(41)小林悠(11) 5.5 RFW。プレー時間は少なかった。90+6分、右サイドで戻って守る。
90+5(14)山本悠樹(77) 5.5 トップ下に入る。プレー時間は少なかった。

■bench
上福元直人(99) 大南拓磨(3) 

■coach
鬼木達 6.5 2ボランチ採用で低迷を抜け出す。最後の2人の選手交代は遅すぎる。

■referee
上田益也 5.5 軽めのコンタクトではファウルを取らず、基準が分かりにくかった。

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2024/03/23

240317鹿島2-1川崎(J1 #4)

鹿島2-1川崎(カシマスタジアム, 15:00KO, 24,947人)

等々力で2連敗を喫した京都戦(J1 #3)から中7日。
 ACLで勝ち上がっていれば、ミッドウィークに準々決勝の予定があった。
 そのため、鹿島戦は土曜日ではなく日曜日開催となる。


先発は、京都戦から1人だけが変わる。
 CBにジェジエウが入り、大南がベンチに回る。

ベンチには高井が入り、ゼ・ヒカルドとゴミスが外れた。
 大南、高井、佐々木旭の3人のDFがベンチに並ぶ。


鹿島は、J1リーグ1勝1分1敗。
 今シーズンから、ランコ・ポポヴィッチが監督に就任した。

2023シーズンは、川崎が2勝している。
 230225鹿島1-2川崎(J1 #2)
 231124川崎3-0鹿島(J1 #33)

■1st half
鹿島はサイドから崩してくる。
 右からは藤井智也(15)、左からは安西幸輝(2)が仕掛けてきた。
 7分、藤井の左クロスを名古新太郎(30)がシュート。
 19分、GK上福元のクリアミスから、名古がミドル。

川崎はしっかり押し込んでいく。
 鹿島のプレスは強くはなく、CBからのパスコースは空いていた。
 RSB橘田がアンカー山本の右横に立ち、縦に仕掛けていく。
 29分、中央から攻めて、脇坂のパスを瀬古樹がミドル。

36分、右サイドから完璧に崩した。
 橘田から縦に受けた脇坂が、家長にふわっとラストパス。
 家長はGK1対1となるが、GK早川友基(1)がシュートセーブ。
 しかし、戻ったボールをマルシーニョが流し込み、先制する。

■2nd half
あっという間に鹿島が逆転する。
 47分、マルシーニョが山田新にラストパスを入れる。
 鹿島がラストパスをブロックすると、CB植田直通(55)が縦にロングボールを送る。
 目測を誤った丸山よりも遠くまでボールが届くと、FWチャヴリッチ(7)が抜け出す。
 追い掛けた瀬古樹がファーを消すが、チャヴリッチがニアに決めて同点とする。

さらに50分。
 自陣で山本が奪われると、名古がゴールライン際から左クロス。
 高く上がったボールはバーに当たり、鈴木優磨(40)が押し込んだ。

逆転を許した川崎は、マルシーニョが54分、75分に2枚のイエロー。
 退場して10人となってからは、反撃できなかった。

■summary
鹿島は、知念慶(13)がボランチで先発した。
 強い体幹を活かしながら、球際で競り合ってボールを奪う。
 ポポヴィッチらしい大胆かつ柔軟な配置転換となった。
 FWでも十分に貢献できるはずだが、新ポジションでの活躍も期待したい。

GK早川友基(1)は、リードしてからも時間稼ぎをしなかった。
 鹿島らしくはないかもしれないが、個人的には好ましい。


川崎はJ1リーグで3連敗となった。
 残念ながら良い内容ではなく、結果も出ていない。

鬼木達監督の采配には、迷いが感じられる。
 特に今日は、大南、高井、佐々木旭の3人のDFをベンチに並べた。
 ビハインドとなっても、攻撃的な選択肢が少ないのは明らか。
 山内やゼ・ヒカルド、パトリッキ・ヴェロンを入れておくべきだった。

次は代表ウィークを挟み、中12日でFC東京戦(J1 #5)。
 勝てなくとも、希望を感じさせる内容を見せてほしい。

■goal
47チャヴリッチ(7) 50鈴木優磨(40)
36マルシーニョ(23)

■judge
上福元直人(99) 4.0 19分、頭でのクリアをミス。1点目はニアを抜かれ、2点目はボールを傍観。
橘田健人(8) 5.0 RSB=ボランチでプレー。守備は良かった。バックパスを選択することが多い。
ジェジエウ(4) 5.5 J1リーグで今季初先発。力強いプレーが戻りつつある。足を攣らせて交代。
丸山祐市(35) 5.0 大声でのコーチングを続ける。90+5分、松村優太(27)の決定機をブロック。
三浦颯太(13) 5.5 20分、30分、43分に長距離FKをゴール前に入れる。攻撃参加は限られた。
山本悠樹(77) 4.5 32分、正面からのFKを蹴る。50分、自陣での不用意なロストで失点を喫した。
脇坂泰斗(14) 5.5 36分、家長の決定機を生み出すパス。45分、山田新の落としからシュート。
瀬古樹(16) 5.5 29分、59分にミドル。31分、47分にボール奪取。交代させるべきでなかった。
家長昭博(41) 5.5 RSBの支援が少なくともキープする。21分、ジャンプボレー。36分に決定機。
山田新(20) 5.0 CB関川郁万(5)を背負ってのポスト。良いプレーは多くなく、シュートはなし。
マルシーニョ(23) 5.0 32分、ボールを浮かしてからシュート。1ゴール。イエロー2枚で退場。

■sub
53(77)佐々木旭(5) 5.5 59分、CKの戻りをシュート。RSBでシンプルに前に向かってプレー。
63(4)大南拓磨(3) 5.5 RCB。88分、橘田と丸山が抜かれた後をカバー。パスミスもあり。
63(20)小林悠(11) 5.0 67分、丸山のロングクロスをPA内で落とす。チャンスはなかった。
63(16)遠野大弥(17) 5.0 前線でプレスを仕掛ける。90+6分、90+7分に続けてFKを獲得。
81(13)瀬川祐輔(30) 5.5 LSB。囲まれて余裕がなくとも、左サイドから組み立てた。

■bench
ソンリョン(1) 高井幸大(2) 

■coach
鬼木達 4.0 固定的な戦術と選手起用で、結果を出せず。袋小路に陥っている。

■referee
中村太 6.0 判断の不安定さは少し見られたが、良いジャッジだった。

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2024/03/10

240309川崎0-1京都(J1 #3)

川崎0-1京都(U等々力, 16:00KO, 20,757人)

9ゴールが乱れ飛んだ磐田戦(J1 #2)に競り負けて中7日。
 2戦続けてのホーム等々力開催で、京都サンガFCと対戦する。


先発は、磐田戦から4人を変更する。
 新たに先発するのはGK上福元、丸山、瀬古樹、山田新。
 GKソンリョンと佐々木旭がベンチ、高井とエリソンはベンチ外となった。

ベンチには、新たにゼ・ヒカルドとゴミスが入る。


京都サンガFCは、J1リーグで1分1敗の16位。
 2023シーズンは、12勝4分18敗で13位だった。
 川崎よりも1日短い中6日の日程となる。

2023年の対戦は、川崎の1勝1分だった。
 230503京都0-1川崎(J1 #11)
 231112川崎3-3京都(J1 #32)
 2試合ともに、小林悠がゴールを決めている。

■1st half
京都は6分、福田心之助(2)の右クロスを豊川雄太(23)がシュート。
7分、三竿雄斗(6)のCKから混戦を作り、原大智(14)のパスを川﨑颯太(7)が押し込む。
 しかし、VARで原のハンドと判定されて、ゴールは取り消される。

川崎は、山田新が18分、24分、40分に力強くシュート。
 軽い接触を流すジャッジもあって、CB麻田将吾(3)と激しくぶつかり合う。
マルシーニョも左からドリブルで仕掛ける。
 13分にオーバーヘッド、44分に山田新の落としからシュート。

山本のアンカーは安定していた。
 攻撃時にRSB橘田が横に入って、組み立てに参加する。
 瀬古樹と脇坂も絡んで、プレスを剥がして前に進んだ。
 ただ、京都のブロックは堅く、ミドルは打てなかった。

■2nd half
後半、風上に立った京都がロングボールで押してくる。
 プレスバックも早く、川崎に余裕を与えない。

川崎は前半とは異なり、プレスを抜け出せない。
 京都より先に動きが落ちて、すぐに囲まれてしまう。
 ただ、右サイドの家長に預ければ、押し上げることができた。

56分、瀬古樹がようやくミドルを放つ。
58分、左からの三浦のFK。
 丸山がきれいに合わせたが、オフサイドだった。

65分、京都が先制ゴールを決める。
 マルコ・トゥーリオ(9)の左クロスを豊川がシュート。
 GK上福元が弾いたが、クリアしきれずに川﨑颯太がゴール。

1点を追う川崎は、次々と選手を入れ替える。
 3バック2トップに組み替えて、同点を狙う。

84分、瀬川の右クロスからゴミスがシュート。
87分、ゴミスがゴールしたが、VARでオフサイドと判定される。
90+8分、三浦の右クロスがゴール前を通過した。

■summary
京都は1点を奪って逃げ切り、勝利した。
 プレスは強力で、最後まで衰えることがなかった。
 前半、川崎の前進を許しても、決定機を与えない。
 風上に立った後半は、ロングボールを原大智が収めた。
 押される時間も短くなかったが、良い結果を出した。


三浦颯太(13)。タイムアップの笛のあと、しゃがみこみました。

佐々木旭(5)と宮本優太(24)。流通経済大学の同期です。

川崎は、磐田戦に比べて守備の改善が見られた。
 エリソンは欠場したが、山田新とマルシーニョが攻撃を牽引した。

RSBで起用された橘田は、中盤に留まってビルドアップに参加した。
 その反面、家長への支援は少なく、効果的なクロスは上がらなかった。
 家長はそれでもパスの受け手となり、キープできていた。

65分に先制されてからは、反撃の手段は限られた。
 70分、山田新とマルシーニョを交代させると、推進力を失う。
 79分、瀬古樹と脇坂を下げたことにより、中盤からの崩しは少なくなった。
 GK上福元、大南、丸山がロングボールを蹴っても、前線で受けられない。

結果は出せなかったが、それほど内容は悪くはなかった。
 次は中7日、アウェイ鹿島戦(J1 #4)。
 ベストを尽くして、勝利してほしい。

■goal
65川﨑颯太(7)

■judge
上福元直人(99) 5.5 6分の豊川、85分の原のシュートを防ぐ。失点場面は、外に弾きたかった。
橘田健人(8) 5.5 RSBながら攻撃時は山本の隣に入り、組み立てに参加。40分、山田新へ縦パス。
大南拓磨(3) 5.5 カウンターをスピードで止める。51分、左クロス。57分、シュートブロック。
丸山祐市(35) 5.5 落ち着いてビルドアップ。ライン統率でリスクを減らす。18分、CKをヘッド。
三浦颯太(13) 6.0 多くの左クロスを入れる。51分、福田に抜き去られる。58分、左からのFK。
山本悠樹(77) 6.0 少し下がることで、フリーでパスを受ける。左サイドにロングパスを通した。
脇坂泰斗(14) 5.5 7本のCKは不発。42分、三竿に寄せてマイボールに。73分、ミドルを狙った。
瀬古樹(16) 5.5 27分にシュート。56分にはミドル。ミスもあったが、積極的に攻撃を牽引した。
家長昭博(41) 6.0 右ワイドで預かることでラインを上げる時間を作った。11分、72分にロスト。
山田新(20) 6.0 18分、24分、40分にシュート。力強く2CBと戦った。後半、ペースが落ちた。
マルシーニョ(23) 6.0 13分、オーバーヘッド。44分、シュート。スプリントが効果的だった。

■sub
70(23)遠野大弥(17) 5.5 73分に左から、77分に右からクロス。90+4分、フリーでパスミス。
70(20)小林悠(11) 5.0 77分、家長のクロスに飛び込む。動き出してもパスは来なかった。
79(16)瀬川祐輔(30) 6.0 84分、87分、90+7分に右クロスでチャンスを作る。守備にも戻る。
79(14)佐々木旭(5) 5.5 80分、カウンターを止めてイエロー。84分から3バックの左に入る。
84(41)ゴミス(18) 5.5 84分にシュート。87分に頭で押し込んだが、VARで取り消された。

■bench
ソンリョン(1) ヒカルド(6) 

■coach
鬼木達 5.0 一定の改善は見られたが、結果は出せなかった。橘田を残した交代策は疑問。

■referee
スミス・ルイス・ディーン(ENG) 6.0 コンタクトを許容しすぎだったが、判断は一貫していた。

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2024/03/05

240301川崎4-5磐田(J1 #2)

川崎4-5磐田(U等々力, 19:00KO, 20,316人)

アウェイ湘南戦(J1 #1)の勝利から中5日。
 J1リーグ第2節は、等々力にジュビロ磐田を迎える。

J1リーグでは、今シーズン初めての等々力開催。
 「Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu」として、初開催となる。
 ネーミングライツの適用がないACLでは、山東泰山戦(ACL GL #2)が開催された。


先発は、湘南戦から変わらない11人。

ベンチには、負傷明けの遠野大弥と小林悠が入る。
 代わりにゼ・ヒカルドとゴミスが外れている。


ジュビロ磐田は、2023年のJ2リーグで2位に入り、J1リーグに昇格。
 川崎との対戦は、磐田がJ1に在籍していた2022年以来となる。
 同じく中5日の日程で、開幕節は敗れている。

今季から加入したGK川島永嗣(1)が先発する。
 2007-10年に川崎でプレーし、海外に移籍した。
 メス(FRA)、ストラスブール(FRA)などで、レギュラーGKとなった。
 現時点で、5大リーグ1部でポジションを確保した唯一の日本人GK。

■1st half
磐田が簡単にゴールを決めていく。
6分、松原后(4)の左クロスが、右サイドに流れる。
 PA角から、RSB植村洋斗(50)が左ポストに当てるゴール。
18分、平川怜(37)が高井からボール奪取し、ジャーメイン良(11)がヘッドで決める。
24分にもPA内で細かく崩されて、再びジャーメインがゴール。

川崎は3点リードを許したが、変化を加えながら反撃する。
 家長がいつものように左に出張し、エリソンが右サイドに流れる。
 RSB佐々木旭は、インサイドに入ってのプレーを続ける。

36分、カウンターからマルシーニョが縦に抜け出し、山本がシュート。
 DFに当たったボールを、エリソンが倒れながらのボレーを決めた。

■2nd half
2点を追って、川崎の攻撃が続く。
 48分、スルーパスからエリソンが独走するが、イエローで止められる。
 54分、瀬古樹の右CKを、エリソンが混み合った中でのヘッドを決めて1点差。
さらに59分、三浦が縦に仕掛けて左クロス。
 エリソンのシュートは防がれるが、マルシーニョが押し込んで同点とする。

勝ち越しを狙って、川崎が引き続き押し込む。
 72分、瀬古樹のパスから脇坂がミドル。
 同じく72分、ドリブル突破したマルシーニョのパスをエリソンがシュート。

しかし、先にゴールを奪ったのは磐田だった。
 76分、最終ラインの植村からのスルーパスで、ジャーメインが抜け出す。
 飛び出したGKソンリョンが、ジャーメインを倒してしまう。
 最初はノーファウル判定だったが、VARでPKとなり、ジャーメインが決める。

82分、リードを許した鬼木監督は、一気に4人を変える。
直後の83分、瀬川のロブボールを受けた山田新がPKを獲得する。
 キッカーを強力に志願した山田新が見事にPKを決め、同点とする。

90+1分、ロングボールから混戦となって、ジャーメインがゴール。
 VARでジャーメインのハンドが認められ、ゴールは取り消される。
 しかし、その前に瀬川にもハンドがあってPKとなった。
 この日2つ目のPKを、ジャーメインが決めた。

■summary
磐田が攻撃する機会は限られていた。
 しかし、奇跡的といえるほどの決定力を発揮する。
 3点をリードしたあとは、川崎の攻撃にさらされる。
 同点に追い付かれた後、2つのPKを獲得して、勝利した。

ジャーメイン良は、流通経済大学で守田英正と同期。
 J1リーグで仙台、横浜FC、磐田とプレーし、シーズン3ゴールがこれまで最高だった。
 たった1試合で、キャリアハイの4ゴールを決めた。


川崎はボールを長く持って、攻撃力を発揮して4得点。
 しかし、守備は完全に崩壊して、5失点を喫した。
 中盤やサイドで突破を許すと、CBが引っ張り出される。
 ゴール前が手薄になって、失点を重ねた。
 スライドして崩された陣形を補修することができなかった。

ホーム山東泰山戦(ACL R16 #2)に続いて、等々力でのゴールラッシュを落とした。
 観戦者の脱力感が強い結果となったが、修正する手段は多くある。
 例えば、CBに丸山、LSBにVW際、アンカーにゼ・ヒカルドの起用も考えられる。

次は中7日でホーム京都戦(J1 #3)。
 しっかり守備を整備して、結果を出したい。

■goal
36,55エリソン(9) 59マルシーニョ(23) 85PK山田新(20) 
6植村洋斗(50) 18,29,80PK,90+7PKジャーメイン良(11) 

■judge
ソンリョン(1) 5.0 45+1分、山田大記(10)のループをキャッチ。76分、飛び出してPKを与える。
佐々木旭(5) 5.0 長い間、内側のレーンで動いたが、効果は少なかった。最後はLCBでプレー。
高井幸大(2) 3.5 18分、ロストから2点目を与える。47分にもロスト。途中交代も仕方がない。
大南拓磨(3) 5.0 最後の砦となるべく奮闘していたが、5失点。ゴール前でのタスクが重すぎた。
三浦颯太(13) 5.0 22分、59分に左クロス。ポケットにマルシーニョを走らせるパスを出した。
橘田健人(8) 5.0 両脇のスペースを狙われる。36分、ジャーメインの突破を止めて、イエロー。
脇坂泰斗(14) 5.0 5分、50分に直接FKを狙う。67分、磐田のクイックFKを読んでカットした。
山本悠樹(77) 5.5 23分にミドル、36分にシュート。後半のアンカーでは攻撃的にプレーした。
家長昭博(41) 5.0 16分、23分にシュート。佐々木の動きと噛み合わず、存在感は出なかった。
エリソン(9) 7.0 難しい状況を打破する2ゴール。51分、59分、72分、90+13分にもシュート。
マルシーニョ(23) 6.5 1ゴール。スペースなくともドリブルを仕掛けた。エリソンとも良関係。

■sub
HT(8)瀬古樹(16) 6.5 右CKで1アシスト。積極的なパスを続ける。72分、脇坂へラストパス。
82(2)山田新(20) 6.0 83分、PKを奪取。ボールを持ち続けてキッカーを志願して、自ら決める。
82(41)小林悠(11) 5.0 トップ下でプレーするが、役割は不明確だった。90+17分、ボレー。
82(23)遠野大弥(17) 5.5 左ウィング。90+12分、左サイドをドリブル。90+14分、FKを獲得。
82(77)瀬川祐輔(30) 5.0 RSBで出場。90+1分、良くゴール前に戻るが、ハンドでPKを与える。

■bench
上福元直人(99) 丸山祐市(35) 

■coach
鬼木達 3.5 湘南戦と同じ戦い方で挑み、磐田に攻略される。82分の4人交代は冷静さを欠いた。

■referee
飯田淳平 6.0 極めて困難な試合展開となったが、VARの助けを借りて的確にジャッジ。

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