代表ウィークを挟み、天皇杯福岡戦(天皇杯 SF)から中11日。
今度はJ1リーグが舞台となり、再び等々力に福岡を迎える。
翌週火曜日にACLがあるため、金曜日の19時開催となった。
先発は、2週間前の天皇杯福岡戦から1人だけ変更する。
瀬川がLSBで新たに先発し、登里がベンチ外となる。
ベンチには新たに小林悠と宮代が入り、山田新が外れた。
アビスパ福岡は、J1リーグ13勝6分10敗で8位。
天皇杯川崎戦のあと、YBCルヴァンカップ準決勝で名古屋と対戦。
ホーム&アウェイともに1-0で勝利し、決勝に進んだ。
そのため中4日で、川崎より日程は詰まっている。
今シーズンの対戦は、川崎の2勝。
230429福岡1-3川崎(J1 #10)
231008川崎4-2福岡(天皇杯 SF)
■1st half
川崎はロングシュートを積極的に狙う。
12分、瀬古樹のシュートは、GK村上昌謙(31)がセーブする。
20分、橘田のシュートもGK村上が弾くが、こぼれ球に詰めた瀬川が先制ゴール。
福岡は、すぐに同点に追い付いた。
24分、紺野和也(8)がPA右脇からのFKを直接狙う。
GKソンリョンが止めたが、ドウグラス・グローリ(33)が押し込んだ。
同点とした福岡はパスワークが冴える。
大きく両サイドを使ってから、中を狙っていく。
特に右サイドで、紺野のドリブルが効果的だった。
川崎は福岡のプレスに苦しんだ。
ビルドアップの工夫が足りないと、すぐに寄せられる。
ただ、ゴール前まで運べることもあって、チャンスはあった。
■2nd half
川崎が少しずつ巻き返していく。
ボールへの寄せが早くなって、福岡のパスを阻害する。
逆に福岡のプレスは緩み、2CBはシンプルにアンカー橘田にボールを預けた。
ただ、先にリードを奪ったのは福岡。
66分、前嶋洋太(29)の右クロスを山岸祐也(11)がヘッド。
GKソンリョンは片手で至近距離のヘッドを防ぐが、山岸がセカンドボールを押し込んだ。
リードを許した川崎は、選手を入れ替える。
交代が遅かった福岡に対し、運動量で優位に立った。
84分、山村がボールを持ってルックアップ。
宮大樹(5)を置き去りにした小林悠へ、ロングパスを届ける。
きれいにトラップした小林悠は、GK村上の脇を抜く同点ゴールを決めた。
90+2分、右サイドから小林悠がPA内のゴミスに当てる。
ゴミスが落としたボールを、蹴り上げるキックで遠野が逆転ゴール。
さらに90+6分。
ゴミスが右サイドをドリブルで抜け出し、ラストパスに宮代が合わせた。
■summary
福岡はサイドで数的有利を作り、優勢な時間が長かった。
全体で連動するプレスで、川崎からボールを奪っていった。
2ゴールは、ともにGKソンリョンが弾いたボールを押し込んだもの。
川崎の守備陣は完全に崩されていて、セカンドボールに対応する余裕はなかった。
先に詰めることができたのは、必然だったといえる。
紺野のドリブルは、瀬川と瀬古樹でも守るのは困難だった。
ただ、紺野の体力が落ちてくると、攻め手は少なかった。
2ボランチ前寛之(6)と井手口陽介も、動きは鈍くなっていく。
選手交代が遅く、運動量で差が付いたことが終盤の3失点の要因となった。
しかし、選手層を考えれば、長谷部茂利監督のベンチワークは妥当なのかもしれない。
川崎のビルドアップは、詰まりがちだった。
その中でも、囲まれた状況から橘田や脇坂が運び出していく。
ゴール近くまで前進していって、チャンスを作った。
プレスが緩んできた後半には、無理せず余裕を持って組み立てることができた。
小林悠は、山村からのロングパスを引き出して同点ゴール。
36才となり、ときにベンチ外となることがあっても、エースの存在感を示した。
次は中3日で、BGパトゥム・ユナイテッド戦(ACL GL #3)。
タイへの長距離移動があるが、ACLで2連勝している流れを続けたい。
■goal
20瀬川祐輔(30) 84小林悠(11) 90+2遠野大弥(17) 90+6宮代大聖(33)
24ドウグラス・グローリ(33) 66山岸祐也(11)
■judge
ソンリョン(1) 6.5 2失点ともスーパーセーブのこぼれ球を福岡に詰められたもの。責任はない。
山根視来(13) 6.0 9分、橘田への横パスをロスト。前半は少なかったが、後半はクロスを入れた。
大南拓磨(3) 6.0 11分、抜け出された山岸を倒しイエロー。69分、紺野のカウンターを止める。
山村和也(31) 7.0 高さで跳ね戻す。45+3分、ミドル。ロングパスを続けて、84分にアシスト。
瀬川祐輔(30) 6.5 先制ゴール。慣れないLSBで、紺野と前嶋のアタックに苦しみつつ対処した。
橘田健人(8) 6.5 前を向き配球する。20分、ゴールを生むミドル。63分、ボレー。守りも鉄壁。
脇坂泰斗(14) 6.5 包囲されても華麗なターンで前進した。10分、82分にPA内で仕掛けていく。
瀬古樹(16) 6.0 瀬川の上下動に応じてバランスを取っていた。12分、63分にロングシュート。
家長昭博(41) 5.5 右サイドでボールを持てば盤石だった。ビハインドの交代時、急がなかった。
ダミアン(9) 6.0 43分、瀬川のパスからCBを背負いシュート。47分、家長の左クロスをヘッド。
マルシーニョ(23) 5.5 ドリブルで仕掛けたものの、グローリに止められる。48分、シュート。
■sub
67(9)ゴミス(18) 6.5 75分、リフトしてバイシクル。81分、ボレー。ロスタイムに2アシスト。
67(16)遠野大弥(17) 7.0 ゴミスの落としを豪快に決勝ゴール。上下に動き回りボールを受けた。
67(23)宮代大聖(33) 5.5 ビハインドで投入されたが、ボールを奪いにいかなかった。1ゴール。
78(30)シミッチ(6) 6.5 ウェリントン(18)に高さで競り負けなかった。82分、ミドルシュート。
78(41)小林悠(11) 7.5 山村のロングパスを呼び込んで同点ゴール。遠野のゴールの起点となる。
■bench
上福元直人(99) 高井幸大(29)
■coach
鬼木達 7.5 途中出場した3選手の3ゴールで逆転勝ち。完璧な采配だった。
■referee
御厨貴文 6.0 序盤は基準が分かりにくかったが、徐々に安定した。
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AT+3+8