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2024/09/15

240913川崎3-2鳥栖(J1 #30)

川崎3-2鳥栖(U等々力, 19:00KO, 18,397人)

YLC準決勝進出を決めた甲府との第2戦(YLC QF #2)から中4日。
 代表ウィークが終わり、J1リーグが再開する。
 次の水曜日にACLEが開幕するため前倒しされ、金曜日の夜開催。

高井幸大はフル代表に参加し、9月5日のホーム中国戦で初出場。
 9月10日のアウェイ・バーレーン戦には出場せず、チームに戻った。
 川崎U-18出身として、8人目の代表入り。
 今回の代表には、板倉洸、三笘薫、田中碧とともに4人のU-18OBが含まれる。


先発は、甲府とのYLC第2戦から3人が変わる。
 新たに先発するのは、第2戦の後半から入って活躍したVW際、エリソン、遠野の3人。
 三浦、山田新、マルシーニョがベンチに回る。

8月に鳥栖から移籍してきた河原創は、先発で早速の古巣対戦。
 また、河原創は川崎でのJ1リーグ初先発、アイダルはJ1リーグ初出場。

ベンチ入りは、YLCの9人からJ1リーグの7人に戻る。
 代表帰りの高井は、ベンチスタートとなった。


サガン鳥栖は、J1リーグで7勝3分19敗の20位。
 J1リーグ3連勝(川崎戦(J1 #29)を含む)の札幌に抜かれて、最下位20位となった。
 代表ウィークには試合がなく、中13日の日程。

8月9日、成績不振で川井健太監督を解任。
 7月まで仙台(J2)ユース監督だった木谷公亮が、後任監督に就いている。

5月のアウェイは、高井がプロ初ゴールを決めたものの、鳥栖が大勝。
 240515鳥栖5-2川崎(J1 #14)

この試合に先発した11人のうち、5人が夏に移籍。
 菊地泰智は名古屋(J1)、長沼洋一は浦和(J1)、手塚康平は柏(J1)、横山歩夢はバーミンガム・シティFC(ENG)、そして河原創は川崎。
 さらにJ1リーグ12得点のマルセロ・ヒアン(99)は、左大腿直筋損傷(全治8週間)で離脱中。
 もちろん移籍した分、補強も行っていて、4か月前とはチーム構成が大きく変わった。

2013-18年に川崎に在籍した森谷賢太郎(19)は、ベンチ外。

■1st half
鳥栖は5バック1ボランチと珍しいシステムを採用。
 ラインを高く敷こうとはするが、押し込まれてゴール前に張り付いてしまう。
 7分、遠野が左サイドからミドル。
 9分、エリソンの落としを脇坂がシュート。
11分、大島がバイタル左隣の橘田に優しく渡す。
 橘田のロングシュートは、寄せてきた原田亘(42)に当たってゴールに入った。
33分には、VW際の右クロスを、エリソンがPA内で競り勝って落とす。
 脇坂が流し込んだが、VARでオフサイド判定となった。

鳥栖は、1トップ富樫敬真(22)へロングボールを蹴っていく。
 リードを11分に許したあと、攻撃の突破口となったのは右サイド。
 LSB橘田を手前に引き出し、スペースを突いて右クロスを入れる。
 23分、久保藤次郎(24)の右クロスを楢原慶輝(37)が折り返して、福田晃斗(6)がヘッド。
 29分、日野翔太(18)の右クロスを富樫がジャンプヘッドするも、バーに当たる。
 45+3分、1ボランチ西矢健人(33)のロングシュートは、GKソンリョンが弾き出した。

■2nd half
51分、佐々木旭が3度、鳥栖の左からのボールを繰り返し跳ね返す。
 クリアは3度とも小さく、鳥栖に拾われてさらにボールを入れられる。
 最後は福田のボールを富樫が落とし、久保が同点ゴールを叩き込んだ。
 GKソンリョンは福田のボールに飛び出したが、触れなかった。

同点とされた川崎が反撃に転じる。
 後半から投入された山田新が、力強いポストプレーを繰り広げる。
61分、大島が奪われるが、すかさず三浦が身体を入れて奪い返し、FKを獲得。
 クイックで大島がPA内に転がし、脇坂のラストパスを家長がきれいに合わせてゴール。

再びリードした川崎は、反撃を抑えていたが、89分。
 堀米勇輝(21)のシュートを橘田がブロックし、さらに久保がシュート。
 ブロックに入った三浦が、顔に向かうシュートを手で防いでPKを与えた。
 清武弘嗣(55)がPKを沈めて、再び同点となる。

90+10分、GK朴一圭(77)のロングボールをアイダルが跳ね返してカウンター。
 橘田、三浦とつないで、マルシーニョが山田新にラストパス。
 山田新には合わなかったが、キム・テヒョン(20)のクリアが戻ってくる。
 そのまま山田新が押し込んで、決勝ゴールとなった。

■summary
鳥栖は、90+1分の同点ゴールから勝負に出る。
 残留圏17位湘南とは勝ち点8差なので、ドローでは状況は大きく変わらない。
 90+10分のGK朴一圭(77)のロングボールも、逆転ゴールを狙ったもの。
 結果としてカウンターを浴びて失点したが、勝利を求める選択は妥当だった。

5バック1ボランチのシステムは、珍しいが悪くなかった。
 今夏加入の1ボランチ西矢健人が、バランスを上手く保っていた。
 ゴールを決めた久保藤次郎や清武弘嗣も、今夏の加入。
 これだけ多くの選手が入れ替わったにも関わらず、互角に戦っていた。


川崎は押される時間帯もあったが、常にリードを奪った。
 ハーフタイムでエリソンから山田新へ交代し、2人の特徴の差を生かした。

橘田健人は、RSB、LSBそしてボランチと、複数ポジションをこなす。
 河原創のボランチ起用の目途が立ち、この起用方法が続くものと思われる。

次は中4日でのアウェイ蔚山HD戦(ACLE GL #1)。
 ACLの大会方式が刷新され、新しくACLEとなって、いよいよ開幕する。
 なんとかドロー以上の結果を得て、帰国してほしい。

■goal
11橘田健人(8) 61家長昭博(41) 90+10山田新(20) 
51久保藤次郎(24) 90+1PK清武弘嗣(55)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 45+3分、西矢のミドルをパンチング。51分、飛び出したが触れずに失点。
VW際(31) 6.5 38分、40分とドリブルで前進。右クロスも多く入れる。残念ながら早めの交代。
佐々木旭(5) 6.0 富樫へのロングボールを抑え込む。50分、3度のクリアはすべて小さくなった。
アイダル(44) 6.0 蹴り込まれるハイボールへの対応に強さを発揮した。49分、ロングシュート。
橘田健人(8) 6.0 1ゴール。LSBでは久保の仕掛けに背後を狙われる。RSBからボランチへ動く。
河原創(19) 6.5 暑さの中、最後まで走り続けて中盤を引き締めた。57分、ミドル。CKも担当。
大島僚太(10) 6.0 1アシスト。2分、ボレー。52分、中央をドリブル。両足を攣って69分に交代。
脇坂泰斗(14) 6.0 9分と59分に決定的なシュート。61分、大島のクイックに反応して1アシスト。
家長昭博(41) 6.0 1ゴール。運動量は少なめでも、技術の高さで貢献。69分からトップ下へ。
エリソン(9) 6.0 強力なポスト。16分、クリアボールをキープ。19分あたりで右足首を痛める。
遠野大弥(17) 5.5 7分、左からミドル。5分、58分にロスト。もっと動いて守備を崩してほしい。

■sub
HT(9)山田新(20) 6.5 決勝ゴール。48分、54分にシュート。ロングボールの受け皿となった。
60(31)三浦颯太(13) 6.0 61分、大島のロストをカバー。89分のPKは顔を守るもので仕方ない。
69(10)高井幸大(2) 6.0 代表帰りはベンチスタートとなり、RCBで出場。76分、ボールカット。
69(14)マルシーニョ(23) 6.0 終盤での登場で、スピードがより効いた。90+6分、CKをヘッド。
81(17)瀬川祐輔(30) 5.5 右FWに入る。90+5分、右クロスでCKを獲得。
90+9(5c)小林悠(11) 6.0 90+12分、右サイドから強烈なミドルを放った。
(c:脳振盪の疑いによる交代)

■bench
山口瑠伊(98) 

■coach
鬼木達 6.0 前後半でエリソンと山田新を使い分ける。

■referee
長峯滉希 6.5 J1リーグの担当2試合目とは思えない冷静なジャッジ。笛が遅くなったがPK判定も妥当。

227,900views
AT+6+13

2024/05/22

240515鳥栖5-2川崎(J1 #14)

鳥栖5-2川崎(駅前不動産スタジアム, 19:00KO, 6,222人)

ゴミスのハットトリックで快勝した札幌戦(J1 #13)から中3日。
 前週のアウェイ福岡戦(J1 #12)に続いて、再び九州に上陸する。
 鳥栖と福岡のような近接したアウェイは、できれば離れた日程にしてほしい。

水曜日のナイターなので、観客は少なめ。
 過ごしやすい気候に恵まれて、観戦しやすかった。


先発は、札幌戦から3人が変わる。
 新たに高井、瀬古樹、山田新が先発する。
 ジェジエウ、脇坂はベンチスタート、ゴミスはベンチ外となった。
 大南は、札幌戦で脳振盪の疑いで途中交代していたが、先発する。

ベンチには、出場停止明けのエリソンが入る。


サガン鳥栖は、J1リーグ3勝2分8敗の18位。
 2013-18年に川崎に在籍した森谷賢太郎(19)は、ベンチ外。

2023年の対戦は、川崎の2勝。いずれもウノゼロだった。
 230507川崎1-0鳥栖(J1 #12)
 231203鳥栖0-1川崎(J1 #34)

■1st half
序盤は川崎がペースを握った。
 アンカー橘田の判断が素晴らしく、次々と前に運ぶ。
13分、瀬古樹の右CKを、ニアに走った高井がヘッドでプロ初ゴール。
 15分にも家長のラストパスから遠野がGK1対1となるが、GK朴一圭(71)が止める。

鳥栖は左右のウィングが川崎の最終ラインを広げていった。
26分、菊地泰智(23)が囲まれながら右クロスを入れる。
 ボールはファーに流れ、横山歩夢(13)がトラップして流し込み、まずは同点。
37分、富樫敬真(22)のクイック・スローインからマルセロ・ヒアン(99)が右クロス。
 ゴール前を横断したボールが横山の足元に届き、2点目の逆転ゴールを決める。
44分には河原創(5)のラストパスから、マルセロ・ヒアンが抜け出してゴール。

あっという間に3失点した川崎は、なんとか一矢報いる。
45+3分、2人に囲まれた山田新が右サイドから突破する。
 家長がラストパスに触ると、DF木村誠二(3)に当たってゴールに入った。

■2nd half
1点差で折り返したが、鳥栖がすぐに突き放す。
47分、手塚康平(7)の右CKを木村誠二がヘッド。
 GK上福元はキャッチできず、混戦から原田亘(42)に押し込まれた。

リードを2点に戻した鳥栖は、60分から5バックに移行する。
 自陣の守りを手厚くして、川崎にボールを持たせた。

川崎は54分のVW際、65分の遠野など、惜しいシュートもあった。
 ただ、68分に家長が交代してしまうと、鳥栖のプレスを避けられなくなる。
 焦って難しいパスを選んでしまい、簡単にロストを繰り返す。
 75分、橘田がPA近くで河原創に襲われて、5点目のゴールを許した。

■summary
鳥栖は前半、チャンス自体は多くなかったが、少ない機会を確実に仕留めた。
 先制を許しながらも、瞬く暇もないくらいの短時間で逆転した。

特に3点目の河原創のラストパスは、美しかった。
 右サイドに向かう体勢から、反転しながら中央に浮き球を送る。
 マルセロ・ヒアンの胸元に完璧に届き、ゴールを生んだ。
 河原は75分にも橘田からボールを奪取して、河田篤秀(9)をアシストした。


川崎は多くの要因が重なって、5失点を重ねた。

1失点目は、クロスボールの処理ミスから。
 GK上福元が飛び出しを躊躇し、VW際はボールを眺めたまま横山を離した。
2失点目は、クイック・スローインへの対応が遅れたもの。
 8分にもクイックCKからミドルを許していて、油断が目立った。

SB佐々木旭とVW際が上がったまま、守備に移行するとサイドを使われる。
 CB高井と大南がボールに出ていく場面が多くなるが、そこで潰し切れない。
 誰が中央をカバーするのか明確になっておらず、ゴール前が空いたままとなった。

鬼木監督は58分、3点リードされてジェジエウを投入。
 RSBのVW際を交代させるなら、先に瀬川を使うべきだった。
 大南のRSBも悪くなかったが、得点を狙う意図を感じさせてほしい。

次は中3日でガンバ大阪戦(J1 #15)。
 アウェイが続くが、良いプレーを見せてほしい。

■goal
26,37横山歩夢(13) 44マルセロ・ヒアン(99) 47原田亘(42) 75河田篤秀(9)
13高井幸大(2) 45+3家長昭博(41)

■judge
上福元直人(99) 4.0 1失点目と4失点目は防ぎたい。12分と31分、マルシーニョの決定機を作る。
VW際(31) 4.5 横山歩夢とのマッチアップは押され気味。54分、瀬古樹のラストパスをミドル。
大南拓磨(3) 5.0 LCBでは守備範囲外の失点が多かった。58分からのRSBでクロスを多く入れる。
高井幸大(2) 4.5 プロ初得点。44分、ヒアンを止められず失点。80分、遠野のクロスをヘッド。
佐々木旭(5) 5.0 6分、56分にシュート。背後は高井に任せて攻め上がる。左クロスもまずまず。
橘田健人(8) 4.5 CBやSBから引き出して縦に進んでいく。75分、河原のプレスで奪われて失点。
瀬古樹(16) 5.0 28分、クイックFKで遠野へラストパス。再三の縦パスも、味方には届けられず。
遠野大弥(17) 5.5 15分、GK1対1シュート。28分、65分にシュート。90+4分、GKまでプレス。
家長昭博(41) 6.0 1ゴール。相手を背負ってキープ。15分、遠野へラストパス。68分、ヘッド。
山田新(20) 5.5 45+3分、ドリブル突破から1アシスト。味方からボールをもっと引き出したい。
マルシーニョ(23) 5.5 スプリントを繰り返した。31分に抜け出して決定機。56分、シュート。

■sub
58(23)脇坂泰斗(14) 4.5 70分、自陣でロストして決定機を許す。90+2分、フリーでパスミス。
58(31)ジェジエウ(4) 5.0 78分、プレスを受けてロスト。82分、持ち上がってミドルシュート。
68(16)山内日向汰(26) 5.0 左FWに入った。88分、左ポケットに走り込んだがクロスを出せず。
68(41)エリソン(9) 5.0 90+4分、佐々木旭のパスからシュート。90+1分、脇坂とのパス交換。
78(3)瀬川祐輔(30) 5.0 79分、山内の落としをループシュート。パスミスが多く、停滞させる。

■bench
ソンリョン(1) ヒカルド(6) 

■coach
鬼木達 3.5 ゴミスのベンチ外など、選手起用に失敗。混乱するチームを立て直せなかった。

■referee
笠原寛貴 6.0 冷静さを保ち、良いジャッジだった。ボールに2度当たる。

219,000views
AT+4+6

2023/12/06

231203鳥栖0-1川崎(J1 #34)

鳥栖0-1川崎(駅前不動産スタジアム, 14:00KO, 13,302人)

圧勝したジョホール戦(ACL GL #5)から中4日。

J1リーグ最終節は、アウェイのサガン鳥栖戦。
 最終節前のJ1リーグの成績は、13勝8分12敗の9位。
 すでに9位以上は確定していて、7位まで上がる可能性がある。


先発は、ジョホール戦から5人が代わる。
 新たにジェジエウ、遠野、宮代、小林悠、瀬川が先発する。
 大南、瀬古樹、家長はベンチスタート、ダミアンとマルシーニョがベンチ外となった。

ベンチからは、シミッチが外れた。


サガン鳥栖は、J1リーグで9勝11分13敗の13位。
 最終節の結果によって、11位から14位まで順位が変動する。

等々力では、川崎が勝っている。
 230507川崎1-0鳥栖(J1 #12)

■1st half
シュートが少ない前半となった。

川崎は中盤にスペースがなく、CB山村が長いパスを入れる。
 右ウィング宮代、左ウィング瀬川からの攻撃も少なかった。

鳥栖はハイプレスを仕掛けてポールを奪う。
 ただ、奪ったあとはバックパスが多めで、キープを優先した。
 左サイドに張る岩崎悠人(29)が、山根の背後のスペースを使う。
 16分、手塚康平(7)がFKを直接狙った。

25分あたりで、瀬川と宮代の左右を入れ替える。
 岩崎への対応が続いた右サイドから、チャンスを作っていく。
 31分、山根の右クロスを、遠野が胸トラップしてシュート。
 32分、瀬川のラストパスを、小林悠が飛び込んでシュート。

■2nd half
後半もお互いにコンパクトな陣形を保つ。

鳥栖は、縦に限りなく圧縮して守る。
 48分、藤田直之(14)の左クロスを長沼洋一(24)がヘッド。
 50分、岩崎が右クロス2本を入れ、圧力を強めた。

川崎は、山根が右クロスを繰り返し入れる。
 さらに59分、瀬古樹と山田新を投入。
 瀬古樹がドリブルやロングパスで、鳥栖の守備を動かしていく。

家長、ゴミス、大南と次々に投入し、優位を広げる。
 87分、瀬古樹がFKを直接狙うが、GK朴一圭(71)がパンチング。
 続く瀬古樹の左CKは、日野翔太(38)が頭で触ってオウンゴールとなった。

■summary
鳥栖は精力的にプレスに出てきた。
 アンカーの橘田や落ちてくる脇坂に自由を与えない。
 山村にロングボールを蹴らせて、回収していく。

両ウィングの岩崎と長沼がサイドに開いて、川崎の4バックを広げる。
 スペースを上手く作ったものの、迫力ある攻撃にはならなかった。
 カウンターのリスクを抑えるため、前線まで出ていく選手が少なかった。

失点は不運なオウンゴールによるもの。
 主導権を川崎に握られていたが、決定機は与えなかった。


川崎はターンオーバーしつつ、勝利した。
 スコアレスのまま時間を進め、終盤、レギュラー組を投入する。
 決勝点はオウンゴールだったが、シナリオ通りの結果となった。

J1リーグは、14勝8分12敗の8位で終えた。
 FWやCBに負傷者が続いたシーズンだったが、最後の2連勝で2つ勝ち越した。

次は中5日、柏レイソル戦(天皇杯 Final)。
 今シーズンで、最も重要な試合となる。
 気負いすぎることなく、自然体でタイトルを獲得したい。

■goal
87OwnGoal

■judge
ソンリョン(1) 6.0 18分、藤田の右クロスのこぼれ球をキャッチ。プレー機会は多くなかった。
山根視来(13) 6.5 前半はらしくないロストが目立った。後半、怒涛の右クロスを入れ続けた。
ジェジエウ(4) 5.5 豪快なキックやヘッドでクリア。相手を圧倒するような守備まであと少し。
山村和也(31) 6.5 ロングボールを操る。9分、65分に持ち上がる。10分、脇坂のFKをヘッド。
登里享平(2) 6.0 長沼洋一を封じる。クロスの質はいまいち。71分、山根の右クロスをボレー。
橘田健人(8) 6.0 13分、ロスト。39分、42分にピンチを食い止める。53分、サイドチェンジ。
脇坂泰斗(14) 6.0 53分、シュート。56分、藤田のミドルをブロック。62分のFKは壁に当たる。
遠野大弥(17) 6.0 前線まで顔を出した。ドリブルでの前進も効果的。31分、57分にシュート。
宮代大聖(33) 5.5 46分、山根の右クロスをヘッド。76分、ドリブルしてシュート。フル出場。
小林悠(11) 6.0 32分、DFの前に入って瀬川のラストパスをシュートするが、わずかに外れる。
瀬川祐輔(30) 5.5 20分、完全フリーでの左クロスは長くなった。22分、GKのパントをキープ。

■sub
59(30)瀬古樹(16) 7.0 停滞した状況を打破してみせた。左CKで決勝オウンゴールを呼び込む。
59(11)山田新(20) 6.0 83分、家長の右クロスをヘッド。CB原田亘(42)と力強く対峙した。
71(17)家長昭博(41) 6.5 チームを落ち着かせる。83分に右クロス。90+4分にラストパス。
81(4)大南拓磨(3) 6.0 1点リードしてから逃げ切りを担った。90+1分、カウンターを止める。
81(14)ゴミス(18) 6.0 90+4分、家長のラストパスを押し込んだが、GK朴一圭に止められた。

■bench
上福元直人(99) 高井幸大(29) 

■coach
鬼木達 7.0 ターンオーバーしながらも、的確な選手交代によって勝利を得た。

■referee
山下良美 6.0 感情に振り回されることなく、落ち着いたジャッジ。

210,900views
AT+1+4

2023/05/08

230507川崎1-0鳥栖(J1 #12)

川崎1-0鳥栖(等々力, 15:00KO, 17,674人)

アウェイ京都戦(J1 #11)は、ロスタイムの小林悠のゴールで勝利した。
 ゴールデンウィーク3連戦の最後は、中3日でのホーム鳥栖戦。

等々力はかなりの強い雨が続き、寒くもあった。
 観客数も17,000人台と伸び悩んだ。


先発は、京都戦から2人を変更する。
 新たに大南とマルシーニョが先発する。
 登里はベンチ外、遠野はベンチスタートとなる。

ベンチには、新たに山村が入った。


鳥栖は、J1リーグで3勝2分5敗の暫定15位。
 日程は川崎と同じ中3日だが、3連戦ではない。
 4月29日(土)の浦和戦(J1 #10)は、浦和のACL決勝のため、延期されている。

GK内山圭(35)がベンチ入り。
 川崎U18,U15出身で、2010年と2011年には川崎で2種登録。
  2011年6月5日のアウェイ広島戦(YNC R32 #1)でベンチ入り。
 東海大学、東京武蔵野シティFC(JFL)、熊本(J2, J3)、藤枝(J3)を経て、今季鳥栖に加入。
 2022年には、J3ベストイレブンを獲得。
 JFLからJ1リーグまで這い上がり、等々力に戻ってきた。

2013-18年に川崎に在籍した森谷賢太郎(19)は先発する。

2022シーズンの対戦は、川崎の1勝1分だった。
 220521鳥栖0-0川崎(J1 #14)
 220831川崎4-0鳥栖(J1 #20)

■1st half
鳥栖は最終ラインからのボールを森谷が引き受ける。
 森谷はシンプルに隣の河原創(5)やCBに戻して、リズムを作る。
 LSB菊地泰智(23)が家長の背後のスペースを使って前進していった。

12分、菊地がミドルシュート。
34分、長沼洋一(24)の右クロスを本田風智(8)がシュート。

川崎は上手くボールを回収して速攻を狙う。
 左サイドから、マルシーニョがスピードで仕掛けていく。
 6分、16分、26分、33分にシュート。
 41分には車屋がシュート性のクロスを入れる。

右サイドでは、家長が山根を走らせてクロスを入れる。
 脇坂が15分と38分、瀬古が6分に2本、43分に2本、シュートを放った。

■2nd half
後半も川崎が攻勢を仕掛ける。
 46分、押し込んでからの車屋のミドルはバー。
 49分、シミッチのミドルは、右ポストを叩いた。

そして52分、家長が右クロスをふわっと入れる。
 宮代がCB田代雅也(30)を引き寄せて、PA内をボールが転がる。
 走り込んだ脇坂が、胸トラップからゴールを決めた。

55分、鳥栖が最大の決定機を作る。
 センターサークル付近で高井を抜き去って、本田が独走する。
 PA内まで運んだが、戻ってきたシミッチがシュートをブロックした。

その後も鳥栖はセットプレーで仕掛けていく。
 61分、森谷のFKを田代がヘッド。
 75分、手塚康平(7)のFKを田代がヘッド。

川崎はリスクを抑えながら、時間を使う。
 最後は左コーナーフラッグ近くでキープした。

■summary
鳥栖は、パスを大事につなぐスタイル。
 ただ、ゴール近くまでは運べず、チャンスは少なかった。
 2ボランチの森谷と河原が、前を向く機会を増やしたいところ。

前半も押されていたが、後半スタートから川崎の猛攻を許す。
 全体的にラインが下がってしまい、バイタルを埋められない。
 46分にはバー、49分にポストには救われたが、55分に失点を喫した。
 2CB田代と山﨑浩介(2)は奮闘していたが、耐えられなかった。


川崎は、マルシーニョが先発に復帰した。
 左サイドからスペースに走り込み、簡単にシュートに持ち込む。
 ロングボールを入れるだけで、チャンスを作ってくれた。

鳥栖が自陣に引くと、バイタルからミドルを放っていく。
 左右のポケットへのランを狙い、バランス良く攻撃した。

車屋がLSBに回って、2CBは大南と高井が組んだ。
 55分に本田の独走を許したが、これ以外は鳥栖を抑えていた。
 身長のある選手が多く、セットプレーの守備も安定した。

次は中4日、金曜日開催のFC東京戦(J1 #13)。
 第41回多摩川クラシコは、国立競技場でのアウェイ戦。
 日程は厳しいが、しっかりと勝利したい。

■goal
52脇坂泰斗(14) 

■judge
上福元直人(99) 6.0 12分、パスミス。ゆっくり時間を使う。75分、田代のヘッドをキャッチ。
山根視来(13) 6.0 前半、多くの右クロスを入れる。リードすると、右サイドの守備を固める。
大南拓磨(3) 6.0 ドリブルやロングパスを狙う。64分、クロスをブロック。74分、イエロー。
高井幸大(29) 6.0 16分、脇坂へつなぐ。55分、本田に抜け出される。84分、右サイドをカバー。
車屋紳太郎(7) 6.5 16分、GKまで詰める。41分、左クロス。46分の弾丸ミドルは惜しくもバー。
シミッチ(6) 6.5 6分、シュート。49分、ミドルは右ポスト。55分、本田のシュートをブロック。
瀬古樹(16) 6.0 ミドルを再三狙う。上下に動いてバランスを保ちつつ、ロングボールを入れた。
脇坂泰斗(14) 7.0 15分、38分にミドル。52分、守備の間隙を突くゴール。PA内でも動き回る。
家長昭博(41) 5.5 山根の攻め上がりを上手く使っていく。1アシスト。66分、70分に右クロス。
宮代大聖(33) 5.5 45+1分、71分にポストプレー。70分、家長のクロスをシュートに持ち込む。
マルシーニョ(23) 6.0 スピードでチャンスを作り出した。6分、16分、26分、33分にシュート。

■sub
HT(16)大島僚太(10) 6.0 スムーズにパスを展開する。65分、マルシーニョへロングパス。
68(23)遠野大弥(17) 5.5 82分、89分に左クロス。85分、自陣から左サイドをドリブルする。
78(41)小林悠(11) 5.5 1トップ。じっくりプレスを先導する。90+4分、ドリブルでFKを獲得。
78(14)橘田健人(8) 6.0 中盤を引き締める。バックパスも問題なし。87分、ボールを回収する。
86(33)山田新(20) 5.5 87分、右ライン際で突破を図りCKを獲得。90分、ドリブルを仕掛ける。

■bench
ソンリョン(1) 山村和也(31) 

■coach
鬼木達 6.5 的確な選手起用で見事に勝利を収めた。入れ替えた先発2人も機能した。

■referee
川俣秀 6.0 細かく笛を吹きながら、バランス良くジャッジした。

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AT+2+4

2022/08/31

220831川崎4-0鳥栖(J1 #20)

川崎4-0鳥栖(等々力, 19:00KO, 13,923人)

J1リーグ3連勝となった鹿島戦(J1 #27)から中3日。

もともと7月6日に予定されていた第20節鳥栖戦。
 しかし、鳥栖の5選手とスタッフ1人が新型コロナウイルス陽性と診断された。
 管轄保健所からチーム活動の停止が指示され、日程が延期された。


先発は、鹿島戦から3人が変わる。
 新たにGKソンリョン、車屋、知念が先発する。
 GK丹野、小林悠はベンチスタート、登里はベンチ外となる。
ベンチには、新たに瀬古樹が入り、GK安藤が外れた。


鳥栖は、J1リーグで8勝13分5敗の暫定8位。
 福岡戦(J1 #27)は金J開催で中4日。川崎より1日余裕がある。
 2018年まで川崎に在籍した森谷賢太郎(47)がトップ下で先発する。
 川崎からレンタル中の宮代大聖(11)は、契約上出場できない。

アウェイでの対戦は、スコアレスドローだった。
 220521鳥栖0-0川崎(J1 #14)

■1st half
鳥栖は鋭いプレスを仕掛けるが、川崎がプレスの逆を突く。
 プレスに来る選手の脇を通して縦にパスを入れる。
 特にシミッチが顔を出す動きを続け、上手くさばいた。

右サイドから脇坂、山根、そして家長がクロスを入れていく。
 鳥栖はLSB中野伸哉(13)と小泉慶(37)の2人で守るため、捕まえることができなかった。

26分、山根がインターセプトから家長に縦にパスを届ける。
 家長の右クロスに向かって飛び込んだ知念が先制ゴール。
 GK朴一圭(40)が立ちはだかっていて、ごくごく狭いニアサイドを正確に貫いた。

鳥栖はほとんどチャンスを作れない。
失点後は、4バックから3バックとする。
 CBジエゴ(5)とLSB中野を入れ替えて、蹂躙されていた左サイドをケアした。
40分、福田晃斗(6)の縦パスを受けた垣田裕暉(19)が反転シュートしたくらい。
 垣田のシュートは良いコースに飛んだが、GKソンリョンがセーブした。

45分、中央の山根のスルーパスで、マルシーニョが抜け出してゴール。
 しかし、VARによるオフサイド判定で取り消された。
 山根がバイタルを右から中に横切る美しい攻撃を見せてくれた。

■2nd half
鳥栖は2人を交代し、再び4バックに戻した。
 森谷をボランチに落とすが、川崎は慌てなかった。
 堂々と鳥栖の布陣変更を受けて立ち、ゴールを重ねた。

47分、脇坂の右CKをシミッチが頭で合わせてゴール。
 シミッチの目の前では谷口がジャンプしていた。
 直前までボールが見えなかったはずだが、しっかり頭に当てた。

56分、鳥栖のFKを自陣PA内で脇坂が大きく蹴り出す。
 マルシーニョが駆け抜けて、胸トラップで縦に運ぶ。
 飛び出してしまったGK朴一圭の頭上を、ループできれいに越えてゴール。

さらに87分、宮城天の左クロスを小林悠が中央で競る。
 こぼれたボールを大島が蹴り込んで、4点目が入った。

■summary
鳥栖は川崎に対抗できなかった。
 プレスを仕掛けても、簡単にパスを通されて無効化される。
 撤退してもサイドが緩んでいて、特に川崎の右サイド、鳥栖の左サイドを使われた。
 知念の先制点のように、ゴール前でも捕まえ切れなかった。

ビルドアップはGK朴一圭から細かくつないでいく。
 川崎のプレスを受けると、余裕を削られて上手く運べなかった。
GK朴一圭は53分のジェジエウのヘッド、脇坂のミドルを連続セーブ。
 ただ、56分には前に飛び出して、マルシーニョのループを許した。

森谷賢太郎は前半はトップ下、後半はボランチで64分までプレー。
 ボランチでは多くのパスを受けるが、51分に橘田にボールを奪われる。
 チームは救えなかったが、元気な姿を見せてくれた。


川崎は中3日の日程ながらも圧勝した。
 56分に3点差とし、体力を節約しながら勝つことができた。
 CBジェジエウ、谷口の2人を途中交代させ、申し分ない内容で結果を出した。

暫定ながらJ1リーグ首位に立った。
 実質的には1試合消化が少ないマリノスが上位で、引き続き追いかけたい。

次は中2日でアウェイ湘南戦(J1 #28)。
 ミッドウィークに試合のない湘南は、中5日となる。
 厳しい日程だが、勝たなくてはならない。

■goal
26知念慶(20) 47シミッチ(6) 56マルシーニョ(23) 87大島僚太(10) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 40分、垣田のシュートをセーブ。78分、西川潤(18)の決定機をクリア。
山根視来(13) 7.0 5分、9分、15分に右クロス。26分、78分にインターセプトから反撃する。
ジェジエウ(4) 6.5 22分、PA内でボールを持った垣田を抑える。53分、脇坂の右FKをヘッド。
谷口彰悟(5) 6.5 48分、本田風智(8)の独走をクリア。78分、西川の決定機をカバー。途中交代。
車屋紳太郎(7) 6.5 ビルドアップに参加する。19分、ミドル。49分、長沼洋一(24)に奪われる。
シミッチ(6) 7.5 47分、貴重な追加点。豊富な運動量、積極的な守備、長短のパスで活躍する。
脇坂泰斗(14) 7.0 正確なキックで2アシスト。53分にミドル。20分、縦に持ち運んで右クロス。
橘田健人(8) 7.5 シミッチと組んで走りまくる。28分、パスミスも自ら回収。88分からはLSB。
家長昭博(41) 6.5 1アシスト。慌てず急がずキープすることで動きを抑え込み、余裕を作った。
知念慶(20) 6.5 26分、家長のクロスに飛び込んでゴール。28分、39分、41分にシュートする。
マルシーニョ(23) 6.5 32分、41分に左サイドを突破。56分、スピードに乗ってループを決める。

■sub
65(14)大島僚太(10) 6.0 70分、宮城天へスルーパス。87分、こぼれ球を蹴り込み復活ゴール。
65(23)宮城天(24) 6.0 アイソレーションを狙う。76分、左クロス。84分、90分にシュート。
74(20)小林悠(11) 6.0 87分、宮城天のクロスに潰れ大島のゴールを呼ぶ。90+2分、シュート。
74(4)山村和也(31) 6.0 RCBに入る。83分にクロスをクリア。90+2分にスルーパスをカット。
88(5)瀬古樹(16) 5.5 インサイドハーフで出場。90+2分、左に流れて、中央の家長へクロス。

■bench
丹野研太(27) 遠野大弥(19) 

■coach
鬼木達 6.5 完璧な采配で大勝に導く。交代策も的確だった。

■referee
山本雄大 5.5 悪くはなかったが、接触プレーの判断が一貫していなかった。

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LT+3+4

2022/05/22

220521鳥栖0-0川崎(J1 #14)

鳥栖0-0川崎(駅前不動産スタジアム, 17:00KO, 9,502人)

ロスタイムのゴールで勝った神戸戦(J1 #11)から中2日。
 2戦続けての西日本アウェイとなった。
 チームは川崎に戻らず、神戸から鳥栖に直接移動した。


先発は、神戸戦から5人変更し、比較的大きくターンオーバーする。
 新たにシミッチ、瀬古樹、小塚、知念慶、小林悠の5人が先発。

  2ボランチにシミッチと瀬古樹、トップ下に小塚と目新しい中盤の構成。
  瀬古樹は、川崎でのJ1リーグ初出場となる。
 橘田、脇坂、遠野、ダミアン、マルシーニョの5人はベンチに回る。

ベンチからは、宮城天が外れた。
 ただ、宮城天(と塚川)は鳥栖遠征に帯同し、試合前練習に参加していた。


鳥栖は、J1リーグ4勝7分2敗の5位。
 2013-18年に川崎に在籍した森谷賢太郎(47)は、ベンチスタート。
 川崎からレンタル中の宮代大聖(11)は、契約上出場できない。

2021年の対戦は1勝1敗。
川崎のシーズン2敗のうち、1つを占めた。
 210407川崎1-0鳥栖(J1 #8)
 211107鳥栖3-1川崎(J1 #35)

■1st half
鳥栖はサイドから攻めてきた。
左サイドからは、岩崎悠人(29)とジエゴ(5)が崩していく。
 6分、岩崎がカットインからシュートして、バーを叩く。
 29分、36分には岩崎、41分にはジエゴがシンプルに左クロス。
右からは飯野七聖(2)が仕掛けた。
 佐々木が防いでいたが、22分、25分には右クロスを入れた。

川崎は上手くボールを前に運べない。
 鳥栖のプレスは強く、剥がしても繰り返し追いかけてくる。
 ボールを回す余裕がなく、縦に早く攻撃することとなった。

鳥栖のプレスが落ち着くと、攻めの形を作れるようになる。
 瀬古とシミッチが動き続けて、パスを受けていった。
 32分、小塚の右CKを知念がヘッド。
 40分、瀬古の縦のループパスを小林がヘッド。

■2nd half
鳥栖のプレスは緩み、川崎が押していく。
 49分、小林悠とのワンツーから、山根がPA内左から強烈なシュート。
 GK朴一圭(40)が弾いたところを小林悠、瀬古樹が立て続けにシュートする。
 鳥栖DFが必死に身体を張ってブロックし、ピンチを逃れた。

鳥栖は縦にロングボールを入れて、ときどきチャンスを作る。
 72分、完全に崩した岩崎の左ラストパスは、垣田裕暉(19)に合わず。
 79分、谷口のパスミスから垣田が仕掛けると、谷口がDOGSOで退場となる。
 (レッドカード提示は82分。)

川崎は数的不利となるが、逆にプレーが整理されて攻めに転じる。
 途中出場のダミアン、遠野、マルシーニョが牽引する。
 90分の3対2のカウンターは、遠野が田代雅也(30)にイエローで止められる。
  遠野は右のダミアンに出した方が、ゴールの可能性は高かった。
  ただ、自らのシュートを狙った遠野の選択も評価できる。
 90+2分、このFKをシミッチが蹴ったが、壁に入った橘田に当たった。

■summary
鳥栖はいつものような強いプレスで、川崎の自由を奪った。
 ファン・ソッコ(20)、田代、ジエゴの3バックも整備されていた。
 小林悠と知念のポストプレーを封じ、シュートを打たせなかった。

鋭いサイド攻撃も有効で、右の飯野、左の岩崎がクロスを入れる。
 ただ、1トップの小野裕二(10)は身長170cmで、高さでは脅威になり切れない。
 68分に187cmの垣田を投入するが、すでにカウンター主体の時間帯となっていた。
 戦術と選手のミスマッチは少し気になったが、試合を通じて良い内容だった。


川崎は中盤より前の選手を大きく入れ替えた。
 最終ラインは変えることができず、鳥栖のスピードに苦しんだ。
 谷口がDOGSOで退場したことも、疲労が大きく影響したものと思われる。

瀬古樹は、力強い球際と豊富な運動量で中盤を支えた。
 ここまで起用が少なかったのが不思議なほどのパフォーマンス。
 シミッチとともに、今後、鬼木監督の重要な選択肢となってほしい。

スコアレスドローは厳しい日程の中、悪くない勝ち点1といえる。
次は中3日でホーム湘南戦(J1 #15)。
 連戦は続くが、しっかりと勝利したい。

■goal


■judge
ソンリョン(1) 6.5 多くのクロスボールをキャッチ。41分、菊地泰智(23)のシュートをキャッチ。
山根視来(13) 6.0 疲労もあり岩崎の攻勢を許した。49分、PA内左に走り込み力強くシュート。
谷口彰悟(5) 4.5 51分、堀米勇輝(44)のシュートをクリア。ミスが多く、79分、DOGSOで退場。
車屋紳太郎(7) 6.5 工夫を重ねてプレスを避けるビルドアップ。スピードある守りも鉄壁だった。
佐々木旭(15) 6.0 飯野とのマッチアップで、当たり負けなかった。奪取後のパスの選択は課題。
シミッチ(6) 6.0 48分、マルシーニョへスルーパス。64分、ミドル。攻守とも視野が広かった。
瀬古樹(16) 6.0 49分、75分にシュート。動いてクロスを入れる。65分から、CK3本を蹴った。
小塚和季(17) 5.5 21分、31分にスルーパス。物足りなさもあったが、及第点といえるプレー。
家長昭博(41) 6.0 連戦の疲労を感じさせなかった。球際強くキープして、プレスを無効化する。
知念慶(20) 5.0 前半、芝に足を取られて何度も転んだ。プレスも弱め。32分、CKをヘッド。
小林悠(11) 5.5 40分、49分、60分、76分と多くのシュート。ポストプレーの失敗が続いた。

■sub
HT(17)マルシーニョ(23) 6.0 64分、ドリブルでカットイン。66分、瀬古の右クロスをヘッド。
62(20)ダミアン(9) 6.0 ハイボールを次々と収めて、攻撃に移行。63分、超ロングシュート。
62(41)橘田健人(8) 6.0 65分、競り勝って前に進む。シミッチと組んで、中央を安定させた。
76(11)遠野大弥(19) 6.0 90分のチャンスは、イエローで止められる。90+2分にもシュート。
83(16)山村和也(31) 6.5 谷口退場後の厳しい状況をしっかり守り切る。90+6分、タックル。

■bench
丹野研太(27) 脇坂泰斗(14) 

■coach
鬼木達 6.0 ターンオーバーしながら勝機を探す。谷口の退場には山村の投入で崩壊を止めた。

■referee
荒木友輔 6.0 79分の谷口のDOGSO、90分の田代のイエローは妥当。バランスが良かった。

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2021/11/08

211107鳥栖3-1川崎(J1 #35)

鳥栖3-1川崎(駅前不動産スタジアム, 14:00KO, 9,148人/10,000人)

J1リーグ優勝が決まった浦和戦(J1 #34)から中3日。
 浦和戦はドローで、J1リーグの連勝は7で止まった。
 とはいえ、ここまで34試合26勝7分1敗の勝ち点85。
 34試合制で勝ち点83だった2020シーズンを上回る成績をあげている。


ガード・オブ・オナー(guard of honour)。
サガン鳥栖の選手やスタンドからの拍手で迎えられました。

2020年の清水戦(2020 J1 #31)が初めてだったとのことですが、Jリーグに根付くといいですね。

先発は、浦和戦から5人を変える。
 新たに山村、車屋、大島、遠野、小林悠が先発する。
ベンチにはジェジエウ、谷口、登里、家長、ダミアンが回る。
 新たに宮城天が入り、知念が外れた。


コイントスを終えて、川崎ベンチに駆け寄るエドゥアルド(3)。

鳥栖は、J1リーグで14勝11分9敗の7位。
 すでに残留は決まっていて、ACL圏の3位には届かない。
 ただ、4位の可能性は残っている。4位になり、川崎が(もしくは6位浦和が3位に上がって)天皇杯に優勝すれば、ACL第4代表となることができる。

等々力での対戦は、遠野のゴールで勝っている。
 210407川崎1-0鳥栖(J1 #8)

■1st half
鳥栖は、鋭いプレスで川崎に自由を与えない。
 ボールを奪うと、シンプルに川崎の裏を狙ってきた。
3分、飯野七聖(24)の右クロスを、岩崎悠人(29)が合わせて早くも先制。
20分、再び飯野の右クロスを、酒井宣福(15)が高い打点のヘッドで2点目。
さらに31分、山村のハンドでPKを与えると、小屋松知哉(22)がきれいに決めた。

川崎もボールを運びながら、反撃を試みる。
 12分、マルシーニョの左クロスをファーサイドの遠野がヘッド。
 26分、脇坂のラストパスを小林悠が合わせたが、右ポストを叩いた。

鳥栖が次々とゴールを決める反面、川崎は決められなかった。

■2nd half
鳥栖は守りを優先させつつ、リスク少なくカウンターで攻める。
 山村の背後を狙いながら、車屋にはFW酒井の高さをぶつけた。

川崎はハーフタイムから登里を投入し、橘田を1列落として3バックに移行。
 登里のビルドアップを活かしながら、左サイドから攻めていく。
61分、大島に代えてジェジエウを投入し、橘田をアンカーに戻す。
 ジェジエウ、山村、車屋を並べて、山根と登里を高く上げる。
しかし、直後に酒井と競ったジェジエウが倒れ込む。
 左膝の痛みからの悲痛な叫びがスタンドまで響き、担架で運ばれた。
(2021年11月18日(木) 左膝前十字靭帯と内側側副靭帯の損傷と公式発表)

川崎は4バックに戻してからも攻め続け、ロスタイムに1点を返した。
 しかし、残り時間は少なく、追い付くことはできなかった。

■summary
鳥栖は精力的にプレスを仕掛け、川崎の2CBのビルドアップを無効化する。
 素早く川崎の選手を囲み、ボールを奪ってからは速攻を仕掛けた。

1、2点目はどちらも右ウィングの飯野七聖の速いクロスから。
 川崎の左サイドの守備を突き、中央の味方にピンポイントで合わせた。
3点目も酒井の強いシュートでPKを獲得。
 前半だけで3点のリードを奪い、快勝した。

エドゥアルド(3)は完璧に小林悠とダミアンを封じた。
 強い当たりと大きなクリアで、リードを保った。


優勝を決めた川崎は、ターンオーバーを行う。
 しかし、4人の最終ラインのうち3人を代えた影響は大きかった。
 特に旗手がLSBでは良い判断ができなかった。

それでも前半からゴールに迫ることはできていた。
 早い時間にゴールができていれば、もう少し競った展開にできたかもしれない。
今季J1リーグでの最多失点で、2敗目を喫した。
 消化試合ではあるが、3失点の惨敗は残念だった。

次は、代表ウィークを挟み、中12日でセレッソ大阪戦(J1 #36)。
 きっちりと立て直して、油断なく戦いたい。

■goal
3岩崎悠人(29) 20酒井宣福(15) 32PK小屋松知哉(22) 
90+1ダミアン(9) 

■judge
ソンリョン(1) 5.5 3失点とも止めるチャンスはなかった。パスの出しどころに困っていた。
山根視来(13) 5.0 右クロスを入れたが、中には合わず。61分、無理にドリブルしてロスト。
山村和也(28) 5.0 RCBで出場。背後のスペースでスピード勝負を仕掛けられ、苦戦した。
車屋紳太郎(7) 5.5 後半は持ち上がる。51分、右足シュート。80分、数的不利で守り切る。
旗手玲央(47) 4.0 LSBでは攻守どちらもバランスが悪かった。90+6分、左ポストに当てる。
橘田健人(22) 5.0 19分、スルーパス。ボールにはよく触っていたが、崩していけなかった。
脇坂泰斗(8) 5.5 流麗なドリブルで前に進んだ。27分にシュート。前半だけで交代となった。
大島僚太(10) 5.0 狭いスペースからでも美しいパスを出した。守備の強度をもっと上げたい。
遠野大弥(19) 5.5 12分、フリーでヘッド。45+2分、カットインからシュート。まずまず。
小林悠(11) 5.0 14分、左ボレー。26分、右ポストを叩く鋭いボレー。90+6分、FKを獲得。
マルシーニョ(23) 6.0 ロストもあったが、ドリブルで切り裂く。45+3分、決定機を迎えた。

■sub
HT(8)登里享平(2) 6.0 あらためて絶大な存在感を攻守に示す。73分、PA内でシュートする。
55(19)家長昭博(41) 5.5 低いポジションから配球していった。88分、90+1分にシュート。
55(23)ダミアン(9) 6.0 こぼれ球を押し込んで1ゴール。75分、90分、90+6分にシュート。
63(10)ジェジエウ(4) 5.5 登場直後、左膝を負傷するアクシデント。重傷でないことを願う。
71(4)宮城天(24) 5.5 多彩なプレーでチャンスに絡んでいた。85分、90+9分にシュート。

■bench
丹野研太(27) 谷口彰悟(5) 

■coach
鬼木達 4.5 前半、修正が効かずに失点を重ねてしまう。消化試合の難しさが出てしまった。

■referee
今村義朗 5.0 不安定なジャッジ。山村の手は身体に沿っていて、PK判定は微妙だった。

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2021/04/08

210407川崎1-0鳥栖(J1 #8)

川崎1-0鳥栖(等々力, 19:00KO, 9,173人/10,000人)

5連戦が始まった大分戦(J1 #7)から中3日。
 ミッドウィークの等々力に、サガン鳥栖を迎える。


先発は、大分戦から3人を変更する。
 新たに田中碧、小林悠、長谷川が先発する。
 家長と三笘がベンチに回り、大分戦で負傷交代した旗手はベンチ外となった。

ベンチには、新たに知念が入った。


鳥栖はJ1リーグ4勝2分1敗の暫定4位と好調。
 7試合でたった1失点しか喫しておらず、堅守が光る。
 CBファン・ソッコ(20)は前節C大阪戦(J1 #7)で退場し、出場停止。

2020シーズンの対戦は、2分だった。
 川崎がシーズンで勝てなかった唯一のチーム。
 200222川崎0-0鳥栖(J1 #1)
 201212鳥栖1-1川崎(J1 #32)

■1st half
鳥栖はGK朴一圭(1)からビルドアップを図る。
 川崎のプレスで受けつつも、中盤までボールを運び、手早く攻めた。
 縦パスやアーリークロスを次々と前線に入れてくる。
 26分に樋口雄太(10)、29分に本田風智(23)がシュートを放った。

川崎はダミアンを先頭にプレスを仕掛ける。
 ボールを回収すると、両翼の小林悠と長谷川を中心にサイドから攻めた。
 中盤ではかなり優位で、鳥栖の守備を動かしつつPA内に入っていく。

数多くのチャンスを作り、決定機は3つあった。
 7分、脇坂のラストパスを小林悠がPA内右45度からシュート。
 28分、長谷川から右の小林悠に振って、クロスを田中碧がシュート。
 41分、長谷川のラストパスをダミアンがシュート。

■2nd half
後半も川崎はサイドから、鳥栖は早く攻める。
 じりじりとした展開となったが、状況が一変。

57分、鳥栖が押し込んでいる時間帯。
 田中碧が前線のダミアンに向かってふわっとボールを上げる。
 競り合ったダミアンが抜け出すと、CB田代雅也(30)が手で倒してレッドカード。

鳥栖は、数的不利となり、攻撃は少なくなった。
耐える時間が続くが、ゴール前での粘りは相変わらず。

そして65分。
 シミッチの縦パスをダミアンがフリックして遠野に届ける。
 遠野がPA中央から仕掛けると、CBエドゥアルド(3)がクリアできず、先制ゴール。

先制ゴールを許しても、鳥栖は粘り強く守り続けた。
 三笘に左サイドを切り裂かれ、クリアボールは川崎に拾われる。
 集中して守りつつ、数少ないチャンスで同点ゴールを狙う姿は素晴らしかった。

■summary
鳥栖は自陣に引きこもるだけでなく、果敢に戦った。
 川崎のプレスに負けることなく、GKからつなぎ続ける。
 早く縦に入れることで、川崎のハイラインを突こうとしていた。
 シュートを打たせない守備も徹底していた。

田代のレッドカードで数的不利に陥り、1失点を喫した。
 残念ながら負けてしまったが、良い内容だった。
 それまで緊迫感に満ちたゲームだっただけに、11人でのプレーをもっと観たかった。


谷口彰悟(5)とエドゥアルド(3)。
2016年から川崎でCBを組み、2017年に初タイトルをもたらした2人が、鳥栖と川崎のキャプテンとして対戦しました。

川崎は最後まで鳥栖の守備を崩せず、手を焼いた。
 決定機できちっとゴールできていれば、難しくはなかったはず。
 また、退場者がなければ、もっと拮抗した展開になったと思われる。

シミッチは、チームへのフィットが進んでいることを感じさせた。
 中盤の底でハイボールを競ることで、CB谷口とジェジエウに余裕を与える。
 パスのつなぎ目としても、シンプルな選択が増えてきた。
 アンカーとして、欠かせない存在になりつつある。

旗手の欠場は気掛かりだが、長谷川の縦への突破が戻ってきた。
 三笘とはまた違ったドリブルは、確実に武器となっていた。


J1リーグで節目の300勝となった。
 200勝目は、2016年7月13日の新潟戦(2016 J1 #20)だった。
 年34試合のJ1リーグで、5年未満で100勝を積み上げたことは素晴らしい。

次は中3日でアウェイFC東京戦(J1 #9)。
 日程が詰まっているので、ターンオーバーしつつ、勝っていきたい。

■goal
65遠野大弥(19) 

■judge
丹野研太(27) 6.0 18分、仙頭啓矢(44)のシュートをキャッチ。落ち着いたプレーを見せる。
山根視来(13) 6.5 鋭く攻め上がる。39分、43分、44分に右クロス。77分、ロングシュート。
ジェジエウ(4) 7.0 縦のロングボールを高さとスピードで防ぐ。ビルドアップも的確だった。
谷口彰悟(5) 6.5 後半、林大地(16)と何度も競り合う。ドリブルで持ち出してパスを出した。
登里享平(2) 6.0 パスミスが目立つ。41分、長谷川へスルーパス。86分、家長へラストパス。
シミッチ(6) 7.0 動き続けてバイタルを埋めた。シンプルにつないで攻撃をスタートさせた。
田中碧(25) 6.0 28分にシュート。68分にイエローを受け、さらに89分にも注意を受けた。
脇坂泰斗(8) 6.0 ターンやドリブルで鳥栖のプレスに対抗した。7分、小林悠へラストパス。
小林悠(11) 6.5 中央にはあまり入り込まず、右サイドからチャンスを量産。7分、GK1対1。
ダミアン(9) 6.0 GKまでプレスをかける。41分には決定機を迎える。シュートは少なかった。
長谷川竜也(16) 6.0 ボールカットを狙った。46分、51分、59分とドリブルで仕掛けた。

■sub
62(8)遠野大弥(19) 6.5 65分、中央から突破して決勝ゴール。77分、ドリブルでFKを獲得。
62(16)三笘薫(18) 6.0 左サイドからドリブルで仕掛ける。特に72分には長距離を駆けた。
80(11)家長昭博(41)  5.5 右サイドでタメを作った。86分、90分と決定的なシュート。
80(9)知念慶(20) 5.5 力強いプレスとポストプレー。87分、ラストパス。シュートはなし。
90+1(2)車屋紳太郎(7) 5.5 LSBに入る。左サイドのパス交換に参加して時間を費やした。 

■bench
安藤駿介(21) 橘田健人(22) 

■coach
鬼木達 6.0 鳥栖の守備を攻めあぐねたが、しっかりと勝利した。

■referee
山本雄大 6.5 適切なジャッジ。田代のレッドカードの判定も妥当だった。

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2020/12/13

201212鳥栖1-1川崎(J1 #32)

鳥栖1-1川崎(駅前不動産スタジアム, 14:00KO, 9,451人/50%)

ドローとなった清水戦(J1 #31)から中6日。
 J1リーグは残り3試合となって、アウェイ鳥栖戦を迎える。
 晴天に恵まれたが、風があって観客席では寒さを感じた。
 50%を上限として開催されるが、チケットは完売となった。


ストレッチする家長昭博(41)と篠田洋介フィジコ。

先発は、清水戦から2人を変更する。
 LSBに旗手、中央のFWに小林悠が入った。
 ダミアンがベンチスタート、清水戦で負傷した登里がベンチ外となる。
ベンチには、新たに長谷川が入った。
 清水戦に続き、出場機会が少ない選手たちは選ばれていない。


鳥栖は、J1リーグで6勝13分12敗の暫定14位。
 YLCは、グループリーグ4位で終えている。

等々力での対戦は2月で、新型コロナウイルス感染症による中断前だった。
 スコアレスドローだったため、鳥栖は川崎が勝てていない唯一のチーム。
 200222川崎0-0鳥栖(J1 #1)

■1st half
鳥栖はマンツーマンで川崎のパスコースを切ってくる。
 FWレンゾ・ロペス(20)が谷口へのパスを封じるために近くに立つ。
 川崎のパスが滞ると、ボールに対して寄せて追い込んだ。

ボールを奪うとGK朴一圭(40)からショートパスをつなぐ。
 MF原川力(4)が中央で指揮して、サイドから崩していった。
 10分、小屋松知哉(22)の左クロスを本田風智(23)が空振り。
 27分、原川が左から中に入ってミドルシュート。

川崎はビルドアップに苦しみつつ、攻めていく。
 6分、三笘がフリーで抜け出すがGKに当てる。
 16分、家長のシュートはGKが弾く。
 33分、CKのクリアボールを旗手がロングシュート。左ポストに当たる。

家長と三笘がサイドから攻めて、決定機を作れていた。
少しだけ押していたが、圧倒するまではいかなかった。

■2nd half
鳥栖の運動量が落ちてきて、川崎がさらに押し込んでいく。
 47分、家長のクロスから三笘がシュート。
 56分、脇坂が美しいピンヒールターンからドリブルシュート。
 57分、CKの流れから、脇坂の右クロスを谷口が頭でファーに決めて、先制する。

その後も川崎が優勢を保ち、カウンターを仕掛ける。
 鳥栖は早めに自陣に撤退して守る。
 川崎にシュートを打たせて、次のチャンスを狙った。

64分、鳥栖はFW林大地(16)を入れ、レンゾ・ロペスとの2トップとする。
 川崎の2CBと同数にしたものの、チャンスは作れない。

川崎が余裕を持って時間を使っていくが、86分。
 原川の縦パスをジェジエウが触り、レンゾ・ロペスが頭で押し込む。
 一瞬の出来事で、同点とされた。

追いついた鳥栖は、勢いづいて攻めてくる。
川崎は雑なプレーが多く、あらためて攻め込む力はなかった。

■summary
鳥栖は川崎対策をしっかりと行った。
 後半、少し緩んだが、川崎の強みを消していた。
 プレスをかわされると、自陣に早く戻って川崎のミスを誘った。

GK朴一圭から怯まずにパスを繋ぐ。
 パスミスで川崎のショートカウンターを受けることがあっても、愚直につなぎ続けた。

同点ゴールはある意味でラッキーなもの。
 とはいえ、ドローに値するプレーを見せていた。


抱き合うエドゥアルド(3)と中村憲剛(14)。

小林悠(11)と原川力(4)。

川崎は優位に進めながらも勝ち切ることができなかった。
 1点しか取れなかったことがドローの要因。
 複数の選手が絡むような有機的な攻撃はできなかった。
 家長と三笘の突破力だけに頼ってしまい、鳥栖の守備を崩せなかった。

旗手のLSBは、ボールの受け方には課題があった。
 谷口から三笘へのパスの中継点となれず、ビルドアップに貢献できなかった。
 ただ、8分、25分にはドリブルで相手を剥がして前進する。
 ボールロストも少なく、悪くはなかった。

選手交代の判断は今ひとつだった。
 特に長谷川と中村は、あまり貢献することができなかった。
 ロスタイムに山村をボランチに入れた意図も不明確だった。

次は中3日での浦和戦(J1 #33)。
 J1リーグでのホーム最終戦となる。
 新しい選手を積極的に起用しつつ、中村憲剛を送り出したい。

■goal
86レンゾ・ロペス(20)
57谷口彰悟(5) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 70分、林大地との1対1をブロック。失点を止めることは難しい。
山根視来(13) 6.0 右サイドから攻撃を組み立てた。42分、45分に深くえぐって右クロス。
ジェジエウ(4) 5.5 ビルドアップも守備も完璧だったが、86分、クリアしきれず失点。
谷口彰悟(5) 6.0 57分、高い打点のヘッドを沈める。旗手を助け、左サイドの決壊を防ぐ。
旗手玲央(30) 5.5 LSBでフル出場。まだ不慣れだが、ミドルパスやドリブルで良さを出す。
守田英正(6) 6.0 広い範囲に目を配る。6分、中央でロスト。49分、カウンターを止める。
脇坂泰斗(8) 6.0 激しい上下動で中盤を締める。56分、ターンからシュート。1アシスト。
田中碧(25) 6.0 中盤でボール奪取を何度も繰り返した。61分、CKからロングシュート。
家長昭博(41) 6.0 16分、強烈なシュート。75分、ループ。クロスやスルーパスを供給した。
小林悠(11) 5.0 29分、34分にシュート。CBを吊り出すが、良いパスを受けられなかった。
三笘薫(18) 6.0 ドリブルで仕掛ける。6分、47分、49分、61分と決定的なシュートを放つ。

■sub
67(18)長谷川竜也(16) 5.0 左FW。大分戦(J1 #28)ほどは悪くなかった。62分、ドリブル。
67(11)ダミアン(9) 5.5 75分、ポストプレーで家長に落とす。76分、ボレーシュート。
77(41)齋藤学(19) 5.5 右FWに入る。鋭いプレスを仕掛けていった。79分、右クロス。
77(8)中村憲剛(14) 5.0 中盤が省略される状況だったが、ロングパスを繰り出せなかった。
90+1(25)山村和也(34) 5.5 ボランチに入る。時間は短かったが、配給に参加した。

■bench
丹野研太(27) 下田北斗(22) 

■coach
鬼木達 5.0 采配の引き出しの少なさを感じさせた。冒険ができず、停滞を招いた。

■referee
家本政明 6.0 川崎にやや有利だった。ブーイングにも流されることなく、同じ基準で裁いた。

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2020/02/22

200222川崎0-0鳥栖(J1 #1)

川崎0-0鳥栖(等々力, 15:00KO, 21,117人)

等々力に鳥栖を迎えてのJ1リーグ開幕戦。
快勝した清水戦(YLC GL #1)から中5日となる。

2020シーズンのJ1リーグは、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が全試合に導入される。


先発は、清水戦から1人変わる。
 YLCのU21枠で先発した宮代に代わり、右FWに家長が入る。
ベンチからはGK安藤が外れ、GK丹野と山村が入った。


鳥栖は、同じく中5日。
 YLC札幌戦(YLC GL #1)は0-3で負けている。

川崎OBのMF原川力(4)とDFエドゥアルド(3)が先発する。

昨シーズンの対戦は、川崎の1勝1敗。
 190414鳥栖0-1川崎(J1 #7)
 190707川崎0-0鳥栖(J1 #18)
2017シーズンからの3年間、等々力ではドローが続く。
逆に鳥栖での開催は、3年間、川崎が勝っている。

■1st half
鳥栖は川崎と同じ4-3-3の布陣で、ミラーゲームとなる。
 3トップだが、ワイドFWの2人は落ちて中盤を固めていた。
 そのため、川崎の中盤にはスペースが少なかった。
 田中碧が2CBの間に落ちたり、大島と脇坂はサイドに流れてボールを受けていた。

川崎は2CBからボールを両SBに入れて、サイドから攻めていった。
 LSB登里とLFW長谷川はタッチライン際で縦に仕掛けていった。
 鳥栖のRSB森下龍矢(28, 明治大学から加入)は頑張っていたが、徐々に押されてしまう。
 右サイドは家長、山根、脇坂が三角形を組みながら、突破を図った。

12分、家長の右クロスをダミアンがジャンピングボレー。
24分、GK高丘陽平(18)のミスキックを田中碧が拾ってそのままミドル。
25分を過ぎると、鳥栖のプレスが弱まって、川崎が中盤を支配した。
 サイド攻撃で押し込んだ結果、CKが6本と多くなった。

鳥栖はGK高丘からしっかりパスをつなぐ。
 CBがフリーでボールを持ちながら、縦パスを狙っていった。
 LFW小屋松知哉(22)はサイドから真っ直ぐゴールに向かい、脅威となっていた。

■2nd half
川崎が風上に立ったことで、より攻め込んでいく。
 49分、家長の左クロスをダミアンがGK高丘とDFエドゥアルドに囲まれながらも押し込んだ。
 しかし、VARによりオフサイド判定となって、ゴールは取り消される。

鳥栖は56分、FWチアゴ・アウベス(9)を投入し、個人技を活かす。
 CKを多く獲得することができたが、10分ほどで攻勢は終わった。

65分、三笘と旗手を入れると、川崎が試合を支配する。
 特に三笘は積極的なドリブルで縦へ、そして中へと切れ込んだ。
 ボールを身体から離して相手を誘い、スピードで抜いていく。
 ラインを下げた鳥栖の守備を切り裂いてゴールに迫った。

鳥栖はゴール前を固めて粘り強くゴールを許さない。
 パスはつなげなくなったが、割り切った戦いでタイムアップを迎えた。

■summary
鳥栖は縦ポンで点を取って守りまくる戦術を転換した。
 4-3-3でGKからしっかりパスをつなぎ、スルーパスを狙った。
 そして耐えるべき時間には、ラインを下げて守り切ることができた。
 アウェイでのドローは悪くない結果だった。

強い守備で中盤で自由を与えず、足が止まるとゴール前を分厚く固める。
 守るだけの時間もあったが、パスサッカーへの意欲を見せてくれた。
 観るべき価値のあるサッカーで、駅前不動産スタジアムを埋めてほしい。


川崎は、5ゴールを決めた清水戦のようにはいかなかった。
 中盤を厚く固める鳥栖に対しては、サイドから崩していく。
 少しずつ鳥栖の中盤を緩めていくと、中央からも縦にパスワークで攻めた。
 後半は風上に立ったことで、圧倒することができた。

しかし、結果はスコアレスドロー。
 等々力での鳥栖戦は、4年連続でドローとなった。
 残念だが、これからもチャンスを作り続け、ゴールを目指したい。

次は中6日で札幌戦(J1 #2)。
 2月9日の練習試合では圧倒したが、同じように攻撃を続けたい。
(新型コロナウイルス感染拡大防止のため、札幌戦以降すべての日程がキャンセル。)
(4ヶ月超の中断期間を挟み、7月4日の鹿島戦(J1 #2)から再開された。)

■goal


■judge
ソンリョン(1) 6.0 64分、原川の決定機をセーブ。ぎこちなさはあったが、パスも安定。
山根視来(13) 6.0 高い位置に進出して攻撃に厚みを加える。87分、90+3分にシュート。
ジェジエウ(4) 6.0 広い範囲をスピードでカヴァー。29分、46分、74分と危険なロスト。
谷口彰悟(5) 7.0 鳥栖のロングボールを跳ね返し続ける。ビルドアップの起点となった。
登里享平(2) 6.0 左サイドからクロスを入れ続ける。三笘にドリブルのスペースを与える。
田中碧(25) 6.5 上下左右に動いてバランスをとった。24分、カウンターからミドル。
大島僚太(10) 6.0 前目でチャンスに絡んだ。32分の決定機は空振り。90+3分にミドル。
脇坂泰斗(8) 6.0 ボールに絡む機会が少ない。多くのFKとCKでゴール前にボールを入れた。
家長昭博(41) 6.0 右FWでサイドから崩す。5分、32分、49分のシュートは決められず。
ダミアン(9) 6.0 中央で待ち受ける。12分、ボレー。49分のゴールはVAR判定で取り消し。
長谷川竜也(16) 5.5 サイドは森下龍矢に締められて窮屈だった。37分、決定機を迎える。

■sub
65(16)三笘薫(18) 7.0 左サイドから切れ味鋭いドリブルで仕掛けた。FKも獲得する。
65(41)旗手玲央(30) 6.0 87分、90分、90+2分とシュート。周囲とパスが合わなかった。
76(9)小林悠(11) 6.0 中央のFWで積極的に動いた。77分、85分、90+2分にシュート。

■bench
丹野研太(27) 山村和也(34) 車屋紳太郎(7) 守田英正(6)

■coach
鬼木達 6.0 交代も良かったが、ゴールを決めることはできなかった。

■referee
木村博之 5.0 危険なチャージも流していたが、急に豹変してイエロー2枚を提示。

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2019/07/08

190707川崎0-0鳥栖(J1 #18)

川崎0-0鳥栖(等々力, 19:00KO, 22,533人)

明治大学戦(天皇杯 R64)から中3日。
J1リーグは、磐田戦(J1 #17)から1週間ぶりとなる。
1試合未消化だが、第18節ということで後半戦に入る。

等々力は細かい雨が降り続ける。
風もあって、7月なのに冷たい気候となった。


先発は、明治大学戦から9人を変更。
続けて先発する車屋と田中碧の2人を含め、磐田戦と同じ11人に戻した。

磐田戦と比べると、ベンチには守田と中村が入る。
守田は、チームによる1試合出場停止(道路交通法違反)から復帰。
かわりに、ダミアンと下田が外れている。


鳥栖はJ1リーグ5勝1分11敗の16位。
4月14日の対戦(J1 #7)は、知念のゴールで川崎が勝った。
その後、5月5日にルイス・カレーラス監督が退任し、金明輝が監督に就いた。
8月に引退するフェルナンド・トーレス(9)も先発する。

■1st half
鳥栖は、2トップのトーレスと金崎夢生(44)、ウィングの2人を最前線に並べる。
ときにはもう1人加わることで、5トップのような形となった。

中盤の人数は足りないので、ビルドアップは難しい。
そのため、前線を目掛けてロングボールを入れてくる。
上手く受ければ数的優位を作れるが、なかなか成功しない。
ほとんどのチャンスは、セットプレーから作っていた。

川崎は、バランス良く攻めていく。
ボランチへのプレスが緩く、自由に組み立てることができた。
鳥栖が深く引いて守っていたため、ミドルシュートを多く放った。

41分、家長のスルーパスで脇坂が決定機を迎える。
1対1からのシュートは、GK高丘陽平(18)がビッグセーブで凌いだ。

■2nd half
選手交代によって大きく局面が変わった。
53分、鳥栖はトーレスに変えてFW豊田陽平(11)を入れる。
豊田が強いプレスを掛けることで、川崎のパスを寸断していく。

さらに56分。大島が足を痛めて交代する。
新たに入った守田も悪くはなかったが、大島の存在感は埋められない。
田中碧の運動量も落ちてきて、中盤での優位が失われる。

風上の鳥栖がセカンドボールを拾っていく。
攻撃回数が多くなることで、セットプレーの機会も増えてくる。
67分、クエンカ(7)が右サイドからドリブルでPA内に入り込む。
83分にはCKから混戦となって、金崎がシュート。

川崎はボールをつなぎ、鳥栖を自陣深くまで押し込んだ。
78分、田中碧からのパスを受けた小林がターンからシュート。
89分には家長の左クロスを小林がヘッド。
しかし、鳥栖の強固な守備ブロックを崩し切れず、決定機は作れなかった。

■summary
雨もあったせいか、川崎は低調な内容となった。
右サイドの車屋は、ボールを呼び込んでもチャンスを作れない。
左サイドも、鳥栖が人数をかけて守ってきて、突破できなかった。
中央の小林にパスを集めていったが、ゴールを奪えなかった。


鳥栖はCKやFK、それから両サイドからのロングスローでチャンスを作った。
ボールをゴール前に放り込んで、混戦に持ち込むことはできた。

守備では最終ラインを低く設定する。
前半はバイタルが空いていて、ロングシュートを多く浴びた。
風上に立った後半は、ブロックの外でもプレスを掛け、守りきった。


首位のFC東京が勝ったため、勝ち点は7差(1試合未消化)に広がる。
次は中6日、アウェイでのそのFC東京戦(J1 #19)。
好調を維持する首位チームに対し、大島の負傷交代など不安が残る状況。
それでも結果を出して、勝ち点差を詰めていきたい。

■goal


■judge
ソンリョン(1) 6.0 雨の中でもがっちりとキャッチ。セットプレーも安定して守った。
車屋紳太郎(7) 5.5 高い位置でボールを受けるが、縦に突破できず。守備は良かった。
ジェジエウ(4) 6.0 10分、26分にファウルでFKを与える。最後はパワープレイで前線へ。
谷口彰悟(5) 6.0 マッチアップで金崎、豊田を封じ込める。好守にミスがなかった。
登里享平(2) 6.0 左サイドを駆け、クロスやスルーパスを入れる。35分には直接シュート。 
田中碧(25) 5.5 前を向いて強気のパスを出していく。疲労からか運動量が落ちていった。
大島僚太(10) 6.5 2人に囲まれても余裕があった。57分、突然に座り込んで負傷交代。
家長昭博(41) 5.5 狭いエリアでのパス交換で、技術の高さを見せる。89分、左クロス。
脇坂泰斗(28) 5.5 13分、37分とロングシュートを放つ。41分の決定機はGKに当てた。
長谷川竜也(16) 5.5 4分、ドリブルからシュート。サイドからの突破が少なかった。
小林悠(11) 6.0 17分、浮き球をボレー。77分、トラップからターンしてシュート。

■sub
57(10)守田英正(6) 5.0 大島負傷で緊急出場。相手をはがすパスが少なかった。
64(28)中村憲剛(14) 5.5 広い視野でサイドにボールをさばいた。縦パスは少なかった。
79(16)阿部浩之(8) 6.0 90分のシュートはGKが止める。気の効いた守備で引き締めた。

■bench
新井章太(21) 山村和也(34) 齋藤学(19) 知念慶(20)

■coach
鬼木達 5.0 鳥栖の守備を崩し切れずドロー。攻撃はもっと機能させたいところ。

■referee
上田益也 5.5 接触プレーの少ない展開で、適切なジャッジ。

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2019/04/15

190414鳥栖0-1川崎(J1 #7)

鳥栖0-1川崎(駅前不動産スタジアム, 14:00KO, 14,463人)

水曜日に蔚山現代戦(ACL GL #3)で敗戦を喫して中3日。
ACLと同じように調子が上がらないJ1リーグ第7節は、アウェイで鳥栖と対戦。

昨年までのベストアメニティスタジアムが、駅前不動産スタジアムとなった。
ネーミングライツの常とはいえ、名前が変わることは少ない方が良い。


先発は、蔚山現代戦から7人を変更する。
奈良、登里、下田、阿部、知念が新たに先発。
さらに、ケガから復帰した馬渡と大島も先発に戻った。

舞行龍ジェームズは、川崎でのJ1リーグ初出場。
移籍3年目で、カップ戦には出場していたので意外なところ。

蔚山現代戦で負傷した谷口と車屋はベンチ外となった。
中村、守田も引き続き負傷により離脱中。

ベンチには、初めてジェジエウが入った。


鳥栖は、J1リーグで1勝1分4敗で17位。
ルイス・カレーラスが新監督に就いている。

昨年の対戦成績は、川崎の1勝1分だった。
 180425鳥栖0-2川崎(J1 #10)
 180815川崎0-0鳥栖(J1 #22)

■1st half
鳥栖は豊富な運動量でプレスを仕掛ける。
全員が愚直に動き続けて、川崎のパスコースを消した。

金崎夢生(44)がロングボールに競り勝ってポイントを作る。
5分、31分に金崎がゴールに迫り、39分に松岡大起(41)がヘッドを放った。
ゴールは決まらなかったが、前半を通じて優勢を保った。

川崎は主軸が欠場している影響が大きかった。
舞行龍と奈良の2CBのパスが不安定で、すぐに囲まれて逃げ道がなかった。
難しいパスを選択せざるを得ず、簡単にボールを失った。

知念の1トップから、27分ごろに小林との2トップに移行する。
しかし、システムを変えてもチャンスは作れなかった。

■2nd half
前半とは一転して、鳥栖のプレスが緩んだ。
川崎がダイレクトプレーを増やし、不用意なボールロストが減った。

51分、大島がロングボールを知念に入れる。
知念はDF藤田優人(35)にファウル気味に競り勝ち、ドリブルでPA内へ進む。
GK大久保択生(1)のファーサイドを鋭く抜き、素晴らしいゴールで先制する。

鳥栖の反撃はセットプレーが中心。
65分、小野裕二(40)のFKを高橋祐治(3)がヘッドで合わせる。
89分、三丸拡(2)のFKはバーに当たった。

川崎は鈴木、田中碧、山村を投入し、守備の強度を高めていく。
阿部や家長も最後まで鳥栖のボールを追い回し、攻撃させなかった。

■summary
蔚山現代戦と同じように、谷口の不在は大きかった。
舞行龍は奮闘していたが、金崎の強さに苦しみ、パスも遅くなった。
奈良も苦し紛れに縦パスを入れてしまい、ボールを失ってカウンターを浴びた。
ただ、後半は2人とも改善し、チームに余裕をもたらすことができた。

知念のゴールで勝ち点3を得ることができた。
しかし、チームとしての内容は良くはなかった。


鳥栖は前半のうちにゴールを奪いたかった。
金崎の個人技は素晴らしかったが、それだけで勝利するのは難しい。
イサック・クエンカ(7)や原川力(4)が前を向いても、崩せなかった。

連動して川崎を追い込むプレスは良かったが、90分は続けられない。
後半は失速してしまっただけに、休むべき時間帯をしっかり作りたい。


次は中4日で湘南戦(J1 #8)。
ケガ人も出ているが、下田や舞行龍が支えてくれている。
内容は良くなくとも、勝ち点を積み上げていきたい。

■goal
51知念慶(20) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 5分、金崎との1対1をセーブ。時間を使いながら味方を落ち着かせた。
馬渡和彰(17) 6.0 右サイドで積極的に仕掛けた。41分、カットインから左足シュート。
奈良竜樹(3) 6.5 9分、余裕のない縦パスを入れて奪われる。24分、31分と金崎を止める。
舞行龍(29) 5.5 金崎の強さに劣勢だったが、後半は抑えた。ダイレクトパスも良かった。
登里享平(2) 5.5 左からのクロスは不発。71分、押し込まれた局面でファウルをもらう。
下田北斗(22) 6.0 工夫した位置取りでボールを受ける。46分、不用意なボールロスト。
大島僚太(10) 6.5 高い技術でプレスを無力化する。正確なロングボールを展開した。
小林悠(11) 5.0 2トップでも右サイドでもボールに触れなかった。30分、CKからシュート。
家長昭博(41) 6.0 90+2分、ドリブルで抜きまくる。直後のCKで、遅延行為でイエロー。
阿部浩之(8) 6.5 最後までスプリントを続け、ボールを追った。鳥栖の組み立てを封じた。
知念慶(20) 6.5 素晴らしいゴールで勝利を導いた。もっともっとチャンスに絡みたい。

■sub
71(17)鈴木雄斗(27) 5.5 78分には失敗したが、次の79分のクロスでチャンスを作った。
73(22)田中碧(25) 6.0 ボランチで守備を引き締める役割を果たした。パスもつないだ。
88(20)山村和也(34) 6.0 逃げ切るミッションを完遂。遮二無二ボールを追い掛けた。

■bench
新井章太(21) ジェジエウ(4) 長谷川竜也(16) ダミアン(9)

■coach
鬼木達 6.0 下田、舞行龍の起用に成功。逃げ切るために3人の交代を適切に使った。

■referee
東城穣 5.0 一貫しないジャッジ。イエローを連鎖的に出した。ただ、どちらかのチームに偏ることはなかった。

87,000views

■おまけ

JR鳥栖駅のコンコース。
歓迎のフラッグが掲げられていました。

2018/08/16

180815川崎0-0鳥栖(J1 #22)

川崎0-0鳥栖(等々力, 19:00KO, 24,390人)

清水戦(J1 #21)から中3日。
平日ナイターだが、お盆期間でチケットは完売。
「2018川崎の車窓から~東急グループフェスタ~」が開催され、陸送された上田電鉄(元東急)7200系が展示された。














横浜FM戦(J1 #20)から3試合連続で同じ先発、同じベンチ。
日程が詰まってくるだけに、クオリティの低下が心配される。














鳥栖はJ1リーグで15位。
4月25日のアウェイ(J1 #10)での対戦は、0-2で川崎が勝っている。

中断期間に獲得したフェルナンド・トーレス(9)と金崎夢生(44)が先発。
豊田陽平(11)も期限付き移籍していた蔚山現代から戻り、ベンチ入り。
川崎は今年のACLで蔚山現代と2度対戦し、豊田も出場していた。















■1st half
立ち上がりは両チームともにボールを保持できない。
しかし、10分すぎからは、川崎がペースをつかんだ。

鳥栖がプレスに来る前に、ダイレクトでパスをつなぐ。
サイド攻撃はいつもより少なめで、中央から縦パスを入れて崩していった。
27分の小林、41分の阿部と決定機は作ったが、GK権田修一(20)が防いだ。

鳥栖の攻撃はトーレスと金崎にロングボールを入れるだけ。
2人へのサポートも少なく、防戦一方だった。

■2nd half
後半も、前半と同じように川崎が押し込む。
ショートパスをじれずにつなぎ、穴を探しては縦パスを狙った。
鳥栖の守備を前後左右に動かして、その逆を突いた。

押し上げられなくなった鳥栖は、徐々に自陣に引きこもる。
トーレスと金崎も守備に戻ることが多くなり、ほとんど攻撃ができない。
中盤も空いて、セカンドボールが拾えず、川崎の波状攻撃を許した。

しかし、後半もGK権田が立ちはだかった。
61分のエウシーニョ、80分の小林、89分の知念、90+4分の鈴木など、多くの決定的なシュートを防ぎ続けた。
87分には大島のラストパスから齋藤が決定機を迎えるが、シュートは枠を外した。

■summary
圧倒的にボールを保持して、多様なパターンで攻めた。
美しいパスワークから決定機を量産したが、ゴールだけが決まらない。
内容は素晴らしかったが、残念ながら結果は出なかった。

中3日だったが、疲労はそれほど感じなかった。
特に大島と守田は、前後に入れ替わって交代で休みをとっていた。
体力を温存しながら、最後までしっかりプレーできていた。

鳥栖はチャンスを作れない展開だったが、耐えて勝ち点1を得た。
マッシモ・フィッカデンティ監督らしい負けないサッカーだった。
トーレスと金崎は素晴らしい選手だが、2人だけで攻撃するのは難しい。
もっとチーム全体で押し上げて、2人をサポートする戦術も採り入れてほしい。














次は中3日、首位の広島戦(J1 #23)。
勝ち点差は9(消化は1試合少ない)と大きいので、よい結果を出して、差を詰めたい。

■goal

■judge
ソンリョン(1) 6.0 45分、原川力(4)のFKをパンチング。プレー機会は少なかった。
エウシーニョ(18) 6.5 鳥栖に背後を突かれるおそれが少なく、比重を攻撃に置いた。
谷口彰悟(5) 7.0 高いラインを保ちながら、攻撃の起点となるパスを供給した。
車屋紳太郎(7) 6.5 トーレスにしっかりと対応する。38分、ロングシュート。
登里享平(2) 6.0 バランス良く攻め上がる。守備では小野裕二(40)をミスなく抑えた。
大島僚太(10) 6.5 動きは少なかったが、要所で効いた。62分、ロングシュート。
守田英正(25) 6.5 全体に目配りしつつ、果敢に高い位置まで攻め上がった。
家長昭博(41) 6.0 細かいパスワークに参加して、急がずに中盤でポイントを作る。
中村憲剛(14) 7.0 意表を突くパスで攻撃を牽引した。ミドルシュートも多く放つ。
阿部浩之(8) 6.0 左サイドから多くのチャンスに絡む。41分の決定機は決めたかった。
小林悠(11) 6.5 最終ラインとの駆け引きを制し、シュートチャンスをたくさん作った。

■sub
81(14)鈴木雄斗(27) 6.0 縦への推進力を見せ、積極的にシュート。トラップは大きい。
81(8)齋藤学(37) 6.0 87分の決定機を外してしまう。仕掛ける質は高まってきた。
88(41)知念慶(20) 6.0 89分にターンから、90+5分にはFKからシュートを放った。

■bench
新井章太(30) 武岡優斗(17) 舞行龍(29) 森谷賢太郎(19)

■coach
鬼木達 5.5 交代策も良かったが、勝てなかった。起用する選手が固定化している。 

■referee
佐藤隆治 5.5 川崎の接触プレーに厳しすぎたものの、妥当な判定だった。

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2018/04/25

180425鳥栖0-2川崎(J1 #10)

鳥栖0-2川崎(ベストアメニティスタジアム, 19:00KO, 8,490人)

鹿島戦(J1 #9)から中3日。
4週連続の水曜日の開催は、鳥栖とのアウェイゲーム。

次週も水曜日に試合があるが、ターンオーバーはなし。
鹿島戦の先発11人をそのまま起用する。

ベンチには、ケガで戦列を離れていた小林と大島が復帰した。
代わりに森谷と齋藤が外れている。

鳥栖はここまでJ1リーグ2勝2分5敗の16位。
DF鄭昇玄(15)が出場停止となっている。

■1st half
鳥栖はプレスをかけてきた。
ただ、ガス欠をおそれたためか、強度はそれほどではなかった。
攻撃は田川亨介(27)へのロングボール主体。
4分に田川、28分に小野裕二(40)がシュートを放つが、いずれもソンリョンが防いだ。

川崎は最初は鳥栖のプレスに苦しむが、徐々に剥がしていった。
右サイドからの攻撃が多く、知念のポストプレーも効果的だった。
中村がボランチまで落ちてパスをさばき、守田も積極的に前を向いた。
ただ、ゴールまでは距離があり、シュートチャンスは少なかった。

お互いに決定機は少ない展開。
どちらかといえば、鳥栖がチャンスを作れていた。

■2nd half
後半開始から小林、55分に大島を投入して、攻勢に出る。
すると56分、最終ラインでのパス交換から。
ネットの強い縦パスから、ダイレクトパスをつなぎ、大島がヘッドでラストパス。
阿部がDFと交錯しながら、素早い判断でGK権田修一(20)を越えるループで先制する。

鳥栖のプレスは弱まり、川崎の時間が続く。
67分には家長がワンタッチで芸術的なスルーパス。
PA内左の阿部からのふんわりとしたクロスを小林が押し込んだ。

最後は鳥栖にボールを持たれるが、自陣を固めて逃げ切る。
カウンターでチャンスは作ったが、ゴールは生まれなかった。

■summary
鳥栖はプレッシングで川崎に立ち向かってきた。
セットプレーも多く獲得し、原川力(4)のキックで攻めてきた。
ただ、ゴールを奪えないまま、後半は足が止まってしまった。

川崎は若干押されつつ、落ち着いて前半を終えた。
小林、大島の投入で早目に仕掛け、華麗なパスワークを披露して2点を奪って快勝。
ダイレクトパスで鳥栖の守備を切り裂き、決定機を作り出した。

守りではラインを低く落としてブロックを構築した。
クロスボールを入れられても、奈良と谷口の2人が跳ね返していった。

次は中2日で神戸戦(J1 #11)。
続いて来週にも2試合が組まれている。
鳥栖戦ではターンオーバーをしなかっただけに、選手起用が注目される。

■goal
56阿部浩之(8) 67小林悠(11) 

■judge
ソンリョン(1) 6.5 4分、28分にシュートセーブ。71分、小野のクロスをはじいた。
エウシーニョ(18) 6.0 攻められることが多く、ファウルが目立った。75分、ミドル。
奈良竜樹(3) 6.0 プレスなくフリーでボールを持ち、パスをつなぐ。ハイボールを処理。
谷口彰悟(5) 6.0 周囲をサポートしながら守り切る。無理にはラインを上げなかった。
車屋紳太郎(7) 6.0 51分、74分と左クロスを供給。相手に素早く寄せて守った。
守田英正(25) 6.0 積極的に前を向いて穴を探した。31分、高橋義希(14)との1対1を制する。
ネット(21) 6.0 56分、縦パスで先制ゴールの起点に。足の付け根を痛めて自ら交代を要求。
家長昭博(41) 6.5 67分、芸術的なスルーパス。力強いドリブルで攻撃を牽引した。
中村憲剛(14) 5.5 プレスを避けて下がってパスを散らした。最後はボランチに回る。
阿部浩之(8) 7.0 ボールを落ち着かせる。1ゴール1アシスト。66分、ゴールライン上でクリア。
知念慶(20) 5.5 ロングボールを競り合って、キープする。FKも獲得した。

■sub
HT(20)小林悠(11) 6.5 1ゴール。89分、家長のラストパスに反応できず。90+1分にもシュート。
55(25)大島僚太(10) 6.5 1アシスト。トラップだけで相手を抜き去るプレーは健在。
81(21)大久保嘉人(4) 5.5 トップ下に入る。押される展開の中で、うまく時間を費やした。

■bench
新井章太(30) エドゥアルド(23) 長谷川竜也(16) 武岡優斗(17) 

■coach
鬼木達 6.0 素晴らしい結果を出したが、今後の選手のコンディションに懸念が残る。

■referee
家本政明 6.5 完璧に裁く。52分、3つの接触プレーを流したが、ここはファウルをとるべき。

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2017/07/09

170708鳥栖2-3川崎(J1 #18)

鳥栖2-3川崎(ベストアメニティスタジアム, 19:00KO, 12,401人)

3日前の7月5日、九州北部豪雨災害が発生した。
 福岡県朝倉市や大分県日田市で、10人以上が亡くなっている。
 鳥栖からも近く、試合開始前には義援金募金が行われた。


左からMF石川啓人(28)、GKファンティーニ燦(30)、MF太田徹郎(19)。

川崎のユニフォームを着た私に、太田徹郎は「ありがとう」と声を掛けてくれた。
 素晴らしい活動であり、これからも続けてほしい。


神戸戦(J1 #17)から中3日で浦和戦(J1 #13)を戦い、さらに中2日。
 ACLで順延した浦和戦が入ったため、日程が詰まったアウェイゲーム。

先発は浦和戦から2人変わる。
 中村、登里がベンチスタートとなり、三好と家長が入る。
 三好は浦和戦ではベンチ外だったが、先発で起用された。
 長谷川が出場するとの報道があったが、ベンチ外。

また、ベンチには奈良が入り、板倉が外れた。


鳥栖はJ1リーグで勝ち点24の10位。
 ホームでの対戦は、1-1のドローだった(J1 #2)
 前節から中5日で、条件的には川崎を上回っている。

6月にはMF鎌田大地(7)がドイツ・フランクフルトへ完全移籍した。
 レンタル移籍中のMF原川力(4)はボランチで先発し、FW豊田陽平(11)はベンチ。
 DF谷口博之(29)は左膝蓋骨骨軟骨損傷で手術し、全治5ヶ月で離脱中。


 踊るウィントス。

■1st half
川崎は全体的に動きは少ないが、ボールはつないでいく。
 前線の選手が中盤に顔を出して、ポストプレーでリズムを作る。
鳥栖はプレスが緩めで、ボールを奪えない。
 守りで長く走らされる味方を休ませるため、GK権田修一(33)が時間を稼ぐ。

25分あたりから、川崎が目に見えて動けなくなる。
 最終ラインで回していても、パスコースが足りなくなる。
 鳥栖の選手がボールを囲んで、ショートカウンターを仕掛けてきた。

37分、FW趙東建(9)のフリックで、左SB吉田豊(23)が抜け出す。
 追走するエウシーニョが手を掛けて、少しあとに吉田が倒れ込む。
 シミュレーションのように見え、さらにPA外側での出来事だったが、主審はPKの判定。
 原川がこのPKを決めて、先制される。

続いて42分、押し込まれて奪ったボールを車屋がパスミス。
 MF福田晃斗(6)がダイレクトでクロスを入れ、趙東建が高く美しいヘッドでゴール。

途中までは押し気味に進め、鳥栖の選手をよく走らせた。
 しかしガス欠となってから、何度も攻撃されて2失点を喫した。

■2nd half
後半スタートから、三好と家長に代えて、登里と中村を投入。
 浦和戦までの4試合、連続で先発していたセットに戻すと、見違えるようにボールが動く。

中村がボランチの2人と三角形を作り、ショートパスを重ねる。
 1本目2本目のパスまでは鳥栖もボールに向かったが、3本4本と続くと足が止まる。
 ボールホルダーに寄せられず、棒立ちでボールを眺めてしまった。

56分、左ショートコーナーから、中村がクロスを入れる。
 中央でネットが競って、こぼれたボールを谷口が蹴り込んで1点差。

58分、車屋がPA近くまで縦に突破し、低い左クロスをGKとDFの間に供給。
 エウシーニョが吉田のマークを外して、ゴール前で合わせて同点。

さらに62分。車屋が今度は早いタイミングで強い左クロス。
 小林が吉田と競り合いながらも、難しいヘッドを決めて逆転に成功する。

その後も追加点を狙っていくが、ゴールは奪えない。
 70分あたりからは前半と同じようにペースが落ちていく。
 鳥栖はシュートチャンスを何度も作ったが、ソンリョンが立ちはだかる。
 81分には奈良を投入して、3バックにして逃げ切った。

■summary
中3日、中2日と続く連戦で、ターンオーバーもできない状況。
 中村、登里の2人をベンチスタートとしたが、足が止まってしまった。
 家長は悪くはなかったが、周囲が疲れたときに率先して動いてほしい。
 三好も消えてしまう時間が長く、存在感がなかった。
 この2人がもっと走ってくれないと、チームを上向かせることは難しい。

後半、中村と登里を入れて、3点を奪って逆転に成功。
 コンディションの差は明白で、鳥栖に攻められる時間もあったが、耐え凌いだ。


鳥栖は後半、川崎の攻勢を止められなかった。
 1点を返されて、すぐに選手交代したものの、奏功しなかった。
 とはいえ、前半に2ゴールを奪い、善戦していた。

しかし、ゴール裏からはブーイングが響いた。
 川崎のパスに何度も走らされて疲弊し、それでも同点を目指した選手たち。
 拍手を贈るべきパフォーマンスだったと私は思うが、悲しい光景だった。

次は天皇杯3回戦で、ザスパクサツ群馬と中3日で対戦する。
 油断できる相手ではないが、栃木ウーヴァ戦(天皇杯 R64)と同じくサブメンバーで結果を出したい。
 なお、U-20代表に選出された板倉と三好は出場できない。
(2017/7/13追記 合流日を延ばし、板倉は交代出場した。三好はベンチ外)

■goal
39PK原川力(4) 42趙東建(9)
56谷口彰悟(5) 58エウシーニョ(18) 62小林悠(11)

■judge
ソンリョン(1) 7.0 2失点ともにノーチャンス。後半、怒涛のセービングでゴールを許さず。
エウシーニョ(18) 6.5 2失点に関与してしまった。後半、今シーズン初ゴールで取り戻した。
谷口彰悟(5) 6.5 1ゴール。相手に抜かれてしまうこともあったが、粘り強くクリアする。
エドゥアルド(23) 5.5 45+2分、焦ってドリブルを仕掛けるが、奪われてイエローで止める。
車屋紳太郎(7) 6.5 パスミスで2点目を招いた。縦への突破から2アシストを決めた。
大島僚太(10) 6.5 積極的にミドルシュートを放つ。守備ではボールに喰らいついた。
ネット(21) 6.0 前半、CKを蹴った。ラストパスを供給したが、味方に合わなかった。
小林悠(11) 6.5 消えている時間が長かったが、難しいクロスに合わせて決勝ゴール。
家長昭博(41) 5.5 クロス、ドリブル、シュートで攻撃に絡んだ。パスを呼びこみたい。
三好康児(13) 5.0 ボールロストは少なかった。もっと動き回ってほしかった。
阿部浩之(8) 6.5 流れを良く把握して、節目では戻ってバランスを取った。

■sub
HT(41)中村憲剛(14) 7.0 ゲームを変えた。ボールを深く追って味方を鼓舞。
HT(13)登里享平(2) 6.5 左サイドで吉田を翻弄。車屋を縦に走らせる。
81(7)奈良竜樹(3) 6.0 3バックの左に入る。ボールホルダーをケアした。

■bench
新井章太(30) 田坂祐介(6) 森谷賢太郎(19) 森本貴幸(9)

■coach
鬼木達 7.0 厳しい日程で2人を休ませながら勝利を飾った。

■referee
山本雄大 5.0 至近距離で見ていたはずのPK判定でミス。これ以外は妥当だった。

■おまけ
昨年のアウェイ(2016 J1 #25)では、虹の橋(歩道橋)の混雑が激しかった。
 鳥栖駅まで1時間以上かかって、深夜となった佐賀駅前でお店を探して彷徨った。

今年は観客が少なく(19,477人→12,401人)、虹の橋(歩道橋)もスムースに渡れた。
 30分ほどで電車に乗れて、福岡のホテルからもつ鍋屋さんに出かけた。
 試合帰りに来店していたアビスパ福岡(J2)サポーターともお話しすることができた。
  来年、ぜひ博多の森に遠征させてくださいとお願いした。


天神でもつ鍋をいただいた。