川崎1-1仙台(等々力)
ガンバ戦(J1 #9)に勝って中4日で仙台戦。
ゴールデンウィークの水曜日の開催となる。
午前中は雨が強く降っていたが、午後はくっきり晴れた。
気温は高いが、風が強い。14時キックオフ。
先発にはガンバ戦で出場停止だったエウシーニョが復帰。
車屋がベンチに入り、残りの10人は変わらない。
登里が右SBから本来の左SBに戻った。
ベンチからは長谷川が外れたが、他の6人は同じ。
2戦続けてほぼ同じメンバー構成となる。
仙台は2勝1分6敗の暫定16位、中3日。
2年前に川崎に所属していたMF金久保順(14)が先発。
FWウィルソン(9)はベンチスタート。
■1st half
仙台はバランス良くプレスをかけてくる。
川崎がショートパスをつないでも、窮屈だった。
その代わり、1列飛び越える長いパスは有効。
小林、大久保が何度も最終ラインから飛び出してボールを呼び込む。
大島が10分に大久保、14分に小林へスルーパスを狙うが、トラップがうまくいかない。
25分あたりまで、川崎がボールを長く持って、左右に動かす。
PA内に入ると仙台が粘り強く守るので、なかなかシュートできなかった。
逆に25分過ぎからは、仙台がパスを回すようになる。
ミドルシュートを積極的に打ってきたが、危ないシーンは少なかった。
36分、中村がループパスを小林に出し、シュートを決めるがオフサイド。
44分には大久保のシュートをGK八反勇治(1)がはじき、中村が詰めるが、これもオフサイド。
どちらもラインをわずかに出ていたので、線審の判定は妥当だった。
■2nd half
後半開始から、3人のポジションを変更する。
ボランチの谷口が右SBに回り、エウシーニョが1列上がって、中村がボランチに入る。
前半、ある程度機能していたが、もっと良くするために積極的に動いた。
ただ、この結果、逆にバランスを崩してしまって仙台がボールを持つ。
川崎は谷口がサイドに出たためセカンドボールが拾えなくなる。
仙台はサイドを有効に使いながら、攻勢を強めた。
前半の攻撃時、谷口がアンカーとしてCBの間に落ちていた。
CBが広がってスペースを埋めていたが、後半になるとボランチは下がらない。
そのため、高く位置取る両SBが空けたスペースが大きく広がる。
仙台はボールを奪うと、FWハモン・ロペス(20)が左サイドに流れる。
奈良が対応するためサイドに引き出され、中央を空けてしまっていた。
54分、63分、65分と立て続けに決定機を作られ、70分。
ハモン・ロペスが左サイドから攻め、いったん川崎がクリア。
しかし、混戦からFW野沢拓也(8)のクロスをフリーのMF富田晋伍(17)がヘッドで決める。
守備陣がボールに集まったところで、誰もいないゴール前にクロスを上げられた。
73分、右サイドからドリブルでPA内に侵入した大島が直接シュート。
角度はなかったが、六反の頭上を抜いた素晴らしいゴールで同点に追い付く。
その後、両チームともにペースを落とした。
気温が高く、疲労で動きが鈍くなり、ミスも多くなった。
■summary
後半、仙台は多くの決定機を生んだ。
負けてもおかしくない内容だったが、大島の個人技で追い付いた。
ポジション変更で左サイドの守備が機能しなくなったため、失速した。
後半も前半と同じようにやり続ければよかったと思われる。
悪くない状況だったが、動いたことが裏目に出てしまった。
また、交代で入った選手も三好は良かったが、車屋、中野はいまひとつだった。
首位の浦和は、ACLの影響で第10節を6月15日に行う。
勝利すれば暫定で首位に戻ることができる状況だったが、ドローに終わった。
残念だが、次はエドゥアルドが契約上出場できない柏戦。
柏は調子を上げているが、なんとか勝利したい。
■goal
73大島僚太(16)
70富田晋伍(17)
■judge
チョン・ソンリョン(1) 6.0 17分、野沢の長距離FKをパンチング。31分、MF金久保順(14)と接触するがボールを離さず。
エウシーニョ(18) 5.5 上がった背後のスペースを狙われた。後半、1列上がってまたSBに戻る。
奈良竜樹(3) 6.0 危なげなかった。後半、左サイドの対応のため吊り出されて中央を空ける。
エドゥアルド(23) 6.0 60分、金久保が完全に抜け出したところを倒す。チームを助けるイエロー。
登里享平(2) 6.0 左サイドでボールを呼んでPA付近までドリブルで進む。クロスは味方に合わせられず。
谷口彰悟(5) 5.5 ボールロストがあったがまずまず。後半、右SBに回ると仙台に狙われた。
大島僚太(16) 6.5 ゴラッソで勝ち点1をもたらした。前を向いてパスを出し、ドリブルで抜いた。
中村憲剛(14) 5.0 パスミスが目立った。自由にプレーさせるためにボランチより1列前でプレーさせたい。
小林悠(11) 5.5 最終ラインの背後への動き出しが目立ったが、ゴールは生み出せなかった。
森谷賢太郎(19) 5.5 6分にミドルシュート。ボランチを助けていた。交代は早かった。
大久保嘉人(13) 5.5 上下に動いてラストパスも供給した。マークが厳しくシュートが少なかった。
■sub
54(19)車屋紳太郎(20) 5.0 左SBに入って登里を1列上げる。攻撃で機能しなかった。
65(5)三好康児(26) 6.0 68分、90分と積極的にシュートを放つ。2本とも入らなかったがCKを得る。
86(2)中野嘉大(22) 5.0 ボールには触ったが、特に見せ場を作れなかった。
■bench
新井章太(30) エドゥアルド・ネット(21) 橋本晃司(7) 狩野健太(25)
■coach
風間八宏 5.0 後半のポジションチェンジで失速させた。車屋、中野の投入は局面を変えられなかった。
■referee
上田益也 6.0 必要なファウルはしっかりとっていたが、全体的には抑制されていた。