国立競技場での湘南戦(J1 #28)から中4日。
翌週火曜日にACLがあるので前倒しされて、金曜日19時のキックオフ。
この新潟戦からの4試合は、ホーム等々力開催が連続する。
先発は、湘南戦から8人変更と大きく入れ替わる。
続けて先発するのは、GKソンリョン、山根、脇坂の3人のみ。
湘南戦で負傷交代した車屋と佐々木旭はベンチ外。
大南もベンチ外となっていて、CBは山村と田邉が組む。
ベンチには新たに高井が入り、家長が外れた。
新潟は、J1リーグで8勝9分11敗の14位。
昇格初年度で、ほぼ残留を手中にしている。
川崎との対戦では、J1リーグは新潟が、天皇杯はPK戦で川崎が勝った。
230311新潟1-0川崎(J1 #4)
230830新潟2(3PK4)2川崎(天皇杯 QF)
■1st half
新潟は、GK小島亨介(1)から組み立てる。
2CB千葉和彦(35)とトーマス・デン(3)がフリーで前を向く。
ボランチの秋山裕紀(6)と高宇洋(8)に預けてから、サイドに展開する。
川崎の3トップは、プレスを仕掛けず、ボールを持たせた。
新潟はパスのスピードを上げる必要がなく、ミスが少なかった。
6分、LSB堀米悠斗(31)の左クロスを長谷川巧(32)がヘッド。
決定的だったがGKソンリョンが弾くと、さらに秋山がミドル。
21分、RSB新井直人(2)の右クロスから、鈴木孝司(9)がシュート。
川崎はほとんどボールを持てなかった。
そんな状況の26分、CKのクリアボールを拾った遠野がロングシュート。
GK小島が弾いたところに、シミッチが詰めて押し込んで先制する。
30分、新潟がすぐ同点とする。
三戸舜介(14)の強烈なロングシュートが右ポストを叩く。
跳ね返ったボールを鈴木孝司がゴールに流し込んだ。
その後も新潟の時間帯が続いた。
プレスバックも鋭く、川崎にボールを持たせなかった。
■2nd half
ハーフタイムで、川崎は小林悠とゴミスを交代する。
投入された瀬川と山田新は、新潟の2CBに寄せていく。
新潟のパス回しは少し窮屈になるものの、攻撃を止めるまでは至らない。
57分、長谷川の右クロスを星雄次(19)がヘッド。
58分、三戸が左サイドからミドルシュート。
立て続けにチャンスを作って、59分。
左CKの流れから、高木善朗(33)がクロスを入れる。
ファーサイドの新井が、美しいダイレクトボレーを決めた。
川崎は3バックに移行するが、チャンスは作れないまま。
それでも74分、瀬川が右サイドからPA内の山田新にパスを入れる。
山田新が抜きにかかったところで、渡邊泰基(15)に倒されてPKを獲得。
このPKを山田新が決めて、2-2の同点とすることができた。
しかし、新潟は再びゴラッソを沈めてみせた。
川崎のプレスを抜け出すと、左サイドの太田修介(11)に展開する。
瀬川が全力で戻ったものの、太田が切り返してミドルシュートを決めた。
■summary
新潟は、ビルドアップをしっかり続けた。
前半は川崎のプレスがなく、ゆったりパスを出し入れする。
中央からサイドにボールを動かしながら、ゴール前に入れていった。
後半、川崎がボールを奪いにくれば、攻撃のスピードを上げた。
密集エリアから抜け出して、背後の広いスペースを使っていった。
新井も太田のゴールも素晴らしく、内容に見合った結果となった。
J1リーグ14位なのが理解できないほどの完勝劇となった。
松橋力蔵監督が築いたサッカーは、観る価値があると思われる。
川崎はターンオーバーしたこともあって、良くなかった。
2CB山村と田邉からのパスコースを用意できず、ボールを運べない。
アンカーのシミッチは、鈴木と高木の2人に挟まれてしまう。
脇坂が受けるために下がると、前線まで遠くなって、上手く中継できなかった。
複数人で新潟のボールホルダーを囲んでも、ボールを奪えない。
突破を許してしまうと、カウンターとなって数的不利での対応となった。
GKソンリョンの好セーブがなければ、3失点で済まなかったと思われる。
とはいえ、ターンオーバーするならば、GKには上福元を起用すべきだった。
チャンスは少なかったが、ゴールを2つ決めて、僅差で終えることができた。
内容は惨敗だったので、0-3で敗れたC大阪戦(J1 #26)と同じ結果もありえた。
しかし、C大阪戦と同じくターンオーバーを選択したので、仕方ないといえる。
次は、中3日で蔚山現代戦(ACL GL #2)。
グループステージ突破のために、極めて重要となる。
内容はともかく、結果を出したい。
■goal
23シミッチ(6) 76PK山田新(20)
30鈴木孝司(9) 59新井直人(2) 80太田修介(11)
■judge
ソンリョン(1) 6.5 3失点はノーチャンス。6分の長谷川、58分と90+4分の三戸と決定機を阻止。
山根視来(13) 5.5 プレスが厳しく前に運べなかった。19分、三戸に抜かれてファウルで止める。
山村和也(31) 5.0 苦しみながらビルドアップ。90+4分、太田のシュートをライン上でクリア。
田邉秀斗(15) 5.0 10分、CKをヘッド。38分、パスミスして決定機を与える。プレーは積極的。
登里享平(2) 5.0 守備の時間が続いた。72分、74分、90+3分に左クロス。90+6分、イエロー。
シミッチ(6) 5.5 今シーズン初ゴール。組み立てを担ったが、鈴木と高木のプレスで封じられる。
脇坂泰斗(14) 5.0 25分、自陣からドリブルで局面を打開。ACLを控えているため、早めの交代。
遠野大弥(17) 5.5 23分、53分、72分にシュート。22分、25分に右の小林悠へとパスを届ける。
小林悠(11) 5.0 25分、シュート。41分、シミッチのロングパスを受けるが、シュートはできず。
ゴミス(18) 4.5 ポストプレーは成功しなかった。新潟2CBにプレスを仕掛けず、自由を与えた。
マルシーニョ(23) 5.0 36分、3人相手にドリブル突破を図る。47分、GKとCBにプレスに出る。
■sub
HT(11)瀬川祐輔(30) 6.0 53分、遠野へ右クロス。74分、山田新へパス。守備で素早く戻った。
HT(18)山田新(20) 6.0 74分、PKを奪取して、自ら決めた。67分、シミッチのクロスをヘッド。
66(14)橘田健人(8) 5.5 87分、長倉幹樹(27)を止めてイエロー。サイドに動いてパスを受ける。
66(23)ダミアン(9) 4.0 90+3分、登里のクロスをヘッド。90+5分、デンと揉め、時間を空費。
79(17)瀬古樹(16) 5.5 90分、自ら獲得したFKを蹴る。90+1分に右CK、90+8分にFKを担当。
■bench
上福元直人(99) 高井幸大(29)
■coach
鬼木達 5.5 ターンオーバーしながら、ベストは尽くす。脇坂、マルシーニョを早く交代させる。
■referee
岡部拓人 5.5 必ずしも悪くはなかったが、ジャッジと立ち位置の不安定さを感じさせた。
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AT+1+8