ドローとなった清水戦(J1 #31)から中6日。
J1リーグは残り3試合となって、アウェイ鳥栖戦を迎える。
晴天に恵まれたが、風があって観客席では寒さを感じた。
50%を上限として開催されるが、チケットは完売となった。
ストレッチする家長昭博(41)と篠田洋介フィジコ。 |
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先発は、清水戦から2人を変更する。
LSBに旗手、中央のFWに小林悠が入った。
ダミアンがベンチスタート、清水戦で負傷した登里がベンチ外となる。
ベンチには、新たに長谷川が入った。
清水戦に続き、出場機会が少ない選手たちは選ばれていない。
鳥栖は、J1リーグで6勝13分12敗の暫定14位。
YLCは、グループリーグ4位で終えている。
等々力での対戦は2月で、新型コロナウイルス感染症による中断前だった。
スコアレスドローだったため、鳥栖は川崎が勝てていない唯一のチーム。
200222川崎0-0鳥栖(J1 #1)
■1st half
鳥栖はマンツーマンで川崎のパスコースを切ってくる。
FWレンゾ・ロペス(20)が谷口へのパスを封じるために近くに立つ。
川崎のパスが滞ると、ボールに対して寄せて追い込んだ。
ボールを奪うとGK朴一圭(40)からショートパスをつなぐ。
MF原川力(4)が中央で指揮して、サイドから崩していった。
10分、小屋松知哉(22)の左クロスを本田風智(23)が空振り。
27分、原川が左から中に入ってミドルシュート。
川崎はビルドアップに苦しみつつ、攻めていく。
6分、三笘がフリーで抜け出すがGKに当てる。
16分、家長のシュートはGKが弾く。
33分、CKのクリアボールを旗手がロングシュート。左ポストに当たる。
家長と三笘がサイドから攻めて、決定機を作れていた。
少しだけ押していたが、圧倒するまではいかなかった。
■2nd half
鳥栖の運動量が落ちてきて、川崎がさらに押し込んでいく。
47分、家長のクロスから三笘がシュート。
56分、脇坂が美しいピンヒールターンからドリブルシュート。
57分、CKの流れから、脇坂の右クロスを谷口が頭でファーに決めて、先制する。
その後も川崎が優勢を保ち、カウンターを仕掛ける。
鳥栖は早めに自陣に撤退して守る。
川崎にシュートを打たせて、次のチャンスを狙った。
64分、鳥栖はFW林大地(16)を入れ、レンゾ・ロペスとの2トップとする。
川崎の2CBと同数にしたものの、チャンスは作れない。
川崎が余裕を持って時間を使っていくが、86分。
原川の縦パスをジェジエウが触り、レンゾ・ロペスが頭で押し込む。
一瞬の出来事で、同点とされた。
追いついた鳥栖は、勢いづいて攻めてくる。
川崎は雑なプレーが多く、あらためて攻め込む力はなかった。
■summary
鳥栖は川崎対策をしっかりと行った。
後半、少し緩んだが、川崎の強みを消していた。
プレスをかわされると、自陣に早く戻って川崎のミスを誘った。
GK朴一圭から怯まずにパスを繋ぐ。
パスミスで川崎のショートカウンターを受けることがあっても、愚直につなぎ続けた。
同点ゴールはある意味でラッキーなもの。
とはいえ、ドローに値するプレーを見せていた。
抱き合うエドゥアルド(3)と中村憲剛(14)。 | |
小林悠(11)と原川力(4)。 |
川崎は優位に進めながらも勝ち切ることができなかった。
1点しか取れなかったことがドローの要因。
複数の選手が絡むような有機的な攻撃はできなかった。
家長と三笘の突破力だけに頼ってしまい、鳥栖の守備を崩せなかった。
旗手のLSBは、ボールの受け方には課題があった。
谷口から三笘へのパスの中継点となれず、ビルドアップに貢献できなかった。
ただ、8分、25分にはドリブルで相手を剥がして前進する。
ボールロストも少なく、悪くはなかった。
選手交代の判断は今ひとつだった。
特に長谷川と中村は、あまり貢献することができなかった。
ロスタイムに山村をボランチに入れた意図も不明確だった。
次は中3日での浦和戦(J1 #33)。
J1リーグでのホーム最終戦となる。
新しい選手を積極的に起用しつつ、中村憲剛を送り出したい。
■goal
86レンゾ・ロペス(20)
57谷口彰悟(5)
■judge
ソンリョン(1) 6.0 70分、林大地との1対1をブロック。失点を止めることは難しい。
山根視来(13) 6.0 右サイドから攻撃を組み立てた。42分、45分に深くえぐって右クロス。
ジェジエウ(4) 5.5 ビルドアップも守備も完璧だったが、86分、クリアしきれず失点。
谷口彰悟(5) 6.0 57分、高い打点のヘッドを沈める。旗手を助け、左サイドの決壊を防ぐ。
旗手玲央(30) 5.5 LSBでフル出場。まだ不慣れだが、ミドルパスやドリブルで良さを出す。
守田英正(6) 6.0 広い範囲に目を配る。6分、中央でロスト。49分、カウンターを止める。
脇坂泰斗(8) 6.0 激しい上下動で中盤を締める。56分、ターンからシュート。1アシスト。
田中碧(25) 6.0 中盤でボール奪取を何度も繰り返した。61分、CKからロングシュート。
家長昭博(41) 6.0 16分、強烈なシュート。75分、ループ。クロスやスルーパスを供給した。
小林悠(11) 5.0 29分、34分にシュート。CBを吊り出すが、良いパスを受けられなかった。
三笘薫(18) 6.0 ドリブルで仕掛ける。6分、47分、49分、61分と決定的なシュートを放つ。
■sub
67(18)長谷川竜也(16) 5.0 左FW。大分戦(J1 #28)ほどは悪くなかった。62分、ドリブル。
67(11)ダミアン(9) 5.5 75分、ポストプレーで家長に落とす。76分、ボレーシュート。
77(41)齋藤学(19) 5.5 右FWに入る。鋭いプレスを仕掛けていった。79分、右クロス。
77(8)中村憲剛(14) 5.0 中盤が省略される状況だったが、ロングパスを繰り出せなかった。
90+1(25)山村和也(34) 5.5 ボランチに入る。時間は短かったが、配給に参加した。
■bench
丹野研太(27) 下田北斗(22)
■coach
鬼木達 5.0 采配の引き出しの少なさを感じさせた。冒険ができず、停滞を招いた。
■referee
家本政明 6.0 川崎にやや有利だった。ブーイングにも流されることなく、同じ基準で裁いた。
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