2016/07/03

160702仙台0-3川崎(J1 #18)

仙台0-3川崎(ユアテックスタジアム仙台)

1stステージは鹿島に勝ち点1差の2位。
わずかな差で優勝を逃した。
優勝決定後の鹿島のメディアへの露出を見ると、大きなものを失ったように感じた。

2ndステージは中断期間がなく、大宮戦(J1 #17)の翌週スタート。
アウェイでの仙台戦は、大宮戦と同じ先発。
大宮戦で自ら途中交代を要求したネットも出場。
ベンチは6人が同じで、中野が外れ、橋本が入っている。

仙台は1stステージ10位。
川崎とは等々力での対戦(J1 #10)はドロー。
ヤマザキナビスコカップでも等々力で当たっている(YNC GL #6)。
大塚がレギュラーを掴むきっかけとなる2得点を決め、勝利した。

■1st half
川崎はボールを長くキープする。
仙台はプレスを掛ける意志はあったが、簡単にかわされる。
パスコースを限定できないため、大島とネットが前を向くことができた。
縦パスがどんどん入り、小林と大久保が最終ラインから飛び出していく。

17分、中央で大島がボールを保持。
仙台のプレスが遅く、ゆっくり考えてから右サイドの小林へロングボール。
DFの裏をとった小林が頭で折り返し、ゴール前に詰めた大塚があっさりとゴール。

続いて21分。
カウンター気味に小林、大久保、中村とパスがつながり、小林が右サイドに走り込む。
中村の絶妙なハイボールを、DFと競りながら小林が頭でゴール。
強いシュートではなかったが、GK六反勇治(1)が目測を誤ってしまった。

2点差となって、川崎は攻撃の手を緩める。
仙台は35分すぎからボールを回しながら押し込んでくる。
42分、MF野沢拓也(8)がGKとの1対1を迎えるが、ソンリョンにセーブされる。

■2nd half
顔を出す動きが少なかった大塚に代えて後半開始から武岡が入る。
右SBのエウシーニョが1列上がる。
2点差となっていたので、守備も重視した采配となった。

一進一退を繰り返しながら、ゆっくりと時間が進む。
仙台が押し始めるものの、決定機は作れない。

FWハモン・ロペス(20)がサイドでキープする。
囲まれてもボールを失わなかったが、中央でクロスを待つ選手が少なかった。

川崎はボランチから前にいいボールをつなげない。
前半は大塚がリンクマンとして機能していたが、後半は距離が開いてしまった。

87分、途中出場していた三好がドリブルから左足でゴール。
三好は去年、J3リーグでゴールを決めているが、川崎では公式戦初ゴール。

■summary
前半、2点を取った時点でゲームは決まった。
その後は川崎もペースを緩め、ゆったりとパスを回した。
緊迫する場面が少なく、余裕のある展開となった。

仙台はバイタルを大きく空けてしまった。
ボールへのチェックも後追いとなり、決定的なパスを出せる選手を自由にした。
大島、ネットだけでなく、中村、大塚がボールを操り、ゴールを決められた。
六反の出来が悪かったこともあって失点を重ね、攻撃の迫力も出せず、完敗だった。

鹿島が敗れたため、年間順位で首位に返り咲いた。
大島と原川がリオデジャネイロ・オリンピック代表に招集された。
今後、欠場が見込まれる。
まだまだ試合が続くが、ベストを尽くして勝ち点を重ねたい。

■goal
17大塚翔平(27) 21小林悠(11) 87三好康児(26)

■judge
チョン・ソンリョン(1) 6.5 守備機会は少なかったが的確にプレー。42分、野沢との1対1を防ぐ。
エウシーニョ(18) 5.5 攻守に渡り調子は上がらず。トリッキーなプレーを活かしきれない。
井川祐輔(4) 6.5 トラップ良く、パスが安定。42分、クリアが小さく野沢の決定機を生む。
谷口彰悟(5) 6.5 49分、69分とCKをヘッドで合わせるが入らない。守備は落ち着いていた。
車屋紳太郎(20) 6.5 11分、ひとりで左サイドを駆け上がってCKを奪取。ハモン・ロペスを抑え込む。
大島僚太(10) 7.0 攻撃の中心となりながら、さらにカウンターの芽を摘んだ。
エドゥアルド・ネット(21) 6.5 低い位置取りからパスを大島につなぐ。12分、深いタックルでボールを奪う。
小林悠(11) 7.0 1点目も2点目もDFの背後を突いてPA内に侵入した。1ゴール1アシスト。
大塚翔平(27) 6.0 先制点は見事なゴールだったが、少しずつ存在感を消した。前半で交代。
中村憲剛(14) 6.5 小林と三好のゴールをアシスト。自由自在にボールを操る。
大久保嘉人(13) 6.0 中盤に下がらず、前線でスペースを作り続ける。48分の決定機はGKに当てる。

■sub
46(27)武岡優斗(17) 6.0 守備を固める。攻め上がりは抑制的だった。
75(18)三好康児(26) 6.0 右ウィングに入る。積極的にシュートを放ち、待望の初ゴール。
88(11)橋本晃司(7) 6.0 短い時間だったが、スルーパスを受けてのシュート、CKとFKを蹴った。

■bench
新井章太(30) 田坂祐介(6) 原川力(15) 森谷賢太郎(19)

■coach
風間八宏 6.5 交代も的確で、良い内容のサッカーで良い結果を導いた。

■referee
家本政明 6.0 落ち着いたジャッジ。30分のDF大岩一貴(27)へのイエローは厳しい。