2023/10/04

231003川崎1-0蔚山現代(ACL GL #2)

川崎1-0蔚山現代(等々力, 19:00KO, 9,382人)

力負けした新潟戦(J1 #29)から中3日。
 蔚山現代を等々力に迎えるACLグループステージ第2戦。

ACLグループステージは、2021、22年と集中開催だった。
 そのため等々力開催は、2019年5月7日の上海上港戦(2019 ACL GL #5)以来4年ぶり。


先発は、新潟戦から5人を変える。
 新たに大南、橘田、瀬古樹、瀬川、ダミアンが先発する。
 先発を外れた田邉、シミッチ、遠野、ゴミス、小林悠はベンチに回る。

ACLのため、ベンチ入りは12人。
 新たにGK早坂、名願、大関が入っている。


蔚山現代は、2022年のK1リーグ優勝チーム。
 浦和から今年、加入した江坂任(31)が先発する。
 ACL GL第1節は、BGパトゥム・ユナイテッドに勝っている。

同じGLとなるのは、2014、18、19、22年に続き、5度目。
 川崎は10回目、蔚山は11回目のACL出場で、高い確率で同居している。

通算成績は、川崎の1勝4分(うちPK戦1敗)4敗。
2022年のGLでは、蔚山の1勝1分だった。
 220415川崎1-1蔚山現代(ACL GL #1)
 220427蔚山現代3-2川崎(ACL GL #5)

■1st half
蔚山現代はプレスに出ることなく、セットして守る。
 山村がフリーで持って、色々なパスを織り交ぜてビルドアップする。
 右サイドの山根と瀬川が、縦に突破を図っていく。
 中盤の3人も交互に動き合いながら、密集地帯を抜け出していった。

10分、脇坂がPA内でDFを剥がしてシュート。
13分と36分、山根の右クロスをマルシーニョがシュート。

蔚山は攻撃でも消極的だった。
 前に出れるタイミングでも冒険することなく、バックパスを選ぶ。
 25分あたりから押し込む時間もあったが、川崎を崩せなかった。

■2nd half
後半も川崎が優勢を保った。
 48分、山根のパスから脇坂がターンしてシュート。
 67分、大南のラストパスで、ダミアンがGK1対1からシュート。
 75分、脇坂が素晴らしいトラップからシュート。

蔚山は、ヴァレリ・カザイシュヴィリ(10)が下がって組み立てる。
 54分に投入されたマルティン・アーダーム(9)はボールに寄せていく。
 それほど厳しくはなかったが、前半ほど山村に自由を与えなかった。

スコアレスのまま刻々と過ぎてゆく。
 川崎は宮代、山田新、遠野、ゴミスと攻撃陣を入れ替える。
89分、PA内で競り合って、遠野がバイタルへ落とす。
 走り込んだ橘田がロングシュートを決めた。

■summary
蔚山現代は、受け身の守備に終始した。
 対川崎の基本的な戦術であるプレスを仕掛けない。
 中盤のスペースは消していたが、脇坂や瀬古樹は止められなかった。

攻撃では、PA内を目指すプレーが少なかった。
 右サイドから江坂任が崩そうとしていたが、バックパスも目立った。
 守備ブロックの内側まで入り込めず、得点の可能性は薄かった。

ただ、89分に失点するまでは、プラン通りの展開だったと思われる。
 ドローで終えていれば十分な結果となったが、誤算が生じた。


川崎は最上の結果となった。
 蔚山現代に勝つのは、10年ぶり2度目。
 140422川崎3-1蔚山現代(ACL GL #6)

コンディションが上がってきたダミアンが、蔚山CBを上回る。
 脇坂、瀬古樹、橘田は、ターンやドリブルを交えて前進する。
 守りはほとんど崩されることがなく、無失点で終えた。

新潟戦でターンオーバーを行った成果ともいえる。
 J1リーグも大切だが、今の状況ではACLが大事なことは当然といえる。

次は中4日、天皇杯福岡戦(天皇杯 SF)。
 勝たなくてはならない重要な試合が続く。
 すべてを賭して、決勝に進まなければならない。

■goal
89橘田健人(8) 

■judge
ソンリョン(1) 5.5 出番は少なかった。19分、右からのシュートを落球するが、すぐに抑えた。
山根視来(13) 6.5 17分にシュート。ドリブルとクロスで攻め続ける。ボランチ移動も効果的。
大南拓磨(3) 6.5 縦パスを狙った。31分、カウンターを止める。67分、ダミアンへラストパス。
山村和也(31) 6.5 余裕あるビルドアップ。ロングボールも入れる。12分、左サイドをカバー。
登里享平(2) 6.0 マッチアップした江坂任の対応は難しかったが、守り切る。82分、シュート。
橘田健人(8) 7.0 感動的な決勝ゴール。11分にもボレー。前へのパスコースを慌てずに探した。
脇坂泰斗(14) 6.5 美しいトラップで中盤を切り裂いていった。10分、48分、75分にシュート。
瀬古樹(16) 6.5 気迫溢れるプレー。47分、インターセプトして前へ。57分、シュートブロック。
瀬川祐輔(30) 6.5 激しい上下動で攻守に大きく貢献した。6分、51分、66分にボレーシュート。
ダミアン(9) 6.0 ハイボールを受け止める。10分、強烈シュート。67分、GK1対1は止められた。
マルシーニョ(23) 5.5 開始直後からキム・テファン(23)と揉め続ける。13分、36分にシュート。

■sub
69(23)宮代大聖(33) 5.5 左FW。ボールにあまり触れなかったが、リード後に時間を使った。
77(16)遠野大弥(17) 6.5 1アシスト。機動的に顔を出し流動性を保つ。79分、サイドチェンジ。
77(9)山田新(20) 5.5 82分、山根の右クロスをPA内で登里に落とす。86分、右クロスを入れた。
83(30)ゴミス(18) 5.5 85分、脇坂のループパスをPA内で受けたが、DF2人に潰された。

■bench
上福元直人(99) 早坂勇希(22) 高井幸大(29) 田邉秀斗(15) シミッチ(6) 名願斗哉(24) 大関友翔(28) 小林悠(11)

■coach
鬼木達 7.0 ターンオーバーの成果を重要な試合で見事に発揮した。交代も適切だった。

■referee
モハンメド・アルホイシ(KSA) 6.5 イエローを簡単には出さず、コントロールした。

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AT+2+3