2025/09/10

250907川崎3-2浦和(YLC QF #2)

川崎3-2浦和(U等々力, 19:00KO, 23,214人)

YBCルヴァンカップ準々決勝、浦和戦の第1戦(YLC QF #1)から中3日。
 舞台を等々力に移しての第2戦は、日曜日の19時キックオフ。
 第1戦は1-1のドローで、第2戦の結果で準決勝進出チームが決まる。

YLCは、2023年大会からアウェイゴールルールが撤廃された。
 この第2戦が90分間でドローの場合、ゴール数に関わらず延長戦に入る。
 川崎は2021年(浦和)、2022年(C大阪)と2年連続アウェイゴール数で敗退。
 相性が良くなかったので、撤廃されたことは悪くない。

土屋櫂大は、U-22代表に招集されて第1戦に続いて不在。


先発は、第1戦から4人が変わる。
 新たにVW際、山本悠樹、伊藤達哉、エリソンが先発する。
 橘田健人、宮城天はベンチへ、ジェジエウ、神田奏真はベンチ外となる。

ベンチには、新たに大関友翔と小林悠が入る。
 仙台からの復帰後、3試合ベンチ入りを続けていた名願斗哉は外れた。


浦和は、先発8人を変更する。
 LCBマリウス・ホイブラーテン(5)、LSB長沼洋一(88)、ボランチ松本泰志(6)の3人が連続先発。
 5連戦の5戦目となる厳しい日程で、川崎よりも大きくターンオーバーしている。

■1st half
浦和は2CBダニーロ・ボザ(3)とホイブラーテンからパスをつなぐ。
 中盤に渡す狙いはあっても、プレスで詰まるとロングボールを蹴った。
 ロングボールの精度は高くなく、川崎に回収される。

川崎もパントキックを使って、エリソンがホイブラーテンを背負って収める。
 浦和のプレスは緩く、2CBから2ボランチや両SBに届けて前進していく。

15分、GK西川周作(1)の横パスを受けたダニーロ・ボザに脇坂が寄せる。
 脇坂がボールを奪うと、ダニーロ・ボザが背後から倒してPKを獲得。
 長いVARを経て、エリソンがPKを決めて先制する。

その後は両チームとも静かな展開が続く。
 川崎はゴール前まで押し込んで、前半だけでCK6本を蹴った。

■2nd half
浦和は、中島翔哉(10)と柴戸海(22)を投入する。
 1点を追い掛けて、中島にボールを集めて川崎を押し込む。
 55分、56分と中島が続けてミドルシュート。
 56分、中島が直接ゴールを狙う左CKを蹴った。

川崎は時間を使いながら、エリソンへロングボールを入れる。
 60分、エリソンがホイブラーテンに競り勝って、ドリブルからシュート。
 71分、脇坂の正面からのFKは、左ポストを叩いた。

浦和のペースが落ち着いたように見えた74分。
 金子拓郎(77)の右クロスを、イサーク・キーセ・テリン(99)が足を伸ばして同点ゴール。
 川崎の陣形は整っていたが、ウレモヴィッチよりも先にテリンが反応した。

同点となって、第1戦でもゴールした2人が競演する。
まず88分、山本からピッチ中央で伊藤達哉がボールを受け取る。
 細かいドリブルから鋭くシュートを放つと、柴戸海(22)に当たってゴール。
続いて90分、中島翔哉が同点ゴール。
 正面からのFKを、ゴールバーの内側に当てながら決めた。
 どちらも目を見張るような素晴らしいゴラッソで、延長戦に突入する。

■extra time
延長に入ると、川崎がラッシュを掛ける。
 93分、伊藤のパスをPA内で受けた大関がシュート。
続いて94分、ロマニッチがGK西川にプレスして、宮城天がパスカット。
 大関がGK1対1からシュートするが、GK西川が止める。
 しかし、このボールを拾った伊藤達哉が縦に進むと、関根貴大(14)が倒してPKを獲得。
 宮城天がPKを決めて、この試合3度目のリードを奪った。

浦和はゴール前のテリンにロングボールを放り込む。
川崎は107分、神橋を投入して3バックに移行し、クリアを続ける。
 最後はCBダニーロ・ボザも前線に上がって、圧力を強めた。
 112分と120分に関根、116分に大久保がシュートするが、逃げ切った。

■summary
浦和はGK西川周作の両脇に2CBが立ち、ビルドアップを始める。
 ショートパスで前進を狙ったが、プレスに追い込まれて蹴り出すことも多かった。
 ロングボールの精度は低く、第1戦のようなチャンスは作れなかった。

GK西川周作からのビルドアップで、2つのPKを与えることとなった。
 15分にはエリソン、94分にはロマニッチが、GK西川に厳しく寄せた。
 西川はもっと早く蹴っても良かったかもしれないが、難しいところ。

中島翔哉は、後半から投入されて攻撃を牽引した。
 リードを許した直後の90分には、直接FKを決めて延長戦に持ち込む。
 今季J1リーグ出場は9試合だけだが、第1戦から続けて良いプレーを見せた。


川崎は、好調の伊藤達哉を活かしながら、準決勝に勝ち上がった。
 ようやく選手が揃って、延長戦に入っても選手交代を繰り返すことができた。
 YBCルヴァンカップ準決勝では、柏レイソルと対戦する。

神橋良汰は、公式戦3試合目の出場。
 名古屋戦(J1 #27)は、丸山祐市の負傷による緊急出場。
 YLCアウェイ浦和戦(YLC QF #1)も、ジェジエウの負傷によるものだった。
 この日は戦術的な起用で、1点リードを守り切るために、3バックの中央に入った。
 浦和のクロスボールを安全に跳ね返し、ベンチの起用に応えた。

次は中5日で、横浜FM戦(J1 #29)。
 120分間の激闘からしっかりと回復して、勝利したい。

■goal
18PKエリソン(9) 88伊藤達哉(17) 96PK宮城天(24) 
74イサーク・キーセ・テリン(99) 90中島翔哉(10)

■judge
山口瑠伊(98) 7.0 57分、中島の直接ゴールを狙う左CKを弾く。120分、関根のヘッドをセーブ。
VW際(31) 6.0 48分、90+5分に右クロス。対峙する松尾佑介(24)を始め、右サイドを抑えた。
ウレモヴィッチ(22) 6.5 辛抱強くクリアを続ける。テリンに遅れゴールを許す。異議でイエロー。
佐々木旭(5) 7.0 62分、92分にシュートブロック。81分、三浦を抜き去った金子拓郎を止める。
三浦颯太(13) 6.0 90+7分、大関へ絶妙なラストパス。120+4分、PAまで持ち運んでシュート。
河原創(19) 6.5 縦横に走り続けて空いたスペースを埋める。56分、中島のシュートをブロック。
山本悠樹(6) 6.5 32分、62分にドリブルで中央突破。1アシスト。多くの選択肢から攻撃を差配。
伊藤達哉(17) 7.5 圧倒的な1ゴール。53分、90+4分にシュート。94分、縦に仕掛けてPK獲得。
脇坂泰斗(14) 6.0 15分、ダニーロ・ボザから奪ってPK獲得。71分、FKを左ポストに当てる。
マルシーニョ(23) 6.0 24分、シュート。34分、山本の縦パスからゴール前までドリブルで独走。
エリソン(9) 6.0 1ゴール。20分、長沼洋一に競り勝ってシュート。29分、ロングシュート。

■sub
58(23)宮城天(24) 6.0 1ゴール。78分、シュート。86分、パントキックをロマニッチへ落とす。
75(9)ロマニッチ(91) 6.0 94分、GK西川へのプレスでボール奪取。シュートはなかった。
75(14)大関友翔(16) 5.5 90+7分、94分に決定的なシュート。93分、101分にもシュート。
85(19)橘田健人(8) 6.0 中島をぴったりとマーク。99分、ピッチ中央の競り合いに勝ち切る。
exHT(17)田邉秀斗(15) 6.0 左ウィング。111分、GKのパントをヘッド。112分、CKをクリア。
107(24)神橋良汰(27) 6.5 3バック中央でクリアを続ける。112分、関根のシュートをブロック。
119(16)小林悠(11) 5.5 右ウィング。終了間際の時間帯で、守備に注力。ボールは触らず。

■bench
ソンリョン(1) 野田裕人(30) 

■coach
長谷部茂利 6.5 延長戦も見据えた選手交代で、勝利を手繰り寄せる。途中出場2人を途中交代。

■referee
荒木友輔 6.5 2度のPK判定はどちらも妥当。頭部接触があると、直ちにメディカルを呼んだ。

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AT+7+13+1+4