2023/10/30

231029柏1-1川崎(J1 #31)

柏1-1川崎(三協フロンテア柏スタジアム, 15:00KO, 12,540人)

BGパトゥム・ユナイテッド戦(ACL GL #3)から帰国して中4日。
 J1リーグは残り4試合となり、アウェイでの柏レイソル戦。


先発は、パトゥム戦から2人が変わる。
 新たにジェジエウとゴミスが先発する。
 大南は累積警告で出場停止(パトゥム戦で左足首負傷)。
 外国人枠が5人のため、ダミアンはベンチ外となった。

ベンチには、シミッチが戻っている。


柏レイソルは、J1リーグで6勝11分13敗で16位。
 降格圏18位の横浜FCまで勝ち点3差となっている。
 天皇杯で決勝進出し、12月9日に新国立競技場で川崎と対戦する。

等々力では川崎が勝っている。
 230528川崎2-0柏(J1 #15)

■1st half
柏は細谷真大(19)を狙ってロングボールを入れる。
 体力差を活かしながら、マテウス・サヴィオ(10)が組み立てる。
 30分、PA内での山田康太(11)のパスから、細谷がシュート。

川崎はゴミスのポストを軸として、前進していく。
 33分、マルシーニョが巻くようなミドルを狙った。

川崎が少しずつ巻き返す中、40分。
 瀬古樹がゴミスを狙って縦パスを入れるが、椎橋慧也(6)がカットする。
 サヴィオが左から川崎のDFラインの裏にスルーパスを入れる。
 山田雄士(36)が完全に抜け出して、先制ゴールを決めた。

■2nd half
ハーフタイムから遠野を投入したが、52分。
 遠野が自らのロストを挽回すべく、細谷に無謀なタックルを見舞う。
 主審は最初ノーファウルとしたが、VARによって退場となった。
(231106追記 ファウルと判定し、アドヴァンテージを取って流していました)

1人少なくなった川崎は、まずは橘田と脇坂の2ボランチとする。
 59分、シミッチをアンカーに入れて、ゴミスと家長の2トップとした。

数的不利の中、柏の猛攻を受ける。
 ビルドアップもできなくなるが、70分、脇坂のパスで山根が右サイドを駆け上がる。
 ゴミスがニアにDFを引き付けて、ファーの橘田がクロスに合わせて同点とした。

追い付かれた柏は、決定的なチャンスを量産する。
 73分、高嶺朋樹(5)がミドル。
 76分、85分に細谷がシュート。
 しかし、ゴールは決まらなかった。

■summary
柏は序盤、動きの鈍い川崎との体力差を活かした。
 サヴィオの芸術的なスルーパスで、先制することに成功する。
 後半、数的有利となってからは、数多くのチャンスを作った。

犬飼智也(13)がラインを統率して、多くのオフサイドを取った。
 守備機会は少なかったが、同点ゴールを許してしまう。
 勝っておくべきであり、もったいないドローとなった。


川崎はフレッシュな選手が少なく、柏を崩せなかった。
 GKソンリョン、山村、登里、家長あたりは休ませて良かったと思われる。

遠野の退場で劣勢となる中、ドローに持ち込んだ。
 柏に許した決定機の数を考えれば、十分な結果といえる。
 ただ、献身的に走った脇坂と橘田のコンディションは懸念される。

次は中8日で、BGパトゥム・ユナイテッド戦(ACL GL #4)。
 チャナティップが等々力に戻ってくる。
 勝利して、ACLグループステージ突破を確実にしたい。

■goal
40山田雄士(36)
70橘田健人(8) 

■judge
ソンリョン(1) 6.5 失点は止めてほしかったが、仕方ない。58分、高嶺のミドルをパンチング。
山根視来(13) 6.5 ダイレクトの右クロスで1アシスト。サヴィオの仕掛けにしっかり対応した。
ジェジエウ(4) 5.5 先発復帰。ダイナミックさは変わらない。ビルドアップの感覚はまだまだ。
山村和也(31) 5.5 背後を狙われた。18分、FKをヘッド。無理に味方に繋がず、クリアを優先。
登里享平(2) 5.0 ロングボールを入れられる。パスはカットされがち。62分、横パスをロスト。
橘田健人(8) 6.5 1ゴール。45分、ミドル。ものすごい運動量で10人となったチームを支えた。
脇坂泰斗(14) 6.5 プレースキックからチャンスを作る。90+4分、GKに向かって猛然とプレス。
瀬古樹(16) 5.5 8分、マルシーニョへスルーパス。40分、縦パスをミスして失点につながった。
家長昭博(41) 5.5 左サイドに出張して組み立てに参加。16分、左クロス。体力的に厳しかった。
ゴミス(18) 6.0 11分、左CKをヘッド。50分にシュート。80分のシュートは右ポストを叩いた。
マルシーニョ(23) 5.5 33分、カットインからミドル。8分、48分に左サイドを抜け出していく。

■sub
HT(16)遠野大弥(17) 3.0 48分、マルシーニョへ縦パス。52分、無謀なタックルで一発退場。
59(23)シミッチ(6) 5.5 プレーの判断が遅く、バックパスが目立つ。90+6分、右CKをヘッド。
68(41)宮代大聖(33) 6.0 鋭くボールを追った。84分、小林悠のパスからのシュートは空振り。
68(2)瀬川祐輔(30) 5.5 LSBで上下動を繰り返した。90+6分、左ポケットに走る橘田に渡す。
82(18)小林悠(11) 5.5 84分、カウンターから宮代へラストパス。90+3分、シュートブロック。

■bench
上福元直人(99) 高井幸大(29) 

■coach
鬼木達 6.0 ターンオーバーせず序盤は劣勢となる。遠野の退場に的確に対応した。

■referee
福島孝一郎 6.0 笛を吹くタイミングが遅れがち。遠野の退場は、最初はノーファウルと判定。
(231106追記 ファウルと判定し、アドヴァンテージを取って流していました)

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2023/10/28

231024パトゥム2-4川崎(ACL GL #3)

BGパトゥム・ユナイテッドFC2-4川崎(パトゥム・ターニー・スタジアム, 19:00KO(21:00JST), 6,998人)

ここまで2連勝して迎えるACLグループステージ第3戦。
 福岡戦(J1 #30)から中3日、アウェイでのBGパトゥム・ユナイテッドFC戦。


先発は、福岡戦から1人だけ変更する。
 左IHに新たに遠野が入り、瀬古樹がベンチスタートとなる。

ベンチには、ジェジエウが入った。
 3月4日の湘南戦(J1 #3)での左膝外側半月板負傷から復帰する。
 シミッチがベンチ外となり、コンディションが懸念される。
 ACLは外国人枠5+アジア枠1なので、外国人枠のため外れた訳ではない。


BGパトゥム・ユナイテッドFCは、4回目のACL出場。
 2022–23年のタイ・リーグ1で2位となって出場権を得た。
 今年6月に川崎から移籍したチャナティップ・ソングラシン(18)が先発する。

昨年のアジアツアーで同じBGスタジアム(ACLではパトゥム・ターニー・スタジアム)で対戦した。
 221112パトゥム1-3川崎(PSM)

■1st half
暑さもあって、パトゥムのプレスは強くなかった。
 中盤あたりまで川崎が進むと、パトゥムはゴール前に撤退して5バックで固める。

川崎はダミアンがPA内に張ることで、5バックのラインを固定する。
 アンカー1人のパトゥムが空けがちだったバイタルを使っていく。

9分、ドリブルで抜け出した脇坂のパスから、遠野がフリーでミドル。
14分、ダミアンがポストで家長に流し、遠野へラストパス。
 遠野はダイレクトでのハーフボレーを豪快に決めてみせた。

パトゥムは川崎の動きが落ちてくると、速攻から反撃する。
 30分、ダニロ・アウベス(7)がフリーでミドル。
 32分、チャナのフリックから、イゴール・セルゲエフ(11)がシュート。
そして45+1分、チャナパット・ブアパン(55)が右からアーリークロス。
 セルゲエフが大南を外してヘッドで沈め、同点に追い付いた。

■2nd half
後半は、川崎が地力を活かして巻き返した。
52分、登里がマルシーニョへスルーパス。
 マルシーニョの左クロスをダミアンが落とし、脇坂がミドル。
 この跳ね返りを橘田の強烈なミドルで、再びリードした。
 GKチャチャイ・ブットプロム(1)の正面だったが、弾き出せなかった。

68分、パトゥムのCKから、山村が大きくクリアする。
 マルシーニョが駆け寄って拾うと、長距離ドリブルからDF2人を抜いてゴールを決めた。

2点差となったパトゥムは、勢いを失う。
 川崎のパス回しを追うことができなくなった。
77分、脇坂の右CKを大南がヘッドで4点目を決める。
 PKで1点を失い、試合を終えた。

■summary
パトゥムは縦に早く攻撃してきた。
 ポストプレイヤーが縦パスを受けて斜めに落とす三角形のパスを多用する。
 チャナ、ピティワット・スクジッタマクーン(38)、フレディー・アルバレス(14)が細かくパスを繋ぐ。
 ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が好むアタックで、チャナが馴染みやすいと思われる。

5バックの守備は、それほど堅くなかった。
 ダミアンやゴミスのポストプレーを止められず、ラインを上げられない。
 攻撃的な選手を多く揃えたこともあり、川崎の中盤に自由なビルドアップを許した。


川崎は2失点したものの、得点を重ねて快勝した。
 ACLは3連勝となり、グループステージ突破が見えてきた。
 ただ、大南が左足を負傷して、長期離脱も考えられる。
 ジェジエウが復帰したものの、DF陣が揃わない状況が続いている。

タイから帰国して、次は中4日で柏戦(J1 #31)。
 12月9日の天皇杯決勝でも対戦する柏は、J1リーグ残留争い中。
 負傷者を出さないように、無理させず、ターンオーバーしたい。

■goal
45+1イゴール・セルゲエフ(11) 82PKビクトル・カルドソ(5)
14遠野大弥(17) 52橘田健人(8) 68マルシーニョ(23) 77大南拓磨(3) 

■judge
ソンリョン(1) 6.5 79分、謎判定でPKを与える。87分、ビクトルのヘッドを間一髪で掻き出す。
山根視来(13) 6.0 37分、バイタルからミドル。サイドで攻勢に晒されて、負担は大きかった。
大南拓磨(3) 6.5 45+1分、セルゲエフのゴールを許す。1ゴール。87分、左足を負傷して交代。
山村和也(31) 6.5 プレスを外したビルドアップで余裕を生む。2分、44分にシュートブロック。
登里享平(2) 6.0 52分、マルシーニョへスルーパス。ゆったりと保持して、リズムを作り出す。
橘田健人(8) 6.5 冴え渡るミドルで決勝ゴール。9分、中央でのロストでカウンターを許した。
脇坂泰斗(14) 7.0 ドリブルとトラップで中盤を切り裂いた。29分、シュート。CKで1アシスト。
遠野大弥(17) 6.5 14分、先制ゴール。9分にもミドル。縦に動いてスペースでパスを引き出す。
家長昭博(41) 6.5 1アシスト。まったりした試合の流れに乗っていた。50分、66分にシュート。
ダミアン(9) 6.0 安定したポストプレーで周囲を使いこなす。60分、ロングシュートを狙った。
マルシーニョ(23) 6.5 68分、単独の長距離ドリブルからゴール。12分にもドリブル突破を図る。

■sub
HT(17)瀬古樹(16) 6.5 縦に早くパスを入れる。守りでもガツガツと当たり、チームを活性化。
70(23)宮代大聖(33) 5.5 左FW。88分、GKのパントからドリブル。ロスタイムに時間を使う。
70(9)ゴミス(18) 5.5 1トップに入る。少し下がって顔を見せることで、縦パスを受けた。
89(3)ジェジエウ(4) 5.5 ピッチに入る前にイエロー。90分、チャナへのタックルでFKを与える。
90+2(41)高井幸大(29) 5.5 ピッチに入る前にイエロー。3バックの中央で、ヘッドで跳ね返す。

■bench
上福元直人(99) 早坂勇希(22) 田邉秀斗(15) 大関友翔(28) 瀬川祐輔(30) 小林悠(11) 山田新(20) 

■coach
鬼木達 6.5 先発起用した遠野が先制ゴール。ハーフタイムでの瀬古樹への交代も的確だった。

■referee
ムード・ボニーアディファード(IRN) 3.0 正当なジャッジが多かったが、79分のPK判定、交代時のジェジエウ、高井へのイエローと終盤になって謎の判定を連発する。

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2023/10/22

231020川崎4-2福岡(J1 #30)

川崎4-2福岡(等々力, 19:00KO, 19,026人)

代表ウィークを挟み、天皇杯福岡戦(天皇杯 SF)から中11日。
 今度はJ1リーグが舞台となり、再び等々力に福岡を迎える。
 翌週火曜日にACLがあるため、金曜日の19時開催となった。


先発は、2週間前の天皇杯福岡戦から1人だけ変更する。
 瀬川がLSBで新たに先発し、登里がベンチ外となる。

ベンチには新たに小林悠と宮代が入り、山田新が外れた。


アビスパ福岡は、J1リーグ13勝6分10敗で8位。
 天皇杯川崎戦のあと、YBCルヴァンカップ準決勝で名古屋と対戦。
 ホーム&アウェイともに1-0で勝利し、決勝に進んだ。
 そのため中4日で、川崎より日程は詰まっている。

今シーズンの対戦は、川崎の2勝。
 230429福岡1-3川崎(J1 #10)
 231008川崎4-2福岡(天皇杯 SF)

■1st half
川崎はロングシュートを積極的に狙う。
 12分、瀬古樹のシュートは、GK村上昌謙(31)がセーブする。
 20分、橘田のシュートもGK村上が弾くが、こぼれ球に詰めた瀬川が先制ゴール。

福岡は、すぐに同点に追い付いた。
 24分、紺野和也(8)がPA右脇からのFKを直接狙う。
 GKソンリョンが止めたが、ドウグラス・グローリ(33)が押し込んだ。

同点とした福岡はパスワークが冴える。
 大きく両サイドを使ってから、中を狙っていく。
 特に右サイドで、紺野のドリブルが効果的だった。

川崎は福岡のプレスに苦しんだ。
 ビルドアップの工夫が足りないと、すぐに寄せられる。
 ただ、ゴール前まで運べることもあって、チャンスはあった。

■2nd half
川崎が少しずつ巻き返していく。
 ボールへの寄せが早くなって、福岡のパスを阻害する。
 逆に福岡のプレスは緩み、2CBはシンプルにアンカー橘田にボールを預けた。

ただ、先にリードを奪ったのは福岡。
 66分、前嶋洋太(29)の右クロスを山岸祐也(11)がヘッド。
 GKソンリョンは片手で至近距離のヘッドを防ぐが、山岸がセカンドボールを押し込んだ。

リードを許した川崎は、選手を入れ替える。
 交代が遅かった福岡に対し、運動量で優位に立った。

84分、山村がボールを持ってルックアップ。
 宮大樹(5)を置き去りにした小林悠へ、ロングパスを届ける。
 きれいにトラップした小林悠は、GK村上の脇を抜く同点ゴールを決めた。

90+2分、右サイドから小林悠がPA内のゴミスに当てる。
 ゴミスが落としたボールを、蹴り上げるキックで遠野が逆転ゴール。

さらに90+6分。
 ゴミスが右サイドをドリブルで抜け出し、ラストパスに宮代が合わせた。

■summary
福岡はサイドで数的有利を作り、優勢な時間が長かった。
 全体で連動するプレスで、川崎からボールを奪っていった。

2ゴールは、ともにGKソンリョンが弾いたボールを押し込んだもの。
 川崎の守備陣は完全に崩されていて、セカンドボールに対応する余裕はなかった。
 先に詰めることができたのは、必然だったといえる。

紺野のドリブルは、瀬川と瀬古樹でも守るのは困難だった。
 ただ、紺野の体力が落ちてくると、攻め手は少なかった。
 2ボランチ前寛之(6)と井手口陽介も、動きは鈍くなっていく。

選手交代が遅く、運動量で差が付いたことが終盤の3失点の要因となった。
 しかし、選手層を考えれば、長谷部茂利監督のベンチワークは妥当なのかもしれない。


川崎のビルドアップは、詰まりがちだった。
 その中でも、囲まれた状況から橘田や脇坂が運び出していく。
 ゴール近くまで前進していって、チャンスを作った。
 プレスが緩んできた後半には、無理せず余裕を持って組み立てることができた。

小林悠は、山村からのロングパスを引き出して同点ゴール。
 36才となり、ときにベンチ外となることがあっても、エースの存在感を示した。

次は中3日で、BGパトゥム・ユナイテッド戦(ACL GL #3)。
 タイへの長距離移動があるが、ACLで2連勝している流れを続けたい。

■goal
20瀬川祐輔(30) 84小林悠(11) 90+2遠野大弥(17) 90+6宮代大聖(33) 
24ドウグラス・グローリ(33) 66山岸祐也(11)

■judge
ソンリョン(1) 6.5 2失点ともスーパーセーブのこぼれ球を福岡に詰められたもの。責任はない。
山根視来(13) 6.0 9分、橘田への横パスをロスト。前半は少なかったが、後半はクロスを入れた。
大南拓磨(3) 6.0 11分、抜け出された山岸を倒しイエロー。69分、紺野のカウンターを止める。
山村和也(31) 7.0 高さで跳ね戻す。45+3分、ミドル。ロングパスを続けて、84分にアシスト。
瀬川祐輔(30) 6.5 先制ゴール。慣れないLSBで、紺野と前嶋のアタックに苦しみつつ対処した。
橘田健人(8) 6.5 前を向き配球する。20分、ゴールを生むミドル。63分、ボレー。守りも鉄壁。
脇坂泰斗(14) 6.5  包囲されても華麗なターンで前進した。10分、82分にPA内で仕掛けていく。
瀬古樹(16) 6.0 瀬川の上下動に応じてバランスを取っていた。12分、63分にロングシュート。
家長昭博(41) 5.5 右サイドでボールを持てば盤石だった。ビハインドの交代時、急がなかった。
ダミアン(9) 6.0 43分、瀬川のパスからCBを背負いシュート。47分、家長の左クロスをヘッド。
マルシーニョ(23) 5.5 ドリブルで仕掛けたものの、グローリに止められる。48分、シュート。

■sub
67(9)ゴミス(18) 6.5 75分、リフトしてバイシクル。81分、ボレー。ロスタイムに2アシスト。
67(16)遠野大弥(17) 7.0 ゴミスの落としを豪快に決勝ゴール。上下に動き回りボールを受けた。
67(23)宮代大聖(33) 5.5 ビハインドで投入されたが、ボールを奪いにいかなかった。1ゴール。
78(30)シミッチ(6) 6.5 ウェリントン(18)に高さで競り負けなかった。82分、ミドルシュート。
78(41)小林悠(11) 7.5 山村のロングパスを呼び込んで同点ゴール。遠野のゴールの起点となる。

■bench
上福元直人(99) 高井幸大(29) 

■coach
鬼木達 7.5 途中出場した3選手の3ゴールで逆転勝ち。完璧な采配だった。

■referee
御厨貴文 6.0 序盤は基準が分かりにくかったが、徐々に安定した。

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2023/10/09

231008川崎4-2福岡(天皇杯 SF)

川崎4-2福岡(等々力, 15:30KO, 18,547人)

蔚山現代戦(ACL GL #2)に勝利して中4日。
 天皇杯準決勝は、トーナメント表で上に入った川崎のホーム等々力で、15時30分キックオフ。
 ここまでミッドウィーク開催だった天皇杯も、この準決勝から週末に開催される。

今年の天皇杯は、5試合目となる。
 230607川崎3-1栃木C(天皇杯 R64)
 230712川崎2-1水戸(天皇杯 R32)
 230802川崎1-0高知(天皇杯 R16)
 230830新潟2(3PK4)2川崎(天皇杯 QF)


先発は、蔚山現代戦から1人だけ変わる。
 足の痛みで2試合欠場していた家長が先発し、瀬川がベンチに回る。


アビスパ福岡は、J1リーグ13勝6分10敗で8位。
 9位の川崎を、勝ち点で6上回る。
 天皇杯とYBCルヴァンカップでは、ベスト4に勝ち上がっている。
 ミッドウィークに試合がなく、日程は中7日。

J1リーグでの対戦は、川崎が勝っている。
 230429福岡1-3川崎(J1 #10)

■1st half
5分、川崎がいきなり先制する。
 脇坂の右CKを、ニアに走った山村がきれいなヘッドで押し込んだ。

福岡は、中央の奈良竜樹(3)が下がる逆三角形の3バック。
 ミドルプレスで、コースを消して川崎のミスを誘った。

川崎は脇坂、瀬古樹、橘田が組み立てる。
 ボールを少し動かして守備を剥がしながら、前を狙っていく。

38分、脇坂がハーフライン付近からマルシーニョへスルーパス。
 完全に抜け出したマルシーニョを、GK村上昌謙(31)が倒してPKを獲得。
 ただ、ダミアンのPKをGK村上が止め、リードは広がらない。

嫌な雰囲気となった42分。
 自陣深くでの登里のスローインが奪われる。
 山岸祐也(11)のマイナスのクロスを、金森健志(7)が合わせてゴール。
 ロストしたあと守備陣形を整える前に、同点とされた。

ここから福岡は攻勢に出る。
 45+1分、紺野和也(8)がドリブルして正面からシュート。
 45+2分、紺野の左CKを宮大樹(5)がヘッドするなど、畳み掛けた。

■2nd half
後半も引き続き、福岡が5分ほどペースを握った。
 46分、前嶋洋太(29)の右クロスを山岸がヘッド。
 50分、紺野の右クロスから山岸がシュート。

51分、瀬古樹の左クロスからマルシーニョがシュート。
53分、登里が左クロスを入れて、GK村上がパンチング。
 戻ったボールを、橘田がロングシュート。
 鋭い反応で奈良が触ったが、そのままゴールに入った。

再びリードした川崎が次々にゴールを奪う。
 70分、GKソンリョンのパントキックで、マルシーニョが抜け出す。
  GK村上の頭上を抜くループシュートで、3点目を決めた。
 81分、脇坂の左CKを、ファーのダミアンがヘッドで叩き込んだ。

ロスタイム、鶴野怜樹(28)に1点を返されて、試合は終わった。

■summary
福岡は、38分のGK村上のPKストップをきっかけに攻勢に転じる。
 金森が同点ゴールを決めて、その後も多くのチャンスを作った。
 この時間帯で逆転することができれば、勝機があったと思われる。

53分にリードを許すと、そのあとは粘れなかった。
 長谷部茂利監督が選手を入れ替えても、改善しなかった。

川崎の圧力に屈する結果となったが、悲観すべきことはない。
 次週のYBCルヴァンカップ準決勝での健闘を期待したい。


川崎は重要な一戦に勝利した。
 蔚山現代戦に続いて、橘田が決勝ゴールを決めた。
 2失点したものの、悪い時間帯は短く、守備には余裕があった。

天皇杯では、2016、20年に続いて3度目の決勝進出。
 12月9日、国立競技場で柏レイソルと対戦する。
 2か月後の決勝戦に照準を合わせ、調整しなければならない。

次は、代表ウィークを挟み中11日で、再び等々力での福岡戦(J1 #30)。
 福岡戦のあと、BGパトゥム・ユナイテッド戦(ACL GL #3)が控えている。
 しっかりターンオーバーして戦いたい。

■goal
5山村和也(31) 53橘田健人(8) 70マルシーニョ(23) 81ダミアン(9) 
42金森健志(7) 90+6鶴野怜樹(28) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 47分、飛び出してパンチング。70分、アシスト。プレー機会は少なかった。
山根視来(13) 6.5 55分、金森にアフターで蹴られて激昂する。76分、90+4分にボール奪取。
大南拓磨(3) 6.0 11分、家長へ縦パス。65分、インターセプト。90+6分、鶴野にゴールを許す。
山村和也(31) 7.5 1ゴール。ハイラインを保ちつつビルドアップ。 7分、62分にもCKをヘッド。
登里享平(2) 6.0 縦パスを効果的に刺す。42分、スローインを奪われて失点。53分、左クロス。
橘田健人(8) 7.5 2試合連続のゴールで決勝に導いた。中盤でボールを受けて動かして前進する。
脇坂泰斗(14) 7.0 プレースキックが冴えて2アシスト。トラップからのドリブルも美しかった。
瀬古樹(16) 6.0 56分、決定機なシュート。守備を引き連れる動きで周囲にスペースを与えた。
家長昭博(41) 6.0 復帰戦。涼しくなったためか、かなり動けていた。85分、ループシュート。
ダミアン(9) 6.5 40分、大事なPKを外す。ハイボールに競り勝つ。59分、シュート。1ゴール。
マルシーニョ(23) 7.0 38分、PK獲得。70分、貴重な追加点。21分にヘッド、51分にシュート。

■sub
74(16)シミッチ(6) 6.0 アンカーに入り、ハイボールを跳ね返す。85分、家長へラストパス。
74(23)瀬川祐輔(30) 6.0 左FW。81分、左クロスでCKを獲得。89分、ドリブルで持ち上がる。
90+2(41)高井幸大(29) 5.5 3バックの左CBとして出場。プレー機会は少なかった。
90+5(9)山田新(20) 5.5 1トップに入る。プレー機会はほとんどなかった。

■bench
上福元直人(99) 遠野大弥(17) ゴミス(18) 

■coach
鬼木達 7.0 完璧な結果を出した。PKは家長が蹴るように指示すべきだったか。

■referee
中村太 5.5 副審との齟齬が目立つ。イエロー7枚と出しまくった。

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2023/10/04

231003川崎1-0蔚山現代(ACL GL #2)

川崎1-0蔚山現代(等々力, 19:00KO, 9,382人)

力負けした新潟戦(J1 #29)から中3日。
 蔚山現代を等々力に迎えるACLグループステージ第2戦。

ACLグループステージは、2021、22年と集中開催だった。
 そのため等々力開催は、2019年5月7日の上海上港戦(2019 ACL GL #5)以来4年ぶり。


先発は、新潟戦から5人を変える。
 新たに大南、橘田、瀬古樹、瀬川、ダミアンが先発する。
 先発を外れた田邉、シミッチ、遠野、ゴミス、小林悠はベンチに回る。

ACLのため、ベンチ入りは12人。
 新たにGK早坂、名願、大関が入っている。


蔚山現代は、2022年のK1リーグ優勝チーム。
 浦和から今年、加入した江坂任(31)が先発する。
 ACL GL第1節は、BGパトゥム・ユナイテッドに勝っている。

同じGLとなるのは、2014、18、19、22年に続き、5度目。
 川崎は10回目、蔚山は11回目のACL出場で、高い確率で同居している。

通算成績は、川崎の1勝4分(うちPK戦1敗)4敗。
2022年のGLでは、蔚山の1勝1分だった。
 220415川崎1-1蔚山現代(ACL GL #1)
 220427蔚山現代3-2川崎(ACL GL #5)

■1st half
蔚山現代はプレスに出ることなく、セットして守る。
 山村がフリーで持って、色々なパスを織り交ぜてビルドアップする。
 右サイドの山根と瀬川が、縦に突破を図っていく。
 中盤の3人も交互に動き合いながら、密集地帯を抜け出していった。

10分、脇坂がPA内でDFを剥がしてシュート。
13分と36分、山根の右クロスをマルシーニョがシュート。

蔚山は攻撃でも消極的だった。
 前に出れるタイミングでも冒険することなく、バックパスを選ぶ。
 25分あたりから押し込む時間もあったが、川崎を崩せなかった。

■2nd half
後半も川崎が優勢を保った。
 48分、山根のパスから脇坂がターンしてシュート。
 67分、大南のラストパスで、ダミアンがGK1対1からシュート。
 75分、脇坂が素晴らしいトラップからシュート。

蔚山は、ヴァレリ・カザイシュヴィリ(10)が下がって組み立てる。
 54分に投入されたマルティン・アーダーム(9)はボールに寄せていく。
 それほど厳しくはなかったが、前半ほど山村に自由を与えなかった。

スコアレスのまま刻々と過ぎてゆく。
 川崎は宮代、山田新、遠野、ゴミスと攻撃陣を入れ替える。
89分、PA内で競り合って、遠野がバイタルへ落とす。
 走り込んだ橘田がロングシュートを決めた。

■summary
蔚山現代は、受け身の守備に終始した。
 対川崎の基本的な戦術であるプレスを仕掛けない。
 中盤のスペースは消していたが、脇坂や瀬古樹は止められなかった。

攻撃では、PA内を目指すプレーが少なかった。
 右サイドから江坂任が崩そうとしていたが、バックパスも目立った。
 守備ブロックの内側まで入り込めず、得点の可能性は薄かった。

ただ、89分に失点するまでは、プラン通りの展開だったと思われる。
 ドローで終えていれば十分な結果となったが、誤算が生じた。


川崎は最上の結果となった。
 蔚山現代に勝つのは、10年ぶり2度目。
 140422川崎3-1蔚山現代(ACL GL #6)

コンディションが上がってきたダミアンが、蔚山CBを上回る。
 脇坂、瀬古樹、橘田は、ターンやドリブルを交えて前進する。
 守りはほとんど崩されることがなく、無失点で終えた。

新潟戦でターンオーバーを行った成果ともいえる。
 J1リーグも大切だが、今の状況ではACLが大事なことは当然といえる。

次は中4日、天皇杯福岡戦(天皇杯 SF)。
 勝たなくてはならない重要な試合が続く。
 すべてを賭して、決勝に進まなければならない。

■goal
89橘田健人(8) 

■judge
ソンリョン(1) 5.5 出番は少なかった。19分、右からのシュートを落球するが、すぐに抑えた。
山根視来(13) 6.5 17分にシュート。ドリブルとクロスで攻め続ける。ボランチ移動も効果的。
大南拓磨(3) 6.5 縦パスを狙った。31分、カウンターを止める。67分、ダミアンへラストパス。
山村和也(31) 6.5 余裕あるビルドアップ。ロングボールも入れる。12分、左サイドをカバー。
登里享平(2) 6.0 マッチアップした江坂任の対応は難しかったが、守り切る。82分、シュート。
橘田健人(8) 7.0 感動的な決勝ゴール。11分にもボレー。前へのパスコースを慌てずに探した。
脇坂泰斗(14) 6.5 美しいトラップで中盤を切り裂いていった。10分、48分、75分にシュート。
瀬古樹(16) 6.5 気迫溢れるプレー。47分、インターセプトして前へ。57分、シュートブロック。
瀬川祐輔(30) 6.5 激しい上下動で攻守に大きく貢献した。6分、51分、66分にボレーシュート。
ダミアン(9) 6.0 ハイボールを受け止める。10分、強烈シュート。67分、GK1対1は止められた。
マルシーニョ(23) 5.5 開始直後からキム・テファン(23)と揉め続ける。13分、36分にシュート。

■sub
69(23)宮代大聖(33) 5.5 左FW。ボールにあまり触れなかったが、リード後に時間を使った。
77(16)遠野大弥(17) 6.5 1アシスト。機動的に顔を出し流動性を保つ。79分、サイドチェンジ。
77(9)山田新(20) 5.5 82分、山根の右クロスをPA内で登里に落とす。86分、右クロスを入れた。
83(30)ゴミス(18) 5.5 85分、脇坂のループパスをPA内で受けたが、DF2人に潰された。

■bench
上福元直人(99) 早坂勇希(22) 高井幸大(29) 田邉秀斗(15) シミッチ(6) 名願斗哉(24) 大関友翔(28) 小林悠(11)

■coach
鬼木達 7.0 ターンオーバーの成果を重要な試合で見事に発揮した。交代も適切だった。

■referee
モハンメド・アルホイシ(KSA) 6.5 イエローを簡単には出さず、コントロールした。

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AT+2+3