2021/07/22

210721川崎1(4PK3)1千葉(天皇杯 R32)

川崎1(4PK3)1千葉(フクダ電子アリーナ, 18:00KO, 4,553人/5,000人)

アウェイ清水戦(J1 #18)から中3日。
 ACLから帰国して、14日間のバブル方式が継続する中の天皇杯3回戦。
 東京オリンピックによる中断前の最後の試合となる。

2回戦は長野(J3)にPKで勝ち(天皇杯 R64)、3回戦は千葉(J2)と対戦する。
 スタジアムは、下位カテゴリーの千葉のホーム、フクダ電子アリーナ。


清水戦の当日、川崎の選手1名が新型コロナウイルスに感染した。
 氏名は公表されていないが、千葉戦には出場できない。

また、三笘と旗手がオリンピック代表に招集されている。


先発は、清水戦から3人を変えてきた。
 新たに車屋、橘田、遠野が入り、谷口、大島、宮城天がベンチスタート。
 中3日の連戦だが、小幅なターンオーバーとなる。

ベンチには長谷川が入り、小塚が外れた。


千葉は、J2リーグで8勝8分7敗の10位。
 日程は、川崎と同じく中3日となる。
 天皇杯2回戦は、同じくJ2の大宮に勝っている。

川崎との対戦は、5年前の等々力での天皇杯以来となる。
 160922川崎4-1千葉(天皇杯 R32)

2013-19年の7年間、川崎に所属したGK新井章太(1)はベンチスタート。
 2015年に所属したFW船山貴之(10)は、先発する。

■1st half
千葉は1トップのFWサウダーニャ(40)がシミッチに付く。
 自陣に深く5バック4ボランチで構えて、バランスを保つ。

川崎は2CBに余裕があり、根気良くパス交換を続ける。
 千葉を押し込みながら、要所でスピードを上げてゴールを目指す。
 橘田と遠野のランニングからチャンスを作っていく。
 10分にダミアン、12分と16分に遠野、30分に脇坂、37分にシミッチがシュート。

千葉は多くのシュートを浴びたが、決定機は許さなかった。
 攻撃はほとんどできなかったが、それでも守り抜いた。
  21分、安田理大(33)の右クロスで山根のオウンゴールを誘うが、ファウルと判定。
  45分、サウダーニャがジェジエウを抜いて独走するが、イエローで止められた。

■2nd half
川崎が引き続き攻めていくが、53分。
 左サイドの見木友哉(39)が、PA内の船山にパスを入れる。
 船山の折り返しを見木がシュートすると、ジェジエウに当たりながら先制ゴール。

千載一遇のチャンスを活かして千葉がリードしたが、58分。
 登里のスルーパスでPA内に走り込んだ橘田が、小林祐介(5)に倒される。
 60分、獲得したPKを、家長がGK鈴木椋大(23)の逆に蹴って同点とする。

その後も川崎がじっくりと押し込んでいく。
 シミッチがバイタルでフリーとなって、ラストパスを狙った。

79分、ドロップボールをFW櫻川ソロモン(40)がバックパス。
 GK鈴木がキャッチしてしまい、PA内での間接FKとなる。
 しかし、なぜか千葉の選手がレフェリーに抗議して、時間が止まった。
 最後は川崎が自らチャンスを放棄し、間接FKをGK鈴木に戻す決着となった。
 フェアプレーの範囲を超えた行為といえる。

■extra time
延長に入ると、川崎が多くのCKを獲得する。
 95分、谷口が左CKをヘッドするが、惜しくもクリアされた。

97分、CKを繰り返し蹴っていた大島が、右内転筋を負傷。
 歩いてピッチを出たが、最後は担架で運ばれて交代した。

川崎は動きが少なくなり、パスコースを作れない。
 知念は味方との距離が遠く、ポストプレーを収められない。
 アンカーに入った谷口も、セカンドボールを拾えなかった。

千葉はシンプルにロングボールを蹴り込む。
 108分、福満隆貴(16)の落としから、田口泰士(4)がミドル。
 チャンスは相変わらず少なかったが、川崎にボール保持の回数では対抗できていた。

宮城天が102分、105分に右サイドからチャンス作る。
 116分に山村、119分に宮城天がシュートするが、決まらなかった。

■penalty shootout
千葉の3人目、岩崎悠人(8)が外してしまう。
 川崎は4人連続でPKを決め、千葉の5人目。
 GKソンリョンが熊谷アンドリュー(18)のシュートを止め、川崎が勝った。

千葉 ○櫻川ソロモン(40) ○矢田旭(20)  ×岩崎悠人(8)  ○福満隆貴(16)
   ×熊谷アンドリュー(18)
川崎 ○知念慶(20)    ○山村和也(28) ○長谷川竜也(16) ○車屋紳太郎(7)

■summary
千葉は、ほとんどの時間で守っていた。
 プレスを仕掛けず、5バックでブロックを組み、むやみに体力を失わない。
 川崎に押し込まれても、決定的なシュートを許さなかった。
 最後まで破綻することなく、守り続けたことは素晴らしかった。

攻撃はロングボールが頼りで、チャンスは少なかった。
 先制することはできたが、2度目の幸運は訪れなかった。


PKを外してしまった岩崎悠人(8)を温かく出迎えるチャン・ミンギュ(15)、櫻川ソロモン(40)、安田理大(33)。

山村和也(28)、丹野研太(27)、尹晶煥監督。 2017年にセレッソ大阪でルヴァンと天皇杯の2冠を獲得したメンバーです。

GK新井章太(1)と船山貴之(10)。川崎ゴール裏にあいさつに来てくれました。新井は出場しませんでしたが、船山は1アシスト。

川崎は清水戦に続き、押し込みながらも疲労が見えた。
 ゴールを決めることができず、厳しい展開となった。
 ピッチ状態も悪く、暑い環境で中3日と、ACLの影響も残っていたと思われる。

97分に負傷した大島が、少しでも軽傷であることを祈りたい。
 6ヶ月間離脱し、ACLで復帰を果たしたばかり。
 大島以外にも負傷や移籍で選手が欠けている状況で、今後に不安が残る。

東京オリンピックのため、中断期間を迎える。
 次の大分戦(J1 #23)までは中19日となる。
 帰国後14日間のバブル方式も、7月27日で終わる。
 コンディションを整えて、8月の連戦に向かいたい。

■goal
60PK家長昭博(41)
53見木友哉(39)

■judge
ソンリョン(1) 7.0 42分、田口のシュートをキャッチ。安定したキック。PK戦で1本止める。
山根視来(13)  5.5 21分、ファウル判定がなければOGとなるヘッド。クロスは合わなかった。
ジェジエウ(4) 6.5 45分、抜け出されてイエロー。最後までスピードを落とすことなく守る。
車屋紳太郎(7) 6.5 多彩なパスで起点となる。サウダーニャと櫻川にパワーで負けなかった。
登里享平(2) 6.0 機を見て攻め上がり、56分、69分にシュート。58分、橘田へスルーパス。
シミッチ(6) 6.5 ハイボールを回収。ロングパスを織り交ぜて組み立てる。37分、シュート。
脇坂泰斗(8) 5.5 ボールに数多く触ったが、打開できず。セットプレーを何度も蹴り込む。
橘田健人(22) 6.5 ギャップで受けて前を向いた。58分、登里のスルーパスからPKを獲得。
家長昭博(41) 6.0 ペース配分を考え、120分間、落ち着いたプレー。60分、PKを決める。
ダミアン(9) 5.5 10分、シュート。トラップが流れがちで、ポストプレーは低調だった。
遠野大弥(19) 6.0 積極的に12分、16分とシュート。33分、プレスで千葉の攻撃を止める。

■sub
HT(19)長谷川竜也(16) 6.0 左で受けて仕掛ける。52分、シュート。延長になると目立たず。
71(8)大島僚太(10) 5.5 セットプレーを蹴り続け、右足を痛めて交代。見せ場はなかった。
71(6)谷口彰悟(5) 5.5 アンカーで出場。動きが少なく、CBに負荷を掛ける。95分、ヘッド。
88(22)宮城天(24) 6.5 疲弊したチームの中で右FWで奮闘した。97分、119分にシュート。
90+6(9)知念慶(20) 5.5 93分、クロスをヘッド。111分、115分にポストプレーをロスト。
99(10)山村和也(28) 6.0 細かいタッチで時間を作る。114分にヘッド、119分にシュート。

■bench
丹野研太(27) 

■coach
鬼木達 6.0 圧倒的に押し込みながらもゴールを奪えず、辛勝となった。交代策はベスト。

■referee
清水勇人 5.0 コンタクトが少ない展開で、まずまず。ただ、79分のバックパスで混乱を生む。

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2021/07/18

210717清水0-2川崎(J1 #18)

清水0-2川崎(IAIスタジアム日本平, 18:30KO, 9,015人/10,000人)

タシケントで集中開催されたACLグループリーグを、6戦6勝で終えた。
 最終戦北京FC戦(ACL GL #6)から、関西空港へのフライトを挟んで中5日。
 帰国後14日間はバブル方式となり、選手たちはホテルで隔離されている。

帰国後のPCR検査で、スタッフ2名の陽性が判明した。
 選手の感染は確認されていないが、チームでのトレーニングは休止した。
 前日のみの練習で、清水戦に臨むこととなった。


気温は下がったが、まだ明るい18時30分キックオフ。
 あと30分遅ければ、もっと快適にプレーできたと思われる。

J1リーグの試合は、6月2日の横浜FC戦(J1 #21)以来、1ヶ月半ぶり。
 この間、2位横浜Fマリノスが4連勝。
 勝ち点9差(横浜FMは1試合未消化)に迫られている。

東京オリンピックに向けた強化期間に入り、招集された三笘と旗手が不在。
 田中碧も招集されたが、デュッセルドルフ(GER)への移籍が発表されている。


先発は、大きくターンオーバーした北京FC戦(ACL GL #6)から10人が変わる。
 続けて先発するのはJ1リーグ初出場となる宮城天のみ。
主力が出場した大邱戦(ACL GL #5)から見ると、先発は3人変更。
 車屋、旗手、三笘が外れて、登里、大島、宮城天が先発する。

ベンチには、小塚が入っている。
 なお、長谷川はベンチ外となった。

J1リーグは、21試合を消化しているが、清水とは初対戦。
 この清水戦で、対戦相手となる19チームが一巡することとなる。


清水は、J1リーグで5勝8分8敗の暫定13位。
 今シーズンから、ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督を招いた。
 日程は中6日で、海外遠征はないものの、川崎とほぼ同じ。
 成岡輝瑠(40)がトレーニングパートナーとしてオリンピック代表に参加している。

2020シーズンの対戦は、川崎の2勝1分だった。
 200216川崎5-1清水(YLC GL #1)
 200829川崎5-0清水(J1 #13)
 201205清水2-2川崎(J1 #31)

■1st half
清水は整備されたポジションを保ち、無駄なく守る。
 アンカーのシミッチを、チアゴ・サンタナ(9)と鈴木唯人(23)が挟み込む。
 緩めのプレスを掛けていくだけで、川崎のパスコースを封じた。

10分あたりから、川崎が押し込んでいく。
 宮城天と家長がサイドに張ることで、中央のスペースを生む。
 パスの出し入れで走らされ、清水の寄せが遅くなった。

17分、登里がスルーパスをダミアンに入れる。
 ダミアンはCB井林章(38)を置き去りにして、ゴールに向かう。
 シュートフェイクからの優しいラストパスを、脇坂が流し込んで先制ゴール。

その後も川崎が押し込んでいく。
 20分に脇坂、32分にシミッチがシュートする。

清水は川崎の中盤の弛みを狙って、チャンスを作る。
 29分、32分にチアゴ・サンタナ(9)、40分には鈴木唯人(23)がシュート。
 強固な守備陣形を築きながら、互角に戦っていた。

■2nd half
川崎が流れるような攻撃を続ける。
 ワンタッチパスでピッチの左右にボールを動かしていく。

50分、登里から脇坂に入ったところを竹内涼(6)が後ろからカット。
 突いたボールが抜け出した大島に届いて、ゴールを決められる。
 最後は竹内に触られたが、そこに至る崩しは素晴らしかった。

続けて51分、大島がターンからの切り返しで、清水DFを翻弄してシュート。
 55分にダミアン、56分に宮城天がシュートする。

清水は65分、河井陽介(17)と中山克広(11)を投入する。
 54分に入っていた滝裕太(26)とともに、縦に早く仕掛けていった。
 川崎はカウンターを止められず、ラインを下げていく。

68分、河井から中山へのスルーパスは、GKソンリョンが飛び出してクリア。
71分、鈴木とサンタナが続けてシュートするが、2本ともGKソンリョンが止めた。

川崎はボールを奪えず、自陣から押し上げることができない。
 清水の攻勢が続くが、谷口やジェジエウ、登里が粘り強くクリアしていった。

■summary
清水は厳密な陣形を構築することで、川崎の攻撃に対抗する。
 2CBからシミッチへのパスコースを消しながら、ロングボールを蹴らせた。
 ただ、1対1やワンツーパスで局面を突破されると、カバーが遅れた。
 結果として2失点してしまったが、悪くはなかった。

後半、押し込む時間が長くなった。
 個人の力に頼りながら、川崎のゴールを脅かした。
 1点を奪うことができていれば、勝ち点を得るチャンスはあったと思われる。



後半10分、プレーが止まったタイミングの宮城天(24)と大島僚太(10)。
大島がシンガードを直しながら、直立不動の天にアドバイスしていたのでしょう。

左FWで先発した宮城天は、素晴らしい活躍を見せた。
 トラップを浮かせることなく、果敢に縦へ仕掛けていった。
 長野戦(天皇杯 R64)も良かったが、J1清水相手でも同じようにプレーできた。
 三笘が五輪代表で抜け、長谷川が欠場したが、その穴を感じさせなかった。

2ゴールを奪って勝利したが、疲労感は否めなかった。
 後半、時間が進むにつれて動きが減り、劣勢となった。
 タシケント遠征、そしてバブル方式の影響も大きかったと思われる。
 今後、夏場の過密日程や海外遠征が続くので、コンディションの維持が重要となる。

次は中3日で千葉戦(天皇杯 R32)。
 引き続き帰国後14日間のバブル方式の期間内で、かつアウェイ開催となる。
 厳しい状況だが、しっかりと勝ち進みたい。

■goal
17脇坂泰斗(8) 50大島僚太(10) 

■judge
ソンリョン(1) 7.5 32分のシュート、62分、2本のシュートを止める。飛び出しも良かった。
山根視来(13) 6.0 19分、宮城天へロングボール。数的不利となりがちで、守備は苦労した。
ジェジエウ(4) 6.5 ロングボールを前線に入れる。48分、独走されたが追い掛けて止めた。
谷口彰悟(5) 6.0 コースを消され、縦パスを奪われる。終盤、崩されてもクリアし続けた。
登里享平(2) 6.5 4分、シュート。2ゴールともに起点となる。39分、原との1対1を止める。
シミッチ(6) 6.0 32分にミドル。2FWに挟まれてパスを受けられず。ボールに鋭く寄せた。
脇坂泰斗(8) 6.5 上手く動いてパスを呼び込む。17分、先制ゴール。20分、ロングシュート。
大島僚太(10) 7.0 国内での復帰戦。50分のゴールも、51分のシュートも素晴らしかった。
家長昭博(41) 6.0 自由な位置取りで撹乱する。56分に右クロス。74分、遠野へラストパス。
ダミアン(9) 6.5 プレスを仕掛けるが、勢いは続かなかった。1アシスト。55分、シュート。
宮城天(24) 6.5 J1デビューを飾る。美しいトラップから仕掛けた。11分、56分にシュート。

■sub
66(10)橘田健人(22) 6.0 プレスを繰り返して中盤を埋める。90+4分、知念へスルーパス。
66(24)遠野大弥(19) 5.5 74分、カウンターからシュート。76分、自陣でファウルをもらう。
81(2)車屋紳太郎(7) 6.5 88分、ドリブルで押し上げる。89分、中山と競ってマイボールに。
81(9)知念慶(20) 5.5 1トップに入り、プレスに出る。90+4分、決定機のトラップは流れた。
87(8)山村和也(28) 5.5 2ボランチに入る。清水の攻撃を遅らせて、試合を締めた。

■bench

丹野研太(27) 小塚和季(17) 

■coach
鬼木達 6.5 宮城天の起用に成功。疲労を踏まえた選手交代も適切だった。

■referee
今村義朗 6.5 明確で分かりやすかった。強い接触があると、しっかりファウルと判定した。

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2021/07/12

210711川崎4-0北京(ACL GL #6)

川崎4-0北京(ロコモティフ・スタジアム, 17:00KO(21:00JST, 0人)

大邱FC戦(ACL GL #5)に勝利して中2日。
 タシケントで集中開催される6試合の、いよいよ最後の試合。

グループリーグ5連勝で、首位通過が決まっている。
 北京FCもグループリーグ4位が確定していて、消化試合となる。

会場は、ロコモティフ・スタジアムに戻ってきた。
 これまでで最も早い、現地時間17時キックオフで、明るい時間帯。
 湿度は低いが、気温が高い中でのプレーとなる。


先発は、大邱FC戦から10人を入れ替える。
 続けて先発するのは車屋のみで、3試合連続先発。
 新たにGK丹野と宮城天が先発し、タシケントでの初出場となる。
 そして宮城天と神谷は、川崎での初先発となった。

ベンチに田邉秀斗が入り、初のメンバー入り。
 ベンチ入りは10人まで可能だが、9人にとどめている。
  イエローをもらっている登里、ジェジエウ、旗手がメンバー外。
  GLで累積2枚になると、次の準々決勝に出場できないためと思われる。

シミッチは、イエローカードの累積2枚で出場停止。
 小林悠と塚川は負傷のため外れている。


北京FCは、グループリーグ1分4敗の4位。
 第2節での対戦では、川崎が7ゴールで大勝した。
  210629北京0-7川崎(ACL GL #2)

■1st half
川崎が圧倒的に攻め込んでいく。
 北京は自陣に押し下げられて、耐える時間が続く。

2分、小塚の右CKを山村が頭で動かしてゴール前へ。
 知念が2度、押し込もうとするがギリギリで防がれる。

2CBの山村と車屋が、ハーフラインを大きく越えてボールを持つ。
 アンカーの橘田にも余裕があって、前を向くことができた。
 ただ、その先は密集したエリアを攻略できない。

その中でも良い崩しができていたのは右サイドから。
 右FWの宮城天が、サイドライン近くでボールを受ける。
 きれいなトラップから鋭くPAに向かっていった。

21分、宮城天の右クロスを、知念がシュート。
 ボールは右ポストから左ポストに流れて、再び知念が押し込んで先制する。
37分にも宮城天が、右からラストパスを入れる。
 中央で待ち受けた小塚が、美しいフォームからミドルを決めた。

■2nd half
後半スタートから、田邉をLSBに投入し、神谷をLSBへ。
 車屋が外れたことで、攻撃を仕掛けるのが山村に偏ってしまう。

それでも56分。
 PA内左で田邉からのパスを受けた遠野がシュート。
 右ポストに当たって戻ったところを、遠野がラストパスを入れる。
 宮城天がダイレクトで合わせて、3点差となった。
69分には小塚がFKを直接決めた。

北京は疲労が目立つようになるが、前半よりゴールに近づく。
 GK丹野までボールが届く機会も少し増えた。
 81分にはFWラン・ジーシュエン(61)が初シュートを放った。

■summary
北京FCは、ほとんど攻めることができなかった。
 果敢に最終ラインからパスをつなごうとする姿勢は良かった。
 ただ、川崎のプレスを受けて簡単にボールを失ってしまう。
 川崎のゴール前までたどり着くことすら、ほとんどなかった。

守備ではGKグォ・チェンボ(25)を中心に耐え続ける。
 ゴール前を固めることで、なんとか4失点にとどめた。


ACLグループリーグ6試合を全勝とした。
 2019年、2018年はGLで敗退したので、2017年以来の決勝トーナメント進出。
 対戦相手に恵まれてはいたが、それでも素晴らしい結果といえる。

宮城天、神谷、ゼインがフル出場を果たした。
 そして田邉を、公式戦初出場させることができた。
 特に宮城天は、長野戦(天皇杯 R64)に続いて高いパフォーマンスを披露した。
 今後の彼らの成長に期待したい。

次は日本に帰国して、中5日でアウェイ清水戦(J1 #18)。
 ACLに出場している間、J1リーグ2位の横浜Fマリノスが連勝。
  1試合未消化で、勝ち点9差まで迫ってきている。
 しっかりと勝利して、勝ち点を伸ばしていきたい。

■goal
21知念慶(20) 37,69小塚和季(17) 56宮城天(24)

■judge
丹野研太(27) 5.5 仕事はほとんどなかった。ボールに触ったのも5回ほどと少なかった。
ゼイン(15) 5.5 41分、長距離を運びシュート。多くの右クロス。83分、88分にシュート。
山村和也(28) 6.5 キャプテンマークを巻く。2分、CKをフリック。長短のパスを出した。
車屋紳太郎(7) 6.5 落ち着いて組み立てる。スペースがあればドリブルで持ち上がった。
神谷凱士(26) 5.5 前半はLSB。25分、小塚のパスを受けてシュート。後半はLCBに入る。
橘田健人(22) 6.5 アンカーでの出場。縦にパスを入れ続けた。4分、ドリブルで中央突破。
遠野大弥(19) 6.0 4分、ボレー。22分、シュート。56分、右ポストに当てたあと1アシスト。
小塚和季(17) 6.5 37分、美しいゴール。セットプレーを担当し、69分にFKを直接決める。
宮城天(24) 7.0 完璧に止めるトラップを見せる。仕掛けも素晴らしかった。56分、ゴール。
知念慶(20) 6.5 21分、先制ゴールを沈める。多くのシュートを放った。足を攣らせて交代。
長谷川竜也(16) 5.5 スペースなく、仕掛けは少なかった。35分、ゼインのクロスをヘッド。

■sub
HT(7)田邉秀斗(30) 6.0 デビューを飾る。LSBで果敢に攻める。47分、72分にシュート。
82(20)ダミアン(9) 5.5 83分、ゼインのクロスをヘッド。85分、宮城天へスルーパス。
89(22)谷口彰悟(5) 5.0 アンカーに入る。90+1分、ボールロストでカウンターを招く。
89(16)家長昭博(41) 5.5 右FWでゆったりプレー。90分、右クロスをダミアンに入れる。

■bench
安藤駿介(21) 山根視来(13) 脇坂泰斗(8) 大島僚太(10) 三笘薫(18) 

■coach
鬼木達 6.5 出場機会の少なかったメンバーを大胆に起用しつつ、大勝に導いた。

■referee
モハンメド・アルホイシ(KSA) 5.5 まずまずのジャッジ。ただ、接触プレーをほとんどファウルと判定していた。

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2021/07/09

210708大邱1-3川崎(ACL GL #5)

大邱1-3川崎(ブニョドコル・スタジアム, 21:00KO(01:00JST(+1day), 0人)

ACLグループリーグは4戦4勝となって、残り2試合。
 第5節は、勝ち点3差で追走する2位大邱FCとの直接対決。
 引き分け以上で、グループリーグの首位突破が決まる。

ユナイテッド・シティ戦(ACL GL #4)から中2日。
 会場は、初めてとなるブニョドコル・スタジアム。
 これまで4試合戦ったロコモティフ・スタジアムと同じタシケント市内にある。
 連戦が続いているため、芝の状態が懸念されるところ。


先発は、3日前のユナイテッド・シティ戦から9人変更する。
 続けて先発するのは、GKソンリョンと車屋の2人だけ。
 大会日程が進むにつれて、大きなターンオーバーを施すことが増えている。

ベンチからは、神谷と宮城天が外れた。



大邱FCは、グループリーグで3勝1敗の2位。
 初戦で川崎に逆転負けしたが、その後3連勝。
  210626川崎3-2大邱(ACL GL #1)
 日本人の西翼(44)は、3ボランチの一角で先発。
 FWセシーニャ(11)とFWエジガル(9)のブラジル人2トップを組む。

■1st half
大邱が立て続けに3本のCKを獲得する。
 緩めのプレスで川崎のパスコースをふさぎ、押していた。

川崎はピッチ状態も相まって、浮き球のパスを多く使う。
 狭いスペースでダイレクトパスをつなぐのは難しかった。

右サイドに張り出した家長に、ロングボールを入れていく。
 家長は5分、20分、32分にシュートに持ち込む。
34分、右のスペースで受けた旗手がクロスを上げる。
 逆サイドで胸トラップした三笘がシュートすると、右ポストに当たる。
 戻ったボールをダミアンが苦しい姿勢のヘッドで押し込み、先制する。
41分にも家長がGK1対1でシュートするなど、優勢に進めていく。

しかし、43分。
 アン・ヨンウ(14)の左クロスを中央のエジガルが同点ゴール。
 クロスに対して谷口とシミッチが重なり、どちらも空振りしてしまった。

■2nd half
大邱の動きが落ちて、川崎の攻撃が続く。
 55分、右サイドで旗手、家長とつなぎ、脇坂のシュートはバーに当たる。
 流れるような美しい崩しだったが、決まらなかった。
そして64分。
 脇坂が左から中央にドリブルするも、タッチが長くなる。
 イ・グノ(22)に奪われるが、追い掛けた脇坂がボールに触る。
 ダミアンにボールを届けると、GK1対1を制して再びリードを奪った。

70分には山村と大島を投入して、2ボランチに移行。
バイタルを埋めたが、大邱は同点を目指して仕掛けてくる。
 82分、セシーニャからFWチョン・チイン(32)に入ったが、先にGKソンリョンがキャッチ。
 85分、キム・ジンヒョク(7)の右クロスは、イ・グノの前で谷口がクリア。

お互いに早く仕掛ける展開となっていた87分。
 三笘がサイドライン際で突っ立った状態から、ドリブルをスタート。
 DFを抜きPA内深くに入り、ラストパスをダミアンが豪快に蹴り込んで3点差とした。

■summary
大邱は5バック3ボランチで、ラインを高めに設定する。
 1対1には強かったが、川崎のコンビネーションに苦しんだ。
 決定機を多く作られたため、ダミアンのハットトリックも仕方ない。 

攻撃では川崎の背後を突きながら、ゴールに迫った。
 43分の同点ゴールや、80分すぎの時間帯は良い攻撃ができていた。
 ただ、試合を通じて見るとチャンスは少なく、結果は妥当といる。


川崎は、ダミアンの決定力に最後は頼ったが、理知的に崩していった。
 厳しいピッチ状態だったが、大邱を深く押し込んで勝利した。
 むやみに体力を消耗せず、パス交換で作り出したスペースを活用した。

今日の結果で、グループリーグの首位突破が決まった。
 次はタシケントでの6試合のいよいよ最後となる。
 中2日で北京FC(ACL GL #6)と対戦する。

消化試合となったため、フレッシュな選手を起用しつつ勝利したい。
 シミッチはイエロー累積2枚で出場停止、塚川は脳震盪の影響で欠場する。
 GL5試合で出場のない宮城天と田邉、さらには神谷、ゼインも起用したい。

■goal
42エジガル(9)
34,64,87ダミアン(9) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 終盤、急に仕事が増えた。82分、90分にシュートを確実にキャッチ。
山根視来(13) 6.5 34分、アン・ヨンウ(14)との1対1を防ぐ。攻守のバランスが良かった。
ジェジエウ(4) 6.0 精力的に動き、力強いクリアを続ける。26分、エジガルに抜かれる。
谷口彰悟(5) 6.0 43分、クロスを空振りして失点。81分、エジガルをぎりぎりで止める。
車屋紳太郎(7) 6.5 左サイドを固めつつ、前に出ていった。三笘とは距離が遠かったか。
シミッチ(6) 6.0 45分、車屋への横パスをミス。65分、手で止めてイエローをもらう。
脇坂泰斗(8) 6.5 55分のシュートはバー。64分、泥臭いプレスバックからアシスト。
旗手玲央(47) 6.5 34分、右クロスを三笘へ。ドリブルやパス、フリーランで前を狙う。
家長昭博(41) 7.0 右サイドで拠点を作る。5分、20分、32分、41分、47分にシュート。
ダミアン(9) 8.5 34分、身体を伸ばし先制ゴール。64分、87分にも決めハットトリック。
三笘薫(18) 6.5 34分は右ポストに当て、73分はGKに防がれる。87分、美しいアシスト。

■sub
70(8)大島僚太(10) 5.5 76分、ダミアンへのループパス。82分、ドリブルで仕掛けた。
70(6)山村和也(28) 6.0 ボランチでハイボールを処理。78分、ループ気味のシュート。
86(47)橘田健人(22) 6.0 大邱のボールホルダーに鋭く寄せた。セカンドボールも回収。
90+2(18)知念慶(20) 5.5 ロスタイムに出場。左コーナー付近で時間を使った。

■bench
丹野研太(27) ゼイン(15) 登里享平(2) 小塚和季(17) 長谷川竜也(16) 遠野大弥(19)

■coach
鬼木達 6.5 1失点したが、見事なマネジメントでグループリーグ突破を決める。

■referee
アブドゥルラフマン・アルジャシム(QAT) 6.0 接触プレーがあると丁寧に対応し、両チームを落ち着かせた。

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2021/07/06

210705ユナイテッド・シティ0-2川崎(ACL GL #4)

ユナイテッド・シティFC0-2川崎(ロコモティフ・スタジアム, 19:00KO(23:00JST), 0人)

ユナイテッド・シティFC戦(ACL GL #3)から中2日の再戦。
 ACLのグループリーグは、第3節と第4節が同じチームとの対戦となる。
 集中開催では中2日での再戦になり、やや興味を削ぐ。

川崎は順調に3連勝を飾っている。
 グループリーグの首位は、2勝1敗で追う大邱FCとの一騎打ち。
 このユナイテッド・シティとの2試合目も、勝たなくてはならない。


先発は、3日前から8人と大きく変えてきた。
 続けて先発するのは、GKソンリョン、橘田、大島の3人のみ。
 新たに山村、車屋、登里、塚川、小塚、遠野、知念、長谷川の8人が先発する。
  登里は大邱戦(ACL GL #1)で負傷交代していたが、ここで復帰する。

ベンチには、新たに宮城天と神谷が入っている。


ユナイテッド・シティFCは、ACLグループリーグで1分2敗。
 3日前の川崎との対戦は、8-0と大敗した。
 こちらも先発を川崎と同じ8人変更している。
 仙台大学出身で元フィリピン代表の嶺岸光(14)はベンチスタート。

■1st half
ユナイテッド・シティは、ラインを下げずに戦ってきた。
 前戦では低く下がって守っていたが、今日は最終ラインを高く保つ。

川崎はハイラインの背後を狙いつつ、延々と攻め続ける。
 中盤からGKとDFの間のスペースにロングボールを入れる。
 知念や長谷川、遠野が飛び出して、ボールを受けた。

先制点は19分。
 長谷川のプレスで生まれたパスミスを、知念がゴール前でカット。
 そのままGKをかわし、あっけない形でゴールが決まった。

長谷川は、左サイドからドリブルやクロスで仕掛ける。
 18分に2本、23分、37分、43分と決定機を迎える。
知念も17分と22分、遠野は21分と26分にシュートする。
多くのチャンスがあったが、GKアンソニー・ピンサス(1)の好セーブが続いた。

ユナイテッド・シティはほとんど攻撃できない。
 ロングパスの精度が低く、アンカー塚川と2CBの山村と車屋が跳ね返した。

■2nd half
後半も川崎が攻めていく。
 48分と53分に脇坂、60分に山村、67分と68分に長谷川がシュート。

なかなかゴールが入らなかったが、78分。
 72分に投入された家長と山根で右サイドを崩し、脇坂がラストパス。
 ゴール前を流れたボールを長谷川が押し込んで、2点差とした。

ユナイテッド・シティは、後半は引いて守っていた。
 川崎を自陣深くに引き込みつつ、ロングカウンターを狙った。
 79分にFWキーラン・ヘイズ(8)がゴール前で混戦を作る。
 87分にはヘイズとポコロ・ブガス(3)が続けてシュートした。

■summary
ユナイテッド・シティは最少失点で終盤まで持ち応えた。
 決定機は多く作られたが、GKピンサスの素晴らしいセーブなどで失点を防ぐ。

2失点目を喫する前に、同点ゴールを狙ってほしかった。
 3日前に大敗しているだけに、守備を重視したことは仕方ないかもしれない。
 ただ、勝ち点を得るために、勝負を仕掛けるタイミングはあったと思われる。


川崎は前半から決定機を量産する。
 しかし、3日前とは異なり、大量得点とはならなかった。
 ゴールが入る日もあれば、入らない日もある。
 それでも2得点があれば、勝利のためには十分だった。

守備でも車屋、山村が組んだ2CBが崩されることはなかった。
 点差は小さくとも、余裕のある勝利となった。

次も中2日で大邱FC戦(ACL GL #5)。
 5試合目にして初めて、ブニョドコル・スタジアムでの試合となる。
 実質的に、グループリーグ首位を決定する対戦となる。
 首位通過にはドローで十分とはいえ、勝利したい。

■goal
19知念慶(20) 78長谷川竜也(16) 

■judge
ソンリョン(1) 5.5 仕事はほとんどなかった。79分、87分にシュートをキャッチする。
橘田健人(22) 6.0 鋭いスプリントで駆け上がり、トラップも絶妙。82分にシュート。
山村和也(28) 6.0 落ち着いてパスを回す。攻撃の芽を安定して摘む。60分、CKをヘッド。
車屋紳太郎(7) 6.5 大胆に縦パスを入れていく。長谷川と知念へのロングパスも狙った。
登里享平(2) 5.5 2分、59分に長谷川を走らせるパス。49分、左クロスでCKを獲得する。
塚川孝輝(3) 5.5 ハイボールを高さで防ぐ。50分にGKと接触し、脳震盪の疑いで交代。
大島僚太(10) 5.5 22分、知念にラストパスを通す。25分、右クロスをダイビングヘッド。
小塚和季(17) 5.5 前線に向けてロングボールを供給する。守備では相手に身体を当てた。
遠野大弥(19) 6.0 小刻みに動き続ける。9分、25分に右クロス。21分、26分にシュート。
知念慶(20) 6.0 19分、先制ゴール。最終ラインとの駆け引きを続け、ラストパスも出す。
長谷川竜也(16) 6.5 チャンスを作り、多くのシュートを狙った。78分に待望のゴール。

■sub
HT(10)脇坂泰斗(8) 6.0 ショートパスでリズムを生む。48分にはミドル。1アシスト。
58(3)谷口彰悟(5) 6.0 塚川の負傷によりアンカーで緊急出場。67分、長谷川にロングパス。
72(17)山根視来(13) 5.5 RSB。78分、ゴールライン際まで走り込み、脇坂に折り返す。
72(19)家長昭博(41) 5.5 右FWでボールをキープする。試合の流れを落ち着かせた。

■bench
丹野研太(27) ゼイン(15) 神谷凱士(26) ダミアン(9) 三笘薫(18) 宮城天(24)

■coach
鬼木達 6.0 危なげなく勝利を収める。78分に2点差としたが交代枠を1人残した。

■referee
オマル・モハメド・アルアリ(UAE) 6.0 落ち着いた態度でジャッジ。接触プレーに厳しく、ACLの標準に沿っていた。

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2021/07/03

210702川崎8-0ユナイテッド・シティ(ACL GL #3)

川崎8-0ユナイテッド・シティFC(ロコモティフ・スタジアム, 19:00KO(23:00JST), 0人)

2連勝を飾った北京FC戦(ACL GL #2)から中2日。
 グループリーグ第3節は、フィリピンのユナイテッド・シティFCと対戦する。

会場は3試合続けてロコモティフ・スタジアム。
 金曜日の日本時間23時キックオフで、比較的観戦しやすいスケジュール。


先発は、北京戦から6人を変える。
 新たにジェジエウ、シミッチ、大島、家長、ダミアン、三笘が先発。
  大島は、復帰後初の先発となる。
 連続して先発するのは、GKソンリョン、山根、谷口、旗手、橘田の5人。
 北京戦で負傷交代した小林悠は、ベンチ外となっている。
ベンチには、新たに小塚が入り、神谷が外れた。


ユナイテッド・シティFCは、フィリピンのネグロスが本拠地。
 これまでのチーム名はセレス・ネグロスFCで、今年、改称した。
 2020年にリーグ優勝し、フィリピン第1代表としてACLに出場している。

ACLグループリーグは、ここまで1分1敗。
 宮城県・仙台大学出身で元フィリピン代表の嶺岸光(14)が先発する。

■1st half
ユナイテッド・シティは、5バック4ボランチの布陣。
 1トップにはマイク・オット(9)を置いている。
 北京FCと同じように、ラインを下げて、スペースを消して守った。

プレスを受けることなく川崎が押し込んでいく。
 2CBジェジエウと谷口が、ハーフラインを大きく超えて組み立てる。
 ただ、密集して守られているため、決定機までは作れない。

別格だったのは、先発復帰した大島。
 33分、ラストパスで三笘の決定機を作る。
 34分、右CKを谷口がニアで触って、ファーの三笘がヘッドで先制する。
 35分、左クロスをダミアンに合わせる。
 そして、42分。三笘からのパスを受けて、ダミアンに当てる。
  ヒールで戻ったところを、ふわっとしたミドルを見事に決めた。

■2nd half
2点を追うユナイテッド・シティは、自陣から出ていく人数を増やす。
 当然のことながら、ボールを失っても守りを固めるまでに時間がかかる。
 川崎のゴール・ラッシュを呼んでしまった。

川崎は早めに選手を入れ替えながら、攻め続ける。
 50分、家長のパスで抜け出した山根の右クロスを、ダミアンがゴール。
 56分、65分、70分と、橘田がハットトリックを達成。
 82分、小塚の美しいラストパスを、胸トラップから三笘がゴール。
 そして90+2分、脇坂が最後のゴールを決めた。

■summary
ユナイテッド・シティは、大敗となった。
 前半の守備は、悪くなかったが、徐々に運動量が落ちてしまう。
 後半になると、川崎に局面を突破されて、次々にゴールを許した。

試合を通じて、攻撃はほとんどできなかった。
守備の強度も長くは続けられず、大差は妥当な結果といえる。


川崎の先制ゴールは33分と遅くなった。
 それでも、終わってみれば8ゴールで大勝。
 余裕のある展開にすることで、選手交代を早めに行うことができた。

新しいポジションや組み合わせも、次々と試す。
 車屋がハーフタイムから出場してLCBに入り、谷口がアンカーへ移動。
 61分には車屋がLSBに動き、旗手が交代する73分までRSBでプレー。
 73分からはハットトリックを達成した橘田がRSBに入っている。

次も中2日で、ユナイテッド・シティFCと再戦(ACL GL #4)する。
 第5節には、グループリーグ首位を争う大邱FC戦(ACL GL #5)が控える。
 中2日が続くが、大邱戦に向けて主力を休ませつつ、勝利したい。

■goal
33,82三笘薫(18) 41大島僚太(10) 50ダミアン(9) 56,65,70橘田健人(22) 90+2脇坂泰斗(8)

■judge
ソンリョン(1) 5.5 26分、FWマラニョン(7)のシュートをキャッチ。ほぼ仕事はなかった。
山根視来(13) 6.0 10分、17分に右クロス。50分、ドリブル突破からクロスで1アシスト。
ジェジエウ(4) 6.0 素早さを活かし守る。ピンチは少なかった。65分、ダミアンへ縦パス。
谷口彰悟(5) 6.0 ロングパスを織り交ぜて組み立てに参加。34分、先制ゴールをアシスト。
旗手玲央(47) 6.0 ドリブルで抜いていく。まずまずのプレー。61分、LSBからRSBに移る。
シミッチ(6) 6.0 26分、イエローをもらう。32分、右CKをヘッド。アンカーで良く走った。
大島僚太(10) 8.0 ブランクはあっても、すべてにおいて絶対的な存在だった。1ゴール。
橘田健人(22) 7.5 ハットトリック。インターセプトを狙い、強度の高い守備で貢献する。
家長昭博(41) 6.0 86分、90+2分にシュート。味方を縦に走らせて、丁寧にパスを届けた。
ダミアン(9) 6.5 42分、ヒールで落としてアシスト。1ゴール。53分、70分にも決定機。
三笘薫(18) 6.5 24分、33分の決定機はGKに当てる。33分、先制ゴール。82分に追加点。

■sub
HT(10)脇坂泰斗(8) 6.0 53分、73分にシュート。90+2分、こぼれ球を押し込み1ゴール。
HT(6)車屋紳太郎(7) 6.0 61分、LCBからLSBに動く。スペースがあれば持ち上がった。
61(13)山村和也(28) 5.5 LCBで出場する。落ち着いたプレーで、攻撃を許さなかった。
63(5)塚川孝輝(3) 5.5 アンカーで正確にプレー。80分、脇坂とのパス交換からシュート。
73(47)小塚和季(17) 6.0 82分、三笘にぴたりと届けて1アシスト。守備の強度を上げたい。

■bench
丹野研太(27) ゼイン(15) 長谷川竜也(16) 遠野大弥(19) 知念慶(20)

■coach
鬼木達 6.5 大勝に導いた。HTに2人、73分には交代枠を使い切り、選手を休ませた。

■referee
ハサン・アクラミ(IRN) 6.0 接触プレーに厳しかったが、妥当なジャッジ。イエロー4枚は出しすぎか。

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