2020シーズンのJリーグ優勝を決めたガンバ大阪戦(J1 #29)から中9日。
横浜Fマリノス戦(J1 #30)が前倒し開催された影響で、間隔が空いた。
順位は確定しているが、まだ4試合が残っている。
アストラビジョンで祝福してくれました。 川崎フロンターレ 選手、スタッフ、サポーターの皆さま 2020明治安田生命J1リーグ 優勝おめでとうございます |
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ガード・オブ・オナー(guard of honour)で清水エスパルスの選手たちに迎えられる。 Jリーグ初めてとのこと。 |
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先発は、ガンバ大阪戦から2人を変更。
新たに脇坂と、出場停止から戻ってきた谷口が先発する。
外れたのは大島と車屋で、2人ともベンチ外となった。
ベンチには、新たに山村が入っている。
出場機会が少ない選手たちをテストするいい機会だが、選ばれていない。
清水はJ1リーグで6勝6分18敗の17位。
11月1日、ピーター・クラモフスキー監督を解任し、平岡宏章新監督が就任した。
今シーズンの対戦は、川崎の2戦2勝。
200216川崎5-1清水(YLC GL #1)
200829川崎5-0清水(J1 #13)
■1st half
4-4-2の清水は、最終ラインを高く設定するコンパクトな陣形。
ブロックを組んで待ち、川崎のパスコースを切っていく。
徐々に追い込んでいくと、全体でプレスを掛けてボールを奪った。
川崎は、2CBのビルドアップが上手くいかない。
特にジェジエウは焦ってパスを出してしまい、ボールロストを繰り返した。
11分、西澤健太(16)からの右クロスを、PA中央の竹内涼(6)が落とす。
これをカルリーニョス・ジュニオ(10)が決め、清水が先制する。
18分、登里が負傷交代し、旗手がLSBに入ると、もっと苦しくなる。
旗手の位置が良くなくて、西澤とエウシーニョ(18)に攻め込まれた。
攻撃でも三笘のドリブルがエウシーニョに止められ、左サイドが機能不全に陥った。
21分、ダミアンの落としに走り込んだ田中碧のミドルで、同点に追い付く。
29分にも田中碧がミドルを放ち、GK大久保択生(39)が触り右ポストを叩いた。
清水は右サイドの西澤とエウシーニョを中心に攻めていく。
太陽が眩しくて守りにくい中、ロングボールを入れていった。
40分、西澤の右FKからヘナト・アウグスト(22)が押し込んで、再びリードする。
39分、42分、45+2分、45+4分にも決定機を作った。
■2nd half
川崎は攻めていこうとするが、ボールロストが多い。
清水がカウンターからチャンスを作っていく。
50分、西澤のミドルがクロスバーを叩く。
67分、鈴木唯人(37)が独走して、ティーラシン・デーンダー(23)へパス。
71分、エウシーニョがPA内で抜け出すが、GKソンリョンがシュートストップ。
川崎は選手交代をテコに、徐々にペースを掴んでいく。
77分、齋藤学と山村を入れる最後の選手交代。
ここで守田をLSBに、三笘を右サイドに動かした。
オープンな展開となってスペースが生まれ、中村のスルーパスが冴え渡る。
齋藤学もドリブルで、三笘が攻略できなかった左サイドを崩していく。
89分、右サイドからパスをつなぎ、三笘のラストパスで山根が同点ゴール。
さらにロスタイムにかけて、川崎が攻め込んだ。
■summary
清水は良いパフォーマンスだった。
前半、決定機を多く作り、2点を決めた。
後半はペースを落としたものの、ドローに持ち込んだ。
エウシーニョと西澤が、川崎の強みである左サイドを止めた。
谷口からのパスがあまり入らず、三笘のドリブルが機能しなかった。
クラモフスキー前監督が植え付けたパスサッカーを、平岡新監督がアレンジ。
攻撃の機能性を維持しながら、現実的な守備が整備されていた。
良い意味で、17位らしくないプレーだった。
肩を組むエウシーニョ(18)と谷口彰悟(5)。 |
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エンブレムの下に、4番目の星が追加されました。 |
川崎は、10分にあっさりと失点を許すなど、低調だった。
ジェジエウのビルドアップが狙われて、苦しかった。
サイドを遮断されたため、中央から攻めるがスペースはなかった。
清水のデザインされた守備を崩すことができなかった。
それでも後半、同点に追い付いたことは評価できる。
よく巻き返して、充実した攻撃を見せてくれた。
お互いに多くの決定機があり、ドローは妥当な結果といえる。
次は中6日でアウェイ鳥栖戦(J1 #32)。
今シーズン唯一勝てていない鳥栖との対戦。
ただ、優勝は決まっているので、無理して勝ちにいく必要はない。
ここまで出番が少ない選手たちを起用して、緊張感のあるプレーを見たい。
■goal
10カルリーニョス・ジュニオ(10) 40ヘナト・アウグスト(22)
21田中碧(25) 89山根視来(13)
■judge
ソンリョン(1) 7.0 39分、42分、45+4分、71分と決定機を止めまくる。素晴らしかった。
山根視来(13) 6.0 89分、同点ゴール。PA内まで駆け上がり、52分、90+5分にもシュート。
ジェジエウ(4) 4.5 焦りから選択を誤って、ロストを繰り返す。10分の失点もミスパスから。
谷口彰悟(5) 5.5 23分、ゴールライン上でクリア。ビルドアップは左サイドに出せなかった。
登里享平(2) 5.5 16分、後藤優介(14)と競り合って負傷交代。起点がなくなってしまう。
守田英正(6) 6.0 劣勢でも素早く寄せて自由を奪う。8分、ロングシュート。LSBも及第点。
脇坂泰斗(8) 5.0 ボールを受ける動きに工夫が少なかった。21分、足を高く上げてタックル。
田中碧(25) 6.0 1ゴール。29分、右ポストに当てる。最後はアンカーで広い範囲をカバー。
家長昭博(41) 5.5 アタッカーとしてドリブルもキープも効いていた。守備の貢献は低い。
ダミアン(9) 5.5 7分、決定的なシュート。21分、ポストでアシスト。37分、独走する。
三笘薫(18) 5.5 ドリブルが封じられる。右サイドに移動して良くなった。89分、アシスト。
■sub
18(2)旗手玲央(30) 5.0 LSBで急遽出場したが荷が重かった。攻撃では良さを発揮した。
58(8)中村憲剛(14) 6.5 オープンな展開となり、スペースを狙ってスルーパスを連発した。
58(9)小林悠(11) 6.0 多くのチャンスに絡む。78分、反転シュート。79分、バーに当てる。
77(4)山村和也(34) 6.5 右CB。スムーズに攻撃を組み立てる。ハイボールも強かった。
77(41)齋藤学(19) 6.0 エウシーニョを苦にせずドリブルする。79分、90+2分と決定機。
■bench
丹野研太(27) 下田北斗(22)
■coach
鬼木達 5.5 後半の選手交代で巻き返した。旗手のLSBは緊急事態とはいえ失敗だった。
■referee
福島孝一郎 5.5 ラストタッチの判定ミスが散見された。全体的にはまずまず。
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