2試合連続のドローとなった札幌戦(J1 #15)から中15日。
ACLのため広島戦(J1 #16)が7月31日にスキップされ、間隔が空いた。
札幌戦も浦和戦(J1 #14)から中12日で、6月は3試合のみ。
昨シーズンの磐田戦は、エコパ開催(2018 J1 #1)だったため、2年ぶりのヤマハスタジアム。
強い雨が降っていたが、キックオフが近くなると止まってくれた。
J1リーグは、第16節までで暫定3位。
首位FC東京と2位横浜Fマリノスが前日に対戦し、FC東京が勝った。
勝ち点8差(2試合未消化)となって、磐田戦を迎える。
先発は、札幌戦から3人を変更する。
U-22代表に招集されていた田中碧が復帰して、ボランチで先発。
1トップに小林悠、トップ下に脇坂が入り、知念とダミアンはベンチスタートとなった。
そして守田は、道路交通法違反(携帯電話使用等)で6月17日に検挙。
公式戦1試合の出場停止処分がチームから出されたため、ベンチ外となる。
「失った信頼は勝利で取り返せ」 磐田のゴール裏。 |
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磐田はJ1リーグで3勝5分8敗の17位。
2週連続で水曜日にルヴァンカップがあり、6月に6試合目と日程が詰まっている。
昨シーズンは、開幕戦と最終戦での対戦となり、川崎のダブル。
180225磐田0-3川崎(J1 #1)
181201川崎2-1磐田(J1 #34)
■1st half
磐田はFWロドリゲス(11)とFWアダイウトン(15)にボールを入れる。
2人が大きなスペースを使って、ドリブルしながら時間を作る。
最終ラインを高く保ち、セカンドボールを拾って攻めてきた。
20分、23分、25分とロドリゲスが決定的なシュートを放つ。
しかし、GKソンリョンがすべてを防いでしまう。
さらに22分、登里のバックパスが小さくなるが、ソンリョンが果敢に飛び出した。
川崎はボールをゆっくりとつないでいく。
磐田がコンパクトに守っていたため、パスコースを丹念に探す。
大島と田中碧には余裕があって、試行錯誤しながらボールを散らした。
少しずつ磐田の守備が緩みはじめた29分。
左に寄っていた大島が、右サイドの車屋に大きく展開する。
車屋が左足でクロスを入れると、フリーで待ち受けた小林が叩き込んだ。
■2nd half
50分、長谷川がカウンターから仕掛け、流れたボールが脇坂に届く。
脇坂は左足ダイレクトでゴール左隅を正確に打ち抜いて、追加点を挙げた。
2点差となって、磐田の攻撃を受けていく展開となる。
自陣中央をしっかり固め、ゴールから遠いエリアで磐田にボールを持たせる。
スペースがなくなり、運動量の落ちたアダイウトンとロドリゲスは打開できない。
ただ、58分には荒木大吾(27)がポストに当て、76分にはエレン(6)のクロスが混戦となるなど、ゴールに迫る攻撃も見せていた。
川崎が無失点で耐えたまま、90分。
押し込まれた局面で、知念のポストプレーからカウンター。
家長が齋藤にスルーパスを送り、長い距離を駆け上がってきた知念が3点目を決めた。
■summary
90+5分、上原力也(30)がゴールを決めたが、磐田には運がなかった。
攻撃は機能していて、ロドリゲスが多くの決定機を迎えたが、GKソンリョンに阻まれた。
逆に川崎に少ないチャンスを仕留められ、リードを広げられた。
過密日程による疲労もあったためか、後半は運動量が落ちてしまった。
磐田は最下位18位となり、名波浩監督が退任することとなった。
自チームの足りない部分を率直に認め、相手の素晴らしさを称える監督だった。
試合後のコメントが楽しみな監督の1人だった。
退任は残念だが、いつの日か、名波が再び監督に就く日を待ちたい。
川崎は磐田の鋭い攻撃に遭い、厳しい展開を強いられた。
谷口とジェジエウが粘り強く守り、さらにソンリョンが立ちはだかっていく。
無失点で耐えながら、少ないチャンスをゴールに結びつけた。
目の前のDF高橋祥平(41)が転んでフリーとなった小林の先制ゴール。
長谷川のコントロールミスを拾った脇坂の追加点。
高い技術の積み重ねもあるが、幸運もあったことで、勝利することができた。
J1リーグ首位のFC東京とは、勝ち点5差(1試合未消化)のまま。
引き続き良い内容で、勝ち点を積み重ねていきたい。
そして次の試合は天皇杯2回戦。明治大学と対戦する。
磐田戦から中2日となるので、ターンオーバーしながら確実に勝ち進みたい。
■goal
90+5上原力也(30)
29小林悠(11) 50脇坂泰斗(28) 90知念慶(20)
■judge
ソンリョン(1) 7.5 決定的なシュートを連続セーブ。キャッチも反応も素晴らしかった。
車屋紳太郎(7) 6.5 右クロスでアシスト。ドリブルで縦に運ぶなど、新たな工夫があった。
ジェジエウ(4) 6.5 ロングボールを競り、スペースのボールを追った。72分にイエロー。
谷口彰悟(5) 6.5 ジェジエウの背後を固める。アダイウトンに苦しみつつ粘り強く守った。
登里享平(2) 6.0 動き過ぎず、立ったままのプレーが目立つ。守備では後手に回ることも。
田中碧(25) 6.0 ボールホルダーに強く寄せる。トラップの向きとステップで相手を剥がす。
大島僚太(10) 6.5 圧倒的なキープ力を見せる。左右に散らしながら、スルーパスを狙う。
家長昭博(41) 6.0 ポジションを自在に変えながら、周囲をフォローした。パスを中継する。
脇坂泰斗(28) 6.5 50分、貴重な追加点を決める。流れるようなトラップから縦につなぐ。
長谷川竜也(16) 6.5 緩急を付けたドリブル。誰にも止められないプレーを続けている。
小林悠(11) 6.0 叩きつけるヘッドで先制ゴール。効果的にプレスのスイッチを入れた。
■sub
66(28)阿部浩之(8) 5.5 右ウィング。スペースを埋める危機察知能力はさすが。
73(16)齋藤学(19) 6.0 無理して攻め込まず、味方にパスをつないだ。1アシスト。
87(11)知念慶(20) 6.5 88分の決定機はGKカミンスキー(21)に当てる。90分にゴール。
■bench
新井章太(21) 下田北斗(22) 山村和也(34) ダミアン(9)
■coach
鬼木達 6.5 1トップの布陣が奏功した。的確な時間に交代を繰り出し、完勝に導いた。
■referee
松尾一 6.0 接触プレーを流し気味にジャッジする。ただ、3枚のイエローは出しすぎ。
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