天皇杯鹿島戦(天皇杯 QF)から中6日。
文化の日に開催されるJ1リーグ第34節で、等々力に浦和を迎える。
J1リーグは残り5試合で、2位横浜Fマリノスと勝ち点12差。
今日、川崎の優勝が決まるのは、次の3つのパターン。
1 川崎○ 横浜FM●
2 川崎○ 横浜FM△
3 川崎△ 横浜FM●
マリノスは、同時刻キックオフでG大阪と対戦する。
先発は、鹿島戦と変わらない11人。
清水戦(J1 #33)から3試合連続で同じとなった。
ベンチメンバーも鹿島戦と同じ7人。
浦和はJ1リーグで17勝7分9敗の5位。
ACL圏内を狙う位置に立っている。
天皇杯では川崎と同じくベスト4に残っている。
今シーズン、川崎とは3回対戦していて、川崎の1勝2分。
YBCルヴァンカップでの対戦は2戦2分で、アウェイゴール数で浦和が勝ち上がった。
210321浦和0-5川崎(J1 #6)
210901浦和1-1川崎(YLC QF #1)
210905川崎3-3浦和(YLC QF #2)
■1st half
浦和は4-2-3-1の布陣で、1トップにはFW江坂任(33)が入る。
コンパクトに構えつつ、高い位置で奪って早く攻めてきた。
ただ、細かいミスもところどころにあって、ボールを渡してしまう。
川崎はじっくりと押し込んでいく。
右サイドの家長、山根、脇坂のトライアングルで、崩していく。
左サイドからはマルシーニョを単独で走らせる。
22分に脇坂、28分に登里、29分にダミアンがシュートした。
先制点は33分。脇坂の右CKの跳ね返りを山根が拾う。
クロスをダミアンが競って、落ちたボールをジェジエウが蹴り込んだ。
浦和は26分、酒井宏樹(2)が右サイドを突破してクロス。
ゴール前で江坂と関根貴大(41)が続けてシュートするが、山根と谷口に阻まれた。
41分には平野佑一(40)がロングシュートした。
■2nd half
川崎はペースを落とし、ボールが行き交う展開となる。
浦和が仕掛けるプレスに苦しみつつ、少しずつ時間を進めていく。
いつものような選手交代を交えながら、逃げ切りを図る。
78分、FW興梠慎三(30)が投入されると、ラインを押し下げられてしまう。
ボールを運べなくなり、自陣に押し込まれての守備が続く。
85分、大久保智明(21)と宇賀神友弥(3)が続けてミドルシュート。
そして89分、山根が自陣コーナーフラッグ付近からスローイン。
山村のクリアボールを浦和に奪われて、伊藤敦樹(17)がシュート。
GKソンリョンが弾いたが、酒井宏樹(2)に押し込まれて同点とされた。
川崎は勝利を目指して攻め込んでいく。
90+4分、旗手のパスから小林悠が決定機を迎える。
90+5分、大島がミドルを放つが、GK西川周作(1)が弾き出した。
■summary
浦和は前半、若干押されていたが互角に戦っていた。
後半も1点差を保ちながら、同点を目指した。
自陣に引くことで体力を温存しながら、プレスを仕掛けて勝負に出る。
90分間の流れを上手くコントロールしながら、最後にドローに持ち込んだ。
川崎に攻められても、LCBアレクサンダー・ショルツ(28)が大きな壁となった。
クロスやラストパスを阻み続け、ゴール前で決定機を許さなかった。
リカルド・ロドリゲス監督が目指すサッカーが構築されつつある。
このまま進化を続ければ、攻守のバランスが取れた良いチームになると思われる。
川崎は後半、逃げ切ることができなかった。
リードしてからは攻撃が少なくなり、2点目を奪えない。
同点とされてロスタイムに反撃に転じたが、ドローに終わった。
拮抗した見応えある内容の試合となった。
両チームとも素晴らしく、ドローという結果は妥当といえる。
そして、2位横浜Fマリノスが敗れ、J1リーグ優勝が決まった。
■champions★★★★★★
2017年、2018年、2020年に続く4度目のJ1リーグタイトルを獲得。
中村憲剛が引退し、守田英正が移籍して始まった38試合制の2021シーズン。
夏に田中碧(25)と三笘薫(18)が海外に旅立ち、8月下旬から調子を落とした。
負傷者が続出し、2位横浜Fマリノスが迫り来る中、終盤に7連勝して再び加速。
昨シーズンと同じく、4試合を残して優勝にたどり着いた。
次は中3日でアウェイ鳥栖戦(J1 #35)。
優勝が決まったので、フレッシュな選手を試してほしいところ。
ただ、鬼木監督は、優勝決定後も選手を入れ替えない傾向にある。
天皇杯を見据えながら、しっかり勝っていきたい。
■goal
33ジェジエウ(4)
89酒井宏樹(2)
■judge
ソンリョン(1) 6.5 41分、平野のシュートを止めた。89分、パンチが小さく失点を招いた。
山根視来(13) 6.0 先制ゴールを生む右クロス。活発な上下動から、13分、51分にクロス。
ジェジエウ(4) 6.5 33分、押し込んでゴール。スピードを活かし、広いエリアをカバーする。
谷口彰悟(5) 6.5 6分、汰木へのスルーパスをカバーする。26分、関根のシュートをクリア。
登里享平(2) 5.5 3分、40分にマルシーニョを走らせる。28分、シュート。守りでは劣勢。
橘田健人(22) 6.0 セカンドボールを拾い続ける。74分、押し込まれた状況で、FKを獲得。
脇坂泰斗(8) 6.0 22分、ダミアンの落としをシュート。30分にミドル。セットプレーを担当。
旗手玲央(47) 6.0 体幹の強さでボールを奪う。ターンやドリブルで局面を打開していった。
家長昭博(41) 6.0 右サイドで圧倒的なキープ力を披露する。67分、脇坂のFKをヘッド。
ダミアン(9) 6.0 鋭いプレスでチームを先導する。20分、脇坂へラストパス。29分、ヘッド。
マルシーニョ(23) 6.0 40分、45+3分と抜け出してゴールに向かった。55分、シュート。
■sub
75(9)小林悠(11) 6.0 90+4分、旗手のパスから決定機を迎えたが、わずかに右に外す。
75(2)車屋紳太郎(7) 5.5 LSBに入る。鋭くボールに寄せていって、左サイドを締めた。
75(23)大島僚太(10) 5.5 90+5分、強烈な美しいミドルを放つが、GK西川に弾かれた。
86(8)山村和也(28) 5.0 2ボランチの右に入る。88分、クリアミスから失点に繋がった。
90+1(22)知念慶(20) 5.5 強くプレスを仕掛ける。90+5分、小林悠へスルーパス。
■bench
丹野研太(27) 遠野大弥(19)
■coach
鬼木達 5.5 良い展開だったが、選手交代は奏功せず。逃げ切ることに失敗した。
■referee
木村博之 6.5 落ち着いたジャッジ。力が拮抗する両チームに相応しく、素晴らしかった。
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