2024/09/15

240913川崎3-2鳥栖(J1 #30)

川崎3-2鳥栖(U等々力, 19:00KO, 18,397人)

YLC準決勝進出を決めた甲府との第2戦(YLC QF #2)から中4日。
 代表ウィークが終わり、J1リーグが再開する。
 次の水曜日にACLEが開幕するため前倒しされ、金曜日の夜開催。

高井幸大はフル代表に参加し、9月5日のホーム中国戦で初出場。
 9月10日のアウェイ・バーレーン戦には出場せず、チームに戻った。
 川崎U-18出身として、8人目の代表入り。
 今回の代表には、板倉洸、三笘薫、田中碧とともに4人のU-18OBが含まれる。


先発は、甲府とのYLC第2戦から3人が変わる。
 新たに先発するのは、第2戦の後半から入って活躍したVW際、エリソン、遠野の3人。
 三浦、山田新、マルシーニョがベンチに回る。

8月に鳥栖から移籍してきた河原創は、先発で早速の古巣対戦。
 また、河原創は川崎でのJ1リーグ初先発、アイダルはJ1リーグ初出場。

ベンチ入りは、YLCの9人からJ1リーグの7人に戻る。
 代表帰りの高井は、ベンチスタートとなった。


サガン鳥栖は、J1リーグで7勝3分19敗の20位。
 J1リーグ3連勝(川崎戦(J1 #29)を含む)の札幌に抜かれて、最下位20位となった。
 代表ウィークには試合がなく、中13日の日程。

8月9日、成績不振で川井健太監督を解任。
 7月まで仙台(J2)ユース監督だった木谷公亮が、後任監督に就いている。

5月のアウェイは、高井がプロ初ゴールを決めたものの、鳥栖が大勝。
 240515鳥栖5-2川崎(J1 #14)

この試合に先発した11人のうち、5人が夏に移籍。
 菊地泰智は名古屋(J1)、長沼洋一は浦和(J1)、手塚康平は柏(J1)、横山歩夢はバーミンガム・シティFC(ENG)、そして河原創は川崎。
 さらにJ1リーグ12得点のマルセロ・ヒアン(99)は、左大腿直筋損傷(全治8週間)で離脱中。
 もちろん移籍した分、補強も行っていて、4か月前とはチーム構成が大きく変わった。

2013-18年に川崎に在籍した森谷賢太郎(19)は、ベンチ外。

■1st half
鳥栖は5バック1ボランチと珍しいシステムを採用。
 ラインを高く敷こうとはするが、押し込まれてゴール前に張り付いてしまう。
 7分、遠野が左サイドからミドル。
 9分、エリソンの落としを脇坂がシュート。
11分、大島がバイタル左隣の橘田に優しく渡す。
 橘田のロングシュートは、寄せてきた原田亘(42)に当たってゴールに入った。
33分には、VW際の右クロスを、エリソンがPA内で競り勝って落とす。
 脇坂が流し込んだが、VARでオフサイド判定となった。

鳥栖は、1トップ富樫敬真(22)へロングボールを蹴っていく。
 リードを11分に許したあと、攻撃の突破口となったのは右サイド。
 LSB橘田を手前に引き出し、スペースを突いて右クロスを入れる。
 23分、久保藤次郎(24)の右クロスを楢原慶輝(37)が折り返して、福田晃斗(6)がヘッド。
 29分、日野翔太(18)の右クロスを富樫がジャンプヘッドするも、バーに当たる。
 45+3分、1ボランチ西矢健人(33)のロングシュートは、GKソンリョンが弾き出した。

■2nd half
51分、佐々木旭が3度、鳥栖の左からのボールを繰り返し跳ね返す。
 クリアは3度とも小さく、鳥栖に拾われてさらにボールを入れられる。
 最後は福田のボールを富樫が落とし、久保が同点ゴールを叩き込んだ。
 GKソンリョンは福田のボールに飛び出したが、触れなかった。

同点とされた川崎が反撃に転じる。
 後半から投入された山田新が、力強いポストプレーを繰り広げる。
61分、大島が奪われるが、すかさず三浦が身体を入れて奪い返し、FKを獲得。
 クイックで大島がPA内に転がし、脇坂のラストパスを家長がきれいに合わせてゴール。

再びリードした川崎は、反撃を抑えていたが、89分。
 堀米勇輝(21)のシュートを橘田がブロックし、さらに久保がシュート。
 ブロックに入った三浦が、顔に向かうシュートを手で防いでPKを与えた。
 清武弘嗣(55)がPKを沈めて、再び同点となる。

90+10分、GK朴一圭(77)のロングボールをアイダルが跳ね返してカウンター。
 橘田、三浦とつないで、マルシーニョが山田新にラストパス。
 山田新には合わなかったが、キム・テヒョン(20)のクリアが戻ってくる。
 そのまま山田新が押し込んで、決勝ゴールとなった。

■summary
鳥栖は、90+1分の同点ゴールから勝負に出る。
 残留圏17位湘南とは勝ち点8差なので、ドローでは状況は大きく変わらない。
 90+10分のGK朴一圭(77)のロングボールも、逆転ゴールを狙ったもの。
 結果としてカウンターを浴びて失点したが、勝利を求める選択は妥当だった。

5バック1ボランチのシステムは、珍しいが悪くなかった。
 今夏加入の1ボランチ西矢健人が、バランスを上手く保っていた。
 ゴールを決めた久保藤次郎や清武弘嗣も、今夏の加入。
 これだけ多くの選手が入れ替わったにも関わらず、互角に戦っていた。


川崎は押される時間帯もあったが、常にリードを奪った。
 ハーフタイムでエリソンから山田新へ交代し、2人の特徴の差を生かした。

橘田健人は、RSB、LSBそしてボランチと、複数ポジションをこなす。
 河原創のボランチ起用の目途が立ち、この起用方法が続くものと思われる。

次は中4日でのアウェイ蔚山HD戦(ACLE GL #1)。
 ACLの大会方式が刷新され、新しくACLEとなって、いよいよ開幕する。
 なんとかドロー以上の結果を得て、帰国してほしい。

■goal
11橘田健人(8) 61家長昭博(41) 90+10山田新(20) 
51久保藤次郎(24) 90+1PK清武弘嗣(55)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 45+3分、西矢のミドルをパンチング。51分、飛び出したが触れずに失点。
VW際(31) 6.5 38分、40分とドリブルで前進。右クロスも多く入れる。残念ながら早めの交代。
佐々木旭(5) 6.0 富樫へのロングボールを抑え込む。50分、3度のクリアはすべて小さくなった。
アイダル(44) 6.0 蹴り込まれるハイボールへの対応に強さを発揮した。49分、ロングシュート。
橘田健人(8) 6.0 1ゴール。LSBでは久保の仕掛けに背後を狙われる。RSBからボランチへ動く。
河原創(19) 6.5 暑さの中、最後まで走り続けて中盤を引き締めた。57分、ミドル。CKも担当。
大島僚太(10) 6.0 1アシスト。2分、ボレー。52分、中央をドリブル。両足を攣って69分に交代。
脇坂泰斗(14) 6.0 9分と59分に決定的なシュート。61分、大島のクイックに反応して1アシスト。
家長昭博(41) 6.0 1ゴール。運動量は少なめでも、技術の高さで貢献。69分からトップ下へ。
エリソン(9) 6.0 強力なポスト。16分、クリアボールをキープ。19分あたりで右足首を痛める。
遠野大弥(17) 5.5 7分、左からミドル。5分、58分にロスト。もっと動いて守備を崩してほしい。

■sub
HT(9)山田新(20) 6.5 決勝ゴール。48分、54分にシュート。ロングボールの受け皿となった。
60(31)三浦颯太(13) 6.0 61分、大島のロストをカバー。89分のPKは顔を守るもので仕方ない。
69(10)高井幸大(2) 6.0 代表帰りはベンチスタートとなり、RCBで出場。76分、ボールカット。
69(14)マルシーニョ(23) 6.0 終盤での登場で、スピードがより効いた。90+6分、CKをヘッド。
81(17)瀬川祐輔(30) 5.5 右FWに入る。90+5分、右クロスでCKを獲得。
90+9(5c)小林悠(11) 6.0 90+12分、右サイドから強烈なミドルを放った。
(c:脳振盪の疑いによる交代)

■bench
山口瑠伊(98) 

■coach
鬼木達 

■referee
長峯滉希 6.5 J1リーグの担当2試合目とは思えない冷静なジャッジ。笛が遅くなったがPK判定も妥当。

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AT+6+13