鳥栖1-1川崎(ベストアメニティスタジアム)
ヤマザキナビスコカップの第5節。
柏戦(YNC GL #4)から4週間ぶりのYNCとなる。
YNCはここまで1勝1分2敗、Bグループの4位。
グループリーグ突破の可能性は低くなっている。
土曜日の神戸戦(J1 #12)から続けての先発はエドゥアルド、車屋の2人。
9人が新たな選手となり、ボランチより前はすべてフレッシュな顔触れ。
4人の最終ラインは、神戸戦で途中出場した谷口を含めて3人が先発する。
右SBには武岡が入り、エウシーニョはベンチスタート。
DFは奈良、井川、小宮山が離脱中。
あとはベンチに入った板倉だけで、層が薄くなっている。
鳥栖は1試合消化が少ないが、1分2敗で最下位。
下位に沈むチーム同士の対戦となった。
■1st half
鳥栖は緩やかなプレスをかけるが、川崎はショートパスでくぐりぬける。
ボールを長く握って、ボランチの森谷が前を向く。
サイドも使いながら、ワンタッチパスで崩していった。
レギュラー組に比べれば、パス交換はもどかしい。
ボランチの橋本はパスを出す前にフェイントを挟むため、タイミングが遅れる。
狩野も周囲とスピードが合わず、パス、トラップが少しずつずれていた。
16分、PA内に入った三好がシュート。
DFキム・ミンヒョク(5)に当たって入ったため、三好の初ゴールではなくオウンゴール。
鳥栖は攻め手が少ない。
30分過ぎからは押し込むが、PAの外側でボールを回すだけ。
川崎の最終ラインは崩れなかった。
MF楠神順平(19)がドリブルでアクセントを付けたが、ゴールに迫れない。
■2nd half
後半開始から、長谷川を下げて田坂を投入。
前半とは異なり、鳥栖のプレスが効き始める。
川崎はサイドに追い込まれ、複数で囲まれてボールを奪われる。
パスがつながらないため、最終ラインを押し上げる時間がなくなる。
鳥栖は連続して攻撃を仕掛ける。
58分、楠神が中央からシュートを放つが、わずかに左に外れる。
直後の58分にはネットを投入。
少しコンパクトになったものの、タメを作れず、前に急いで運んではボールを失っていた。
谷口やボランチのパスミスも目立ち始める。
72分、DF磯崎敬太(3)が左サイドからクロス。
車屋を振り切ってフリーになったFW富山貴光(18)がヘッドで決めて同点。
鳥栖の選手は、子どもの生まれた富山のためにゆりかごダンスを披露。
しかし、鳥栖にとってもYNCの予選突破のためには勝利が必要な状況。
勝ち越しゴールを狙うべき貴重な時間を、ダンスに費消したのは残念だった。
75分には小林を投入。
お互いに疲労からスペースが大きく空いてくる。
カウンターの応酬となるが、ゴールは決まらずドローに終わった。
■summary
両チームともクオリティは高くなく、低調な内容。
川崎はミスパスが目立ち、チャンスは作るものの、シュートは少なかった。
鳥栖もショートカウンターを仕掛けたが、攻撃に迫力がなかった。
しかし、YNCの意義はここにある。
お互いターンオーバーしながら、いかに戦うか。
出場機会が少ない選手の組み合わせで、ベストを尽くす。
どちらかといえば川崎の方が押していたが、結果は引き分け。
次は中2日でJ1リーグ新潟戦。
またアウェイなので鳥栖から川崎、そして新潟まで移動する。
レギュラー組を起用したのはもったいない。
途中出場の小林とネットは休ませたかった。
新潟戦でボランチに入ると思われる森谷についても、出場時間を限定したかった。
逆に、途中交代した長谷川、橋本、狩野はフル出場させるべき。
ベンチの板倉も起用したかった。
もしこれで負けたとしても、詰まった日程の中なので、支持できる。
YNCは第5節を終えて1勝2分2敗でBグループの5位。
残り1試合に勝っても勝率5割に達するだけ。
グループリーグ敗退は決まっていないが、ほぼ可能性はなくなった。
■goal
72富山貴光(18)
16OwnGoal
■judge
新井章太(30) 5.5 ほとんどプレー機会がなかったが、キック精度が低い。失点はチャンスがなかった。
武岡優斗(17) 5.5 ケガからの復帰戦。後半、足が止まった。74分、ミスパスから決定機を与える。
谷口彰悟(5) 5.5 武岡のフォローで右サイドに吊り出された。後半、危険なパスミスを重ねた。
エドゥアルド(23) 6.5 鳥栖の攻撃を機能させなかった。3分、FW池田圭(22)に抜かれるが自分でフォロー。
車屋紳太郎(20) 5.5 失点シーンで富山のマークを外す。果敢な攻撃参加を何度も見せた。
森谷賢太郎(19) 6.0 中盤で細かく動いた。CBからボールをもらって前を向いた。
橋本晃司(7) 5.5 51分、股抜きで三好にスルーパス。37分にイエローをもらい、途中交代となった。
長谷川竜也(16) 5.5 13分、シュートでCKを獲得する。ボールにもっと触りたかった。
狩野健太(25) 5.0 周囲とのパスの呼吸が合わず、ミスパスでピンチを招いた。
中野嘉大(22) 5.5 後半、パスを出せる場面でも積極的にシュートを打った。
三好康児(26) 6.0 ドリブルで守備をすりぬける。ゴールは惜しくもOGとなり、初ゴールとならなかった。
■sub
46(16)田坂祐介(6) 5.0 あまり動けなかった。54分、谷口のミスパスを挽回するためイエローをもらう。
58(7)エドゥアルド・ネット(21) 6.0 下がってボールをもらって素早くさばいた。
75(25)小林悠(11) 6.0 前線でボールを呼び込んでうまくトラップ。しかし、シュートができなかった。
■bench
安藤駿介(24) 登里享平(2) エウシーニョ(18) 板倉滉(28)
■coach
風間八宏 5.0 途中で主力を投入しながらも、結果を出せなかった。
■referee
岡宏道 6.0 少し流しすぎた場面もあったが、偏りなく裁いた。