J1リーグ開幕戦の名古屋戦(J1 #1)に大勝して中2日。
2週連続のミッドウィーク開催となるACLEセントラル・コースト戦。
グループリーグ最終節だが、すでに4位以上での勝ち上がりが確定している。
引き続きU-20代表参加のため、大関、神田、土屋は不在。
前日17日、ソンリョンが道路交通法違反で検挙された。
クラブ独自に1試合出場停止処分が課され、この試合は不在。
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先発は、名古屋戦から大きく10人を変える。
続けて先発するのは河原創のみとなった。
GKは2016年以来の公式戦出場となる安藤。
4バックは右からVW際、アイダル、車屋、田邊、ボランチに橘田と河原。
2列目に家長、山内、宮城天、1トップにエリソンが入る。
先発を外れる10人のうち、負傷交代した佐々木旭がベンチ外、残り9人はベンチに回る。
ベンチには、静岡学園高校から加入した野田が初めて入る。
U-18新3年生のGK井澤明己も、トップチーム初のベンチ入り。
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セントラルコースト・マリナーズFCは、2023-24シーズンのAリーグのレギュラーシーズン1位。
2023-24のAFCカップでも優勝した。
ACLEグループリーグは1分6敗の12位で、敗退が決まっている。
前節ジョホール戦(ACLE GL #7)で、GKディラン・ペライッチカレン(40)が一発退場。
イエロー累積3枚のDFブライアン・カルタック(3)とともに、出場停止となった。
川崎とは、2009年のACLグループリーグで対戦。
セントラルコーストでは1-2、等々力では5-0で、川崎が2勝した。
■1st half
セントラルコーストは、4-4-2の陣形で守る。
プレスに出ることは少なく、中央を固めながら待ち構える。
川崎は2CB車屋とアイダルが組み立てる。
橘田か河原のどちらかがCB脇に落ちて加勢し、左右のサイドに渡す。
守備ブロックは堅かったが、試行錯誤しながら突破口を探した。
20分を過ぎると、ゴールに迫る機会が増える。
22分、河原のミドルパスから、宮城天がカットインしてシュート。
26分、VW際の右クロスを、宮城天がヘッド。
27分、河原の縦パスを自ら高く浮かしたエリソンがオーバーヘッド。
35分、落ちて受けた山内が、縦にドリブルしていく。
するすると抜け出して、クリスティアン・テオハルス(7)のタックルでPKを獲得した。
36分、エリソンが豪快にPKを蹴り込んで先制する。
41分にも山内はループ気味に右ポストに当てた。
■2nd half
セントラルコーストは、1点を追って高い位置でのボール奪取を目指す。
川崎の最終ラインに向けて、じりじりと寄せるプレスを仕掛ける。
運動量が落ち始めた川崎だったが、河原と橘田が引き締めてバランスを保った。
59分、河原の右クロスをエリソンがヘッド。
フリーかつ完璧なタイミングだったが、外した。
川崎は前線に主力を投入して、スペースを狙う。
73分、マルシーニョが独走してシュート。
80分、マルシーニョのパスを浮かせたエリソンがボレー。
セントラルコーストは、88分、アブドゥル・ファイサル(21)がシュート。
田邉がブロックして、アイダルがヘッドで弾き出す。
さらにPA内に持ち込まれたが、辛くも脇坂がクリアした。
90+8分、ヴェロンのラストパスがマルシーニョに届き、GK1対1を制してゴール。
■summary
セントラルコーストは、ゴール前まで川崎を押し込むこともあった。
鋭いクロスも入れたが、数は少なく、崩し切ることはできなかった。
88分には波状攻撃を仕掛けたが、ゴールは決まらなかった。
中央をがっちり固める守備は悪くなかった。
とはいえ、川崎の突破を許してしまうことも多かった。
すでに敗退が決まっていたこともあって、妥当な結果となった。
GKアダム・パフレシッチ(1)は、好セーブを見せた。
26分の宮城天のヘッド、73分の1対1のマルシーニョの決定機を止めた。
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川崎は、選手を入れ替えつつ勝利した。
ボランチ河原と橘田を中心として、無失点で終えた。
良いプレーは多くなかったが、決定機を作って優位に進めた。
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安藤駿介。 |
安藤駿介は、2016年5月25日のYNC仙台戦(2016 YNC GL #6)以来の公式戦出場。
この間、川崎の黄金期を陰で支えた大切な人材。
第2GKの難しさは知られるが、もっと難しい第3/第4GKとして長く過ごした。
報われるかなんて分からないけど、努力を続けた安藤は、本物のヒーローといえる。
そんな安藤に向かって、サポーターが暖かい声援と大きな拍手を贈ったことも嬉しい限り。
家長昭博は、長谷部新監督のもと公式戦3戦目で初出場。
コンディション不良の可能性もあるが、守備のところの影響かもしれない。
多くの負担を求めるのは難しいと思われるが、今後の起用法が注目される。
次は中3日で、アウェイ柏戦(J1 #2)。
中盤2人の疲労は気になるが、しっかり勝利したい。
■goal
36PKエリソン(9) 90+8マルシーニョ(23)
■judge
安藤駿介(21) 6.0 プレー機会は少なかったが、着実だった。大きな声掛けが等々力に響いた。
VW際(31) 6.5 最初は家長と呼吸が合わなかったが、徐々に修正。右クロスを再三供給する。
アイダル(44) 6.0 ゴール前でしっかりクリアする。プレスを受けると慌てて蹴って相手に渡す。
車屋紳太郎(7) 6.5 読みを効かせて守る。ビルドアップの位置取りも的確。右足を攣って交代。
田邉秀斗(15) 6.0 前に出て守った。25分、1人を抜いて左クロス。52分、判断ミスでロスト。
河原創(19) 7.0 カウンターを早い段階で食い止める。59分、エリソンへの完璧な右クロス。
橘田健人(8) 6.5 鋭いプレスバックとセカンドボール回収で貢献。安全策のパスが多かった。
家長昭博(41) 5.5 13分、25分にPA内でクロスを頭でフリック。守備面はあと少し改善したい。
山内日向汰(26) 6.5 トップ下。35分、PK奪取。41分、右ポストに当てる。49分、中央突破。
宮城天(24) 6.0 12分、車屋の縦パスを右の家長に展開する。22分にシュート、26分にヘッド。
エリソン(9) 6.0 27分、オーバーヘッド。PKで先制ゴール。59分、70分、80分にもシュート。
■sub
66(26)脇坂泰斗(14) 6.0 69分、PA左角からのFKをニアサイドに狙う。88分、ゴール前クリア。
66(24)マルシーニョ(23) 7.0 73分、エリソンのパスで独走するがGKセーブ。最後に1ゴール。
75(7)丸山祐市(35) 6.5 ハイボールを跳ね返す。アイダルを始め、周囲と助け合って守り切る。
85(9)山田新(20) 5.5 90+1分、ボール奪取でカウンターの起点となる。プレー機会は少な目。
85(41)ヴェロン(28) 6.5 90+1分、90+3分と右クロス。90+8分、ダイレクトで1アシスト。
■bench
山口瑠伊(98) 井澤明己(50) 野田裕人(36) 高井幸大(2) 三浦颯太(13) 山本悠樹(77)
■coach
長谷部茂利 6.0 大幅に選手を入れ替えながら勝利した。思い切って野田も起用したかった。
■referee
シバコーン・プードム(THA) 6.5 軽い接触プレーは流しつつ、的確な判断を続けた。PKも妥当。
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AT+1+9