勝敗を5分に戻したFC東京戦(J1 #26)から中5日。
前日に台風7号がやってきた等々力は、かなりの暑さとなった。
8月14日、大南琢磨(3)と瀬古樹(16)が、海外移籍のためチームを離脱すると発表された。
大南は、神戸戦(J1 #25)にフル出場したが、FC東京戦は欠場。
瀬古樹は、FC東京戦に途中出場し、その後、移籍が本格化したものと思われる。
また、GK山口瑠偉(98)を町田(J1)からレンタルで獲得した。
上福元直人が湘南(J1)に移籍したことを受けて、GKを補充する。
先発は、FC東京戦から1人だけ変更。
プロ初出場となるGK早坂勇希が先発し、GKソンリョンはベンチ外となった。
ベンチには、町田から加入して3日目のGK山口、山本、エリソンが入る。
代わりに山内、海外移籍手続き中の瀬古樹が外れた。
横浜Fマリノスは、J1リーグ10勝5分11敗で9位。
負け越しているが、勝利数が多く、勝敗イーブンの川崎より順位は1つ上。
川崎がベスト16で敗退した2023-24のACLでは、準優勝した。
7月15日、ハリー・キューウェル監督を解任。
その後はジョン・ハッチンソン・ヘッドコーチが暫定的に指揮を執っている。
ボランチ喜田拓也(8)が、累積警告で出場停止となる。
かつて川崎に所属した選手たちでは、GKポープ・ウィリアム(1)とLCBエドゥアルド(5)が先発。
山村和也(47)は、ベンチ外となった。
實藤友紀は、7月1日に仙台(J2)へ期限付き移籍している。
アウェイでの対戦は、ドローだった。
240403横浜FM0-0川崎(J1 #6)
■1st half
マリノスは、RCB畠中槙之輔(4)を起点に右から攻めていく。
RSB松原健(27)とRFWヤン・マテウス(11)が、互い違いのポジションに立つ。
システム的にギャップを作り、トップ下の西村拓真(9)が絡みながら川崎ゴールに迫る。
17分、右からヤン・マテウスが仕掛けて、山根陸(28)がミドル。
18分、エウベル(7)の左クロスをヤン・マテウスがシュート。
飲水タイムを経て、川崎が暑さの中で優位に立っていく。
マリノスの足が止まり、パスミスや出足の遅れが目立つようになる。
マルシーニョがRSB松原の背後を何度も狙った。
家長がフリーとなり、16分、27分、32分、39分と決定的なシュートを放つ。
しかし、GKポープ・ウィリアム(1)の好セーブもあり、ゴールは奪えなかった。
■2nd half
後半、マリノスが巻き返し、一進一退の展開となった。
49分、家長の右クロスを山田新がヘッドするが、バーに当たる。
跳ね返りをVW際がさらにヘッドで押し込むが、GKポープに弾かれた。
55分、マリノスが左サイドから仕掛ける。
LSB永戸勝也(2)の左クロスを、中央でアンデルソン・ロペス(10)が受ける。
ラストパスをPA内で受けた西村を、橘田が背後からチャージしてPKを与える。
58分、アンデルソン・ロペスがこのPKを決め、その2分後。
西村が左足で豪快なミドルシュートを沈めて、瞬く間にリードは2点となる。
79分には3失点目を喫し、川崎の反撃は1ゴールにとどまった。
■summary
マリノスは、西村拓真の素晴らしい活躍で勝利した。
55分にPKを奪取すると、60分にゴラッソを決める。
攻撃だけでなく、守備でも並外れた運動量で大きく貢献した。
精力的に上下動を繰り返し、ブラジル人3トップと守備陣の距離を埋めた。
攻撃面では、両SBが高い位置に出ていくことが強みとなった。
しかし、中盤でロストすると、2CBとGKしか残っていない状況となる。
多くの決定機を与えたが、GKポープが止めてリードを許さなかった。
川崎は、先にゴールを決めることができなかった。
前半25分すぎから圧倒的に攻め立てていたので、残念な結果となった。
とはいえ、多くの決定機を作れていて、同じようなプレーを継続したい。
60分に2点リードを許したが、78分まで大島と家長をプレーさせた。
勝ち点の可能性が少ない状況となったので、この2人は早く交代させたかった。
長い目で2人のコンディションを整えることで、チーム力を保てると考える。
GK早坂勇希は、大卒3年目で、プロ初出場を果たした。
同じ桐蔭横浜大学出身でも、FPの橘田、山田新、山内は1年目にデビュー。
GKという途中出場が少ない難しいポジションで、ついにチャンスを掴んだ。
飛び出しの判断は的確で、ビルドアップも落ち着いてできていた。
PKでは、アンデルソン・ロペスより先に動くことなく反応し、ボールに触った。
ロングキックのミスはあったが、悪くないデビュー戦となった。
次は中6日でアウェイ浦和戦(J1 #28)。
高井幸大が累積警告で出場停止となるので、車屋のCB起用が見込まれる。
継続してしっかり戦って、勝利したい。
■goal
89エリソン(9)
58PKアンデルソン・ロペス(10) 60西村拓真(9) 79畠中槙之輔(4)
■judge
早坂勇希(22) 6.0 初出場。PKに触るも弾き出せず。87分、エウベル(7)の決定機を外させる。
VW際(31) 6.0 45分、カットインしてミドル。49分、山田新のヘッドの戻りをさらにヘッド。
高井幸大(2) 6.0 最後の砦としてラストパスを止める。63分、ロペスに抜け出されてイエロー。
佐々木旭(5) 7.0 ゴール前の1対1で強さを発揮し、果敢に持ち上がる。LSBに回って1アシスト。
三浦颯太(13) 6.0 11分、シュート。12分、西村のヘッドをカット。1失点後の60分にパスミス。
橘田健人(8) 5.0 中盤を引き締めてボールを奪った。55分、西村を背後から倒してPKを与える。
大島僚太(10) 6.0 自在なパスで守備を翻弄する。11分、20分にラストパス。パスミスもあった。
脇坂泰斗(14) 6.0 9分、ターンしてドリブルで前進。セットプレーの精度をより高めてほしい。
家長昭博(41) 6.5 16分、27分、32分、39分と決定的なシュート。49分、山田新へ右クロス。
山田新(20) 6.5 厳しくマークされながらシュートに持ち込む。49分、ヘッドでバーに当てる。
マルシーニョ(23) 6.0 1分、ヘッド。左サイドから仕掛けて、20分、22分、54分にシュート。
■sub
71(13)車屋紳太郎(7) 5.0 79分、畠中と競り合えずにゴールを許す。高い位置で配球を担った。
71(31)山本悠樹(77) 5.5 右ボランチでボールに多く触る。79分、クリアミスで失点を招いた。
71(23)遠野大弥(17) 5.5 左サイドで佐々木旭と連携してボールを受けて、クロスを入れた。
78(41)エリソン(9) 6.0 技術的な1ゴール。82分、高井の落としをシュートするが当たらず。
78(10)小林悠(11) 6.0 85分、佐々木旭の左クロスをボレー。90+6分、左クロスに飛び込む。
■bench
山口瑠偉(98) 瀬川祐輔(30)
■coach
鬼木達 5.5 FWを大量に投入し、パワープレーで1点は決めた。大島と家長は引っ張りすぎ。
■referee
福島孝一郎 6.0 適切なジャッジを続ける。PK判定は少し厳しいが、妥当な範囲内。
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AT+2+11