FUJIFILM SUPERCUP神戸戦(FFSC)の勝利から中2日。
ACLラウンド16、山東泰山との第2戦は、今シーズン初の等々力開催。
火曜日の17時キックオフだが、観客は1万人を超えた。
等々力には今年からネーミング・ライツが導入される。
5年2か月(年2,000万円)契約で「Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu」となる。
ただ、ACLはクリーンスタジアム規定があり、旧来の等々力陸上競技場として開催される。
先発は、ターンオーバーしたFFSC神戸戦から10人が変わる。
連続して先発するのは、LCB丸山のみ。
第1戦の先発と比べると、9人が同じ。
新たに丸山とLSB三浦が先発し、ジェジエウと瀬川はベンチスタート。
ベンチ入り12人には、GK早坂が入って、GK安藤と田邉が外れた。
ACLは外国籍枠5人、ACL枠1人のため、パトリッキ・ヴェロンが外れている。
山東泰山は、第1戦から中6日の日程。
中国スーパーリーグは3月開幕で、第1戦のあとに公式戦はなかった。
第1戦は、川崎が1点差で勝利した。
240213山東泰山2-3川崎(ACL R16 #1)
ACLではアウェイゴールルールはない。
そのため、2試合の単純合計が同点なら、延長戦さらにPK戦となる。
■1st half
川崎はあっさり失点する。
8分、リー・ユアンイー(22)が大南からボールを奪取。
そのままラストパスを出して、クリザン(9)がゴールする。
さらに25分、脇坂が左CKをミスキックしてカウンターを許す。
ヴァレリ・カザイシュヴィリ(7)のパスを、ガオ・ジュンイー(28)がゴール。
2失点して2戦合計で逆転された川崎は、攻勢を強める。
家長が左に出張って、アンカーの橘田をサポートする。
31分、山本のスルーパスから、深い角度から三浦がシュートを決めた。
イーブンに戻してからも、山本を中心に山東を押し込む。
39分、山本の左クロスを脇坂がフリーでヘッド。
40分、家長の横パスを山本がシュートしたが、バーに当たった。
45分、橘田のスルーパスでマルシーニョが抜け出すも、GKワン・ダーレイ(14)が止める。
■2nd half
ハーフタイム、山東が先に動く。
フェイ・ナンドゥオ(32)とマテウス・パト(8)を投入。
先発のカザイシュヴィリ、クリザンと、前線に外国出身の選手を並べる。
風が強くなって、川崎のロングボールは押し戻される。
山東は風上の立場を活かしていく。
川崎は左サイドからの攻撃が機能した。
山本、三浦、マルシーニョのコンビで崩していく。
59分、家長の右クロスをマルシーニョが合わせるも、左ポストに当たる。
しかし、その跳ね返りをエリソンが捩じ込み、再びリードを奪った。
追い掛ける山東はサイドで着実に拠点を作る。
66分、フェイ・ナンドゥオの左クロスをリー・ユアンイーがヘッド。
73分、クリザンが左からフェイントで交わしながらミドルを突き刺し、同点となる。
84分、鬼木監督は3選手を入れ替えて、2トップ2ボランチとした。
ただ、エリソン、マルシーニョ、山本を一気に代えたため、推進力を失ってしまう。
最終ラインは上げられずにゴール前に張り付き、山東の攻撃が続く。
90+2分、三浦のミスパスから、クリザンが決定機なシュート。
90+7分、左CKから混戦を作られて、最後にジャジソンに押し込まれた。
■summary
山東は4ゴールで勝ち、準々決勝に進んだ。
川崎のミスによる自滅もあり、第1戦のビハインドをひっくり返した。
2戦合計でクリザンが2ゴール、ジャジソンが2ゴール。
フェイ・ナンドゥオやカザイシュヴィリを含め、前線に強力な選手を揃える。
守備の緩さはあったが、アウェイで最高の結果を出した。
90+7分、ジャジソン(4)の決勝ゴール。 |
川崎は前半の安易すぎる2失点が重く響いた。
攻撃では左サイドの三浦、山本、マルシーニョの組合せが光った。
しっかりと2ゴールを決めて、再逆転には成功する。
ただ、耐えることができず、73分に追い付かれて、ロスタイムに失点した。
84分の3選手の交代は、鬼木監督の采配ミスともいえる。
2トップ2ボランチとした後に、ピッチ内は混乱していた。
1点を奪いに行くのか守るのか、明確なメッセージが欠けていた。
残念だが、ACLの敗退が決まった。
今後、日程は緩和されるが、多くの選手を起用することは難しくなる。
プレー機会が少なくなる選手のモチベーションが下がらないようにしたい。
次は中3日、J1リーグ開幕戦となるアウェイ湘南戦(J1 #1)。
ACL敗退のショックを引きずらず、良い内容で勝利したい。
■goal
30三浦颯太(71) 59エリソン(89)
8,73クリザン(9) 25ガオ・ジュンイー(28) 90+7ジャジソン(4)
■judge
ソンリョン(1) 6.5 4失点したが、5分、6分、90+3分、90+7分とギリギリでシュートを弾いた。
佐々木旭(5) 5.5 右サイドの決壊を防ぎ、77分、84分にカウンターを阻止。決勝ゴールを許す。
大南拓磨(3) 4.0 ドリブル失敗で先制点を与える。その後は持ち直す。30分、90+6分にヘッド。
丸山祐市(35) 5.5 中2日ながらフル出場で奮戦する。終盤にはラインを上げられず、攻められた。
三浦颯太(71) 6.5 1ゴール。マルシーニョを上手く使い、自らも左ポケットに何度も走り込んだ。
橘田健人(8) 5.0 25分、逡巡してカウンターを止められず。45分、マルシーニョにスルーパス。
脇坂泰斗(14) 5.5 CKのキックミスが2失点目につながった。39分、山本の左クロスをヘッド。
山本悠樹(77) 7.0 1アシスト。40分、57分にシュート。ハーフスペースに立ち、パスを入れた。
家長昭博(41) 5.5 前半、橘田の左に落ちてビルドアップを担う。51分、53分、57分にシュート。
エリソン(89) 6.0 1ゴール。16分、24分、35分、54分にシュート。バックチャージに苦しむ。
マルシーニョ(23) 6.0 45分、決定機をGKに止められる。59分、家長のクロスをバーに当てた。
■sub
84(89)山田新(20) 5.0 右ウィングに入る。守備の時間が長く、見せ場なく終わった。
84(77)ゴミス(18) 5.5 家長との2トップ。87分、山東のCKをクリアする。
84(23)瀬川祐輔(30) 5.5 左ウィング。90+4分、橘田のパスで抜け出して左クロス。
90+9(14)高井幸大(29) 5.5 スクランブルで前線に投入。90+9分、左クロスを入れる。
90+9(41)ジェジエウ(4) 5.5 同じくスクランブル。クリアボールを追って、タイムアップ。
■bench
上福元直人(99) 早坂勇希(22) VW際(52) ゼ・ヒカルド(55) 瀬古樹(16) 松井蓮之(25) 山内日向汰(26)
■coach
鬼木達 4.0 84分の交代策は効かなかった。結果的に押し込まれてロスタイムに失点した。
■referee
アハマド・アルアリ(QWT) 6.0 程良く接触プレーを流し、明確な基準でバランスが良かった。
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AT+5+10