2019/04/11

190410蔚山現代1-0川崎(ACL GL #3)

蔚山現代1-0川崎(蔚山文殊フットボールスタジアム, 20:00KO, 2,688人)

ドローに終わったC大阪戦(J1 #6)から中4日。
4週間ぶりのACLは、アウェイで蔚山現代と対戦する。


先発は、C大阪戦から7人を変更し、大きなターンオーバーを行う。
新たにマギーニョ、マイケル、車屋、カイオ、長谷川、小林、ダミアンが先発する。
連続して出場するのは、ソンリョン、谷口、田中碧、家長の4人のみ。

ベンチには、新たに下田、山村が入る。
C大阪戦の先発組は、奈良、登里、知念がベンチスタートに控える。


蔚山現代とは、2014年、2018年のACLでも同じグループリーグに入っている。
去年の対戦は、川崎の1分1敗だった。
 180220蔚山現代2-1川崎(ACL GL #2)
 180418川崎2-2蔚山現代(ACL GL #6)

■1st half
川崎が立ち上がりからペースを握る。
右サイドの家長や、左サイドの長谷川が仕掛けていく。
田中とカイオの2ボランチへのプレスが弱く、ボールが動いた。

9分に長谷川がミドル、41分に家長がフリーでシュートを放つ。
マギーニョも8分、16分と、クロスのタイミングで思い切ったシュート。
ただ、2トップのダミアンと小林には、ボールが届かなかった。

28分、カウンターをスライディングで防いだ谷口にアクシデント。
左膝を痛め、一度は立ち上がったものの、負傷交代となった。

急遽、奈良が右CBに入り、舞行龍が左CBに移動する。
谷口がいなくなって、パスは回らないが、徐々に慣れていった。
45+1分、小林の右クロスをダミアンがヘッドで合わせた。

■2nd half
蔚山現代がボールを保持すると、なかなか奪えない。
2人3人で囲んでも逃げられて、セカンドボールも拾われる。
マイボールとなっても、苦しいパスを選択し、ボールを失った。

カイオの運動量が落ち始め、中盤を埋め切れなくなる。
交代策を講じるべきだったが、ベンチは動かなかった。

86分、小林の横パスを長谷川がダイレクトボレー。
素晴らしい軌道だったが、GKオ・スンフン(21)が弾き出した。

お互いに決め手を欠き、ドローが見えてきた90+1分。
右サイドからキム・テファン(23)がシンプルなクロスを入れる。
PA内で舞行龍を振り切ったキム・スアン(29)が、キャッチ体制のソンリョンの目前で触り、ニアサイドにゴール。
ソンリョンは先に触るためにパンチングを選択すべきだった。

■summary
先発を7人入れ替えても、ある程度チームは機能した。
押し込んで決定機を作っていたが、ゴールを決めることはできなかった。

後半は蔚山現代が攻める時間が長くなった。
ただ、サイドは突かれても、PA内は崩されなかった。
うまく時間をコントロールしていたが、最後に失点を喫した。
舞行龍とソンリョンの2つのミスが重なり、大きな敗戦となった。

内容的にも、妥当な範囲の結末といえる。
ただ、結果は出なくとも、悲観するような内容ではなかった。

川崎で初先発のカイオは、田中碧とボランチを組み、まずまずの出来。
谷口の負傷交代でバランスを失っても、徐々に落ち着くことができた。

機能しなかった2トップを最後まで残した采配には疑問が残った。
終盤、カイオの足が止まっていたが、交代枠を残したまま。
ボランチに下田か山村を入れ、再度押し戻したかった。


アウェイで勝ち点を持ち帰ることができなかった。
ACLのグループリーグは、3試合1勝2敗と厳しい状況。
ただ、GL突破の可能性は残っている。
2週間後のホーム蔚山現代戦(ACL GL #4)には勝利したい。

■goal
90+1キム・スアン(29)

■judge
ソンリョン(1) 5.0 28分に1対1をストップ、54分にセーブ。失点はプレーの選択ミス。
マギーニョ(26) 5.5 FC東京戦(J1 #1)以来の出場。上下動を繰り返し、シュートも積極的。
舞行龍(29) 5.0 ダイレクトパスで組み立てる。キム・スアンに振り切られて失点した。
谷口彰悟(5) 6.0 28分、左膝を痛めて交代。あらためて存在の大きさを感じさせた。
車屋紳太郎(7) 5.5 縦への突破は少なかったが、ボールを失わず、安心して見ていられた。
カイオ(44) 5.5 川崎での初先発。周囲と合わないこともあったが、精力的に動き出していた。
田中碧(25) 6.0 連戦の疲れは感じさせたが、カイオをサポートしつつ、溌剌とプレー。
家長昭博(41) 5.5 キープすることはできたが、次のスプリントに勢いがなかった。
長谷川竜也(16) 6.0 9分にカットインからシュート。86分のシュートは好セーブに阻まれた。
小林悠(11) 4.5 ボールに触れず。45分+1分にダミアン、86分に長谷川へクロスを入れる。
ダミアン(9) 4.5 ハイボールには強かったが、ポストでは失いがち。パスが入らなかった。

■sub
34(5)奈良竜樹(3) 5.5 谷口の負傷による突然の出場。うまくリズムに乗った。
70(7)登里享平(2) 5.0 車屋との交代だったが、サイドを攻められて守備に追われた。
90+2(16)知念慶(20) 5.5 失点後に投入される。ボールを追ったが、時間が限られた。

■bench
新井章太(21) 下田北斗(22) 山村和也(34) 脇坂泰斗(28)

■coach
鬼木達 4.5 ターンオーバーは評価できる。積極的な交代ができず、最後に失点した。

■referee
トゥルキ・アルフダイル 5.5 軽いイエローがあったが、全体として判定は安定していた。

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