ロスタイムの小林悠のゴールで勝った鹿島戦(J1 #17)から中2日。
ACL前の最後のJ1リーグは、アウェイの横浜FC戦。
横浜FCとは11日前にも等々力で対戦(J1 #15)している。
5月31日、横浜FCの2選手が新型コロナウイルスの陽性と判定された。
これを受け、開催されることが決まったのは当日の15時30分。
開催に向けて尽力してくれたすべての関係者に感謝したい。
川崎からは、フル代表に山根と谷口、U24代表に田中碧、旗手、三笘を派遣。
今日の横浜FC戦と次の長野戦(天皇杯 R64)に、5人は出場できない。
先発は、横浜FC戦から6人を変更する。
新たにイサカ・ゼイン、車屋、脇坂、橘田、小林悠、長谷川が先発する。
イサカ・ゼインは、大卒2年目で初めての出場となる。
代表組の山根、谷口、田中碧、旗手、三笘はベンチ外、ダミアンがベンチに回った。
ベンチには、新たに神谷、塚川、小塚が入る。
神谷もゼインと同じく大卒2年目で、初のメンバー入り。
横浜FCはJ1リーグで1勝4分12敗の最下位20位で、川崎と同じ中2日。
4選手が新型コロナウイルスの陽性と判定され、1選手が濃厚接触者となった。
選手名は非公表だが、大きな影響があるものと思われる。
また、川崎からレンタル中のマギーニョ(3)は契約上出場できない。
11日前の対戦では、川崎が勝っている。
210522川崎3-1横浜FC(J1 #15)
■1st half
川崎がじっくりと押し込んでいく。
横浜FCのプレスは緩く、シミッチが余裕を持って前に展開する。
CB車屋からも、強いパスが中央と左サイドに振り分けられた。
15分、小林悠の落としから長谷川がゴール。
しかし、VARでオフサイドと判定され、取り消された。
39分、家長の右クロスを、DF伊野波雅彦(19)がヘッドでクリア。
低い姿勢のクリアは近くの味方に当たり、戻ったところを小林悠が先制ゴール。
43分、45+2分にも小林悠に決定機が生まれている。
横浜FCは縦に蹴り込んでくる。
しかし、車屋、ジェジエウ、シミッチの壁を越えられない。
FWジャーメイン良(14)もFW渡邉千真(39)も孤立していた。
■2nd half
後半は横浜FCがペースを握る。
川崎の運動量が落ちはじめ、シミッチの脇のスペースを使われる。
51分、高橋秀人(4)の縦パスからジャーメイン良がシュート。
59分、小川慶治朗(13)がロングシュートを狙った。
川崎は少し押されていたが、67分。
中盤で拾った脇坂が、右足アウトサイドで左サイドの長谷川にロングパス。
そのまま長谷川はPA内まで持ち込み、左クロスを小林悠が押し込んだ。
72分、横浜FCは中村俊輔(10)、クレーベ(9)、伊藤翔(16)の3人を投入。
中村のロングキックで組み立てるが、チャンスは作れなかった。
■summary
横浜FCは、新型コロナウイルス感染者と濃厚接触者の5選手が欠場。
そのうち3選手は直前の離脱で、練習時間もほとんどなかった。
攻撃が機能せず、2失点を喫したことも状況を考えれば仕方ないかもしれない。
ボランチの高橋秀人(4)の大きな声がピッチに響き続けた。
2点差となっても意気消沈することなく、最後まで戦った。
ゲームが終わると、力なくピッチにしゃがみ込む。
抱き起こされてバックスタンドに向かう姿は、痛々しくも美しかった。
高橋秀人(4)。 試合後、力なくしゃがみ込みました。 |
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登里享平(2)がゲームキャプテン。 公式戦で初めてとのことです。 |
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川崎は代表参加の5選手を欠きながらも勝利した。
山根のいないRSBには、イサカ・ゼインを起用。
最初は緊張していたが、徐々に思い切りの良いプレーを見せる。
強い体幹を活かした守備も破綻せず、まずまずのデビュー戦。
極めて短い時間だったが、神谷凱人もデビューした。
大卒2年目で第1歩を踏み出した2人の飛躍を期待したい。
このところの課題は、後半の落ち込みにある。
72分に塚川を入れて、2ボランチにすることで対処した。
夏場には体力的にも厳しくなるので、1つのオプションとしたいところ。
次は中6日でJ3のAC長野パルセイロ戦(天皇杯 R64)。
前年の天皇杯王者として、しっかりと勝っていきたい。
■goal
39,67小林悠(11)
■judge
ソンリョン(1) 6.0 仕事は少なかった。安定したクロス処理。82分、スルーパスをクリア。
ゼイン(15) 6.0 プロ初出場。初めは硬かったが、徐々に慣れた。27分、左CKをヘッド。
ジェジエウ(4) 6.5 スピードを活かして広範囲をカバー。78分、クレーベとの1対1を制する。
車屋紳太郎(7) 7.0 中と外を使い分けながらパスを繰り出す。90+1分、PA内からシュート。
登里享平(2) 6.0 ゲームキャプテン。87分、ダミアンへロングボール。90分、シュート。
シミッチ(6) 6.5 中央でパスを引き出し、ロングパスを狙った。61分、イエローをもらう。
脇坂泰斗(8) 6.0 20分、27分のFKを直接狙った。67分、曲げるパスを長谷川に届ける。
橘田健人(22) 6.0 シミッチの脇でボールに触る。12分、ボレーシュート。縦パスはずれた。
家長昭博(41) 6.5 中2日でフル出場。右サイドでキープしながら、試合を落ち着かせた。
小林悠(11) 7.5 39分、67分の2ゴールで勝利を呼び込む。43分、45+2分にもシュート。
長谷川竜也(16) 6.0 1アシスト。15分のゴールは僅かにオフサイド。69分、シュート。
■sub
72(22)塚川孝輝(3) 6.0 細かく動いてパス交換に参加。90+1分のヘッドはポストに当たる。
77(11)ダミアン(9) 6.0 85分、ボレーシュート。87分、独走したがラストタッチが流れた。
77(16)遠野大弥(19) 5.5 左サイドで受けて縦に持ち運ぶ。もっとチャンスに絡みたい。
90+3(2)神谷凱人(26) 5.5 短時間ながらLSBでプロ初出場。ヘディングで1つタッチした。
90+3(8)小塚和季(17) 5.5 神谷とともに出場。15秒あまりで、プレー機会はなかった。
■bench
丹野研太(27) 知念慶(20)
■coach
鬼木達 6.5 RSBにゼインを起用しつつ、勝利した。もう少し早く神谷を入れたかった。
■referee
笠原寛貴 5.5 コンタクトプレーに厳しかったものの、悪くはなかった。
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