2024/12/07

241204川崎4-0山東泰山(ACLE GL #6)

川崎4-0山東泰山(等々力, KO, 13,840人)

合計9ゴールの乱打戦となった東京V戦(J1 #37)から中3日。
 24シーズン最後の2試合は、等々力でのホームゲーム。
 まずは、ACLEグループリーグ第6節、山東泰山戦。

12月の平日ナイター開催だが、寒さはそれほど厳しくはなかった。
 来場者にニットキャップが配布され、スタンドはファンシーな雰囲気に包まれた。
先発は、東京V戦から6人を変更する。
 新たにジェジエウ、丸山、河原、瀬川、小林悠、エリソンが先発する。
 外れる高井、佐々木旭、橘田、家長、山田新、遠野はベンチに回った。

ベンチには、ブリーラム戦(ACLE GL #5)で初出場初ゴールを決めた神田が入る。
山東泰山は、ACLEでここまで2勝1分2敗。
 FWクリザン(9)は、累積警告で出場停止。

今年2月、2023-24シーズンのACLラウンド16で対戦し、山東が勝ち上がった。
 240213山東泰山2-3川崎(ACL R16 #1)
240220川崎2-4山東泰山(ACL R16 #2)

■1st half
川崎はあっさりと先制する。
 3分、小林悠のパスからエリソンが右でポイントを作り、走り込んだ瀬川がシュート。
 鋭い反応でGKワン・ダーレイ(14)が止めたが、マルシーニョが押し込んだ。

山東のプレスは、1トップのゼカ(19)単独のものが多かった。
 川崎の2CB2ボランチには余裕があって、無理なく前進する。
 ドリブルもキープも別格だったエリソンに預けながら、押し込んでいく。

山東は攻撃機会は少ないながらも、決定機を作った。
12分、バレリ・カザイシュビリ(10)がスルーパス。
 シエ・ウェンノン(23)が抜け出してGK1対1となるが、GKソンリョンが止める。
36分、ゼカの左からのシュートは、GKソンリョンが触りバーに当たる。
 さらにリー・ユェンイー(22)のシュートもソンリョンが片手を伸ばして弾き出した。

川崎は41分、右からのFK。
 山本が壁を巻いてニアを撃ち抜き、2点差とした。
 GKワン・ダーレイは、ファーに構えていて触れなかった。

■2nd half
両チームとも中盤が緩んでくるが、スピードはそれほど上がらない。
川崎が前半と同じように優勢に進めていた65分。
 山本の左CKを、高く飛んだジェジエウがゴールに押し込んだ。

3点差とした川崎は、選手を入れ替えながら優勢を保つ。
 90分、河原のスルーパスで抜け出した神田のラストパスを、山田新がゴール。

■summary
山東はクリザンが出場停止となって、ゼカが1トップに入る。
 GKやCBからロングボールをゼカに入れるが、丸山に跳ね返された。
 低い位置からビルドアップを図っても、追い詰められて回収された。

前半は決定機を作れていたので、1点差のうちに同点ゴールがほしかった。
 ただ、今日のGKソンリョンの壁はあまりにも厚く、破れなかった。
川崎は厳しい日程ながら、ターンオーバーして快勝した。
 高井と佐々木旭を休ませた2CBを始め、選手が揃ってきている。
 今日もフル出場となった両SBは、稼働率は高いものの、高水準のプレーを見せた。

神田奏真は、等々力デビュー。
 90分にプロ初アシスト、90+3分にドリブルからシュート。
 ラインブレイクも狙い続け、短い時間で確かな足跡を残した。

次は中3日、今シーズン最終戦となる福岡戦(J1 #38)。
 退任する鬼木監督の8年間の集大成として、勝利したい。

■goal
3マルシーニョ(23) 41山本悠樹(77) 65ジェジエウ(4) 90山田新(20) 

■judge
ソンリョン(1) 7.5 12分に1つ、36分に2つの決定機を止める。66分にもGK1対1をセーブした。
VW際(31) 6.0 高い位置に攻め上がり18分、21分、25分にシュート。73分、家長へスルーパス。
ジェジエウ(4) 6.5 負傷からの復帰後初先発でフル出場。1ゴール。スルーパスを素早く止める。
丸山祐市(35) 6.5 ゼカへのハイボールを高さで封じる。フリーで持って長短のパスを繰り出す。
三浦颯太(13) 6.0 内外から駆け上がって、クロスやドリブルを仕掛けた。36分、自陣でロスト。
河原創(19) 6.0 鋭い寄せで自由を奪った。71分、ロングシュート。90分、神田へスルーパス。
山本悠樹(77) 7.0 GKの逆を突いた直接FKで1ゴール。CKで1アシスト。パスを効果的に供給。
瀬川祐輔(30) 6.0 3分、25分にシュート。39分、右クロス。46分、右太もも裏を負傷して交代。
マルシーニョ(23) 6.5 3分、こぼれ球を押し込んでゴール。スピードあふれるドリブルも効いた。
小林悠(11) 6.0 25分、マルシーニョのクロスをシュート。ポストプレーもプレスも的確だった。
エリソン(9) 6.5 猛烈なプレスを続ける。数多くの強烈なシュート。45+2分、ヒールリフト。

■sub
49(30)遠野大弥(17) 6.5 動き回って幅広く顔を見せる。85分、家長のループパスを回転ボレー。
68(77)橘田健人(8) 6.0 75分、素早いプレスバックで回収。87分、右からアーリークロス。
68(11)山田新(20) 6.5 確実に合わせて1ゴール。80分、90+3分に左ライン際をドリブル突破。
68(23)家長昭博(41) 5.5 味方に寄ってパスを受ける。83分、ジェジエウのパスで抜け出す。
84(9)神田奏真(32) 6.5 90分、河原のパスから1アシスト。90+3分、ドリブルからシュート。

■bench
山口瑠伊(98) 早坂勇希(22) 高井幸大(2) 田邉秀斗(15) 佐々木旭(5) 車屋紳太郎(7) 山内日向汰(26) 

■coach
鬼木達 6.5 2CBと2FWをターンオーバーしながら完勝に導いた。交代も適切だった。

■referee
アデル・ハミス・アルナクビ(UAE) 6.0 毅然とした明快なジャッジで、コントロールした。

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AT+3+3

2024/12/04

241130東京V4-5川崎(J1 #37)

東京V4-5川崎(味の素スタジアム, 14:00KO, 26,387人)

終盤の3ゴールで勝利したブリーラム戦(ACLE GL #5)から中3日。
 超遠隔地のアウェイから日本に戻り、多摩川を渡った味の素スタジアムでの近距離アウェイ戦。


先発は、ブリーラム戦から5人が変わる。
 ブリーラム戦で出場停止だったマルシーニョと家長が先発。
 さらにVW際、遠野、山田新が先発する。

外れた丸山はベンチ外、瀬川、山内、小林悠、エリソンはベンチに回る。


東京ヴェルディは、J1リーグで14勝13分9敗の6位。
 J1昇格シーズンで、余裕を持って残留を決めた。

等々力での対戦は、スコアレスドロー。
 240420川崎0-0東京V(J1 #9)

■1st half
川崎は細かなつなぎにこだわらず、ロングパスを入れていく。
 ロングパスの精度は高く、前線がしっかり受け取って前進する。
 2分、マルシーニョが左から突破してクロス。
 5分、VW際の右クロスを、マルシーニョがシュート。

13分、佐々木旭のロングボールを、綱島悠斗(23)が頭でGKに戻そうとする。
 ところがバックパスは弱くなり、GKマテウス(1)は出てきたが触れない。
 抜け出した山田新はマルシーニョと交錯していたが、戻った綱島に倒されてPKを得た。
16分、山田新がこのPKを決めて先制する。
さらに22分、右サイドでショートパスを繰り返す。
 そこからVW際がクロスを入れ、山田新が後ろに飛んで伸び切った体勢でヘッドを決めた。

ヴェルディは3バックからボランチにつなげない。
 遠野を中心としたプレスを受けて、ロングキックに追い込まれる。
 大量失点の可能性もあったが、35分、染野唯月(9)を投入して4バックに移行。
 守備が落ち着いただけでなく、攻撃にも出ていけるようになった。

42分、左サイドを抜け出した染野のクロスから、見木友哉(10)がゴール。
45+2分には、山見大登(11)がフリーでシュートする。

■2nd half
1点差で折り返したヴェルディの勢いは止まらない。
 49分、山見のCKから谷口栄斗(3)が同点ゴール。
 同点としてからも、プレスでボールを回収して攻め続ける。

57分、川崎はジェジエウと河原を入れて止血に動く。
 その直後、三浦のスローインをPA内で山田新が粘ってラストパス。
 走り込んだVW際が地を這うミドルを決めた。
さらに、65分。
 VW際のラストパスを山田新がシュート。
 DFがブロックして流れたところを、マルシーニョがボレーで押し込んだ。

2度目の2点差となったが、ヴェルディはセットプレーで再び反撃。
 71分にFKから、83分にCKからのゴールで、谷口がハットトリックを達成。
 2点ビハインドを再び追い付いた。

お互いに中盤を省略するオープンな展開となり、攻め合っていく。
 90+4分、GKソンリョンのゴールキックをエリソンが頭でゴールに向かって流す。
 2CB谷口と千田海人(15)の間に駆け込んだ山田新がハーフボレーを決めた。

■summary
両チーム合計9ゴール、ハットトリックが2人生まれた壮絶なゲーム。
 制したのは川崎だったが、どちらが勝ってもおかしくなかった。

ヴェルディは、前半35分の染野投入で劣勢をひっくり返した。
 マルシーニョは3バックの綱島には優勢だったが、4バックではRSB宮原和也(6)に止められた。
 染野が木村勇大(20)と2トップを組み、下がってパスを引き出し、前進できるようになった。

5失点は厳しいが、4バックは緊急避難的な要素が強かった。
 守り方に課題はあったが、劣勢を挽回できたことは成功といえる。


川崎は大量5ゴールを奪ったが、4失点で際どく勝利した。
 常にリードする展開だったが、セットプレーからの失点が止まらなかった。
 連戦で体力的な問題があったにしても、もう少し引き締めたいところ。

山田新は、ハットトリック。
 2点目のヘッド、3点目の決勝ゴールは素晴らしく、エースとして勝利をもたらした。
 ただ、谷口の1点目と3点目は、クリアが小さかったことで与えたもの。

次は中3日で山東泰山戦(ACLE GL #6)。
 連戦が続くが、しっかり勝ち点を得たい。

■goal
42見木友哉(10) 49,71,83谷口栄斗(3) 
16PK,22,90+4山田新(20) 57VW際(31) 65マルシーニョ(23) 

■judge
ソンリョン(1) 5.5 71分、FKに飛び出すが触れず失点。83分、山田剛綺(27)のヘッドをセーブ。
VW際(31) 7.0 1ゴール1アシスト。65分、マルシーニョのゴールを生む山田新へのラストパス。
高井幸大(2) 6.0 オープンな展開となっても崩れなかった。48分、木村勇大との1対1をクリア。
佐々木旭(5) 5.5 序盤、木村勇大への対応に苦しむ。11分にイエローを受け、後半早めに交代。
三浦颯太(13) 6.0 精力的に攻め上がってクロスを入れる。61分、山田新へロングボールを通す。
橘田健人(8) 6.0 53分、山田新の落としをシュート。89分、ミドル。よく走ってよく守った。
山本悠樹(77) 6.0 2分、4分、21分にロングパスを狙う。45+4分、ゴール正面からシュート。
家長昭博(41) 5.5 72分、76分にシュート。リードした時間帯に右サイドで効果的なキープ。
マルシーニョ(23) 6.5 綱島悠斗を簡単に抜きまくる。2分、5分、19分にシュート。1ゴール。
遠野大弥(17) 7.0 勢い良くプレスに走る。2トップだったが、自由に動いてパスを引き出した。
山田新(20) 8.0 劇的な決勝点を含むハットトリック。1アシスト。セットプレーで2失点に絡む。

■sub
57(5)ジェジエウ(4) 4.5 71分、谷口のマークが緩くなって失点。75分にも谷口に付き切れず。
57(77)河原創(19) 5.5 1度剥がされてもすぐ寄せ直す。スカスカとなった中盤を引き締める。
77(41)瀬川祐輔(30) 5.5 右ウィング。79分、右クロス。80分、CKの流れからシュート。
77(23)山内日向汰(26) 5.5 左ウィングでまずまず。86分、鋭く切り返して左足シュート。
82(17)エリソン(9) 6.5 87分、左クロス。ロングボールの受け皿となる。決勝アシスト。

■bench
山口瑠伊(98) 小林悠(11) 

■coach
鬼木達 6.5 大量失点しても、大量得点すれば勝てることを実践。

■referee
山下良美 5.0 周囲のイメージと真逆の判断が多い。ただ、どちらかのチームに偏らなかった。

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2024/11/29

241126ブリーラム0-3川崎(ACLE GL #5)

ブリーラム0-3川崎(ブリーラム・スタジアム, 19:00KO(21:00JST), 16,902人)

後半戦だけが行われた浦和戦(J1 #28 #2)から中3日。
 浦和戦終了後にチームはタイに移動し、ACLEブリーラム戦を迎える。
 ALCEは、グループステージ2勝2敗で8位となっている。

出場停止は2人。
 マルシーニョが、上海申花戦(ACLE GL #3)の退場による2試合停止(このブリーラム戦で終了)。
 家長昭博が、上海海港戦(ACLE GL #4)での退場によるもの(1試合のみ)。


先発は、浦和戦後半スタートのメンバーから、5人を変えた。
 新たに丸山、山本、瀬川、山内、エリソンが先発する。
 車屋、山田新はベンチスタート、浦和戦で負傷交代した大島はベンチ外となった。
 マルシーニョと家長は出場停止となっている。


ブリーラム・ユナイテッドFCは、2023–24タイ・リーグ1で優勝して、ACLEに出場。
 ACLEグループリーグは、ここまで2勝1分1敗で6位。
 ACL本大会は出場9回目だが、川崎と初対戦となる。

2017-20年、川崎に所属したタビナス・ジェファーソン(40)は、先発する。
 前節横浜FM戦(ACLE GL #4)で退場したササラク・ハイプラコーン(2)は出場停止。

■1st half
ブリーラムがスタートから攻勢に出た。
 2分、右サイドから崩してピティワット・スクジッタマクン(27)がミドル。
 13分、ゴラン・チャウシッチ(23)の縦パスがPA内のルーカス・クリスピム(10)に入る。

流れが落ち着いてからは、川崎ががっちりボールを持つ。
 ブリーラムは酷暑のタイのチームらしく、プレスに出てこない。
 川崎の2CBだけでなく、2ボランチ橘田と山本もフリーで前を向けた。
 サイドあるいはポケットを駆使して崩しをかけるが、決定機は作れない。
 PA内でシュートしても、厚いブロックに阻まれた。

ブリーラムはカウンターを狙う。
 22分、ティーラトン・ブンマタン(5)の左クロスをクリスピムがシュート。
 43分、佐々木旭を抜いたスパチャイ・チャイデ(9)が入れて、チャウシッチがミドル。

■2nd half
49分、橘田のスルーパスで瀬川が抜け出す。
 GK1対1からのシュートは、GKニール・エザリッジ(13)が止めた。
 前半にはなかった決定機をいきなり作った。

ブリーラムは50分あたりから10分間ほど、チャンスを作る。
 51分、ロングボールからスパチャイがシュート。
 52分、左クロスからケネス・ドゥーガル(16)がシュート。
 55分、スパチャイがカットインからシュート。

この10分間が終わると、川崎が押し込む展開となる。
 58分、山内が2人のDFの間を割って入ってシュート、さらに橘田がシュート。
 62分、小林悠の落としをエリソンがシュート。
 71分、遠野のループパスから、エリソンが右ポストに当てる。

なかなかゴールは生まれなかったが、78分。
 山本のスルーパスで抜け出した瀬川が右クロス。
 三浦のダイレクトボレーが、きれいにゴールに決まった。

ブリーラムの反撃を凌いだロスタイム。
 カウンターから遠野が、さらに神田がゴールを決めた。

■summary
ブリーラムはプレスに出ることなく、川崎にボールを持たせた。
 3バックでゴール前を固め、前半は決定機を与えなかった。

ただ、後半は決定機を次々と作られて、79分に失点。
 カウンターでゴールを狙おうとはしたが、機会は限られた。

タビナス・ジェファーソン(40)は左ウィングでフル出場。
 ティーラトン・ブンマタン(5)と組んで、良い形でボールを持った。
 川崎との対戦は、2023年の水戸戦(2023 天皇杯 R32)以来2度目だった。


川崎は圧倒的にボールを持つが、ブリーラムを崩し切れなかった。
 79分の三浦のゴラッソがなければ、勝ち点3は得られなかったかもしれない。
 ブリーラムがペースを掴む時間も少しあったが、無失点で終えた。

神田奏真は、プロ初出場で初ゴール。
 11月のデビューはあまりにも遅くなったが、今後の活躍を期待したい。

次はタイから帰国して、中3日でアウェイ東京V戦(J1 #37)。
 日程は厳しいが、悪くない内容を見せてほしい。

■goal
79三浦颯太(13) 90+4遠野大弥(17) 90+7神田奏真(32) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 90+1分、ビッソリ(7)のミドルを片手で弾き出す。プレー機会は少なかった。
佐々木旭(5) 6.0 9分のシュートは当たらず。サイドライン沿いで待ち受け、右クロスを入れた。
高井幸大(2) 6.0 前に出て速攻の芽を摘んだ。47分、縦パスをミス。51分、シュートブロック。
丸山祐市(35) 6.0 15分、カウンターをファウルで止める。ロングパスを繰り出し、高さも効く。
三浦颯太(13) 7.0 79分、ダイレクトボレーでゴール。前線に駆け上がってクロスを上げ続ける。
橘田健人(8) 6.5 山本と2人でバランスを取った。49分、瀬川へスルーパス。58分、シュート。
山本悠樹(77) 6.0 24分、カウンターを止めイエロー。62分、PA内ボール奪取。守備も効いた。
瀬川祐輔(30) 6.0 17分、75分にシュート。49分の決定機はGKに防がれる。79分、アシスト。
山内日向汰(26) 5.5 36分、チャンスにシュートせず。58分、PA内に縦に割って入ってシュート。
小林悠(11) 5.5 28分、PA内でターンするがシュートはできず。62分、エリソンへラストパス。
エリソン(9) 6.0 62分、ミドル。71分、右ポストに当てる。後半ロスタイム、足を攣って交代。

■sub
63(26)山田新(20) 6.0 89分、シュート。90+4分、遠野のゴールを右クロスでアシスト。
63(11)遠野大弥(17) 7.0 1ゴール1アシスト。ハーフスペースでパスを受けて前を向いた。
83(35)ジェジエウ(4) 6.0 はっきりクリアする。90+1分、ビッソリのシュートコースを切る。
83(77)河原創(19) 5.5 ボランチで動き回る。90+4分、インターセプトしてゴールにつなげる。
90+3(9)神田奏真(32) 7.0 プロ初出場。短い時間だったが初ゴール。大器の片鱗を見せた。

■bench
山口瑠伊(98) 早坂勇希(22) VW際(31) 田邉秀斗(15) 車屋紳太郎(7) アイダル(44) 由井航太(34) 

■coach
鬼木達 6.5 先制ゴールは遅くなったが、そこから畳みかけるようにゴールを重ねて勝利した。

■referee
モハンメド・アルホイシ(KSA) 6.5 いつものように安定したジャッジ。

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2024/11/25

240824/241122浦和1-1川崎(J1 #28)

■240824浦和1-0川崎(J1 #28 #1)(埼玉スタジアム, 19:00KO, 35,188人)
■241122浦和0-1川崎(J1 #28 #2)(埼玉スタジアム, 19:00KO, 20,214人)

2024年8月24日(土)の浦和戦は、前半終了時点で雷雨のため中断された。
 11月22日(金)にあらためてハーフタイムから再開されて、後半が行われた。

この記事は、前段が8月24日(前半)の観戦記、後段が11月22日(後半)の観戦記となっています。
 採点については、前後半を総合したものとしています。


■240824浦和1-0川崎(J1 #28 #1)(埼玉スタジアム, 19:00KO, 35,188人)

久しぶりの敗戦となった横浜FM戦(J1 #27)から中6日、アウェイ浦和戦。

8月20日、大南琢磨がOHルーヴェン(BEL)へ期限付き移籍することが発表された。
 同日、鳥栖(J1)から完全移籍で河原創(19)を獲得した。

高井幸大は、累積警告4枚により出場停止。


先発は、横浜FM戦から2人変更する。
 新たにGKソンリョンと車屋が先発する。
 GK早坂と出場停止の高井はベンチ外となった。

ベンチには、新たに田邉、アイダル、河原の3人が入る。
 アイダルと河原は、加入後初めてのベンチ入りとなった。
 山本と瀬川の2人が外れている。


浦和は、J1リーグ9勝8分9敗で暫定10位。
 直近5試合では3分2敗と調子は上がっていない。
 2日前の8月22日、予定されたトレーニングがオフとなった。
 ペア・マティアス・ヘグモ監督は、酷暑によるものと説明したが、異例な状況といえる。

等々力では、川崎が勝った。
 240503川崎3-1浦和(J1 #11)

■1st half
浦和が次々と縦や斜めのパスを入れて、川崎のゴールに迫った。
 2分、関根貴大(14)がミドルシュート。
 4分、大久保智明(21)がカウンターからシュート。
 13分、石原広教(4)がPA内からラストパス。

23分、右クロスをブライアン・リンセン(9)がヘッドで動かす。
 大畑歩夢(66)の折り返しを渡邊凌磨(13)が合わせて先制ゴール。

川崎は失点後、チャンスを作れるようになる。
 33分、VW際の右クロスを家長が触り、山田新のループは左ポストに当たる。

開始直後から降り続いた雨は、どんどん強くなる。
 ピッチに水溜まりができ、ボールは動かなくなった。

■summary(1st half)
浦和は川崎の守備が整う前に、早く攻めてきた。
 いくつか決定機を作り、23分、完全に崩して先制ゴールを決める。

渡邊凌磨(13)は、トップ下で出場して先制ゴール。
 浦和加入後、LSBで起用されていたが、アタッカーが適正と思われる。


川崎は中盤で攻撃を止めることができず、ゴールに迫られた。
 右佐々木旭、左車屋で組んだ2CBは、高さも強度も不足していた。

ビルドアップは悪くなく、失点後は押し戻すことができた。
 大雨で35分あたりからはボールが止まり、サッカーにならなかった。

■ハーフタイム240824-241122
後半が始まることはなく、雷雨のため試合は中止された。
 この試合やチケットの取り扱いは、後日アナウンスされることとなった。

2024年9月5日、前半だけで終わった8月24日のチケットの全額払戻しが発表された。
 翌6日には、後半は11月22日(金)19時キックオフとなることが決まった。
 天皇杯決勝の週だが、浦和は不祥事で天皇杯不参加、川崎は3回戦敗退で日程は空いている。


■241122浦和0-1川崎(J1 #28 #2)(埼玉スタジアム, 19:00KO, 20,214人)

8月24日、豪雨で前半を終えたところで中止された浦和戦が再開される。
 前半は、渡邊凌磨のゴールで浦和が1-0でリードしている。

原則として、前半戦のメンバーをそのまま引き継ぐ。
 出場していた選手が負傷などの場合、ベンチから補充して変更できる。
 さらに、空いたベンチに新たな選手を追加することができる。

交代枠及び回数も前半から引き継がれる。
 両チームとも前半での交代はなく、5人の交代枠と3回の交代回数が残る。
 なお、中断期間の負傷などによる選手変更は、交代枠及び回数に含まれない。
 出場停止の高井幸大は、後半も出場できない。


先発は、負傷のため前半から1人を変更する。
 脇坂が外れて、ベンチから小林悠が繰り上がった。
 前半は3トップ1インサイドハーフだったが、後半は2トップ2ウィングとなる。
 中断期間中、大島(右ハムストリング肉離れ)や車屋(発表なし)が離脱したが、復帰済。

小林悠が繰り上がって空いたベンチには、ジェジエウが入った。
 ジェジエウは、8月は右ハムストリング肉離れで離脱していた。


浦和は、J1リーグ12勝10分13敗で暫定12位。
 前半のみで中断した川崎戦の2日後、ペア・マティアス・ヘグモ監督が解任された。
 2023年に監督だったマチェイ・スコルジャが復帰して、指揮を執る。

負傷のため、先発していた大久保智明(21)が外れる。
 代わりに松尾佑介(24)が出場し、チアゴ・サンタナ(12)がベンチに入る。

■2nd half
1点を追う川崎がアグレッシブに攻めていく。
 浦和の前線が深い位置までプレスに来たが、苦にせず前進する。

50分、小林悠のループパスを山田新がシュート。
54分、三浦の左FKを、PA内右で佐々木旭が受ける。
 戻したところを家長がシュートしたが、ブロックされる。
 橘田を経由して再び三浦にボールが渡って、左からクロス。
 小林悠がマリウス・ホイブラーテン(5)を背負いながらループヘッドを決めた。

浦和の反撃は単発だったが、2つ決定機を作る。
 65分、渡邊凌磨のシュートはGKソンリョンが弾く。
 79分、サミュエル・グスタフソン(11)の素晴らしい縦パスから、渡邊凌磨が右サイドを突破。
  ラストパスを松尾がシュートするが、左ポストに当たった。

川崎がじっくり浦和を押し込んでいく。
 64分、河原の左クロスを小林悠がヘッド。
 75分、小林悠の落としを山田新がシュート。
 ロスタイムまで攻め続けるが、ゴールは奪えなかった。

■summary(2nd half)
浦和は前半と逆に、川崎の攻勢を受け止める形となった。
 56分に同点に追い付かれてからも、攻めることができない。
 自陣に押し込まれる時間が長く、反撃の機会は限られた。


川崎はゴールを奪いにいく気迫を見せた。
 小林悠のゴラッソで追い付いたが、もう1点は奪えなかった。
 それでも、中盤でのミスは少なく、浦和を追い詰めた。

次は中3日で、アウェイのブリーラム・ユナイテッド戦(ACLE GL #5)。
 グループリーグ突破のために勝ち点3を持ち帰りたい。

■goal
23渡邊凌磨(13)
55小林悠(11)

■judge
ソンリョン(1) 6.5 2分、関根のミドルをキャッチ。65分、渡邊凌磨のシュートを片手で弾く。
VW際(31) 5.5 前半、右サイドを上がってクロスを入れた。56分、松尾のシュートをブロック。
佐々木旭(5) 6.0 23分、渡邊に前に入られて失点。81分からRSBに回り、クロスを4本入れる。
車屋紳太郎(7) 5.5 プレスを近くまで引き付けながら組み立てる。60分、サンタナからカット。
三浦颯太(13) 6.5 1アシスト。前後半とも積極的に駆け上がり、クロスやドリブルで仕掛ける。
橘田健人(8) 6.5 バックパスは少なく、前を見据えてプレー。57分、縦にドリブルで持ち運ぶ。
大島僚太(10) 5.5 2分、パスミスから関根にシュートを許す。8分、中央突破。後半早くに交代。
脇坂泰斗(14) 5.5 5分、PA内で大島と縦にパス交換。37分、ドリブルでFKを得る。特例で交代。
家長昭博(41) 5.5 前半、脇坂とVW際で組み立てる。守りの動きは控え目。77分、ボール奪取。
山田新(20) 6.0 33分のループシュートは左ポストに当たる。43分、50分、75分にシュート。
マルシーニョ(23) 6.0 19分、左からPA内に運んでシュート。68分、左ポケットからクロス。

■sub
HT*(14)小林悠(11) 7.0 同点ゴール。64分に決定機。ポストや山田新へのラストパスも冴えた。
(*:中断期間中の負傷による選手変更。通常の交代には含まない。)
56(10)河原創(19) 6.0 ゴール前にFK、CK、クロスを数多く入れる。鋭く動いて中盤を締めた。
73(23)遠野大弥(17) 5.5 左ウィング。三浦のスペースを作る。90+3分、左クロスでCK獲得。
81(20)エリソン(9) 6.0 83分、家長のパスから強烈なミドル。キープしてポイントを作った。
81(31)ジェジエウ(4)* 6.0 広い範囲をカバーしながら、強く大きくクリアした。
(*:中断期間中の負傷により追加された選手。)

■bench
山口瑠偉(98) 田邉秀斗(15) アイダル(44) 

■coach
鬼木達 6.0 雨中の前半、リードを許すが、中断後に小林悠を投入して同点に追い付いた。

■referee
上田益也 6.0 前後半ともに落ち着いて、一貫したジャッジを続けた。
 *副審1は、前半は三原純だったが、後半は聳城巧に変更。

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AT+2+3

2024/11/16

241109京都1-1川崎(J1 #36)

京都1-1川崎(サンガスタジアム by KYOCERA, 14:00KO, 15,643人)

後半押されながらも快勝した上海海港戦(ACLE GL #4)から中3日。
 アウェイでのJ1リーグ第36節、京都サンガ戦。
 晴天に恵まれて陽射しは強く、11月なのに暑さも感じるくらいだった。


先発は、上海海港戦から1人だけ変更。
 出場停止だったマルシーニョが先発して、家長がベンチに回る。


京都は、J1リーグは12勝8分14敗で暫定13位。
 川崎と同じ試合数で、同じ勝ち点となっている。
 日程は中5日となっていて、川崎より少し余裕がある。

等々力での対戦では、京都が勝った。
 240309川崎0-1京都(J1 #3)

■1st half
京都は3トップで、原大智(14)がプレスを仕掛ける。
 ただ、ラファエル・エリアス(99)とマルコ・トゥーリオ(9)は緩めの動き。
 素早く囲んでボール奪取を狙うというよりも、パスコースを切った。

川崎はゆっくりビルドアップしていく。
 京都に迫られても、1人1人剥がしてその裏を使っていく。
 山本が寄ってくる左サイドは混み合っていたが、細かいパスワークで前進する。
 逆に右サイドのスペースは広く、VW際がフリーで受けることができた。

京都はカウンターから3トップがゴールに迫る。
 22分、米本拓司(39)の右クロスをマルコ・トゥーリオがヘッド。
 29分、エリアスの落としを米本がボレー。
 32分、マルコ・トゥーリオの右クロスを原がシュート。
 45+1分、佐藤響(44)の左クロスをマルコ・トゥーリオがヘッド。

川崎はシュートに至ることが少なかった。
 35分、37分、40分と立て続けに遠野がミドルを狙ったが、いずれもブロックされる。
45+4分、マルシーニョが山本そして瀬川とパス交換して左ポケットに入る。
 深い位置からエリソンへラストパスを入れるが、クリアされた。

■2nd half
プレスを強めた京都が、高い位置で奪うようになる。
 46分、平戸太貴(39)のFKを原が触って狙うが、GKソンリョンが弾く。
 50分、平戸の右CKをラファエル・エリアスがフリーでヘッド。
 同じく50分、米本の落としを平戸がミドル。
 54分、中央突破から原が決定機を迎えたが、シュートは弱くなった。

59分、押し込まれていた川崎が先制ゴールを奪う。
 三浦がインターセプトして、大島がワンタッチで前線にループパス。
 抜け出した山田新が、福岡慎平(10)に当たられながらも運んでゴールを決めた。

先制後は川崎が攻めていく。
 67分、VW際のパスで家長がPA内に入り込む。
 70分、大島の右クロスをマルシーニョがヘッドするが、右ポストに当たる。

72分、平戸の右CKからゴール前で混戦となったプレー。
 橘田のハンドとVARで判定され、京都にPKが与えられる。
 マルコ・トゥーリオのPKは、GKソンリョンが止めてみせる。
 しかし、これもVARで、蹴るより先にソンリョンが前に出たと判定される。
 やり直しとなった2度目のPKは、ラファエル・エリアスが決めた。

10分と長いロスタイムまで、川崎が押し込んでいく。
 反対に京都は手数の少ないカウンターを狙った。
 84分、ラファエル・エリアスが2本シュートするが、ソンリョンがセーブ。

■summary
京都は3トップを中心にカウンターを仕掛けた。
 前半、そして後半開始直後に多くのチャンスを作るが、ゴールは割れなかった。
 失点後、川崎に押されていたが、CKから得たPKで同点ゴールを決めた。
 間延びしがちな縦ポン戦法だったが、最後までコンパクトさを保った。

夏に加入したラファエル・エリアスは、川崎戦までのJ1リーグ13試合で11ゴール。
 この13試合の京都は7勝3分3敗で、勝ち点24を稼ぐことができた。
 エリアス加入前の勝ち点は22試合で21だったので、残留に向けて起死回生の補強となった。
 今日もマルコ・トゥーリオ、原と組んだ3トップのカウンターは強力だった。


川崎は悪くはない内容でドローとなった。
 ハーフタイムの3人交代の評価は難しいところ。
 投入された大島と山田新で先制ゴールを決めたが、京都の攻勢も許した。
 前半、山本、遠野、エリソンはまずまずだったので、少し遅い交代でも良かったかもしれない。

GKソンリョンは、京都の決定機を確実にブロックした。
 川崎の全盛期が彼とともにあったことを、あらためて感じさせた。

18位磐田が負けたことで、J1リーグ17位以上が確定した。
 心許なかった残留が決まって、ようやく安心できる。

次は代表ウィークを挟み、中12日でアウェイ浦和戦(J1 #28 #2)。
 8月24日に前半を行って(J1 #28 #1)、雷雨のためハーフタイムで中断された。
 1点ビハインドで、後半45分のみ開催される。

■goal
79PKラファエル・エリアス(99)
59山田新(20)

■judge
ソンリョン(1) 7.5 決定的ピンチを多く防ぐ。PKストップは惜しくもやり直すこととなった。
VW際(31) 6.0 横からだけでなく、アーリークロスも入れる。細かいドリブルでも貢献する。
佐々木旭(5) 6.0 RCBで奮闘する。84分、豊川雄太(23)に抜け出される。終盤はRSBに回る。
丸山祐市(35) 6.5 クロスや縦パスを大きく跳ね返す壁となる。11分、橘田への縦パスをミス。
三浦颯太(13) 6.0 左サイドを鋭く駆け上がりクロスを入れた。カウンターも上手く遅らせる。
橘田健人(8) 6.0 31分、3人抜きドリブル。72分、偶発的なハンドでPKを与えるが仕方なし。
山本悠樹(77) 6.0 視野の広さを活かして、縦パスを優しく届ける。45分、寄せられてロスト。
遠野大弥(17) 6.5 35分、37分、40分にミドル。ボール奪取もカウンター対応も抜群だった。
瀬川祐輔(30) 6.5 フル出場。ラインブレイクの動きを繰り返す。31分、90+6分にシュート。
エリソン(9) 5.5 31分、PA内のポストプレーで瀬川へ落とす。42分、クリアボールをキープ。
マルシーニョ(23) 6.0 6分、ボールを浮かせながら2人を抜く。70分、大島のクロスをヘッド。

■sub
HT(77)大島僚太(10) 6.0 ダイレクトの縦パスで1アシスト。87分、ロスト。ミスは減らしたい。
HT(17)家長昭博(41) 5.5 サイドでキープしても打開できない。同点でもゆっくりプレーした。
HT(9)山田新(20) 6.5 大島の縦パスを運んでゴール。48分、58分、90分、90+4分にシュート。
84(23)小林悠(11) 5.5 見せ場は少なかった。90+4分、PA内の山田新へパスを入れる。
84(31)ジェジエウ(4) 6.5 圧倒的な強さと高さを見せる。88分、佐々木旭のクロスをヘッド。

■bench
山口瑠伊(98) 河原創(19) 

■coach
鬼木達 5.5 京都のカウンターに手を焼きつつ、ドローで終えた。

■referee
笠原寛貴 6.0 VARのサポートを受けながら、的確なジャッジを続ける。

230,700views
AT+5+10