2016/07/15

160713川崎3-2新潟(J1 #20)

川崎3-2新潟(等々力, 19:00KO, 14,432人)

2試合アウェイが続いてのホーム新潟戦。
年間順位は首位。2位鹿島が勝ち点2差、3位浦和が5差で追ってきている。

水曜日の19時キックオフ。
J1リーグの水曜日開催は5月4日の仙台戦(J1 #10)以来となる。
試合前に雨が降り湿度が高く蒸し暑いピッチ。
風もなく、気温は下がっているものの、酷なコンディション。

前節名古屋戦(J1 #19)の先発から中村がケガで外れ、三好が入る。
三好は柏戦(J1 #11)以来、J1リーグで2度目の先発出場となった。
ベンチには登里、板倉、原川が入り、狩野、森谷が外れている。

新潟はここまで年間15位と調子が上がらない。
川崎とは今季アウェイで2試合を戦い、1勝1分の戦績。
 160406新潟0-5川崎(YNC GL #3)
 160521新潟0-0川崎(J1 #13)

■1st half
新潟はバランスを保ちながらプレスを掛ける。
パスコースを消したが、5分ほどで川崎がプレスを苦にしなくなる。
川崎はゴール前まで簡単にボールを運び、狭いエリアでショートパスを繰り返す。
アイデア溢れる攻撃を仕掛けるが、崩しきれずシュートが少ない。

35分、新潟がカウンター。
FW山崎亮平(9)がクロスボールを落とし、走りこんだMF野津田岳人(37)がミドル。
ゴール左隅に決まる素晴らしいゴールが生まれた。

しかし38分。左の車屋からのパスを受けた大島がミドルシュート。
腰を落として打った低い弾道がゴールに突き刺さる。
野津田のゴールもすごかったが、それ以上に美しいゴールで同点にする。

前半、新潟はワンチャンスを決めた。
川崎は多くのチャンスを作ったが1点止まりだった。

■2nd half
後半となっても暑さは変わらず、オープンな展開となる。
中盤のつなぎが省略され、ゴール前からゴール前へとボールが目まぐるしく動く。

54分、右サイドからの三好のクロスがDF大野和成(2)の手に当たる。
ただ、近い距離で当たったためか、ノーファウルの判定。

65分、新潟に押し込まれる。
川崎がようやくボールを奪ったが、大島のパスが主審に当たる。
拾ったMFレオ・シルバ(8)がFWラファエル・シルバ(10)とのワンツーで抜けてゴール。
新潟にとっては高い位置からのショートカウンター。
川崎はボールを失ったあと動きが止まってしまった。

1点をリードされた川崎は、圧倒的に攻撃を仕掛ける。
左の車屋が中心となった。
さらに79分に田坂が入ると右サイドからもクロスを供給。
84分、ショートコーナーから大島とのパス交換で抜け出した橋本がクロス。
小林の手に当たってコースが変わったボールをMF小林裕紀(6)が蹴りこんでオウンゴール。

最後は90+4分。
車屋のクロスをPA内でネットが触り、小林がヒールでゴールに流し込む。
小林は明らかにオフサイドポジション。
しかし、旗は上がらなかった。

■summary
審判が結果を大きく左右したゲーム。
54分のハンド、84分のハンド、90+4分のオフサイドと多くの転機があった。
また、65分のボールカットは誤審ではないが、ゲームを動かした。

間違った判定で勝っても負けてもうれしくはない。
もちろん、すべてを正しく判定するのは難しい。
しかし、誤審に思われる判定は、なぜその判断を下したのかを明らかにしてほしい。


内容的には川崎が押し込んでいた。
新潟も決定力を見せ、少ないチャンスを生かしてリードしたが、後半、逆転を許した。
右SB松原健(27)が車屋を止められず、最後は左SB前野貴徳(5)も田坂にやられた。
交代策で中央の守備を固めたが、両サイドで突破を許し、体力を消耗した。


川崎は判定に救われての逆転勝ち。
J1リーグで通算200勝となった。

中村が欠場する中、2度のビハインドを追い付き、逆転した。
後半、GK守田達弥(21)のビックセーブが続いたが、15位のチームから勝ち点を得た。

■goal
38大島僚太(10) 84OwnGoal 90+4小林悠(11)
35野津田岳人(37) 65レオ・シルバ(8)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 2点目はチャンスはあったが止められず。47分、山崎のシュートを止める。
エウシーニョ(18) 6.0 49分に井川をカバーするなど守備は良かった。攻撃は輝かなかった。
井川祐輔(4) 6.0 疲労の蓄積からか、動き出しが鈍かった。ラインを積極的に上げる。
谷口彰悟(5) 6.5 山崎をタイトにマークしながら、広い範囲を的確にカバーリング。
車屋紳太郎(20) 7.0 松原を苦にせず、左サイドで自由に躍動。クロスの精度も高かった。
大島僚太(10) 7.0 素晴らしいミドルシュートだけでなく、中盤でチームを操縦した。
ネット(21) 6.0 74分のミドルはGK守田に防がれる。守りで最終ラインを助けた。
小林悠(11) 6.5 後半、多くのシュート。オフサイドが見逃され、芸術的なヒールで決勝点。
大塚翔平(27) 6.0 走りまくって献身的に守備をしながらも、パスの交接点となった。
三好康児(26) 6.5 車屋と組んで何度も仕掛けた。後半はペースが鈍る。セットプレー担当。
大久保嘉人(13) 6.5 シュートは枠に飛ばなかったが、パス、ボールキープとよいプレーができていた。

■sub
55(27)武岡優斗(17) 6.0 1対1の強さで右サイドを引き締める。あまり仕掛けなかった。
63(26)橋本晃司(7) 6.5 トップ下に入って、同点オウンゴールを生むクロス。
79(18)田坂祐介(6) 6.5 停滞していた右サイドを活性化させ、逆転に導く。

■bench
新井章太(30) 登里享平(2) 板倉滉(28) 原川力(15)

■coach
風間八宏 6.5 田坂の投入で両サイドから攻撃を仕掛けて勝利を手繰り寄せた。

■referee
榎本一慶 4.0 線審の判定も含めて、微妙な判定で試合を大きく動かしてしまった。