等々力に名古屋を迎えてのJ1リーグ開幕節。
ACLE浦項戦(ACLE GL #7)から帰国して、中3日の日程。
2025シーズンのJ1リーグは、春秋制での最後のシーズン。
2026-27シーズンからは、秋春制に移行することが決まっている。
また、今季から、ベンチ入りの人数が7人から9人に拡大された。
浦項戦を終えて、U-20代表に神田が合流。
先に派遣されている大関、土屋とともに3人が不在となる。
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先発は、浦項戦から2人が変わる。
新たにパトリッキ・ヴェロンと河原創が入る。
伊藤達哉はベンチ外となり、橘田はベンチに回る。
GK山口はJ1リーグ初出場、ヴェロンはJ1リーグ初先発となった。
ベンチには、DFが4人入った。
攻撃的な選手はエリソン、宮城天、山内の3人だけ。
浦項戦に続いてベンチ外の家長は、コンディション不良と思われる。
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シーズン初戦となる名古屋は、4年目の長谷川健太監督が率いる。
2024シーズンのJ1リーグは、15勝8分18敗の11位。
YBCルヴァンカップでは2度目の優勝を飾った。
マテウス・カストロ(10)が、サウジアラビアから1年半ぶりに復帰して先発する。
2024年の対戦は、1勝1敗だった。
240602川崎2-1名古屋(J1 #17)
240922名古屋2-0川崎(J1 #31)
■1st half
名古屋はオールコートのマンツーマン。
基本は3バックだが、川崎の4-2-3-1の配置に合わせて4バック気味に守る。
川崎はマンツーマンに戸惑いつつ、広くピッチを使って対応する。
GK山口と2CBが詰められても、1列飛ばすパスを交えて抜け出していく。
12分、河原のサイドチェンジからマルシーニョがシュート。
23分、左からの三浦のパスを脇坂がスルーして、河原がミドル。
名古屋はFW永井謙佑(18)にロングボールを蹴り込む。
風上だったこともあり、セカンドボールを拾って2次攻撃を仕掛ける。
25分、永井の突破から原輝綺(70)がシュートするが、丸山がブロック。
クリアを拾った永井が美しいミドルを狙ったが、右ポストに弾かれた。
山田新は、CB三國ケネディエブス(20)と1対1のマッチアップ。
やや右に流れることで、左のマルシーニョのスペースを確保する。
かなり三國に対して優勢で、ロングボールを受け止めてさばく。
39分、マテウスのFKを皮切りに、名古屋のセットプレーが続く。
40分、41分、42分に徳元悠平(55)が左CK、45+1分にマテウスが右CKを蹴った。
■2nd half
後半になると、名古屋は攻め手が少なくなった。
ロングボールを蹴っても、精度は低く、川崎が簡単に回収する。
マンツーマンも体力的に難しく、マークを外されてパスを通される。
中盤で優位を築いた川崎が、ゴールを狙う。
55分、三浦のパスを脇坂がミドル。
58分、マテウスがサイドラインを割る前にボールを手で触り、FKを与える。
このFKの局面で名古屋は2人を交代するが、結果的に裏目に出た。
三浦のFKを、高井がヘッドで先制ゴールを決めた。
リードを奪った川崎は、ゴールラッシュを演じる。
67分山田新、79分山内、88分宮城天と、ユース組が次々とゴール。
3ゴールともに美しい崩しからゴールを陥れたもので、観客を沸かせる。
名古屋は逆襲することもできず、なすすべなく大量失点を喫した。
■summary
名古屋は、永井謙佑へロングボールを入れ続けた。
前半も川崎の2CBに跳ね返されていたが、後半になるとさらに機能しなくなる。
早めに別のプランに切り替えるべきと感じたが、用意されていなかった。
復帰直後のマテウスがチームにフィットすれば、違った形を出せるかもしれない。
マンツーマンは、時間が経過すると綻び始め、後半は完全に破綻。
寒冷な2月でも強度を保てなかったので、暑くなればもっと体力的に厳しくなる。
持続可能な守備パターンも準備する必要があると思われる。
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川崎は浦項戦と同じ4-0のスコアで大勝した。
前半に退場者が出た浦項戦とは異なり、最後まで11人だった名古屋を攻略した。
特に後半、流れるようなパスワークを次々と繰り出して、観ていて面白かった。
U-18出身者4人がゴールを決めたことも嬉しい限り。
先制ゴールの高井は、守備でも丸山とのコンビで永井を封じた。
2試合を終えての懸念は、選手の入れ替えが少ないところ。
それぞれ16選手(交代含む)が出場したが、伊藤達哉とVW際以外の15選手は同じだった。
もっと多くの選手を起用して、層を厚くしてほしい。
次は中2日で、セントラルコースト・マリナーズ戦(ACLE GL #8)。
すでにACLEグループリーグは、4位以内の突破が確定している。
神橋や野田を先発させるなど、大きくターンオーバーしたい。
■goal
58高井幸大(2) 67山田新(20) 79山内日向汰(26) 88宮城天(24)
■judge
山口瑠伊(97) 6.0 両足を使いながらビルドアップで貢献。24分、スローで2列目の脇坂に渡す。
佐々木旭(5) 5.5 4分、徳元悠平と競り合って右腰を痛める。10分ほどプレーしたあと負傷交代。
高井幸大(2) 7.5 先制ゴール。28分、マテウスから奪取。ロングボールを回収して味方につなぐ。
丸山祐市(35) 7.0 守備陣を統率して完封。25分、原のシュートを防ぐ。48分、高井とお見合い。
三浦颯太(13) 7.5 FKで先制アシスト。2点目も美しくアシスト。49分のミドルなど躍動した。
河原創(19) 6.5 素早い寄せで中盤を締める。12分、マルシーニョへロングパス。23分、ミドル。
山本悠樹(6) 6.0 多彩なパスでマルシーニョを走らせる。役割が整理された守備も効いていた。
脇坂泰斗(14) 7.0 ドリブルで前進していく。49分、鋭いターンからシュート。55分、ミドル。
ヴェロン(28) 6.0 右ウィングで献身的にポケットに走り込む。47分、山田新の落としをミドル。
山田新(20) 7.0 1ゴール。79分のヘッドはバー。CB三國を制し、ロングボールの受け皿となる。
マルシーニョ(23) 6.0 3分、イエロー。12分、シュート。63分、67分に三浦へ1タッチパス。
■sub
16(5)VW際(31) 6.5 緊急出場。67分、ドリブルで2人抜く。ピンチにはゴール前を固めた。
77(28)山内日向汰(26) 7.0 プロ初ゴール。1アシスト。78分、90+4分にも決定的なシュート。
77(6)橘田健人(8) 6.0 79分、山田新へ完璧な右クロス。名古屋の反撃を封じる役割を果たす。
82(20)エリソン(9) 6.0 90+3分、続けてシュートを2度放つ。90+6分、PA内でパスをキープ。
82(23)宮城天(24) 6.0 82分、ドリブルで仕掛け。88分、山内の突破に呼応しヒールでゴール。
■bench
ソンリョン(1) 田邉秀斗(15) 車屋紳太郎(7) アイダル(44)
■coach
長谷部茂利 7.0 前半は耐える時間もあったが、後半に突き放す。起用する選手を分散したい。
■referee
高崎航地 4.5 判断基準が不明瞭で、両チームに混乱を招く。後半は改善した。
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AT+7+8