J1リーグ開幕5連勝(公式戦10連勝)となった柏戦(J1 #4)から中3日。
3週連続のミッドウィーク開催となるアウェイ神戸戦。
残念ながら神奈川県の緊急事態宣言は解除されず、アウェイ席の設置はない。
ただ、すでに兵庫県は解除されていて、観客上限は10,000人に拡大している。
先発は、柏戦から4人を変更する。
新たにジェジエウ、谷口、ダミアン、三笘が先発する。
ベンチには、車屋、小林悠、長谷川が回り、山村がベンチ外になる。
2週前のC大阪戦(J1 #11)、1週前の徳島戦(J1 #3)とベンチまで含めた18人が同じとなった。
神戸はJ1リーグ2勝1分1敗で暫定6位。
2020シーズンはJ1リーグ14位、ACLではベスト4だった。
昨シーズンの対戦は、川崎の2勝1分。
ACLに出場した神戸の日程の都合で、3週間続けて3試合を戦った。
200826神戸2-2川崎(J1 #24)
200902神戸0-6川崎(YLC QF)
200909川崎3-2神戸(J1 #15)
■1st half
神戸はパスコースを遮断しながら強く寄せて追い込んでいく。
最後は川崎に無理なパスを蹴らせて、回収した。
ボールを保持すると、バランス良く選手をピッチに広く配置する。
左サイドでは酒井高徳(24)と山口蛍(5)が組み立てていく。
ただ、チャンスを迎えても直ちにゴールに向かわず、バックパスが目立った。
川崎はピッチに足を取られながら、ビルドアップを模索する。
25分すぎあたりから、ボールを持つ時間が長くなった。
プレスの逆を突くパスを織り交ぜることで、打開していった。
37分、家長の右クロスをダミアンがヘッド。
45+2分、旗手の右クロスをジェジエウがヘッド。
神戸が序盤優勢に進めたが、川崎が押し戻していった。
■2nd half
川崎がじっくりと中盤のスペースを作って攻めていく。
53分、家長の右クロスをダミアンが決めたが、VARによりオフサイドの判定。
57分、山根のスルーパスからダミアンが決定機を迎えるが、GK前川黛也(1)がセーブ。
そして72分。GKのロングキックを谷口が拾い、ダイレクトでダミアンへロングフィード。
ダミアンがハーフライン付近からシュートすると、GK前川が触れず先制ゴール。
VARによりオンサイドの判定となって、ゴールが認められた。
追いかける神戸はカウンターを仕掛けていく。
83分、90+2分の決定機はGKソンリョンが防ぐが、ついに90+10分。
初瀬亮(19)の左クロスを菊池流帆(17)がヘッドで沈め、同点とされた。
■summary
神戸は厳しいマンマークを仕掛け、ボールを奪った。
前半はパスワークも冴えて、川崎を押し込んでいった。
後半は川崎に主導権を握られつつ、カウンターを仕掛ける。
お互いに縦に早く仕掛ける展開となって、決定機を多く作った。
体力的にも大きく落ちることなく、川崎の圧力に負けなかった。
10分間の長いロスタイムに攻撃を続け、ラストプレーで追い付くことができた。
全体的に良い内容で、川崎と互角に戦っていた。
どちらが勝ってもおかしくなかったが、ドローは妥当な結果といえる。
川崎は連続起用の影響によって疲労を感じさせた。
柏戦でフル出場した家長、そして山根や田中碧も精彩を欠いた。
運動量の少なさと滑るピッチもあり、パスをつなげない。
低い位置でのボールロストが多く、神戸に決定的なチャンスを与えた。
それでも高い技術でプレスを抜け出して、神戸ゴールに迫った。
逆に神戸にも決定機があり、上下動を繰り返す落ち着きのない試合となった。
逃げ切ることはできなかったが、ドローでも悪くない結果といえる。
J1リーグの開幕連勝は5で止まった。
暫定首位だが、1試合消化が多くなっている。
実質的には2位名古屋(5連勝)に抜かれ、3位鳥栖(4勝1分)と並んだ。
次は中3日でアウェイ浦和戦(J1 #6)。
代表ウィークを控え、開幕から続く連戦が終わる。
しっかり戦って、勝ち点3を得たい。
■goal
90+10菊池流帆(17)
72ダミアン(9)
■judge
ソンリョン(1) 7.5 83分の古橋、90+2分の藤本憲明(9)の決定機を防ぐ。鉄壁だった。
山根視来(13) 5.5 5分、自陣でミスパス。58分と75分にラストパス。攻撃参加は少なめ。
ジェジエウ(4) 5.5 ドウグラスと対峙して、35分にイエローで止める。45+2分、ヘッド。
谷口彰悟(5) 5.5 10分、26分とブロック。72分、先制アシスト。90+2分、決定的なロスト。
旗手玲央(47) 6.0 45+2分、ジェジエウへ右クロス。良い意味でLSBの枠を超えるプレー。
シミッチ(6) 6.0 顔を出して、組み立てに貢献する。右足キックは余裕がなく厳しかった。
田中碧(25) 6.0 51分、古橋を倒してイエロー。きつくとも良く走った。81分、ミドル。
脇坂泰斗(8) 5.5 33分、バックパスを相手に渡す。狭い場所でもターンして前を向いた。
家長昭博(41) 5.5 12分、37分とダミアンへラストパスを入れる。45+1分、中央でロスト。
ダミアン(9) 7.0 72分、先制ゴール。12分、37分、58分、75分にシュート。好調を維持。
三笘薫(18) 5.5 ピッチの影響を受けてドリブルは不発。85分の決定機はブロックされる。
■sub
64(41)遠野大弥(19) 6.0 間で受ける動きを繰り返す。87分、ターンからシュートを狙う。
77(6)塚川孝輝(3) 5.5 バランス良くセカンドボールを拾う。82分、力強くプレスバック。
77(8)橘田健人(22) 5.5 90+6分、左サイドでボール奪取。90+10分、初瀬のクロスを許す。
90(9)小林悠(11) 5.5 90+1分、シュート。90+2分、PA手前で田中碧の縦パスを受ける。
90(47)車屋紳太郎(7) 6.0 短いプレー時間ながらも、左サイドに落ち着きをもたらす。
■bench
丹野研太(27) 長谷川竜也(16)
■coach
鬼木達 5.0 疲労を考慮することなく、選手を固定する。結果的に勝ち点を失った。
■referee
家本政明 5.5 接触プレーであまり笛を吹かなかった。基準が明確ではなく、停滞させた。
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