2023/10/28

231024パトゥム2-4川崎(ACL GL #3)

BGパトゥム・ユナイテッドFC2-4川崎(パトゥム・ターニー・スタジアム, 19:00KO(21:00JST), 6,998人)

ここまで2連勝して迎えるACLグループステージ第3戦。
 福岡戦(J1 #30)から中3日、アウェイでのBGパトゥム・ユナイテッドFC戦。


先発は、福岡戦から1人だけ変更する。
 左IHに新たに遠野が入り、瀬古樹がベンチスタートとなる。

ベンチには、ジェジエウが入った。
 3月4日の湘南戦(J1 #3)での左膝外側半月板負傷から復帰する。
 シミッチがベンチ外となり、コンディションが懸念される。
 ACLは外国人枠5+アジア枠1なので、外国人枠のため外れた訳ではない。


BGパトゥム・ユナイテッドFCは、4回目のACL出場。
 2022–23年のタイ・リーグ1で2位となって出場権を得た。
 今年6月に川崎から移籍したチャナティップ・ソングラシン(18)が先発する。

昨年のアジアツアーで同じBGスタジアム(ACLではパトゥム・ターニー・スタジアム)で対戦した。
 221112パトゥム1-3川崎(PSM)

■1st half
暑さもあって、パトゥムのプレスは強くなかった。
 中盤あたりまで川崎が進むと、パトゥムはゴール前に撤退して5バックで固める。

川崎はダミアンがPA内に張ることで、5バックのラインを固定する。
 アンカー1人のパトゥムが空けがちだったバイタルを使っていく。

9分、ドリブルで抜け出した脇坂のパスから、遠野がフリーでミドル。
14分、ダミアンがポストで家長に流し、遠野へラストパス。
 遠野はダイレクトでのハーフボレーを豪快に決めてみせた。

パトゥムは川崎の動きが落ちてくると、速攻から反撃する。
 30分、ダニロ・アウベス(7)がフリーでミドル。
 32分、チャナのフリックから、イゴール・セルゲエフ(11)がシュート。
そして45+1分、チャナパット・ブアパン(55)が右からアーリークロス。
 セルゲエフが大南を外してヘッドで沈め、同点に追い付いた。

■2nd half
後半は、川崎が地力を活かして巻き返した。
52分、登里がマルシーニョへスルーパス。
 マルシーニョの左クロスをダミアンが落とし、脇坂がミドル。
 この跳ね返りを橘田の強烈なミドルで、再びリードした。
 GKチャチャイ・ブットプロム(1)の正面だったが、弾き出せなかった。

68分、パトゥムのCKから、山村が大きくクリアする。
 マルシーニョが駆け寄って拾うと、長距離ドリブルからDF2人を抜いてゴールを決めた。

2点差となったパトゥムは、勢いを失う。
 川崎のパス回しを追うことができなくなった。
77分、脇坂の右CKを大南がヘッドで4点目を決める。
 PKで1点を失い、試合を終えた。

■summary
パトゥムは縦に早く攻撃してきた。
 ポストプレイヤーが縦パスを受けて斜めに落とす三角形のパスを多用する。
 チャナ、ピティワット・スクジッタマクーン(38)、フレディー・アルバレス(14)が細かくパスを繋ぐ。
 ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が好むアタックで、チャナが馴染みやすいと思われる。

5バックの守備は、それほど堅くなかった。
 ダミアンやゴミスのポストプレーを止められず、ラインを上げられない。
 攻撃的な選手を多く揃えたこともあり、川崎の中盤に自由なビルドアップを許した。


川崎は2失点したものの、得点を重ねて快勝した。
 ACLは3連勝となり、グループステージ突破が見えてきた。
 ただ、大南が左足を負傷して、長期離脱も考えられる。
 ジェジエウが復帰したものの、DF陣が揃わない状況が続いている。

タイから帰国して、次は中4日で柏戦(J1 #31)。
 12月9日の天皇杯決勝でも対戦する柏は、J1リーグ残留争い中。
 負傷者を出さないように、無理させず、ターンオーバーしたい。

■goal
45+1イゴール・セルゲエフ(11) 82PKビクトル・カルドソ(5)
14遠野大弥(17) 52橘田健人(8) 68マルシーニョ(23) 77大南拓磨(3) 

■judge
ソンリョン(1) 6.5 79分、謎判定でPKを与える。87分、ビクトルのヘッドを間一髪で掻き出す。
山根視来(13) 6.0 37分、バイタルからミドル。サイドで攻勢に晒されて、負担は大きかった。
大南拓磨(3) 6.5 45+1分、セルゲエフのゴールを許す。1ゴール。87分、左足を負傷して交代。
山村和也(31) 6.5 プレスを外したビルドアップで余裕を生む。2分、44分にシュートブロック。
登里享平(2) 6.0 52分、マルシーニョへスルーパス。ゆったりと保持して、リズムを作り出す。
橘田健人(8) 6.5 冴え渡るミドルで決勝ゴール。9分、中央でのロストでカウンターを許した。
脇坂泰斗(14) 7.0 ドリブルとトラップで中盤を切り裂いた。29分、シュート。CKで1アシスト。
遠野大弥(17) 6.5 14分、先制ゴール。9分にもミドル。縦に動いてスペースでパスを引き出す。
家長昭博(41) 6.5 1アシスト。まったりした試合の流れに乗っていた。50分、66分にシュート。
ダミアン(9) 6.0 安定したポストプレーで周囲を使いこなす。60分、ロングシュートを狙った。
マルシーニョ(23) 6.5 68分、単独の長距離ドリブルからゴール。12分にもドリブル突破を図る。

■sub
HT(17)瀬古樹(16) 6.5 縦に早くパスを入れる。守りでもガツガツと当たり、チームを活性化。
70(23)宮代大聖(33) 5.5 左FW。88分、GKのパントからドリブル。ロスタイムに時間を使う。
70(9)ゴミス(18) 5.5 1トップに入る。少し下がって顔を見せることで、縦パスを受けた。
89(3)ジェジエウ(4) 5.5 ピッチに入る前にイエロー。90分、チャナへのタックルでFKを与える。
90+2(41)高井幸大(29) 5.5 ピッチに入る前にイエロー。3バックの中央で、ヘッドで跳ね返す。

■bench
上福元直人(99) 早坂勇希(22) 田邉秀斗(15) 大関友翔(28) 瀬川祐輔(30) 小林悠(11) 山田新(20) 

■coach
鬼木達 6.5 先発起用した遠野が先制ゴール。ハーフタイムでの瀬古樹への交代も的確だった。

■referee
ムード・ボニーアディファード(IRN) 3.0 正当なジャッジが多かったが、79分のPK判定、交代時のジェジエウ、高井へのイエローと終盤になって謎の判定を連発する。

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AT+2+6