2025/02/24

250222柏1-1川崎(J1 #2)

柏1-1川崎(三協フロンテア柏スタジアム, 14:00KO, 13,695人)

ACLEセントラルコースト戦(ACLE GL #8)から中3日。
 J1リーグ第2節は、アウェイでの柏レイソル戦。
 柏のホーム開幕戦ということもあって、チケットは完売。
 快晴に恵まれたが、強い風が吹き、低い気温の中での観戦となった。

U-20アジアカップ参加のため、大関、神田、土屋は引き続き不在。


先発は、セントラルコースト戦から9人と大きく変更する。
 続けて先発するのは、VW際と河原の2人のみ。
1週前の名古屋戦(J1 #1)と比べると9人が同じ先発。
 新たにVW際と伊藤達哉の2人が入っている。

伊藤達哉は、浦項戦(ACLE GL #7)以来3試合ぶりの先発で、J1リーグ初出場。
 柏U-12/U-15/U-18出身で、対戦相手としてだが日立台に凱旋する。

ベンチからは、ヴェロンが外れた。
 ソンリョンは、チームからの1試合出場停止処分(道路交通法違反)を終え、ベンチ入り。


柏レイソルは、今シーズンからリカルド・ロドリゲス監督が就任。
 徳島(J2)や浦和(J1)監督時代の選手である小泉佳穂(8)、渡井理己(11)を獲得。
 以前から柏に加入していたジエゴ(3)や垣田裕暉(18)とともに、戦術を浸透させる。

開幕節のアウェイ福岡戦(J1 #1)に勝利して、日程は中6日。
 2016年に川崎でプレーした原川力(40)が、ボランチで先発する。

2024年の対戦は、川崎の1勝1分だった。
 240525川崎1-1柏(J1 #16)
 240720柏2-3川崎(J1 #24)

■1st half
川崎は、GK山口の脇に2CB高井と丸山が立ち、ビルドアップを始める。
 柏は渡井、細谷真大(9)、小泉の3人が並んで川崎の2CBに対峙。
 2ボランチへのコースを消しつつ、SBに渡ると渡井と小泉が追い駆ける。

パスの出し先を消されると、風下からロングボールを蹴らされる。
 運べずにゴール前から蹴るので、ターゲットの山田新までは距離があった。
 山田新は孤立し、マッチアップするCB古賀太陽(4)に加えて複数人で囲まれる。

3バックの柏は、川崎の4バックとのギャップを使った。
 左ウイングのジエゴが、伊藤達哉とVW際の間に立って躍動する。
 VW際は、ジエゴと左インサイドハーフの渡井の2人を見る形となり、突破を許した。

風上の柏は、12分の細谷のロングシュートを皮切りに、優勢に進める。
28分、カウンターから小屋松知哉(14)の右クロスを細谷がヘッド。
続いてデザインされたCKから、バイタルでフリーを作る。
 29分、原川の右CKから、渡井がミドル。
 30分、同じく原川の左CKから、小屋松のダイレクトミドルは右ポストを叩いた。
 押し込んだ柏は、この時間帯に先制したかった。

川崎は、伊藤達哉がドリブルを仕掛けるなどしたが、単発だった。

■2nd half
後半は川崎が風上となって、ロングボールで優位に立つ。
 50分、ジエゴのパスミスをマルシーニョがバイタルでカット。
 三浦がクロスを入れると、ゴール前で脇坂が頭で合わせて先制する。

リードを許した柏は、53分、早めに2選手を入れ替える。
 57分、投入された久保藤次郎(24)の右クロスを小泉がヘッド。
 脇坂のゴールと似た形で、同点ゴールが決まった。

その後は柏がペースを握り、ショートパスを重ねて前進する。
川崎はときにチャンスを作るが、プレスバックは効かないまま。
 ロングボールで単に蹴り出すことも多く、耐える時間が長くなる。
 ただ、押し込まれながらもPA内は堅く、柏に決定機を許さなかった。

■summary
柏は、シンプルなパスワークを披露した。
 1列手前の選手と斜めの位置に立ち、パスを受けて前に進む。
 チャレンジするような際どいパスは少なく、丁寧に保持した。
 CKのデザインも素晴らしく、29分、30分にフリーのミドルを放った。

53分、細谷真大を交代させる。
 投入された垣田裕暉がロングボールの受け皿となり、陣地を回復する。
 今季から背番号9を背負うエースの早めの交代には驚いたが、的確だった。

守りは3バック中央の古賀太陽が中心となった。
 山田新へのロングボールを封じ、キープを許さなかった。
中盤での寄せも速く、川崎のトラップが乱れればすかさず回収する。
 1失点したものの、川崎に自由を与えなかった。


川崎は連戦の疲労が残る中、柏を攻略できなかった。
 チャンスも作ったが、セカンドやイーブンボールの競り合いに勝てなかった。
 劣勢の時間が続いたが、バランスを保ち続け、決勝点を与えなかった。

57分の失点は、左サイドの守備を崩されたもの。
 ボールを持つ小泉に対し、山本、丸山、三浦の3人が同時に寄せていった。
 ここからサイドにパスを出され、久保に長い時間を与えて同点アシストを許す。
 人数を掛けて囲んでも奪い切れず、抜け出されて決定機を作られた。
 昨年は数多く見られたパターンだが、今年は少なくなっているので、今後も改善したい。

次は中3日で、アウェイ福岡戦(J1 #3)。
 今日プレーしなかった山内やヴェロンを先発起用したい。
 高稼働が続くVW際や河原などは、できる限り休ませたい。

■goal
58小泉佳穂(8)
50脇坂泰斗(14) 

■judge
山口瑠伊(98) 6.5 28分に細谷のヘッド、29分に渡井のミドルを弾き出す。キックは精度低め。
VW際(31) 6.5 14分、渡井のシュートをブロック。63分、タックル不発で小屋松に突破される。
高井幸大(2) 6.5 ハイボールやクロスを高さで処理した。プレスを受けて20分、33分にロスト。
丸山祐市(35) 6.5 柏のラストパスをカットして決定機を許さず。垣田のポストプレーに苦しむ。
三浦颯太(13) 6.5 28分、左クロス。1アシスト。58分、味方と重なり久保をフリーにして失点。
河原創(19) 5.5 24分、細谷に1対1で競り勝つ。45分、パスミスでロスト。連戦で疲れていた。
山本悠樹(6) 6.0 スペースを探しパスを通す。9分、14分、40分にパスミス。トラップが大きめ。
伊藤達哉(17) 6.0 細かなドリブルで密集したエリアを進んだ。左に動いた31分、37分にクロス。
脇坂泰斗(14) 6.5 5分、伊藤のパスからミドル。37分にボレー。流れるようなヘッドで1ゴール。
マルシーニョ(23) 5.5 58分、VW際のロングパスからシュート。もっとカウンターを狙いたい。
山田新(20) 5.5 ロングボールを古賀と競り合うが、孤立してしまう。60分、中央からミドル。

■sub
62(19)橘田健人(8) 6.0 65分、70分にドリブルで縦に運ぶ。75分、三浦を抜いた久保をカバー。
72(17)家長昭博(41) 5.5 76分、左でキープ。85分、PA内シュート。86分、山本のFKをヘッド。
82(20)エリソン(9) 5.5 85分、スローインを受ける。90+4分、脇坂の縦パスをPA内で受ける。
82(23)宮城天(24) 5.5 85分、左からPA内にドリブルで入り込んだ。プレー機会は限られた。
82(13)田邉秀斗(15) 6.0 LSB。84分、ターンからのドリブルでFK獲得。90+3分、左クロス。

■bench
ソンリョン(1) 車屋紳太郎(7) アイダル(44) 山内日向汰(26) 

■coach
長谷部茂利 6.0 劣勢の時間もありながら、勝ち点1を獲得。選手交代も的確だった。

■referee
福島孝一郎 6.5 判断基準が一貫していて、ストレスを感じさせないジャッジ。

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AT+1+4