2021/03/21

210321浦和0-5川崎(J1 #6)

浦和0-5川崎(埼玉スタジアム, 15:00KO, 4,679人/5,000人)

開幕連勝が5で止まった神戸戦(J1 #5)から中3日。
代表ウィークを控えて、日曜日のアウェイ浦和戦。

春の嵐で雨が強く降り、風もある厳しい天候となった。
ハイボールは風で流されたが、ピッチ状態は素晴らしかった。

緊急事態宣言はこの日まで継続されていて、観客上限は5,000人。
アウェイ席は設置されず、G大阪戦(FXSC)では訪れた埼玉スタジアムに行くことができない。


先発は、神戸戦から2人を変更する。
 新たに小林悠と長谷川を両翼に入れて、家長と三笘がベンチに回る。
 小林悠は1トップではなく右FWで、ダミアンと同時に起用される。
ベンチには、知念が入り、遠野が外れた。


浦和はJ1リーグ1勝2分2敗の12位。
 徳島をJ1に昇格させたリカルド・ロドリゲス新監督を迎えている。

昨シーズンの対戦は、川崎の2勝だった。
12月16日の等々力では、中村憲剛がJ1リーグのラストプレーをアシストで飾った。
 200920浦和0-3川崎(J1 #17)
 201216川崎3-1浦和(J1 #33)

■1st half
浦和はダイレクトパスで川崎のプレスをかわしていく。
 プレスバックも早く、セカンドボールを回収して優勢に進めていく。

川崎はゆとりのないパスが続き、ボールを長く持てない。
 両サイドの小林悠、長谷川も強みを出すことができなかった。
 それでも10分に山根がボレー、15分に小林悠がシュートする。

浦和は川崎を押し込むものの、チャンスは少ない。
 ゴール前で川崎がブロックを組むと、崩せなかった。
 12分、LSB山中亮輔(6)の左クロスをFW杉本健勇(14)がダイレクトでボレー。

30分あたりから、川崎が少しボールをつなげるようになる。
42分、田中碧が右サイドを駆け上がる山根に丁寧なパスを届ける。
 山根はフェイントでLSB山中を牽制して、ふわっとした右クロス。
 小林悠が高い打点のヘッドでゴール左隅を撃ち抜いて、先制に成功する。

■2nd half
46分、ジェジエウが谷口への横パスを小泉佳穂(18)に渡してしまう。
 FW杉本にラストパスを入れられるが、シミッチが戻ってクリアした。

このチャンスを逃すと、浦和の運動量が落ち、川崎が圧倒していく。
 セカンドボールも拾えるようになり、次々に即時奪回が成功する。

49分、小林悠の柔らかな右クロスをダミアンが胸トラップ。
 浮かせたボールを反転しながら、美しいボレーを決めた。
51分、シミッチの長距離スルーパスに走り込んだ旗手がゴール。
53分、長谷川の左クロスをダミアンが折り返し、中央の小林悠が胸で押し込んでゴール。
67分、脇坂がバイタルで大久保智明(21)からボールを奪い、そのままボレーで決めた。

■summary
浦和は出足の鋭さでセカンドボールを回収。
 決定機やシュートは少なかったが、互角に戦っていた。
それだけに、42分の小林悠のゴールの際の守備は悔やまれる。
 2CBの槙野智章(5)と岩波拓也(4)の間に入られて、小林悠をフリーにしてしまった。

後半最初の大きなチャンスを逃すと、ゴールラッシュを許した。
 川崎のプレスの餌食となって、ボールロストを繰り返す。
 中盤でもPA内でもボールに寄っていくことなく、自由にプレーさせた。
 反撃もほとんどできないまま、90分を終えた。


川崎は前半、動き出しが鈍く、苦戦していた。
 徐々に支配権を奪い返していくと、シミッチが前を向いてパスを供給する。
 鋭いスルーパスを入れて、浦和の守備を背走させていった。

畳みかけて5点差としてからは、ペースを落とした。
 家長や三笘を休ませつつ、無失点で試合を終えた。

ダミアンと小林悠の共存も、良い結果を残した。
 2人が交互にゴール前に入ることで、浦和の守備を混乱させていた。


次は代表ウィークを挟み、中12日でホーム大分戦(J1 #7)。
 緊急事態宣言が解除され、観客上限は10,000人となる予定。
 多くの観客の前で、良い内容を見せてほしい。

フル代表には、山根視来(13)が初めて選出された。
 (3月22日、脇坂泰斗(8)が追加招集される。初選出。)
東京オリンピックを控えるU-24代表には、三笘薫(18)、田中碧(25)、旗手玲央(47)が選出。
4人ともに出場時間が長く、休めないのは残念だが、代表での活躍も期待したい。

■goal
42,53小林悠(11) 49ダミアン(9) 51旗手玲央(47) 67脇坂泰斗(8) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 12分、杉本のボレーをパンチング。後半、プレー機会は少なかった。
山根視来(13) 6.5 10分、ボレーシュート。42分、アシスト。さすがに運動量は少なかった。
ジェジエウ(4) 6.0 広いエリアをカバーする。46分、横パスを相手に与えてピンチを招いた。
谷口彰悟(5) 5.5 簡単な局面でもビルドアップが乱れる。7分、関根のシュートをブロック。
旗手玲央(47) 6.0 自由な位置取りから1ゴール。40分、小泉へのスルーパスに走り勝つ。
シミッチ(6) 6.5 顔を出して組み立てる。後半、縦パスをズバズバと入れる。1アシスト。
田中碧(25) 6.0 前線から最終ラインまで上下に動く。73分と早めに退き、休養を与えられた。
脇坂泰斗(8) 6.5 滑らかなドリブルで中盤を制する。67分、ボール奪取からそのままゴール。
小林悠(11) 7.5 42分、難しいヘッドで先制ゴール。53分、今度は泥臭くゴール。1アシスト。
ダミアン(9) 7.0 16分、ヘッド。49分、美しいゴラッソを決めて1ゴール。1アシスト。
長谷川竜也(16) 5.5 ボールは受けてもクロスは不正確。53分、左クロスでゴールに関与。

■sub
73(4)車屋紳太郎(7) 6.0 左CBに入り、最終ラインを落ち着かせる。パスも良かった。
73(25)塚川孝輝(3) 5.5 精力的なプレスを続ける。86分、背後から阿部勇樹(22)にタックル。
81(9)知念慶(20) 5.5 82分、ポストプレー。87分、右から入り込んで左足シュート。
81(16)三笘薫(18) 5.5 85分、89分と左から仕掛ける。強烈なインパクトは残せなかった。
90(8)橘田健人(22) 5.5 90分、右サイドでCKを獲得する。中盤を引き締めた。

■bench
丹野研太(27) 家長昭博(41) 

■coach
鬼木達 6.0 田中碧、山根、旗手の連続起用を続ける。後半の大量ゴールで圧勝に導く。

■referee
飯田淳平 6.5 ストレスのないジャッジ。判断基準が明確で分かりやすかった。

143,400views