2024/02/23

240220川崎2-4山東泰山(ACL R16 #2)

川崎2-4山東泰山(等々力, 17:00KO, 11,732人)

FUJIFILM SUPERCUP神戸戦(FFSC)の勝利から中2日。
 ACLラウンド16、山東泰山との第2戦は、今シーズン初の等々力開催。
 火曜日の17時キックオフだが、観客は1万人を超えた。

等々力には今年からネーミング・ライツが導入される。
 5年2か月(年2,000万円)契約で「Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu」となる。
 ただ、ACLはクリーンスタジアム規定があり、旧来の等々力陸上競技場として開催される。


先発は、ターンオーバーしたFFSC神戸戦から10人が変わる。
 連続して先発するのは、LCB丸山のみ。

第1戦の先発と比べると、9人が同じ。
 新たに丸山とLSB三浦が先発し、ジェジエウと瀬川はベンチスタート。

ベンチ入り12人には、GK早坂が入って、GK安藤と田邉が外れた。
 ACLは外国籍枠5人、ACL枠1人のため、パトリッキ・ヴェロンが外れている。


山東泰山は、第1戦から中6日の日程。
 中国スーパーリーグは3月開幕で、第1戦のあとに公式戦はなかった。

第1戦は、川崎が1点差で勝利した。
 240213山東泰山2-3川崎(ACL R16 #1)

ACLではアウェイゴールルールはない。
 そのため、2試合の単純合計が同点なら、延長戦さらにPK戦となる。

■1st half
川崎はあっさり失点する。
8分、リー・ユアンイー(22)が大南からボールを奪取。
 そのままラストパスを出して、クリザン(9)がゴールする。

さらに25分、脇坂が左CKをミスキックしてカウンターを許す。
 ヴァレリ・カザイシュヴィリ(7)のパスを、ガオ・ジュンイー(28)がゴール。

2失点して2戦合計で逆転された川崎は、攻勢を強める。
 家長が左に出張って、アンカーの橘田をサポートする。
 31分、山本のスルーパスから、深い角度から三浦がシュートを決めた。

イーブンに戻してからも、山本を中心に山東を押し込む。
 39分、山本の左クロスを脇坂がフリーでヘッド。
 40分、家長の横パスを山本がシュートしたが、バーに当たった。
 45分、橘田のスルーパスでマルシーニョが抜け出すも、GKワン・ダーレイ(14)が止める。

■2nd half
ハーフタイム、山東が先に動く。
 フェイ・ナンドゥオ(32)とマテウス・パト(8)を投入。
 先発のカザイシュヴィリ、クリザンと、前線に外国出身の選手を並べる。

風が強くなって、川崎のロングボールは押し戻される。
 山東は風上の立場を活かしていく。

川崎は左サイドからの攻撃が機能した。
 山本、三浦、マルシーニョのコンビで崩していく。
 59分、家長の右クロスをマルシーニョが合わせるも、左ポストに当たる。
 しかし、その跳ね返りをエリソンが捩じ込み、再びリードを奪った。

追い掛ける山東はサイドで着実に拠点を作る。
 66分、フェイ・ナンドゥオの左クロスをリー・ユアンイーがヘッド。
 73分、クリザンが左からフェイントで交わしながらミドルを突き刺し、同点となる。

84分、鬼木監督は3選手を入れ替えて、2トップ2ボランチとした。
 ただ、エリソン、マルシーニョ、山本を一気に代えたため、推進力を失ってしまう。
 最終ラインは上げられずにゴール前に張り付き、山東の攻撃が続く。

90+2分、三浦のミスパスから、クリザンが決定機なシュート。
90+7分、左CKから混戦を作られて、最後にジャジソンに押し込まれた。

■summary
山東は4ゴールで勝ち、準々決勝に進んだ。
 川崎のミスによる自滅もあり、第1戦のビハインドをひっくり返した。

2戦合計でクリザンが2ゴール、ジャジソンが2ゴール。
 フェイ・ナンドゥオやカザイシュヴィリを含め、前線に強力な選手を揃える。
 守備の緩さはあったが、アウェイで最高の結果を出した。


90+7分、ジャジソン(4)の決勝ゴール。

川崎は前半の安易すぎる2失点が重く響いた。
 攻撃では左サイドの三浦、山本、マルシーニョの組合せが光った。
 しっかりと2ゴールを決めて、再逆転には成功する。
 ただ、耐えることができず、73分に追い付かれて、ロスタイムに失点した。

84分の3選手の交代は、鬼木監督の采配ミスともいえる。
 2トップ2ボランチとした後に、ピッチ内は混乱していた。
 1点を奪いに行くのか守るのか、明確なメッセージが欠けていた。

残念だが、ACLの敗退が決まった。
 今後、日程は緩和されるが、多くの選手を起用することは難しくなる。
 プレー機会が少なくなる選手のモチベーションが下がらないようにしたい。

次は中3日、J1リーグ開幕戦となるアウェイ湘南戦(J1 #1)。
 ACL敗退のショックを引きずらず、良い内容で勝利したい。

■goal
30三浦颯太(71) 59エリソン(89) 
8,73クリザン(9) 25ガオ・ジュンイー(28) 90+7ジャジソン(4)

■judge
ソンリョン(1) 6.5 4失点したが、5分、6分、90+3分、90+7分とギリギリでシュートを弾いた。
佐々木旭(5) 5.5 右サイドの決壊を防ぎ、77分、84分にカウンターを阻止。決勝ゴールを許す。
大南拓磨(3) 4.0 ドリブル失敗で先制点を与える。その後は持ち直す。30分、90+6分にヘッド。
丸山祐市(35) 5.5 中2日ながらフル出場で奮戦する。終盤にはラインを上げられず、攻められた。
三浦颯太(71) 6.5 1ゴール。マルシーニョを上手く使い、自らも左ポケットに何度も走り込んだ。
橘田健人(8) 5.0 25分、逡巡してカウンターを止められず。45分、マルシーニョにスルーパス。
脇坂泰斗(14) 5.5 CKのキックミスが2失点目につながった。39分、山本の左クロスをヘッド。
山本悠樹(77) 7.0 1アシスト。40分、57分にシュート。ハーフスペースに立ち、パスを入れた。
家長昭博(41) 5.5 前半、橘田の左に落ちてビルドアップを担う。51分、53分、57分にシュート。
エリソン(89) 6.0 1ゴール。16分、24分、35分、54分にシュート。バックチャージに苦しむ。
マルシーニョ(23) 6.0 45分、決定機をGKに止められる。59分、家長のクロスをバーに当てた。

■sub
84(89)山田新(20) 5.0 右ウィングに入る。守備の時間が長く、見せ場なく終わった。
84(77)ゴミス(18) 5.5 家長との2トップ。87分、山東のCKをクリアする。
84(23)瀬川祐輔(30) 5.5 左ウィング。90+4分、橘田のパスで抜け出して左クロス。
90+9(14)高井幸大(29) 5.5 スクランブルで前線に投入。90+9分、左クロスを入れる。
90+9(41)ジェジエウ(4) 5.5 同じくスクランブル。クリアボールを追って、タイムアップ。

■bench
上福元直人(99) 早坂勇希(22) VW際(52) ゼ・ヒカルド(55) 瀬古樹(16) 松井蓮之(25) 山内日向汰(26) 

■coach
鬼木達 4.0 84分の交代策は効かなかった。結果的に押し込まれてロスタイムに失点した。

■referee
アハマド・アルアリ(QWT) 6.0 程良く接触プレーを流し、明確な基準でバランスが良かった。

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AT+5+10